JPH10315418A - コンデンサ用ポリエステルフィルム - Google Patents

コンデンサ用ポリエステルフィルム

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JPH10315418A
JPH10315418A JP9130795A JP13079597A JPH10315418A JP H10315418 A JPH10315418 A JP H10315418A JP 9130795 A JP9130795 A JP 9130795A JP 13079597 A JP13079597 A JP 13079597A JP H10315418 A JPH10315418 A JP H10315418A
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film
capacitor
polyester
coating
less
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JP9130795A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Sato
嘉記 佐藤
Yoshio Meguro
義男 目黒
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Diafoil Co Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸着金属層とのフィルムとの密着性および寸
法安定性に優れ、特にコンデンサの誘電体として用いた
ときに、高度な電気特性と耐湿熱特性を与えることがで
き、コンデンサの長期信頼性向上に寄与することができ
るフィルムを提供する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
に、長径が5mm以上の未塗布部が1.0個/m2 以下
となるように、水溶性または水分散性樹脂による塗布が
施されたフィルムであって、当該フィルムの長手方向お
よび幅方向の熱収縮率が下記式およびを同時に満足
し、フィルム全厚みが1.0〜14μmであることを特
徴とするコンデンサ用二軸配向ポリエステルフィルム。 【数1】0<SHMD 200 ≦4.0 ……… −1.0≦SHTD 200 ≦2.0 ……… (上記式中、SHMD 200 、SHTD 200 は、それぞれフィ
ルム長手方向、幅方向の200℃で3分間熱処理した後
の熱収縮率(%)を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサ用金属
蒸着ポリエステルフィルムに関する。詳しくは、本発明
は、蒸着金属層とフィルムとの密着性に優れ、熱寸法安
定性に優れるフィルムであって、コンデンサ誘電体に使
用したときに高度な電気特性および耐湿熱性、長期信頼
性を付与することのできる金属蒸着ポリエステルフィル
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルムは、優れた機械的
性質、耐熱性、電気的特性有することから、磁気テープ
用、包装用、製版用等の産業用資材として広く用いられ
ている。これらの中でもコンデンサ用に関しては、電気
機器の小型化に伴い、小型化が可能なポリエステルフィ
ルムから製造されたコンデンサの需要が急増している。
【0003】特に近年は、電子機器等の発達に伴い、か
かるコンデンサ用ポリエステルフィルムの高特性化が求
められている。その高特性化の要求項目の一つとして、
長期耐湿熱安定性がある。すなわち、金属蒸着ポリエス
テルフィルムは、基材フィルムと蒸着金属との接着性、
特に高温高湿環境下での接着性、いわゆる耐湿熱接着性
が悪いという欠点を有している。このためコンデンサを
高温高湿下に置くと、基材フィルムと蒸着金属との界面
で透湿し、コンデンサの静電容量が経時的に低下する等
の問題があり、長期安定性の点で、かかる耐湿熱特性改
良が求められている。
【0004】また、電気特性を悪化させる原因のひとつ
として、コンデンサ製造工程で加わる熱によるフィルム
の寸法変化が挙げられる。したがって、電気特性を高度
に満足させるため、優れた熱寸法安定性が要求される。
さらに、コンデンサの長期安定性を向上するためには、
使用温度付近での卓越した熱寸法安定性が必要とされ
る。
【0005】最近の各種電子機器の発達は顕著であり、
コンデンサに求められる長期信頼性、特に長期耐湿熱安
定性への要求は、さらに増大している。したがって、か
かる高信頼性を有するコンデンサの誘電体に用いられる
フィルムへの要求特性も一段と厳しいものとなってきて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、蒸着金属層
とのフィルムとの密着性および寸法安定性に優れ、特に
コンデンサの誘電体として用いたときに、高度な電気特
性と耐湿熱特性を与えることができ、コンデンサの長期
信頼性向上に寄与することができるフィルムを提供する
ことを解決課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意検討を行った結果、未塗布欠陥の少ない塗布
層を有するポリエステルフィルムであって、当該フィル
ムが高度な寸法安定性を有する場合に、高度な電気的特
性と耐湿熱性を同時に満足でき、コンデンサ誘電体とし
て優れた特性を有することを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、ポリエステル
フィルムの少なくとも片面に、長径が5mm以上の未塗
布部が1.0個/m2 以下となるように、水溶性または
水分散性樹脂による塗布が施されたフィルムであって、
当該フィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率が下記
式およびを同時に満足し、フィルム全厚みが1.0
〜14μmであることを特徴とするコンデンサ用二軸配
向ポリエステルフィルムに存する。
【0009】
【数3】0<SHMD 200 ≦4.0 ……… −1.0≦SHTD 200 ≦2.0 ……… (上記式中、SHMD 200 、SHTD 200 は、それぞれフィ
ルム長手方向、幅方向の200℃で3分間熱処理した後
の熱収縮率(%)を示す)
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸またはそのエステルとグリコールとを主た
る出発原料として得られるポリエステルであり、繰り返
し構造単位の80%以上がエチレンテレフタレート単位
またはエチレン−2,6−ナフタレート単位を有するポ
リエステルを指す。そして、上記の範囲を逸脱しない条
件下であれば、他の第三成分を含有していてもよい。
【0011】芳香族ジカルボン酸成分としては、例え
