JPH11293494A - 酸化亜鉛薄膜の形成装置及び酸化亜鉛薄膜の形成方法 - Google Patents

酸化亜鉛薄膜の形成装置及び酸化亜鉛薄膜の形成方法

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JPH11293494A
JPH11293494A JP11017841A JP1784199A JPH11293494A JP H11293494 A JPH11293494 A JP H11293494A JP 11017841 A JP11017841 A JP 11017841A JP 1784199 A JP1784199 A JP 1784199A JP H11293494 A JPH11293494 A JP H11293494A
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zinc oxide
thin film
oxide thin
forming
counter electrode
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Yusuke Miyamoto
祐介 宮本
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性基体上に、膜質の良好な酸化亜鉛薄膜
を歩留りよく長時間形成でき、酸化亜鉛薄膜を安価且つ
安定して生産する。 【解決手段】 導電性基体と対向電極とを水溶液中に浸
漬させ前記導電性基体と前記対向電極との間に通電し
て、前記導電性基体上に酸化亜鉛薄膜を形成する酸化亜
鉛薄膜の形成装置乃至形成方法において、(a)前記対
向電極と前記基体との距離が、前記対向電極の端部で5
0mm以上であり、前記対向電極の中央部分で3mm〜
40mmであることを特徴とする酸化亜鉛薄膜の形成装
置乃至形成方法、及び(b)前記導電性基体に対して前
記対向電極の電極端が−1°〜−90°に折れ曲がって
いることを特徴とする酸化亜鉛薄膜の形成装置乃至形成
方法、を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解析出法により
基体上に酸化亜鉛薄膜を作成する酸化亜鉛薄膜の形成装
置及び形成方法に係り、特に対向電極の形状等を工夫す
ることにより電極−基板間距離を調整した酸化亜鉛薄膜
の形成装置及び形成方法、および亜鉛イオンの補充方法
を改良した酸化亜鉛薄膜の形成装置及び形成方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、水素化非晶質シリコン、水素
化非晶質シリコンゲルマニウム、水素化非晶質シリコン
カーバイトまたは微結晶シリコンなどからなる光起電力
素子は、長波長における収集効率を改善するため、裏面
反射層を有している。この反射層は、半導体材料のバン
ド端に近く、その吸収の小さくなる波長、即ち800n
mから1200nmの波長において、有効な反射特性を
示すことが望ましい。この条件を十分に満たすのが、金
・銀・銅・アルミニウムといった金属の層である。
【0003】また、光を閉じ込めるために、所定の波長
範囲において光学的に透明な凹凸層を設けることも行な
われており、一般的には、上記の金属層と半導体層との
間に凹凸層が設けられ、反射層を有効に利用して短絡電
流密度Jscを改善することもある。さらに、シャント
パスによる特性低下を防止するため、金属層と半導体層
との間に導電性を示す透光性の材料による層、即ち透明
導電性層を設けることが行われている。極めて一般的に
は、これらの層は、真空蒸着法やスパッタリング法とい
った方法にて堆積され、短絡電流密度Jscにして1m
A/cm2以上の改善を示している。
【0004】その例として、「29p−MF−22ステ
ンレス基板上のa−SiGe太陽電池における光閉じ込
め効果」(1990年秋季)第51回応用物理学会学術
講演会p747、”P−IA−15a−SiC/a−S
i/a−SiGe・Multi−Bandgap・St
acked・Solar・Cells・With・Ba
ndgap・Profiling”Sannomiya
・et・al.,Technical・Digest・
of・the・International・PVSE
C−5,Kyoto,Japan,p381,1990
などにおいて、銀原子から構成される反射層の反射率と
テクスチャー構造の検討がなされている。これらの例に
おいては、基板温度を変えて銀を堆積させた2層の反射
層とすることで有効な凹凸を形成し、これこよって酸化
亜鉛層とのコンビネーションにより、光閉じ込め効果に
よる短絡電流の増大を達成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来より、酸化亜鉛層
は、スッパッタリング法、イオンプレーティング法、C
VD法などによって形成されている。光起電力素子とし
て有効な酸化亜鉛層は、スパッタリング法にて形成する
ことができ、特に、マグネトロンスパッタリング法で望
ましい結果が得られやすい。
【0006】ターゲットには酸化亜鉛の焼結体を用い、
50ガウスから800ガウスの表面磁束密度をターゲッ
ト表面に生成し、電圧を印加することで対向面に置かれ
た基板上に、六方晶系多結晶からなる酸化亜鉛層を形成
することができる。スパッタガスは、アルゴンもしくは
それに酸素を添加してものを用いることができ、スパッ
タ圧力は1Torr以下である。
【0007】しかし、この方法で作成した酸化亜鉛薄膜
は、波長600nm〜1000nmでの光閉じ込め効果
が不十分なものであり、ターゲット材料などの作成工賃
が高いことや、真空装置の償却費が増大していた。
【0008】また、別の方法として、スプレーパイロリ
シス法やゾルーゲル法などの湿式法が知られているが、
