JPH10313127A - 酸化亜鉛薄膜の製造方法、それを用いた光起電力素子及び半導体素子基板の製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛薄膜の製造方法、それを用いた光起電力素子及び半導体素子基板の製造方法

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JPH10313127A
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oxide thin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電析による酸化亜鉛薄膜の形成を安定化し、
かつ基板密着性に優れた形成方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも亜鉛イオン,アンモニアイオ
ン,及び亜鉛アンモニア錯イオンを含有してなる水溶液
102に浸漬された導電性基体103と、溶液102中
に浸漬された電極104との間に、電極104を陽極と
して通電することにより、酸化亜鉛薄膜を導電性基体1
03上に形成する酸化亜鉛薄膜の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化亜鉛薄膜の製造
方法、それを用いた光起電力素子及び半導体素子基板の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水素化非晶質シリコン、水素化非
晶質シリコンゲルマニウム、水素化非晶質シリコンカー
バイド、微結晶シリコンまたは多結晶シリコンなどから
なる光起電力素子は、長波長における収集効率を改善す
るために、裏面の反射層が利用されてきた。かかる反射
層は、半導体材料のバンド端に近くその吸収の小さくな
る波長、即ち800nmから1200nmで有効な反射
特性を示すのが望ましい。この条件を十分に満たすの
は、金・銀・銅・アルミといった金属である。
【0003】また、光閉じ込めとして知られる所定の波
長範囲で光学的に透明な凸凹層を設けることも行なわれ
ていて、一般的には前記金属層と半導体層の間に設け
て、反射光を有効に利用して短絡電流密度Jscを改善
することもある。
【0004】さらに、シャントパスによる特性低下を防
止するため、この金属層と半導体層の間に導電性を示す
透光性の材料による層、即ち透明導電層を設けることが
行なわれている。
【0005】極めて一般的にはこれらの層は、真空蒸着
やスパッタといった方法にて堆積され、短絡電流密度J
scにして1mA/cm2以上の改善を示している。
【0006】例えば、「29p−MF−2ステンレス基
板上のa−SiGe太陽電池における光閉じ込め効果」
(1990年秋)第51回応用物理学会学術講演会予稿
集p747、「a−SiC/a−Si/a−SiGe
Multi−BandgapStacked Sola
r Cells Wlth Band Gap Pro
filing」;Sannomiya et al.,
TechnicalDigest of the In
ternational PVSEC−5,kyot
o,Japan,p.387,1987、”P−IA−
15a−SiC/a−Si/a−SiGe Multi
−Bandgap StackedSolar Cel
ls With Bandgap Profilin
g,”Sannomiya et al.,Techn
ical Digest ofthe Interna
tional PVSEC−5,Kyoto,Japa
n,p381,1990にはAgからなる裏面反射層、
酸化亜鉛からなる光閉じ込め層を適当な表面凹凸構造に
より短絡光電流の向上を達成している。
【0007】また、T.Tiedje,et.al,P
roc.16th IEEE Photovoltai
c Specialist Conf.(1982)p
l423および、H.Deckman,et.al,P
roc.16th IEEEPhotovoltaic
Specialist Conf.(1982)pl
425には裏面電極の形状を光を散乱する光の波長程度
の大きさの凹凸形状(テクスチヤー構造)にする事によ
って、半導体層で吸収しきれなかった長波長光を散乱さ
せて半導体層内での光路長を延ばし、光起電力素子の長
波長感度を向上させて短絡光電流を増大させ、光電変換
効率を向上させる技術が開示されている。
【0008】また、酸化亜鉛はプラズマに対する耐性が
酸化錫、酸化インジウムよりも高く、水素を含有するプ
ラズマ中にさらしても水素によって還元されることはな
い。この上に非晶質シリコンからなる半導体層をプラズ
マCVD法で形成する場合には、酸化亜鉛が透明導電層
として積極的に使用されている。
【0009】また、特開昭60−84888号公報(エ
ナジー・コンバージョン・デバイセス)には、裏面電極
と半導体層の間に透明導電層を介在させることによっ
て、半導体層の欠陥領域中を流れる電流を減少させる技
術が開示されている。
【0010】一方、近年、24th IEEE Fir
st WCPEC;Dec.5−9,1994,P25
4“EFFECTS OF Cd−FREE BUFF
ERLAYER FOR CulnSe2 THIN−
FILM SOLAR CELLS”;T.Nii,
H.Takeshitaに見られるように銅−インジウ
ム−セレン系(Cu−In−Se2:ClS),銅−
(インジウム,ガリウム)−セレン系(Cu−(InG
a)−Se2:ClGS)等のn−型窓層として酸化亜
鉛を用いる技術が開示されている。
【0011】上記従来の技術より、表面がテクスチャー
構造をなす光閉じ込め層として酸化亜鉛を用いることが
望ましいことが分かる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来、酸化亜鉛の製造
方法として真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法、CVD法が知られているが、いずれも高
価な真空装置が必要となり、また蒸着源も高価なもので
あった。また波長600nm〜1000nmでの光閉じ
込め効果は不十分なものであった。
【0013】また、別の方法としてスプレーパイロリシ
ス法、ゾル−ゲル法、ディッピング法などの湿式法が知
られているが、基板を300℃〜800℃程度に加熱す
る必要があるため使用できる基板が限定されてしまう。
また酸化亜鉛とともに水酸化亜鉛も形成してしまい純粋
な酸化亜鉛を形成することが困難であった。
【0014】最近、特開平7−23775号公報、Jo
urnal of Electrochemical
Soc.Vol 143 No.3“Electrol
yte Optimization for Cath
odic Growth of Zinc Oxide
Films“;Masanobu Izaki,Ta
kashi Omiに見られるように硝酸亜鉛水溶液中
に対向電極を浸漬し、電流を流すことによって透明な酸
化亜鉛薄膜を電気化学的に析出した報告がある。
【0015】また、「水溶液電解によるZnO膜の作
製」(1995年秋季)第65回応用物理学会学術講演
会講演予稿集p410にも液相堆積法による酸化亜鉛作
製技術が報告されている これらの方法によれば高価な真空装置、高価なターゲッ
トが不要であるため、酸化亜鉛の製造コストを飛躍的に
削減することができる。また大面積基板上にも堆積する
ことができるため、太陽電池のような大面積光起電力素
子には有望である。しかし、これらの電気化学的に析出
する方法は、以下の問題点を有している。
【0016】(1)特に、電流密度を上昇させたり、溶
液の濃度を上げた場合に、堆積上にミクロンオーダーを
越えるような針状や球状や樹脂状などの形状をした異常
成長が生成しやすく、この酸化亜鉛薄膜を光起電力素子
の一部として用いた場合には、これらの異常成長が光起
電力素子のシャントパスを誘発する原因となると考えら
れる。
【0017】(2)酸化亜鉛結晶粒の大きさにばらつき
が生じやすく、大面積化したときの均一性に問題があっ
た。
【0018】(3)基体上への密着性が抵抗加熱や電子
ビームによる真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプ
レーティング法、CVD法などによって形成されたもの
に対して劣っていた。
【0019】(4)平滑な膜厚を持った薄膜しか形成さ
れず、光閉じ込め効果のある凹凸形状を備えた堆積膜に
ついては特に触れられていなかった。
【0020】本発明は、電析による酸化亜鉛薄膜の形成
を安定化し、かつ基板密着性に優れた形成方法を提供す
るものである。特に、光起電力素子の光閉じ込め層に適
用するのに好適な酸化亜鉛薄膜とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するための本発明の酸化亜鉛薄膜の製造方法、及びそれ
を用いた光起電力素子は、 (1−1)少なくとも亜鉛イオン,アンモニアイオン,
及び亜鉛アンモニア錯イオンを含有してなる水溶液に浸
漬された導電性基体と、該溶液中に浸漬された電極との
間に、該電極を陽極として通電することにより、酸化亜
鉛薄膜を前記導電性基体上に形成することを特徴とする
酸化亜鉛薄膜の製造方法である。この製造方法により酸
化亜鉛層を電気化学的な方法で形成し、かつ波長600
nm〜1000nmの光においても光閉じ込めまたは光
の散乱が十分に発揮できるような凹凸を表面に形成する
ことができる。従って品質が高く、電力コストが安い光
起電力素子を製造することが可能となる。特に酸化亜鉛
層の製造コストはスパッタリング法に比較して100分
の1程度にすることができる。
【0022】(1−2)前記導電性基体が、支持体上に
透明導電層を堆積したものであることを特徴とする、前
記酸化亜鉛薄膜製造方法である。この製造方法により比
較的容易に酸化亜鉛の初期膜を均一に形成でき、酸化亜
鉛層を効率良く形成できる。又、光起電力素子におい
て、重要な役割を持つ前記導電性基体に予め形成された
高反射率の金属を保護することによって前記導電性基体
上に電気化学的に酸化亜鉛薄膜を形成することができ
る。
【0023】(1−3)前記酸化亜鉛薄膜形成中の水溶
液をpH8からpH12.5の範囲に制御することを特
徴とする、前記酸化亜鉛薄膜製造方法である。この製造
方法により酸化亜鉛薄膜を形成する溶液をアルカリ性に
保つことで前記亜鉛アンモニア錯イオン等の錯イオンを
比較的安定に供給することができ、酸化亜鉛層を効率良
く形成できる。又、前記酸化亜鉛薄膜を形成する溶液を
アルカリ性に保つことで耐酸性を必要としない広範囲な
基板が使用できる。
【0024】(1−4)前記酸化亜鉛薄膜形成最表面の
水溶液をpH6からpH8の範囲に制御することを特徴
とする、前記酸化亜鉛薄膜製造方法である。この前記酸
化亜鉛薄膜形成最表面の近傍に局所的に存在する水溶液
をpH6からpH8の範囲に制御することによって酸化
亜鉛薄膜を連続的にかつ緻密に形成することができる。
【0025】(1−5)前記酸化亜鉛薄膜形成中の水溶
