JPH10308610A - 電力合成装置 - Google Patents

電力合成装置

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JPH10308610A
JPH10308610A JP13040097A JP13040097A JPH10308610A JP H10308610 A JPH10308610 A JP H10308610A JP 13040097 A JP13040097 A JP 13040097A JP 13040097 A JP13040097 A JP 13040097A JP H10308610 A JPH10308610 A JP H10308610A
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power
line
combining
strip
input terminals
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JP13040097A
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Inventor
Hiroyuki Nishikawa
川 博 之 西
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回路の構成要素が少なく小型に製作可能で、線
路間の不要な結合がな所要電力を的確に得ることのでき
る電力合成装置を提供する。 【解決手段】合成回路(M)が、一端が複数の入力端子
(10a〜10e)のうち中央に位置する一つの入力端
子(10c)に接続され他端が電力合成点(P1)まで
延長されたストリップ線路(11c)から成る中央ライ
ンと、各一端が一つの入力端子(10c)の両側に位置
する各入力端子(10a,10e)に接続され、各他端
が電力合成点(P1)まで延長されたストリップ線路
(11a,11e)から成る一対の隣接ラインと、中央
ライン及び一対の隣接ラインの各他端を電力合成点(P
1)において共通接続しかつ合成された電力を1/4波
長インピーダンス変成器(N)側へ出力するストリップ
線路(12)から成る出力ラインとから成り、中央ライ
ンと二つの隣接ラインの各線路長が同一長に設定された
合成回路要素を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TV送信機等にお
いて用いられる高周波電力を合成するための電力合成装
置に関し、特に一平面上に配設されたストリップ線路か
ら成る1/4波長インピーダンス変成型の電力合成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種の電力合成装置は、複数の
高周波電力増幅器からの高周波電力を合成することによ
り、所要の電力を得ることを目的として設けられてい
る。特開昭62ー019084号公報には、ストリップ
線路構造の給電回路を備えたスロットアレイアンテナが
開示されている。上記給電回路は、複数の電力分配スト
リップ線路が分岐点を介して接続されており、電力の分
配を行なうことによって各スロットへの給電をなすもの
となっている。しかるにこの種の回路は、可逆性を有し
ている為に、上記給電回路を電力合成回路として見るこ
ともできる。
【0003】図4は上記公報の給電回路を引用して構成
された従来の電力合成装置の一例を示す図である。図4
において、40は誘電体基板であり、この誘電体基板4
0の裏面側の基板地導体の面上には、図中破線で示すよ
うに、横方向へ複数個づつ並ぶスロット41a〜41
f,42a〜42f,43a〜43f,44a〜44f
が縦方向に4段に設けられている。すなわち、上記スロ
ット群は、誘電体基板40の裏面側においてXーY方向
に二次元配列されている。
【0004】誘電体基板40の表面側にある誘電体層上
には、ストリップ線路の一種であるマイクロストリップ
線路群から成る電力合成回路50(ア〜オ)が形成され
ている。アは第1の電力合成マイクロストリップ線路で
あり、ストリップ線路51a〜51f及び合成点55を
有している。イは第2の電力合成マイクロストリップ線
路であり、ストリップ線路52a〜52f及び合成点5
6を有している。ウは第3の電力合成マイクロストリッ
プ線路であり、ストリップ線路53a〜53f及び合成
