JP3141378U - 対震ドア - Google Patents
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Abstract
【課題】地震等の外部応力によって枠体が変形したとしても、確実に開閉可能な耐震ドアの提供。
【解決手段】本考案の対震ドアは、予め規定された厚みである規定厚に形成され、人が通過可能な大きさの開口部19を有したドア枠2と、規定厚と略同じ厚みを有し、開口部19に嵌合可能な形状に形成された脱出用開放部3とからなり、脱出用開放部3の外周面の少なくとも一部には、室内R側から室外L側へと近づくほど広がる第一傾斜4が形成されており、第一傾斜4が形成された脱出用開放部3の外周面と当接するドア枠2の内周面の部位には、室内R側から室外L側へと近づくほど、開口部19が広がるように第二傾斜6が形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】本考案の対震ドアは、予め規定された厚みである規定厚に形成され、人が通過可能な大きさの開口部19を有したドア枠2と、規定厚と略同じ厚みを有し、開口部19に嵌合可能な形状に形成された脱出用開放部3とからなり、脱出用開放部3の外周面の少なくとも一部には、室内R側から室外L側へと近づくほど広がる第一傾斜4が形成されており、第一傾斜4が形成された脱出用開放部3の外周面と当接するドア枠2の内周面の部位には、室内R側から室外L側へと近づくほど、開口部19が広がるように第二傾斜6が形成されている。
【選択図】図2
Description
本考案は、建築物に開閉自在に取り付けられる対震ドアに関する。
1976年に宮城県沖地震が発生し、当時の中高層集合住宅が初めて大規模な地震被害を被り、壁の損傷より玄関ドアが開かない事故が発生したことを契機に玄関ドアに対する耐震性能を付加した機能ドアの質的需要ならびに多様化したニーズが高まると同時に、性能に対する考え方、評価方法の確立が要求されるようになった。さらにその後、試験工法、性能基準のJIS規格が制定され、現在ではマンションやコンクリート建築物の70%程度が、クリアランス拡大タイプの耐震仕様となっている。
しかしながら、上記のクリアランス拡大タイプや耐震ストライクを戸先枠に設けたタイプの対震ドアは、密封性、防音性、保温性において間材等の副的要素の必要性があり、今後は質的ならびに多様化の需要から新たな耐震機能を備えた対震ドアの開発が望まれてきている。
上記問題点を解決すべくドア構造体ならびに開閉ドアの当接面をそれぞれテーパ状にして耐震機能を備えた対震ドアの提案がなされている。
例えば、ドア構造体ならびに玄関ドアの当接面をそれぞれテーパ状にした「耐震ドア構造」(特許文献1参照)や、「耐震ドア」(特許文献2参照)等が従来より提案されている。係るこれらの技術は、ドア構造体ならびに玄関ドアの当接面をそれぞれテーパ状にして耐震機能を持たせているが、施工および使用に際して下記に示す様な欠点を有している。
(1) 枠体とテーパ状の玄関ドアが一対構造であるため、マンションやコンクリート建築物の新築用の対震ドアとして限定され、既存のマンションやコンクリート集合住宅における対震ドアの改造工事は、高額な工事費用と多くの工数を必要とする。
(2) 地震等の外部応力よる局部変形を対震ドアの施錠部に受けた場合、施錠の歪みによってドアが開閉しない可能性がある。
(3) 枠体の底面下部テーパ部の勾配段差によりバリアフリー化が図れない構造である。
(4) ドア周辺部がテーパ状の尖端形状を有しているため安全性、使い易さ、美観性が劣る。
(5) 枠体ならびに開閉ドアのテーパ部に連なる平坦部が、地震等の外部応力によって面内変形若しくは局部変形を受けた場合、枠体と開閉ドアが咬み合って開閉しない可能性がある。
例えば、ドア構造体ならびに玄関ドアの当接面をそれぞれテーパ状にした「耐震ドア構造」(特許文献1参照)や、「耐震ドア」(特許文献2参照)等が従来より提案されている。係るこれらの技術は、ドア構造体ならびに玄関ドアの当接面をそれぞれテーパ状にして耐震機能を持たせているが、施工および使用に際して下記に示す様な欠点を有している。
(1) 枠体とテーパ状の玄関ドアが一対構造であるため、マンションやコンクリート建築物の新築用の対震ドアとして限定され、既存のマンションやコンクリート集合住宅における対震ドアの改造工事は、高額な工事費用と多くの工数を必要とする。