液に、炭水化物を含有することを特徴とする、前記酸化
亜鉛薄膜製造方法である。この製造方法により酸化亜鉛
層に発生する異常成長を飛躍的に抑制することができる
ため、歩留りをさらに向上することができる。さらに該
酸化亜鉛層の均一性を向上させることができる。
【0026】(1−6)前記の酸化亜鉛薄膜の形成工程
を含むことを特徴とする光起電力素子の製造方法であ
る。前記この形成工程を含むことにより酸化亜鉛層を電
気化学的な方法で形成し、かつ波長600nm〜100
0nmの光においても光閉じ込め、または光の散乱が十
分に発揮できるような凹凸を表面に形成することができ
る。従って品質が高く、電力コス卜が安い光起電力素子
を製造することが可能となる。特に酸化亜鉛層の製造コ
ストはスパッタリング法に比較して100分の1程度に
することができる。
【0027】(2−1)少なくとも亜鉛イオン,亜鉛酸
水素イオン,及び亜鉛酸イオンを含有してなる水溶液に
浸漬された導電性基体と、該溶液中に浸漬された電極と
の間に、該電極を陰極として通電することにより、酸化
亜鉛薄膜を前記導電性基体上に形成することを特徴とす
る酸化亜鉛薄膜の製造方法である。この製造方法により
酸化亜鉛層を電気化学的な方法で形成し、かつ波長60
0nm〜1000nmの光においても光閉じ込めまたは
光の散乱が十分に発揮できるような凹凸を表面に形成す
ることができる。また、陽極側で導電性基体上に酸化亜
鉛薄膜を形成するため、亜鉛金属を酸化亜鉛薄膜中に含
むことがなく、従って品質が高く、電力コストが安い光
起電力素子を製造することが可能となる。特に酸化亜鉛
層の製造コストはスパッタリング法に比較して100分
の1程度にすることができる。
【0028】(2−2)前記導電性基体が、支持体上に
透明導電層を堆積したものであることを特徴とする、前
記酸化亜鉛薄膜製造方法である。この製造方法により比
較的容易に酸化亜鉛の初期膜を均一に形成でき、酸化亜
鉛層を効率良く形成できる。又、光起電力素子におい
て、重要な役割を持つ前記導電性基体に予め形成された
高反射率の金属を保護することによって前記導電性基体
上に電気化学的に酸化亜鉛薄膜を形成することができ
る。
【0029】(2−3)前記酸化亜鉛薄膜形成中の水溶
液をpH8からpH12.5の範囲に制御することを特
徴とする、前記酸化亜鉛薄膜製造方法である。この製造
方法により酸化亜鉛薄膜を形成する溶液をアルカリ性に
保つことで前記亜鉛酸水素イオン、亜鉛酸イオン等のイ
オンを比較的安定に供給することができ、酸化亜鉛層を
効率良く形成できる。又、前記酸化亜鉛薄膜を形成する
溶液をアルカリ性に保つことで耐酸性を必要としない広
範囲な基板が使用できる。
【0030】(2−4)前記酸化亜鉛薄膜形成最表面の
水溶液をpH6からpH8の範囲に制御することを特徴
とする、前記酸化亜鉛薄膜製造方法である。この前記酸
化亜鉛薄膜形成最表面の近傍に局所的に存在する水溶液
をpH6からpH8の範囲に制御することによって酸化
亜鉛薄膜を連続的にかつ緻密に形成することができる。
【0031】(2−5)前記酸化亜鉛薄膜形成中の水溶
液に、炭水化物を含有することを特徴とする、前記酸化
亜鉛薄膜製造方法である。この製造方法により酸化亜鉛
層に発生する異常成長を飛躍的に抑制することができる
ため、歩留りをさらに向上することができる。さらに該
酸化亜鉛層の均一性を向上させることができる。
【0032】(2−6)前記の酸化亜鉛薄膜の形成工程
を含むことを特徴とする光起電力素子の製造方法であ
る。前記この形成工程を含むことにより酸化亜鉛層を電
気化学的な方法で形成し、かつ波長600nm〜100
0nmの光においても光閉じ込め、または光の散乱が十
分に発揮できるような凹凸を表面に形成することができ
る。従って品質が高く、電力コス卜が安い光起電力素子
を製造することが可能となる。特に酸化亜鉛層の製造コ
ストはスパッタリング法に比較して100分の1程度に
することができる。
【0033】(3−1)少なくともカルボン酸イオンと
亜鉛イオンを含有してなる水溶液に浸漬された導電性基
体と、該溶液中に浸漬された電極との間に、該電極を陽
極として通電することにより、酸化亜鉛薄膜を前記導電
性基体上に形成することを特徴とする酸化亜鉛薄膜の製
造方法である。この製造方法により、光学特性に優れ、
大規模装置を必要とせず、材料コストの安価な酸化亜鉛
薄膜を形成できる。
【0034】(3−2)水溶液が酢酸亜鉛水溶液である
前記酸化亜鉛薄膜の製造方法である。この製造方法によ
り、光学特性に優れ、大規模装置を必要とせず、材料コ
ストの安価な酸化亜鉛薄膜を形成できる。
【0035】(3−3)水溶液が蟻酸亜鉛水溶液である
前記酸化亜鉛薄膜の製造方法である。この製造方法によ
り、光学特性に優れ、大規模装置を必要とせず、材料コ
ストの安価な酸化亜鉛薄膜を形成できる。
【0036】(3−4)前記導電性基体が、支持体上に
透明導電層を堆積したものである前記酸化亜鉛薄膜の製
造方法である。この製造方法により、異常成長が少なく
均一性に優れた酸化亜鉛薄膜を形成することができる。
【0037】(3−5)酸化亜鉛薄膜堆積中の水溶液を
pH3.5からpH5.5の範囲で制御する前記酸化亜
鉛薄膜の製造方法である。この製造方法により、異常成
長が少なく均一性に優れた酸化亜鉛薄膜を長時間形成す
ることができる。
【0038】(3−6)前記の酸化亜鉛薄膜の形成工程
を含むことを特徴とする光起電力素子の製造方法であ
る。この製造方法により、低コストかつ高性能な素子を
安定的に形成できる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下に図面を用いて本発明の酸化
亜鉛薄膜の製造方法、それを用いた光起電力素子を詳細
に説明する。
【0040】酸化亜鉛薄膜の形成方法 図1に本発明の酸化亜鉛薄膜の形成装置の一例を示す。
101は耐腐食容器であり、本発明の水溶液102が保
持される。
【0041】103は導電性基体であって、図1におい
ては陰極とされている。104は対向電極であり、液相
堆積される金属である亜鉛のほか、白金、炭素、白金メ
ッキしたチタンなどを用いることができる。また、図1
においては対向電極104は陽極とされる。陰極である
導電性基体103と陽極である対向電極104は、負荷
抵抗106を経て電源105に接続されており、ほぼ一
定の電流を流すようにされている。
【0042】また、溶液を撹拌して薄膜形成ムラを減ら
し、薄膜形成速度を上げて効率化を図るために、溶液吸
入口を複数もった吸入バー108、同様に溶液射出口を
複数もった射出バー107、溶液循環ポンプ111、溶
液吸入バー108と溶液循環ポンプ111を接続する吸
入溶液パイプ109、溶液射出バー107と溶液循環ポ
ンプ111を接続する射出溶液パイプ110とからなる
溶液循環系を用いている。小規模な装置にあっては、こ
のような溶液循環系の代わりに、磁気撹拌子を用いるこ
とができる。
【0043】また、ヒーター112と熱電対113を用
いて、温度をモニターしながら水溶液の温度制御を行
う。所望の酸化亜鉛薄膜を得るためには水溶液の液温が
50℃以上であることが望ましい。
【0044】酸化亜鉛薄膜を作成する前に導電性基体1
03を加熱させるために温湯槽114に導電性基体10
3を浸漬しておいてもよい。温湯槽114には、ヒータ
ー115と熱電対116を用いて温度調整されたお湯が
入っており、導電性基体103を加熱できるようになっ
ている。
【0045】ここで、導電性基体103は、支持体上に
透明導電層を堆積したものであることが好ましい。特
に、アルミニウムは波長600nm〜1000nmの光
において高い反射率を有し、またエレクトロケミカルマ
イグレーションを起こさないため、光起電力素子の金属
層には最も有望な金属であるが、水溶液中ではアルミニ
ウム上に直接酸化亜鉛を電気化学的に成長(電気メッ
キ)させることは困難であるため、アルミニウムを金属
層とする場合には、その上に極薄い透明導電層を設ける
ことが好ましい。
【0046】この透明導電層は波長600nm〜l00
0nmの光において透明で、かつある程度の導電性を有
するものでなければならない。例えば酸化錫(Sn
2)、酸化インジウム(In23)、ITO(SnO2
+In23)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム亜
鉛、酸化錫亜鉛などが挙げられる。これらの酸化物はス
パッタリング法、CVD法、真空蒸着法で形成する。こ
れらの透明導電層上には本発明の方法による酸化亜鉛層
を形成することができる。波長600nm〜1000n
mの光においても光閉じ込めまたは光の散乱が十分に行
なわれる。従って本発明の光起電力素子は品質が高く、
電力コストが安いものである。
【0047】以下、用いる水溶液ごとに酸化亜鉛薄膜の
形成条件を説明する。以下の形成条件は金属層の種類、
断面形状、結晶状態によって異なるので一義的に決定す
ることはできないが、一般的にはイオンの濃度が濃いほ
ど酸化亜鉛の結晶粒は大きく、表面に凹凸ができやす
い。また形成温度が低いほど、酸化亜鉛の結晶粒は大き
いようである。さらに電流密度が大きいほど表面の凹凸
は減少していくようである。しかし、電流密度と形成速
度はほぼ比例するので酸化亜鉛からなる透明導電層のコ
ストを削減するためには電流密度を上げた状態で表面の
凹凸を形成することが好ましい。
【0048】まず、水溶液102が、少なくとも亜鉛イ
オン,アンモニアイオン,及び亜鉛アンモニア錯イオン
(アンミン錯イオンを含む)を含む水溶液である場合に
ついて説明する。この場合には、図1に示すように導電
性基体103を陰極に、対向電極104を陽極とする。
【0049】亜鉛イオンと過剰なアンモニアイオンと亜
鉛アンモニアイオン等の錯イオンの供給源として例えば
水酸化亜鉛のアンモニア水溶液、酢酸亜鉛のアンモニア
水溶液、シュウ酸亜鉛のアンモニア水溶液、酸化亜鉛の
アンモニア水溶液等の水溶液を用いる場合、亜鉛アンモ
ニア錯イオンの濃度として、0.001〜3.0mol
/lが望ましい。また前記水溶液の水素イオン指数(p
H)はpH8からpH12.5の範囲に制御することが
望ましい。また温度は50℃以上が望ましい。更に導電
性基体表面での電流密度は0.1mA/cm2〜100
mA/cm2であることが望ましい。
【0050】次に、水溶液102が、少なくとも亜鉛イ
オン,亜鉛酸水素イオン,及び亜鉛酸イオンを含む水溶
液である場合について説明する。この場合には、図1に
おいて導電性基体103が陽極に、対向電極104が陰
極になるように電源105を接続する。
【0051】亜鉛イオン,亜鉛酸水素イオン,亜鉛酸イ
オン等のイオンの供給源として亜鉛イオンを含む水溶液
に過剰なアンモニア水溶液等を加えて作成した場合、例
えば水酸化亜鉛のアンモニア水溶液、酢酸亜鉛のアンモ
ニア水溶液、シュウ酸亜鉛のアンモニア水溶液、酸化亜
鉛のアンモニア水溶液等の水溶液を用いる場合、亜鉛酸
水素イオン、亜鉛酸イオン等のイオンの濃度として、
0.001〜3.0mol/lが望ましい。また前記水
溶液の水素イオン指数(pH)はpH8からpH12.
