JP2000199097A - 酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を使用した太陽電池の製造法 - Google Patents

酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を使用した太陽電池の製造法

Info

Publication number
JP2000199097A
JP2000199097A JP10377714A JP37771498A JP2000199097A JP 2000199097 A JP2000199097 A JP 2000199097A JP 10377714 A JP10377714 A JP 10377714A JP 37771498 A JP37771498 A JP 37771498A JP 2000199097 A JP2000199097 A JP 2000199097A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous solution
zinc oxide
oxide film
forming
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10377714A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Tokawa
誠 東川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP10377714A priority Critical patent/JP2000199097A/ja
Publication of JP2000199097A publication Critical patent/JP2000199097A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 良質な酸化亜鉛膜を液相堆積法により効率的
に形成する方法を提供する。 【構成】 酸化亜鉛膜を水溶液から電析にて形成する方
法において、前記水溶液の液面と接するように該水溶液
よりも比重が小さく蒸気圧の低い非水溶性の液体を設け
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性基体上に酸化亜
鉛膜を電析により形成する酸化亜鉛膜の形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】酸化亜鉛膜は透明導電膜として太陽光を
電気エネルギーに変換する光起電力素子、液晶ディスプ
レイなどに使われている。従来、水素化非晶質シリコ
ン、水素化非晶質シリコンゲルマニウム、水素化非晶質
シリコンカーバイド、微結晶シリコンまたは多結晶シリ
コンなどからなる光起電力素子においては、長波長領域
における光の収集効率を改善するために、裏面の反射層
が使用されている。かかる反射層は、半導体材料のバン
ド端に近くその吸収の小さくなる波長、即ち800nm
から1200nmの波長の光について有効な反射特性を
示すのが好ましい。この条件を十分に満たす反射層は、
金、銀、銅などの金属で形成された金属層からなるもの
である。また、光閉じ込めとして知られる所定の波長範
囲で光学的に透明な凸凹層を設けることも行われてい
て、一般的には反射層としての前記金属層と半導体活性
層の間に設けて、反射光を有効に利用して短絡電流密度
Jscを改善している。さらに、シャントパスによる特
性低下を防止するため、前記金属層と半導体層の間に導
電性を示す透光性の材料による層、即ち透明導電性層を
設けることが行われている。一般的にはこれらの層は、
真空蒸着やスパッタといった方法にて形成され、短絡電
流密度Jscにして1mA/cm2以上の改善をするよ
うにしている。
【0003】例えば、「29p−MF−22ステンレス
基体上のa−SiGe太陽電池における光閉じ込め効
果」(1990年秋季)第51回応用物理学会学術講演
会講演予稿集p747(以下、文献1という)及び“P
−LA−15a−SiC/a−Si/a−SiGe M
ulti−Bandgap Stacked Sola
r Cells With Bandgap Prof
iling ”、Sannomiya et al,.
Technical Digest of the I
nternational PVSEC−5,Kyot
o,Japan,p381,1990(以下、文献2と
いう)においては、銀原子から構成される反射層につい
て反射率とテクスチャー構造について検討がなされ、反
射層を異なる基体温度で形成した銀の2層堆積とするこ
とで有効な凸凹を形成し、これと酸化亜鉛層とのコンビ
ネーションにて、光閉じ込め効果による短絡電流の増大
を達成できた旨記載されている。こうした光閉じ込め層
として用いられる所謂透明導電層は、抵抗加熱や電子ビ
ームによる真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法、CVD法などによって形成されるが、タ
ーゲット材料などの作製費が高いことや、使用する真空
装置の償却費の大きいことや、材料の利用効率が高くな
いことから、こうした技術を用いて得られる光電変換素
子の製造コストは高いものになってしまう。こうしたコ
スト高になってしまう問題を解決する手段として、J.
