JPH10311185A - 地震災害時の避難対応ドア装置 - Google Patents

地震災害時の避難対応ドア装置

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JPH10311185A
JPH10311185A JP12268197A JP12268197A JPH10311185A JP H10311185 A JPH10311185 A JP H10311185A JP 12268197 A JP12268197 A JP 12268197A JP 12268197 A JP12268197 A JP 12268197A JP H10311185 A JPH10311185 A JP H10311185A
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door
frame
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opening
door main
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JP12268197A
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Jun Shimooka
隼 下岡
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Sansho Co Ltd
Original Assignee
Sansho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震災害時において枠体に面内変形が生じて
もドア主体の開放が可能で、緊急避難路を確保できる地
震災害時避難用ドア装置を安価に需要者に提供するこ
と。 【解決手段】 建築物と一体の枠体(21)によって形成し
た出入口に、外周枠(16)で囲まれ、且つボルト出没形式
の施錠装置を具備したドア主体(11)を開閉自在に取り付
けた建築物用の金属製横開きドア装置において、枠体(2
1)が内周面(22a)と戸当り面(22b) を形成する段部を持
ち、前記外周枠(16)と前記内周面(22a) によって形成す
る間隙のうち、開閉側縁部(13)側の間隙(R) を他部位の
間隙より広く確保し、該間隙(R) には外周枠(16)に装着
した弾性シール部材(17)を介装し、かつドア主体(11)の
開閉側縁部の外面に前記間隙(R) を覆うツバ部(18)を形
成して、さらに施錠装置のボルトを嵌入するために枠体
(21)に形成したボルト嵌入孔の開口端を内周面(22a) よ
り突出させて外周枠(16)に接近させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地震災害時の避
難に対応した、建築物に使用する金属製ドア装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、家屋、マンション等の建築物
の出入り口には、建築物と一体となった枠体及びドア主
体から構成されている、軽金属等の材質を用いて製造さ
れた建築物用ドア装置が使用されている。このような建
築物に地震等により大きな外力が作用した場合、建築物
は歪みを発生し、この歪みにより建築物用ドア装置の枠
体が面内変形を発生する。枠体がドア主体と接触すると
摩擦により開閉機能が低下し、同時にドア主体に装着し
た施錠装置のボルトが枠体のボルト嵌入孔に接触し、解
錠トルクが増加して解錠し難くなる場合がある。さらに
大きな面内変形が発生すれば枠体とドア主体が強固に圧
着し、解錠トルクも増大して手先操作では解錠困難な状
態となって最悪の場合には建築物用ドア装置を開放でき
ない状態に陥り、室内の人間が閉じ込められて非常に危
険な局面を迎えることがある。
【0003】上記のような危険を回避するべく、実公昭
60ー18540号公報に開示されているように建築物
用ドア装置の枠体において、扉の周面と対向する第一内
側壁と、画付錠の側面と対向する第二内側壁を夫々扉の
周面及び画付錠の側面に近接するように段状に配置して
設けると共に、前記第一及び第二内側壁を連結する連結
壁と前面を被覆するための前面壁を設けてなる補助枠を
設け、しかも該補助枠は、これが地震時に扉側に当突し
た場合容易に変形する薄鋼材等で構成し、更に前記連結
壁は扉方向に対する外力により容易に座屈するように構
成し、該補助枠を、その第一及び第二内側壁が出入り口
枠主体の側板より扉方向に離間するようにして出入口枠
に固着し、更に側板の一部を前記連結壁の基端部に当接
させるようにして、地震時にその空隙を被覆する薄鋼材