5の範囲に制御することが望ましい。また温度は50℃
以上が望ましい。更に導電性基体表面での電流密度は
0.1mA/cm2〜100mA/cm2であることが望
ましい。
【0052】更に、上記二種の水溶液においては、炭水
化物、例えばサッカロースを1〜300g/l、デキス
トリンを0.001〜10g/l添加物として加えるこ
とが望ましい。工業的には電流密度を上げたほうが有利
であるが、電流密度を5mA/cm2以上に上げて酸化
亜鉛の薄膜を形成すると、大きさ10μm以上の立った
板状の異常成長が目立つようになる。このような立った
板状の異常成長があると異常成長の発生箇所に形成され
た半導体層は局所的に薄くなり、過大なリーク電流が発
生し、素子としての機能を果たせなくなる。
【0053】水溶液中に炭水化物を添加することによ
り、結晶の異常成長を抑制することができる。前記炭水
化物としては、グルーコース(ブドウ糖)、フルクトー
ス(果糖)などの単糖類、マルトース(麦芽糖)、サッ
カロース(ショ糖)などの二糖類、デキストリン、デン
プンなどの多糖類を用いることができる。また、これら
の炭水化物を組み合わせることによって上記の長所をい
かすことで、良質の酸化亜鉛薄膜を作成することができ
る。
【0054】水溶液中の炭水化物の量は、異常成長がな
く、均一性及び密着性に優れた酸化亜鉛薄膜を得るため
には、0.001g/lから300g/lの範囲にある
ことが望ましく、より望ましくは0.005g/lから
100g/lの範囲にあることが望ましく、最適には
0.01g/lから60g/lの範囲にあることが望ま
しい。
【0055】最後に、水溶液102が、少なくともカル
ボン酸イオンと、亜鉛イオンを含む水溶液である場合に
ついて説明する。この場合には、図1に示すように導電
性基体103を陰極に、対向電極104を陽極とする。
【0056】水溶液としては、例えば酢酸亜鉛、蟻酸亜
鉛を始めとするカルボン酸イオンと、亜鉛イオンを含む
水溶液が用いられる。カルボン酸イオン濃度は好ましく
は、0.002mol/l〜2.0mol/l、さらに
好ましくは0.05mol/l〜1.0mol/l、最
適には0.025mol/l〜0.3mol/lであ
る。印加電流は好ましくは0.1mA/cm2〜100
mA/cm2、さらに好ましくはに1mA/cm2〜30
mA/cm2、最適には3mA/cm2〜15mA/cm
2である。溶液温度は50℃以上であることが好まし
い。また前記水溶液の水素イオン指数(pH)はpH
3.5からpH5.5の範囲に制御することが望まし
い。
【0057】連続形成装置 図2の装置は可とう性(柔軟性)を有する長尺シート状
の導電性基体201の表面上に酸化亜鉛薄膜を水溶液中
から連続的に形成することのできる装置である。
【0058】導電性基体201の裏面には、酸化亜鉛薄
膜の堆積を防ぐための絶縁テープ(不図示)が貼ってあ
る。202は導電性基体201をロール状に巻き付けた
送り出しロール、203は該導電性基体を巻き取る巻き
取りロールで、導電性基体201は多くの搬送ロール2
04を介して巻き取りロール203に巻き取られてい
く。各ロールの直径は基板の塑性変性を防止するために
導電性基体201の材質に応じて決定する必要がある。
【0059】205は導電性基体201を加熱するため
の温湯槽で、ごみを除去するフィルターを内蔵する循環
系206が接続され、温湯槽205内部にはヒーター2
07がある。
【0060】208は、酸化亜鉛薄膜を形成する液相堆
積槽で、同じくゴミを除去するフィルターを内蔵する循
環系209が接続され、液相堆積槽208内部には亜鉛
電極210、ヒーター211があり、外部には定電流電
源212が接続されている。循環系209は溶液濃度を
監視し、随時溶液を追加するシステムを持っている。
【0061】213は洗浄槽で、同じくごみを除去する
フィルターを内蔵する循環系214が接続されている。
215は温風乾燥を行う乾燥室である。
【0062】この装置によれば酸化亜鉛薄膜の形成を低
コストに行うことができる。
【0063】光起電力素子への応用 本発明の方法で形成された酸化亜鉛薄膜を適用した光起
電力素子の断面模式図を図3(a)に示す。図中301
−1は支持体、301−2は金属層、301−3は透明
導電層、302は本発明の方法で形成された酸化亜鉛
層、303は半導体層、304は透明導電層、305が
集電電極である。上記の支持体301−1、金属層30
1−2、透明導電層301−3が本発明でいう導電性基
体301を形成している。
【0064】太陽光は、光起電力素子の304側から入
射される。500nmより短い短波長の光は、次の半導
体層303でほとんど吸収されてしまう。一方、バンド
吸収端より長い波長である700nm程度より波長の長
い光は、その一部が半導体層303を透過して、透過層
である酸化亜鉛層302を通り抜け、金属層301−2
あるいは支持体301−1で反射され、再び透過層であ
る酸化亜鉛層302を通り抜け、半導体層303にその
一部もしくは多くが吸収される。
【0065】このとき、支持体301−1及び/又は金
属層301−2及び/又は透明層である酸化亜鉛層30
2及び/又は半導体層303に凹凸が形成されていて光
の行路を曲げるに足るものであると、光路が傾くことに
よって半導体層303を透過する光路長が伸び、吸収が
大きくなることが期待される。この光路長の伸びること
による吸収の増大は、光に対して殆ど透明な層では殆ど
問題にならないほど小さいが、ある程度吸収の存在する
領域、即ち光の波長が物質の吸収端近傍の波長である
と、指数関数的になる。透明層である酸化亜鉛層302
は可視光から近赤外光に対して透明であるから、600
nmから1200nmの光は半導体層303において吸
収されることになる。
【0066】図3(b)は光入射方向からみた光起電力
素子の概略図で、素子の表面に複数の集電電極305が
交差することなく配置され、光の入射方向から見た形状
が櫛型をなすものであり、その一端をバスバー306と
電気的に接触させる。バスバー306は集電電極305
の上に形成され、Cu板などの導電率のよい金属材料を
用いる。またバスバー306と透明導電層304との間
には絶縁性の両面テープ307を配して透明導電層30
4と密着させる。
【0067】図4は水素含有の非単結晶シリコン系材料
からなり、内部に少なくともひとつのp−i−n接合を
有する半導体層303の内部構成を示した例で、p−i
−n接合を3つ有するものである。
【0068】第1のドープ層401は透明導電層上に形
成されp型またはn型の導電性を示すものである。該半
導体層は図4のように水素含有の非単結晶シリコン系材
料からなる層が順次積層されて構成されている。第1の
ドープ層401、第3のドープ層404、第5のドープ
層407は同じ導電性を示し、第2のドープ層403、
第4のドープ層406、第6のドープ層409は前者と
は異なる導電性を示す。第1のi層402、第2のi層
405、第3のi層408はイントリンジックな導電性
を示すものである。また光の収集効率上、第1のi層4
02のバンドギャップ<第2のi層405のバンドギャ
ップ<第3のi層408のバンドギャップとなるように
することが望ましい。
【0069】図5は本発明の光起電力素子モジュールの
実施形態の一例を示したものである。図5のように複数
の光電力素子507を直列化し、各光起電力素子507
とは並列にバイパスダイオード506を接続したもの
で、ひとつの光起電力素子507が影となった場合でも
他の光起電力素子507から発生する全電圧がこの光起
電力素子507に印加されることはない。
【0070】また本発明の光起電力モジュールは図5の
ように各部材を配した後、フッ素樹脂513と支持基板
501によって封止するので水蒸気の侵入を抑制するこ
とができる。
【0071】光起電力素子モジュールに用いられる集電
電極515は、細い銅ワイヤの周囲に銀クラッド層とア
クリル樹脂をバインダーとした炭素の層を形成したもの
を透明導電層に加熱融着したものである。銀クラッド層
は銅ワイヤとの接触抵抗を低減する機能を有する。アク
リル樹脂とバインダーとした炭素の層は透明導電層との
密着性を維持する機能を有し、かつ銀クラッド層との接
触抵抗を低減する機能を有する。また銀クラッド層中の
銀が半導体層中に拡散することを防止する機能を有す
る。
【0072】以下に、各部分についてさらに詳細に説明
する。
【0073】(支持体301−1)本発明で使用する支
持体は単体で構成されたものでもよく、あるいは支持体
に薄膜等を単数または複数形成したものでもよい。ま
た、支持体の一方の表面が導電性を有していれば支持体
は電気絶縁性のものであってもよい。
【0074】導電性がある材料としては、Cu、Ni、
Cr、Fe、Al、Cr、Mo、Nb、Ta、V、T
i、Rh等の金属または、これらの合金が挙げられ、単
体で支持体として使用できる。特に加工性、強度、化学
的安定性、価格などの見地からステンレス、Feなどが
適当である。
【0075】絶縁性の基体の材料としては、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセ
テート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂、ま
たはガラス、セラミックスなどが挙げられ、上記の導電
性材料からなる薄膜を少なくとも一方の表面に形成す
る。
【0076】これらの材料を支持体として使用するには
シート状、あるいは帯状のものを円筒体に巻き付けたロ
ール状であることが望ましい。