(2) 地震等の外部応力よる局部変形を対震ドアの施錠部に受けた場合、施錠の歪みによってドアが開閉しない可能性がある。
(3) 枠体の底面下部テーパ部の勾配段差によりバリアフリー化が図れない構造である。
(4) ドア周辺部がテーパ状の尖端形状を有しているため安全性、使い易さ、美観性が劣る。
(5) 枠体ならびに開閉ドアのテーパ部に連なる平坦部が、地震等の外部応力によって面内変形若しくは局部変形を受けた場合、枠体と開閉ドアが咬み合って開閉しない可能性がある。
また、「室内閉じ込め防止用の枠体及びそのためのドア改造部材」(特許文献3参照)が従来より提案されている。係る技術は、室内閉じ込め防止用のドア構造体に関しては上記の欠点を有し、ドア改造部材に関しては、下記に示す欠点を有しているものである。
(1)改造部材が後付けであるため、対震ドアの外観的美観が損なわれる。
(2)既存の玄関ドアの上下方向に対してのみの耐震機能改造工事であるため、水平横方向からの地震等の外部応力による面内変形若しくは局部変形に弱い。
(3)対震ドア下部に設けられたローラーが面内変形若しくは局部変形によって破損した場合、ローラーを構成する部品類が枠体と開閉ドア間に挟まって開閉しない可能性がある。
(4)ローラーの下部に設けられるテーパ部を有するドア改造部材によってバリアフリー化が図れない構造であると共に、密封性、防音性、保温性に劣る構造を有している。
(5)枠体および既存のドア加工の改造工事の施工コストが大きい。
(1)改造部材が後付けであるため、対震ドアの外観的美観が損なわれる。
(2)既存の玄関ドアの上下方向に対してのみの耐震機能改造工事であるため、水平横方向からの地震等の外部応力による面内変形若しくは局部変形に弱い。
(3)対震ドア下部に設けられたローラーが面内変形若しくは局部変形によって破損した場合、ローラーを構成する部品類が枠体と開閉ドア間に挟まって開閉しない可能性がある。
(4)ローラーの下部に設けられるテーパ部を有するドア改造部材によってバリアフリー化が図れない構造であると共に、密封性、防音性、保温性に劣る構造を有している。
(5)枠体および既存のドア加工の改造工事の施工コストが大きい。
以上のように、従来の対震ドアの多くは、地震等の外部応力によって枠体が、面内変形若しくは局部変形を受けた場合に脱出用の対震ドアが確実に開閉することができない可能性がある。さらに、従来の対震ドアの多くは、既存の住宅ならびに玄関ドアを低コストで、容易に交換・改造できるものではなかった。
特開平8−333963号公報
特開平9−317340号公報
特開2006−152793号公報
本考案は、上記問題点に鑑み、地震等の外部応力によって枠体が変形したとしても、確実に開閉可能な対震ドアを提供することを第一の目的とし、さらに、既存の玄関ドアを低コストで、容易に交換・改造できる対震ドアを提供することを第二の目的とする。
この「課題を解決するための手段」欄、及び「実用新案請求の範囲」欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて後述する「発明を実施するための最良の形態」欄において用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。
上記第一の目的を達成するためになされた本考案は、建築物に固定された枠体(T)にヒンジ(H)を介して開閉自在に取り付けられ、室内(R)と室外(L)とを隔てる対震ドアである。
その本考案の対震ドアは、予め規定された厚みである規定厚に形成され、人が通過可能な大きさの開口部(19)を有したドア枠(2)と、規定厚と略同じ厚みを有し、開口部(19)に嵌合可能な形状に形成された脱出用開放部(3)とからなり、脱出用開放部(3)の外周面の少なくとも一部には、室内(R)側から室外(L)側へと近づくほど広がる第一傾斜(4)が形成されており、第一傾斜(4)が形成された脱出用開放部(3)の外周面と当接するドア枠(2)の内周面の部位には、室内(R)側から室外(L)側へと近づくほど、開口部(19)が広がるように第二傾斜(6)が形成されている。
つまり、本考案は、脱出用開放部をドア枠に嵌め込んだ状態で、室内と室外とを隔てるように枠体に取り付けることで、対震ドアとして機能するように構成されている。
そして、本考案の対震ドアには、脱出用開放部の外周面及びドア枠の内周面に第二傾斜が形成されているため、地震等により枠体が押し潰され、これに伴って、ドア枠が押し潰されて変形したとしても、脱出用開放部は、第一および第二傾斜に沿って、室内側から室外側へとスライドすることになる。このため、本考案の対震ドアによれば、枠体が変形したとしても、脱出用開放部を確実に室外側へと外すことができる。
