JP2004068254A - 耐震ドア - Google Patents

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Abstract

【課題】従来における集合住宅では、大地震等により構造物と一体となるドア枠が歪むことでドアの開閉が不能となり、特に、2階以上の部屋では避難することが困難となる問題があった。
【解決手段】本発明における耐震ドアでは、第1のドア5内に第2のドア6を形成し、大地震等により第1のドア枠3、第1のドア5、第2のドア枠21が歪み第1のドアが開閉不能となった場合、第2のドア6により建物の外部に避難することができる。つまり、本発明では、非常用に第2のドア6を第1のドア5内に形成するが、常時、一体の耐震ドア1として用いる。そして、非常に第2のドア6を独立して非常用のドアとして用いることで、屋内に閉じこめられる等の2次災害を防止することができる。
【選択図】  図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般住宅や集合住宅等における出入口用のドアであって、特に、地震等により建物の出入口のドアが開閉不能となった場合に建物への出入を行うことを可能とする耐震ドアに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、平成7年1月17日に発生した兵庫県南部地震では、直下型地震がいかに大きな都市災害をもたらすかを露呈した。そして、この兵庫県南部地震では、ビルの倒壊、火災等の様々な震害が発生したが、なかでも都市住宅で大きな比重を占める高層ビル、マンション等の集合住宅が大きな被害を受けた。
【0003】
近時は高層ビルが多くなり、今後もビルの高層化は増加する一方である。他面、近時各地で大きな地震が発生しており、今後も大地震の発生は不可避である。そして、地震発生時にビル自体が倒・崩壊しなくても、ビルの各部分には地震動による変形・歪みが生じる。例えば、地震動による力でドア枠周辺の壁に変形・歪みが生じると、ドア枠にも変形・歪みが生じることでドア枠がドアを押さえ付け、ドアの開閉を妨げる。このとき、特に、高層ビルでは、各部屋から脱出する唯一の手段である玄関ドアの開閉が不能となることで、地震発生時に各部屋内で人々が閉じこめられることとなる。
【0004】
具体的には、現在、建築用に使用されているドアは、ドアとドア枠との間に若干の隙間が設けられているだけである。そのため、地震等の災害が発生した場合、構造物の歪みにより、ドア枠およびドアが変形し、ドアが開かなく、室内に人が閉じこめられてしまう。従って、特に、集合住宅では、変形して開かなくなったドアからの脱出方法を考慮しておくことは、重要なことである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、高層ビル、マンション等の集合住宅では、大地震による建物の倒・崩壊は逃れても、その後、ドア枠およびドアが変形し、ドアが開かなく、室内に人が閉じこめられてしまうという問題があった。
【0006】
また、高層ビル、マンション等の集合住宅では、大地震によりドア枠およびドアが変形し、ドアが開かなく、室内に人が閉じこめられた際、避難するために唯一の出入口である玄関ドアを壊し、建物の外へと脱出しなければならない。この時、建物の部屋内には貴金属等の貴重品はそのままの状態で放置され、2次的災害としてそれらの貴重品が盗難されてしまうという問題があった。
【0007】
更に、高層ビル、マンション等の集合住宅では、大地震により構造物にクッラクが入り、玄関ドアの開閉等に支障をきたす等の問題が発生しても、建てかえる必要性が無い場合には、同じ集合住宅内の住人等の話し合いにより、今後の対策が決められる。この時、速やかに玄関ドアの復旧が行うことが出来れば問題がないが、通常、玄関ドアの復旧には1〜2週間程度期間を有し、その期間の間、壊れた玄関ドアで生活を行わなければならず、安全面でも問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した従来の課題に鑑みてなされたもので、本発明である耐震ドアでは、構造物と隣接して配置される第1のドア枠にヒンジを介して設置された第1のドアと、該第1のドアと隣接して配置される第2のドア枠と、該第2のドア枠内に開閉機構を介して設置された第2のドアを備えた耐震ドアにおいて、前記開閉機構は一端を前記第2のドアに取り付けられ且つ他端を前記第2のドア枠に取り付けられたアームで構成され、前記アームは前記第2のドアを閉じた時に前記第2のドア枠と前記第2のドアの隙間に収容され、更に前記第2のドア枠と前記第2のドア間の隙間は前記第2のドア枠から突出するひさし状の縁部で覆うことを特徴とする。
