JP2000238125A - 脂肪族ポリエステル系フィルム - Google Patents

脂肪族ポリエステル系フィルム

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啓治 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生鮮食品、加工食品、医薬品、医療機器、電子
部品等の包装用材料として好適な、印刷やラミネート工
程における平面性悪化や印刷ずれ等の発生しない加工適
性に優れた脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルムを提
供することを目的とする。 【解決手段】主たる繰り返し単位が一般式−O−CHR
−CO−(式中、Rは水素または、炭素数1〜3のアル
キル基を示す。)である脂肪族ポリエステルを主成分と
した重合体からなる二軸延伸フィルムであって、該二軸
延伸フィルムの配向主軸の最大歪みが30度以下であ
り、且つ120℃における熱収縮率が5.0%以下である
ことを特徴とする脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族ポリエステ
ル系樹脂からなるフィルムであり、さらに詳しく言えば
生鮮食品、加工食品、医薬品、医療機器、電子部品等の
包装用材料として好適な、印刷やラミネート工程におけ
る平面性悪化や印刷ずれ等の発生しない加工適性に優れ
た脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリ乳酸等の生分解性脂肪族ポリ
エステル系フィルムは自然環境下に棄却された場合に、
自然に加水分解されたのち、微生物によって無害な分解
物となることが知られている。
【0003】このようなポリ乳酸等の生分解性脂肪族ポ
リエステル系フィルムの例として、ポリ乳酸系重合体か
らなるフィルムであって、該フィルムの面配向度△Pが
3.0×10-3以上であり、かつ該フィルムを昇温した
ときの結晶融解熱量△Hmと昇温中の結晶化により発生
する結晶化熱量△Hcとの差(△Hm−△Hc)が20
J/g以上である生分解性脂肪族ポリエステル系フィル
ムが知られている(特開平7−207041号公報)。
【0004】しかしながら、上記ポリ乳酸系重合体から
なるフィルムであって、該フィルムの面配向度△Pが
3.0×10-3以上であり、かつフィルムを昇温したと
きの結晶融解熱量△Hmと昇温中の結晶化により発生す
る結晶化熱量△Hcとの差(△Hm−△Hc)が20J
/g以上であるフィルムは、自然界で分解させることを
優先しているため、フィルムの配向・結晶化が進むこと
により加水分解や微生物による分解が抑制される恐れが
あるとして、強度や熱寸法安定性が不十分なフィルムし
か得られていなかったのである。
【0005】そのため、生鮮食品、加工食品、医薬品、
医療機器、電子部品等の包装用フィルムとして用いる場
合、このようなフィルムでは、自然界で分解されても、
包装用途のフィルムとして必要である印刷やラミネート
加工工程において寸法変化を生じたり、しわが発生する
等の問題が生じていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解決し、生鮮食品、加工食品、医薬品、医療機器、電
子部品等の包装用フィルムとして有用な、脂肪族ポリエ
ステル系二軸延伸フィルムを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】主たる繰り返し単位が一
般式−O−CHR−CO−(式中、Rは水素または、炭
素数1〜3のアルキル基を示す。)である脂肪族ポリエ
ステルを主成分とした重合体からなる二軸延伸フィルム
であって、該二軸延伸フィルムの配向主軸の最大歪みが
30度以下であり、且つ120℃における熱収縮率が
5.0%以下とすることによって、印刷やラミネート加工
工程において寸法変化を生じたり、しわ発生がない優れ
た加工適性を持つ、一般包装用機材が得られることを見
いだし本発明に到達したものである。
【0008】本発明の脂肪族ポリエステル系二軸延伸フ
ィルムは下記の構成を有するものである。 (1)主たる繰り返し単位が一般式−O−CHR−CO
−(式中、Rは水素または、炭素数1〜3のアルキル基
を示す。)である脂肪族ポリエステルを主成分とした重
合体からなる二軸延伸フィルムであって、該二軸延伸フ
ィルムの配向主軸の最大歪みが30度以下であり、且つ
120℃における熱収縮率が5.0%以下であることを特
徴とする脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルム。 (2) 厚み方向の屈折率(Nz)が1.4400〜1.