【0077】支持体上に薄膜を形成する場合、真空蒸着
法、スパッタリング法、スクリーン印刷法、ディップ
法、プラズマCVD法、電気メッキ法、無電界メッキ法
などで形成する。支持体表面の平滑性は中心線平均表面
粗さRaが3.0μm以下のものがよい。また、凹凸を
形成するためにHNO3、HF、HCl、H2SO4など
の酸性溶液を用いて支持体表面を適度にエッチングして
もよい。
【0078】支持体の厚さは柔軟性が要求される場合に
は、支持体としての機能が十分発揮される範囲で可能な
限り薄くすることができる。しかしながら、支持体の製
造上および取扱い上、機械的強度等の点から、通常は1
0μm以上とされる。
【0079】また、金属層301−2、透明導電層30
1−3の膜はがれ防止のために表面は表面活性剤または
有機物質で洗浄されていることが望ましい。
【0080】(金属層301−2、透明導電層301−
3)金属層は必須のものではないが、ステンレススチー
ルや鋼板のようにそのままでは反射性が低い支持体や、
ガラス、セラミックス又は樹脂のようにそのままでは導
電性の低い材料からなる支持体では、その上に銀や銅あ
るいは金あるいはアルミニウムのような反射率の高い金
属層をスパッタや蒸着で設ける。
【0081】また、金属層にアルミニウムを用いた場合
には、上記の水溶液にアルミニウムが溶解するのを防ぐ
ため、金属層上に極薄の透明導電層を用いることがあ
る。
【0082】本発明で使用する金属層は、単層または複
数の層から構成されるものであってもよい。
【0083】いずれの場合にも膜厚の合計が0.01μ
m以上、0.5μm以下であることが好ましい。
【0084】該金属層の製造方法は真空蒸着法またはス
パッタリング法または水溶液から電気化学的に析出する
方法(メッキ法)を用いることが望ましい。金属層の表
面は平滑なものでも凹凸のあるものでもよい。
【0085】金属層をスパッタリング法で形成する場合
には、支持体301−1温度を150℃以上にして凹凸
にすると支持体301−1との密着性が向上するもので
ある。
【0086】(半導体層303)この層は光起電力素子
の光電変換効率、開放電圧、短絡光電流など光電的性質
を左右する重要な層である。本発明の半導体層は1つ以
上のp−i−n接合を有し、非単結晶シリコン系材料で
構成される。場合によってはpn接合の上にp−i−n
接合を形成してもよい。
【0087】非単結晶シリコン系材料は主に、非晶質
(a−)、微結晶(μc)、多結晶(poly)構造か
らなり、例えばa−Si、a−SiGe、a−SiS
n、a−SiC、a−SiO、a−SiN、μc−S
i、μc−SiC、poly−Siが挙げられる。これ
らの材料をp型にするためには主にB、Alなどの元素
を添加し、n型にするには主にP、As、Sbなどの元
素を添加する。また、非晶質、微結晶構造を有する材料
にはH、F、Clなどの元素を含有させ、未結合手など
の欠陥を補償させることが必要である。こうすることで
光起電力素子の曲線因子(フィルファクター)を飛躍的
に改善できるものである。
【0088】支持体側からn層、i層、p層の順番で
も、逆にp層、i層、n層の順番に形成させてもよい。
また、pn接合を用いる場合には支持体側からn−p/
n−i−pでもp−n/p−i−nでもよい。p−i−
n接合は1つでもよいが、光起電力素子の光劣化(強い
光照射によって、曲線因子、開放電圧が下がり、結局、
光電変換効率が時間経過とともに低下していく現象)を
抑制するためには通常はp−i−n接合を2つあるいは
それ以上有するものがよい。
【0089】図4は3つの場合の例であり、第1のi層
402にはa−SiGe:Hが、第2のi層405には
a−SiGe:Hが、第3のi層408にはa−Si:
Hが用いられる。またこれらのi層は単層であってもよ
いが、a−Si/a−Si、a−Si/a−SiGe/
a−Siなどのように積層したものでもよい。また、i
層をより真性にするためにBなどを添加してもよい。ま
た、pn接合を形成する場合にはpoly−Si、μc
−Siに上記のp型、n型にする元素を添加したものを
用いることが望ましい。これらの材料は通常、上記の光
劣化がなく、屋外で長期間使用する場合は好ましい。し
かし、可視光の吸収係数が非晶質のものよりも小さいた
め、通常は0.5ミクロン以上の膜厚を要する。
【0090】またn層、p層は極力光の吸収が少ない材
料で構成されることが望ましく、通常a−Si、a−S
iC、a−SiO、a−SiN、μc−Si、μc−S
iC、poly−Siが用いられる。
【0091】上記のa−Si、a−SiC、a−Si
O、a−SiN、μc−Si、μc−SiCからなる非
単結晶シリコン系材料からなるp−i−n接合を形成す
るには通常プラズマCVD法を用いる。なかでもi層を
形成するには堆積速度の高いマイクロ波プラズマCVD
法がよい。また基板上にpoly−Siを形成するには
プラズマCVD法、スパッタリング法などでa−Siを
形成した後にレーザーを照射したり、高周波電力を印加
したりしてpoly化するのがよい。RFプラズマCV
D法を用いて層形成を行なう場合には原料ガスをAr,
2,Heなどで1〜100倍程度に希釈するのがよ
い。また、微結晶構造を有する非単結晶シリコン系材料
を形成するには同様にAr,H2,Heなどで10〜1
000倍程度に希釈するのがよい。
【0092】(透明導電層304)この層は半導体層3
03に効率よく光を導き、さらには光電流を損失なく集
電電極に導くために重要な層である。そのために光吸収
をより少なくし、反射防止効果を上げるために再現性よ
く膜厚を制御し、できるだけ抵抗率を下げる必要があ
る。これに適合した材料としてはSnO2、In23
ITOなどが挙げられる。さらにはこれらの層の上にM
gF2、TiO2などを積層して反射防止効果を上げるこ
ともできる。
【0093】例えば、透明導電層としてITOを使用す
る際の膜厚は700オングストロームから800オング
ストローム程度が好ましく、可視光を効果的に半導体層
に導くことができる。
【0094】これらの材料からなる透明導電層を半導体
層303上に形成するには通常、真空蒸着法またはスパ
ッタリング法が用いられ、通常、100℃〜300℃程
度の温度で形成すると透明かつ抵抗率の低いものが得ら
れる。しかし、工業的に見れば大きな面積に形成でき、
堆積速度を速くすることのできるスパッタリング法が望
ましい。さらにはコスト的見地から見ればIn、Sn、
InSn(5wt%)のターゲットを用い、ArとO2
を堆積室内部に導入しながら膜形成をおこなう反応性ス
パッタリング法が適している。
【0095】(集電電極305)集電電極は光電流の損
失が少なく、さらには半導体層303に効率的に光を導
くために、光入射方向からみた形状は図3(b)のよう
な櫛型が望ましい。また材料としては通常、導電率の高
い材料、すなわちAu、Ag、Cu、Alなどが用いら
れる。本発明の集電電極はこれらの金属の層単体で構成
されても、以上の金属と他の金属との複数層から構成さ
れてもよい。
【0096】しかし、金属層301−2と同様、マイグ
レーションを起こす金属Au、Ag、Cuを使用する場
合にはマイグレーションを防止する必要がある。具体的
には、これらの金属ワイヤにバインダとしてウレタン樹
脂をシクロヘキサノンに溶解させたカーボンペーストを
塗布したものを、透明導電層304の上にのせ、乾燥さ
せたものを用いるのが望ましい。この部材は乾燥するこ
とによってシクロヘキサノンが蒸発し、透明導電層30
4と融着するため、接触抵抗が非常に少ないものが得ら
れる。もしくはスクリーン印刷法で上記の電極形状をし
たカーボンペーストを塗布し、その上に上記の金属を同
じくスクリーン印刷で印刷し、乾燥させて形成してもよ
い。
【0097】金属としてAlを用いる場合は単体、もし
くはCr/Al/Crのように他の金属との複数層の形
成には通常、蒸着面をマスクで覆って真空蒸着で形成し
たり、スパッタリングで形成してもよい。また化学的安
定性を向上させるためにTi、Mn、Si、Moなどを
0.1%から10%程度添加してもよい。また電流密度
が高くなるところには図3(b)のように銅板のバスバ
ー306を同時に融着してもよい。導電性の支持体30
1−1を用いた場合には支持体301−1の裏面に同様
な銅板のバスバー306を融着してもよい。
【0098】
【実施例】以下に本発明の酸化亜鉛薄膜の製造方法と、
それを用いた光起電力素子として太陽電池を例に挙げて
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定され
るものではない。
【0099】(実施例1)図1に示される装置を用いて
酸化亜鉛薄膜を製造した。
【0100】陰極側の導電性基体103としては、厚さ
0.15mmのステンレス430BAに、Agを300
nmスパッタし、裏面を絶縁テープ(不図示)で覆った
ものを用いた。陽極側の対向電極104としては、厚さ
1mmの4−Nの亜鉛を使用した。水溶液102は65
℃、0.03mol/l水酸化亜鉛10%アンモニア水
溶液とし、pHは10.3とした。印加電流は、1.0
mA/cm2(0.1A/dm2)とした。
【0101】得られた電析膜をX線回折により調べ、光
学特性から析出速度、波長800nmにおける反射率を
測定した。結果を表1に示す。
【0102】
【表1】
【0103】以上の結果より、本発明の酸化亜鉛薄膜の
製造方法により優れた酸化亜鉛薄膜が得られた。
【0104】(実施例2)導電性基体103として、厚
さ0.15mmのステンレス430BA上に、Alを1
