JP6276542B2 - 扉の止水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、扉の止水構造に関する。
従来の扉の止水構造として、例えば、特許文献1には、環状の枠部材と、この枠部材の開口を塞止する扉部材とを備え、この扉部材にて開口を塞止することによって、開口からの浸水を阻止する止水扉装置が開示されている。この止水扉装置は、枠部材に、扉部材の周縁部を受ける環状の受部が設けてあり、この受部の適宜位置に扉部材に当接させる枠側凸部が開口に倣って延設してあり、扉部材の周縁部に受部に当接させる扉側凸部が、枠側凸部の当接部分と位置を異ならせて、当該当接部分に倣って延設してある。そして、この止水扉装置は、受部の扉側凸部の当接部分に、弾性材を用いてなる第1止水部材が延設してあり、扉部材の枠側凸部の当接部分に、弾性材を用いてなる第2止水部材が延設してある。
特開2007−023540号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の止水扉装置は、上記の構成により開口を密閉し、建物内部への浸水を防止しているが、例えば、さらなる止水性能の向上の点で更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、開口の止水性能を向上することができる扉の止水構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、構造物の開口に設けられる枠体に回動可能に支持される扉体が前記開口を開閉する扉の止水構造である。扉の止水構造は、前記扉体が前記開口を閉塞させる閉塞位置にある状態で、前記扉体が前記枠体に押し付けられる押付方向に対して当該枠体と当該扉体との間に介在する枠状の止水部材を備え、前記止水部材は、前記扉体が前記開口を開放させる開放位置にある状態で、前記枠体に支持される前記扉体の吊り元側における前記押付方向となる方向の高さが相対的に高く、前記扉体の吊り元側とは反対側の戸先側における前記押付方向となる方向の高さが相対的に低く、さらに、水平方向に沿って設けられ、前記吊り元側から前記戸先側に向って、前記押付方向となる方向の高さが徐々に低くなるように形成された傾斜を有する水平部材を含んで構成される。
これにより、この扉の止水構造は、開口の止水性能を向上することができる。つまり、例えば、戸先側において、止水部材によって扉体が閉まりきらなくなることを抑制した上で、吊り元側において、適正な止水性能を確保することができるので、開口の止水性能を向上することができる。また、例えば、止水部材を構成する水平部材においても、戸先側において止水部材によって扉体が閉まりきらなくなることを抑制した上で、吊り元側において、適正な止水性能を確保することができる。
また、上記扉の止水構造では、前記扉体の吊り元側に設けられた蝶番は、屋外空間側に位置する、鉛直方向に沿った回動軸を中心として、前記扉体を前記枠体のうちの縦枠部材に回動可能に支持し、前記止水部材は、前記扉体を挟んで前記蝶番の回動軸とは反対側の屋内空間側に配置されているものとすることができる。
この場合、止水部材は屋内空間側に配置されているので、扉体に対して屋外側から水圧が作用したときに、止水部材が枠体と扉体との間で押付方向に十分に押しつぶされて、適正な止水性能を確保することができる。
また、上記扉の止水構造では、前記止水部材は、例として、前記枠体側に設けられているものとすることができる。
また、上記扉の止水構造では、前記扉体の吊り元側の端部が前記蝶番によって前記枠体に支持されていることにより、前記吊り元側においては、水圧状態での前記扉体における各当接面と各保持部の底面との間隔が、非水圧状態である初期状態での前記扉体における各当接面と各保持部の底面との間隔に対して、戸先側の場合と比較して変化が小さく、初期状態の時点で、吊り元側止水構造が前記枠体と前記扉体との間で押付方向に押しつぶされて密着しているものとすることができる。
この場合、初期状態の時点で、吊り元側止水構造が枠体と扉体との間で押付方向に十分に押しつぶされて密着しているので、水圧状態でも適正な止水性能を確保することができる。
また、上記扉の止水構造では、前記止水部材は、止水ゴムと、当該止水ゴムと前記枠体又は前記扉体との間に介在するスペーサを含んで構成され、前記止水ゴムの前記押付方向となる方向の高さが前記吊り元側と前記戸先側とで同等であり、前記スペーサの前記押付方向となる方向の高さが前記吊り元側と前記戸先側とで異なるものとすることができる。
この場合、スペーサの押付方向となる方向の高さを、吊り元側と戸先側とで異ならせることで、止水部材の吊り元側の高さを相対的に高くし、戸先側の高さを相対的に低くする構成を実現することができる。