4550であることを特徴とする請求項1記載の脂肪族
ポリエステル系二軸延伸フィルム。 (3)120℃における熱収縮率が3.0%以下であるこ
とを特徴とする請求項1、2記載の脂肪族ポリエステル
系二軸延伸フィルム。 (4) 長手方向の屈折率(Nx)から幅方向の屈折率
(Ny)を差し引いた値(Nx-Ny)が−0.0200〜0
であることを特徴とする請求項1〜3記載の脂肪族ポリ
エステル系二軸延伸フィルム。 (5)脂肪族系ポリエステルがポリ乳酸であることを特
徴とする請求項1〜4記載の脂肪族ポリエステル系二軸
延伸フィルム。
【0009】なお、本発明においてフィルムは所謂シ−
トを含む。
【0010】上記本発明の脂肪族ポリエステル系二軸延
伸フィルムによれば、印刷やラミネート加工工程におい
て寸法変化を生じたり、しわが発生しない加工適性に優
れた物を得ることができる。
【0011】本発明の脂肪族ポリエステル系フィルムを
形成する素材である脂肪族ポリエステルは、主たる繰り
返し単位が一般式−O−CHR−CO−(式中、Rは水
素または、炭素数1〜3のアルキル基を示す。)の脂肪
族ポリエステルからなる。ここで、炭素数1〜3のアル
キル基としては、メチル、エチル、プロピル等のアルキ
ル基が挙げられる。このような脂肪族ポリエステルの例
としては、例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ
(2−オキシ酪酸)、ポリ(2−オキシ吉草酸)、ポリ
(2−オキシカプロン酸)等の脂肪族ポリエステルを挙
げることができるが、これらに限定されるものではな
い。
【0012】本発明の脂肪族ポリエステル系フィルムを
形成する素材である脂肪族ポリエステルとしては、ポリ
乳酸が好ましい。
【0013】本発明に用いられる脂肪族ポリエステル系
樹脂は、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(2−オキ
シ酪酸)、ポリ(2−オキシ吉草酸)、ポリ(2−オキ
シカプロン酸)等の脂肪族ポリエステル系樹脂を単独、
或いはこれらの混合物または使用する乳酸、グリコール
酸等のモノマ−の共重合体を使用してもかまわない。
【0014】本発明に用いられる脂肪族ポリエステル中
に不斉炭素を有する場合は、L−体、DL−体、D−体
といった光学異性体が存在するが、本発明に用いられる
脂肪族ポリエステルはこれら光学異性体をも包含する。
【0015】本発明の脂肪族ポリエステル系フィルムを
形成する素材であるポリエステルの製造法は、特に制限
はなく、従来公知の方法等により製造される。例えばグ
リコール酸、2−オキシ酪酸、2−オキシ吉草酸、2−
オキシカプロン酸等のα−オキシ酸の脱水環状エステル
化合物を開環重合法等の公知の方法で製造される。
【0016】本発明において、用いられる脂肪族ポリエ
ステルは、重量平均分子量が、1万以上、50万以下の
重合体であるのが好ましい。1万未満であると、脂肪族
ポリエステルから得られたフィルムの物性が著しく劣
り、包装容器として用いるという本発明の目的を達する
ことが困難になる。また、脂肪族ポリエステルからフィ
ルムを製造する時(製膜時)の押出し性、製膜したフィ
ルムの二軸延伸性も低下することから重量平均分子量は
1万以上であるのがよい。一方、重量平均分子量が50
万を超えると脂肪族ポリエステルが高粘度重合体になる
ので溶融押出しが困難になるという問題が生じる。重量
平均分子量は、5万〜30万であるのが更に好ましい。
【0017】本発明に用いられる脂肪族ポリエステルに
は、本発明の作用を阻害しない範囲内(即ち、ヒートシ
ール層を形成させた後、透明で内容物が見える必要があ
るので、ヒートシール層を形成させる前においても高い
透明性を維持する等の必要の範囲内等)で、各種の添加
剤が含有される。添加剤としては例えば、滑剤、ブロッ
キング防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、耐
光剤、耐衝撃性改良剤が挙げられる。
【0018】上記、滑剤としてはシリカ、二酸化チタ
ン、タルク、カオリナイト等の金属酸化物、炭酸カルシ
ウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム等の金属の塩ま
たは架橋ポリエチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、シリコ