ば、テレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン
酸以外に、例えば、イソフタル酸、フタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、p−オキ
シエトキシ安息香酸等)等を用いることができる。グリ
コール成分としては、エチレングリコール以外に、例え
ば、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
タンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、
ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上を用い
ることができる。
【0012】かかるポリエステルの極限粘度は、通常
0.45以上、好ましくは0.50〜1.0、さらに好
ましくは0.52〜0.80の範囲である。極限粘度が
0.45未満では、フィルム製造時の生産性が低下した
り、フィルムの機械的強度が低下するという問題が生ず
ることがある。一方、ポリマーの溶融押出安定性の点か
ら、極限粘度は1.0を超えないことが好ましい。
【0013】本発明のポリエステルフィルムは、フィル
ム製造時のキズの発生防止や、フィルムに滑り性を与え
て取扱い性を向上する目的で、ポリエステルに粒子を含
有させ、フィルム表面に適度な突起を形成させる。かか
る粒子の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウ
ム、シリカ、カオリン、タルク、二酸化チタン、アルミ
ナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウ
ム、ゼオライト、硫化モリブデン等の無機粒子、架橋高
分子粒子、シュウ酸カルシウム等の有機粒子、およびポ
リエステル重合時に生成させる析出粒子を挙げることが
できる。
【0014】上記した中でも、ポリエステルとの親和性
が良好な、有機粒子および析出粒子、また、無機粒子の
中でも炭酸カルシウム粒子の中から少なくとも一種を使
用した場合、電気的特性が良好となり好ましい。本発明
のフィルムに含有させる粒子の平均粒径は、好ましくは
0.005〜5.0μm、さらに好ましくは0.01〜
3.0μmの範囲である。平均粒径が5.0μmを超え
ると、粗面化により絶縁性が低下したり、粒子がフィル
ム表面から脱落して絶縁欠陥の原因となる等の問題が生
ずることがある。また、平均粒径が0.005μm未満
では、突起形成が不十分となる傾向があり、フィルムの
表面にキズが発生したり、フィルムの取扱い性が低下し
たりすることがある。
【0015】また、粒子含有量はポリエステルに対し、
0.01〜3.0重量%、さらには0.05〜2.0重
量%、特に0.1〜1.0重量%であることが望まし
い。粒子含有量が0.01重量%未満では、フィルム表
面の突起が不足して滑り性が不十分となることがある。
一方、粒子含有量が3.0重量%を超えると、粒子の脱
落が起こりやすくなったり、粒子が凝集して粗大突起を
形成し、絶縁欠陥等の問題が生ずることがある。
【0016】フィルム中に、かかる粒子を2種類以上配
合してもよく、同種の粒子で粒径の異なるものを配合し
てもよい。いずれにしても、フィルムに含有する粒子全
体の平均粒径、および合計の含有量が上記した範囲を満
足することが好ましい。粒子を含むポリエステルの製造
に際して、粒子はポリエステルの合成反応中に添加して
もポリエステルに直接添加してもよい。合成反応中に添
加する場合は、粒子をエチレングリコール等に分散させ
たスラリーとして、ポリエステル合成の任意の段階で添
加する方法が好ましい。一方、ポリエステルに直接添加
する場合は、乾燥した粒子として、または、水あるいは
沸点が200℃以下の有機溶媒中に分散したスラリーと
して、2軸混練押出機を用いてポリエステルに添加混合
する方法が好ましい。なお、添加する粒子は、必要に応
じ、事前に解砕、分散、分級、濾過等の処理を施してお
いてもよい。
【0017】また、上記の突起形成剤以外の添加剤とし
て、必要に応じて、帯電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋
剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、着色剤、光線遮
断剤、紫外線吸収剤などを、コンデンサ特性を悪化させ
ない範囲内で含有していてもよい。本発明のポリエステ
ルフィルムは、最終的に得られる特性が本発明の用件を
満足する限り、多層構造となっていても構わない。多層
構造の場合、その一部の層は他種のポリエステルや共重
合ポリエステル、あるいはポリエステル以外の樹脂から
なる層であってもよい。
【0018】本発明のフィルムは、蒸着金属との接着性
を高めるため、少なくとも一方のフィルム表面に塗布層
を有する。塗布層を構成する塗布剤は水溶性または水分
散性樹脂であり、その例として、ポリエステル系、ポリ
アミド系、ポリスチレン系、ポリアクリレート系、ポリ
カーボネート系、ポリアリレート系、ポリ塩化ビニル
系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリビニルブチラール系、
ポリビニルアルコール系、ポリウレタン系などの樹脂お
よびこれらの樹脂の共重合体や混合体などを挙げること
ができる。これらの中で最も好ましい塗布剤樹脂はポリ
ウレタン系樹脂であり、ポリウレタン系樹脂を用いた場
合、極めて高度な接着性と長期耐湿熱安定性を得ること
ができる。以下、このポリウレタン系樹脂について詳し
く説明する。本発明で用いることができるポリウレタン
系樹脂とは、ポリマー主鎖にウレタン結合を有する高分
子化合物を指し、ポリオール、ポリイソシアネート、鎖
延長剤、架橋剤等から構成される。
【0019】ポリオールの例としては、ポリオキシエチ
レングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポ
リオキシテトラメチレングリコールのようなポリエーテ
ル類、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンーブチレ
ンアジペート、ポリカプロラクトン等を含むポリエステ
ル類、カーボネート結合を有するポリカーボネート類、
アクリル系ポリオール、ひまし油等がある。
【0020】ポリイソシアネートの例としては、トリレ
ンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。特に
本発明におけるポリウレタンは、耐熱性に優れる芳香族
ポリイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネート
から選択するか、両方を用いるのが好ましい。芳香族ポ
リイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートを
