JP6678613B2 - 防水ドア装置 - Google Patents

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Description

この発明は、止水板を兼ねた防水ドア装置に関する。
近年において、集中豪雨(ゲリラ豪雨)や津波による浸水の対策のために開き戸型の防水ドア(防水扉等とも称する。)の開発が進められているが、一般的には、水の深さが300mmを超えると、水圧により開き戸型のドアを開閉することが著しく困難になるという障害が生ずる。このため、防水ドアが浸水時に開かず、防水ドアを開いての避難ができないという不都合が発生している。
特許文献1では、ドア板を、上側ドア板部材及びこの上側ドア板部材と連結解除手段により連結された下側ドア板部材で構成し、浸水等で水圧によりドア全体の開閉に対する障害が生じた場合に、下側ドア板部材と上側ドア板部材との連結を解除して、上側ドア板部材のみを開いての避難行動を可能とした建物のドアを開示している。
一方で、防水ドア装置は、ドアと枠体とを密接させて浸水防止能力を保持するために、例えば特許文献2のドア装置の防水構造のように、枠体に対し口字状に戸当りを配置し、この戸当りにゴム材等で成るシール部材を装着することで、ドアの外周縁全域をシールする構成が採られている。
特開2014−114668号公報 特開2016−205079号公報
しかしながら、特許文献2に示されるようなシール部材を有する防水ドア装置のドアを、特許文献1のように上側ドア部材と下側ドア部材とに分けた場合には、枠体に対しドアの外周周縁の全範囲に配置されたシール部材を設けても、ドアの側方外周周縁では、上側ドア部材と下側ドア部材との隙間(例えば3mmの隙間)があるため、シール部材がドアと当接していないので、かかる隙間から浸水してしまうという不具合が考えられる。
この点、特許文献1の建物のドアは、防水ドアではないので、特許文献1の図4に示されるように、特許文献2に示されるようなシール部材自体が枠体の外周周縁に設けられていないが、上側ドア板部材から下方に延びた雨切り板を設けると共に下側ドア板部材から上方に延びた雨返し板を設けて、上側ドア板部材と下側ドア板部材との連結時に、一方のドア板部材の雨切り板又は雨返し板が他方のドア板部材のパネル面と接しつつ重なる構成とし、上側ドア部材と下側ドア部材との隙間をなくしている。
もっとも、特許文献1の建物のドアのような雨切り板及び雨返し板を有した構成では、雨切り板又は雨返し板の厚み分、ドアのパネルに、ドアの周縁まで横方向に帯状に延びる突部が形成されてしまう。このため、ドアが枠体のシール部材に当接するときに、ドアの突部がドアのパネル面よりも先に枠体のシール部材に当接するので、ドアのシール性が損なわれる。しかも、ドアの外面に形成された横方向に帯状に延びる突部により、ドアの美観も損なわれる。
そこで、本発明は、ドアを上下のドア部材で構成しても、上下のドア部材に分けたことに起因する浸水を防止することができる防水ドア装置を提供することを目的としている。
この発明に係る防水ドア装置は、上枠、前記上枠に対して下方に位置するくつずり、及び、前記上枠と前記くつずりとの間に位置する2つの竪枠により成る枠体と、前記2つの竪枠のいずれかにヒンジ機構を介して回転可能に取り付けられて、前記枠体の枠内の開口部を開閉するドアと、を備え、前記ドアは、上側ドア部材と下側ドア部材とで構成された防水ドア装置であって、前記下側ドア部材は、前記上側ドア部材と当接するシール部材を有する戸当りを前記上側ドア部材側に突出させ、前記上側ドア部材は、前記戸当りのシール部材と当接する立壁部を有する窪みを前記戸当りの突出量に応じて窪ませることで形成し、更に、前記上側ドア部材は、前記戸当りの上側部位と当接する止水ゴムを備えた止水部を前記窪みの上方に有することを特徴としている。上側ドア部材と下側ドア部材とは、連結装置により連結可能になっており、この連結装置を操作することで、連結されたり、その連結が解除されたりする。
これにより、下側ドア部材の戸当りのシール部材が上側ドア部材の窪みの立壁部に圧縮しつつ当接し、更に、上側ドア部材の止水部の止水ゴムが下側ドアの戸当りの上側部位に圧縮しつつ当接するので、上側ドア部材と下側ドア部材との間に、上側ドア部材を円滑に開閉動作するための隙間があっても、その隙間はシール性良く閉塞される。
