JPH10311346A - ベアリング構造 - Google Patents

ベアリング構造

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JPH10311346A
JPH10311346A JP9117951A JP11795197A JPH10311346A JP H10311346 A JPH10311346 A JP H10311346A JP 9117951 A JP9117951 A JP 9117951A JP 11795197 A JP11795197 A JP 11795197A JP H10311346 A JPH10311346 A JP H10311346A
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JP
Japan
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ball member
inner ring
bearing structure
washer
holder
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Application number
JP9117951A
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English (en)
Inventor
Satoshi Kudo
智 工藤
Shoichi Nakao
彰一 中尾
Tsutomu Kawakatsu
勉 川勝
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
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Publication of JPH10311346A publication Critical patent/JPH10311346A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/37Loose spacing bodies
    • F16C33/3713Loose spacing bodies with other rolling elements serving as spacing bodies, e.g. the spacing bodies are in rolling contact with the load carrying rolling elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2361/00Apparatus or articles in engineering in general
    • F16C2361/41Couplings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】内輪と外輪との相対的な回転運動が阻害される
ことのないベアリング構造を提供する。 【解決手段】内輪を構成するホルダ48に対して外輪を
構成するローラが回転すると、第1ボール部材52は自
転しながらホルダ48の転送溝50a〜50cに沿って
公転する。第2ボール部材56は第1ボール部材52に
当接して該第1ボール部材52の自転方向と反対方向に
自転しながら前記ホルダ48の周囲を公転する。このた
め、第1ボール部材52の回転運動は隣接する他の第1
ボール部材52の回転運動によって妨げられることがな
く、ホルダ48とローラとの相対的な回転運動が阻害さ
れる懸念がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、等速ジョ
イントのホルダとローラとを回転自在に支持するための
ベアリング構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、等速ジョイントのホ
ルダとローラとを回転自在に支持するために、ベアリン
グ構造が使用されている。この従来技術に係るベアリン
グ構造が使用された等速ジョイント10を、図13に示
す。この等速ジョイント10は、スパイダ軸12に摺動
自在に嵌合される円筒状のホルダ14の外周にベアリン
グ構造体15を構成する複数のニードルベアリング16
を介して回転自在に支承されるローラ18を有し、前記
ニードルベアリング16およびローラ18は前記ホルダ
14に一組のワッシャ20a、20bによって保持され
る。前記ワッシャ20a、20bは前記ホルダ14に設
けられたサークリップ22a、22bによって抜け止め
される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術に係るベアリング構造体15では、ホルダ14