基板を300℃〜800℃程度に加熱する必要があるた
め、使用できる基板が限定されてしまい、これらの技術
を用いる光起電力素子の製造コストを極めて増大させる
ことになり、太陽電池を産業的に応用しようとする上で
大きなバリアとなっている。
【0009】これらの問題点を解決する方法の一つとし
て、特開平7−23775号公報、Journal・o
f・Electrochemical・Soc.Vol
143,No.3”Electrolyte・Opti
mization・for・Cathodic・Gro
wth・of・Zinc・Oxide・Films”;
Masanobu・Izaki,Takahasi・O
miなどにおいて、硝酸亜鉛水溶液中に対向電極を浸漬
し、電流を流すことによって透明な酸化亜鉛薄膜を電気
化学的に析出した報告がなされている。これらの方法に
よれば、高価な真空装置や高価なターゲットが不要であ
るため、酸化亜鉛薄膜の製造コストを飛躍的に削減する
ことができる。また、大面積基体上にも堆積することが
できるため、太陽電池のような大面積起電力素子には有
効である。
【0010】本発明は、導電性基体上に膜質の良好な酸
化亜鉛薄膜を歩留りよく、長時間形成することができ、
酸化亜鉛薄膜を安価かつ安定的に生産及び供給すること
ができる酸化亜鉛薄膜の形成装置を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性基体と
対向電極とを水溶液中に浸漬させ前記導電性基体と前記
対向電極との間に通電して、前記導電性基体上に酸化亜
鉛薄膜を形成する酸化亜鉛薄膜の形成装置において、前
記対向電極と前記基体との距離が、前記対向電極の端部
で50mm以上であり、前記対向電極の中央部分で3m
m〜40mmであることを特徴とする酸化亜鉛薄膜の形
成装置を提供する。
【0012】また、本発明は、導電性基体と対向電極と
を水溶液中に浸漬させ前記導電性基体と前記対向電極と
の間に通電して、前記導電性基体上に酸化亜鉛薄膜を形
成する酸化亜鉛薄膜の形成装置において、前記導電性基
体に対して前記対向電極の電極端が−1°〜−90°折
れ曲がっていることを特徴とする酸化亜鉛薄膜の形成装
置を提供する。
【0013】さらに、本発明は、導電性基体と対向電極
とを水溶液中に浸漬させ前記導電性基体と前記対向電極
との間に通電して、前記導電性基体上に酸化亜鉛薄膜を
形成する酸化亜鉛薄膜の形成方法において、前記対向電
極と前記基体の距離を、前記対向電極の端部で50mm
以上とし、前記対向電極の中央部分で3mm〜40mm
とすることを特徴とする酸化亜鉛薄膜の形成方法を提供
する。
【0014】加えて、本発明は、導電性基体と対向電極
とを水溶液中に浸漬させ前記導電性基体と前記対向電極
との間に通電して、前記導電性基体上に酸化亜鉛薄膜を
形成する酸化亜鉛薄膜の形成方法において、前記対向電
極としてその電極端が前記導電性基体に対して−1°〜
−90°折れ曲がっている電極を用いることを特徴とす
る酸化亜鉛薄膜の形成方法を提供する。
【0015】本発明において、前記対向電極の端部が前
記導電性基体の水面近傍領域と対向していることが好ま
しく、前記導電性基体が、基体送り出しローラーと基体
巻き取りローラーとの間に掛け渡されて前記水溶液中に
供給される長尺基体であることが好ましい。また、本発
明において、前記水溶液中に亜鉛を主成分とする物質が
浸漬されることが好ましく、前記水溶液を収容する容器
に、溶液温度を一定に保持する装置と、溶液を撹拌乃至
循環させる装置と、溶液濃度を一定に保持する装置とが
備えられていることが好ましく、前記水溶液が少なくと
も亜鉛イオン、硝酸イオン、及び炭水化物を含有するこ
とが好ましく、前記水溶液がpH3〜pH7の範囲に制
御されることが好ましい。
【0016】上記のように、本発明は、新規な酸化亜鉛
薄膜の形成装置に係るものであり、各発明の構成および
作用を以下にさらに説明する。
【0017】1)対向電極と基体との隙間が、導電性基
体が水面近傍にある際に50mm以上となっていること
により、少なくとも水面付近で起こる膜の異常成長や白
濁が抑えられ、膜質、歩留まり等が大きく改善される。
【0018】2)導電性基板に対して、対向電極の電極
端形状が−1°〜−90°に折れ曲がっていること、特
に−30°〜−60°に折れ曲がっていることにより、
膜質、歩留まり等の改善効果が顕著に現れる。
【0019】3)導電性基体が、基体送り出しローラー
と基体巻き取りローラーとの間に掛け渡されて水溶液中
に連続的に供給される長尺基体であることにより、酸化
亜鉛からなる透明導電層の量産が可能となり、光起電力
素子の低コスト化を達成できる。
【0020】4)水溶液中に、亜鉛イオン供給源として
亜鉛を主成分とする物体が浸漬されることにより、この
亜鉛を主成分とする物体から亜鉛イオンが発生するの
で、亜鉛イオンの量が、酸化亜鉛の成膜に必要な量と同
等、もしくはそれ以上になり、外部からの亜鉛イオンを
補充しなくとも長時間の成膜が可能となる。また、亜鉛
を主成分とする物体の形状に依存しないので、亜鉛の低
コスト化を達成することができる。
【0021】5)水溶液を収容する容器に、溶液温度を
一定に保持する装置と、溶液を攪拌・循環させる装置
と、溶液濃度を一定に保持する装置とが備えられている
ことにより、酸化亜鉛の結晶粒径、配向をもつ酸化亜鉛
薄膜を作成することができ、長時間の成膜を行っても、
均一な結晶粒径、配向の酸化亜鉛薄膜を作成できる。
【0022】6)水溶液が少なくとも亜鉛イオン、硝酸
イオン、および炭水化物を含有しており、pH3〜pH
7の範囲でpH制御されることにより、異常成長が少な
く、均一性に優れた酸化亜鉛薄膜を長時間堆積すること
ができる。
【0023】このように、本発明の形成装置により作成
した酸化亜鉛からなる透明導電層は電気化学的な方法で