製の補助枠が地震災害時における建築物用ドア装置の面
内変形による押圧力で容易に変形して枠体とドア主体が
強固に圧着することを防止する建築物用ドア装置が知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公知の
建築物用ドア装置は枠体とドア主体との空隙を被覆する
薄鋼材製の補助枠がドア主体による押圧力で容易に変形
するが、変形は主に第一内側壁が湾曲するように生じ、
前面壁はその形状剛性により若干内側に屈曲する程度で
あるから、変形した補助枠の形状によっては補助枠自体
がドア主体の開放を阻止する障害物となる虞があり、ド
ア主体の開放に多大な力を要する場合が生じる。一方、
補助枠に形成した戸当り部も薄鋼材製であるため通常時
の使用における開閉時の衝撃力により変形を生じ易く、
また補助枠に局所的な外力(例えば角部に硬い物体が衝
突した場合等)により損傷して美観を損ねる等、長期間
の使用に耐えず、さらに、その枠体の特殊形状に特徴が
あることから製造コストが高くなり、また建築物に固定
された既存のドアから交換設置する場合には、既存の枠
体を交換するだけでなく、寸法上の理由からドア主体も
合わせて交換する必要があり、枠体がコンクリート壁等
に埋設されている場合は工事が大掛かりとなって需要者
における購入費用、工事費用等の経済的負担が嵩む等の
点に解決すべき課題があった。
【0005】上記従来の課題を解決すべく本発明は、建
築物用ドア装置の総合的試験等を繰り返し行うことによ
りなされたものであり、地震災害時において枠体に面内
変形が生じてもドア主体の開放が可能で、緊急避難路を
確保できる地震災害時避難用ドア装置を安価に需要者に
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の地震災害時の避
難対応ドア装置は、建築物と一体の枠体によって形成し
た出入口に、外周枠で囲まれ、且つボルト出没形式の施
錠装置を具備したドア主体を開閉自在に取り付けた建築
物用の金属製横開きドア装置において、枠体が内周面と
戸当り面を形成する段部を持ち、前記外周枠と前記内周
面によって形成する間隙のうち、開閉側縁部側の間隙を
他部位の間隙より広く確保し、該間隙には外周枠に装着
した弾性シール部材を介装し、かつドア主体の開閉側縁
部の外面に前記間隙を覆うツバ部を形成して、さらに施
錠装置のボルトを嵌入するために枠体に形成したボルト
嵌入孔の開口端を内周面より突出させて外周枠に接近さ
せていることを要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】及び
【実施例】
(実施例1)本発明にかかる地震災害時避難用ドアの実
施例1を図を用いて説明すると、図1は地震災害時避難
用ドア装置を室内側から見た正面図、図2は図1のAー
A線における略図的断面図、図3はドア主体と枠体の当
接部の略図的拡大断面図、図4はドア主体と枠体の係止
部の略図的拡大断面図である。
【0008】本発明の地震災害時の避難対応ドア装置は
図1に示すように、ドア主体(11)と該ドア主体(11)の上
部、下部及び両側部を包囲し、建築物と一体に取り付け
られる枠体(21)からなり、ドア主体(11)は支持側縁部(1
2)の上方、下方で二組のヒンジ(31)により枠体(21)に回
動自在に支持され、開閉側縁部(13)にはサムターン(32)
及び扉ハンドル(34)が装着されており、図4に示すよう
に扉ハンドル(34)の回動操作に連動して開閉側縁部(13)
から突出するラッチボルト(35)が枠体(21)上の対応する
位置に形成したラッチボルト孔(28)に嵌入されてドア主
体(11)と枠体(21)を係止し、サムターン(32)の施錠操作
に連動して開閉側縁部(13)から突出するデッドボルト(3
3)が枠体(21)上の対応する位置に形成したデッドボルト
孔(26)に嵌入されてドア主体(11)と枠体(21)を係止施錠
する。またこれらの逆手順の解錠操作によりデッドボル
ト(33)、ラッチボルト(35)が各々デッドボルト孔(26)、
ラッチボルト孔(28)より離脱して係止状態が解除され
る。
【0009】ドア主体(11)は図2に示すように、内部に
ハニカムコア材(14)を有し、外板は薄鋼板(15)であるサ
ンドイッチパネルの周囲を外周枠(16)により補強して構
成されており、該ドア主体(11)の上部下部及び両側面を
間隙を確保して包囲するアルミ押し出し材により製造し
た枠体(21)には、ドア主体(11)の周面と対向する枠体内
周部(22)に、内周面(22a) 及び戸当り面(22b) を形成す
る。該戸当り面(22b)はドア主体(11)を枠体(21)に嵌め
込んだ場合にドア主体(11)の室内側縁部と当接するよう