用いる場合、イソシアネート成分に占める、芳香族ポリ
イソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートまた
はその合計の割合が好ましくは50モル%以上、さらに
好ましくは70モル%以上である。
【0021】鎖延長剤あるいは架橋剤の例としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリメチロールプロパン、ヒドラジン、エ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、水等が挙
げられる。
【0022】本発明における、ポリウレタン系樹脂の塗
布層に占める割合は、好ましくは30重量%以上、さら
に好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量
%以上である。ポリウレタン系樹脂の含有量が30重量
%未満では、本発明の効果が得られないことがある。本
発明の塗布剤として用いる樹脂は、安全衛生上、水を媒
体とする塗布剤であることが望ましいが、本発明の要旨
を越えない範囲内で、水溶性または水分散性樹脂の助剤
として有機溶剤を含有していてもよい。水を媒体とする
場合は、界面活性剤などによって強制分散化した塗布剤
であってもよいが、好ましくはポリエーテル類のような
親水性のノニオン成分や、四級アンモニウム塩のような
カチオン性基を有する自己分散型塗布剤であり、さらに
好ましくは、アニオン性基を有する水溶性または水分散
性の塗布剤である。アニオン性基を有する水溶性または
水分散性の塗布剤とは、アニオン性基を有する化合物を
共重合やグラフトなどにより樹脂に結合させたものであ
り、スルホン酸、カルボン酸、リン酸およびそれらの塩
等から、適宜選択される。
【0023】一般的に、樹脂に水溶性を付与するために
はアニオン性基の対イオンはアルカリ金属イオンとする
のがよいが、本発明においては後述するコンデンサの耐
湿熱性の観点からアニオン性基の対イオンはアンモニウ
ムイオンを含むアミン系オニウムイオンから選択するの
が好ましい。アニオン性基を有する水溶性または水分散
性の塗布剤のアニオン性基の量は、0.05〜10重量
%の範囲が好ましい。アニオン性基量が0.05重量%
未満では、樹脂の水溶性あるいは水分散性が劣ることが
あり、アニオン性基量が10重量%を超えると、塗布後
の下塗り層の耐水性が劣ったり、吸湿してフィルムが相
互に固着したり、耐湿熱接着性を低下させたりすること
がある。
【0024】また、本発明における塗布液には、塗布層
の固着性(ブロッキング性)、耐水性、耐溶剤性、機械
的強度の改良のために架橋剤としてメチロール化あるい
はアルキロール化した尿素系、メラミン系、グアナミン
系、アクリルアミド系、ポリアミド系等の化合物、エポ
キシ系化合物、アジリジン化合物、ブロックポリイソシ
アネート、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、ジルコーアルミネート系カップリング剤、過酸化
物、熱および光反応性のビニル化合物や感光性樹脂など
を含有してもよい。
【0025】また、固着性や滑り性改良のために、塗布
層中に無機系微粒子としてシリカ、シリカゾル、アルミ
ナ、アルミナゾル、ジルコニウムゾル、カオリン、タル
ク、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化チタン、
硫酸バリウム、カ−ボンブラック、硫化モリブデン、酸
化アンチモンゾルなどを、有機系微粒子としてポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、
フッ素樹脂などを含有していてもよい。
【0026】本発明においては、フィルム塗布面におい
て、長径が5mm以上の未塗布部が1.0個/m2 以下
である必要があり、未塗布部は好ましくは0.5個/m
2 以下、さらに好ましくは0.2個/m2 以下、特に好
ましくは0.1個/m2 以下である。未塗布部は通常、
円形または楕円形の形状を有しているが、円形の場合は
直径、楕円形の場合は長径が5mm以上のものを指す。
また、不定形の場合は、その形を平行線で挟んだ時に、
最も間隔が広くなる角度での平行線間の長さをもって長
径とする。また、本発明においては、長径が15mm以
上の未塗布部が0.1個/m2以下、さらには0.05
個/m2以下であることが好ましい。言うまでもなく、
かかる未塗布部は、大きさに関係なく全く発生していな
いことが最も好ましい。
【0027】上記の未塗布部、すなわち塗布欠陥が多く
なると、コンデンサとしたときの耐熱性、耐湿熱性が低
下し、長期信頼性に劣るようになる。欠陥数が上記した
範囲を超えると、特性が不十分なコンデンサの発生頻度
が高くなり、コンデンサの生産性が著しく低下する。か
かる欠陥を発生させないようにするため、例えば、塗布
層の造膜性を向上するために、塗布液中に30重量%以
下程度の量で有機溶剤を含有させる方法や、塗布液中に
界面活性剤を配合する方法を採用することができる。特
に界面活性剤を配合させる場合、非イオン性の界面活性
剤が好ましい。イオン性の界面活性剤を使用した場合、
コンデンサとして使用時に、高温高電圧がかかった状態
で電極の金属層を酸化劣化させて、コンデンサの電気特
性、特に容量低下を招くようになるため好ましくない。
【0028】非イオン性界面活性剤の例としては、高級
アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノ
ールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサ
イド付加物、多価アルコール脂肪酸エチレンオキサイド
付加物、プロピレングリコールエチレンオキサイド付加
物、油脂のエチレンオキサイド付加物、アセチレン化合
物のエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレン
オキサイド付加物、等のポリエチレングリコール型、グ
リセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの
脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコ
ールのアルキルエーテル、アセチレングリコール系化合
物、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、
等の多価アルコール型などが挙げられる。これらの中で
も、アセチレングリコール系化合物、およびそのエチレ
ンオキサイド付加物を使用した場合、未塗布部の発生を
防止する効果が大きく、かつ塗布層と蒸着金属層との密
着性を低下させないこと、およびコンデンサを長期使用
しても電気的特性を低下させない点で好ましい。
【0029】かかる界面活性剤の添加量は、塗布液中の
