JP2015207972A - 平面アンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 第3の給電線路に比べ、第2及び第4の給電線路への電力分配の比率を十分に小さくすることができる平面アンテナを提供する。【解決手段】 進行波が伝搬する給電線路11〜14及び進行波により励振される放射素子5が誘電体基板10上に形成された平面アンテナ1であって、給電点から延伸する給電線路11及び放射素子5に向けてそれぞれ延伸する給電線路12〜14が接続された矩形状の導体パターンからなり、給電線路11及び13が略同一の直線上に配置され、給電線路12及び14が当該直線と交差する直線上にそれぞれ配置された分配器2を備えて構成される。分配器2の上記導体パターンは、給電方向の長さが進行波の波長の1/2倍からなる。【選択図】 図1

Description

本発明は、平面アンテナに係り、さらに詳しくは、給電線路及び放射素子が誘電体基板上に形成された平面アンテナの改良に関する。
マイクロストリップアンテナは、進行波が伝搬する給電線路と、進行波により励振される放射素子とが誘電体基板上に形成された平面アンテナであり、導波管等を用いて給電される。例えば、2以上の放射素子、放射素子に向けて延伸する給電線路及び変換器が誘電体基板上に形成される。給電線路は、誘電体基板の表面に形成されるマイクロストリップ導体と、誘電体基板の裏面に形成される接地板とにより構成されるマイクロストリップ線路である。また、変換器は、導波管とマイクロストリップ線路との間で電力変換を行う電力変換回路である。
この様な平面アンテナにおいて、給電線路を介して供給される放射電力を2以上の給電線路に分配するのに分配器が用いられる。給電点から延伸する第1の給電線路と、放射素子に向けてそれぞれ延伸する第2〜第4の給電線路とが接続された分配器の場合、第1及び第3の給電線路は、給電方向に延びる直線上にそれぞれ配置され、第2及び第4の給電線路は、当該直線に垂直な直線上にそれぞれ配置される(例えば、特許文献1の図10)。
特開2013−31064号公報
上述した様な従来の分配器では、第2の給電線路や第4の給電線路に分配される放射電力が第3の給電線路に分配される放射電力と同程度乃至当該放射電力の1/3程度であった。このため、第2の給電線路や第4の給電線路への電力分配の比率を要求される放射特性に応じて十分に小さくすることができないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、第3の給電線路に比べ、第2及び第4の給電線路への電力分配の比率を十分に小さくすることができる平面アンテナを提供することを目的とする。また、分配器を放射素子として機能させることができる平面アンテナを提供することを目的とする。
第1の本発明による平面アンテナは、進行波が伝搬する給電線路及び上記進行波により励振される放射素子が誘電体基板上に形成された平面アンテナであって、給電点から延伸する第1の給電線路及び上記放射素子に向けてそれぞれ延伸する第2〜第4の給電線路が接続された矩形状の導体パターンからなり、第1及び第3の給電線路が略同一の直線上に配置され、第2及び第4の給電線路が当該直線と交差する直線上にそれぞれ配置された分配器を備え、上記導体パターンが、給電方向の長さが上記進行波の波長の1/2倍からなるように構成される。
この平面アンテナでは、第1の給電線路から分配器の一端に入射した進行波と、分配器の他端によって反射して当該一端に伝搬した進行波とが干渉により強め合うので、分配器内において進行波による共振が発生する。このため、給電方向に延びる第3の給電線路に分配される放射電力に比べ、給電方向と交差する方向に延びる第2及び第4の給電線路に分配される放射電力を十分に抑制することができる。従って、第3の給電線路に比べ、第2及び第4の給電線路への電力分配の比率を十分に小さくすることができる。また、矩形状の導体パターンからなる分配器が共振器として作用するので、分配器を放射素子として機能させることができる。
第2の本発明による平面アンテナは、上記構成に加え、第1の給電線路が、上記導体パターンの第1の辺に接続され、第2及び第4の給電線路が、第1の辺に隣接する第2及び第4の辺の中央にそれぞれ接続されているように構成される。