本発明に係る扉の止水構造は、開口の止水性能を向上することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る扉の概略構成を表す模式的な正面図である。 図2は、図1に示すA−A断面図である。 図3は、図1に示すA−A断面図である。 図4は、図1に示すB−B断面図である。 図5は、図2に示す囲み線Cを含む部分断面図である。 図6は、図2に示す囲み線Cを含む部分断面図である。 図7は、実施形態2に係る扉の水平方向に沿った断面図である。 図8は、実施形態2に係る扉の水平方向に沿った断面図である。 図9は、実施形態2に係る扉のスペーサの模式的な斜視図である。 図10は、実施形態3に係る扉の水平方向に沿った断面図である。 図11は、実施形態3に係る扉の水平方向に沿った断面図である。 図12は、実施形態3に係る扉のストッパ機構の概略構成を表す側面図である。 図13は、実施形態3に係る扉のストッパ機構の概略構成を表す側面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る扉の概略構成を表す模式的な正面図である。図2、図3は、図1に示すA−A断面図である。ここでは、図2は、扉体が閉塞位置にある状態を表し、図3は、扉体が開放位置にある状態を表している。図4は、図1に示すB−B断面図である。図5、図6は、図2に示す囲み線Cを含む部分断面図である。ここでは、図5は、水圧が作用していない状態を表し、図6は、水圧が作用している状態を表している。
図1、図2に示す本実施形態の扉1は、ビル、家屋、倉庫等の建築物を含む構造物2に形成された開口3を開放あるいは閉塞するものである。開口3は、構造物2の第1空間側(例えば、屋外空間側)と第2空間側(例えば、屋内空間側)とを連通するように形成される。本実施形態の扉1は、止水構造100を有し構造物2の内部に水が浸入することを防止する、いわゆる止水扉である。本実施形態の扉1は、枠体4と、扉体5と、止水構造100とを備える。
なお、以下の説明では、扉体5を閉塞位置に回動させる際の回動方向を「閉塞時回動方向」といい、扉体5を開放位置に回動させる際の回動方向を「開放時回動方向」という場合がある。また、閉塞時回動方向は、典型的には、開口3を介して一方の空間側(屋外空間側)から他方の空間側(屋内空間側)へ水が浸入する可能性がある場合に、水が流動する可能性がある方向に沿った方向である。つまり、水の流動方向は、典型的には、開放時回動方向側が上流側、閉塞時回動方向側が下流側となる。また、水平方向に沿った方向であって後述の一対の縦枠部材41が向かい合う方向を「扉幅方向」という場合がある。
枠体4は、構造物2の開口3に設けられる。枠体4は、一対の縦枠部材41と、一対の上枠部材42及び下枠部材43とを含んで構成される四方枠タイプとなっている。
一対の縦枠部材41は、それぞれ開口3の鉛直方向に沿った端面に1つずつ設けられる。一対の縦枠部材41は、水平方向に対して開口3の空間部分を挟んで対向し、扉幅方向に対して左右一対で設けられる。一対の縦枠部材41は、鉛直方向に沿って設けられる。
上枠部材42及び下枠部材43は、それぞれ開口3の水平方向に沿った端面に1つずつ設けられる。ここでは、上枠部材42は、開口3の水平方向に沿った端面であって鉛直方向上側の端面に設けられる。下枠部材43は、開口3の水平方向に沿った端面であって鉛直方向下側の端面に設けられる。上枠部材42及び下枠部材43は、鉛直方向に対して開口3の空間部分を挟んで対向する。上枠部材42及び下枠部材43は、水平方向に沿って設けられる。
枠体4は、開口3の内面側にて一対の縦枠部材41の端部と一対の上枠部材42、下枠部材43の端部とが連結されており、全体として開口3に対応した環状のロの字型形状に構成される。枠体4は、開口3の周囲を囲むように構造物2に固定的に取り付けられている。一対の縦枠部材41、上枠部材42、下枠部材43は、開口3の各端面との間がコーキング材等により水密状態とされる。
さらに、枠体4は、各縦枠部材41、上枠部材42、下枠部材43における開口3の空間部分側に、後述の止水部材101を保持するための保持部44を有する。保持部44は、枠体4の各縦枠部材41、上枠部材42、下枠部材43に沿って、全体として環状のロの字型形状に構成される。保持部44は、枠体4の各縦枠部材41、上枠部材42、下枠部材43において、開放時回動方向側、すなわち、屋外空間側に開口するように凹部状に形成され、当該凹部内に止水部材101を収容、保持することができる。
扉体5は、枠体4に回動可能に支持され開口3を開閉する開閉体である。すなわち、扉体5は、開口3を開放あるいは閉塞する。本実施形態の扉体5は、片開き式の扉である。扉体5は、例えば、框、縦桟、横桟等の骨格部材を組んだものに対して両面から板状の扉表面材を組み付けることで、全体として矩形パネル状の部材として構成される。
扉体5は、扉表面材に当該扉体5を開閉するためのドアノブ51等が設けられる。また、扉体5は、水平方向に沿った一方の端面に蝶番52等が設けられる一方、他方の端面にラッチ53等が設けられる。蝶番52は、鉛直方向に沿った回動軸を中心として、扉体5を枠体4の一方の縦枠部材41に回動可能に支持する。本実施形態の蝶番52は、1つの回動軸を有する1軸蝶番によって構成される。本実施形態の蝶番52は、鉛直方向に間をあけて2箇所に設けられる。ラッチ53は、枠体4の他方の縦枠部材41に形成される係合穴53aと係合することで、扉体5の戸先を当該縦枠部材41に係合するものである。扉体5は、水平方向に対して蝶番52が設けられる基端部側が吊り元側(言い換えれば、戸尻側)となる一方、吊り元側とは反対側、すなわち、ラッチ53が設けられる先端部側が戸先側となる。扉体5は、さらに、不図示のドアクローザー等を備えていてもよい。