およびローラ18からニードルベアリング16に印加さ
れる力の方向や、ホルダ14、ニードルベアリング16
およびローラ18の精度のばらつき等により、ニードル
ベアリング16同士、あるいはニードルベアリング16
とホルダ14またはローラ18との平行度がずれると、
ニードルベアリング16がその回転によって軸線方向に
変位し、当該ニードルベアリング16の端部がワッシャ
20a、20bと接触することがある。このため、ニー
ドルベアリング16が回転する際に摩擦抵抗が発生し、
ローラ18の回転運動が阻害されるという問題がある。
【0004】また、ホルダ14とローラ18との相対的
な回転運動により各ニードルベアリング16は同一方向
に回転する(図14参照)。このため、隣接するニード
ルベアリング16の接触部位では、一方のニードルベア
リング16の表面の移動方向と他方のニードルベアリン
グ16の表面の移動方向とが互いに反対となり、それぞ
れのニードルベアリング16が互いに回転を妨げ、これ
によってホルダ14とローラ18との相対的な回転運動
が阻害される。
【0005】本発明は前記の課題を解決すべくなされた
ものであって、内輪と外輪との相対的な回転運動が阻害
されることのない、すなわち、回転時のスライド抵抗を
可及的に少なくし、構造を簡略化して製造コストを低減
し、併せて耐久性を向上させることが可能なベアリング
構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、内輪と、前記内輪を囲繞して設けら
れ、該内輪に対して周方向に相対的に回転自在に設けら
れた外輪と、前記内輪と前記外輪の間隙に設けられ、前
記内輪または前記外輪のいずれか一方に画成された周回
する複数の転走溝に配列されることにより複数の列をな
す複数の第1ボール部材と、互いに隣接する複数の第1
ボール部材の列の間隙に設けられ、その直径が前記第1
ボール部材の直径より小さい複数の第2ボール部材から
なる列と、を備え、前記列方向に隣接する複数の第1ボ
ール部材は前記第2ボール部材に当接することにより互
いに離間し、前記内輪と前記外輪との相対的な回転作用
下に前記第1ボール部材が回転すると、前記第2ボール
部材に前記第1ボール部材の回転運動が伝達され、前記
第2ボール部材が該第1ボール部材の回転方向と反対方
向に回転することを特徴とする。
【0007】本発明によれば、第1ボール部材は第2ボ
ール部材より大きく形成されており、内輪と外輪とは第
1ボール部材に支持されて相対的に回転する。このと
き、第1ボール部材は内輪と外輪の相対的な回転に伴っ
て回転する。第1ボール部材は第2ボール部材に接触す
ると、第1ボール部材の回転運動が伝達されて該第2ボ
ール部材が第1ボール部材と反対方向に回転する。この
ため、第1ボール部材と第2ボール部材との間で互いの
回転運動が阻害されることがなく、また、第1ボール部
材同士が離間しているため、第1ボール部材同士の間で
互いの回転運動が妨げられることもない。従って、内輪
と外輪の相対的な回転運動も阻害されることがない。
【0008】この場合、前記ベアリング構造が等速ジョ
イントに使用され、前記内輪が等速ジョイントのスパイ
ダ軸が係合するホルダであり、一方、前記外輪が前記等
速ジョイントのローラ案内溝を摺動するローラである
と、ホルダとローラとの相対的な回転運動が阻害される
ことのない等速ジョイントを得ることができ、好適であ
る。
【0009】また、この場合、前記内輪の一端部に膨出
部が半径方向外方に周回して形成され、一方、前記内輪
の他端部にワッシャと、該ワッシャを抜け止めするサー
クリップが設けられ、前記第1ボール部材、第2ボール
部材および外輪を前記膨出部と前記ワッシャとによって
保持すると、部品点数の少ないベアリング構造を得るこ
とができる。
【0010】さらに、この場合、前記内輪の両端部に
は、それぞれワッシャと、該ワッシャを抜け止めするサ
ークリップが設けられ、それぞれのワッシャによって前
記第1ボール部材、第2ボール部材および外輪を保持す
ると、内輪の形状が簡素化され、該内輪の加工が容易と
なり、好適である。
【0011】さらにまた、前記内輪の一端部に膨出部が
半径方向外方に周回して形成され、一方、前記内輪の他
端部にワッシャが設けられ、前記内輪の他端部にフレア
リング成形によるかしめを施して前記ワッシャを抜け止
めし、前記第1ボール部材、第2ボール部材および外輪
を前記膨出部と前記ワッシャとによって保持してもよ
い。
【0012】またさらに、前記内輪の両端部にそれぞれ
ワッシャが設けられ、前記内輪の両端部にフレアリング
成形によるかしめを施してそれぞれのワッシャを抜け止
めし、それぞれのワッシャによって前記第1ボール部
材、第2ボール部材および外輪を回転自在に保持しても
よい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係るベアリング構造につ