に一定巾をもって張り出しており、該戸当り面(22b) に
形成した凹部(22c) にネオプレンゴム製の中空パッキン
(23)を接着し、ドア主体(11)開閉時の衝撃緩衝と室内の
気密性を保たせる。
【0010】上述した外周枠(16)と内周面(22a) との間
隙は、支持側縁部(12)及び、上部、下部では4mmと
し、開閉側縁部(13)では13mmとする。このように開
閉側縁部(13)の間隙(R) を広く確保することにより、枠
体(21)が面内変形を発生した場合に先ずドア主体(11)の
上部下部が枠体(21)と接触して、施錠装置を装着した開
閉側縁部(13)と枠体(21)の接触を阻止し、デッドボルト
(33)とデッドボルト孔(26)の接触も防止することができ
る。このように開閉機能の低下に大きく影響する部分の
接触を阻止でき、万一接触した場合でも接触面圧を低下
させることができるので、ドア主体(11)の開放機能を確
保することができる。
【0011】枠体(21)に形成したラッチボルト孔(28)及
びデッドボルト孔(26)の周囲にはそれぞれラッチボルト
孔金具(29)、デッドボルト孔金具(27)を装着し、ラッチ
ボルト孔端(29a) 、デッドボルト孔端(27a) の開口部と
外周枠(16)との距離を接近させる。このように接近させ
ることにより枠体(21)に面内変形が発生しても、デッド
ボルト(33)とデッドボルト孔(26)の位置関係における変
位を小さくでき、デッドボルト(33)とデッドボルト孔(2
6)周縁の接触による解錠トルク値の増加を抑えることが
できる。ラッチボルト(35)及びデッドボルト(33)が突出
する部分には外周枠(16)に中空幅広パッキン(17)を取り
付けないようにする。
【0012】ドア主体(11)の開閉側縁部(13)の外面には
前記間隙(R) を被覆するツバ部(18)を形成し、開閉側縁
部(13)の外周枠(16)には該間隙(R) を充填するようにネ
オプレンゴム製の中空幅広パッキン(17)を前記ツバ部(1
8)に当接させつつ外周枠(16)に接着する。これにより間
隙(R) はツバ部(18)によって被覆されて風雨の直接の吹
き込みを防止し、中空幅広パッキン(17)によって二重の
防水性と気密性を確保するので、例えば高層マンション
の上階等、風雨の勢いが強い建築物において使用された
場合も高い防水性と気密性を発揮する。また中空幅広パ
ッキン(17)はツバ部(18)に当接して接着するためドア主
体(11)の開閉によっても剥離し難く、長期間使用しても
防水性、気密性は失われない。
【0013】なお、前述した外周枠(16)と内周面(22a)
との間隙の数値は本実施例における最適値で、常に最適
の数値であるとは限らず、ドア主体(11)や枠体(21)の縦
横比や構造等の変化に伴い変化するべき数値である。従
って本発明の構成は前述の数値には限られない。また材
質、構造等も前述のものに限定されるものではなく、
鉄、アルミニウムの他、公知の金属材料が使用でき、構
造もコア材をハニカムとしたサンドイッチパネルの他、
耐火材料をコア材としたサンドイッチパネル等も使用で
きることは言うまでもない。
【0014】(実施例2)次に本発明にかかる地震災害
時の避難対応ドア装置の実施例2を図を用いて説明する
と、図5は地震災害時の避難対応ドア装置を室内側から
見た正面図、図6は図5のBーB線における略図的断面
図、図7は図5のCーC線における一部を省略した略図
的断面図、図8は係止装置の略図的正面図、図9は係止
装置の略図的側面図である。
【0015】まず上記実施例1に示した地震災害時の避
難対応ドア装置において、ドア主体(11)の外面に人間が
脱出可能な、縦800mm、横560mmの外面開口部
と、内面に縦横各々25mm短くした内面開口部を外面
開口部と中心を一致させて貫通した開口部を設け、該開
口部の周縁に補助ドア当接面(55a) と副内周面(55b)を
形成する段部を持ったアルミ押し出し材製の副枠体(55)
を装着する。
【0016】次に、補助ドア主体(51)は図6に示すよう
に前記開口部に嵌入され得る寸法を有しており、ドア主
体(11)と同様内部にハニカムコア材(14)を有し、外板は
薄鋼板(15)であるサンドイッチパネルの周囲を前記副枠
体(55)に対応した段部を有した補助ドア外周枠(54)によ
り補強して構成され、補助ドア主体(51)の周縁部に副枠
体(55)との間隙を被覆する副ツバ部(58)を形成し、該副
ツバ部(58)に当接するようにネオプレンゴム製のパッキ
ン(59)を接着して防水性と気密性を確保するようにす
る。
【0017】上記補助ドア主体(51)上面及び下面の左右
縁部(合計4か所)の内部には、操作レバー(63)を押下
することにより該操作レバー(63)に連動した係止棒(64)