したがって、扉体5は、蝶番52の回動軸を回動中心として、開口3を閉塞させる閉塞位置(図2中に実線で図示)と、開口3を開放させる開放位置(図2中に点線で図示)とに回動可能となる。そして、この扉体5は、閉塞位置にある状態でラッチ53が縦枠部材41に形成された係合穴53aと係合する。扉体5は、閉塞位置から開放位置側に回動されることで、屋外空間側に進出し開口3を開放する。
止水構造100は、止水部材101を有し、扉体5が閉塞位置にある状態で、当該止水部材101によって開口3を止水するものである。止水部材101は、扉体5が閉塞位置にある状態で、扉体5が枠体4に押し付けられる押付方向に対して当該枠体4と当該扉体5との間に介在する。本実施形態の止水部材101は、枠体4側に設けられるものとして説明するがこれに限らず、扉体5側に設けられてもよい。ここで、扉体5が枠体4に押し付けられる押付方向とは、典型的には、扉体5に対して屋外空間側から水圧が作用した際に当該水圧による押し付け力が作用する方向であり、第1空間側(例えば、屋外空間側)から第2空間側(例えば、屋内空間側)に向う方向である。本実施形態では、押付方向は、閉塞位置にある扉体5の扉表面材と直交する方向で屋内空間側に向う方向に相当する。
本実施形態の止水部材101は、戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105を含んで構成される。戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105は、所定の弾性を有する弾性部材であり、例えば、独立気泡型の樹脂(止水ゴム)材や気泡を有しない柔らかめの樹脂等を用いることができる。戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105は、扉体5が閉塞位置にある状態で枠体4と扉体5との間に介在し、当該枠体4と扉体5との間を封止(シール)して流体の通過を防止する。さらに言えば、戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105は、扉体5の閉塞位置側への回動に応じて枠体4と扉体5との間で弾性変形し枠体4と扉体5とに密着し、当該枠体4と当該扉体5との間を密閉する。
戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103は、鉛直方向に沿って設けられる一対の鉛直部材である。上側止水ゴム104、下側止水ゴム105は、水平方向に沿って設けられる一対の水平部材である。戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105は、棒状の部材として形成される。
より詳細には、戸先側止水ゴム102は、戸先側の縦枠部材41の保持部44内に収容、保持される。吊り元側止水ゴム103は、吊り元側の縦枠部材41の保持部44内に収容、保持される。上側止水ゴム104は、上枠部材42の保持部44内に収容、保持される。下側止水ゴム105は、下枠部材43の保持部44内に収容、保持される。戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105は、各保持部44内で、各端部が水密状態(密着状態)となるように連続的に連結されている。戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105によって構成される止水部材101は、全体として枠体4に対応した枠状のロの字型形状に構成される。
そして、本実施形態の止水部材101は、図3、図4に示すように、押付方向となる方向の高さを吊り元側と戸先側とで異ならせることで、開口3の止水性能を向上することができるようにしている。
具体的には、止水部材101は、扉体5が開放位置にある状態で、吊り元側における押付方向となる方向の高さが相対的に高く、戸先側における押付方向となる方向の高さが相対的に低くなるように形成される。
ここでは、止水部材101は、戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105の押付方向となる方向の高さが吊り元側と戸先側とで異なる。これにより、止水構造100は、止水部材101の吊り元側の高さを相対的に高くし、戸先側の高さを相対的に低くする構成を実現することができる。
より詳細には、止水部材101は、図3に示すように、一対の鉛直部材としての戸先側止水ゴム102と吊り元側止水ゴム103との関係において、吊り元側止水ゴム103の高さH2が戸先側止水ゴム102の高さH1より高く形成される。ここで、戸先側止水ゴム102の高さH1とは、戸先側止水ゴム102における押付方向となる方向の高さである。戸先側止水ゴム102の高さH1は、典型的には、戸先側の縦枠部材41の保持部44の屋内側の底面から戸先側止水ゴム102の屋外側の先端位置までの長さに相当する。また、吊り元側止水ゴム103の高さH2とは、吊り元側止水ゴム103における押付方向となる方向の高さである。吊り元側止水ゴム103の高さH2は、典型的には、吊り元側の縦枠部材41の保持部44の屋内側の底面から吊り元側止水ゴム103の屋外側の先端位置までの長さに相当する。