Electrochem.Soc,.“Electro
lyte Optimization for Cat
hodic Growth of Oxide Fil
m”(以下、文献3という)には、亜鉛イオンと硝酸亜
鉛イオンを含有する水溶液から酸化亜鉛膜を作製する方
法が記載されている。また、特開平8−217443号
公報(以下、文献4という)には、酸化亜鉛膜を亜鉛イ
オンと硝酸イオンを含有する水溶液より作製した場合、
膜質が均一で膜厚制御が容易であり、光学的透明性に優
れたウルツ鉱型構造を得ることができる旨記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した光閉じ込め用
の層として用いられる透明層は、抵抗加熱や電子ビーム
による真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法、CVD法などによって形成されているが、タ
ーゲット材料などの作製費が高いことや、真空装置の償
却費の大きいことや、材料の利用効率が高くないことか
ら、これらの技術を用いて得られる光起電力素子の製造
コストは高いものになってしまい、太陽電池を産業的に
応用しようとする上で大きなバリアとなっている。こう
した問題の解決策の一つとして、「水溶液電解によるZ
nO膜の作製」(1995年秋季)第65回応用物理学
会学術講演会講演予稿集p410(以下、文献5とい
う)に記載されているような液相堆積法による酸化亜鉛
膜の形成技術を使用することが考えられる。しかしなが
ら、太陽電池の円滑な普及を達成するためには、その製
造コストを一層低減し且つその更なる高性能化が要求さ
れるところ、この要求を満足するについては文献5に記
載の酸化亜鉛膜の形成技術は不十分である。
【0005】即ち、上述した酸化亜鉛膜の形成技術によ
れば、酸化亜鉛膜を導電性基板上に形成することは可能
であるものの、高速堆積を行った際に、膜の均質化が困
難であると共に、水溶液中のイオン濃度の分布または、
導電性基板の表面形状により、均一な膜とはならず、粉
状の堆積物が発生し、素子機能を阻害する程の異常堆積
物が形成されることがある。さらに、光起電力素子の半
導体層の光吸収を増大させるような適度な凹凸を有する
ような酸化亜鉛膜を得ることは困難である。また、前記
異常成長は、酸化亜鉛膜上に様々な半導体層、酸化膜層
を堆積し素子を作製した後に、しばしば素子の欠陥とし
て現れ、生産歩留まりを低下させる要因となる。更に、
比較的高温にしなければ良質な酸化亜鉛膜を堆積し難
い。その場合、水、揮発性の薬品などが大気中に蒸発
し、溶液の濃度管理が難しくなる。また、溶液の大気に
よる熱損失もかなりある。こうしたことが良質な酸化亜
鉛膜の効率的形成を難しくしている。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、上述したような問題が
なくして良質な酸化亜鉛膜の効率的な形成を可能にする
液相堆積法による酸化亜鉛膜の形成方法を提供すること
にある。本発明の他の目的は、溶液の濃度管理及び温度
管理が容易であり、溶液の消費量を低減できて、良質な
酸化亜鉛膜の効率的形成を可能にする実用的な液相堆積
法による酸化亜鉛膜の形成方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、高性能の光起電力素子(太陽電
池)を低コストで製造することを可能にする液相堆積法
による酸化亜鉛膜の形成方法を提供することにある。本
発明の他の目的は、特に太陽電池における光反射増加層
の構成材料として有用であり、良好な特性を有する太陽
電池を安定して効率的に製造することを可能にする液相
堆積法による酸化亜鉛膜の形成方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の目的
は、酸化亜鉛膜を水溶液から電析にて形成する形成方法
において、前記水溶液面と接するように該水溶液よりも
比重の小さく蒸気圧の低い非水溶性の液体を設ける構成
を採用することにより達成される。前記非水溶性の液体
は主たる成分がロウからなるものである。また前記態様
は、長尺基板を前記水溶液中に導入し及び該水溶液中か
ら導出する部位に前記非水溶性の液体が混入しない手段
を設ける構成を包含する。
【0008】
【作用】上記酸化亜鉛膜の形成方法によれば、水溶液が
空気に直接触れなくなり、大気の対流による熱損失が抑
制され、水溶液の温度管理が容易になる。また、液面か
らの水、揮発性の成分の蒸発を防ぐことが可能となり、
液の濃度管理が容易となる。したがって、水、薬品の補
給量を減少させることができる。また、揮発性の成分の
中には、臭気をもつものや、人体に影響を及ぼすものも
考えられるので、環境維持コストが低減できる。蒸発を
防ぐことは、容器を密閉構造にしたり、プラスチックな
どのフロートを浮かべることによって可能であるが、密
閉構造は、溶液のメンテナンス性に劣る。また、フロー
トを浮かべる方法では、完全には液面を覆うことができ
ないので、液体で覆う方法よりも蒸発を防ぐ能力は低
い。本発明の方法においては、膜形条件の維持管理が容
易であり、均質にして良質の酸化亜鉛膜を効率的に形成
できる。本発明の方法によれば、良質な酸化亜鉛膜を長
期に亘って安定して形成でき、この上に太陽電池を形成
した場合、特性のばらつきが抑えられ、大面積における
変換効率の向上が得られる。また、温度などの条件の変
化によって、膜表面に異常な成長がおきて太陽電池の歩
留まりを落とすようなことが抑えられる。また、このよ
うな異常成長によって引き起こされる太陽電池の耐久性