いて、好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しな
がら以下詳細に説明する。
【0014】図1において、参照符号30は、本発明の
第1の実施の形態に係るベアリング構造が使用された等
速ジョイントを示す。なお、等速ジョイント30はその
軸芯を中心に120°毎にスパイダ軸が等しく構成され
ているので、そのうちの1つについて図に示す。
【0015】この等速ジョイント30は、図示しない駆
動軸に連結される筒状のアウタカップ32と、従動軸3
3に連結されて前記アウタカップ32の孔部内に収納さ
れるインナ部材34とから構成される。
【0016】前記アウタカップ32の内周面には、該ア
ウタカップ32の軸線方向に沿って延在するトラック溝
36が画成される。該トラック溝36は相互に対向する
曲面状のローラ案内溝38a、38bと、前記ローラ案
内溝38aと38bとの間に形成された曲面部40とか
ら構成される。
【0017】前記従動軸33にはスパイダ42が外嵌さ
れ、該スパイダ42の外周面には前記トラック溝36に
向かってスパイダ軸44が固着される。該スパイダ軸4
4は略円柱状を呈し、従動軸33の軸線と略直交する方
向に膨出形成される。
【0018】前記スパイダ軸44には、図1および図3
に示すように、ベアリング構造46を構成する円筒状の
ホルダ(内輪)48が摺動自在に嵌合され、該ホルダ4
8の外周面には、図2Aおよび図2Bに示すように、周
回する転走溝50a〜50cが互いに所定間隔離間して
画成される。それぞれの転走溝50a〜50cには複数
の第1ボール部材52が係合し、前記転走溝50a〜5
0cに沿ってボール列54a〜54cを形成する。それ
ぞれのボール列54a〜54cの間隙には複数の第2ボ
ール部材56からなるボール列57a、57bが設けら
れ、前記第1ボール部材52は、図2Bに示すように、
該第2ボール部材56に当接することにより互いに隣接
する第1ボール部材52から離間する。
【0019】前記ホルダ48の下部は、図1に示すよう
に、該ホルダ48の半径方向外方に膨出部58が形成さ
れ、一方、前記ホルダ48の上部にはワッシャ60が嵌
合する。該ワッシャ60は前記ホルダ48の上部外周に
画成された溝部61に係合するサークリップ62によっ
て抜け止めされることにより、前記第1ボール部材52
と第2ボール部材56は膨出部58とワッシャ60との
間に転動自在に保持される。
【0020】前記第1ボール部材52および第2ボール
部材56を囲繞して外輪であるリング状のローラ64が
前記ホルダ48に対して回転自在に設けられ、該ローラ
64は前記第1ボール部材52によって支持される。な
お、第2ボール部材56は第1ボール部材52より小さ
いためにローラ64を支持する作用を営まない。前記ロ
ーラ64の下部は前記膨出部58に係合し、一方、ロー
ラ64の上部は前記ワッシャ60に係合して抜け止めさ
れる。前記ローラ64の外周は湾曲形成されて前記トラ
ック溝36のローラ案内溝38a、38bに摺動自在に
係合する。
【0021】第1の実施の形態に係るベアリング構造4
6が使用された等速ジョイント30は、基本的には以上
のように構成されるものであり、次にその動作について
説明する。
【0022】図示しない駆動軸の回転力がアウタカップ
32に伝達されて該アウタカップ32が回転すると、そ
の回転力はインナ部材34に伝達され、スパイダ軸44
を介して従動軸33が回転する。すなわち、アウタカッ
プ32の回転力は、ローラ64、第1ボール部材52お
よびホルダ48を介してスパイダ軸44に順次伝達さ
れ、前記スパイダ軸44に係合する従動軸33が所定方
向に回転する。
【0023】この場合、従動軸33がアウタカップ32
に対して所定角度傾斜すると、ローラ64がローラ案内
溝38a、38bの軸線に対して所定角度傾斜するよう
に摺動変位する。また、スパイダ軸44は、外嵌される
ホルダ48に対してその軸線方向に沿って相対的に摺動
変位することが可能である。このため、アウタカップ3
2の回転速度は、アウタカップ32に対する従動軸33
の傾斜角度に影響されることなく、従動軸33に伝達さ
れる。
【0024】このとき、ローラ64がスパイダ軸44に
対して回転すると、第1ボール部材52がローラ64の
内壁に当接しているため、第1ボール部材52はローラ
64と同一の方向に自転しながら、ホルダ48の周りを
公転する(図2Aおよび図2B参照)。また、このと
き、第2ボール部材56には第1ボール部材52の回転
運動が伝達され、第1ボール部材52と反対方向に自転
しながら第1ボール部材52と同一の方向にホルダ48
の周りを公転する。このため、隣接する第1ボール部材
52、52が相互に当接して互いの回転運動が妨げられ
ることがなく、ホルダ48とローラ64の回転運動が阻