なお、扉体5が閉塞位置(図2参照)にあり当該扉体5に水圧が作用していない状態で、扉体5における戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103との各当接面と、対応する各保持部44の底面とは、ほぼ平行になっている。また、扉体5が閉塞位置にあり当該扉体5に水圧が作用していない状態で、扉体5における戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103との各当接面と、対応する各保持部44の底面との押付方向に沿った間隔は、ほぼ同等になっている。
また、止水部材101は、図4に示すように、一対の水平部材としての上側止水ゴム104、下側止水ゴム105が、吊り元側から戸先側に向って、押付方向となる方向の高さが徐々に低くなるように形成された傾斜(テーパ)を有する。図4は、下側止水ゴム105を図示しているが、上側止水ゴム104についてもほぼ同様である。上側止水ゴム104、下側止水ゴム105は、吊り元側の端部の高さH4が戸先側の端部の高さH3より高く形成される。そして、上側止水ゴム104、下側止水ゴム105は、吊り元側から戸先側に向って先細りとなるような形状に形成される。ここで、上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の高さH3とは、戸先側の端部における押付方向となる方向の高さである。上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の高さH3は、典型的には、戸先側の端部において、上枠部材42、下枠部材43の保持部44の屋内側の底面から上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の屋外側の先端位置までの長さに相当する。同様に、上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の高さH4とは、吊り元側の端部における押付方向となる方向の高さである。上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の高さH4は、典型的には、吊り元側の端部において、上枠部材42、下枠部材43の保持部44の屋内側の底面から上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の屋外側の先端位置までの長さに相当する。上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の高さH3は、上述の戸先側止水ゴム102の高さH1と同等に設定される。また、上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の高さH4は、上述の吊り元側止水ゴム103の高さH2と同等に設定される。
なおこの場合も、扉体5が閉塞位置(図2参照)にあり当該扉体5に水圧が作用していない状態で、扉体5における上側止水ゴム104、下側止水ゴム105との各当接面と、対応する各保持部44の底面とは、ほぼ平行になっている。また、扉体5が閉塞位置にあり当該扉体5に水圧が作用していない状態で、扉体5における上側止水ゴム104、下側止水ゴム105との各当接面と、対応する各保持部44の底面との押付方向に沿った間隔は、ほぼ同等になっている。
上記のように構成される扉1は、図5に示す初期状態に対して、図6に示す水圧状態では、扉体5の戸先側が水圧によって屋内側、言い換えれば、枠体4側に押し込まれることとなる。ここで、図5に例示する初期状態とは、扉体5に対して屋外側から水圧が作用していない状態である。一方、図6に例示する水圧状態とは、扉体5に対して屋外側から所定の大きさの水圧が作用している状態である。このため、止水構造100は、戸先側においては、水圧状態での扉体5における各当接面と各保持部44の底面との間隔D2(図6参照)が、初期状態での扉体5における各当接面と各保持部44の底面との間隔D1(図5参照)に対して相対的に狭くなる。したがって、扉1は、戸先側においては、扉体5に対して屋外側から水圧が作用すると、戸先側止水ゴム102や上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の戸先側が枠体4と扉体5との間で押付方向に十分に押しつぶされて、適正な止水性能を確保することができる。
一方、扉1は、吊り元側においては、扉体5の当該吊り元側の端部が蝶番52によって枠体4に支持されていることから、屋外側から扉体5に所定以上の大きさの水圧が作用しても、扉体5の吊り元側が屋内側、言い換えれば、枠体4側に十分に押し込まれない傾向にある。つまり、止水構造100は、吊り元側においては、水圧状態での扉体5における各当接面と各保持部44の底面との間隔が、初期状態での扉体5における各当接面と各保持部44の底面との間隔に対してあまり変化しない傾向にある。