固形分に対して2重量%以下が好ましく、さらに好まし
くは0.01〜1.5重量%、特に好ましくは0.05
〜1.0重量%の範囲である。界面活性剤の添加量が2
重量%を超えると、もはや塗布欠陥を防止する効果の更
なる向上は期待できないばかりか、蒸着金属層との接着
性を阻害することがあるので好ましくない。また、塗布
欠陥の防止効果を得るためには、界面活性剤の塗布液に
対する添加量を0.001重量%以上とすることが好ま
しく、0.005重量%以上がさらに好ましい。一方、
塗布液の発泡による塗布の不均一化が起こらないように
するため、塗布液に対する界面活性剤の添加量を0.3
重量%以下とすることが好ましく、0.1重量%以下が
さらに好ましい。
【0030】本発明において、用いる塗布液中のアルカ
リ金属含有量は、塗布液の固形分中好ましくは1000
ppm以下であり、さらに好ましくは500ppm以
下、特に好ましくは200ppm以下である。塗布層中
のアルカリ金属含有量が多くなると、コンデンサの耐湿
熱特性が悪くなることがある。特にコンデンサに直流電
圧を印加しつつ高温高湿下に置くとコンデンサの静電容
量の低下が激しくなる。したがって、必要に応じて脱イ
オン処理を施すことで、所望の塗布液を得ることが好ま
しい。。
【0031】さらに、必要に応じて消泡剤、増粘剤、帯
電防止剤、有機系潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
染料、顔料などを含有していてもよい。上述の塗布液を
ポリエステルフィルムに塗布する方法としては原崎勇次
著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に
示されるリバースロールコーター、グラビアコーター、
ロッドコーター、エアドクターコーターあるいはこれら
以外の塗布装置を用いることができる。塗布層は、フィ
ルム製造工程内で設けてもよいし、フィルム製造後に塗
布してもよい。特に塗布厚みの均一性や、生産効率の点
で、フィルム製造工程内で塗布する方法が好ましい。
【0032】フィルム製造工程内で塗布する方法として
は、ポリエステル未延伸フィルムに塗布液を塗布し、逐
次あるいは同時に二軸延伸する方法、一軸延伸されたポ
リエステルフィルムに塗布し、さらに先の一軸延伸方向
と直角の方向に延伸する方法、あるいは二軸延伸ポリエ
ステルフィルムに塗布し、さらに横および/または縦方
向に延伸する方法などがある。
【0033】塗布層の厚さは、通常0.005〜0.5
μmの範囲であり、好ましくは0.01〜0.3μmの
範囲、さらに好ましくは0.03〜0.1μmの範囲で
ある。塗布層の厚さは、コンデンサ小型化の要請からも
薄くすることが好ましい。特に塗布層厚みが0.5μm
を超えると電気的特性を悪化させることがある。一方、
塗布層の厚みが0.005μm未満の場合には、塗布ム
ラや塗布ヌケが生じやすくなる傾向がある。
【0034】また、上記のように形成された塗布層表面
の中心線平均粗さ(Ra)は好ましくは0.005〜
0.5μmの範囲であり、さらに好ましくは0.01〜
0.3μmの範囲であり、特に好ましくは0.02〜
0.1μmの範囲である。Raが0.005μm未満で
は、フィルムの滑り性が不十分となることがある。一
方、Raが0.5μmを超えると、表面が粗れすぎて耐
電圧特性や耐湿熱特性が悪化することがある。
【0035】上記したように、フィルムに塗布層を設け
ることにより耐湿熱特性を向上できるが、かかるフィル
ムの収縮特性が本発明で規定する特定範囲内である場
合、長期耐湿熱安定性がさらに高度に達成される。すな
わち、フィルムの長手方向および幅方向の200℃にお
ける熱収縮率が下記および式を同時に満足する場
合、優れた特性を得ることができる。
【0036】
【数4】0<SHMD 200 ≦4.0 ……… −1.0≦SHTD 200 ≦2.0 ……… (上記式中、SHMD 200 、SHTD 200 は、それぞれフィ
ルム長手方向、幅方向の200℃で3分間熱処理した後
の熱収縮率(%)を示す) SHMD 200 、SHTD 200 がそれぞれ上記した範囲より高
い場合は、コンデンサの耐熱性、耐湿熱性が劣るように
なる。また、上記範囲より低いフィルムを作ろうとする
と、フィルムの厚み均一性や平面性が劣るようになり、
コンデンサの耐電圧や誘電特性が悪化するようになる。
特に長手方向の収縮率が負の値の場合は、フィルムを巻
回あるいは積層してコンデンサを作成する工程で、フィ
ルム間の密着が不十分になるため、誘電特性が不十分と
なりやすい。なお、収縮率が負の値の場合は、伸長を意
味する。SHMD 200 は好ましくは0.3%以上、さらに
好ましくは0.5%以上であり、また好ましくは3.0
%以下、さらには2.5%以下が望ましい。SHTD 200
は、好ましくは−0.5%以上、さらには−0.2%以
上、また好ましくは1.5%以下、さらには1.0%以
下が望ましい。
【0037】さらに、フィルムを150℃で2時間熱処
理した後の長手方向および幅方向の熱収縮率SH
MD 150 、SHTD 150 が、下記および式を満足する場
合、コンデンサの長期信頼性が高度に達成できる。
【0038】
【数5】0<SHMD 150 ≦3.0 ……… −1.0≦SHTD 150 ≦1.0 ……… 短時間の高温での収縮率に加え、長時間での収縮率が低
い場合、コンデンサとして使用した場合のフィルムの寸
法変化が小さく、メタリコンとの接触不良の発生等が原
因の長期信頼性低下を防止することができる。SHMD
150 は好ましくは0.5%以上、2.0%以下の範囲で
あり、SHTD 150 は好ましくは−0.5%以上、0.5
%以下の範囲である。
【0039】上記した収縮率に加え、フィルムの長手方
向の収縮応力が以下の式を満足する場合、コンデンサの
耐熱性、耐湿熱性を高度に満足させることができる。
【0040】
【数6】S150 <400 ……… Smax <600 ……… (上記式中、S150 は、150℃におけるフィルムの単
位断面積当たりの収縮応力値(g/mm2 )、Smax
は、150℃以上フィルムの融点以下の温度範囲内での
収縮応力値の最大値(g/mm2 )を示す) S150 が400g/mm2 以上の場合は、フィルムの寸
法安定性が劣るため、コンデンサとしたときの端面電極
との接触不良が起こりやすくなり、電気特性が悪化す
る。S150 は好ましくは350g/mm2 未満である。
また、収縮応力値は150℃以上、ポリエステルの融点
以下の温度範囲内で最大値(Smax )を有するが、本発
明においては、Smax が600g/mm2 未満の場合、
寸法安定性が優れ、コンデンサ特性をさらに高度に満足
させることができる。Smax は、好ましくは500g/
mm2 未満、さらに好ましくは450g/mm2 未満で
ある。かかるフィルムの収縮特性に加え、フィルムの長
手方向のヤング率が4.5GPa以上、好ましくは5.