の低下も抑えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の酸化亜鉛膜の形成方法をさらに詳しく説明する。図
1は本発明の酸化亜鉛膜の形成方法を実施するに適した
装置の一例を模式的に示す。図3は従来の酸化亜鉛膜の
形成方法を行うに適した装置の一例を模式的に示す。図
1及び図3において、101及び301は容器、102
及び302は対向電極、103及び303は被電析物
(基体)、104及び304は水溶液、105及び30
5は撹拌装置、106及び306はヒーター、107及
び307は温度計、108は非水溶性液体、をそれぞれ
示す。図1に示すように、容器101には水溶液104
が満たされており、該水溶液には、亜鉛を含む溶剤、酸
化亜鉛として析出させるための助剤、添加物が溶かし込
んである。このような助剤としては、硝酸、酢酸、蟻
酸、シュウ酸、アンモニアなどが用いられる。さらに添
加物としては炭水化物などが用いられる。助剤の濃度に
より酸化亜鉛膜の堆積速度、配向性、表面形状が変化す
るので、助剤の濃度は一定であることが望ましい。水溶
液104は温度計107とヒーター106によって所定
の温度に維持される。この時、酸化亜鉛として堆積する
ためには溶液温度はおおむね50℃以上である。また、
不図示の電源によって基体103(被電析物)と対向電
極102の間には所定の電流が印加される。水溶液10
4の表面には該水溶液より比重の小さい蒸気圧の低い非
水溶性液体108が設けられている。この非水溶性液体
108は助剤と反応しないことが好ましい。その主たる
成分として、パラフィン類(Cn 2n+2)、オレフィン
類(Cn2n)、油脂、ロウなどが好ましい。具体的に
は、例えば、デカン、オクチレンなど、または、ミスチ
リン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リ
ノール酸、リノレン酸、カプリン酸、ラウリン酸などの
エステルが用いられる。特にロウが好ましい。非水溶性
液体108の厚さは、装置105による撹拌の度合いに
よるが水溶液104の撹拌によって混濁しない厚さとす
ることが好ましく、2mmから50mm程度が好まし
い。
【0010】図2は長尺の基体203を水溶液204中
に導入し及び該水溶液中から導出する部位に非水溶性液
体208が混入しない構成例を示す。図2に示すよう
に、送り出しローラー210、巻き取りローラー20
9、搬送ローラー211によって、長尺の基体203
(長尺の被電析物)が搬送できるようになっている。図
2において、不図示の電源によって、被電析物203と
対向電極202の間には所定の電流が印加されている。
被電析物203を水溶液204中に導入し、または、該
水溶液中から導出する部位には、非水溶性液体208が
混入しない手段212が設けられている。該手段212
としては、たとえば、槽の固定された金属、樹脂などの
しきい、非水溶性液体を囲むように配されたフロートな
どが用いられる。該手段212は、水溶液の量が増減し
ても適用できるように十分な深さを持つことが好まし
い。本発明は上記の例に限定されるものではない。
【0011】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。
【0012】
【実施例1】図1に示す装置を用いた。対向電極102
としては、厚さ10mmのステンレスに、チタンを20
0nmスパッタしたものを用い、基体103(被電析
物)にはステンレス430BA(厚さ0.8mm)を用
いた。水溶液は65℃、0.025mol/lの酢酸亜
鉛の水溶液とし、印加電流は、10mA/cm2(1A
/dm2)とし、被電析物103が負となるようにし
た。水溶液の温度はヒーター106と温度計107で所
望の温度となるように制御した。非水溶性液体108と
して、大豆油を用いた。大豆油の厚さは1cmとした。
このようにして、酸化亜鉛膜を1μm堆積した。
【0013】
【実施例2】非水溶性液体108として、パラフィンロ
ウを用い、パラフィンロウの厚さは1cmとした以外は
実施例1と同様にして酸化亜鉛膜を堆積した。
【0014】
【比較例1】非水溶性液体108を設けなかった以外は
実施例1と同様に電解析出を行った。即ち、本比較例1
においては図3に示す装置を用いた。
【0015】実施例1及び2及び比較例1のそれぞれに
おいて、毎回、溶液の濃度、量、温度を調整し、200
回電析を行ったときの特性のばらつきを比べた。結果を
表1に示す。即ち、それぞれについて以下の評価を行っ
た。 (1)目視により異常成長の確認を行った。 (2)自記分光光度計(日本分光V570)にて波長8
00nmにおける反射率を測定した。 (3)干渉より膜厚を求めた。 (4)ヒーターの電力量の総計と投入した酢酸溶液量
(それぞれ実施例1との相対比較)。
【0016】表1の結果から、本発明を適用した実施例
1が温度維持が優れており、また、溶液の消費量も少な
いことが理解される。また、温度、溶液の濃度管理が容
易になった結果、特性のばらつきが減少したと思われ
る。また、実施例2のパラフィンロウは実施例1の大豆
油に比べ、変質が少なく、400回電析を繰り返しても
酸化亜鉛膜の特性が維持されており、さらに良好であっ
た。
【0017】
【実施例3】本実施例では、図2に示す装置を用いた。
長尺基板は送り出しローラー210から送り出され、搬
送ローラー211によって水溶液204中に搬送され
て、巻き取りローラー209で巻き取られる。容器20
1には非水溶性液体208が混入しない手段212が設
けられている。該手段212は、槽の固定された金属製
の環状のしきいで構成されている。対向電極202とし