しかしながら、本実施形態の止水構造100の止水部材101は、扉体5が開放位置にある状態で、吊り元側における押付方向となる方向の高さが相対的に高くなるように形成される。ここでは、上述の吊り元側の高さH2(図3参照)、及び、高さH4(図4参照)は、十分な水圧が作用していない初期状態でも、吊り元側止水ゴム103や上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の吊り元側が枠体4と扉体5との間で押付方向に十分に押しつぶされて適正な止水性能を発揮することができる高さに設定される。これにより、止水構造100は、吊り元側において、初期状態と水圧状態とで扉体5における各当接面と各保持部44の底面との間隔が変化しなくても、初期状態の時点で、吊り元側止水ゴム103や上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の吊り元側が枠体4と扉体5との間で押付方向に十分に押しつぶされて密着しているので、水圧状態でも適正な止水性能を確保することができる。
このとき、止水構造100は、止水部材101の吊り元側における高さが相対的に高く形成されることにより、扉体5が開放位置から閉塞位置に向う際の止水部材101の当たりが強くなっても、相対的に高く形成される箇所が蝶番52側であるため、テコの原理によって、枠体4と扉体5との間で確実に止水部材101を押しつぶすことができる。この結果、扉1は、扉体5を閉塞位置に回動させる際に大きな力が必要になることを抑制することができ、例えば、ドアクローザー等の作用によって、適正に自閉することができる。
一方、本実施形態の止水構造100の止水部材101は、扉体5が開放位置にある状態で、戸先側における押付方向となる方向の高さが相対的に低くなるように形成される。ここでは、上述の戸先側の高さH1(図3参照)、及び、高さH3(図4参照)は、初期状態でもラッチ53が係合穴53aに係合できる程度の高さで、かつ、水圧状態で戸先側止水ゴム102や上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の戸先側が枠体4と扉体5との間で押付方向に十分に押しつぶされて適正な止水性能を発揮することができる高さに設定される。これにより、止水構造100は、止水部材101の戸先側における高さが相対的に低く形成されることにより、扉体5に水圧が作用していない初期状態において、止水部材101の高さが高すぎて扉体5が閉まりきらずラッチ53が係合穴53aに係合できないような事態が生じることを抑制することができる。この結果、扉1は、初期状態において、ラッチ53を係合穴53aに確実に係合させることができ、適正に自閉することができる。
そして、止水構造100は、戸先側においては、初期状態から水圧状態に移行すると、扉体5における各当接面と各保持部44の底面との間隔が相対的に狭くなり、戸先側止水ゴム102や上側止水ゴム104、下側止水ゴム105の戸先側が枠体4と扉体5との間で押付方向に十分に押しつぶされて密着するので、水圧状態で適正な止水性能を確保することができる。
つまり、扉1、止水構造100は、単純に止水部材101の高さを一律に高くした場合には、吊り元側を含めて適正な止水性能を確保することができる一方、扉体5の自閉性能が悪化してしまうという背反が生じるおそれがある。逆に、扉1、止水構造100は、単純に止水部材101の高さを一律に低くした場合には、扉体5の自閉性能を確保することができる一方、吊り元側を含めて適正な止水性能の確保ができないという背反が生じるおそれがある。
これに対して、本実施形態の扉1、止水構造100は、上記のように止水部材101の押付方向となる方向の高さを、吊り元側と戸先側とで異ならせることで、水圧が作用していない初期状態において適正に自閉することができる性能を維持した上で、水圧が作用した水圧状態において適正な止水性能を確保することができ、上記のような背反を解消することができる。この結果、扉1、止水構造100は、適正な自閉性能と止水性能とを両立することができ、開口3の止水性能を向上することができる。
なお、以上で説明した戸先側の高さH1、及び、高さH3、吊り元側の高さH2、及び、H4は、扉体5に所定の水圧がかかった際に、止水部材101を構成する戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105の各部のつぶれ量がほぼ同等になるように設定されるとよい。これにより、扉1、止水構造100は、止水部材101を構成する戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105の劣化量等をほぼ均等にすることができるので、耐久性を向上することができる。
以上で説明した実施形態に係る扉1によれば、枠体4と、扉体5と、止水構造100とを備える。枠体4は、構造物2の開口3に設けられる。扉体5は、枠体4に回動可能に支持され開口3を開閉する。止水構造100は、扉体5が開口3を閉塞させる閉塞位置にある状態で、扉体5が枠体4に押し付けられる押付方向に対して当該枠体4と当該扉体5との間に介在する枠状の止水部材101を有し、止水部材101によって開口3を止水する。そして、止水部材101は、扉体5が開口3を開放させる開放位置にある状態で、枠体4に支持される扉体5の吊り元側における押付方向となる方向の高さが相対的に高く、扉体5の吊り元側とは反対側の戸先側における押付方向となる方向の高さが相対的に低い。
したがって、扉1、止水構造100は、戸先側において、止水部材101によって扉体5が閉まりきらなくなることを抑制した上で、吊り元側において、適正な止水性能を確保することができるので、適正な自閉性能と止水性能とを両立することができ、開口3の止水性能を向上することができる。