形成されているため、従来のスパッタリング法に比較し
て、透明導電層の製造コストを100分の1程度にする
ことができる。また、本発明の酸化亜鉛薄膜の形成装置
により作成した透明導電膜を有する光起電力素子におい
て、裏面反射層に高い反射率を有する金属元素を用いる
ことにより、波長600nm〜1000nmの光におい
て反射率が優れる。したがって、本発明の酸化亜鉛薄膜
形成装置により作成した透明導電膜を有する光起電力素
子は、品質が高く、電力コストが安価なものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施の形
態を詳述するが、本発明の趣旨に合致する限り、これら
に限定されるものではない。
【0025】図2に本発明の酸化亜鉛薄膜装置を一例を
示す。図中201は耐食性容器であり、電解析出溶液
(以下、「電析液」という。)202として、硝酸イオ
ンと亜鉛イオンを含む水溶液が用いられる。電析液20
2にはさらに添加材として、炭水化物が添加されてい
る。
【0026】硝酸イオン、亜鉛イオンの濃度は、それぞ
れ0.002mol/l〜2.0mol/lの範囲にあ
ることが好ましく、0.005mol/l〜1.0mo
l/lの範囲にあることがより好ましく、0.025m
ol/l〜0.3mol/lの範囲にあることがさらに
好ましい。
【0027】硝酸イオン、亜鉛イオンの供給源として
は、両方のイオンの供給源である硝酸亜鉛でもよいし、
硝酸イオンの供給源である硝酸アンモニウムなどの水溶
性の硝酸塩と、亜鉛イオンの供給源である硫酸亜鉛など
の亜鉛塩の混合物であってもよい。特に、亜鉛イオンに
ついては、電析液中に亜鉛を主成分とする物体、例えば
亜鉛塊等を浸漬することにより、酸化亜鉛薄膜の成膜に
必要な量と同等、もしくはそれ以上の亜鉛イオンの補充
を行うことができる。
【0028】また、添加材は炭水化物であれば特に限定
はなく、例えばグルコース(ぶどう糖)、フルクトース
(果糖)などの単糖類、マルトース(麦芽糖)、サッカ
ロース(ショ糖)などの二糖類、デキストリン、セルロ
ース、デンプンなどの多糖類などや、これらを混合した
ものを用いることができる。
【0029】炭水化物の量は、異常成長がなく、均一性
および密着性に優れた酸化亜鉛薄膜を得るためには、
0.001g/l〜300g/lの範囲にあることが好
ましく、0.01g/l〜200g/lの範囲にあるこ
とがより好ましい。
【0030】203は導電性の基体であって、陰極とさ
れている。204は折れ曲がり型の対向電極であり、亜
鉛の他、白金、炭素などを用いることができるが、特に
亜鉛が好ましい。また、対向電極204は、陽極とされ
る。この場合、電極間距離は対向電極中央部分で3〜4
0mm、端部で50mm以上となっていることが好まし
い。また、対向電極中央部分に対して、電極端が−1°
〜−90°、さらに好ましくは−30°〜−60°折れ
曲がっている対向電極を用いることが望ましい。
【0031】陰極である導電性基体203と陽極である
対向電極204は、負荷抵抗205を経て電源206に
接続されており、ほぼ一定の電流を流すようにされてい
る。ここでの印加電流は、0.1mA/cm2〜100
mA/cm2の範囲であることが好ましく、1mA/c
2〜30mA/cm2の範囲であることがより好まし
く、2mA/cm2〜15mA/cm2の範囲であること
がさらに好ましい。
【0032】溶液温度は、50℃〜90℃が好ましい。
溶液全体を攪拌するために、循環ポンプ等の溶液循環装
置209を用いている。小規模な装置であれば磁気攪拌
子を用いることができる。
【0033】これらの成膜条件は、後述する光起電力素
子の金属層の種類、断面形状、結晶状態などによって異
なるので一義的に決定することはできないが、一般的に
は、硝酸亜鉛濃度が濃いほど酸化亜鉛の結晶粒は大き
く、表面に凹凸ができやすい。また、成膜温度が低いほ
ど、酸化亜鉛の結晶粒は大きいようである。さらに、電
流密度が大きいほど、表面の凹凸は減少していくようで
ある。
【0034】しかし、電流密度と成膜速度は略比例する
ので、酸化亜鉛薄膜の作成コストを削減するためには、
電流密度を上げた状態で表面の凹凸を形成することが望
ましい。
【0035】以下、長尺導電性基体と電極端が折れ曲が
っている対向亜鉛電極とを用いた本発明の酸化亜鉛薄膜
の形成装置の他の例について詳細に説明する。図4は、
長尺の導電性基体上に酸化亜鉛薄膜を形成する装置を示
す概略図である。
【0036】まず、耐食性容器401内を所定の濃度の
硝酸亜鉛水溶液(電析液)402で満たし、循環装置4
09を用いて電析液をよく循環させ、ヒーター407を
用いて所定の温度で一定に保温する。次に、基体送り出
しローラー410および基体巻き取りローラー411に
導電性長尺基体403を搬送ローラー412,413を
経由して電析液402中に設置し、対向に折れ曲がり型
の亜鉛対向電極404を設置する。この場合、電極間距
離は対向電極中央部分で3〜40mm、端部で50mm
以上となっていることが好ましい。対向電極中央部分に
対して、電極端が−1°〜−90°、さらに好ましくは
−30°〜−60°折れ曲がっている対向電極を用いる
ことが望ましい。
【0037】導電性長尺基体と折れ曲がり型の亜鉛対向
電極との間に、電源406から定電流モードで電圧を印
加することにより、導電性長尺基体の表面に透明な酸化
亜鉛薄膜が析出する。基体送り出しローラー410から
送り出された導電性長尺基体403上に順次透明導電層
が形成され、基体巻き取りローラー411に巻き取られ
る。
【0038】以下、本発明の酸化亜鉛薄膜形成装置によ
り作成した酸化亜鉛薄膜を有する光起電力素子について
説明する。
【0039】図1は、光起電力素子の断面構造を示す概
略断面図である。図1において、導電性基体101上に
は、金属層102/本発明の酸化亜鉛薄膜形成装置によ