この平面アンテナでは、進行波の共振より、導体パターンの第1及び第3の辺の位置には定在波の腹が形成され、第2及び第4の辺の中央には定在波の節が形成される。第2及び第4の給電線路は、定在波の節に接続されるので、第2及び第4の給電線路に分配される放射電力を効果的に絞り込むことができる。
第3の本発明による平面アンテナは、上記構成に加え、第1の給電線路が、上記導体パターンの第1の辺に接続され、第2及び第4の給電線路が、第1の辺に隣接する第2及び第4の辺の中点に対し、偏心させてそれぞれ接続されているように構成される。
この様な構成によれば、第2及び第4の給電線路と導体パターンの第2及び第4の辺との接続位置を調整することにより、第2及び第4の給電線路への電力分配の比率を変更することができる。
第4の本発明による平面アンテナは、上記構成に加え、第1の給電線路が、第1の辺の中央に垂直に接続され、第2又は第4の給電線路が、第2又は第4の辺に垂直に接続され、第1の給電線路から線路幅方向の距離が上記進行波の波長の1/4倍の位置に上記給電方向の段差を有するように構成される。
この平面アンテナでは、第2又は第4の給電線路の接続端に入射した進行波と、第2又は第4の給電線路の段差によって反射して当該接続端に伝搬した進行波とが干渉により打ち消し合うので、段差による反射を抑制することができる。また、第2又は第4の給電線路への電力分配の比率は、給電線路の接続端における線路幅によって規定される。このため、給電線路に段差を設けることにより、放射素子側の線路幅を変更することなく、第2又は第4の給電線路への電力分配の比率を調整することができる。
第5の本発明による平面アンテナは、上記構成に加え、第2又は第4の給電線路が、線路幅が第3の給電線路よりも狭いように構成される。この様な構成によれば、第2又は第4の給電線路に分配される放射電力をさらに絞り込むことができる。
本発明によれば、第3の給電線路に比べ、第2及び第4の給電線路への電力分配の比率を十分に小さくした平面アンテナを提供することができる。また、分配器が放射素子として機能する平面アンテナを提供することができる。
本発明の実施の形態による平面アンテナ1の一構成例を示した斜視図である。 図1の平面アンテナ1の構成例を示した図であり、平面アンテナ1の放射面A1を正面方向から見た場合が示されている。 図2の分配器2の変形例を比較例と比較して示した図であり、給電線路12及び14の線路幅を給電線路13よりも狭くした場合が示されている。 分配器2の動作特性の一例を比較例と比較して示した図であり、線路幅wを変化させた場合の分配比率が示されている。 図2の分配器2の変形例を示した図であり、給電線路12及び14の接続位置を偏心させた場合が示されている。 分配器2の動作特性の一例を示した図であり、給電線路12及び14の移動量dを変化させた場合の分配比率が示されている。 図1の平面アンテナ1の放射特性の一例を従来構造と比較して示した図であり、垂直面及び水平面内における指向特性を表す特性曲線が示されている。 平面アンテナ1の他の構成例を示した図であり、分配器2から延びる給電線路12及び14に段差9が形成される場合が示されている。 平面アンテナ1のその他の構成例を示した図であり、分配器2の各種の変形例が示されている。
<平面アンテナ1>
図1は、本発明の実施の形態による平面アンテナ1の一構成例を示した斜視図である。図中には、矩形状の平板からなる誘電体基板10を折り曲げることにより、互いに異なる方向を向く3つの放射面A1〜A3が形成された平面アンテナ1が示されている。
この平面アンテナ1は、ミリ波又はマイクロ波帯域の電磁波を送受信するためのマイクロストリップアンテナであり、分配器2,3,6〜8、給電線路4,11〜14、放射素子5及び誘電体基板10により構成される。例えば、平面アンテナ1は、携帯電話機における近距離無線通信用の送受信アンテナとして用いられる。平面アンテナ1に分配器2を設けたことにより、給電線路12及び14への電力分配の比率を十分に小さくし、また、指向特性を向上させている。