そして、下側ドア部材の戸当りが上側ドア部材の窪みに収まるかたちで、上側ドア部材と下側ドア部材とが組み合わされて上下一体のドアとなるので、下側ドア部材と上側ドア部材との境界部位に突部が生ずることがなく、下側ドア部材と上側ドア部材との境界部位を、下側ドア部材や上側ドア部材の他の面と同一平面状とすることが可能である。
請求項2の発明に係る防水ドア装置にあっては、前記止水部は、ホルダー部と前記ホルダー部に装着された止水ゴムとで構成されており、前記ホルダー部のうち前記上側ドア部材の外面側部位の厚みに応じて、前記止水ゴムに突出部が形成されていることを特徴としている。
これにより、止水ゴムを確実かつ強度を有する構成のホルダー部で保持するために、ホルダー部のうち上側ドア部材の外面側部位の形状を折り返し部等として、ホルダー部のうち上側ドア部材の外面側部位を相対的に厚くしても、止水ゴムは、ホルダー部のうち上側ドア部材の外面側部位の厚みに応じて、その厚み分の隙間を埋める突出部が形成されている。従って、止水ゴムとホルダー部の下端との間に、ホルダー部の上側ドア部材の外面側部位の厚み分の隙間が生じて、その隙間から浸水するのが防止される。
請求項3の発明に係る防水ドア装置にあっては、前記ヒンジ機構は、前記枠体と前記ドアとの間に架設された連結シャフトと、前記2つの竪枠の一方に取り付けられると共に前記連結シャフトと直交する方向に延びる第1の回転軸を備えた第1の支持部材と、前記ドアに取り付けられると共に前記連結シャフトと直交する方向に延びる第2の回転軸を備えた第2の支持部材とを有して構成され、前記連結シャフトの両端部は、前記第1及び第2の回転軸を介して前記第1及び第2の支持部材に回転可能に支持されていることを特徴としている。
これにより、ドアが枠内空間を開閉する動作のときには、第1の回転軸を軸心としてドアが回転し、第2の回転軸は回転しないように規制されているものとし、ドアが枠内空間を閉塞している状態でドアに対し所定以上の圧力が加わったときに第2の回転軸が回転するようにすることができる。これに伴い、ドアは枠体の戸当りに通常の開閉時よりも強く押し付けられるので、ドアと枠体とのシール性が向上する。よって、ドアが水圧により上側ドア部材及び下側ドア部材が連結されたドア全体として開閉ができなくなった場合でも、下側ドア部材は、止水板として機能することができる。
請求項4の発明に係る防水ドア装置にあっては、前記枠体の上枠は、前記ドアと当接するために前記枠体が有する戸当りを基準として、前記ドアとは反対側に掴み部が設けられていると共に、前記下側ドア部材は、前記上枠の掴み部を有する側とは反対側に足掛け部を有することを特徴としている。
これにより、上側ドア部材のみを開いた後、両手又は片手で掴み部を持ち、片足を下側ドア部材の足掛け部に載せることで、床から下側ドア部材の上縁まである程度の高さがあっても、下側ドア部材を乗り越えて、上側ドア部材で開放された枠内空間からドアの反対側に避難することが可能である。
以上に述べたように、本発明に係る防水ドア装置によれば、上側ドア部材のみを開閉することができるので、浸水によりドア全体として開閉が困難になった非常時には、上側ドア部材のみを開いて、この上側ドア部材で開かれた枠内開口部から避難することが可能である。
そして、本発明に係る防水ドア装置によれば、防水ドアを閉じた後に防水ドアの向こう側の浸水状況を確認したい場合には、ドア全体を開かなくても、上側ドア材のみを開き、この上側ドア部材の開放により形成された枠内開口部から浸水状況を確認することが可能である。この場合でも、下側ドア部材は、止水板として機能しているので、浸水を防止することができる。
更に、本発明に係る防水ドア装置によれば、上側ドア部材と下側ドア部材とを一体のドアとなるように組み合わせたとき、下側ドア部材の戸当りのシール部材が上側ドア部材の窪みの立壁部に圧縮しつつ当接し、更に、上側ドア部材の止水部の止水ゴムが下側ドアの戸当りの上側部位に圧縮しつつ当接するので、上側ドア部材と下側ドア部材との間に、上側ドア部材を円滑に開閉動作するための隙間があっても、その隙間をシール性良く閉塞することができる。
特に請求項2の発明に係る防水ドア装置によれば、止水ゴムを確実かつ強度を有する構成のホルダー部で保持するために、ホルダー部のうち上側ドア部材の外面側部位の形状を折り返し部等として、ホルダー部のうち上側ドア部材の外面側部位を相対的に厚くしても、止水ゴムは、ホルダー部のうち上側ドア部材の外面側部位の厚みに応じて、その厚み分の隙間を埋める突出部が形成されている。従って、止水部は、止水ゴムとホルダー部の下端との間に、ホルダー部のうち上側ドア部材の外面側部位の厚み分の隙間が生じて、その隙間から浸水するのを防止することが可能である。