0GPa以上である場合、さらに高度な耐湿熱性が得ら
れる。すなわち、フィルムに金属蒸着を行う工程では、
フィルムを巻出し、一定の張力をかけて走行させながら
蒸着する。したがって、かかる張力に対して充分な強度
すなわちヤング率を持っていなければ、フィルムは張力
に耐えられず、しかも蒸着による熱により大きなダメー
ジを受けることになる。本発明者らの知るところによれ
ばかかるダメージを受けた場合、上記した収縮特性の要
件と同様に蒸着フィルムの均一性が低下するため、コン
デンサ製造時の歩留まりが低下したり、得られたコンデ
ンサの電気的特性や耐湿熱性が低下してしまう。フィル
ムの長手方向のヤング率が本発明の範囲にあるならば、
かかる電気特性や耐湿熱性が高度に満足されるのであ
る。
【0041】本発明のフィルムの全厚みは、1.0〜1
4μmであり、好ましくは2.0〜12μm、さらに好
ましくは3.0〜10μmである。全厚みが14μmを
超える場合は、フィルムを巻回してコンデンサとする際
のフィルムの変形が元々小さいため、本発明の効果が十
分に発揮されないし、より高品質、小型のコンデンサを
得ることができなくなる。一方、全厚みが1.0μm未
満の場合は、塗布層の厚みが占める割合が相対的に大き
くなるため、電気的特性の改良効果が十分とならないた
め好ましくない。ここで言う全厚みとは、塗布層を含め
たフィルム全厚みを指す。
【0042】次に、本発明のフィルムの製造法を具体的
に説明する。ポリエステル原料を、押出装置に供給し、
ポリエステルの融点以上の温度で溶融押出してスリット
状のダイから溶融シートとして押し出す。次に、溶融シ
ートを、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度
になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シ
ートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるた
め、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが
好ましく、本発明においては静電印加密着法および/ま
たは液体塗布密着法が好ましく採用される。
【0043】かくして得られたシートを二軸方向に延伸
してフィルム化するが、その延伸および熱処理条件を適
切な範囲とすることにより本発明のフィルムの特徴であ
る収縮特性を達成させることができる。二軸延伸条件に
ついて具体的に述べると、前記未延伸シートをまず第一
軸方向にその複屈折率(Δn)が0.06以上、好まし
くは0.08以上となるように延伸する。延伸温度範囲
は70〜150℃、延伸倍率は2.5〜6倍の範囲と
し、温度と倍率を適宜組み合わせることにより、所望の
複屈折率となるようにする。延伸は一段階または二段階
以上で行うことができる。次に第二軸方向、すなわち第
一軸方向と直交する方向に一軸配向フィルムを一旦ガラ
ス転移点以下に冷却するか、または冷却することなく例
えば80〜150℃の温度範囲に予熱して、さらにほぼ
同温度の下で2.5〜5倍、好ましくは3.0〜4.5
倍に延伸を行い、二軸に配向したフィルムを得る。
【0044】なお、第一軸方向の延伸を2段階以上で行
うことは、良好な厚さ均一性を達成できるので好まし
い。また、横延伸した後さらに長手方向に再延伸する方
法も可能であるが、いずれにしても長手方向の総合延伸
倍率を3.5倍以上とすることが好適である。かくして
得られたフィルムを、1秒〜5分間、180〜240℃
の温度範囲、好ましくは200〜240℃の温度範囲で
熱処理する。この際、熱処理工程内または熱処理後に長
手方向または横方向、あるいは両方向に再延伸を行って
もよい。
【0045】本発明の要件である、特定範囲の収縮応力
特性を得るために、フィルム製造時、熱処理工程で縦方
向または横方向、あるいは両方向に3〜30%、好まし
くは5〜20%の範囲で弛緩処理を行う方法や、フィル
ムをオフラインで低張力下熱弛緩処理する方法等が挙げ
られる。フィルム製造時の熱処理温度を高くする方法を
用いても収縮応力特性は改善されるが、かかる方法を用
いると、ポリエステルフィルムの電気的特性、特に誘電
損失特性が悪化するので好ましくない。具体的には熱処
理温度が240℃を超えると、フィルム密度が高くなり
すぎて高度な電気的特性が得られなくなる。一方、18
0℃未満では、フィルムの熱収縮率が大きくなって、コ
ンデンサ製造時に熱を受ける工程で寸法変化を起こし、
コンデンサの生産性を悪化させたり、耐電圧等のコンデ
ンサ特性が低下する等の問題が生ずる。いずれにして
も、本発明においてはフィルムを弛緩しつつ熱処理する
ことにより特定の収縮応力特性を達成する。
【0046】上記したフィルムの電気的特性を悪化させ
ないために、本発明においてはフィルム密度を1.40
50g/cm3 未満、さらには1.4020g/cm3
未満とすることが望ましく、かかる特性を満足するた
め、上記した熱処理工程の温度を適宜選択する。本発明
の塗布層を設ける方法としては、特に、ロール延伸法に
より第一軸方向に延伸された一軸延伸ポリエステルフィ
ルムに塗布液を塗布し、適当な乾燥を施し、あるいは乾
燥を施さず一軸延伸フィルムを直ちに第二軸方向に延伸
し、熱処理を行う方法が好ましい。
【0047】本方法によるならば、延伸と同時に塗布層
の乾燥が可能になるとともに、塗布層の厚さを延伸倍率
に応じて薄くすることができ、かつ厚さの均一性が良好
となり、しかもフィルムと塗布層との密着性も極めて強
固とすることができる。コスト的にも有利で、コンデン
サ誘電体用基材として好適なフィルムを安価に製造でき
る。
【0048】本発明のフィルムにおける塗布層は、ポリ
エステルフィルムの片面だけに設けてもよいが、両面に
設けることが好ましい。また、片面にのみ塗布した場
合、その反対面には本発明における塗布液以外の塗布層
を必要に応じて形成し、本発明のポリエステルフィルム
に他の特性を付与することもできる。なお、塗布剤のフ
ィルムへの塗布性、接着性を改良するため、塗布前にフ
ィルムに化学処理や放電処理を施してもよい。特に塗布