り作成した酸化亜鉛薄膜よりなる透明導電層103/半
導体層104〜112/透明電極層113/集電電極1
14が順に積層されており、以下に各構成要素について
説明する。
【0040】(基体)基体101としては、ステンレス
鋼板、鋼板、銅板、真鍮板、アルミニウム板等の金属
板、または導電性材料をコーティングした樹脂、ガラ
ス、セラミックス等が用いられる。基体の表面には、微
細な凹凸を有していてもよい。透明基体を用いて、基体
側から光が入射する構成としてもよい。また、基体を長
尺のシート状の形状にすることによって、コイル状に巻
くことができるので、連続成膜に対応させることがで
き、保管や輸送も容易になる。特に、ステンレス、ポリ
イミド等は、可撓性を有するため好適である。
【0041】(金属層)金属層102は、電極としての
役割と、基体にまで到達した光を反射して半導体層で再
利用させる反射層としての役割がある。Al、Cu、A
g、Auなどを蒸着法、スパッタリング法、電解析出
法、印刷等の方法で形成する。金属層の表面に凹凸を有
することにより、反射光の半導体層内での光路長を延ば
し、短絡電流を増大させる作用がある。基体自体が導電
性を有する場合には、金属層は形成しなくてもよい。
【0042】(透明導電層)透明導電層103は、入射
光及び反射光の乱反射を増大し、反射層内での光路長を
延ばす。また、金属層の元素が半導体層への拡散あるい
はマグレーションを起こし、光起電力素子がシャントす
ることを防止する。さらに、適度な抵抗を持つことによ
り、半導体層のピンホール等の欠陥によるショートを防
止する。
【0043】さらに、金属層と同様にその表面に凹凸を
有していることが好ましい。透明導電層103は、Zn
O、ITO等の導電性酸化物を蒸着法、スパッタリング
法、CVD法、電解析出法等の方法を用いて形成され
る。本実施形態では、装置コストおよび材料コストの安
価な電解析出法を用いてZnO膜を形成している。
【0044】(半導体層)半導体層の材料としては、p
n接合、pin接合、ショットキー接合、ヘテロ接合な
どが挙げられ、半導体材料としては、水素化非晶質シリ
コン、水素化非晶質シリコンゲルマニウム、水素化非晶
質シリコンカーバイト、微結晶シリコンまたは多結晶シ
リコン等が使用できる。
【0045】特に、長尺基体上に連続的に形成するのに
好適なのはアモルファスあるいは微結晶のSi、C、G
e、またはこれらの合金である。同時に、水素および/
またはハロゲン原子が含有される。その好ましい含有量
は、0.1〜40原子%である。さらに酸素、窒素など
を含有してもよい。これらの不純物濃度は、5×1019
cm-3以下が望ましい。さらに、p型半導体とするには
III属元素、n型半導体とするにはV属元素を含有す
る。
【0046】スタックセルの場合、光入射側に近いpi
n接合のi型半導体層はバンドギャップが広く、遠いp
in接合になるにしたがいバンドギャップが狭くなるの
が好ましい。
【0047】光入射側のドープ層は、光吸収の少ない結
晶性の半導体か、またはバンドギャップの広い半導体が
適している。
【0048】半導体層を形成するには、マイクロ波(M
W)、プラズマCVD法または高周波(RF)CVD法
が適している。
【0049】(透明電極)透明電極113は、その膜厚
を適当に設定することにより反射防止膜の役割を兼ねる
ことができる。透明電極113は、ITO、ZnO、I
23等の材料を、蒸着法、CVD法、スプレー法、ス
ピオン法、浸漬法などの方法を用いて形成される。これ
らの化合物に導電率を変化させる物質を含有してもよ
い。
【0050】(集電電極)集電電極114は、集電効率
を向上させるために設けられる。その形成方法として、
マスクを用いてスパッタによって電極パターンの金属を
形成する方法や、導電性ペーストあるいは半田ペースト
を印刷する方法、金属線を導電性ペーストで固着する方
法などがある。
【0051】なお、必要に応じて光起電力素子の両面に
保護層を形成することがある。同時に、鋼板等の補強材
を使用してもよい。
【0052】
【実施例】以下に光起電力素子として太陽電池を例に挙
げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定
されるものではない。
【0053】(実施例1)図2に示す形成装置は、導電
性基体203の表面上に酸化亜鉛からなる透明導電層を
水溶液中から連続的に形成することのできる装置であ
る。負側の電極である導電性基体203としては、厚さ
0.12mmのステンレス鋼(SUS430BA)に、
アルミニウムを100nmスパッタリングし、さらにZ
nOを100nmスパッタリングして、裏面をテープで
覆ったものを用いている。
【0054】対向電極としては、導電性基体が水面に近
づくにしたがって対向電極との隙間が広がるように、電
極端が−45°に折れ曲がっている4−N亜鉛板を用い
ている。電極間距離は対向電極中央部で10mm、端部
で80mmとした。
【0055】耐食性容器201内は、サッカロース20
g/lを添加した0.05mol/lの硝酸亜鉛水溶液
で満たされ、ごみを除去するフィルタを内蔵した循環装
置209により、電析液202を攪拌・循環させつつ、
耐食性容器内部のヒーター207により水溶液温度を8
5℃で一定に保持した。印加電流は、1.0mA/cm
2(0.1A/dm2)とし、30分間成膜を行った。か
かる成膜を2回行なった。
【0056】(比較例1)対向電極として平板状のZn
電極を用いて、酸化亜鉛薄膜を作成した。成膜は、実施
例1と同様に行った。対向電極端部での電極間距離は2
0mmであった。
【0057】得られた電析膜について光学特性から堆積
速度を測定したところ、比較例1に比べて、電極端形状
が−45°に折れ曲がっている対向電極を使用して作成
した2つの酸化亜鉛薄膜は、それぞれ0.98倍、0.