【0009】
つまり、本発明の耐震ドアでは、大地震等により構造物と一体と成る第1のドア枠が歪み第1のドアの開閉が不能となった場合、第2のドアを非常用のドアとして用いることで、建物の部屋内に人が閉じこめられることなく、避難を可能とすることで、上述した課題を解決する。
【0010】
また、本発明の耐震ドアは、好適には、前記第1のドアに設けた取手の一端近傍に前記第1のドアの錠前部を設け、他端近傍に前記第2のドアの錠前部を設け、前記第2のドアの存在を隠すことを特徴とする。
【0011】
つまり、本発明の耐震ドアでは、常時、第1のドアと第2のドアを一体として用いることができ、大地震等により第1のドアの開閉が不能となった場合に、第2のドアにより人の出入りを可能とする。そして、第2のドアにも施錠部を有することで盗難等も防止でき、安全性に優れている。また、常時、第2のドアの存在は外観からは分からないように形成されていることで、安全性、デザイン性に優れることで、上述した課題を解決する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の耐震ドアについて、図1から図7を参照にして詳細に説明する。図1は耐震ドアの外観図であり、図2及び図3は図1に示した耐震ドアの断面図であり、図4はドアの外縁部の詳細図であり、図5及び図6は第2のドアの開閉機構を説明する図であり、図7は震災時等の脱出方法を説明する図である。
【0013】
先ず、図1に示す如く、図1(A)は屋外側からの耐震ドアの正面図であり、図1(B)は屋内側からの耐震ドアの正面図である。図1(A)に示したように、屋外側では、本発明である耐震ドア1は、玄関等の出入口と成る構造物2の開口部に隣接して形成された第1のドア枠3内に蝶番4を介して設置されている。本実施の形態では、紙面に対して左側辺の第1のドア枠3に3箇所蝶番4を取り付け、耐震ドア1を第1のドア枠3内に固定し、開閉自在な構造としている。そして、本発明の耐震ドア1は第1のドア5内に第2のドア6が形成され、常時、一体の耐震ドア1として機能する。図示の如く、第1のドア5には、紙面に対して右側辺の近傍で、第1のドア5の中央部にドアノブ7が取り付けられている。ドアノブ7の上端部には第1のドア5の施錠を目的とする第1の施錠部8が形成されており、一方、ドアノブ7の下端部には第2のドア6の施錠を目的とした第2の施錠部9が形成されている。また、第2のドア6には、ドアアイ10、郵便受け11が設置されており、第2のドア6の外周部には外縁フレーム12が設置されている。
【0014】
図1(B)に示したように、屋内側では、第1のドア5の屋外側に取り付けられたドアノブ7と対に成る位置にドアノブ26が取り付けられている。そして、ドアノブ7の第1および第2の施錠部8、9に対に成る位置のドアノブ26には第1の施錠レバー14および第2の施錠レバー15が形成されている。また、第1のドア5と第1のドア枠3とはアームヒンジ16を介して連結しており、第1のドア5の開閉を補助している。また、第1のドア5には外縁フレーム12と対となるように内縁フレーム13が形成されている。一方、第2のドア6には、屋外側と対となる位置にドアアイ7が設けられており、郵便受け11と対となる位置に郵便かご17が設置されている。そして、本実施の形態では、第2のドア6には紙面に対して右側辺近傍のドアノブ26とほぼ同様な高さの位置に開閉用の取っ手18が形成されており、非常時にはこの取っ手18により第2のドア6の開閉を行う。
【0015】
上述したように、本発明の耐震ドア1にはドアノブ7上端部及び下端部を利用して第1及び第2の施錠部8、9が形成されていることに特徴がある。詳細は後述するが、第1のドア5と第2のドア6とは第2のドア6の外周部に形成された外縁フレーム12によりその第1のドア5と第2のドア6との境界部が覆われている。そして、第2の施錠部9により第1のドア5と第2のドア6とを、常時、一体として扱うことで、第1のドア5と第2のドア6とは外観上一枚のドアとしてデザインされている。つまり、本発明の耐震ドア1では外観上1枚のドアとして成るため、ドアノブ7に設けられた第1及び第2の施錠部8、9は第1のドア5用の二重施錠部として見られる。そのため、空き巣等から狙われ易くなることも無く、安全性の面からも問題がない。尚、本実施の形態では、施錠としては、ドアノブ7に設けられた第1及び第2の施錠部8、9のみであるが、例えば、ドアノブ7下部の第1のドア5に第3の施錠部を設けることで、実際上第1のドア5を二重施錠部とすることで、更に安全性を向上することもできる。また、第2の施錠部9を第1及び第2のドア5、6の共通の施錠とすることでもできる。