ては、厚さ10mmの亜鉛電極(4N−Zn)を用い、
被電析物203にはステンレス430BA(厚さ0.1
2mm、幅30cm、長さ1000m)の長尺基板を用
いた。水溶液204は75℃、0.15mol/lの硝
酸亜鉛の水溶液とし、印加電流は、20mA/cm
2(2A/dm2)とし、被電析物203が負となるよう
にした。水溶液204の温度はヒーター206と温度計
207で所望の温度となるように制御した。非水溶性液
体208として、パラフィンロウを用いた。パラフィン
ロウの厚さは1cmとした。このようにして、酸化亜鉛
膜を1μm堆積した。
【0018】
【比較例2】非水溶性液体208を設けなかった以外は
実施例3と同様に電解析出を行った。
【0019】実施例3及び比較例2のそれぞれにおい
て、1ロールの電析を行ったときの長手方向の特性のば
らつきを比べた。結果を表2に示す。即ち、それぞれに
ついて以下の評価を行った。 (1)目視により異常成長の確認を行った。 (2)自記分光光度計にて波長800nmにおける反射
率を測定した。 (3)干渉より膜厚を求めた。 (4)ヒーターの電力量の総計と投入した酢酸溶液量
(実施例3との相対比較)。
【0020】実施例3において、パラフィンロウの付着
は全く見られなかった。以上から、本発明を適用した実
施例3では、温度維持が優れており、また、溶液の消費
量も少ない。また、温度、溶液の濃度管理が容易になっ
た結果、特性のばらつきが減少したと思われる。
【0021】
【実施例4】本実施例では、図2に示す装置を用いた。
対向電極202としては、厚さ10mmの亜鉛電極(4
N−Zn)を用い、被電析物203にはステンレス43
0BA(厚さ0.12mm、幅30cm、長さ1000
m)の上にロール・トゥ・ロール方式のスパッタ装置を
用いて連続してAgを0.2μm堆積した長尺基板を用
いた。水溶液204は75℃、0.15mol/lの硝
酸亜鉛の水溶液とし、印加電流は、20mA/cm
2(2A/dm2)とし、被電析物203が負となるよう
にした。水溶液204の温度はヒーター206と温度計
207で所望の温度となるように制御した。非水溶性液
体208として、パラフィンロウを用いた。パラフィン
ロウの厚さは1cmとした。酸化亜鉛薄膜は1μm堆積
した。このように作製した基板に、ロール・トゥ・ロー
ル方式で水素化アモルファスシリコンからなるn型半導
体層、i型半導体層、p型半導体層、及び上部透明電極
を順次形成し、太陽電池を得た。得られた太陽電池を、
長手方向に10mおきに5cm×5cmで100サンプ
ル作製した。さらに、同様にして、10本のロールを作
製した。
【0022】
【比較例3】非水溶性液体208を設けなかった以外は
実施例4と同様に電解析出を行った後、太陽電池を作製
した。
【0023】実施例4及び比較例3で得られたサンプル
について以下の評価を行った。 (1)AM1.5、100mW/cm2の擬似太陽光下
で、光電変換効率を測定し、ロール内での特性の分布、
ロール毎のばらつきを評価した。 (2)振動劣化試験を予め初期光電変換効率を測定して
おいた太陽電池を湿度50%、温度25℃の暗所に設置
し、振動周波数60Hzで振幅0.1mmの振動を50
0時間加えた後の、AM1.5光照射下での光電変換効
率の低下率(振動劣化試験後の光電変換効率/初期光電
変換効率)により行った。 (3)高温高湿逆バイアス試験は、予め初期光電変換効
率を測定しておいた太陽電池を湿度85%、温度85℃
の暗所に設置し、逆バイアス−0.85Vを500時間
加えた後の、リーク電流の増加率(高温高湿逆バイアス
試験後のリーク電流/初期のリーク電流)により行っ
た。 以上の評価結果を表3に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】本発明の酸化亜鉛の形成法によれば、作
製条件の制御が容易になり、実用に適した低いコストで
ありながら、高い歩留まりで高品質の酸化亜鉛膜を形成
できる。さらに、本発明の形成法で作製した酸化亜鉛膜
を用いることによって太陽電池の効率、耐久性、歩留ま
りは改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸化亜鉛膜の形成方法を実施するに適
した装置の一例を模式的に示す図である。
【図2】本発明の酸化亜鉛膜の形成方法を実施するに適
した装置の他の一例を模式的に示す図である。
【図3】従来の酸化亜鉛膜形成装置の一例を模式的に示
す図である。
【符号の説明】
101 容器 102 対向電極 103 被電析物 104 水溶液 105 撹拌装置 106 ヒーター 107 温度計 108 非水溶性液体 201 容器 202 対向電極 203 被電析物 204 水溶液 205 撹拌装置 206 ヒーター 207 温度計 208 非水溶性液体 209 巻き取りローラー 210 送り出しローラー 211 搬送ローラー 212 非水溶性液体が混入しない手段 301 容器 302 対向電極 303 被電析物 304 水溶液 305 撹拌装置 306 ヒーター 307 温度計
フロントページの続き Fターム(参考) 4G047 AA02 AB02 AC03 AD02 4K024 AA00 AA05 AA17 BA04 BB12 BB27 BC01 CB01 CB03 CB19 CB26 GA16 5F051 BA14 BA17 CB15 CB27 FA02 GA02 5H032 AA06 AS16 BB07 EE02 EE18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛膜を水溶液から電析にて導電性
    基体上に形成する方法において、前記水溶液の液面と接