99倍とほぼ同等の膜厚を得ることができた。
【0058】また、異常成長の数を測定したところ、
0.60倍、0.58倍と比較例1に比べて、大きく改
善が見られた。特に水面付近の箇所において、比較例1
では異常成長の影響と思われる膜の白濁が見られたが、
実施例1では膜の白濁は見られなかった。さらに、直接
反射率、乱反射率においても、比較例1に比べて1.1
0倍、1.08倍と改善された。
【0059】(実施例2)図3に示す形成装置は、導電
性基体303の表面上に酸化亜鉛からなる透明導電層を
水溶液中から連続的に形成することのできる装置であ
る。負側の電極である導電性基体303としては、厚さ
0.12mmのステンレス鋼(SUS430BA)に、
銀を200nmスパッタリングし、裏面をテープで覆っ
たものを用いている。電極間距離は対向電極中央部で2
0mm、端部で70mmとした。
【0060】対向電極としては、導電性基体が水面に近
づくにしたがって対向電極との隙間が広がるように、電
極端形状が電極中央部分に対して−45°に折れ曲がっ
たステンレス鋼(SUS430)を用いている。
【0061】耐食性容器301内は、サッカロース20
g/lを添加した0.05mol/lの硝酸亜鉛水溶液
で満たされ、該水溶液中に亜鉛塊を浸漬させ、ごみを除
去するフィルタを内蔵した循環装置309により、電析
液302を攪拌・循環させつつ、耐食性容器内部のヒー
ター307により水溶液温度を85℃で一定に保持し
た。印加電流は、1.0mA/cm2(0.1A/d
2)とし、10分間成膜を行った。
【0062】得られた電析膜について光学特性から堆積
速度を測定したところ、比較例1に比べて、電極端形状
が−45°に折れ曲がっている対向電極を使用して作成
した酸化亜鉛薄膜は、それぞれ0.99倍、1.00倍
とほぼ同等の膜厚を得ることができた。
【0063】また、異常成長の数を測定したところ、
0.65倍、0.62倍と比較例1に比べて、改善がみ
られた。特に、水面付近の箇所において、比較例1では
異常成長の影響と思われる膜の白濁が見られたが、実施
例2では膜の白濁は見られなかった。さらに、直接反射
率、乱反射率においても、比較例1に比べて1.08
倍、1.07倍と改善された。
【0064】(実施例3)図4に示す形成装置は、Ro
ll−to−Roll方式の搬送系を有し、折れ曲がっ
ている対向電極を設けて、導電性長尺基体403の表面
上に酸化亜鉛からなる透明導電層を水溶液中から連続的
に形成することのできる装置である。負側の電極である
導電性長尺基体403としては、厚さ0.15mm,長
さ300mのステンレス鋼帯板(SUS430BA)
に、銀を100nmスパッタリングしたものを用いてい
る。
【0065】対向電極としては、導電性長尺基体が水面
に近づくにしたがって対向電極との隙間が広がるよう
に、電極端形状が電極中央部分に対して−45°折れ曲
がっている4−N亜鉛基板404を用いている。電極間
距離は対向電極中央部で8mm、端部で100mmとし
た。
【0066】耐食性容器401内は、0.08mol/
lの硝酸亜鉛水溶液で満たされ、ごみを除去するフィル
タを内蔵した循環装置409により、電析液402を攪
拌・循環させつつ、耐食性容器内部のヒーター407に
より水溶液温度を65℃で一定に保持した。印加電流
は、1.5mA/cm2(0.15A/dm2)とし、硝
酸を定期的に添加し、水溶液のPHを5.5に制御し
た。
【0067】(比較例2)対向電極として5−N亜鉛板
を用いて、酸化亜鉛薄膜を作成した。成膜は、実施例3
と同様に行った。対向電極端部での電極間距離は35m
mであった。
【0068】得られた電析膜について、幅方向・長尺方
向の反射率、乱反射率、異常成長の数の測定をそれぞれ
行った。以下に、実施例3の成膜開始後5m地点を1と
し100mまでの評価を行った。
【0069】以下に、実施例3および比較例2の結果を
示す。
【0070】
【表1】
【0071】反射率、異常成長数共に成膜距離が増加す
るにしたがって顕著な差が現われ、比較例2に比べて、
実施例3がいずれにおいても優れた特性を示し、均一な
膜厚分布が得られた。
【0072】(実施例4)図5に示す形成装置は、Ro
ll−to−Roll方式の搬送系を有し、折れ曲がっ
ている対向電極を設けて、導電性長尺基体503の表面
上に酸化亜鉛からなる透明導電層を水溶液中から連続的
に形成することのできる装置である。負側の電極である
導電性長尺基体503としては、厚さ0.18mm,長
さ300mのステンレス鋼帯板(SUS430BA)
に、銀を100nmスパッタリングしたものを用いてい
る。
【0073】対向電極としては、導電性長尺基体が水面
に近づくにしたがって対向電極との隙間が広がるよう
に、電極端形状が電極中央部分に対して−45°折れ曲
がっているステンレス鋼板(SUS304)を用いてい
る。電極間距離は対向電極中央部で10mm、端部で1
10mmであった。
【0074】耐食性容器501内は、0.08mol/
lの硝酸亜鉛水溶液で満たされ、該水溶液中に5−N亜
鉛塊を浸漬させ、ごみを除去するフィルタを内蔵した循
環装置509により、電析液502を攪拌・循環させつ
つ、耐食性容器内部のヒーター507により水溶液温度