点57を有している。エは第4の電力合成マイクロスト
リップ線路であり、ストリップ線路54a〜54f及び
合成点58を有している。オは第5の電力合成マイクロ
ストリップ線路であり、前記合成点55,56,57,
58を共有する如く上記各電力合成マイクロストリップ
線路と交差して設けられており、中央部位に最終合成点
59を有している。
【0005】上記構成の装置は次のように動作する。各
スロット41a〜41f,42a〜42f,43a〜4
3f,44a〜44fから流入した電力は、それぞれ電
力合成マイクロストリップ線路ア,イ,ウ,エの上を伝
搬し、合成点55,56,57,58でそれぞれ合成さ
れる。そして合成された電力は電力合成マイクロストリ
ップ線路オに流入し、最終合成点59において最終的に
合成され、マイクロストリップ線路60を通して出力さ
れる。
【0006】上記電力合成回路50においては、入力さ
れた電力を効率よく合成するためにX方向のスロット間
隔Lx,及びY方向のスロット間隔Lyを、それぞれの
方向へ合成すべき高周波電力の一波長分とし、かつ最終
合成点59から合成点56までの線路長と合成点57ま
での線路長とを等しくし、これにより入力電力が同相,
同振幅で合成されるようになっている。
【0007】図5は従来の電力合成装置の別の例を示す
斜視図である。図5において70は誘電体基板であり、
この誘電体基板70の裏面側には地導体80が被着され
ている。また、誘電体基板70の表面側の誘電体層上に
は電力合成回路90が設けられている。この電力合成回
路90は、図4に示した従来例と同様にマイクロストリ
ップ線路により形成されている。図中91a〜91dは
分岐線路であり、92a〜92dは1/4波長変成器で
あり、93は出力線路である。また、94a,94b,
94cは分岐線路間のアイソレーションを得るためのア
イソレーション抵抗である。
【0008】図5に示した従来の電力合成装置において
は、各分岐線路91a〜91dに入力した電力は、マイ
クロストリップ線路に沿って伝搬する。そして1/4波
長変成器92a〜92dを経由して出力線路93の近傍
に至ったところで電力合成され、出力線路93から出力
される。尚、分岐線路間に配置されたアイソレーション
抵抗94a,94b,94cの作用により、各線路間の
所謂回り込みが防止されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の電力合成装
置には次のような欠点がある。すなわち、図4に示した
従来例では、二次元配列されているスロット41a〜4
1f,42a〜42f,43a〜43f,44a〜44
fの相互間隔が一波長に設定されていること、これらの
スロットに対応する複数のマイクロストリップ線路及び
電力合成点の相互間隔等も一波長に設定されているこ
と、さらに電力の合成が二つの電力の合成による所謂
「2合成」の組み合わせで行なわれているため合成点の
数が多いこと、等の理由により装置が大型化する欠点が
ある。
【0010】また、図5に示した従来例では、出力線路
93の付近の各線路間隔が狭いため、線路間に不要な結
合が生じてしまい、目的とする所要の合成電力を的確に
得ることができないという欠点がある。
【0011】本発明の目的は、回路の構成要素が少な
く、小型に製作可能な電力合成装置を提供することであ
る。
【0012】本発明の他の目的は、所要の合成電力を的
確に得ることのできる電力合成装置を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述課題を解決するた
め、本発明による電力合成装置は、一平面上に配置さ
れ、一端に複数の入力端子を有し、他端に単一の出力端
子を有し、上記入力端子と出力端子との間にストリップ
線路で構成される合成回路及び1/4波長インピーダン
ス変成器を介在させた1/4波長インピーダンス変成型
の電力合成装置において、前記合成回路は、一端が前記
複数の入力端子のうち、中央部に位置する一つの入力端
子に接続され、他端が電力合成点まで延長されたストリ
ップ線路から成る中央ラインと、この中央ラインに隣接
配置され、各一端が前記一つの入力端子の両側に位置す
る各入力端子にそれぞれ接続され、各他端が前記電力合
成点まで延長されたストリップ線路から成る一対の隣接
ラインと、前記中央ライン及び一対の隣接ラインの各他
端を、前記電力合成点において共通接続し、かつ合成さ