害される懸念がない。また、従来技術のローラベアリン
グのように、第1ボール部材52や第2ボール部材56
が軸線方向に変位することがないため、ワッシャ60に
第1ボール部材52または第2ボール部材56に当接す
ることがなく、ローラ64が回転する際の抵抗となるこ
ともない。
【0025】次に、第2の実施の形態に係るベアリング
構造が使用された等速ジョイント70にいて、図4を参
照して説明する。
【0026】第2の実施の形態に係る等速ジョイント7
0では、第1の実施の形態の等速ジョイント30におい
てホルダ48の外壁に画成された転走溝50a〜50c
が、ローラ64の内壁に画成されている。以下、図中、
前記第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の参照
符号を付してその詳細な説明を省略する。なお、他の実
施の形態についても同様である。
【0027】ホルダ48を囲繞し該ホルダ48に対して
回転自在なローラ64の内壁には、第1ボール部材52
が係合する転走溝72a〜72cが周回して画成され、
該転送溝72a〜72cには第1ボール部材52が係合
する。前記第1ボール部材52の中心点と、前記転走溝
72a〜72cのそれぞれの間隙に設けられる第2ボー
ル部材56の中心点とは、図5に示すように、一直線上
に並ぶように前記第1ボール部材52と第2ボール部材
56とが配置される。このように構成すると、隣接する
第1ボール部材52、52に互いに接近する方向に力が
働いたとき、第2ボール部材56にはホルダ48の半径
方向外方に変位しようとする力と半径方向内方に変位し
ようとする力とが略均等に作用する。このため、両方向
に力が釣り合い、第2ボール部材56がホルダ48の外
壁またはローラ64の内壁に押圧されることがなく、ホ
ルダ48に対するローラ64の回転の抵抗となる懸念が
払拭される。
【0028】次いで、第3の実施の形態に係るベアリン
グ構造が使用された等速ジョイント80について、図6
を参照して説明する。
【0029】スパイダ軸44に摺動自在に嵌合し、ベア
リング構造81を構成する略円筒状のホルダ82の上部
にはワッシャ84が設けられ、ホルダ82の上部にはフ
レアリング成形によるかしめを施し、半径方向外方に屈
曲した屈曲部88が形成されて前記ワッシャ84が抜け
止めされる。前記ホルダ82の下部には膨出部86が形
成され、第1ボール部材52および第2ボール部材56
は前記膨出部86と前記ワッシャ84とによって保持さ
れる。
【0030】以上のように構成すると、部品点数を少な
くすることができ、このベアリング構造81が使用され
た等速ジョイント80の製造コストを低廉化することが
できる。
【0031】なお、前記の第3の実施の形態では、ホル
ダ82の上部のみに屈曲部88が形成されているが、ホ
ルダ82の上部および下部にフレアリング成形によって
屈曲部を形成してそれぞれにワッシャを設け、2つのワ
ッシャによって第1ボール部材52と第2ボール部材5
6とを保持するようにしてもよい。
【0032】次に、第4の実施の形態に係るベアリング
構造が使用された等速ジョイント100について、図7
を参照して説明する。
【0033】この等速ジョイント100のスパイダ軸1
02は球状に形成され、該スパイダ軸102の表面に
は、軸線と略直交する方向に沿って延在し、所定幅Aか
らなる切欠部104が形成される。該切欠部104は球
面を円周方向に沿って切り欠いて形成される断面略直線
状の円周部106と、該円周部106の幅方向に沿って
両端部に設けられ該円周部106と球面との境界を形成
する第1環状突部108aと第2環状突部108bとか
ら構成される。この場合、前記切欠部104はホルダ4
8の内周面に1点あるいは2点で点接触し、または線接
触する。
【0034】図8に示すように、スパイダ軸102が所
定角度傾斜した場合、円筒状を呈するホルダ48の内周
面とスパイダ軸102の第1環状突部108aおよび第
2環状突部108bとが、それぞれ点a1 および点a2
の2点で点接触する。このとき、スパイダ軸102の表
面とホルダ48の内周面とは点a1 および点a2 を除い
て非接触状態にある。従って、点a1 および点a2 を除
くスパイダ軸102の表面とホルダ48の内壁との間に
はクリアランスが画成され、アウタカップ32内に封入
された潤滑油によって油膜が容易に形成される。
【0035】次に、図9に示すように、スパイダ軸10
2がホルダ48と平行となった場合、ホルダ48の軸線
とスパイダ軸102の軸線とが一致し、ホルダ48の内
周面とスパイダ軸102の円周部106とが線分bを介
して線接触した状態となる。その際、図8に示す状態の
ときにホルダ48の内周面とスパイダ軸102との間に
すでに形成されていた油膜によって、前記線接触する部
位が保護される。
【0036】続いて、図10に示されるようにスパイダ