が係止装置本体(62)から突出し、逆操作で係止棒(64)が
係止装置本体(62)に収納される係止装置(以下、「フラ
ンス落し」と言う。)(61)を、室内側からのレバー操作
で補助ドア外周枠(54)上に穿設した孔から係止棒(64)が
突出されるように装備する。該係止棒(64)が嵌入される
係止孔(図示せず)が、副枠体(55)上の該係止棒(64)に
対応する位置に穿設されており、補助ドア主体(51)がド
ア主体(11)室外側から着脱自在に嵌合され、前記フラン
ス落し(61)で係止されている。該フランス落し(61)は操
作が簡単で、非常時において誰でも解錠できることに加
えて、表面の突起が少ないのでドア主体(11)の室内側に
装着してもドア主体(11)の外観体裁を損ねない点で優れ
ている。なお、該フランス落し(61)の係止棒(64)には合
成樹脂製のスペーサー(66)が嵌め込まれており、補助ド
ア主体(51)と副枠体(55)の間に一定の間隙を確保してパ
ッキン(59)が押し潰されることを防ぎ、防水性及び気密
性を確保している。
【0018】上述のように本実施例にかかる前記補助ド
ア主体(51)は4か所のフランス落し(61)の係止棒(64)が
副枠体(55)の係止孔に嵌入することで係止されており、
該4本の係止棒(64)を係止孔から離脱するだけで速やか
に補助ドア主体(51)を取りはずすことができる。
【0019】この作動確認をJISA1521ー199
4「片開きドアセットの面内変形追随性試験方法」(試
験の手順等の詳細は省略する)により行った結果、地震
災害時の避難対応ドア装置に大震災に匹敵する大きな面
内変形を与えてもフランス落し(61)の解錠トルクには変
化がなく容易に解錠することができた。すなわち、地震
災害時に建築物に歪みが生じてドア主体(11)に外力が作
用してもドア主体(11)の面内に形成された開口部は変形
を生じず、開口部に装着した副枠体(55)及び補助ドア主
体(51)にも変形を生じないことが確かめられた。
【0020】すなわち、通常規模の地震において地震災
害時の避難対応ドア装置に面内変形が発生した場合で
も、ドア主体(11)と枠体(21)の構造により枠体(21)とド
ア主体(11)の開閉側縁部(13)の接触を阻止し、ドア主体
(11)の開放機能を確保して避難することができ、万一大
震災級の地震によりドア主体(11)と枠体(21)が強固に圧
着し、解錠操作もできずドア主体(11)の開放が不可能な
状態に陥った場合でも、フランス落し(61)の解錠トルク
と補助ドア主体(11)の解放力は増加することがないの
で、非常の場合にも補助ドア主体(51)を開放することに
より避難経路を確保して最悪の状態を回避するという、
二重の安全性を保証することができるのである。
【0021】尚、フランス落し(61)は補助ドア主体(51)
上面及び下面の左右縁部(合計4か所)に装備したが、
係止棒(64)が補助ドア主体(51)の左右に突出するように
装備してもよく、また補助ドア主体(51)が確実に取り付
けられることを条件としてフランス落し(61)の取り付け
個数を適宜増減させてもよい。さらに補助ドア主体(51)
に装着したフランス落し(61)を、ドア主体(11)に装着す
ることもできる。この場合は副係止孔を補助ドア外周枠
(54)上に穿設する。
【0022】本実施例で使用したフランス落し(61)は解
錠操作が極めて単純で、操作レバー(63)を押上または押
下するだけで解錠することができ、かつ操作トルクも小
さいので幼児童等が不用意に解錠する虞もある。このた
めフランス落し(61)の操作レバー(63)上に、非常時のみ
剥離するべき旨を記載した粘着テープ等を貼り付けて、
不用意な解錠または補助ドア主体(51)の開放を防止して
もよい。尚、上記補助ドア主体(11)には郵便受け用ポス
ト等を装着して需要者の便宜に資するようにもできる。
【0023】(実施例3)実施例1及び実施例2の建築
物用ドア装置は建築物に新規に取り付けることを前提と
したが、既に建築物に取り付けられている従来のドア装
置に簡単な改造を加えることにより上記実施例2で説明
した開口部と補助ドア主体(51)を持つ地震災害時の避難
対応ドア装置にすることもできる。
【0024】その一方法としてドア主体(11)の改造が考
えられ、まず従来のドア主体(11)を枠体(21)から分離
し、外周枠(16)とサンドイッチパネル(14)も一旦分離す
る。サンドイッチパネル(14)の支持側縁部(12)を縦方向
に一定巾切除して巾を詰め、再度外周枠(16)を取り付け
て、ドア主体(11)を枠体(21)に組み付けた場合に開閉側
縁部(13)と枠体(21)の間隙(R) が13mmとなるように
する。開閉側縁部(13)にはツバ部(18)を取り付けて間隙