を65℃で一定に保持した。印加電流は、2.0mA/
cm2(0.2A/dm2)とし、硝酸を定期的に添加
し、水溶液のPHを5.5に制御した。
【0075】(比較例3)比較例3は、比較例2と同様
に対向電極として5−N亜鉛板を用いて、酸化亜鉛薄膜
を作成した。成膜は、実施例3と同様に行った。対向電
極端部での電極間距離は110mmであった。
【0076】得られた電析膜について、幅方向・長尺方
向の反射率、乱反射率、異常成長の数の測定をそれぞれ
行った。実施例4の成膜開始後5m地点を1とし100
mまでの評価を行った。
【0077】その結果、実施例4は、比較例3に比べ
て、反射率、異常成長数ともに実施例3と同様に優れた
特性を示した。
【0078】(実施例5−1)実施例5−1は、図2に
示した形成装置を用いて酸化亜鉛薄膜の形成を行った。
【0079】負側の電極である導電性基体203として
は、厚さ0.12mmのステンレス鋼(SUS430B
A)に、銀を200nmスパッタリングし、裏面をテー
プで覆ったものを用いている。
【0080】対向電極204としては、導電性長尺基体
が水面に近づくにしたがって対向電極との隙間が広がる
ように、電極端形状が電極中央部分に対して−45°折
れ曲がっている5−Nの亜鉛電極を用いている。
【0081】耐食性容器201内は、サッカロース20
g/lを添加した0.05mol/lの硝酸亜鉛水溶液
で満たされ、ごみを除去するフィルタを内蔵した循環装
置209により、電析液202を攪拌・循環させつつ、
耐食性容器内部のヒーター207により水溶液温度を6
5℃で一定に保持した。印加電流は、2.0mA/cm
2(0.2A/dm2)とし、硝酸を定期的に添加して水
溶液のPHを5.5に制御した。また、15分間隔でサ
ンプルを作成し、合計1時間の電解析出を行った。
【0082】(実施例5−2)水溶液のPH制御をしな
いこと以外は、実施例5−1と同様に電解析出を行っ
た。15分間隔でサンプルを作成し、合計1時間の電解
析出を行った。
【0083】各サンプルの膜厚測定と、走査型電子顕微
鏡(SEM)を使用して、異常成長の度合いについて考
察した。
【0084】以下に、実施例5−1および実施例5−2
の結果を示す。
【0085】
【表2】
【0086】PH制御を行った実施例5−1では、時間
経過での膜厚、異常成長の分布は見られなかったが、P
H制御を行わなかった実施例5−2では、時間経過とと
もに膜厚が徐々に減少し、さらに異常成長の数が増加す
る傾向を示した。
【0087】(実施例6)図4に示した形成装置で、実
施例3と同一条件で作成した酸化亜鉛薄膜上にp−i−
n接合を3つ有する図1の太陽電池を作製した。具体的
には、導電性基体101/裏面反射層102(Ag)/
透明導電層103(ZnO)/第1のn層104(a−
Si:H:P)/第1のi層105(a−SiGe:
H)/第1のp層106(μC−Si:H:B)/第2
のn層107(a−Si:H:P)/第2のi層108
(a−SiGe:H)/第2のp層109(μC−S
i:H:B)/第3のn層110(a−Si:H:P)
/第3のi層111(a−Si:H)/第3のp層11
2(μC−Si:H:B)/透明電極層113(IT
O)/集電電極114(Cuワイヤ/Ag/C)の材料
で構成された太陽電池を作製した。ここで裏面反射層1
02は、通常の真空蒸着法により作成した。
【0088】(比較例4)通常のスパッタリング法を用
いて酸化亜鉛からなる単一の透明電極層を形成し、図1
の断面形状を有する太陽電池を作製した。透明電極層の
形成方法と透明電極層の断面形状が異なる以外は、実施
例6と同様に太陽電池を作製した。
【0089】まず、実施例6の太陽電池と比較例4の太
陽電池の初期特性(光導電特性、短絡電流)を測定し
た。ソーラーシュミレータ(AM1.5,100mW/
cm2 ,表面温度25℃)を用いて光電変換効率、短絡
電流を測定したところ、実施例6の光起電力素子が、比
較例4と比較して、それぞれ1.13倍、1.15倍優
れていた。
【0090】その後、加速試験としてHH試験(高温高
湿試験)を行った。2つの太陽電池を環境試験箱に投入
し、温度90℃,湿度80%の状態で200時間放置
し、次に環境試験箱を温度25℃,湿度50%に設定し
て1時間放置した後に太陽電池を取り出した。同様に光
起電力素子の光電変換効率、短絡電流を測定したとこ
ろ、実施例6の酸化亜鉛薄膜上の光起電力素子は、比較
例4と比較して、それぞれ1.04倍、1.05倍優れ
ていた。
【0091】次に、光照射試験を行った。上記のシュミ
レータ(AM1.5,100mW/cm2,表面温度5
0℃)に1000時間暴露したところ、ともに試験後の
外観不良は見いだされなかった。光電変換効率、短絡電
流を測定したところ、光電変換効率の試験前後での低下
に差が見られなかった。
【0092】試験前後における光電変換効率の比(試験
後/試験前)は、実施例6では0.92であり、比較例
4では平均して0.83であった。
【0093】以上のように、本発明の酸化亜鉛薄膜の形
成装置により作成した酸化亜鉛薄膜上の光起電力素子は
優れていることが確認された。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