00nmスパッタした後、更に酸化亜鉛を100nmス
パッタし、裏面を絶縁テープ(不図示)で覆ったものを
用いた以外は実施例1と同様にして電解析出を行った。
【0105】得られた電析膜をX線回折により調べ、光
学特性から析出速度、波長800nmにおける反射率を
測定した。結果を表2に示す。
【0106】
【表2】
【0107】以上の結果より、本発明の酸化亜鉛薄膜の
製造方法により優れた酸化亜鉛薄膜が得られた。
【0108】(実施例3)図4に示す様にp−i−n接
合を3つ有する半導体層を有する図3の太陽電池を作製
した。
【0109】具体的には、支持体301−1(導電性基
板ステンレス・SUS430・10×l0cm2・厚さ
0.2mm)/金属層301−2(Al)/透明導電層
301−3(酸化亜鉛薄膜)/酸化亜鉛層302/半導
体層303/透明電極層304(ITO)/集電電極3
05(Cuワイヤー/Ag/C)で構成された太陽電池
を作製した。
【0110】ここで金属層301−2および透明導電層
301−3は通常の真空蒸着法及びスパッタ法で作製し
た。
【0111】酸化亜鉛層302は、水溶液にサッカロー
スを3g/l加えた以外は実施例1と同様に作製した。
【0112】また、半導体層303は表3に示す条件で
形成した。
【0113】
【表3】
【0114】更に、透明導電層304はスパッタリング
法で形成した。
【0115】図3(b)のように透明導電層304まで
形成した基板の一辺に市販の絶縁性両面テープ307を
貼り、バスバー306としてCu板をのせ、Cuワイヤ
ー/Ag/Cの構成とし、加熱乾燥し融着させた。この
太陽電池は10個作製した(実3−1〜実3−10)。
【0116】また、比較のために、透明導電層301−
3を形成せずに、酸化亜鉛層302を通常のスパッタリ
ング法により形成した以外は同様にして太陽電池を10
個作製した(比3−1〜比3−10)。
【0117】まず、これらの初期特性(光導電特性、短
絡電流)を測定した。
【0118】ソーラーシュミレーター(AM1.5・1
00mW/cm2・表面温度25℃)を用いて光電変換
効率、短絡光電流を測定したところ、平均して本発明の
酸化亜鉛薄膜製造方法を用いた光起電力素子(実3−1
〜実3−10)がそれぞれ1.15倍、1.16倍優れ
ていた。
【0119】その後、加速試験としてHH試験(高温高
湿試験)を行なった。太陽電池を環境試験箱に投入し温
度84℃、湿度85%の状態で180時間放置し、次に
環境試験箱を温度25℃、湿度50%に設定して1時間
放置した後に太陽電池を取りだした。これらの光起電力
素子の光電変換効率、短絡電流を測定したところ、本発
明の酸化亜鉛薄膜製造方法を用いた光起電力素子(実3
−1〜実3−10)がそれぞれ、1.09倍、1.11
倍平均して優れていた。
【0120】以上のように本発明の光起電力素子は従来
の光起電力素子に対して優れていることが分った。
【0121】(実施例4)pH緩衝液や強アルカリ水溶
液を用いて、水溶液のpHを7.5からpH13まで変
えた以外は実施例3と同様にして太陽電池を作製したと
ころ、図6に示すようにpHが8から12.5の範囲の
とき光電変換効率が最大となった。
【0122】(実施例5)0.02mol/l,pH1
0.3のシュウ酸亜鉛10%アンモニア水溶液を用い
て、弱酸性及び弱アルカリ性のpH緩衝液を用いつつ、
印加電流を変化させることによって、酸化亜鉛薄膜形成
最表面近傍の水溶液の水素イオン指数をpH5.5から
pH8.5まで変えた以外は実施例3と同様にして太陽
電池を作製したところ、図7に示すようにpHが6から
8の範囲のとき光電変換効率が最大となった。
【0123】(実施例6)サッカロース含有量を0から
800g/lまで変えた以外は実施例3と同様にして太
陽電池を作製したところ、図8に示すようにサッカロー
ス含有量が1〜300g/lのとき光電変換効率が最大
となる。
【0124】透明導電層の断面をSEMで観察したとこ
ろ、サッカロースが1g/l未満では立った板状の異常
成長が多かった。このためリーク電流が大きくなって光
電変換効率が低下したものであった。逆にサッカロース
が300g/l以上では形状が平らすぎて光閉じ込めや
光の拡散を行うには不十分であったため、光電変換効率
が低下したものであった。
【0125】(実施例7)デキストリン含有量を0から
100g/lまで変えた以外は実施例3と同様にして太
陽電池を作製したところ、図9に示すようにデキストリ
ン含有量が0.001〜10g/lのとき光電変換効率
が最大となる。
【0126】透明導電層の断面をSEMで観察したとこ
ろ、デキストリンが0.001g/l以下では立った板
状の異常成長が多かった。このためリーク電流が大きく
なって光電変換効率が低下したものであった。逆にデキ
ストリンが10g/l以上では形状が平らすぎて光閉じ
込めや光の拡散を行うには不十分であったため、光電変
換効率が低下したものであった。
【0127】(実施例8)図10に示すCIGS型太陽
電池を作製した。
【0128】具体的には、基板として青板ガラス上にM
oを2μmスパッタしたものを用いた。これに基板温度
220℃にて同時蒸着法によりCu−In−Ga−Se
混晶プリカーサを作製し、その後、基板温度500℃に
て、セレン雰囲気中で80分保持することによりCIG
S薄膜を作製した。この基体を本発明の酸化亜鉛薄膜形
成用水溶液中に入れ、CIGS薄膜表面に強い光を照射
しつつ、実施例1と同様に本発明の酸化亜鉛を電解析出
した。このようにして得られたCIGS型太陽電池の特
性を実施例3と同様に測定したところ、初期光電変換効
率並びに光劣化をほとんど起こさない優れた安定性を有
する太陽電池であることが分った。
【0129】(実施例9)図1に示される装置を用いて
酸化亜鉛薄膜を製造した。但し、本実施例においては、
対向電極104が陰極となるように電源105を設置す
る。
【0130】陽極側の導電性基体103としては、厚さ
0.15mmのステンレス430BAに、Agを350
nmスパッタし、裏面を絶縁テープ(不図示)で覆った
ものを用いた。陽極側の対向電極104としては、厚さ
1mmの4−Nの亜鉛を使用した。水溶液102は62
℃、0.025mol/l水酸化亜鉛12%アンモニア
水溶液とし、pHは10.4とした。印加電流は、1.
2mA/cm2(0.12A/dm2)とした。
【0131】得られた電析膜をX線回折により調べ、光
学特性から析出速度、波長800nmにおける反射率を
測定した。結果を表4に示す。
【0132】
【表4】
【0133】以上の結果より、本発明の酸化亜鉛薄膜の
製造方法により優れた酸化亜鉛薄膜が得られた。
【0134】(実施例10)導電性基体103として、
厚さ0.15mmのステンレス430BA上に、Alを
70nmスパッタした後、更に酸化亜鉛を110nmス
パッタし、裏面を絶縁テープ(不図示)で覆ったものを
用いた以外は実施例9と同様にして電解析出を行った。
【0135】得られた電析膜をX線回折により調べ、光
学特性から析出速度、波長800nmにおける反射率を
測定した。結果を表5に示す。
【0136】
【表5】
【0137】以上の結果より、本発明の酸化亜鉛薄膜の
製造方法により優れた酸化亜鉛薄膜が得られた。
【0138】(実施例11)図4に示す様にp−i−n
接合を3つ有する半導体層を有する図3の太陽電池を作
製した。
【0139】具体的には、支持体301−1(導電性基
板ステンレス・SUS430・10×l0cm2・厚さ
0.2mm)/金属層301−2(Al)/透明導電層
301−3(酸化亜鉛薄膜)/酸化亜鉛層302/半導
体層303/透明電極層304(ITO)/集電電極3
05(Cuワイヤー/Ag/C)で構成された太陽電池
を作製した。
【0140】ここで金属層301−2および透明導電層
301−3は通常の真空蒸着法及びスパッタ法で作製し
た。
【0141】酸化亜鉛層302は、水溶液にサッカロー
スを2g/l加えた以外は実施例9と同様に作製した。
【0142】また、半導体層303は表6に示す条件で
形成した。
【0143】
【表6】
【0144】更に、透明導電層304はスパッタリング
法で形成した。
【0145】図3(b)のように透明導電層304まで
形成した基板の一辺に市販の絶縁性両面テープ307を
貼り、バスバー306としてCu板をのせ、Cuワイヤ
ー/Ag/Cの構成とし、加熱乾燥し融着させた。この
太陽電池は10個作製した(実11−1〜実11−1
0)。
【0146】また、比較のために、透明導電層301−
3を形成せずに、酸化亜鉛層302を通常のスパッタリ
ング法により形成した以外は同様にして太陽電池を10
個作製した(比11−1〜比11−10)。
【0147】まず、これらの初期特性(光導電特性、短
絡電流)を測定した。
【0148】ソーラーシュミレーター(AM1.5・1
00mW/cm2・表面温度25℃)を用いて光電変換
効率、短絡光電流を測定したところ、平均して本発明の
酸化亜鉛薄膜製造方法を用いた光起電力素子(実11−
1〜実11−10)がそれぞれ1.16倍、1.17倍
優れていた。
【0149】その後、加速試験としてHH試験(高温高
湿試験)を行なった。太陽電池を環境試験箱に投入し温
度84℃、湿度85%の状態で180時間放置し、次に
環境試験箱を温度25℃、湿度50%に設定して1時間
放置した後に太陽電池を取りだした。これらの光起電力
素子の光電変換効率、短絡電流を測定したところ、本発
明の酸化亜鉛薄膜製造方法を用いた光起電力素子(実1
1−1〜実11−10)がそれぞれ、1.11倍、1.