【0016】
次に、図2及び図3に示す如く、耐震ドア1の断面構造について説明する。図2は図1(A)の耐震ドア1のX―X線方向の断面図であり、図3は図1(A)の耐震ドア1のY―Y線方向の断面図である。尚、図2及び図3では紙面の都合上第2のドア6の一部を省略して図示している。
【0017】
図2では耐震ドア1の縦方向断面を示している。第1のドア5は、通常の玄関ドア等と同様に、第1の隙間19を設けて第1のドア枠3に設置されている。そして、本実施の形態では、第1の隙間19は2〜5mm程度有するように第1のドア5は配置されている。一方、第1のドア5と一体に形成されている第2のドア枠21及び第2のドア6は上述した場合と同様に、第2のドア6が第2の隙間20を設けて第2のドア枠21に設置されている。このとき、本発明では、第2のドア6は大地震等により第1のドア5の開閉が不能と成った場合の非常用のドアとして用いることを目的としている。そのため、大地震等により第1のドア枠3が歪み、その時、第1のドア5も同様に歪むことが考えられ、本発明の耐震ドア1は以下の構造としている。
【0018】
本発明の耐震ドア1では、少なくとも第1のドア5の材料として、例えば、ペーパーハニカムコア、アルミハニカムコア等の衝撃吸収性に富む材料を用いることに特徴を有する。そのことで、構造物から伝わる衝撃により第1のドア枠3が歪み、更に、その衝撃が第1のドア5に伝わったとしても第1のドア5でその衝撃を緩衝することができる。その結果、第2のドア枠21はほとんど歪むことなく済み、第2のドア6の開閉を可能とすることができる。また、本発明の耐震ドア1では、第2の隙間20を8〜12mm程度有することにも特徴がある。上述したように、大地震等が発生し構造物から伝わる衝撃により第2のドア枠21までも歪むことがあったとしても、本発明では、第2の隙間20を第1の隙間19よりも約3倍程度広く設けている。そのことで、第2のドア枠21が歪むことがあっても第2の隙間20でその歪みに対処でき、第2のドア6の開閉に支障をきたすことは無い。
【0019】
尚、詳細は後述するが、第2の隙間20に位置する第2のドア6の上端面及び下端面に収納されるレバーヒンジ24(図5参照)により、第2のドア枠21と第2のドア6とは固定されている。また、第1のドア枠3の内周部には、第1のドア5の外周部を囲むように機密ゴム22が取り付けられている。この機密ゴム22は、耐震ドア1を閉めたときの第1の隙間19部での密封性を向上させている。また、機密ゴム22により第1のドア5の開閉時のクッション性をも向上させている。
【0020】
図3では耐震ドア1の横方向断面を示している。横方向断面においても縦方向断面と同様な構造をしているので、ここでは上述した縦方向断面の説明を参照とし、横方向断面の説明は割愛する。尚、紙面に対して右側に位置する第2の隙間20には第2の施錠部9による施錠バー(図示せず)が有り、第1のドア5と第2のドア6とを一体に固定している。
【0021】
次に、図4に示す如く、本発明の特徴である第2の隙間20を外観上塞ぐ外縁フレーム12について説明する。尚、図4においても紙面の都合上その一部を省略している。
【0022】
上述したように、第2のドア枠21と第2のドア6との間には、例えば、8〜12mm程度の第2の隙間20を有することで、非常時の第2のドア6による屋外の避難を確保している。そして、本実施の形態では、耐震対策のため第2の隙間20を空間として利用するが、第2のドア6の上側面及び下側面ではレバーヒンジ24の収納スペースとし、第2のドア6の右側面では第2のドアの施錠機構を設けるスペースとしても利用している。そのため、第2のドア6と一体に取り付けられた外縁フレーム12により第1のドア5と第2のドア6との外観上の一体性を実現している。図示したように、外縁フレーム12内には第2のドア枠21と当接する部分に気密ゴム23が組み込まれている。そして、気密ゴム23と第2のドア枠21とを確実に当接させることで、第1のドア5と第2のドア6との一体性を実現し、密封性も実現している。そのため、気密ゴム23は第2のドア枠21と同様に、第2のドア6を囲むように1周分設置されている。例えば、本実施の形態では、図示した角度αは45°で形成されており、第2のドア6の外周部の4つのコーナー部での組み立て易さを実現している。一方、図2及び図3に示す如く、耐震ドア1の屋内側からは第1のドア5と一体となる内縁フレーム13により第2の隙間20は塞がれている。尚、その他の外縁フレーム12は、例えば、アルミニウム等により形成されている。
【0023】
次に、図5及び図6に示す如く、第2のドア6の開閉を担うレバーヒンジ24について説明する。図5はレバーヒンジ24の収納時の状態の上面図である。