なお、扉体5は、閉塞位置にある状態で、図2に示されるように、戸先側が戸先側止水ゴム102に押し付けられ、吊り元側が吊り元側止水ゴム103の押し付けられるように構成されていれば任意であり(当然であるが、扉体5自体は、使用上において必要とされる止水性能が確保されている構造である。)、例えば、折れ戸のように複数の扉体部材で折れ曲がり可能に連結されて構成されているような扉体5でもよい。
[実施形態2]
図7、図8は、実施形態2に係る扉の水平方向に沿った断面図である。ここでは、図7は、戸先側止水ゴム、吊り元側止水ゴムを含む断面図を表し、図8は、下側止水ゴムを含む断面図を表している。図9は、実施形態2に係る扉のスペーサの模式的な斜視図である。実施形態2に係る扉、扉の止水構造は、止水部材の構成が実施形態1に係る扉、扉の止水構造とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する。また、扉の各構成については適宜図1、図2等を参照する(以下で説明する実施形態でも同様である。)。
図7、図8に示す本実施形態の扉21に適用される止水構造200は、止水部材201を備える。止水部材201は、扉体5が開放位置にある状態で、吊り元側における押付方向となる方向の高さが相対的に高く、戸先側における押付方向となる方向の高さが相対的に低くなるように形成される。
本実施形態の止水部材201は、上述の戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105に加えて、スペーサ206を含んで構成される。スペーサ206は、戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105と枠体4又は扉体5との間、ここでは枠体4との間に介在する。
より具体的には、スペーサ206は、図7、図8、図9に示すように、戸先側スペーサ206a、吊り元側スペーサ206b、上側スペーサ206c、及び、下側スペーサ206dを含んで構成される。
戸先側スペーサ206a、吊り元側スペーサ206bは、鉛直方向に沿って設けられる一対の鉛直部材である。上側スペーサ206c、下側スペーサ206dは、水平方向に沿って設けられる一対の水平部材である。戸先側スペーサ206a、吊り元側スペーサ206b、上側スペーサ206c、及び、下側スペーサ206dは、棒状の部材として形成されてロの字型形状に組み合わせられてもよいし、全体でロの字型形状となるように一体で形成されてもよい。
戸先側スペーサ206aは、戸先側の縦枠部材41の保持部44内に収容、保持され、当該保持部44の底部と戸先側止水ゴム102との間に介在する。吊り元側スペーサ206bは、吊り元側の縦枠部材41の保持部44内に収容、保持され、当該保持部44の底部と吊り元側止水ゴム103との間に介在する。上側スペーサ206cは、上枠部材42の保持部44内に収容、保持され、当該保持部44の底部と上側止水ゴム104との間に介在する。下側スペーサ206dは、下枠部材43の保持部44内に収容、保持され、当該保持部44の底部と下側止水ゴム105との間に介在する。スペーサ206を構成する戸先側スペーサ206a、吊り元側スペーサ206b、上側スペーサ206c、及び、下側スペーサ206dは、上述したように、全体として枠体4に対応した枠状のロの字型形状に構成される。
そして、本実施形態の戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105は、押付方向となる方向の高さが吊り元側と戸先側とで同等に形成される。つまり、戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105は、押付方向となる方向の高さがほぼ均等になるように形成される。
一方、本実施形態のスペーサ206は、押付方向となる方向の高さが吊り元側と戸先側とで異なるように形成される。ここでは、スペーサ206は、戸先側スペーサ206a、吊り元側スペーサ206b、上側スペーサ206c、及び、下側スペーサ206dの押付方向となる方向の高さが吊り元側と戸先側とで異なる。これにより、止水構造200は、止水部材201の吊り元側の高さを相対的に高くし、戸先側の高さを相対的に低くする構成を実現することができる。
より詳細には、スペーサ206は、図9に示すように、一対の鉛直部材としての戸先側スペーサ206aと吊り元側スペーサ206bとの関係において、吊り元側スペーサ206bの高さH6が戸先側スペーサ206aの高さH5より高く形成される。ここで、戸先側スペーサ206aの高さH5とは、戸先側スペーサ206aにおける押付方向となる方向の高さである。戸先側スペーサ206aの高さH5は、典型的には、戸先側の縦枠部材41の保持部44の屋内側の底面から戸先側スペーサ206aの屋外側の先端位置までの長さに相当する。また、吊り元側スペーサ206bの高さH6とは吊り元側スペーサ206bにおける押付方向となる方向の高さである。吊り元側スペーサ206bの高さH6は、典型的には、吊り元側の縦枠部材41の保持部44の屋内側の底面から吊り元側スペーサ206bの屋外側の先端位置までの長さに相当する。