13倍平均して優れていた。
【0150】以上のように本発明の光起電力素子は従来
の光起電力素子に対して優れていることが分った。
【0151】(実施例12)pH緩衝液や強アルカリ水
溶液を用いて、水溶液のpHを7.5からpH13まで
変えた以外は実施例11と同様にして太陽電池を作製し
たところ、図11に示すようにpHが8から12.5の
範囲のとき光電変換効率が最大となった。
【0152】(実施例13)0.03mol/l,pH
10.2のシュウ酸亜鉛10%アンモニア水溶液を用い
て、弱酸性及び弱アルカリ性のpH緩衝液を用いつつ、
印加電流を変化させることによって、酸化亜鉛薄膜形成
最表面近傍の水溶液の水素イオン指数をpH5.5から
pH8.5まで変えた以外は実施例11と同様にして太
陽電池を作製したところ、図12に示すようにpHが6
から8の範囲のとき光電変換効率が最大となった。
【0153】(実施例14)サッカロース含有量を0か
ら800g/lまで変えた以外は実施例11と同様にし
て太陽電池を作製したところ、図13に示すようにサッ
カロース含有量が1〜300g/lのとき光電変換効率
が最大となる。
【0154】透明導電層の断面をSEMで観察したとこ
ろ、サッカロースが1g/l未満では立った板状の異常
成長が多かった。このためリーク電流が大きくなって光
電変換効率が低下したものであった。逆にサッカロース
が300g/l以上では形状が平らすぎて光閉じ込めや
光の拡散を行うには不十分であったため、光電変換効率
が低下したものであった。
【0155】(実施例15)デキストリン含有量を0か
ら100g/lまで変えた以外は実施例11と同様にし
て太陽電池を作製したところ、図14に示すようにデキ
ストリン含有量が0.001〜10g/lのとき光電変
換効率が最大となる。
【0156】透明導電層の断面をSEMで観察したとこ
ろ、デキストリンが0.001g/l以下では立った板
状の異常成長が多かった。このためリーク電流が大きく
なって光電変換効率が低下したものであった。逆にデキ
ストリンが10g/l以上では形状が平らすぎて光閉じ
込めや光の拡散を行うには不十分であったため、光電変
換効率が低下したものであった。
【0157】(実施例16)図10に示すCIGS型太
陽電池を作製した。
【0158】具体的には、基板として青板ガラス上にM
oを2.2μmスパッタしたものを用いた。これに基板
温度210℃にて同時蒸着法によりCu−In−Ga−
Se混晶プリカーサを作製し、その後、基板温度500
℃にて、セレン雰囲気中で85分保持することによりC
IGS薄膜を作製した。この基体を本発明の酸化亜鉛薄
膜形成用水溶液中に入れ、CIGS薄膜表面に強い光を
照射しつつ、実施例9と同様に本発明の酸化亜鉛を電解
析出した。このようにして得られたCIGS型太陽電池
の特性を実施例11と同様に測定したところ、初期光電
変換効率並びに光劣化をほとんど起こさない優れた安定
性を有する太陽電池であることが分った。
【0159】(実施例17)図1に示される装置を用い
て酸化亜鉛薄膜を製造した。
【0160】陰極側の導電性基体103としては、厚さ
0.12mmのステンレス430BAに、銅を200n
mスパッタしたものを用い、裏面を絶縁テープ(不図
示)で覆ったものを用いた。陽極側の対向電極104と
しては、厚さ1mmの4−Nの亜鉛を使用した。水溶液
102は65℃、0.025mol/lの酢酸亜鉛の水
溶液とした。印加電流は、1.0mA/cm2(0.1
A/dm2)とした。
【0161】得られた酸化亜鉛薄膜をX線回折により種
類を調べ、光学特性から膜厚、波長800nmにおける
透過率(参照物質大気)を測定した。また、目視により
以上成長の数を調べた。結果を表7に示す。
【0162】(実施例18)水溶液を65℃、0.02
5mol/lの蟻酸亜鉛の水溶液とした以外は実施例1
7と同様に電解析出を行なった。結果を表7に示す。
【0163】(実施例19)水溶液を65℃、0.02
5mol/lの安息香酸亜鉛の水溶液とした以外は実施
例17と同様に電解析出を行なった。結果を表7に示
す。
【0164】(比較例1)水溶液を65℃、0.025
mol/lの硝酸亜鉛の水溶液とした以外は実施例17
と同様に電解析出を行なった。結果を表7に示す。
【0165】
【表7】
【0166】表7より、亜鉛イオンと、カルボン酸イオ
ンを有する水溶液を電解析出することにより、光学特性
に優れた酸化亜鉛膜を作成できる。
【0167】(実施例20)陰極側の導電性基体103
として、厚さ0.12mmのステンレス430BAに、
銀を200nmスパッタし、さらにZnOを100nm
スパッタし、裏面を絶縁テープ(不図示)で覆ったもの
を用い、水溶液102の温度を70℃とした以外は実施
例17と同様に電解析出を行なった。
【0168】電解析出後のサンプルをSEMを使用し
て、異常成長の数を10mm×10mmの範囲で数を数
えた。また作成したサンプルを基板ごと折り曲げ剥離試
験を行なった。その結果を表8に示す。
【0169】(実施例21)陰極側の導電性基体103
として、厚さ0.12mmのステンレス430BAに、
銀を200nmスパッタした物を用いた以外は実施例2
0と同様に電解析出を行なった。その結果を表8に示
す。
【0170】
【表8】
【0171】表8より、基板として、酸化亜鉛薄膜を堆
積した導電性基体を使用することにより、堆積速度の増
加、異常成長の減少、さらには密着性に優れた酸化亜鉛
薄膜を作成できることがわかる。
【0172】(実施例22)図1に示される装置を用い
て酸化亜鉛薄膜を製造した。
【0173】陰極側の導電性基体103としては、厚さ
0.12mmのステンレス430BAに、銀を200n
mスパッタし、さらにZnOを100nmスパッタし、
裏面を絶縁テープ(不図示)で覆ったものを用いた。陽
極側の対向電極104としては、厚さ1mmの4−Nの
亜鉛を使用した。水溶液102は65℃、0.05mo
l/lの酢酸亜鉛の水溶液とした。印加電流は、1.0
mA/cm2(0.1A/dm2)とした、10%酢酸を
定期的に添加し、水溶液のpHを制御した。
【0174】5分間隔でサンプルを作成し、合計1時間
電解析出を行なった。5分ごとのpHの推移を図17に
示す。
【0175】また、0分から5分、25分から30分、
55分から60分の計3サンプルの透過率測定、膜厚測
定さらに、SEMを使用して、異常成長の数を10mm
×10mmの範囲で数を数えた。その結果を表9に示
す。
【0176】(実施例23)水溶液のpH制御をしない
こと以外は実施例22と同様に電解析出を行なった。結
果を図17及び表9に示す。
【0177】(実施例24)対向電極104をSUS3
04にし、水溶液のpH制御をしないこと以外は実施例
22と同様に電解析出を行なった。結果を図17及び表
9に示す。
【0178】
【表9】
【0179】表9、図17より、水溶液をpH3.5か
らpH5.5の範囲に制御することにより、光学特性に
優れ、異常成長の少ない酸化亜鉛薄膜を長時間、安定的
に作成できることがわかる。
【0180】(実施例25)陰極側の導電性基体103
として、厚さ0.12mmのステンレス430BAに、
銀を200nmスパッタし、裏面を絶縁テープ(不図
示)で覆ったものを用いた以外は実施例17と同様に電
解析出を行なった。
【0181】この後、半導体層303としてCVD法に
より、n型非晶質シリコン(a−Si)を200オング
ストローム、ノンドープ非晶質シリコン(a−Si)を
2000オングストローム、p型微結晶シリコン(mc
−Si)を140オングストロームの順に堆積した。さ
らに酸素雰囲気の加熱蒸着でITOを650オングスト
ローム蒸着し、反射防止効果のある上部電極としての透
明導電層304とした。この上に銀によるグリッドを加
熱蒸着により堆積して集電電極305とし、図3に示す
ような素子とした。
【0182】この素子を疑似太陽光の下で測定し、短絡
電流密度、変換効率を測定した。さらに、この素子を温
度85度、湿度85%の環境下に1000時間放置し変
換効率の劣化率を測定した。以上の結果を表10に示
す。
【0183】(実施例26)水溶液を65℃、0.02
5mol/lの蟻酸亜鉛の水溶液とした以外は実施例2
5と同様に形成し、素子とした。結果を表10に示す。
【0184】(実施例27)陰極側の導電性基体103
として、厚さ0.12mmのステンレス430BAに、
銀を200nmスパッタし、さらにZnOを100nm
スパッタし、裏面を絶縁テープ(不図示)で覆ったもの
を用いた以外は実施例25と同様に形成し、素子とし
た。結果を表10に示す。
【0185】(比較例2)酸化亜鉛層を形成しなかった
以外は実施例25と同様に形成し、素子とした。結果を
表10に示す。
【0186】(比較例3)水溶液を65℃、0.025
mol/lの硝酸亜鉛の水溶液とした以外は実施例25
と同様に形成し、素子とした。結果を表10に示す。
【0187】
【表10】
【0188】表10より、本発明の酸化亜鉛薄膜を用い
ることにより、短絡電流、変換効率さらには信頼性の優
れた素子を作成できることがわかる。また、基板とし
て、酸化亜鉛薄膜の透明導電層を堆積した導電性基体を
使用することによりさらに信頼性の優れた素子を作成で
きることがわかる。
【0189】(実施例28)実施例22と同様にして5
分間隔でサンプルを作成した。
【0190】0分から5分、25分から30分、55分
から60分の計3サンプルを用い、実施例25と同様に
して素子とした。
【0191】この素子を疑似太陽光の下で測定し、短絡
電流密度、変換効率を測定した。さらに、この素子を温
度85度、湿度85%の環境下に1000時間放置し変
換効率の劣化率を測定した。以上の結果を表11に示
す。
【0192】(実施例29)水溶液のpH制御をしない
こと以外は実施例28と同様に形成し、素子とした。結
果を表11に示す。
【0193】
【表11】
【0194】表11から、水溶液を、pH3.5からp
H5.5の範囲に制御し、電解析出を行なった酸化亜鉛
薄膜を使用した素子では、短絡電流、変換効率さらには
信頼性の優れた素子を長時間安定的に作成できることが
わかる。
【0195】(実施例30)図15に示す連続製造装置
により、ロール状に構成されたステンレス430BAの
薄板を支持体として酸化亜鉛薄膜を製造した。
【0196】図15中、1501は送り出しローラーで
あって、支持体ロール1503であるステンレス薄板を
送り出し、最終的に巻き取りローラー1502に巻き取
る。送り出しローラー1501と巻き取リローラー15
02の間には、脱脂槽1506、水洗槽1508、蝕刻
槽1510、水洗槽1512、金属層形成槽1514、
水洗槽1518、温水槽1520、酸化亜鉛形成槽15
23、水洗槽1527、乾燥炉1529が順次設けられ
ている。それぞれの槽内には、支持体ロール1503の
搬送経路をコントロールするための搬送ローラー150
4が設けられている。支持体ロール1503のプロセス
スピードは200cm/minとした。支持体ロール1
503にかかっている張力は50kgfとした。張力は
巻き取リローラー1502に組み込まれた不図示の張力
調整クラッチによって制御される。
【0197】まずオイルで防錆された支持体ロール15