れた電力を前記1/4波長インピーダンス変成器側へ出
力するストリップ線路から成る出力ラインとから成り、
前記中央ライン及び前記二つの隣接ラインの各々の線路
長が同一長に設定された合成回路要素を備えている。
【0014】ここで、前段の合成回路要素全体を後段の
合成回路要素の中央ラインとし、上記前段の合成回路要
素における隣接ラインの各一端がそれぞれ接続されてい
る入力端子の両側に位置する各入力端子に各一端がそれ
ぞれ接続され、各他端が後段の合成回路要素における電
力合成点まで延長された二つのストリップ線路を後段の
合成回路要素における一対の隣接ラインとし、複数の合
成回路要素が多段に接続されている。また、各段の合成
回路要素における各電力合成点を保有しているストリッ
プ線路の特性インピーダンスは、複数の入力端子に各一
端が接続されている各ストリップ線路の特性インピーダ
ンスをZoとし、当該合成回路要素に接続されている前
記入力端子の数をnとしたとき、Zo/nなる値に設定
されており、多段に接続されている複数の合成回路要素
のうち、初段の合成回路要素は、複数の入力端子のう
ち、中央部に位置する二つの入力端子に各一端がそれぞ
れ接続され、各他端が電力合成点まで延長されたストリ
ップ線路から成る一対の隣接ラインと、この一対の隣接
ラインの各他端を、電力合成点において共通接続し、か
つ合成された電力を1/4波長インピーダンス変成器側
へ出力するストリップ線路から成る出力ラインとを備え
ている。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態に係
る電力合成装置10の構成を示す図で(a)は誘電体基
板上に形成されるストリップ線路のパターンのみを示し
た平面図であり、(b)はストリップ線路の構造を示す
部分断面図である。
【0016】この実施形態における電力合成装置10
は、合成出力が数KWに及ぶものであるため、ストリッ
プ線路のパターンは、(b)に示す如く厚みが2mm程
度の銅板10Aにて形成されており、且つ32個のテフ
ロン材(不図示)によって裏面接地板としてのアルミニ
ウム板10Bから3mm程度の間隔Tがあくように固定
されている。10Cは表面接地板を示している。
【0017】図1の(a)に示すように、この電力合成
装置10は、一平面上に配置され、一端に複数の入力端
子10a〜10eを有し、他端に単一の出力端子17を
有している。そして上記入力端子10a〜10eと出力
端子17との間に、ストリップ線路で構成される合成回
路M及び1/4波長インピーダンス変成器Nを介在させ
た1/4波長インピーダンス変成型の電力合成装置とな
っている。前記合成回路M及び1/4波長インピーダン
ス変成器Nは以下のように形成されている。
【0018】ストリップ線路11a〜11eは、幅が1
2.9mmに設定され、特性インピーダンスZo=50
Ωを有している。ストリップ線路12は、幅が54.8
mmに設定され、特性インピーダンス(Zo/3)=1
6.7Ωを有している。ストリップ線路13は、幅が9
8mmに設定され、特性インピーダンス(Zo/5)=
10Ωを有している。ストリップ線路14は、幅が6
1.5mmに設定され、特性インピーダンス15Ωを有
している。ストリップ線路15は、幅が23.4mmに
設定され、特性インピーダンス33.4Ωを有してい
る。ストリップ線路16は、ストリップ線路11a〜1
1eと同じく幅が12.9mmに設定され、特性インピ
ーダンスZo=50Ωを有している。
【0019】ストリップ線路11a〜11eのうち、ス
トリップ線路11cは、その一端が前記複数の入力端子
10a〜10eのうち中央に位置する一つの入力端子1
0cに接続され、他端が第1の電力合成点P1まで延長
されており、中央ラインを構成している。
【0020】この中央ラインの隣りに配置された一対の
ストリップ線路11b,11dは、各一端が前記入力端
子10cの両側に位置する各入力端子10b,10dに
それぞれ接続され、各他端が前記第1の電力合成点P1
まで延長されており、一対の隣接ラインを構成してい
る。
【0021】ストリップ線路12は、前記中央ライン及
び一対の隣接ラインの各他端を、第1の電力合成点P1
において共通接続し、かつ合成された電力を前記1/4
波長インピーダンス変成器側へ出力する出力ラインとな
っている。前記中央ライン及び前記二つの隣接ラインの
各々の線路長は同一長に設定されている。
【0022】前記ストリップ線路11b,11c,11