欠陥を防止するために、かかる処理を行うことは好まし
いが、処理効率やコスト、処理の簡便さからコロナ放電
処理を行うことが特に好ましい。また、本発明の二軸延
伸ポリエステルフィルムの塗布層の接着性、塗布性など
を改良するために、塗布層形成後に塗布層に放電処理を
施すこともできる。
【0049】本発明のフィルムを用いてコンデンサを製
造する際、金属蒸着により電極を形成する場合は、蒸着
する金属として、アルミニウム、パラジウム、亜鉛、ニ
ッケル、金、銀、銅、インジウム、錫、クロム、チタン
等が挙げられるが、特に好ましい金属はアルミニウムで
ある。2種以上の金属を同時に蒸着したり、積層状に蒸
着してもよい。なお、上記の金属には金属の酸化物も含
まれる。
【0050】金属蒸着膜の厚さは1〜200nmの範囲
が好ましく、蒸着の方法は、一般的には真空蒸着法によ
るが、エレクトロプレーティング法、スパッタリング法
等の方法によってもよい。なお、金属蒸着層はポリエス
テルフィルムの片面または両面に設ける。また、金属蒸
着後に蒸着金属層の表面処理や他の樹脂による被覆処理
を行ってもよい。
【0051】このようにして得られた金属蒸着ポリエス
テルフィルムを2枚重ね合わせて巻回(両面金属蒸着ポ
リエステルフィルムと本発明におけるポリエステルフィ
ルムを含む他のフィルムとの巻回も含む)、または多数
枚積層してコンデンサ素子を作り、常法に従って、例え
ば、熱プレス、テーピング、メタリコン、電圧処理、両
端面封止、リ−ド線取り付けなどを行ってコンデンサと
することができるが、もちろんこれらに限定されるわけ
ではない。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例によって限定されるものではない。なお、実施
例中の評価方法は下記のとおりである。実施例および比
較例中、「部」とあるのは「重量部」を示す。 (1)粒子の平均粒径(μm) 島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置(SA−CP
3型)で測定した等価球形分布における積算体積分率5
0%の粒径を平均粒径とした。 (2)フィルム厚み(μm) フィルムを約100枚、10cm×10cmの正方形に
切り出し、その重量を測定する。その後枚数を数えて、
フィルムの密度とフィルム合計面積と重量とからフィル
ム厚みを算出する。
【0053】
【数7】 (3)フィルム表面の未塗布部数 フィルム表面を目視にて観察し、未塗布部の数を数え
た。観察をフィルム面積100m2 について行い、単位
面積当たりの数として算出した。なお、塗布がフィルム
の両面に施されている場合は、両面の合計数とし、同じ
場所に両面に未塗布部が存在する場合は、欠陥の寄与が
同じであるため合わせて1個とみなす。 (4)収縮応力特性 試料フィルムを幅5mm、長さ70mmの短冊状に切り
出し、片端を微小荷重検出器に、もう片端を固定チャッ
クにセットした。チャック間は50mmとした。フィル
ムがたるまないようにチャック位置を微調節し、張力が
発生する直前で位置を固定し、初期張力を0gとして測
定を開始した。試料フィルムの周囲の温度を5℃/分の
速度で昇温し、発生する収縮応力とフィルムのごく近傍
の温度との関係を曲線で描き、フィルムの初期断面積あ
たりの収縮応力を求めた。すなわち、S150 およびS
max は、得られた曲線の150℃、およびピークでの収
縮応力値として得られた。 (5)熱収縮率(%) 無張力下で所定温度(200℃または150℃)雰囲気
中所定時間(3分間または2時間)オーブンを用いてフ
ィルムを熱処理し、その前後のサンプルの長さを測定す
ることにより次式にて計算した。
【0054】
【数8】 (6)中心線平均粗さ(Ra) (μm) (株)小坂研究所製表面粗さ測定機(SE−3F)を用
いて次のようにして求めた。すなわち、フィルム断面曲
線からその中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の
部分を抜きとり、この抜き取り部分の中心線をx軸、縦
倍率の方向をy軸として粗さ曲線y=f(x)で表した
とき、次式で与えられた値を〔μm〕で表した。中心線
平均粗さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を
求め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の中心
線平均粗さの平均値で表した。なお、触針の先端半径は
2μm、荷重は30mgとし、カットオフ値は0.08
mmとした。
【0055】
【数9】 (7)フィルムの密度(g/cm3 ) n−ヘプタンと四塩化炭素との混合液による密度勾配管
法により測定した。なお、測定温度は25℃で行った。 (8)電気的特性評価 耐電圧特性 JIS C−2319に準じて測定を行った。
【0056】すなわち、10kV直流耐電圧試験機を用
い、23℃、50%RHの雰囲気下にて、100V/秒
の昇圧速度で上昇させ、フィルムが破壊し短絡した時の
電圧を読み取った。 コンデンサ特性の変化 (コンデンサの製造)フィルムの長手方向にマージン部
を有するストライプ状に蒸着した(蒸着部の幅8mm、
マージン部の幅1mmの繰り返し)ポリエステルフィル
ムを、左または右に幅0.5mmのマージン部を有する
4.5mm幅のテープ状にスリットした。得られた、左
マージンおよび右マージンの蒸着ポリエステルフィルム
各1枚づつを併せて巻回し、巻回体を得た。このとき、
幅方向に蒸着部分が、0.5mmづつはみ出すように2
枚のフィルムをずらして巻回した。この巻回体を温度1
40℃、圧力50kg/cm2 で5分間プレスした。プ
レス後の巻回体の両端面にメタリコンを溶射後リード線
を付し、液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂による
含浸層、および粉末状エポキシ樹脂を加熱溶融すること
による最低厚さ0.5mmの外装を形成して、静電容量
0.1μFのフィルムコンデンサとした。 (耐湿熱性測定:静電容量変化)コンデンサの電極間に
60Vの直流電圧を印加しつつ、温度60℃、湿度95