03は脱脂槽1506にてオイル分を脱脂される。脱脂
浴1505は、水1l中に硫酸60mlと塩酸(37%
塩化水素(以下同様))70mlを含んでなる水溶液で
ある。温度は室温とする。しかるのち搬送ローラーを経
て、水洗槽1508に搬送された後、水洗シャワー15
07にて水洗が十分に行なわれる。水量は最低毎分2l
であることが好ましい。
【0198】次に支持体ロール1503は、搬送ローラ
ーを経て、蝕刻槽1510に搬送される。蝕刻浴151
1は、フッ酸(46%フッ酸化水素、以下同様):酢酸
=3:1の割合で混合した物である。温度は室温とす
る。更に脱脂浴1505後の水洗槽1508と同様の水
洗槽1512に搬送される。次工程の金属層形成浴15
15がアルカリ性であるから、弱アルカリのシャワーと
することも可能である。
【0199】支持体ロール1503は搬送ローラーを経
て、金属層形成槽1514にて金属層を形成する。金属
層形成浴1515は水1l中に、ピロ燐酸銅809、ピ
ロ燐酸カリュウム300g、アンモニア水(比重0.8
8)6ml、硝酸カリュウム10gからなる。50℃〜
60℃で制御する。pHは8.2〜8.8の範囲に入る
ようにする。陽極である対向電極1516には銅板を用
いる。本装置においては支持体ロール1503が設置電
位とされているので、対向電極1516での電流を読ん
で層形成を制御する。本例では電流密度3A/dm2
した。また、層形成速度は60オングストローム/se
cであり、金属層形成浴1515中で形成された金属層
の層厚は4000オングストロームであった。
【0200】その後水洗槽1518で水洗されたのち、
支持体ロール1503は搬送ローラーを経て、純水温度
85℃に保たれた温水槽1520を経て、充分に前加熱
されたのち、酸化亜鉛形成槽1523に搬送される。酸
化亜鉛形成浴1524は、水ll中に酢酸亜鉛・6水塩
10gを含んでなり、液温は75℃の温度に保たれてお
り、pHは4.5〜5.5に保持される。対向電極15
26は表面をバフ研磨した亜鉛が用いられる。この亜鉛
対向電極1526に流す電流密度は5A/dm2とし
た。また、形成速度は30オングストローム/secで
あり、酸化亜鉛形成浴1524中で形成された、酸化亜
鉛層の膜厚は1ミクロンであった。
【0201】その後、水洗槽1527で水洗された後、
支持体ロール1503は搬送ローラーを経て乾燥炉15
29に送られる。乾燥炉は不図示の温風ノズルと赤外線
ヒーター1530からなっており、温風は溌水も同時に
行なう。温風ノズルからの温風は80℃に制御し、赤外
線ヒーターは200℃で制御した。
【0202】このようにして乾燥工程を経た支持体ロー
ル1503は支持体301−1上に、金属層301−
2、酸化亜鉛層302を形成した物として巻き取りロー
ラー1502に巻き取られる。
【0203】金属層形成槽1514、酸化亜鉛形成層1
523は空気撹拌とし、またいずれも、ガラス電極を用
いた温度補正を内蔵したpH計にて常時浴のpHモニタ
ーし、金属層形成槽1514ではアンモニアを追加し、
酸化亜鉛形成槽1523では適時硝酸亜鉛を追加して浴
のpHを制御した。
【0204】このようにして得られた支持体301−1
上に金属層301−2と、酸化亜鉛層312が形成され
たものを基板として、トリプル構造の半導体層303を
ロール対応のCVD装置にて形成した。
【0205】まずシランとフォスフィンと水素の混合ガ
スを用い、基板を340℃に加熱し、400WのRFパ
ワーを投入してn型層を形成し、次にシランとゲルマン
と水素の混合ガスを用い、基板温度を450℃としてマ
イクロ波パワーを投入してi層を形成し、更に基板温度
を250℃として、三フッ化ボロンとシランと水素の混
合ガスからp型層を形成し、ポトムpin層とした。続
いてi層におけるシランとゲルマンの混合比を増やし、
同様の手順にて、ミドルnip層を形成し、更に同様の
手順でi層をシランと水素から堆積してトップpin層
を形成した。こののち、ロール対応スパッタ装置にてI
TOを透明導電層304として堆積せしめた。しかるの
ち、銀ペーストで集電電極305を作成した。
【0206】この素子を疑似太陽光の下で測定し、短絡
電流密度、変換効率を測定した。さらに、この素子を温
度85度、湿度85%の環境下に1000時間放置し変
換効率の劣化率を測定した。以上の結果を表12に示
す。
【0207】(実施例31)あらかじめ、支持体301
−1に金属層301−2をロール対応のDCマグネトロ
ンスパッタ装置により銅4000オングストローム堆積
した、支持体301−1/金属層301−2の上に図4
に示す装置を用いて酸化亜鉛層302を形成した。
【0208】まず支持体ロール1603は、温水槽16
06にて純水を85℃に保った温水浴1605で充分温
められた後、搬送ローラー1604を経て、酸化亜鉛層
形成槽1612に搬送される。
【0209】酸化亜鉛形成浴1607は、水1l中に蟻
酸亜鉛・6水塩10gを含んでなり、浴中を撹拌するた
めに超音波振動子1608(40kHz)による超音波
処理がなされている。液温は65℃の温度に保たれてお
り、pHは4.0〜5.0に保持される。対向電極16
10は表面をバフ研磨した亜鉛が用いられる。この亜鉛
対向電極1610に流す電流密度は5A/dm2とし
た。また、形成速度は30オングストローム/secで
あり、酸化亜鉛層形成浴1607中で形成された、酸化
亜鉛層の膜厚は1ミクロンであった。
【0210】この上に実施例30と同じ方法で素子を作
成した。結果を表12に示す。
【0211】
【表12】
【0212】表12から、本発明の酸化亜鉛薄膜作成方
法は、ロールツーロール方式においても、短絡電流、変
換効率、さらには信頼性の改善に充分に効果があること
がわかる。
【0213】
【発明の効果】本発明の酸化亜鉛形成用電解水溶液及び
酸化亜鉛薄膜の製造方法により優れた特性を有する酸化
亜鉛薄膜を形成することができた。又、本発明の酸化亜
鉛薄膜の製造方法およびそれを用いた光起電力素子によ
れば、光起電力素子の光電変換効率、短絡光電流、リー
ク電流といった光導電特性を向上できるものである。ま
た屋外暴露試験、HH(高温高湿環境)試験、長時間光
照射における耐久性を向上できるものである。さらに光
起電力素子のコストを大幅に低減できるものである。特
に太陽電池の電力コストを低減するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸化亜鉛薄膜製造装置の説明図であ
る。
【図2】本発明の酸化亜鉛薄膜連続製造装置の説明図で
ある。
【図3】本発明の酸化亜鉛薄膜を光起電力素子に応用し
た例を示す図である。
【図4】半導体層の詳細な構成例を示す図である。
【図5】光起電力素子モジュールの構成例を示す図であ
る。
【図6】水溶液の水素イオン指数と光電変換効率の関係
を示すグラフである。
【図7】水溶液の酸化亜鉛薄膜形成最表面近傍の水素イ
オン指数と光電変換効率の関係を示すグラフである。
【図8】水溶液中のサッカロース含有量と光電変換効率
の関係を示すグラフである。
【図9】水溶液中のデキストリン含有量と光電変換効率
の関係を示すグラフである。
【図10】本発明の酸化亜鉛薄膜をCIGS型光起電力
素子に応用した例を示す図である。
【図11】水溶液の水素イオン指数と光電変換効率の関
係を示すグラフである。
【図12】水溶液の酸化亜鉛薄膜形成最表面近傍の水素
イオン指数と光電変換効率の関係を示すグラフである。
【図13】水溶液中のサッカロース含有量と光電変換効
率の関係を示すグラフである。
【図14】水溶液中のデキストリン含有量と光電変換効
率の関係を示すグラフである。
【図15】本発明の酸化亜鉛薄膜連続製造装置の説明図
である。
【図16】本発明の酸化亜鉛薄膜連続製造装置の説明図
である。
【図17】水溶液のpHの推移を示すグラフである。
【符号の説明】
101 耐腐食性容器 102 水溶液 103 導電性基体 104 対向電極 105 電源 106 負荷抵抗 107 射出バー 108 吸入バー 109 吸入溶液パイプ 110 射出溶液パイプ 111 溶液循環ポンプ 112 ヒーター 113 熱電対 114 温湯槽 115 ヒーター 116 熱電対 201 導電性基体 202 送り出しロール 203 巻き取りロール 204 搬送ロール 205 温湯槽 206 循環系 207 ヒーター 208 液相堆積槽 209 循環系 210 亜鉛電極 211 ヒーター 212 定電流電源 213 洗浄槽 214 循環系 215 乾燥室 301 導電性基体 301−1 支持体 301−2 金属層 301−3 透明導電層 302 酸化亜鉛層 303 半導体層 304 透明電極層 305 集電電極 306 バスバー 307 両面テープ 403 第1のドープ層 402 第1のi層 403 第2のドープ層 404 第3のドープ層 405 第2のi層 406 第4のドープ層 407 第5のドープ層 408 第3のi層 409 第6のドープ層 501 支持基板 502,504,509,51l EVA 503 ナイロン樹脂 505,508,510,512 ガラス不織布 506 バイパスダイオード 507 光起電力素子 513 フッ素樹脂 514 バスバー 515 集電電極 1001 ガラス基板 1002 裏面反射層 1003 半導体層 1004 透明導電層 1005 下部電極 1006 集電電極 1501 送り出しローラー 1502 巻き取りローラー 1503 支持体ロール 1504 搬送ローラー 1505 脱脂浴 1506 脱脂槽 1507 水洗シャワー 1508、1512、1518、1527 水洗槽 1509、1513、1519、1528 水洗浴 1510 蝕刻槽 1511 蝕刻浴 1514 金属層形成槽 1515 金属層形成浴 1516、1526 対向電極 1517、1525 電源 1520 温水槽 1521 温水浴 1522 ヒーター 1523 酸化亜鉛形成槽 1524 酸化亜鉛形成浴 1529 乾燥炉 1530 赤外線ヒータ 1601 送り出しローラー 1602 巻き取りローラー 1603 支持体ロール 1604 搬送ローラー 1605 温水浴 1606 温水槽 1607 酸化亜鉛形成浴 1608 超音波振動子 1609 超音波発信機 1610 対向電極 1611 電源 1612 酸化亜鉛形成槽 1613 水洗浴 1614 水洗槽 1615 水洗シャワー 1616 乾燥炉 1617 赤外線ヒータ

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも亜鉛イオン,アンモニアイオ
    ン,及び亜鉛アンモニア錯イオンを含有してなる水溶液
    に浸漬された導電性基体と、該溶液中に浸漬された電極
    との間に、該電極を陽極として通電することにより、酸
    化亜鉛薄膜を前記導電性基体上に形成することを特徴と
    する酸化亜鉛薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記導電性基体が、支持体上に透明導電
    層を堆積したものであることを特徴とする請求項1に記
    載の酸化亜鉛薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記水溶液をpH8からpHl2.5の