そして、本考案の対震ドアには、脱出用開放部の外周面及びドア枠の内周面に第二傾斜が形成されているため、地震等により枠体が押し潰され、これに伴って、ドア枠が押し潰されて変形したとしても、脱出用開放部は、第一および第二傾斜に沿って、室内側から室外側へとスライドすることになる。このため、本考案の対震ドアによれば、枠体が変形したとしても、脱出用開放部を確実に室外側へと外すことができる。
したがって、本考案の対震ドアによれば、枠体が変形したとしても、脱出用開放部を室外側へと外すことで、ドア枠に形成された開口部を維持できるので、室内から室外への避難経路を確保できる。
特に、本考案の対震ドアによれば、従来のドア構造と異なり、ドア枠と脱出用開放部とによってドア自体(即ち、対震ドア)が構成されているため、建築物に固定された枠体を取り替えることなく、上述した効果を得ることができる。つまり、本考案の対震ドアによれば、従来のドア構造に比べてコストを抑制しつつも、地震対策がなされた対震ドアに容易に交換・改造することができる(即ち、第二の目的も達成できる)。
さらに、本考案の対震ドアは、請求項2に記載のように、脱出用開放部(3)が、矩形の板状に形成され、かつ第一傾斜(4)が、少なくとも、互いに直交もしくは対向する二辺に形成されていることが望ましい。
このように形成された対震ドアによれば、脱出用開放部での互いに直交もしくは対向する二辺に第一傾斜が形成されているため、枠体(ひいては、ドア枠)が変形する時に、脱出用開放部が室内側から室外側へとより確実にスライドすることになり、脱出用開放部をより確実に室外側へと外すことができる。
なお、第一傾斜は、脱出用開放部の外周面において、二辺よりも三辺、三辺よりも四辺(即ち、全周)に形成されることが望ましい。このように、脱出用開放部の外周面において、傾斜が形成される部位が多いほど、枠体が変形する時に、脱出用開放部が室内側から室外側へとより確実にスライドすることになる。
さらに、本考案の対震ドアにおける脱出用開放部(3)は、請求項3に記載のように、板状に形成された基板部(10)と、基板部(10)を固定する枠である格納枠(8)とからなり、格納枠(8)の外周面に第一傾斜(4)が形成されていても良い。
このように形成された脱出用開放部において、既存のドア板を加工して基板部を成形すれば、よりコストを抑制することができる。
なお、本考案の対震ドアは、請求項4に記載のように、脱出用開放部(3)をドア枠(2)の開口部に開閉自在に保持するヒンジ(5)もしくは保持機構(7)を備えていても良い。
なお、本考案の対震ドアは、請求項4に記載のように、脱出用開放部(3)をドア枠(2)の開口部に開閉自在に保持するヒンジ(5)もしくは保持機構(7)を備えていても良い。
このように、本考案の対震ドアにおいて、脱出用開放部とドア枠とが、ヒンジを介して接続されていれば、脱出用開放部を開く際にスムーズに開くことができる。一方、本考案の対震ドアにおいて、脱出用開放部とドア枠とが、保持機構によって保持されていれば、不必要な時に脱出用開放部が外れることを防止できる。
本考案にかかる対震ドアは、建築構造物の壁面に埋設される枠体にヒンジを介して取り付けられるドア枠と脱出用開放部とから成る対震ドアによる構造と、前記脱出用開放部が、格納枠と縮小加工された既存の開閉ドアとから成ることを最大の特徴とする。以下、本考案にかかる対震ドアの実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本考案にかかる対震ドア1の構成内容を示す説明図である。
本考案にかかる対震ドア1は、ドア枠2と脱出用開放部3とから構成され、建築構造物の壁面に埋設される枠体TにヒンジHを介して取り付けられる。
本考案にかかる対震ドア1は、ドア枠2と脱出用開放部3とから構成され、建築構造物の壁面に埋設される枠体TにヒンジHを介して取り付けられる。
ドア枠2は略枠体であり、外形寸法は枠体Tに内設可能な大きさとする。具体的には、一般的な建築用ドアの規格寸法となるが、これに限定されるものではなく、一定の応力を受けるまでは変形しないようにする事等を考慮して、所定のクリアランスを確保した寸法とすることも有効である。また、枠内の寸法は後述する脱出用開放部3を内設可能にする大きさとなる。素材については特に限定はなく、一般的な素材である鉄、アルミニウム、若しくは樹脂等が考えられる。各内周辺部の断面形状は、四辺のうち少なくとも三辺の内周面に室外側方向に向かって広がる傾斜である第二傾斜6を有する形状とし、略コの字状若しくは異形中空角パイプ等に成形した引抜鋼等で形成することが考えられる。