特に請求項3の発明に係る防水ドア装置によれば、ドアが枠内空間を開閉する動作のときには、第1の回転軸を軸心としてドアが回転し、第2の回転軸は回転しないように規制されているものとし、ドアが枠内空間を閉塞している状態でドアに対し所定以上の圧力が加わったときに第2の回転軸が回転するようにすることができる。これに伴い、ドアは枠体の戸当りに通常の開閉時よりも強く押し付けられるので、ドアと枠体とのシール性が向上する。よって、ドアが水圧により上側ドア部材及び下側ドア部材が連結されたドア全体として開閉ができなくなった場合でも、下側ドア部材は、止水板として機能することが可能となる。
特に請求項4の発明に係る防水ドア装置によれば、上側ドア部材のみを開いた後、両手又は片手で掴み部を持ち、片足を下側ドア部材の足掛け部に載せることで、床から下側ドア部材の上縁まである程度の高さがあっても、下側ドア部材を乗り越えて、上側ドア部材で開放された枠内空間からドアの反対側に避難することが可能である。
図1は、この発明に係る防水ドア装置の全体構成を外部側から見た状態を示した概略図である。 図2は、図1のA−A線断面を拡大した断面拡大図(但し、ハンドル等は省略した図。)である。 図3は、前記防水ドア装置の上側ドア部材と下側ドア部材との境界部位を示した説明図である。 図4は、図3のドアのB−B線断面図である。 図5は、前記防水ドア装置のヒンジ機構の構成を主に説明するための概略図である。 図6(a)から図6(c)は、前記防水ドア装置が図5のヒンジ装置を有した場合における、ドアの開放時の状態、ドアの通常の閉塞時の状態、ドアが水圧で押された時の状態を示した概略図である。 図7(a)は、前記上側ドア部材が前記下側ドア部材に対し開く前の状態を示した概略図であり、図7(b)は、前記上側ドア部材が前記下側ドア部材に対し開いた状態を示した概略図である。
以下、この発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1から図7において、この発明の防水ドア装置1の一例が示されている。この防水ドア装置1は、例えば、建物の出入り口、地下駐車場の地上に上がる階段の出入り口、地下商店街の非常口等を開閉するのに用いることが可能なものであり、日常的に用いられるドア装置と、非常時にのみ用いられるドア装置との双方を含む。
防水ドア装置1は、図1及び図2に示されるように、枠体2と、ドア7とで基本的に構成されている。図2では、防水ドア装置1は、外部と内部とを仕切る立壁Wと床F(より正確には、床Fに設けた窪み。)との間の空間に設置されており、ドア7が外部側に開くようになっている。
枠体2は、図2に示されるように、上枠2aと、戸先側竪枠2bと、吊元側竪枠2cと、くつずり(「下枠」とも称する。)2dとを有する。枠体2は、これらの上枠2a、戸先側竪枠2b、吊元側竪枠2c、及びくつずり2dにより、図1に示されるように、ロの字状をなし、枠内に矩形状の開口部Sが形成されている。
そして、枠体2は、図2及び図5に示されるように、上枠2a、戸先側竪枠2b、吊元側竪枠2c及びくつずり2dの全てにおいて、ドア7の内部側面の周縁部位と当接するための戸当り3を有する。戸当り3のうち上枠2aに位置するものを上方戸当り3a、戸先側竪枠2bに位置するものを側方戸当り3b、吊元側竪枠2cに位置するものを側方戸当り3c、くつずり2dに位置するものを下方戸当り3dとする。戸当り3(3aから3d)は、一連につながってロの字状をなしている。戸当り3は、図2の上方戸当り3a、下方戸当り3d及び図3の側方戸当り3cで示されるように、ホルダー部4とシール部材5とを備えている。
ホルダー部4は、断面がコの字状をなしていると共に、枠内開口部S側が逆U字状に折り曲げられて、つぶし部となっている。そして、ホルダー部4のつぶし部の山折りの頂面は、シール部材5のドア7と対峙する面よりも引っ込んでおり、後述するように、通常時ではシール部材5のみがドア7に当接するようになっている。シール部材5は、止水ゴムやパッキン等とも称されるもので、少なくともドア7が当該シール部材5に遠近する方向に伸縮可能な構成となっている。シール部材5の構成は、この実施形態では問わない。シール部材5は、連なった状態ではロの字状をなし、ホルダー部4の溝部内に押し込まれることで枠体2に固定される。