    するように該水溶液よりも比重が小さく蒸気圧の低い非
    水溶性の液体を設けることを特徴とする酸化亜鉛膜の形
    成方法。
  2. 【請求項2】 前記非水溶性の液体は主な成分がロウか
    らなることを特徴とする請求項1に記載の酸化亜鉛膜の
    形成方法。
  3. 【請求項3】 長尺の導電性基体を前記水溶液中に導入
    し及び該水溶液中から導出する部位に前記非水溶性の液
    体が混入しない手段を設けることを特徴とする請求項1
    に記載の酸化亜鉛膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 導電性基体上に酸化亜鉛膜からなる下部
    透明導電層を形成し、該透明導電層上に、半導体層を形
    成することからなる太陽電池の製造方法において、前記
    酸化亜鉛膜を水溶液から電析にて形成し、その際前記水
    溶液の液面と接するように該水溶液よりも比重が小さく
    蒸気圧の低い非水溶性の液体を設けることを特徴とする
    太陽電池の製造方法。
JP10377714A 1998-12-28 1998-12-28 酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を使用した太陽電池の製造法 Withdrawn JP2000199097A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10377714A JP2000199097A (ja) 1998-12-28 1998-12-28 酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を使用した太陽電池の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10377714A JP2000199097A (ja) 1998-12-28 1998-12-28 酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を使用した太陽電池の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000199097A true JP2000199097A (ja) 2000-07-18

Family

ID=18509098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10377714A Withdrawn JP2000199097A (ja) 1998-12-28 1998-12-28 酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を使用した太陽電池の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000199097A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002100416A (ja) * 2000-09-20 2002-04-05 Fuji Photo Film Co Ltd 光電変換素子および光電池
WO2002047175A2 (en) * 2000-12-04 2002-06-13 Canon Kabushiki Kaisha Zno substrate for solar cells and manufacturing process
WO2007007617A1 (ja) * 2005-07-08 2007-01-18 Daikin Industries, Ltd. 有機溶媒存在下での表面処理
JP2008081363A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 酸化亜鉛粒子ならびに酸化亜鉛粒子膜及びそれらの作製方法
WO2011067893A1 (ja) * 2009-12-04 2011-06-09 パナソニック株式会社 基板およびその製造方法
CN112975011A (zh) * 2021-02-08 2021-06-18 广东工业大学 一种高定域性微沟槽电解加工装置及方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002100416A (ja) * 2000-09-20 2002-04-05 Fuji Photo Film Co Ltd 光電変換素子および光電池
WO2002047175A2 (en) * 2000-12-04 2002-06-13 Canon Kabushiki Kaisha Zno substrate for solar cells and manufacturing process
WO2002047175A3 (en) * 2000-12-04 2003-02-20 Canon Kk Zno substrate for solar cells and manufacturing process
US6660931B2 (en) 2000-12-04 2003-12-09 Canon Kabushiki Kaisha Substrate for solar cell, solar cell having the same, and production process of solar cell
WO2007007617A1 (ja) * 2005-07-08 2007-01-18 Daikin Industries, Ltd. 有機溶媒存在下での表面処理