脱出用開放部3は略矩形の板状体であり、外形寸法は前記ドア枠2に内設可能な大きさとする。素材については特に限定はなく、一般的な素材である木製、金属製若しくは樹脂製等が考えられる。外周辺部の形状は、四辺のうち少なくとも三辺の外周面に室内側方向に向かって狭まる傾斜である第一傾斜4を有する形状となるように形成されている。また、室内R側の周辺の所定箇所には、前記ドア枠2室内R側の框部に当接して、脱出用開放部を着脱可能に保持するための保持機構7が複数設けられている。
図2は、本考案にかかる対震ドア1の組み立て状態を示す説明図であり、図2(a)は対震ドア1の組み立て前の状態を、図2(b)は対震ドア1の組み立て後の状態を、それぞれ示す断面図である。
対震ドア1は、脱出用開放部3とドア枠2とを、互いに対向する第一傾斜4、及び第二傾斜6によって当接した後、保持機構7で固定し一体化することで構成される。該対震ドア1は建築構造物の壁面に埋設される枠体Tの枠内にヒンジHを介して開閉が可能であり、さらに、脱出用開放部3もヒンジ5を介してドア枠2から開閉可能な構造を採っている。
保持機構7は、緊急時に容易且つ迅速に取り外し可能なものであればよく特に限定されるものではない。例えば額縁に用いられる裏板を固定するためのいわゆるトンボ式の係止錠18や、バックル式固定具、或いは閂等のように簡易構造体であるか、ビス留め等が考え得る。
図3は、本考案にかかる対震ドア1の外観を示す説明図である。
図3(a)は、対震ドア1を室外L部から見た外観図である。
建築構造物の壁面に埋設される枠体Tの枠内にヒンジHを介して取り付けられる対震ドア1は、図で示すようにドア枠2と脱出用開放部3の当接面の隙間13に、化粧モール14が被されているため通常の玄関ドアの外観とほとんど変わりがない状態で構成される。
図3(a)は、対震ドア1を室外L部から見た外観図である。
建築構造物の壁面に埋設される枠体Tの枠内にヒンジHを介して取り付けられる対震ドア1は、図で示すようにドア枠2と脱出用開放部3の当接面の隙間13に、化粧モール14が被されているため通常の玄関ドアの外観とほとんど変わりがない状態で構成される。
図3(b)は、対震ドア1を室内R部から見た外観図である。
図で示すようにドア枠2と脱出用開放部3は当接され、脱出用開放部3の室内R側の周辺適所に設けた保持機構7により固定される。通常使用時は、ドア枠2側の框部に当接されて室外L部から脱出用開放部3が開放できない構造となっている。また、保持機構7を覆う化粧カバー15を設けることによって、美的デザインならびに防犯性を備えているものである。
図で示すようにドア枠2と脱出用開放部3は当接され、脱出用開放部3の室内R側の周辺適所に設けた保持機構7により固定される。通常使用時は、ドア枠2側の框部に当接されて室外L部から脱出用開放部3が開放できない構造となっている。また、保持機構7を覆う化粧カバー15を設けることによって、美的デザインならびに防犯性を備えているものである。
図4は、本考案にかかる対震ドア1の通常時の使用状態を示す説明図である。
対震ドア1を使用した玄関ドアは、通常の玄関ドアの使用状態と何ら変わりがなく使用できるものである。また、枠体Tの竪框部16に対震ドア1を受ける段差17を設けることにより、耐震構造でありながらバリアフリー化が図れる構造とすることができる。
対震ドア1を使用した玄関ドアは、通常の玄関ドアの使用状態と何ら変わりがなく使用できるものである。また、枠体Tの竪框部16に対震ドア1を受ける段差17を設けることにより、耐震構造でありながらバリアフリー化が図れる構造とすることができる。
図5は、本考案にかかる対震ドア1の災害時の使用状態を示す説明図である。
地震等の外部応力によって枠体Tまたはドア枠2が面内変形若しくは局部変形を受けた場合、ドア枠2と脱出用開放部3の傾斜面4が当接してズレ込み、さらに、保持機構7を解除することによって容易にドア枠2から脱出用開放部3を開閉できる構造を有している。
地震等の外部応力によって枠体Tまたはドア枠2が面内変形若しくは局部変形を受けた場合、ドア枠2と脱出用開放部3の傾斜面4が当接してズレ込み、さらに、保持機構7を解除することによって容易にドア枠2から脱出用開放部3を開閉できる構造を有している。