ドア7は、上側ドア部材71と下側ドア部材72とを備えており、この実施形態では、図1に示されるように、それぞれ2つのヒンジ機構21により枠体2の吊元側竪枠2cに連結されている。
上側ドア部材71は、図1及び図2に示されるように、例えば水が浸水してくる外部側に面した外部側パネル8aと、避難する内部側に面した内部側パネル9aと、パネル8a、9aの上側を連接する上側連接パネル10aと、パネル8a、9aの下側を連接する下側連接パネル11aと、パネル8a、9aの側方を連接する側方連接パネル12a、13aとを備えた箱体状のものである。これらのパネル8a、9a、10a、11a、12a及び13aは、孔や下記する窪み25を除き、それぞれ全面において凹凸のない平面状をなしている。
また、上側ドア部材71は、図3及び図4に示されるように、ドア7全体又は上側ドア部材71を枠体2の戸先側竪枠2bに仮締め・施錠を行い又はその仮締め・施錠を解除するための金具14を備えている。この金具14は、上側ドア部材71内に収容されたボックス15と、ハンドル16と、施錠装置17とを有する。
ハンドル16は、例えば、図3及び図4に示されるように、ボックス15内に収容された機構(図示せず。)と、ボックス15からパネル8a、9bの外面に突出した回転軸161と、回転軸161に装着されたハンドル本体162、162と、ボックス15から側方連接パネル12aの外面に出没するラッチボルト163とで構成さている。ハンドル16に対し、ハンドル本体162を図3の実線の位置から2点鎖線の位置のまで回転させ、且つ、元の実線の位置まで戻す操作を行うことにより、ラッチボルト163が図3の太い矢印に示すように側方連接パネル12aから出没して、ドア7全体又は上側ドア部材71を戸先側竪枠2bに仮締めし又はその仮締めを解除することが可能である。なお、図3、図4では、ハンドル本体162をレバー型のものとして示したが、ノブ型のものであっても良い。
施錠装置17は、例えば、図3及び図4に示されるように、ボックス15内に収容された機構(図示せず。)と、ボックス15からパネル8a、8bの外面に突出した回転軸171、171と、回転軸171に装着されて鍵100を差し込んで回す回転部172と、手の指で回すサムターン173と、ボックス15から側方連接パネル12aの外面に出没するデッドボルト174とで構成さている。防犯上の見地から、鍵100を差し込んで回す回転部172は外部側に配置されている。例えば、回転部172の鍵穴に鍵100を差し込んで、鍵100を図3の実線の位置から2点鎖線の位置まで回し、且つ、元の実線の位置まで戻す操作を行うことにより、デッドボルト174が図5の白抜き矢印に示すように側方連接パネル12aから出没して、ドア7全体又は上側ドア部材71を戸先側竪枠2bに施錠し又はその施錠を解除することが可能である。なお、防犯上の必要性がなければ、施錠装置17はなくても良い。
下側ドア部材72は、上側ドア部材71の鉛直方向の下方に若干の隙間(例えば3mm)を空けて位置しており、図1及び図2に示されるように、外部側パネル8aと同じ側に面した外部側パネル8bと、内部側パネル9aと同じ側に面した内部側パネル9bと、パネル8b、9bの上側を連接する上側連接パネル10bと、パネル8b、9bの下側を連接する下側連接パネル11bと、パネル8b、9bの側方を連接する側方連接パネル12b、13bを備えた箱体状のものである。
パネル8b、9b、10b、11b、12b及び13bは、孔等を除き、それぞれ全面において凹凸のない平面状をなしている。更に、図2に示されるように、上側ドア部材71の外部側パネル8aと下側ドア部材72の外部側パネル8bとは同一平面上にあり、上側ドア部材71の内部側パネル9aと下側ドア部材72の内部側パネル9bとについても同一平面上にある。