対向電極と基体との隙間が、導電性基体が水面に近づく
にしたがって広がっているので、少なくとも水面付近で
起こる膜の異常成長や白濁が抑えられ、導電性基体上に
膜質の良好な酸化亜鉛薄膜を歩留りよく長時間形成する
ことができ、又、酸化亜鉛薄膜を安価かつ安定的に生産
及び供給することができる。
【0095】また、本発明における電解析出法により作
成した酸化亜鉛薄膜は、スパッタリング法により作成し
た酸化亜鉛薄膜に比べて、透過率、耐久性を大幅に向上
させることができる。
【0096】さらに、平板状の対向電極を使用した従来
のものと比較して、膜の白濁や異常成長をの抑制するこ
とができ、又、材料コストの低減等に優れ、太陽電池の
作製コストを大幅に低減することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】光起電力素子の断面構造を示す概略断面図であ
る。
【図2】本発明の酸化亜鉛薄膜の形成装置を示す概略断
面図である。
【図3】本発明の酸化亜鉛薄膜の形成装置を示す概略断
面図である。
【図4】本発明の導電性長尺基体を用いた酸化亜鉛薄膜
の形成装置を示す概略断面図である。
【図5】本発明の導電性長尺基体を用いた酸化亜鉛薄膜
の形成装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
101 基板 102 金属層 103 透明導電層 104 第1のn層 105 第1のi層 106 第1のp層 107 第2のn層 108 第2のi層 109 第2のp層 110 第3のn層 111 第3のi層 112 第3のp層 113 透明電極 114 集電電極 201 耐食性容器 202 電析液 203 導電性基体 204 対向電極 205 負荷抵抗 206 電源 207 ヒーター 208 ヒーター用電源 209 循環装置 301 耐食性容器 302 電析液 303 導電性基体 304 対向電極 306 電源 307 ヒーター 308 ヒーター用電源 309 循環装置 312 亜鉛塊 401 耐食性容器 402 電析液 403 導電性長尺基体 404 対向電極 406 電源 407 ヒーター 408 ヒーター用電源 409 循環装置 410 基体送り出しローラー 411 基体巻き取りローラー 501 耐食性容器 502 電析液 503 導電性長尺基体 504 対向電極 506 電源 507 ヒーター 508 ヒーター用電源 509 循環装置 510 基体送り出しローラー 511 基体巻き取りローラー 512 亜鉛塊

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体と対向電極とを水溶液中に浸
    漬させ前記導電性基体と前記対向電極との間に通電し
    て、前記導電性基体上に酸化亜鉛薄膜を形成する酸化亜
    鉛薄膜の形成装置において、前記対向電極と前記基体と
    の距離が、前記対向電極の端部で50mm以上であり、
    前記対向電極の中央部分で3mm〜40mmであること
    を特徴とする酸化亜鉛薄膜の形成装置。
  2. 【請求項2】 前記対向電極の端部が前記導電性基体の
    水面近傍領域と対向していることを特徴とする請求項1
    記載の酸化亜鉛薄膜の形成装置。
  3. 【請求項3】 前記導電性基体に対して、前記対向電極
    の電極端が−1°〜−90°に折れ曲がっていることを
    特徴とする請求項1または2記載の酸化亜鉛薄膜の形成
    装置。
  4. 【請求項4】 前記導電性基体が、基体送り出しローラ
    ーと基体巻き取りローラーとの間に掛け渡されて前記水
    溶液中に供給される長尺基体であることを特徴とする請
    求項1〜3記載の酸化亜鉛薄膜の形成装置。
  5. 【請求項5】 前記水溶液中に、亜鉛を主成分とする物
    体が浸漬されることを特徴とする請求項1〜4記載の酸
    化亜鉛薄膜の形成装置。
  6. 【請求項6】 前記水溶液を収容する容器に、溶液温度
    を一定に保持する装置と、溶液を撹拌乃至循環させる装
    置と、溶液濃度を一定に保持する装置とが備えられてい
    ることを特徴とする請求項1〜5記載の酸化亜鉛薄膜の
    形成装置。
  7. 【請求項7】 前記水溶液が少なくとも亜鉛イオン、硝
    酸イオン、及び炭水化物を含有することを特徴とする請
    求項1〜6記載の酸化亜鉛薄膜の形成装置。
  8. 【請求項8】 前記水溶液がpH3〜pH7の範囲に制
    御されることを特徴とする請求項1〜7記載の酸化亜鉛
    薄膜の形成装置。
  9. 【請求項9】 導電性基体と対向電極とを水溶液中に浸
    漬させ前記導電性基体と前記対向電極との間に通電し
    て、前記導電性基体上に酸化亜鉛薄膜を形成する酸化亜
    鉛薄膜の形成装置において、前記導電性基体に対して前
    記対向電極の電極端が−1°〜−90°折れ曲がってい
    ることを特徴とする酸化亜鉛薄膜の形成装置。
  10. 【請求項10】 前記対向電極の端部が前記導電性基体
    の水面近傍領域と対向していることを特徴とする請求項
    9記載の酸化亜鉛薄膜の形成装置。