%RHの雰囲気下に1000時間放置し、初期静電容量
を基準値とする静電容量変化率を求めた。すなわち、1
000時間後の静電容量から初期静電容量を差し引いた
値を、初期静電容量で除して百分率で表記し、容量変化
率とした。この値が高いほど耐湿熱性が良好であること
を示す。 (耐熱負荷特性:誘電損失および静電容量の変化)コン
デンサの電極間に150Vの直流電圧を印加しつつ、1
05℃の雰囲気下に2000時間処理し、初期の誘電損
失特性と処理後の誘電損失特性とを比較した。誘電損失
特性は、室温から160℃の温度範囲で、1kHzでの
測定を行って評価した。すなわち、誘電損失が急激に立
ち上がる温度および100℃〜160℃の範囲で示す誘
電損失の最大値にて、以下の基準で評価した。
【0057】 ランクA:処理後もほとんど特性変化しない ランクB:誘電損失が若干高くなる、或いは立ち上がり
温度が低くなる ランクC:誘電損失の変化が大きい、または数値のばら
つきが大きくなる また、初期の静電容量と処理後の静電容量とを測定し、
容量変化率を求めた。 交流耐電圧 上記で得られたコンデンサの電極間に1kHzの交流電
圧を印加し、絶縁破壊が起こるまでの時間tを測定し
た。印加電圧Vを変えて同じ測定を行い、Vとtとの関
係をプロットし、t=15時間の時の印加電圧を交流耐
電圧とした。かかる交流耐電圧の100℃での値と25
℃での値を比較して、以下の基準で評価した。
【0058】ランクA:100℃でも交流耐電圧の低下
は小さく、良好 ランクB:100℃で交流耐電圧やや低下するが、実用
上問題ない ランクC:100℃での交流耐電圧の低下が大きく、実
用上問題がある 実施例1 (塗布層用ポリウレタンの合成)テレフタル酸900
部、イソフタル酸400部、1,4−ブタンジオール4
50部、ネオペンチルグリコール450部を出発原料と
してポリエステルポリオールを得、これにアジピン酸3
20部、ジメチロールプロピオン酸270部を加え、カ
ルボキシル基含有ポリエステルポリオールを得た。この
ポリエステルポリオール1880部にトリレンジイソシ
アネート160部を加えて芳香族ポリエステルポリウレ
タン溶液を得た。得られた溶液をアンモニア水溶液中に
投入しながら溶剤を除去し、芳香族ポリエステルポリウ
レタン水分散体(A)を得た。
【0059】トリレンジイソシアネートの代わりに4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートを用い
る以外は上記と同様にして脂肪族ポリエステルポリウレ
タン水分散体(B)を得た。芳香族ポリエステルポリウ
レタン(A)と脂肪族ポリエステルポリウレタン(B)
との固形分重量比を50部/46部として混合し、エポ
キシ系架橋剤4部、非イオン性界面活性剤としてアセチ
レングリコール化合物のエチレンオキサイド付加物0.
2部、および水を加えて塗布用ポリウレタン水分散体を
得た。 (フィルム原料ポリエステルの製造)ジメチルテレフタ
レート100部、エチレングリコール60部および酢酸
カルシウム1水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温
するとともにメタノールを留去してエステル交換反応を
行い、反応開始から4時間を要して230℃まで昇温
し、実質的にエステル交換反応を終了した。
【0060】次いで、粒径1.4μmの合成炭酸カルシ
ウム1.0部をエチレングリコールスラリーとして添加
した。スラリー添加後、さらにリン酸0.06部、三酸
化アンチモン0.04部を加え、徐々に反応系を減圧と
し、温度を高めて重縮合反応を4時間行い、極限粘度
0.66のポリエステル(a)を得た。粒子を添加しな
いこと以外は同様にして、極限粘度0.67のポリエス
テル(b)を得た。また、粒子として平均粒径0.4μ
mの架橋高分子粒子を0.4部添加したこと以外は同様
にして、極限粘度0.66のポリエステル(c)を得
た。 (ポリエステルフィルムの製造)ポリエステル(a)と
ポリエステル(b)とポリエステル(c)とを25部/
25部/50部の割合で混合した原料を常法により乾燥
して押出機に供給し、290℃で溶融してシート状に押
出し、静電印加密着法を用いて冷却ロール上で急冷し、
無定形シートとした。得られたシートを、ロール延伸法
を用いて縦方向に84℃で2.9倍延伸した後、さらに
72℃で1.20倍延伸した。該一軸延伸フィルムに上
述の塗布用ポリウレタン水分散体をフィルムの両面に塗
布し、次いでフィルムをテンターに導いて、横方向に1
10℃で4.0倍延伸し、引き続き横方向に8%弛緩し
つつ230℃で主熱処理し、さらに同テンター内の22
0℃のゾーンで横方向に1.5%弛緩して、塗布層の厚
さ0.05μm、フィルムの厚さ6.0μmの二軸配向
ポリエステルフィルムを得た。
【0061】フィルムの特性および当該フィルムから得
られたコンデンサの特性は下記表1および2に示すとお
りであり、耐電圧特性に優れ、静電容量の変化の少な
い、耐湿熱特性に優れる金属蒸着ポリエステルフィルム
コンデンサが得られた。 比較例1 実施例1において塗布液を塗布しないこと以外は実施例
1と同様にしてポリエステルフィルムを得、同条件で蒸
着フィルムを製造した。得られたフィルムを用いて製造
したコンデンサは、実施例1と比較して、耐湿熱特性に
劣っていた。
【0062】実施例2 実施例1において、製膜時、横延伸後に140℃で熱処
理を行い、別個のテンターに導いて横方向の弛緩率を7
%として235℃で主熱処理し、さらに200℃のゾー
ンで2%横方向に弛緩したこと以外は実施例1と同様に
してポリエステルフィルムを得た。
【0063】実施例3 塗布剤として共重合ポリエステル樹脂を以下のように製
造した。すなわち、テレフタル酸ジメチル30部、イソ
フタル酸ジメチル70部、セバシン酸ジメチル15部、
ジメチル−5−スルホイソフタレートナトリウム塩6
部、エチレングリコール85部を出発原料とし、触媒と
して酢酸マンガン4水塩0.04部を加え、加熱昇温す
るとともにメタノールを留去してしてエステル交換反応
を行った。反応開始から3時間を要して230℃まで昇
温し、実質的にエステル交換反応を終了させた。次い