また、下側ドア部材72は、下側ドア部材72を上側ドア部材71と連結し、その連結を解除するための金具18を有している。金具18は、下側ドア部材72内に収容されたボックス19と、連結装置20とを有する。連結装置20は、例えば、図3及び図4に示されるように、ボックス19内に収容された機構(図示せず。)と、ボックス19からパネル8b、9bの外面に突出した回転軸201、201と、手の指で回すサムターン202と、回転軸201に装着されて鍵100を差し込んで回す回転部203と、ボックス19から上側連接パネル10bの外面に出没するデッドボルト204とで構成さている。緊急時に鍵100がなくても開錠することがでるようにサムターン202が外部側に配置されている。例えば、サムターン202を、図3の実線の位置から2点鎖線の位置まで回し、且つ、元の実線の位置まで戻す操作を行うことにより、デッドボルト204が図3の細線の矢印に示すように上側連接パネル10bから出没して、下側ドア部材72を上側ドア部材71に連結し、その連結を解除することが可能である。
このような上側ドア部材71及び下側ドア部材72を有することにより、洪水や津波等によりドア7の外部側の水の深さが300mmを超える等して、ドア7を水が浸水してきた外部側に向けて開くことが困難な状態になった場合には、以下の手順により上側ドア部材71のみを開いて避難することが可能である。
すなわち、施錠装置17のデッドボルト174により施錠されていないか、図示しないが施錠装置17自体がない条件下では、まず、連結装置20のサムターン202を回して、デッドボルト204を没入させて、上側ドア部材71と下側ドア部材72との連結を解除する。次に、ハンドル本体162を持って回転して、ラッチボルト163を没入させて、上側ドア部材71の仮締めを解除した後、ハンドル本体162を外部側に引く。これにより、下側ドア部材72は水圧で固定されているので、上側ドア部材71のみを開くことができ、上側ドア部材71を開いてできた開口部から内部側に避難することが可能である。なお、ドア7が施錠装置17のデッドボルト174により施錠されている場合にも、避難する者が鍵100を有していれば、前記手順において回転部172に鍵100を差し込んで回転させて、デッドボルト174を没入して、施錠装置17を開錠するという手順が加わるのみである。
ヒンジ機構21は、防水ドアとしての機能を確保するために、図5及び図6に示されるように、二軸ヒンジ機構が用いられている。すなわち、ヒンジ機構21は、図5に示されるように、枠体2とドア7との間に架設された連結シャフト211と、吊元側竪枠2cにボルト等の固定具212により取り付けられると共に連結シャフト211を当該連結シャフト211と直交する第1の回転軸213を介して横方向に回転可能に支持する第1の支持部材214と、ドア7の外部側パネル9a又は外部側パネル9bにボルト等の固定具215を介して取り付けられると共に連結シャフト211を当該連結シャフト211と直交する第2の回転軸216を介して回転可能に支持する第2の支持部材217とを備えている。第2の回転軸27は、通常使用時には回転が規制されており、所定以上の圧力がドア7に加わった場合に回転するようになっている。所定以上の圧力とは、例えばドア7に対し枠内開口部Sを閉塞した状態から枠内開口部Sを開く方向に動かすことができないか困難な、ドア7に開閉障害が生ずるほどの圧力である。
これにより、防水ドア装置1は、図6(a)及び図6(b)に示されるように、日常時においてドア7を開閉させる場合には、第2の回転軸27は回転せず、第1の回転軸24が回転することにより、ドア7は、第1の回転軸24を軸心として回転する。そして、図6(b)に示されるように、ドア7の戸先側部位及び吊元側部位がシール部材5のみに当たり、シール部材5を若干収縮させることで、日常に必要とされるドア7と枠体2とのシール性が得られる。
そして、図6(c)に示されるように、ドア7が閉じた状態で、当該ドア7に対し矢印に示す方向に水圧が加わった場合には、連結シャフト22が双方の回転軸24、27を軸心として回転可能になり、ドア7を図6(b)の閉塞状態から更にシール部材5側に変位させ、ドア7がシール部材5を戸先側枠体2b及び吊元側枠体2cに当接するまでシール部材5を押して収縮した状態とする。これにより、ドア7と枠体2とのシール性が向上し、少なくとも下側ドア部材72では下側ドア部材72と枠体2との間から浸水することが防止される。
このようなヒンジ機構21を有することにより、上側ドア部材71を開いた状態において、下側ドア部材72は止水板として機能することができる。このため、例えば水の深さが下側ドア部材72の上端まで到達していなければ、内部側に避難した者が上側ドア部材71のみを開いて、外部の浸水の様子等を確認することが可能である。