軸102が所定角度傾斜した場合、ホルダ48の内周面
とスパイダ軸102の表面とは第1環状突部108a上
の点cの1点で点接触した状態となる。従って、点cを
除いてホルダ48とスパイダ軸102とは非接触状態に
あり、油膜が容易に形成される。
【0037】次に、図11に示すようにスパイダ軸10
2が所定角度傾斜した場合、ホルダ48の内周面とスパ
イダ軸102の表面とは第2環状突部108b上の点d
の1点で点接触した状態となる。その際、図10に示す
状態のときにすでに形成された油膜によって前記点dを
介して点接触する部位が保護される。また、図10に示
す状態では第2環状突部108bがホルダ48の内周面
に接触していないため、前記第2環状突部108bに形
成された油膜がかき落とされることがない。なお、図1
1においても、点d以外の部分はホルダ48とスパイダ
軸102とが接触していないため、油膜が形成される。
【0038】このように、ホルダ48に対してスパイダ
軸102が所定角度傾斜した場合、ホルダ48の内周面
およびスパイダ軸102の表面は、2点a1 、a2 から
なる接触状態(図8参照)、線分bからなる線接触状態
(図9参照)、1点c、dからなる接触状態(図10お
よび図11参照)と変化し、前記変化に応じて形成され
た油膜によって接触部位が保護される。この結果、駆動
軸から従動軸33に向かって駆動力を一層円滑に伝達す
ることができ、良好な伝達効率を得ることができる。
【0039】続いて、第5の実施の形態に係るベアリン
グ構造が使用された等速ジョイント120について、図
12を参照して説明する。
【0040】スパイダ軸102に摺動自在に嵌合する円
筒状のホルダ122の両端部にはワッシャ123a、1
23bが設けられ、該ワッシャ123aと123bとの
間に第1ボール部材52と第2ボール部材56とが保持
される。また、前記第1ボール部材52と第2ボール部
材56とを囲繞するローラ64も前記ワッシャ123a
と123bとの間に保持される。前記ホルダ122の両
端部には溝部124a、124bが周回して画成され、
該溝部124a、124bにはサークリップ126a、
126bが嵌合して前記ワッシャ123a、123bが
抜け止めされる。
【0041】以上のように構成すると、ホルダ122
に、第1の実施の形態の等速ジョイント30のような膨
出部58や、第3の実施の形態の等速ジョイント80の
ような屈曲部88が不要となり、ホルダ122の形状が
簡素化され、該ホルダ122の加工が容易となる。
【0042】
【発明の効果】本発明に係るベアリング構造によれば、
以下のような効果ならびに利点が得られる。
【0043】第1ボール部材と、該第1ボール部材の列
方向に隣接する第1ボール部材とは、第2ボール部材に
当接することにより互いに離間し、内輪と外輪との相対
的な回転作用下に第1ボール部材が回転すると、第1ボ
ール部材の回転運動が伝達されて第2ボール部材が第1
ボール部材と反対方向に回転するため、第1ボール部材
はその回転が妨げられることがなく、内輪と外輪との相
対的な回転運動が阻害される懸念もない。従って、回転
力の損失の少ないベアリング構造を得ることができる。
【0044】また、このベアリング構造を等速ジョイン
トに使用すると、駆動軸の回転力を効率よく従動軸に伝
達することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るベアリング構
造を使用した等速ジョイントを示す一部拡大断面図であ
る。
【図2】図2Aは、図1のホルダおよびボール部材の概
略一部拡大斜視図であり、図2Bは、図1のホルダおよ
びボール部材の概略一部拡大側面図である。
【図3】図1のボール部材およびローラを示す一部断面
概略斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るベアリング構
造を使用した等速ジョイントを示す一部拡大断面図であ
る。
【図5】図4のV−V線拡大断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るベアリング構
造を使用した等速ジョイントを示す一部拡大断面図であ
る。
【図7】本発明の第4の実施の形態に係るベアリング構
造を使用した等速ジョイントを示す一部拡大断面図であ
る。
【図8】図7の等速ジョイントのホルダにスパイダ軸の
2点が当接した状態を示す一部省略断面図である。
【図9】図7の等速ジョイントのホルダにスパイダ軸の
線分が当接した状態を示す一部省略断面図である。
【図10】図7の等速ジョイントのホルダにスパイダ軸
の第1環状突部の1点が当接した状態を示す一部省略断
面図である。
【図11】図7の等速ジョイントのホルダにスパイダ軸
の第2環状突部の1点が当接した状態を示す一部省略断
面図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態に係るベアリング