【0024】
図5に示すように、レバーヒンジ24は第2の隙間20に位置する第2のドア6の上側面および下側面に、第2のドア6及び第2のドア枠21と連結するように取り付けられている。そして、上述したように、常時、第1のドア5及び第2のドア6は一体となり、耐震ドア1として利用されるので、レバーヒンジ24は外縁フレーム12及び内縁フレーム13により塞がれる第2の隙間20内に収納されている。そして、レバーヒンジ24は耐震ドア1の屋内側からも屋外側からも外観上見ることは出来ない。そのことで、本発明の耐震ドア1は、外観上、蝶番4及びアームヒンジ16が第1のドアと第1のドア枠3とを固定しているのみである。その結果、本発明の耐震ドア1は、外観上、屋内側からも屋外側からも1枚のドアとして扱うことができるので、そのデザイン性および安全性の向上を図ることができる。尚、レバーヒンジ24は、図1(A)で示すところ、紙面に対して第2のドア6の上側面及び下側面の左側端部近傍にそれぞれ取り付けられている。
【0025】
図6(A)、(B)は第2のドアが開放時の状況を図示している。図示のように、本実施の形態では、2本のレバー241、242がそれぞれ第2のドア6及び第2のドア枠21と接続し、第2のドア6は開閉している。このとき、レバーヒンジ24は第2のドア6の端部から少し内側に設置されており、第2のドア6の上側面および下側面に設置されたレバーヒンジ24により開閉がコントロールされる。そのため、本発明では、第2のドア6は屋外側、つまり開閉方向にスライドするように開閉することに特徴がある。
【0026】
具体的には、図6(A)に示すように、本発明では、第1のドア5と第2のドア6とは第2の隙間20分の空間を有しているが、更に、開閉時には第2のドア6が屋外方向へスライドする分の余分な空間を有することとなる。図示の如く、外縁フレーム12は第2のドア枠21から開閉方向へずれた位置で回転するため、第2のドア枠21が多少歪んだとしても第2のドア6の開閉には支障をきたすことはない。そして、図6(B)に示す如く、第2のドア6は屋外側の第1のドア5よりも5〜10cm程度屋外側にスライドする。つまり、第2のドア6は第2のドア6の上面及び下面に回転軸を有し、左側面の第2のドア枠21とは固定されていない。そのことで、第2のドア枠21が多少第2のドア6側に歪んだ場合でも、これらの空間をもって対処することができる。
【0027】
最後に、図7に示す如く、大地震により第1のドア5の開閉が不能となり第2のドア6の開閉状況を図示している。図示したように、地震発生時にドア回りの構造物2、例えば、壁にせん断破壊が生じ、同時に第1のドア枠3に大きな外力が加わる。このとき、第1のドア枠3の構造上第1のドア枠3の長手側辺(高さ方向)の中央近傍に応力が集中し、第1のドア枠3はその中央近傍で最も大きく内側へと歪むこととなる。そのことで、第1のドア枠3の歪みは、第1の隙間19(図2参照)では対処できず、第1のドア5へと伝わり第1のドア5も同様に中央近傍で歪むこととなる場合が多い。そして、この状況下のように、例えば、地震動によるビルの変形・歪みでドア枠が水平方向に10mm変位した場合、押え付けられて引っ掛かった状態のドアを開けるのに要する力は100Kg以上となり、また変位が13mmの場合には200Kg以上の力が必要となるという実験データが日本建築総合試験所から公表されている。つまり、この状況下において変形したドアを開閉させて屋外へ脱出することは限りなく不可能であると考えられる。
【0028】
しかしながら、本発明の耐震ドア1では、上述したように、第1のドア5内に第2のドア6を有し、その他、第2の隙間20、レバーヒンジ24等の耐震構造を有している。そのことで、図7に示すように、第1のドア枠3、第1のドア5が歪み開閉不能な状態になっても、第2のドア6を介して屋外への避難等を容易に行うことができる。更に、図示の如く、第2のドア6には施錠穴25が第2の施錠部9に対応した位置に設けられているので、屋外に避難する際に開閉可能な第2のドア6のロックをすることができる。そのことで、避難後に屋内に残された貴重品等を盗難されることも無くなるので、安全性でも優れた耐震ドア1を実現することができる。
【0029】
また、地震の規模等により構造体が大破または崩壊し、解体、新築しなければならない状態の場合、立て直さなくともよいが、外壁等に対してかなりの補修工事が必要とされる場合等、被害の程度は様々である。特に、マンション等の集合住宅の場合、費用負担等の住民間の話し合いによりなかなか補修工事にもとりかかれないこともある。この場合、本発明の耐震ドア1では、第2のドア6を介して出入りが出来、更に、玄関ドアに鍵をすることができるので、例えば、補修工事が終了するまでの間も安心して生活することができる。