そして、本発明の防水ドア1は、下記に示すように、ドア7が上側ドア部材71と下側ドア部材72とに分割したことに起因する浸水を防止するための構造及び、上側ドア部材71のみを開いての避難を容易にするための構造を更に有している。
すなわち、下側ドア部材72は、図2及び図7に示されるように、上側ドア部材71が当接する戸当り22を有している。この戸当り22は、ホルダー部23とシール部材24とで構成されている。
ホルダー部23は、この実施形態では、内部側パネル9bから、当該内部パネル9bと同一平面状になるようにしつつ、上側ドア部材71の下側連接パネル10aよりも上方に延びる板状の縦壁部23aと、この延出部材23aの先端から外部側に向けて延びる板状の上壁部23bとを有し、下側ドア部材72の上側連接パネル10bの一部とでコの字状をなしている。
シール部材24は、止水ゴムやパッキン等とも称されるもので、下側ドア部材72の一方の側方から他方の側方まで配置され、少なくとも上側ドア部材71が当該シール部材24に遠近する方向に伸縮可能な構成となっている。シール部材24は、例えばシリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム等の素材が用いられる。そして、シール部材24は、ホルダー部23の溝部内に押し込まれることにより固定され、この固定された状態では、上壁部23bよりも外部側に突出して、下側ドア部材72が少なくともシール部材24に対し最先に当接するようになっている。
上側ドア部材71は、下側ドア部材72の戸当り22と、ドア7の厚み内で組み合うことができる空間を得るために窪み25を有している。この窪み25は、下側連接パネル10aのうちデッドボルト204が出没する孔よりも内部側の部位を上方に折り曲げて、戸当り22と対峙する立壁部26を形成することで構成されている。立壁部26は、上側ドア部材71と下側ドア部材72とが連結された時には、シール部材82と、当該シール部材82が若干伸縮した状態で当接する。
このような戸当り22を下側ドア部材72に設け、上側ドア部材71に戸当り22と組み合う窪み25を設けることにより、上側ドア部材71の内部側パネル9a、下側ドア部材72の内部側パネル9bに凹凸を形成することなく、且つ、上側ドア部材71の立壁部26と下側ドア部材72とをシール性良く当接させることができる。そして、このように、上側ドア部材71の立壁部26が下側ドア部材72のシール部材82に当接するようにしたこととで、上側ドア部材71と下側ドア部材72との連結を解除して、下側ドア部材72を外部側に開こうとしても、下側ドア部材72が外部側に開くのを防止することが可能である。よって、施錠装置17で施錠しているにも関わらず、下側ドア部材72が開けられて、不審者等が内部に侵入することを防ぐことができる。
更に、上側ドア部材71は、図2、図4及び図7に示されるように、上側ドア部材71と下側ドア部材72とが連結された状態において、戸当り22の上方になる位置に、止水部27を有している。止水部27は、ホルダー部28と止水ゴム29とで構成されている。
ホルダー部28は、立壁部26を戸当り22と対峙する部位よりも更に上側に延出させた立壁延出部26aと、立壁延出部26aの上端から内部側に延びた上壁部28aと、内部側パネル9aの下端をU字状に折り曲げてなるつぶし部28bとから成り、これら立壁延出部26aと上壁部28aとつぶし部28bとで逆U字状をなしている。
止水ゴム29は、例えばシリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム等の素材が用いられるもので、ホルダー部28の溝部内に押し込まれることにより固定される。止水ゴム29は、つぶし部28bの谷折りの頂部よりもシール部材24側に突出していると共につぶし部28bの頂部と上壁部23bとの間から内部側に向けて突出した形態となっている。
このような止水部27を有することにより、上側ドア部材71と下側ドア部材72とを、戸当り22が立壁部26に当接するように組み付けた状態において、止水ゴム29が戸当り22のホルダー部23の上壁部23に圧接するので、戸当り22と止水ゴム29とをシール性良く当接させることができる。
しかも、止水部27のホルダー部28に対し内部側の部位をつぶし部28bとしても、止水ゴム29は、つぶし部28bの頂部よりも下方において、内部側に突出した突出部を有するので、例えばドア7の側方縁部においてつぶし部28bと止水ゴム29との隙間から浸水するのを防止することが可能である。