同様に、スペーサ206は、一対の水平部材としての上側スペーサ206c、下側スペーサ206dが吊り元側から戸先側に向って、押付方向となる方向の高さが徐々に低くなるように形成された傾斜(テーパ)を有する。上側スペーサ206c、下側スペーサ206dは、吊り元側の端部の高さH8が戸先側の端部の高さH7より高く形成される。そして、上側スペーサ206c、下側スペーサ206dは、吊り元側から戸先側に向って先細りとなるような形状に形成される。ここで、上側スペーサ206c、下側スペーサ206dの高さH7とは、戸先側の端部における押付方向となる方向の高さである。上側スペーサ206c、下側スペーサ206dの高さH7は、典型的には、戸先側の端部において、上枠部材42、下枠部材43の保持部44の屋内側の底面から上側スペーサ206c、下側スペーサ206dの屋外側の先端位置までの長さに相当する。同様に、上側スペーサ206c、下側スペーサ206dの高さH8とは、吊り元側の端部における押付方向となる方向の高さである。上側スペーサ206c、下側スペーサ206dの高さH8は、典型的には、吊り元側の端部において、上枠部材42、下枠部材43の保持部44の屋内側の底面から上側スペーサ206c、下側スペーサ206dの屋外側の先端位置までの長さに相当する。上側スペーサ206c、下側スペーサ206dの高さH7は、上述の戸先側スペーサ206aの高さH5と同等に設定される。また、上側スペーサ206c、下側スペーサ206dの高さH8は、上述の吊り元側スペーサ206bの高さH6と同等に設定される。
本実施形態の止水構造200は、戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、下側止水ゴム105、及び、スペーサ206によって構成される止水部材201の全体での戸先側の高さH1、高さH3、吊り元側の高さH2、高さH4が上述で説明した条件を満たすように、スペーサ206の各高さH5、H6、H7、H8が設定される。
したがって、本実施形態の扉21、止水構造200は、上記のように止水部材201の押付方向となる方向の高さを、吊り元側と戸先側とで異ならせることで、水圧が作用していない初期状態において適正に自閉することができる性能を維持した上で、水圧が作用した水圧状態において適正な止水性能を確保することができる。この結果、扉21、止水構造200は、適正な自閉性能と止水性能とを両立することができ、開口3の止水性能を向上することができる。
[実施形態3]
図10、図11は、実施形態3に係る扉の水平方向に沿った断面図である。図12、図13は、実施形態3に係る扉のストッパ機構の概略構成を表す側面図である。ここでは、図10、図12は、水圧が作用していない状態(通常使用時)を表し、図11、図13は、水圧が作用している状態(止水使用時)を表している。実施形態3に係る扉、扉の止水構造は、ストッパ機構を備える点で実施形態1に係る扉、扉の止水構造とは異なる。
図10、図11に示す本実施形態に係る扉31は、ストッパ機構307を備える。扉31は、当該ストッパ機構307を備える点、止水構造100の止水部材101の形状、蝶番52の形式、扉体5の開閉方向、吊り元側と戸先側との位置関係等が実施形態1に係る扉1とは異なるが、その他の構成については扉1とほぼ同等の構成をなしている。本実施形態の蝶番52は、水平方向にずれた位置に2つの回動軸を有する2軸蝶番によって構成されている。
本実施形態のストッパ機構307は、図10、図12に示すように扉体5に水圧が作用していない通常使用時と、図11、図13に示すように扉体5に水圧が作用する止水使用時とで、扉体5と止水部材101との接触状態を変更するものである。ストッパ機構307は、一対の縦枠部材41にそれぞれ1つずつ設けられている。各ストッパ機構307は、ストッパピン本体307a、回動軸307b、当接部307c、切欠部307d、突起部307e等を含んで構成される。
ストッパピン本体307aは、柱状に形成されるピン部材である。ストッパピン本体307aは、一方の端部に回動軸307bが設けられ、他方の端部に当接部307cが設けられる。回動軸307bは、扉幅方向に沿うようにして各縦枠部材41に固定される。当接部307cは、扉体5と当接する部分であり、ゴム等によって形成される。
ストッパピン本体307aは、回動軸307bが縦枠部材41に固定された状態で、屋内側に当該回動軸307bが位置し、屋外側に当接部307cが位置するような位置関係で、各縦枠部材41に組み付けられる。言い換えれば、ストッパピン本体307aは、枠体4側に当該回動軸307bが位置し、扉体5側に当接部307cが位置するように配置される。ストッパピン本体307aは、各縦枠部材41に組み付けられた状態で、回動軸307bを回動中心として回動可能である。ストッパピン本体307aは、図10、図12に示す通常位置と、図11、図13に示す止水位置とに回動可能である。
図10、図12に示す通常位置は、扉体5に水圧が作用していない通常使用時に適用される位置である。ストッパピン本体307aは、通常位置では、押付方向に沿った状態となる。ストッパピン本体307aは、通常位置にある状態での鉛直方向下側の辺に切欠部307dが形成されている。ストッパピン本体307aは、通常位置において、当該切欠部307dが、各縦枠部材41に固定された突起部307eに係合することで、当該通常位置で保持される。ストッパピン本体307aは、通常位置では、当接部307cが扉体5の屋内側の面に当接する。ストッパピン本体307aは、当接部307cが扉体5の屋内側の面に当接した状態で、止水部材101が扉体5に押しつぶされない、あるいは接触しない長さに形成されている。