で、この反応物にリン酸0.01部を添加し、さらに三
酸化アンチモン0.04部を加えて重縮合反応を行い、
4時間後に極限粘度0.50の共重合ポリエステルを得
た。得られた共重合ポリエステル20部をテトラヒドロ
フラン80部に溶解させた液に、高速撹拌下で水180
部を加えた後、加温してテトラヒドロフランを揮散させ
て、共重合ポリエステル水分散体(d)を得た。得られ
た水分散体(d)と実施例1で製造したポリエステルポ
リウレタン分散体(a)とを混合して、固形分として共
重合ポリエステル/芳香族ポリエステルポリウレタンの
重量比が30部/60部となるように混合し、かつ架橋
剤としてトリエチレングリコールジグリシジルエーテル
を10部添加し、非イオン性界面活性剤としてアセチレ
ン系化合物のエチレンオキサイド付加物を0.3部添加
した塗布剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして塗
布厚み0.05μm、フィルム厚み6μmの二軸配向ポ
リエステルフィルムを得た。
【0064】実施例4 実施例1において、ポリエステル中に含有する粒子を平
均粒径1.4μmの不定形シリカ粒子とし、フィルム中
での含有率を0.35重量%としたこと以外は実施例1
と同様にして、塗布厚み0.06μm、フィルム厚み
5.0μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0065】実施例5 実施例1において、フィルムの主熱処理温度を220℃
としたこと以外は実施例1と同様にして塗布厚み0.0
5μm、フィルム厚み6μmの二軸配向フィルムを得
た。 比較例2 実施例4において、主熱処理温度を215℃として弛緩
を行わず、引き続く180℃のゾーンでの弛緩率を1.
5%としたこと以外は実施例1と同様にして、塗布厚み
0.05μm、フィルム厚み6μmの二軸配向ポリエス
テルフィルムを得た。該フィルムは収縮特性が本発明の
要件を満足しておらず、得られたコンデンサの特性は不
十分なものであった。
【0066】実施例6 実施例1において、製膜時のフィルムの熱処理温度を2
42℃とし、該温度での弛緩処理を行わず、200℃の
ゾーンで4%の弛緩を行ったこと以外は実施例1と同様
にして塗布厚み0.04μm、フィルム厚み6μmの二
軸配向フィルムを得、同条件で蒸着フィルムを製造し
た。得られた蒸着フィルムは、誘電損失特性が劣るた
め、これを用いて製造したコンデンサは交流耐電圧にや
や劣るものであった。
【0067】比較例3 実施例1において、塗布液の固形分濃度および塗布条件
を変更して、乾燥後の塗布厚みが平均0.004μmと
なるようにフィルムを作成したが、塗布ヌケが多数発生
し、コンデンサ用として特性向上できるものではなかっ
た。 比較例4 実施例1において、界面活性剤を添加しないこと以外は
実施例1と同様の塗布液を用い、製膜条件は実施例1と
同様にして、塗布厚み0.045μm、フィルム厚み5
μmのポリエステルフィルムを得た。該フィルムは未塗
布の欠陥部が発生したため、コンデンサの耐湿熱特性が
不良となる率が高く、コンデンサ信頼性に劣るものであ
った。ただし、この場合、特性不良を起こさないコンデ
ンサも得られるが、下記特性表においては不良となった
コンデンサについて示した。
【0068】比較例5 実施例1において、フィルム厚みを0.8μmになるよ
うに製膜条件を調節して製造した。しかしながら、フィ
ルム厚みが薄すぎるため、塗布が均一にならず、フィル
ム破断が頻発して生産性が著しく悪化した。また、得ら
れたフィルムの電気特性、特に誘電損失が大きく、耐電
圧も低くなり、コンデンサ用として使用できるものでは
なかった。
【0069】以上、得られた結果をまとめて下記表1お
よび2に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【発明の効果】本発明の蒸着フィルムは、蒸着金属層と
のフィルムとの密着性に優れ、かつ寸法安定性に優れる
ため、特にコンデンサの誘電体として用いたときに、高
度な電気特性と耐湿熱特性および長期耐熱性を与え、コ
ンデンサの長期信頼性向上に寄与することができ、その
工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B05D 7/24 302 B05D 7/24 302T 303 303A B29C 55/12 B29C 55/12 C08J 5/18 CFD C08J 5/18 CFD C08K 13/04 C08K 13/04 C08L 67/00 C08L 67/00 H01G 4/18 327 H01G 4/18 327Z 4/20 4/20 // B29K 67:00 B29L 7:00 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、長径が5mm以上の未塗布部が1.0個/m2 以下
    となるように、水溶性または水分散性樹脂による塗布が
    施されたフィルムであって、当該フィルムの長手方向お
    よび幅方向の熱収縮率が下記式およびを同時に満足
    し、フィルム全厚みが1.0〜14μmであることを特
    徴とするコンデンサ用二軸配向ポリエステルフィルム。 【数1】0<SHMD 200 ≦4.0 ……… −1.0≦SHTD 200 ≦2.0 ……… (上記式中、SHMD 200 、SHTD 200 は、それぞれフィ
    ルム長手方向、幅方向の200℃で3分間熱処理した後
    の熱収縮率(%)を示す)
  2. 【請求項2】 フィルムの長手方向の熱収縮応力が下記
    式およびを同時に満足することを特徴とするコンデ
    ンサ用二軸配向ポリエステルフィルム。 【数2】S150 <400 ……… Smax <600 ……… (上記式中、S150 は、150℃におけるフィルムの単
    位断面積当たりの収縮応力値(g/mm2 )、Smax
    は、150℃以上フィルムの融点以下の温度範囲内での
    収縮応力値の最大値(g/mm2 )を示す)
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