誘電体基板10は、誘電体からなるアンテナ用の基板である。例えば、誘電体基板10には、フッ素樹脂等の絶縁性樹脂からなる樹脂基板が用いられる。給電線路4,11〜14は、進行波が伝搬するマイクロストリップ線路であり、誘電体基板10の表面に形成された概ね等幅で延びる導体パターンと、誘電体基板10の裏面に形成された接地板(図示せず)とにより構成される。上記接地板は、誘電体基板10の表面の導体パターンに対し、グランド電極として機能する導体パターンであり、誘電体基板10の裏面の全体を概ね覆っている。
放射素子5は、給電線路4上を伝搬する進行波により励振される共振器であり、進行波の電力を自由空間へ放射する。この放射素子5は、誘電体基板10の表面に形成された所定形状の導体パターンからなる。給電線路11は、給電点から延伸する第1の給電線路であり、放射面A1に配置されている。給電線路12〜14は、放射素子5に向けてそれぞれ延伸する第2〜第4の給電線路である。
この平面アンテナ1では、2以上の放射素子グループに放射電力が分配され、各放射素子グループから電磁波が送信される。各放射素子グループには、1又は2以上の放射素子5が配置される。
給電線路12は、放射面A3に配置された放射素子グループ(図示せず)に給電するための線路である。給電線路13は、放射面A1に配置された放射素子グループG1に給電するための線路である。給電線路14は、放射面A2に配置された放射素子グループG2に給電するための線路である。放射素子グループG1及びG2には、それぞれ4つの放射素子5が配置されている。
この平面アンテナ1では、給電線路12,14が稜線RLと交差するように誘電体基板10を屈曲させることにより、3つの放射面A1〜A3と、2つの稜線RLが形成されている。放射面A1は、給電線路11が延びる方向を給電方向とすれば、この給電方向に長い矩形形状からなる。各稜線RLは、放射面A1の長辺である。
放射面A2は、放射面A1の一方の長辺に隣接し、給電方向に長い矩形形状からなる。一方、放射面A3は、放射面A1の他方の長辺に隣接し、給電方向に長い矩形形状からなる。放射面A2及びA3は、いずれも放射面A1に垂直である。放射面A1〜A3の向きを互いに異ならせることにより、異なる3つの方向に電磁波を放射させることができる。
分配器2は、給電線路11を介して給電された放射電力を給電線路12〜14へ分配する3分岐の分岐回路であり、給電線路11〜14が接続された矩形状の導体パターンからなる。この分配器2は、給電方向の長さが進行波の波長の1/2倍からなり、共振器として機能する。分配器2は、放射面A1に配置されている。
分配器3は、給電線路13を介して給電された放射電力を3つの給電線路4へ分配する3分岐の分岐回路である。分配器6は、給電線路4を介して給電された放射電力を2つの給電線路4へ分配する2分岐の分岐回路である。放射面A1の放射素子グループG1は、分配器3及び6と、4つの放射素子5と、分配器3又は6から放射素子5に向けて延びる給電線路4とにより構成される。
放射面A1内の各放射素子5は、給電線路4の終端部に接続され、放射面A1が直線偏波のアレイアンテナを構成するように配置されている。すなわち、放射面A1内の各放射素子5は、互いに同じ方向を向き、進行波の波長の整数倍の間隔で配置されている。このため、各放射素子から自由空間へ放射された電磁波は、放射面A1に垂直な方向において、同位相になるとともに偏波面が揃い、放射面A1は、直線偏波を放射することができる。
分配器7は、給電線路14を介して給電された放射電力を3つの給電線路4へ分配する3分岐の分岐回路であり、分配器3と同様の構成からなる。分配器8は、給電線路4を介して給電された放射電力を2つの給電線路4へ分配する2分岐の分岐回路であり、分配器6と同様の構成からなる。放射面A2の放射素子グループG2は、分配器7及び8と、4つの放射素子5と、分配器7又は8から放射素子5に向けて延びる給電線路4とにより構成される。
放射面A2内の各放射素子5は、給電線路4の終端部に接続され、放射面A2が直線偏波のアレイアンテナを構成するように配置されている。放射面A3に配置される放射素子グループは、放射面A2の放射素子グループG2と同様に構成される。また、平面アンテナ1では、給電線路4及び12〜14の線路長を調整することにより、分配器2と放射面A1〜A3内の放射素子5との間で、進行波の位相を一致させている。この様な平面アンテナ1によれば、放射面A1〜A3の長手方向に垂直な平面内において互いに直交する3つの方向にそれぞれ鋭い指向性を持たせることができる。