dと、ストリップ線路12とによって第1の合成回路要
素が形成されている。
【0023】同様にストリップ線路11a,11e,第
1の合成回路要素と、ストリップ線路13とによって第
2の合成回路要素が形成されている。
【0024】すなわち、第1の合成回路要素である中央
ラインである11c、隣接ライン11b及び11d、出
力ライン12とから成るストリップ線路は、第2の合成
回路要素における中央ラインとなっている。これに各一
端が前記入力端子10b,10dの両側に位置する各入
力端子10a,10eにそれぞれ接続され、各他端が第
2の合成回路要素における第2の電力合成点P2まで延
長された一対の隣接ラインが付設されている。そして第
2の電力合成点P2まで延長されたストリップ線路11
b,11e,及び12は、ストリップ線路13によって
共通接続されている。このストリップ線路13が第2の
合成回路要素の出力ラインを構成している。
【0025】前記ストリップ線路11a〜11eの相互
中心間隔Sは、100mmに設定されており、WXー2
0Dの同軸構造を有する伝送線路(不図示)に接続され
ている。尚、各ストリップ線路11a〜11eの各直角
コーナ部は、図示の如くコーナの頂点からそれぞれ1
4.9mm離れた2点を結ぶ直線に沿って切り落とされ
ている。
【0026】ストリップ線路11a,11eの各線路
長、すなわち、ストリップ線路13と接続されている点
から前記同軸線路を含めた入力端子10a,10eまで
の長さは合成されるべき高周波電力の一波長に設定され
ている。同様に、ストリップ線路12を含めたストリッ
プ線路11b,11c,11dの各線路長、すなわち、
ストリップ線路13と接続されている点から前記同軸線
路を含めた入力端子10b,10c,10dまでの長さ
は同じく一波長に設定されている。
【0027】一方、ストリップ線路14及び15の線路
長は、1/4波長に設定されており、ここに1/4波長
変成器Nが構成されている。
【0028】ストリップ線路16は、WXー39Dの同
軸構造を有する伝送線路(不図示)を介して出力端子1
7と接続されている。
【0029】上記の如く構成された本実施形態の電力合
成装置10は次のように動作する。前段の複数の電力増
幅器(図示せず)から同相,同振幅の高周波電力が電力
合成装置10の複数の入力端子10a〜10eに入力さ
れると、これらの高周波電力はストリップ線路11a〜
11eを伝搬していく。上記高周波電力のうちストリッ
プ線路11b〜11dを伝搬する三つの高周波電力がス
トリップ線路12に達すると、ここで上記三つの高周波
電力は合成される。すなわち、第1の合成回路要素によ
る「3合成」が行なわれる。
【0030】次に上記の如く第1の合成回路要素により
「3合成」された一つの高周波電力と、ストリップ線路
11a,11eを伝搬する二つの高周波電力とが、スト
リップ線路13に達すると、ここで上記三つの高周波電
力が更に合成される。すなわち、第2の合成回路要素に
よる「3合成」が行なわれる。このようにして合成され
た高周波電力は、ストリップ線路14,15から成る1
/4波長変成器N及びストリップ線路16を経由して出
力端子17から出力される。
【0031】入力された合成されるべき高周波電力は、
同相,同振幅であるため、効率のよい電力合成が行なわ
れる。
【0032】図2は本発明の第2実施形態に係る電力合
成装置20の概略的構成を示す図である。この第2の実
施形態に係る電力合成装置20が前記第1実施形態に係
る電力合成装置10と基本的に異なる点は、合成する高
周波電力の入力数が「5」から「7」に増した点であ
る。
【0033】図2において、20a〜20gは7個の入
力端子、21a〜21gは上記入力端子に各一端が接続
されたストリップ線路、22は電力合成点に設けられた
特性インピーダンス(50/3)Ωのストリップ線路、
23は同じく特性インピーダンス(50/5)Ωのスト
リップ線路、24は同じく特性インピーダンス(50/
7)Ωのストリップ線路、25は多段のインピーダンス
変成器、26は出力端子である。
【0034】尚、電力合成点におけるストリップ線路2
2,23,24の各特性インピーダンスの値は、その電
力合成点に入力する高周波電力の入力数すなわち、入力
端子数をnとすると(Zo/n)Ωとなるように設定さ
れている。
【0035】上記の如く構成された本実施形態の電力合