JP2008081363A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 酸化亜鉛粒子ならびに酸化亜鉛粒子膜及びそれらの作製方法
WO2011067893A1 (ja) * 2009-12-04 2011-06-09 パナソニック株式会社 基板およびその製造方法
US8268153B2 (en) 2009-12-04 2012-09-18 Panasonic Corporation Substrate and method for fabricating the same
US8663802B2 (en) 2009-12-04 2014-03-04 Panasonic Corporation Substrate and method for fabricating the same
CN112975011A (zh) * 2021-02-08 2021-06-18 广东工业大学 一种高定域性微沟槽电解加工装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3667178B2 (ja) 酸化亜鉛薄膜の製造方法、それを用いた光起電力素子の製造方法、及び光起電力素子
CN101743641B (zh) Cis系太阳能电池及其制造方法
CN101583741B (zh) 用于光电薄膜制造的卷至卷电镀
Mathews Electrodeposited tin selenide thin films for photovoltaic applications
US6379521B1 (en) Method of producing zinc oxide film, method of producing photovoltaic element, and method of producing semiconductor element substrate
JP3327811B2 (ja) 酸化亜鉛薄膜の製造方法、それを用いた光起電力素子及び半導体素子基板の製造方法
Fauzi et al. Development of ZnTe layers using an electrochemical technique for applications in thin-film solar cells
Echendu et al. Characterization of n-type and p-type ZnS thin layers grown by an electrochemical method
KR100386791B1 (ko) 산화 아연 박막의 형성 장치 및 방법
Ge et al. Co-electroplated kesterite bifacial thin-film solar cells: A study of sulfurization temperature
US20130112564A1 (en) Electroplating Solutions and Methods For Deposition of Group IIIA-VIA Films
Dang et al. Embedded nanowire window layers for enhanced quantum efficiency in window-absorber type solar cells like CdS/CdTe
CN100552099C (zh) 改进的电化学沉积工艺制备单一c轴取向氧化锌薄膜方法
Kara et al. Effect of i-ZnO seed layer on the properties of electrodeposited p-Cu2O/n-ZnO/FTO heterojunction thin films
CN104241439A (zh) 一种碲化镉薄膜太阳能电池的制备方法
Chander et al. Nontoxic and earth-abundant Cu2ZnSnS4 (CZTS) thin film solar cells: a review on high throughput processed methods
JP2000199097A (ja) 酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を使用した太陽電池の製造法
JP3618986B2 (ja) 光起電力素子の製造方法
JP2003258278A (ja) 光電変換装置及びその製造方法
JP2000243991A (ja) 酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を使用した半導体素子
Mohamad et al. Growth mechanism of copper oxide fabricaticated by potentiostatic electrodeposition method
JP3535757B2 (ja) 酸化亜鉛膜の製造方法と光起電力素子の製造方法と半導体素子基板の製造方法
JP3437475B2 (ja) 酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を用いた光起電力素子
JP3368176B2 (ja) 酸化亜鉛薄膜の製造方法、それを用いた光起電力素子及び半導体素子基板の製造方法
JP3017431B2 (ja) 光起電力素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040305

A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060307