図6は、従来の対震ドアDの説明図である。
従来のテーパ式対震ドアDは、枠体Tと対震ドアDのテーパ部Pに連なる平坦部S同士が地震等の外部応力によって面内変形若しくは局部変形を受けた場合、互いに咬み合って開閉不可能になる可能性がある構造であると共に、枠体Tの底面下部テーパ部Pの勾配段差Bがあるためバリアフリー化が図れない構造でもある。また、対震ドアDが通常の開閉ドアを兼用しているため、マンションやコンクリート建築物の新築用の対震ドアDとして限定され、さらに開閉ドア周辺部がテーパ状の尖端形状を有しているため、安全性、使い易さ、美観性が劣るもので、さらにまた地震等の外部応力よる局部変形を施錠部に受けた場合、施錠11の歪みによって開閉ドアが開閉しない可能性がある構造でもある。
従来のテーパ式対震ドアDは、枠体Tと対震ドアDのテーパ部Pに連なる平坦部S同士が地震等の外部応力によって面内変形若しくは局部変形を受けた場合、互いに咬み合って開閉不可能になる可能性がある構造であると共に、枠体Tの底面下部テーパ部Pの勾配段差Bがあるためバリアフリー化が図れない構造でもある。また、対震ドアDが通常の開閉ドアを兼用しているため、マンションやコンクリート建築物の新築用の対震ドアDとして限定され、さらに開閉ドア周辺部がテーパ状の尖端形状を有しているため、安全性、使い易さ、美観性が劣るもので、さらにまた地震等の外部応力よる局部変形を施錠部に受けた場合、施錠11の歪みによって開閉ドアが開閉しない可能性がある構造でもある。
図7は、本考案にかかる対震ドア1を用いて既存の開閉ドアKを耐震構造の対震ドアDとする説明図である。
(1)既存の枠体Tから既存の開閉ドアKをヒンジHを介して外す。
(2)対震ドア1を既存の枠体TにヒンジHを介して取り付ける。
(3)工事完了。
(1)既存の枠体Tから既存の開閉ドアKをヒンジHを介して外す。
(2)対震ドア1を既存の枠体TにヒンジHを介して取り付ける。
(3)工事完了。
以上のように、本考案にかかる対震ドア1を設置する工事は究めて簡単であることから、既存のマンションやコンクリート建築物の玄関ドアに使用される対震ドアDに替える改造工事も低コスト且つ、短時間で行うことができるものである。
図8は、本考案にかかる対震ドア1を用いて基板部10を耐震構造の対震ドアDに改造する説明図である。
(1)既存の枠体Tから既存の開閉ドアKをヒンジHを介して外す。
(2)既存の開閉ドアKを格納枠8の格納部9の寸法に合わせ縮小加工する。
(3)縮小加工された基板部10を格納枠8の格納部9に入れる。
(4)縮小加工された基板部10を格納枠8の格納部9にビス等で固定する。
(5)基板部10を装着した格納枠8をドア枠2にヒンジ5を介して取り付ける。
(6)対震ドア1を既存の枠体TにヒンジHを介して取り付ける。
(7)工事完了。
(1)既存の枠体Tから既存の開閉ドアKをヒンジHを介して外す。
(2)既存の開閉ドアKを格納枠8の格納部9の寸法に合わせ縮小加工する。
(3)縮小加工された基板部10を格納枠8の格納部9に入れる。
(4)縮小加工された基板部10を格納枠8の格納部9にビス等で固定する。
(5)基板部10を装着した格納枠8をドア枠2にヒンジ5を介して取り付ける。
(6)対震ドア1を既存の枠体TにヒンジHを介して取り付ける。
(7)工事完了。
以上のように、すでに建築されたにマンションやビルや集合住宅のコンクリート建築物の玄関ドアDを利用した対震ドアに替える改造工事も低コスト且つ、短時間で行うこともできるものである。
格納枠8は略枠体であり、外形寸法はドア枠2に内設可能な大きさとなり、枠内の寸法は、矩形の板状に縮小加工された基板部10を内設可能な大きさとなる。素材については特に限定はなく、一般的な素材である鉄、アルミニウム、若しくは樹脂等が考えられる。各内周辺部の断面形状は、四辺のうち少なくとも三辺の外周面に室外L側方向に向かって広がる第一傾斜4を有する形状とし、略コの字状若しくは異形中空角パイプ等に成形した引抜鋼等で形成することが考えられる。
図9は、本考案にかかる対震ドア1の保持機構7を取り付けた実施形態を示す説明図である。
図9(a)は、脱出用開放部3を開放する様子を示す説明図である。
図9(a)は、脱出用開放部3を開放する様子を示す説明図である。
図9(b)は、パッチン錠を使用した実施例を示す。
図9(c)は、ラッチ錠を使用した実施例を示す。