構造を使用した等速ジョイントを示す一部拡大断面図で
ある。
【図13】従来技術に係るベアリング構造が使用された
等速ジョイントを示す一部拡大縦断面図である。
【図14】図13のベアリング構造のニードルベアリン
グを示す一部拡大斜視図である。
【符号の説明】
30、70、80、100、120…等速ジョイント 44、102…スパイダ軸 46、81…ベアリン
グ構造 48、82、122…ホルダ 50a〜50c、72
a〜72c…転走溝 52…第1ボール部材 56…第2ボール部材 58、86…膨出部 62、126a、12
6b…サークリップ 88…屈曲部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内輪と、 前記内輪を囲繞して設けられ、該内輪に対して周方向に
    相対的に回転自在に設けられた外輪と、 前記内輪と前記外輪の間隙に設けられ、前記内輪または
    前記外輪のいずれか一方に画成された周回する複数の転
    走溝に配列されることにより複数の列をなす複数の第1
    ボール部材と、 互いに隣接する複数の第1ボール部材の列の間隙に設け
    られ、その直径が前記第1ボール部材の直径より小さい
    複数の第2ボール部材からなる列と、 を備え、前記列方向に隣接する複数の第1ボール部材は
    前記第2ボール部材に当接することにより互いに離間
    し、前記内輪と前記外輪との相対的な回転作用下に前記
    第1ボール部材が回転すると、前記第2ボール部材に前
    記第1ボール部材の回転運動が伝達され、前記第2ボー
    ル部材が該第1ボール部材の回転方向と反対方向に回転
    することを特徴とするベアリング構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載のベアリング構造において、 前記ベアリング構造は等速ジョイントに使用され、前記
    内輪は等速ジョイントのスパイダ軸が係合するホルダで
    あり、一方、前記外輪は前記等速ジョイントのローラ案
    内溝を摺動するローラであることを特徴とするベアリン
    グ構造。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のベアリング構造に
    おいて、 前記内輪の一端部には膨出部が半径方向外方に周回して
    形成され、一方、前記内輪の他端部にはワッシャと、該
    ワッシャを抜け止めするサークリップが設けられ、前記
    第1ボール部材、第2ボール部材および外輪を前記膨出
    部と前記ワッシャとによって保持することを特徴とする
    ベアリング構造。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載のベアリング構造に
    おいて、 前記内輪の両端部には、それぞれワッシャと、該ワッシ
    ャを抜け止めするサークリップが設けられ、それぞれの
    ワッシャによって前記第1ボール部材、第2ボール部材
    および外輪を保持することを特徴とするベアリング構
    造。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載のベアリング構造に
    おいて、 前記内輪の一端部には膨出部が半径方向外方に周回して
    形成され、一方、前記内輪の他端部にはワッシャが設け
    られ、前記内輪の他端部にフレアリング成形によるかし
    めを施して前記ワッシャを抜け止めし、前記第1ボール
    部材、第2ボール部材および外輪を前記膨出部と前記ワ
    ッシャとによって保持することを特徴とするベアリング
    構造。
  6. 【請求項6】請求項1または2記載のベアリング構造に
    おいて、 前記内輪の両端部にはそれぞれワッシャが設けられ、前
    記内輪の両端部にフレアリング成形によるかしめを施し
    てそれぞれのワッシャを抜け止めし、それぞれのワッシ
    ャによって前記第1ボール部材、第2ボール部材および
    外輪を回転自在に保持することを特徴とするベアリング
    構造。
JP9117951A 1997-05-08 1997-05-08 ベアリング構造 Pending JPH10311346A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2019077670A1 (ja) * 2017-10-17 2020-11-05 日鍛バルブ株式会社 複列玉軸受及びその製造方法
JP7003369B1 (ja) * 2021-01-05 2022-02-10 泰一 岡田 玉軸受

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