ン樹脂、架橋ポリエステル樹脂等の有機ポリマーからな
る粒子等の、本発明に用いられる脂肪族ポリエステル系
樹脂に対し不活性な粒子が挙げられる。
【0019】これらの滑剤は、いずれか一種を単独で用
いてもよく、また2種以上を併用してもよいが、使用す
る滑剤の平均粒子系としては0.01μm〜3.0μm
が好ましく、0.05μm〜2.5μmがより好まし
く、また使用する滑剤の量としてはポリエステル全体の
重量に対し、0.005重量%〜2重量%(より好まし
くは0.01重量%〜1.0重量%)が生鮮食品等の包
装容器として必要とされるフィルムの透明性および滑り
性を両立するために好ましい。
【0020】また、2種以上の滑剤を併用することがフ
ィルムの透明性および滑り性を両立するために好まし
い。かかる2種以上の滑剤は、脂肪族ポリエステルから
フィルムを製膜中に変形する滑剤粒子(たとえば架橋ポ
リエチレン、架橋アクリル等の架橋度の低い有機滑剤、
一次粒子凝集体であるシリカ等の無機滑剤)と、ポリエ
ステル系樹脂からフィルムを製膜中に変形しない通常の
滑剤粒子とを組み合わせることが好ましい。
【0021】本発明の脂肪族ポリエステル系二軸延伸フ
ィルムの製造法は、特に限定されず、例えば上記脂肪族
ポリエステル系樹脂を溶融し、シ−ト状に押出し成形
(製膜)して、未延伸フィルムを得、該未延伸フィルム
を二軸延伸後、好ましくは熱固定処理し、弛緩処理を施
す方法が挙げられる。
【0022】上記製造法において、熱固定処理の温度
は、好ましくは145℃以上で行うのが、さらに好ましく
は150℃以上で行うのが得られる脂肪族ポリエステル系
二軸延伸フィルムの熱収縮率の点からよい。
【0023】本発明に用いる二軸延伸フィルムの厚さ
は、特に限定されず、使用する材料、所望の物性等に応
じて適宜設定される。
【0024】本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂をフィ
ルムに成形(製膜)する押出法としては、公知のT−ダ
イ法、インフレーション法等が適用できる。押出し温度
は、用いる上記ポリエステルの融解温度(Tm)〜Tm
+70℃の範囲が好ましく、Tm+20℃〜Tm+50
℃の範囲がより好ましい。押出し温度が上記範囲より低
すぎると押出し安定性が得難く、また過負荷に陥りやす
い。また逆に押出し温度が上記範囲より高すぎると上記
ポリエステルの分解が激しくなるので好ましくない。本
発明で用いる押出機のダイは、環状または線状のスリッ
トを有するものがもちいられ、ダイの温度は押出温度範
囲と同じ程度であるのが好ましい。
【0025】得られた未延伸フィルムは縦と横の二方向
に二軸延伸される。
【0026】延伸方法としては特に限定されず、通常公
知の方法、例えば、ロール延伸法、長間隙延伸法、テン
タ−延伸法、チューブラ−延伸法等により行うことがで
きる。これらの方法のいずれにおいても、縦、横方向の
延伸は同時に行われても(同時二軸延伸)、縦、横のど
ちらか一方を先に行う逐次二軸延伸であってもよい。
【0027】用いる重合体(脂肪族ポリエステル)が有
するガラス転移温度(Tg)〜Tg+50℃の温度範
囲、より好ましくは(Tg)〜Tg+40℃の温度範囲
で、上記フィルムの延伸を行うのが好ましい。延伸温度
がTg+50℃を越えると得られる延伸フィルムの厚み
の均一性や得られる延伸フィルムの機械的強度が低下し
好ましくない。
【0028】縦、横方向の延伸は1段階でも多段階に分
けて行っても良いが、それぞれの延伸方向に最終的には
好ましくは3倍以上、更に好ましくは、3.5倍以上に
延伸するのがよい。また縦、横方向の二軸延伸は、縦・
横面積倍率で9倍以上、更に好ましくは、12倍以上に
延伸することが得られる延伸フィルムの厚みの均一性や
機械的性質の点がら好ましい。縦、横方向の延伸比がそ
れぞれについて3倍未満、また延伸による縦・横面積倍
率が9倍未満では、厚みの均一性の良い延伸フィルムは
得られず、また延伸による機械的強度の向上も乏しいか
らである。
【0029】上記したように、縦、横方向の延伸は1段
階でも多段階に分けて行っても良いが、上記縦方向の延
伸は2段階以上で行ったほうが配向主軸の最大歪みを減
らす上で好ましい。
【0030】本発明では、例えば、縦延伸を二段階以上
で行ない、縦延伸の少なくとも一回は延伸温度Tg+2
0℃〜Tg+40℃の範囲で、延伸速度が10000%
/分、好ましくは15000%/分、さらに好ましくは
20000%/分以上で延伸する工程を含むことによ