また、下側ドア部材72は、図1及び図2に示されるように、外部側にコの字状に開口した足掛け部30を有している。この足掛け部30は、図2では、外部側パネル8bに開口部を設けると共に、下部ドア部材72内に外部パネル8bの開口部と連通する開口を備えたコの字状部位を有する部材を装着することで構成されている。
そして、枠体2は、図2に示されるように、枠内開口部Sの軸方向に延出させて、枠体2の厚みを相対的に大きくすると共に、図1及び図2に示されるように、上枠2の上方戸当り3aを基準としてドア7とは反対側に掴み部31が設けられている。これにより、足掛け部30は、ドア7の掴み部31を有する側と反対側に開口している。掴み部31は、この実施形態では、円筒状の棒体31aと、この棒体31aを上方戸当り3aに取り付けるための取り付け部31bとで構成されている。
このような足掛け部30及び掴み部31を有することにより、上側ドア部材71を開いた後、両手又は片手で掴み部31の棒体31aを掴み、片足を足掛け部30に置く動作を行うことで、床Fから下側ドア部材72の上端まである程度の高さを有していても、下側ドア部材72を乗り越えて、上側ドア部材71の開放でできた空間から、内部側に避難することが可能となる。
1 防水ドア装置
2 枠体
2a 上枠
2b 竪枠(戸先側竪枠)
2c 竪枠(吊元側竪枠)
2d くつずり
3 枠体の戸当り
7 ドア(上下一体)
71 上側ドア部材
72 下側ドア部材
21 ヒンジ機構
211 連結シャフト
213 第1の回転軸
214 第1の支持部材
216 第2の回転軸
217 第2の支持部材
22 下側ドア部材の戸当り
23 ホルダー部
23a 立壁部
23b 戸当りの上側部位(上壁部)
24 シール部材
25 窪み
26 立壁部
27 止水部
28 ホルダー部
28b 止水部の上側ドア部材の外面側部位(つぶし部)
29 止水ゴム
30 足掛け部
31 掴み部
S 枠内開口部

Claims (4)

  1. 上枠、前記上枠に対して下方に位置するくつずり、及び、前記上枠と前記くつずりとの間に位置する2つの竪枠により成る枠体と、
    前記2つの竪枠のいずれかにヒンジ機構を介して回転可能に取り付けられて、前記枠体の枠内の開口部を開閉するドアと、を備え、
    前記ドアは、上側ドア部材と下側ドア部材とで構成された防水ドア装置であって、
    前記下側ドア部材は、前記上側ドア部材と当接するシール部材を有する戸当りを前記上側ドア部材側に突出させ、
    前記上側ドア部材は、前記戸当りのシール部材と当接する立壁部を有する窪みを前記戸当りの突出量に応じて窪ませることで形成し、
    更に、前記上側ドア部材は、前記戸当りの上側部位と当接する止水ゴムを備えた止水部を前記窪みの上方に有することを特徴とする防水ドア装置。
  2. 前記止水部は、ホルダー部と前記ホルダー部に装着された止水ゴムとで構成されており、前記ホルダー部のうち前記上側ドア部材の外面側部位の厚みに応じて、前記止水ゴムに突出部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防水ドア装置。
  3. 前記ヒンジ機構は、前記枠体と前記ドアとの間に架設された連結シャフトと、前記2つの竪枠の一方に取り付けられると共に前記連結シャフトと直交する方向に延びる第1の回転軸を備えた第1の支持部材と、前記ドアに取り付けられると共に前記連結シャフトと直交する方向に延びる第2の回転軸を備えた第2の支持部材とを有して構成され、前記連結シャフトの両端部は、前記第1及び第2の回転軸を介して前記第1及び第2の支持部材に回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の防水ドア装置。
  4. 前記枠体の上枠は、前記ドアと当接するために前記枠体が有する戸当りを基準として、前記ドアとは反対側に掴み部が設けられていると共に、前記下側ドア部材は、前記上枠の掴み部を有する側とは反対側に足掛け部を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の防水ドア装置。
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