成装置20は、前記第1実施形態の装置の場合と同様
に、第1の合成回路要素〜第3の合成回路要素によっ
て、順次「3合成」が段階的に繰り返し行なわれる。
【0036】すなわち、電力合成装置20の中央の三つ
の入力端子20c〜20eに入力した三つの高周波電力
は、ストリップ線路21c,21d,21eとストリッ
プ線路22とから成る第1の合成回路要素により「3合
成」される。
【0037】次に上記の如く合成された電力と、前記三
つの入力端子20c〜20eの両隣にある入力端子20
b,20fに入力した二つの電力とが、ストリップ線路
21b,21f,及び22とストリップ線路23とから
成る第2の合成回路要素により「3合成」される。
【0038】さらに上記の如く合成された電力と、前記
二つの入力端子20b,20fの両隣の入力端子20
a,20gに入力した電力とが、ストリップ線路21
a,21g,及び23とストリップ線路24とから成る
第3の合成回路要素により「3合成」される。
【0039】このように高周波電力の「3合成」が順次
繰り返されることによって、所要の電力が得られ、出力
端子26から出力される。
【0040】上記した点以外は第1実施形態と同様であ
る。尚、本実施形態及び第1実施形態における電力合成
方式は、入力端子数が奇数である場合に、そのまま適用
できるものであるが、入力端子数が偶数である場合には
次に示す電力合成方式を用いればよい。
【0041】図3は本発明の第3実施形態に係る電力合
成装置30の概略的構成を示す図である。この第3の実
施形態に係る電力合成装置30が前記第2実施形態に係
る電力合成装置20と基本的に異なる点は、図3に示す
ように、入力端子数が偶数であることに対応して初段の
合成回路要素のみが「2合成」の電力合成方式を用いて
いる点である。
【0042】すなわち、初段の合成回路要素において
は、中央の二つの入力端子30c,30dに入力される
二つの高周波電力の合成が行なわれ、第2段以後の合成
回路要素においては前述した「3合成」が順次繰り返し
行なわれるようになっている。上記の点以外は前記第2
実施形態と同様であるので、説明は省略する。
【0043】この第3実施形態の電力合成装置30にお
いては、入力端子数が偶数である場合においても、何ら
支障なく対応可能となる。
【0044】「実施形態についてのまとめ」 [1](第1,第2実施形態に対応)(参照符号は第1
実施形態にのみ対応) (構成)一平面上に配置され、一端に複数の入力端子(1
0a〜10e)を有し、他端に単一の出力端子(17)を有し、上
記入力端子と出力端子との間にストリップ線路で構成さ
れる合成回路(M)及び1/4波長インピーダンス変成器
(N)を介在させた1/4波長インピーダンス変成型の電
力合成装置(10)において、前記合成回路(M)は、一端が
前記複数の入力端子(10a〜10e)のうち中央に位置する一
つの入力端子(10c)に接続され、他端が電力合成点(P1)
まで延長されたストリップ線路(11c)から成る中央ライ
ンと、この中央ラインに隣接配置され、各一端が、前記
一つの入力端子(10c)の両側に位置する各入力端子(10a,
10e)にそれぞれ接続され、各他端が前記電力合成点(P1)
まで延長されたストリップ線路(11a,11e)から成る一対
の隣接ラインと、前記中央ライン及び一対の隣接ライン
の各他端を、前記電力合成点(P1)において共通接続し、
かつ合成された電力を前記1/4波長インピーダンス変
成器(N)側へ出力するストリップ線路(12)から成る出力
ラインと、から成り、前記中央ライン及び前記二つの隣
接ラインの各々の線路長が同一長に設定された合成回路
要素を備えて成ることを特徴とする電力合成装置(10)。
【0045】(効果)上記電力合成装置(10)において
は、電力の合成が「3合成」の組合わせで行なわれるた
め、電力の合成を「2合成」の組合わせで行なうものに
比べ、回路の構成要素を削減できる。また、電力合成点
(P1)から各入力端子(10b〜10d),電力合成点(P2)から各
入力端子(10a〜10e),までの伝送線路長が等しく設定さ
れているため、複数の合成回路要素を多段に設けるよう
な場合において、入力電力を同相で合成するにあたり、
各電力合成点の相互間隔に格別の制約を受けずに済む。
かくして装置を小型にできる。
【0046】[2](第1,第2実施形態に対応)(参
照符号は第1実施形態にのみ対応) (構成)前段の合成回路要素(11b〜11d,12)全体を後段