り、本発明の所望の物性をもつ二軸延伸フィルムが得ら
れる。
【0031】本発明における脂肪族ポリエステル系二軸
延伸フィルムの配向主軸の最大歪みは、30度以下であ
ることが必要であり、25度以下が好ましく、20度以下が
さらに好ましい。配向主軸の最大歪みが30度より大き
いと印刷工程においてフィルムを加熱する場合にフィル
ムに歪みが生じ、多色の印刷を実施する場合に色ずれが
発生するため好ましくない。
【0032】本発明における脂肪族ポリエステル系二軸
延伸フィルムの厚み方向の屈折率(Nz)は、1.44
00〜1.4550であることが好ましく、1.445
0〜1.4550であることがさらに好ましい。Nzが
1.4400未満ではフィルムを製膜する工程において
破断が発生しやすくなる。また1.4550を超える
と、印刷やラミネート工程等で、フィルムを加熱する場
合に平面性の乱れを発生するため好ましくない。
【0033】本発明における二軸延伸フィルムの長手方
向の屈折率(Nx)から幅方向の屈折率(Ny)を差し
引いた値(Nx−Ny)が−0.0200〜0であるこ
とが好ましく、−0.0150〜0であることがさらに好
ましい。−0.0200未満では印刷やラミネート工程
等において二軸延伸フィルムが加熱された場合に、フィ
ルムの搬送張力により引き伸ばされ、印刷ずれおよび波
うちを発生し平面性が悪化するため好ましくない。ま
た、(Nx−Ny)が0を超えると厚みむらが大きくな
りやすい。
【0034】更に、本発明に用いられる脂肪族ポリエス
テル系二軸延伸フィルムの120℃における熱収縮率
は、5.0%以下であることが必要であり、3.0%以下が
好ましい。延伸フィルムの熱収縮率が5.0%より大きい
と該フィルムは、印刷工程においては印刷ずれが発生
し、ヒートシール時には、しわが発生するため好ましく
ない。
【0035】また、本発明の脂肪族ポリエステル系二軸
延伸フィルムは、単層として用いてもよく、製造工程に
おいて共押出し法やコーティング法によって複層化して
用いてもよい。複層化して用いた場合、各層に用いる材
料は同一であっても異なっていてもよい。また、本発明
のフィルムは、表面エネルギーを向上する目的で、コロ
ナ処理、プラズマ処理、火炎処理等を施しても良い。
【0036】
【実施例】以下試験例、実施例、比較例を挙げて本発明
の内容及び効果を具体的に説明するが、本発明は、その
要旨を逸脱しない限りこれらにに限定されるものではな
い。 試験例 実施例1、2、比較例1、2で得られた二軸延伸フィル
ムについて以下の試験を行った。 1.試験方法 (1)配向主軸の最大歪み測定 フィルム形状がロール状の場合は長手方向に1000m
m、幅方向には全幅を切り出し、シート状サンプルの場
合は試料形状に内接する面積最大の長方形を描き、該長
方形の頂点と2辺を共有する100mm四方の正方形を4
つの頂点から切り出し、配向主軸をマイクロ波によって
求め、最初に測定した点の分子配向角を0度としたとき
に他の三点の配向角が最も差の大きいものから最大値を
求めた。マイクロ波による主軸の配向角を測定には、神
崎製紙(株)製の分子配向計(MOA−2001A)を
用いた。 (2)熱収縮率測定 一辺100mmの正方形にきったフィルムの対角線の交
点を中心に直径50mmの円を描き、120℃に加熱し
た熱風乾燥機中に無荷重の状態で30分放置した後取り
出し、デジタイザーによって上記の円の寸法変化を読み
取り、対角線の交点をとおる熱収縮が最大である部分の
長さ(B)から下式を用いて求めた。 120℃の熱収縮率=(50−B)/50×100
(%) (3)厚み方向、長手方向および幅方向の屈折率(Nz,
Nx,Ny)測定 株式会社アタゴ製アッベ屈折計1Tを用いて、それぞれ
の屈折率を測定した。 (4)加工適性測定 実施例1〜2、比較例1〜2で得られたフィルムの上にグ
ラビアインキ(ラミエース61白二液タイプ、東洋イン
キ社製)をグラビア印刷して印刷インキ層を形成し、次
いで接着剤(AD585/CAT−10、東洋モートン
社製)を2g/m2塗布した後、常法に従って未延伸ポ
リプロピレンフィルム、60μm(P1120、東洋紡
績社製)をドライラミネート法にて貼り合せシーラント
層を設け、脂肪族ポリエステル系フィルム積層体を得
た。これの工程においてフィルムの状態を目視観察し下
記の三段階評価を行った。 ○;フィルムの状態良好 △;フィルムに、しわおよび印刷ずれが若干発生 ×;フィルムに平面性悪化がみられ、しわおよび印刷ず