  11. 【請求項11】 前記導電性基体が、基体送り出しロー
    ラーと基体巻き取りローラーとの間に掛け渡されて前記
    水溶液中に供給される長尺基体であることを特徴とする
    請求項9または10記載の酸化亜鉛薄膜の形成装置。
  12. 【請求項12】 前記水溶液中に、亜鉛を主成分とする
    物質が浸漬されることを特徴とする請求項9〜11記載
    の酸化亜鉛薄膜の形成装置。
  13. 【請求項13】 前記水溶液を収容する容器に、溶液温
    度を一定に保持する装置と、溶液を撹拌乃至循環させる
    装置と、溶液濃度を一定に保持する装置とが備えられて
    いることを特徴とする請求項9〜12記載の酸化亜鉛薄
    膜の形成装置。
  14. 【請求項14】 前記水溶液が少なくとも亜鉛イオン、
    硝酸イオン、及び炭水化物を含有することを特徴とする
    請求項9〜13記載の酸化亜鉛薄膜の形成装置。
  15. 【請求項15】 前記水溶液がpH3〜pH7の範囲に
    制御されることを特徴とする請求項9〜14記載の酸化
    亜鉛薄膜の形成装置。
  16. 【請求項16】 導電性基体と対向電極とを水溶液中に
    浸漬させ前記導電性基体と前記対向電極との間に通電し
    て、前記導電性基体上に酸化亜鉛薄膜を形成する酸化亜
    鉛薄膜の形成方法において、前記対向電極と前記基体と
    の距離を、前記対向電極の端部で50mm以上とし、前
    記対向電極の中央部分で3mm〜40mmとすることを
    特徴とする酸化亜鉛薄膜の形成方法。
  17. 【請求項17】 前記対向電極の端部を前記導電性基体
    の水面近傍領域と対向させることを特徴とする請求項1
    6記載の酸化亜鉛薄膜の形成方法。
  18. 【請求項18】 前記対向電極として、その電極端が前
    記導電性基体に対して−1°〜−90°に折れ曲がって
    電極を用いることを特徴とする請求項16または17記
    載の酸化亜鉛薄膜の形成方法。
  19. 【請求項19】 前記導電性基体として、基体送り出し
    ローラーと基体巻き取りローラーとの間に掛け渡されて
    前記水溶液中に供給される長尺基体を用いることを特徴
    とする請求項16〜18記載の酸化亜鉛薄膜の形成方
    法。
  20. 【請求項20】 前記水溶液中に、亜鉛を主成分とする
    物質を浸漬することを特徴とする請求項16〜19記載
    の酸化亜鉛薄膜の形成方法。
  21. 【請求項21】 前記水溶液を収容する容器として、溶
    液温度を一定に保持する装置と、溶液を撹拌乃至循環さ
    せる装置と、溶液濃度を一定に保持する装置とが備えら
    れている容器を用いることを特徴とする請求項16〜2
    0記載の酸化亜鉛薄膜の形成方法。
  22. 【請求項22】 前記水溶液として、少なくとも亜鉛イ
    オン、硝酸イオン、及び炭水化物を含有する水溶液を用
    いることを特徴とする請求項16〜21記載の酸化亜鉛
    薄膜の形成方法。
  23. 【請求項23】 前記水溶液をpH3〜pH7の範囲に
    制御することを特徴とする請求項16〜22記載の酸化
    亜鉛薄膜の形成方法。
  24. 【請求項24】 導電性基体と対向電極とを水溶液中に
    浸漬させ前記導電性基体と前記対向電極との間に通電し
    て、前記導電性基体上に酸化亜鉛薄膜を形成する酸化亜
    鉛薄膜の形成方法において、前記対向電極としてその電
    極端が前記導電性基体に対して−1°〜−90°折れ曲
    がっている電極を用いることを特徴とする酸化亜鉛薄膜
    の形成方法。
  25. 【請求項25】 前記対向電極の端部を前記導電性基体
    の水面近傍領域と対向させることを特徴とする請求項2
    4記載の酸化亜鉛薄膜の形成方法。
  26. 【請求項26】 前記導電性基体として、基体送り出し
    ローラーと基体巻き取りローラーとの間に掛け渡されて
    前記水溶液中に供給される長尺基体を用いることを特徴
    とする請求項24または25記載の酸化亜鉛薄膜の形成
    方法。
  27. 【請求項27】 前記水溶液中に亜鉛を主成分とする物
    質を浸漬することを特徴とする請求項24〜26記載の
    酸化亜鉛薄膜の形成方法。
  28. 【請求項28】 前記水溶液を収容する容器として、溶
    液温度を一定に保持する装置と、溶液を撹拌乃至循環さ
    せる装置と、溶液濃度を一定に保持する装置とが備えら
    れている容器を用いることを特徴とする請求項24〜2
    7記載の酸化亜鉛薄膜の形成方法。
  29. 【請求項29】 前記水溶液として、少なくとも亜鉛イ
    オン、硝酸イオン、及び炭水化物を含有する水溶液を用
    いることを特徴とする請求項24〜28記載の酸化亜鉛
    薄膜の形成方法。
  30. 【請求項30】 前記水溶液をpH3〜pH7の範囲に
    制御されることを特徴とする請求項24〜29記載の酸
    化亜鉛薄膜の形成方法。
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