の合成回路要素の中央ラインとし、上記前段の合成回路
要素(11b〜11d,12)における隣接ライン(11b,11d)の各一
端がそれぞれ接続されている入力端子(10b,10d)の両側
に位置する各入力端子(10a,10e)に各一端がそれぞれ接
続され、各他端が後段の合成回路要素における電力合成
点(P2)まで延長された二つのストリップ線路(11a,11e)
を後段の合成回路要素における一対の隣接ラインとし、
複数の合成回路要素が多段に接続されていることを特徴
とする[1]に記載の電力合成装置。
【0047】(効果)前段の合成回路要素(11b〜11d,1
2)全体が後段の合成回路要素の中央ラインとして利用さ
れるため、複数の合成回路要素を多段に接続したものに
おいて、「3合成」の特徴点が最大限に生かされ、回路
構成が著しく簡略化される。そして電力合成が複数段に
分けて行なわれるため、電力合成点の付近において多数
本のストリップ線路が集中接近するのを回避することが
でき、その結果、線路近接によね不要な結合を防ぐこと
ができる。したがって電力合成を的確に行なえるものと
なる。
【0048】[3](第1,第2実施形態に対応)(参
照符号は第1実施形態にのみ対応) (構成)各段の合成回路要素における各電力合成点(P
1,P2)を保有しているストリップ線路(12,13)の特性イン
ピーダンスは、複数の入力端子(10a〜10e)に各一端が接
続されている各ストリップ線路(11a〜11e)の特性インピ
ーダンスをZoとし、当該合成回路要素に接続されてい
る前記入力端子の数をnとしたとき、Zo/nなる値に
設定されていることを特徴とする[2]に記載の電力合
成装置。
【0049】(効果)各電力合成点(P1,P2)を保有して
いるストリップ線路(12,13)の特性インピーダンスの値
を入力端子数に基づいて自動設定できるため、設定操作
が容易である上、設定の精度を十分高いものとなし得
る。
【0050】[4](第3実施形態に対応) (構成)多段に接続されている複数の合成回路要素のう
ち、初段の合成回路要素は、複数の入力端子(30a〜30f)
のうち、中央部に位置する二つの入力端子(30c,30d)に
各一端がそれぞれ接続され、各他端が電力合成点まで延
長されたストリップ線路(31c,31d)から成る一対の隣接
ラインと、この一対の隣接ラインの各他端を、電力合成
点において共通接続し、かつ合成された電力を1/4波
長インピーダンス変成器側へ出力するストリップ線路(3
2)から成る出力ラインと、を備えていることを特徴とす
る[2]に記載の電力合成装置。
【0051】(効果)複数段の合成回路要素のうち、初
段の合成回路要素のみを「2合成」方式ものとしたの
で、この電力合成装置30においては、入力端子数が偶
数である場合においても、全く支障なく対応可能とな
る。
【0052】[5](全実施形態に対応)(参照符号は
第1実施形態にのみ対応) (構成)ストリップ線路(11a,11e)の線路長(ストリッ
プ線路(13)と接続されている点から同軸線路を含めた入
力端子(10a,10e)までの長さ)、及びストリップ線路(1
2)を含むストリップ線路(11b〜11d)の線路長(ストリッ
プ線路(13)と接続されている点から同軸線路を含む入力
端子(10b,10c,10d)までの長さ)、がいずれも合成すべ
き高周波電力の一波長に設定されていることを特徴とす
る[2]に記載の電力合成装置。
【0053】(効果)一つの電力増幅器からの入力が断
たれた場合においても、入力が断たれた伝送線路の電力
合成点(P1,P2)から入力端子(10a,10e)、(10b,10c,10d)
までの線路長が、1/2波長の整数倍となっているた
め、他の入力については支障なく電力合成することがで
きる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次のような作用効果を奏する電力合成装置を提供するこ
とができる。
【0055】(1))電力の合成が「2合成」の組合わ
せでなく、「3合成」の組合わせで行なわれるため、
「2合成」の組合わせで電力の合成を行なう場合に比べ
て回路の構成要素を削減できる。また、複数の各電力合
成点から各入力端子までの線路長が全て等しく設定され
ているため、入力電力を同相で合成するにあたり電力合
成点の間隔(線路長差)につき格別の制約を受けずに済
む。かくして電力合成装置を小型化することができる。