    範囲に制御することを特徴とする請求項1〜2に記載の
    酸化亜鉛薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化亜鉛薄膜形成最表面の水溶液を
    pH6からpH8の範囲に制御することを特徴とする請
    求項1〜3に記載の酸化亜鉛薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記水溶液が、炭水化物を含有すること
    を特徴とする請求項1〜4に記載の酸化亜鉛薄膜の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも亜鉛イオン,アンモニアイオ
    ン,及び亜鉛アンモニア錯イオンを含有してなる水溶液
    に浸漬された導電性基体と、該溶液中に浸漬された電極
    との間に、該電極を陽極として通電することにより、酸
    化亜鉛薄膜を前記導電性基体上に形成する工程と、半導
    体層を形成する工程を含むことを特徴とす光起電力素子
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記導電性基体が、支持体上に透明導電
    層を堆積したものであることを特徴とする請求項6に記
    載の光起電力素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記水溶液をpH8からpHl2.5の
    範囲に制御することを特徴とする請求項6〜7に記載の
    光起電力素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記酸化亜鉛薄膜形成最表面の水溶液を
    pH6からpH8の範囲に制御することを特徴とする請
    求項6〜8に記載の光起電力素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記水溶液が、炭水化物を含有するこ
    とを特徴とする請求項6〜9に記載の光起電力素子の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも亜鉛イオン,アンモニアイ
    オン,及び亜鉛アンモニア錯イオンを含有してなる水溶
    液に浸漬された導電性基体と、該溶液中に浸漬された電
    極との間に、該電極を陽極として通電することにより、
    酸化亜鉛薄膜を前記導電性基体上に形成することを特徴
    とする半導体素子基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記導電性基体が、支持体上に透明導
    電層を堆積したものであることを特徴とする請求項11
    に記載の半導体素子基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記水溶液をpH8からpHl2.5
    の範囲に制御することを特徴とする請求項11〜12に
    記載の半導体素子基板の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記酸化亜鉛薄膜形成最表面の水溶液
    をpH6からpH8の範囲に制御することを特徴とする
    請求項11〜13に記載の半導体素子基板の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記水溶液が、炭水化物を含有するこ
    とを特徴とする請求項11〜14に記載の半導体素子基
    板の製造方法。
  16. 【請求項16】 少なくとも亜鉛イオン,亜鉛酸水素イ
    オン,及び亜鉛酸イオンを含有してなる水溶液に浸漬さ
    れた導電性基体と、該溶液中に浸漬された電極との間
    に、該電極を陰極として通電することにより、酸化亜鉛
    薄膜を前記導電性基体上に形成することを特徴とする酸
    化亜鉛薄膜の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記導電性基体が、支持体上に透明導
    電層を堆積したものであることを特徴とする請求項16
    に記載の酸化亜鉛薄膜の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記水溶液をpH8からpHl2.5
    の範囲に制御することを特徴とする請求項16〜17に
    記載の酸化亜鉛薄膜の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記酸化亜鉛薄膜形成最表面の水溶液
    をpH6からpH8の範囲に制御することを特徴とする
    請求項16〜18に記載の酸化亜鉛薄膜の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記水溶液が、炭水化物を含有するこ
    とを特徴とする請求項16〜19に記載の酸化亜鉛薄膜
    の製造方法。
  21. 【請求項21】 少なくとも亜鉛イオン,亜鉛酸水素イ
    オン,及び亜鉛酸イオンを含有してなる水溶液に浸漬さ
    れた導電性基体と、該溶液中に浸漬された電極との間
    に、該電極を陰極として通電することにより、酸化亜鉛
    薄膜を前記導電性基体上に形成する工程と、半導体層を
    形成する工程を含むことを特徴とす光起電力素子の製造
    方法。
  22. 【請求項22】 前記導電性基体が、支持体上に透明導
    電層を堆積したものであることを特徴とする請求項21
    に記載の光起電力素子の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記水溶液をpH8からpHl2.5
    の範囲に制御することを特徴とする請求項21〜22に
    記載の光起電力素子の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記酸化亜鉛薄膜形成最表面の水溶液
    をpH6からpH8の範囲に制御することを特徴とする
    請求項21〜23に記載の光起電力素子の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記水溶液が、炭水化物を含有するこ
    とを特徴とする請求項21〜24に記載の光起電力素子
    の製造方法。。
  26. 【請求項26】 少なくとも亜鉛イオン,亜鉛酸水素イ
    オン,及び亜鉛酸イオンを含有してなる水溶液に浸漬さ
    れた導電性基体と、該溶液中に浸漬された電極との間
    に、該電極を陰極として通電することにより、酸化亜鉛
    薄膜を前記導電性基体上に形成することを特徴とする半
    導体素子基板の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記導電性基体が、支持体上に透明導
    電層を堆積したものであることを特徴とする請求項26
    に記載の半導体素子基板の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記水溶液をpH8からpHl2.5
    の範囲に制御することを特徴とする請求項26〜27に
    記載の半導体素子基板の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記酸化亜鉛薄膜形成最表面の水溶液
    をpH6からpH8の範囲に制御することを特徴とする
    請求項26〜28に記載の半導体素子基板の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記水溶液が、炭水化物を含有するこ
    とを特徴とする請求項26〜29に記載の半導体素子基
    板の製造方法。
  31. 【請求項31】 少なくともカルボン酸イオンと亜鉛イ
    オンを含有してなる水溶液に浸漬された導電性基体と、
    該溶液中に浸漬された電極との間に、該電極を陽極とし
    て通電することにより、酸化亜鉛薄膜を前記導電性基体
    上に形成することを特徴とする酸化亜鉛薄膜の製造方
    法。
  32. 【請求項32】 前記水溶液が酢酸亜鉛水溶液であるこ
    とを特徴とする請求項31に記載の酸化亜鉛薄膜の製造
    方法。
  33. 【請求項33】 前記水溶液が蟻酸亜鉛水溶液であるこ
    とを特徴とする請求項31に記載の酸化亜鉛薄膜の製造
    方法。
  34. 【請求項34】 前記導電性基体が、支持体上に透明導
    電層を堆積したものであることを特徴とする請求項31
    〜33に記載の酸化亜鉛薄膜の製造方法。
  35. 【請求項35】 前記水溶液ををpH3.5からpH
    5.5の範囲で制御することを特徴とする請求項31〜
    34に記載の酸化亜鉛薄膜の製造方法。
  36. 【請求項36】 少なくともカルボン酸イオンと亜鉛イ
    オンを含有してなる水溶液に浸漬された導電性基体と、
    該溶液中に浸漬された電極との間に、該電極を陽極とし
    て通電することにより、酸化亜鉛薄膜を前記導電性基体
    上に形成する工程と、半導体層を形成する工程を含むこ
    とを特徴とす光起電力素子の製造方法。
  37. 【請求項37】 前記水溶液が酢酸亜鉛水溶液であるこ
    とを特徴とする請求項36に記載の光起電力素子の製造
    方法。
  38. 【請求項38】 前記水溶液が蟻酸亜鉛水溶液であるこ
    とを特徴とする請求項36に記載の光起電力素子の製造
    方法。
  39. 【請求項39】 前記導電性基体が、支持体上に透明導
    電層を堆積したものであることを特徴とする請求項36
    〜38に記載の光起電力素子の製造方法。
  40. 【請求項40】 前記水溶液ををpH3.5からpH
    5.5の範囲で制御することを特徴とする請求項36〜
    39に記載の光起電力素子の製造方法。
  41. 【請求項41】 少なくともカルボン酸イオンと亜鉛イ
    オンを含有してなる水溶液に浸漬された導電性基体と、
    該溶液中に浸漬された電極との間に、該電極を陽極とし
    て通電することにより、酸化亜鉛薄膜を前記導電性基体
    上に形成することを特徴とする半導体素子基板の製造方
    法。
  42. 【請求項42】 前記水溶液が酢酸亜鉛水溶液であるこ
    とを特徴とする請求項41に記載の半導体素子基板の製
    造方法。
  43. 【請求項43】 前記水溶液が蟻酸亜鉛水溶液であるこ
    とを特徴とする請求項41に記載の半導体素子基板の製
    造方法。
  44. 【請求項44】 前記導電性基体が、支持体上に透明導
    電層を堆積したものであることを特徴とする請求項41
    〜43に記載の半導体素子基板の製造方法。
  45. 【請求項45】 前記水溶液ををpH3.5からpH
    5.5の範囲で制御することを特徴とする請求項41〜
    44に記載の半導体素子基板の製造方法。
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