詳しくは、ドア枠2室内R側の框部に当接して係止・施錠される保持機構7を脱出用開放部3の室内R側の周辺適所に複数設け、該パッチン錠やラッチ錠等を解錠することによって脱出用開放部3がドア枠2から離脱できるため、ヒンジ5による開閉手段と異なり、脱出用開放部3周辺に落下物や破壊物などの障害物があっても容易に脱出口が確保できるものである。
図9(c)は、ラッチ錠を使用した実施例を示す。
詳しくは、ドア枠2室内R側の框部に当接して係止・施錠される保持機構7を脱出用開放部3の室内R側の周辺適所に複数設け、該パッチン錠やラッチ錠等を解錠することによって脱出用開放部3がドア枠2から離脱できるため、ヒンジ5による開閉手段と異なり、脱出用開放部3周辺に落下物や破壊物などの障害物があっても容易に脱出口が確保できるものである。
保持機構7は、ドア枠2と脱出用開放部3との直交もしくは対向した第一傾斜4が当接して係止・保持される状態を維持することを目的とするもので、特に錠の種類、大きさ、機能を限定するものではない。
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態における脱出用開放部3には、外周面の四辺全てに傾斜を形成したが、傾斜が形成される面は、四辺全てに限るものではなく、四辺のうち、三辺でも良いし、二辺でも良い。ただし、四辺のうち、二辺に傾斜が形成される場合には、互いに直交する二辺、もしくは互いに平行であり対向する二辺に形成されていることが望ましい。
なお、上記実施形態における脱出用開放部3は、略矩形に形成されていたが、脱出用開放部3の形状は、矩形に限るものではなく、ドア枠2に形成され、人が通過可能な形状の開口部に嵌合可能な形状であれば、どのような形状でも良い。
特に、脱出用開放部が、矩形以外の形状に形成された場合、傾斜は、外周面の少なくとも一部に形成されていれば良い。
1…対震ドア 2…ドア枠 3…脱出用開放部 4…第一傾斜 5…ヒンジ 6…第二傾斜 7…保持機構 8…格納枠 9…格納部 10…基板部 11…施錠 12…工具入れ 13…隙間 14…化粧モール 15…化粧カバー 16…竪框部 17…段差 18…係止錠 19…開口部 T…枠体 D…従来の対震ドア K…既存の開閉ドア H…ヒンジ S…平坦部 R…室内 L…室外 P…テーパ部 B…勾配段差
Claims (4)
- 建築物に固定された枠体にヒンジを介して開閉自在に取り付けられ、室内と室外とを隔てる対震ドアであって、
予め規定された厚みである規定厚に形成され、人が通過可能な大きさの開口部を有したドア枠と、
前記規定厚と略同じ厚みを有し、前記開口部に嵌合可能な形状に形成された脱出用開放部と
からなり、
前記脱出用開放部の外周面の少なくとも一部には、室内側から室外側へと近づくほど広がる第一傾斜が形成されており、
前記第一傾斜が形成された前記脱出用開放部の外周面と当接する前記ドア枠の内周面の部位には、室内側から室外側へと近づくほど、前記開口部が広がるように第二傾斜が形成されていることを特徴とする対震ドア。 - 前記脱出用開放部は、矩形の板状に形成され、
前記第一傾斜は、少なくとも、互いに直交もしくは対向する二辺に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の対震ドア。 - 前記脱出用開放部は、
板状に形成された基板部と、
前記基板部を固定する枠である格納枠と
からなり、
前記第一傾斜は、前記格納枠の外周面に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の対震ドア。 - 前記脱出用開放部を前記ドア枠の開口部に開閉自在に保持するヒンジ、もしくは保持機構を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の対震ドア。
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CN101915046A (zh) * | 2010-08-17 | 2010-12-15 | 邢台职业技术学院 | 逃生门 |
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2008
- 2008-02-19 JP JP2008000870U patent/JP3141378U/ja not_active Expired - Fee Related
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