【0056】(2)電力の合成が、一点集中による合成
ではなく、複数段に分けて行なわれるものであるため、
電力合成点付近での線路の近接によって生じる不要な結
合を防ぐことができる。その結果、所要電力を的確に得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電力合成装置の構
成を示す図で、(a)は伝送線路の平面図、(b)は上
記伝送線路に用いられているストリップ線路の構造を示
す部分断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る電力合成装置の構
成を示す概略図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る電力合成装置の構
成を示す概略図である。
【図4】従来例に係る電力合成回路の一構成例を示す平
面図である。
【図5】従来例に係る電力合成回路の他の構成例を示す
平面図である。
【符号の説明】
10,20,30 電力合成装置 10a〜10e,20a〜20g,30a〜30f
入力端子 11a〜11e,21a〜21g,31a〜31f
ストリップ線路 12〜16,22〜24,32〜34
ストリップ線路 25,35 多段のインピーダンス
変成器 17,26,36 出力端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一平面上に配置され、一端に複数の入力端
    子を有し、他端に単一の出力端子を有し、上記入力端子
    と出力端子との間にストリップ線路で構成される合成回
    路及び1/4波長インピーダンス変成器を介在させた1
    /4波長インピーダンス変成型の電力合成装置におい
    て、 前記合成回路は、 一端が前記複数の入力端子のうち、中央部に位置する一
    つの入力端子に接続され、他端が電力合成点まで延長さ
    れたストリップ線路から成る中央ラインと、 この中央ラインに隣接配置され、各一端が前記一つの入
    力端子の両側に位置する各入力端子にそれぞれ接続さ
    れ、各他端が前記電力合成点まで延長されたストリップ
    線路から成る一対の隣接ラインと、 前記中央ライン及び一対の隣接ラインの各他端を、前記
    電力合成点において共通接続し、かつ合成された電力を
    前記1/4波長インピーダンス変成器側へ出力するスト
    リップ線路から成る出力ラインと、 から成り、前記中央ライン及び前記二つの隣接ラインの
    各々の線路長が同一長に設定された合成回路要素を備え
    ていることを特徴とする電力合成装置。
  2. 【請求項2】前段の合成回路要素全体を後段の合成回路
    要素の中央ラインとし、 上記前段の合成回路要素における隣接ラインの各一端が
    それぞれ接続されている入力端子の両側に位置する各入
    力端子に各一端がそれぞれ接続され、各他端が後段の合
    成回路要素における電力合成点まで延長された二つのス
    トリップ線路を後段の合成回路要素における一対の隣接
    ラインとし、 複数の合成回路要素が多段に接続されていることを特徴
    とする請求項1に記載の電力合成装置。
  3. 【請求項3】各段の合成回路要素における各電力合成点
    を保有しているストリップ線路の特性インピーダンス
    は、複数の入力端子に各一端が接続されている各ストリ
    ップ線路の特性インピーダンスをZoとし、当該合成回
    路要素に接続されている前記入力端子の数をnとしたと
    き、Zo/nなる値に設定されていることを特徴とする
    請求項2に記載の電力合成装置。
  4. 【請求項4】多段に接続されている複数の合成回路要素
    のうち、初段の合成回路要素は、 複数の入力端子のうち、中央部に位置する二つの入力端
    子に各一端がそれぞれ接続され、各他端が電力合成点ま
    で延長されたストリップ線路から成る一対の隣接ライン
    と、 この一対の隣接ラインの各他端を、電力合成点において
    共通接続し、かつ合成された電力を1/4波長インピー
    ダンス変成器側へ出力するストリップ線路から成る出力
    ラインと、 を備えていることを特徴とする請求項2に記載の電力合
    成装置。
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