【0030】
尚、本実施の形態では、請求項1記載の開閉機構であるアームはレバーヒンジに対応するが、この構造に限定する必要はない。上述した効果を得られる構造であればその構造へ変更可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0031】
【発明の効果】
上述したように、第1に、本発明の耐震ドアでは、第1のドア内に第2のドアを形成し、大地震等により第1のドアの開閉が不能となった場合、第2のドアを介して屋内外への出入りを行うことを特徴とする。そのことで、本発明の耐震ドアでは、特に、マンション等の集合住宅のように、大地震等が発生した時の脱出経路が玄関ドアである場合でも、屋内からの脱出を容易に行うことができる。
【0032】
第2に、本発明の耐震ドアでは、第2のドアの開閉は第2のドアの上側面及び下側面に取り付けられたレバーヒンジを介して行う。そして、第1のドアと第2のドアとの間に10mm程度の隙間を有することに特徴を有する。そのことで、本発明の耐震ドアでは、屋外側に第2のドアを水平方向にスライドしながら開閉することができる。その結果、第2の隙間に第1のドア等が歪んだ場合でも、第2のドアの開閉を可能とすることができる。
【0033】
第3に、本発明の耐震ドアでは、第2の効果で説明したレバーヒンジを、常時、第2の隙間に収納する。そして、第2の隙間は屋外側からは第2のドアと一体となる外縁フレームにより、屋内側からは第1のドアと一体となる内縁フレームにより塞いでいることに特徴を有する。そのことで、本発明の耐震ドアは、特に、屋外側からの外観上一枚のドアから成るように見える。その結果、本発明の耐震ドアは、盗難防止等の安全性に優れ、また、デザイン性にも優れたドアとすることができる。
【0034】
第4に、本発明の耐震ドアでは、第1のドアに配置されたドアノブの上端近傍および下端近傍に少なくとも2つの施錠部を有し、1つは第1のドア用の施錠であり、もう1つは第2のドア用の施錠とすることに特徴を有する。そのことで、本発明の耐震ドアは、屋外側からの外観上一枚のドアに二重施錠が設けられているように見える。その結果、本発明の耐震ドアは、第3の効果と同様に、第2のドアの存在は隠すことができ、盗難防止等の安全性に優れたドアとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐震ドアを説明するための(A)屋外側の正面図(B)屋内側の正面図である。
【図2】本発明の耐震ドアを説明するための図1(A)に示したX―X線方向の断面図である。
【図3】本発明の耐震ドアを説明するための図1(A)に示したY―Y線方向の断面である。
【図4】本発明の耐震ドアに用いられる外縁フレームを説明するための図である。
【図5】本発明の耐震ドアに用いられるレバーヒンジを説明するための詳細図である。
【図6】本発明の耐震ドアに用いられるレバーヒンジを説明するための(A)詳細図(B)詳細図である。
【図7】本発明の耐震ドアの非常時における使用方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1      耐震ドア
2      構造物
3      第1のドア枠
4      蝶番
5      第1のドア
6      第2のドア
7      ドアノブ
8      第1の施錠部
9      第2の施錠部
12      外縁フレーム
19      第1の隙間
20      第2の隙間
24      レバーヒンジ

Claims (3)

  1. 構造物と隣接して配置される第1のドア枠にヒンジを介して設置された第1のドアと、該第1のドアと隣接して配置される第2のドア枠と、該第2のドア枠内に開閉機構を介して設置された第2のドアを備えた耐震ドアにおいて、
    前記開閉機構は一端を前記第2のドアに取り付けられ且つ他端を前記第2のドア枠に取り付けられたアームで構成され、前記アームは前記第2のドアを閉じた時に前記第2のドア枠と前記第2のドアの隙間に収容され、更に前記第2のドア枠と前記第2のドア間の隙間は前記第2のドアの外周部に設置されるひさし状の縁部で覆うことを特徴とする耐震ドア。
  2. 前記第1のドアに設けた取手の一端近傍に前記第1のドアの錠前部を設け、他端近傍に前記第2のドアの錠前部を設け、前記第2のドアの存在を隠すことを特徴とする請求項1に記載の耐震ドア。
  3. 前記第2のドアは開閉する側へ水平方向にスライドしながら開閉することを特徴とする請求項1記載の耐震ドア。
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