(R) を被覆するようにする。開閉側縁部(13)の周面には
ツバ部(18)に当接するようにネオプレンゴム製の中空幅
広パッキン(17)を接着し、枠体(21)に形成されているラ
ッチボルト孔(28)及びデッドボルト孔(26)の周囲には各
々ラッチボルト孔金具(29)及びデッドボルト孔金具(27)
を装着すれば、実施例1に示した地震災害時避難用ドア
装置に改造することができる。
【0025】次に補助ドア主体(51)の装着は、ドア主体
(11)下方中央部に人間が脱出できる程度の大きさの開口
部を形成し、切り抜いたサンドイッチパネル(14)を用い
て補助ドア主体(51)を製作する。以上の手段により既存
のドア装置のドア主体(11)を用いて、枠体(21)を交換す
ることなく容易に実施例2の地震災害時の避難対応ドア
装置に改造できる。
【0026】上記の手段は既存のドア主体(11)を加工し
て実施例2の地震災害時の避難対応ドア装置に改造した
が、従来の建築物用ドア装置の枠体に適合した寸法に予
め製作した、補助ドア主体(51)を装着したドア主体(11)
を既存のドア主体と交換設置してもよい。この手段によ
れば容易かつ迅速に実施例2の地震災害時の避難対応ド
ア装置に改造することができる。
【0027】上記のように枠体がコンクリート壁等に埋
設されている場合であっても、既存の枠体を利用して容
易に改造でき、枠体を交換する必要がないので工事が大
掛かりとなってしまうことがなく、需要者に安価に地震
災害時の避難対応ドア装置を提供することができ、従来
の住宅用ドア装置を使用している住宅やマンションにお
ける地震災害時の安全性を高めることができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明した本発明に係る地震災害時の
避難対応ドア装置によれば、建築物と一体の枠体によっ
て形成した出入口に、外周枠で囲まれ、且つボルト出没
形式の施錠装置を具備したドア主体を開閉自在に取り付
けた建築物用の金属製横開きドア装置において、枠体が
内周面と戸当り面を形成する段部を持ち、外周枠と前記
内周面によって形成する間隙のうち、開閉側縁部側の間
隙を他部位の間隙より広く確保したので、枠体が面内変
形を発生した場合にも先ずドア主体の上部下部が枠体と
接触して、施錠装置を装着した開閉側縁部と枠体の接触
を阻止し、デッドボルトとデッドボルト孔の接触も防止
して、開閉機能の低下に大きく影響する部分の接触を阻
止、あるいは万一接触した場合でも接触面圧を低下させ
ることができる。
【0029】また施錠装置のボルトを嵌入するために枠
体に形成したボルト嵌入孔の開口端を内周面より突出さ
せて外周枠に接近させているので、枠体に面内変形が発
生しても、ラッチボルトとラッチボルト孔端あるいはデ
ッドボルトとデッドボルト孔端の位置関係における変位
を小さくでき、ラッチボルトとラッチボルト孔の縁部、
デッドボルトとデッドボルト孔の縁部の接触による解錠
不能状態を回避してドア主体の開放を可能とすることが
できる。
【0030】さらに、ドア主体下方に人間が脱出可能な
大きさであって、内側開口面積より外側開口面積を広く
した開口部を設けて該開口部の周縁に補助ドア当接面、
副内周面を形成した段部を有する副枠体を装着し、該副
枠体に対応した形状の補助ドア外周枠で周囲を枠どった
別体の補助ドア主体が室外側から開口部に着脱自在に嵌
合されており、室内側での施錠操作により突出する係止
棒がドア主体と補助ドア主体を係止し、解錠操作で係止
状態が解除されるようにしたので、地震災害時に建築物
に歪みが生じてドア主体に外力が作用してもドア主体の
面内に形成された開口部は変形を生じず、開口部に装着
した副枠体及び補助ドア主体にも変形を生じないので解
錠トルクと補助ドア主体の解放力も増加することがな
く、万一ドア主体と枠体が強固に圧着し、解錠操作も不
能となってしまいドア主体開放が不可能な状態に陥った
場合でも補助ドア主体を解放することにより避難経路を
確保することができ、二重の安全性を保証する。
【0031】以上により、構造がシンプルで加工が容易
であり、部品点数も少ないので製造コストを抑えること
ができ、さらに既存の住宅用ドア装置に簡単な改造を加
えることで緊急避難路を確保できる地震災害時の避難対
応ドア装置を安価に需要者に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る地震災害時の避難対応
ドア装置を室内側から見た正面図である。
【図2】図1のAーA線における略図的断面図である。
【図3】ドア主体と枠体の当接部の略図的拡大断面図で
ある。
【図4】ドア主体と枠体の係止部の略図的断面図であ
る。