れが発生。 2.試験結果 上記試験(1)〜(4)の結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例1 重量平均分子量25万のポリーL−乳酸100重量部に
対し、表面突起を形成するための滑剤として平均粒子系
1.8μmの凝集体シリカ粒子を0.06重量部添加し
たポリエステル樹脂を、Tダイ付き口径30mm押出機
を使用して、樹脂温度210℃で押出した後、20℃の
チルロールで冷却し、厚さ300μmの未延伸フィルム
を得た。この未延伸フィルムを複数本のセラミックロー
ルによりフィルム温度を96℃に予熱したロール間で2
5000%/分の延伸速度で縦方向に1.5倍延伸し、
更に98℃で2.7倍縦方向に延伸した。次いでテンタ
ー式延伸機で横方向に80℃で3.8倍延伸した後、1
55℃で熱固定した後、135℃で3%横弛緩処理を行
った。厚さ20μmの延伸フィルムを得、実施例1とし
た。 実施例2 熱固定を150℃で実施した以外は実施例1とまったく
同様の方法で二軸延伸フィルムを得、実施例2とした。 比較例1 縦延伸を68℃で3.2倍に一段延伸で実施した以外は
実施例1とまったく同様の方法で二軸延伸フィルムを
得、比較例1とした。 比較例2 熱固定を140℃で実施した以外は実施例1とまったく
同様の方法で二軸延伸フィルムを得、比較例2とした。
【0039】
【発明の効果】本発明の脂肪族ポリエステル系二軸延伸
フィルムは、印刷やラミネート工程における平面性悪化
(しわ)や印刷ずれ等の発生しない等の加工適性に優れ
ており、生鮮食品、加工食品、医薬品、医療機器、電子
部品等の包装用フィルムとして極めて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 (72)発明者 小林 久人 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 奥平 正 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4F071 AA43 AF31 AF54 AH04 BB08 BC01 4F100 AA20H AK41A BA01 EH17 EH172 EJ38 EJ38A EJ382 GB17 JA03A JA20A JK01 JL04 JN18A YY00A 4F210 AA24 AB17 AE01 AG01 QA02 QA03 QC05 QC06 QD16 QG01 QG18 4J002 BB032 BB202 BG002 CF002 CF181 CP002 DE236 DG046 DH046 DJ016 DJ046 FD040 FD060 FD070 FD100 FD176 GF00 GG02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる繰り返し単位が一般式−O−CH
    R−CO−(式中、Rは水素または、炭素数1〜3のア
    ルキル基を示す。)である脂肪族ポリエステルを主成分
    とした重合体からなる二軸延伸フィルムであって、該二
    軸延伸フィルムの配向主軸の最大歪みが30度以下であ
    り、且つ120℃における熱収縮率が5.0%以下である
    ことを特徴とする脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 厚み方向の屈折率(Nz)が1.440
    0〜1.4550であることを特徴とする請求項1記載の
    脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルム。
  3. 【請求項3】 120℃における熱収縮率が3.0%以下
    であることを特徴とする請求項1、2記載の脂肪族ポリ
    エステル系二軸延伸フィルム。
  4. 【請求項4】 長手方向の屈折率(Nx)から幅方向の
    屈折率(Ny)を差し引いた値(Nx-Ny)が−0.020
    0〜0であることを特徴とする請求項1〜3記載の脂肪族
    ポリエステル系二軸延伸フィルム。
  5. 【請求項5】 脂肪族系ポリエステルがポリ乳酸である
    ことを特徴とする請求項1〜4記載の脂肪族ポリエステ
    ル系二軸延伸フィルム。
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