一方、図11、図13に示す止水位置は、扉体5に水圧が作用する止水使用時に適用される位置である。ストッパピン本体307aは、止水位置では、鉛直方向に沿った状態となる。ストッパピン本体307aは、止水位置では、当接部307cが鉛直方向上側を向き、扉体5とは当接しないようになる。これにより、止水部材101は、水圧に応じて扉体5と枠体4との間で押しつぶされる状態となる。
上記のように構成される扉31は、扉体5に水圧が作用しない通常使用時には、手動でストッパピン本体307aが通常位置に回動される。これにより、扉31は、当接部307cが扉体5の屋内側の面に当接することで、通常使用時に止水部材101が必要以上に押しつぶされないようにすることができる。これにより、扉31は、通常使用時に、止水部材101が扉体5によって枠体4に押し付けられないようにすることができ、当該止水部材101を構成する戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105に作用する荷重を小さくすることができる。この結果、扉31は、通常使用時に、止水部材101を構成する戸先側止水ゴム102、吊り元側止水ゴム103、上側止水ゴム104、及び、下側止水ゴム105の劣化を抑制することができるので、耐久性を向上することができる。
一方、扉31は、扉体5に水圧が作用する止水使用時には、手動でストッパピン本体307aが止水位置に回動される。これにより、扉31は、戸先側において、止水部材101によって扉体5が閉まりきらなくなることを抑制した上で、吊り元側において、適正な止水性能を確保することができるので、適正な自閉性能と止水性能とを両立することができ、開口3の止水性能を向上することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る扉及び扉の止水構造は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係る扉及び扉の止水構造は、以上で説明した各実施形態の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
1、21、31 扉
2 構造物
3 開口
4 枠体
5 扉体
41 縦枠部材
42 上枠部材
43 下枠部材
44 保持部
51 ドアノブ
52 蝶番
53 ラッチ
53a 係合穴
100、200 止水構造
101、201 止水部材
102 戸先側止水ゴム
103 吊り元側止水ゴム
104 上側止水ゴム
105 下側止水ゴム
206 スペーサ
206a 戸先側スペーサ
206b 吊り元側スペーサ
206c 上側スペーサ
206d 下側スペーサ
307 ストッパ機構
307a ストッパピン本体
307b 回動軸
307c 当接部
307d 切欠部
307e 突起部

Claims (5)

  1. 構造物の開口に設けられる枠体に回動可能に支持される扉体が前記開口を開閉する扉の止水構造であって、
    前記扉体が前記開口を閉塞させる閉塞位置にある状態で、前記扉体が前記枠体に押し付けられる押付方向に対して当該枠体と当該扉体との間に介在する枠状の止水部材を備え、
    前記止水部材は、前記扉体が前記開口を開放させる開放位置にある状態で、前記枠体に支持される前記扉体の吊り元側における前記押付方向となる方向の高さが相対的に高く、前記扉体の吊り元側とは反対側の戸先側における前記押付方向となる方向の高さが相対的に低く、さらに、
    水平方向に沿って設けられ、前記吊り元側から前記戸先側に向って、前記押付方向となる方向の高さが徐々に低くなるように形成された傾斜を有する水平部材を含んで構成されることを特徴とする、扉の止水構造。
  2. 前記扉体の吊り元側に設けられた蝶番は、屋外空間側に位置する、鉛直方向に沿った回動軸を中心として、前記扉体を前記枠体のうちの縦枠部材に回動可能に支持し、
    前記止水部材は、前記扉体を挟んで前記蝶番の回動軸とは反対側の屋内空間側に配置されている、請求項1に記載の扉の止水構造。
  3. 前記止水部材は、前記枠体側に設けられている、請求項1または請求項2に記載の扉の止水構造。
  4. 前記扉体の吊り元側の端部が前記蝶番によって前記枠体に支持されていることにより、前記吊り元側においては、水圧状態での前記扉体における各当接面と各保持部の底面との間隔が、非水圧状態である初期状態での前記扉体における各当接面と各保持部の底面との間隔に対して、戸先側の場合と比較して変化が小さく、初期状態の時点で、吊り元側止水構造が前記枠体と前記扉体との間で押付方向に押しつぶされて密着している、請求項2に記載の扉の止水構造。
  5. 前記止水部材は、止水ゴムと、当該止水ゴムと前記枠体又は前記扉体との間に介在するスペーサを含んで構成され、前記止水ゴムの前記押付方向となる方向の高さが前記吊り元側と前記戸先側とで同等であり、前記スペーサの前記押付方向となる方向の高さが前記吊り元側と前記戸先側とで異なる、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の扉の止水構造
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