【図5】本発明の実施例2に係る地震災害時の避難対応
ドア装置を室内側から見た正面図である。
【図6】図5のBーB線における略図的断面図である。
【図7】図5のCーC線における一部を省略した略図的
断面図である。
【図8】係止装置の略図的正面図である。
【図9】係止装置の略図的側面図である。
【符号の説明】
(11) ドア主体 (12) 支持側縁部 (13) 開閉側縁部 (16) 外周枠 (17) 中空幅広パッキン (18) ツバ部 (21) 枠体 (22a) 内周面 (22b) 戸当り面 (26) デッドボルト孔 (28) ラッチボルト孔 (33) デッドボルト (35) ラッチボルト (51) 補助ドア主体 (54) 補助ドア外周枠 (55) 副枠体 (55a) 補助ドア当接面 (55b) 副内周面 (64) 係止棒 (R) 間隙

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物と一体の枠体(21)によって形成し
    た出入口に、外周枠(16)で囲まれ、且つボルト出没形式
    の施錠装置を具備したドア主体(11)を開閉自在に取り付
    けた建築物用の金属製横開きドア装置において、枠体(2
    1)が内周面(22a) と戸当り面(22b) を形成する段部を持
    ち、前記外周枠(16)と前記内周面(22a) によって形成す
    る間隙のうち、開閉側縁部(13)側の間隙(R) を他部位の
    間隙より広く確保し、該間隙(R) には外周枠(16)に装着
    した弾性シール部材(17)を介装し、かつドア主体(11)の
    開閉側縁部(13)の外面に前記間隙(R) を覆うツバ部(18)
    を形成し、さらに施錠装置のボルトを嵌入するために枠
    体(21)に形成したボルト嵌入孔の開口端を、内周面(22
    a) より突出させて外周枠(16)に接近させていることを
    特徴とする地震災害時の避難対応ドア装置。
  2. 【請求項2】 ドア主体(11)の下方に人間が脱出可能な
    大きさであって、内側開口面積より外側開口面積を広く
    した開口部を設けて該開口部の周縁に補助ドア当接面(5
    5a) 、副内周面(55b) を形成した段部を有する副枠体(5
    5)を装着し、該副枠体(55)に対応した形状の補助ドア外
    周枠(55)で周囲を枠どった別体の補助ドア主体(51)が室
    外側から前記開口部に着脱自在に嵌合されており、室内
    側での施錠操作により突出する係止棒(64)がドア主体(1
    1)と補助ドア主体(51)を係止し、解錠操作で係止状態が
    解除されることを特徴とする請求項1記載の地震災害時
    の避難対応ドア装置。
  3. 【請求項3】 ドア主体の下方に設けられ、人間が脱出
    可能な大きさをもつ開口部に取り付ける補助ドアにおい
    て、該開口部の周縁に補助ドア当接面(55a)、副内周面
    (55b) を形成した段部を有する副枠体(55)を装着して内
    側開口面積より外側開口面積を広くし、補助ドア主体(5
    1)の周囲には該副枠体(55)に対応する段部を形成して室
    外側から該補助ドア主体(51)を前記開口部に着脱自在に
    嵌合し、室内側での施錠操作により補助ドア主体(51)に
    内蔵した施錠装置より突出する係止棒(64)がドア主体と
    補助ドア主体(51)を係止し、解錠操作で係止状態が解除
    されることを特徴とする地震災害時の避難対応補助ド
    ア。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177399A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Takao Izumaru 地震災害時の避難対応ドア
JP2012031673A (ja) * 2010-08-02 2012-02-16 Fujimetal Co Ltd 改装ドア
JP2012149453A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Mikio Kato 避難用子扉付きドア
JP2013108341A (ja) * 2011-10-24 2013-06-06 Fujimetal Co Ltd 子扉付き鋼製ドア
WO2017201634A1 (es) * 2016-05-26 2017-11-30 VERGARA LEÓN, Hugo Marco integral antisísmico para puertas

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