特に、分配器2を放射面A1に配置したことにより、放射面A1に比べ、放射面A2やA3に分配される放射電力を絞り込むことができる。また、分配器2が共振器として作用し、分配器2自体が放射素子として機能するので、放射面A1の放射特性を向上させることができる。
分配器2や給電線路11〜14を構成する導体パターンは、誘電体基板10に金属薄膜、例えば、銅箔を貼り付け、誘電体基板10上の金属薄膜をエッチング加工等によりパターニングすることによって製作される。また、給電線路4及び11〜14の線路幅は、送受信させる電磁波の周波数、帯域幅及び放射特性に応じて決定される。また、給電線路4及び11〜14の線路幅は、送受信しようとする電磁波の管内波長λgに比べて十分に狭い。管内波長λgは、誘電体基板10に形成された給電線路4及び11〜14を伝搬する電磁波の波長である。
図2は、図1の平面アンテナ1の構成例を示した図であり、平面アンテナ1の放射面A1を正面方向から見た場合が示されている。この図では、放射面A1の長手方向を上下方向とし、紙面に垂直な方向を放射面A1の正面方向として、分配器2や給電線路11〜14が描画されている。
分配器2は、上下方向に長い矩形パターンからなり、給電線路11及び13が略同一の直線上に配置され、給電線路12及び14が当該直線と交差する直線上にそれぞれ配置されている。分配器2の給電方向の長さは、矩形パターンの上辺21及び下辺23間の距離L1により規定され、管内波長λgの1/2倍からなる。
給電線路11及び13は、いずれも上下方向に延び、矩形パターンの上辺21及び下辺23にそれぞれ接続されている。給電線路11は、下端が上辺21の中央に接続され、上端は放射面A1の上側の短辺に達している。つまり、給電線路11は、上下方向に延びる線路であることから、上辺21の中央に垂直に接続されている。給電線路11には、上端を給電点として放射電力が供給される。
給電線路13は、上端が下辺23の中央に接続され、下端が分配器3に接続されている。つまり、給電線路13は、上下方向に延びる線路であることから、下辺23の中央に垂直に接続されている。
給電線路12及び14は、いずれも左右方向に延び、矩形パターンの左辺22及び右辺24にそれぞれ接続されている。左辺22及び右辺24は、上辺21に隣接する辺である。給電線路12は、右端が左辺22の中央に接続され、左端は放射面A1の左側の長辺に達している。つまり、給電線路12は、左右方向に延びる線路であることから、左辺22の中央に垂直に接続されている。この給電線路12は、折り曲げた状態の誘電体基板10の稜線RLを跨いで放射面A3側に延びている。
給電線路14は、左端が右辺24の中央に接続され、右端は放射面A1の右側の長辺に達している。つまり、給電線路14は、左右方向に延びる線路であることから、右辺24の中央に垂直に接続されている。この給電線路14は、折り曲げた状態の誘電体基板10の稜線RLを跨いで放射面A2側に延びている。
分配器3は、上下方向に延びる2つの給電線路13及び4と、左右方向に延びる2つの給電線路4とが接続されたクロス形状の導体パターンからなり、各給電線路が等幅で結合されている。左右方向に延びる給電線路4は、上下方向に延びる給電線路13及び4に対し、垂直に接続されている。
分配器6は、上下方向に延びる1つの給電線路4と、左右方向に延びる2つの給電線路4とが接続されたT字形状の導体パターンからなり、各給電線路が等幅で結合されている。上下方向に延びる給電線路4は、左右方向に延びる給電線路4に対し、垂直に接続されている。
分配器3と放射素子5とを繋ぐ給電線路4と、分配器6と放射素子5とを繋ぐ給電線路4には、それぞれ屈曲部15が形成されている。この屈曲部15は、左右方向に延びる給電線路4と上下方向に延びる給電線路4とが垂直に交差するL字形状からなる。
本実施の形態によれば、給電線路11から分配器2の一端に入射した進行波と、分配器2の他端によって反射して当該一端に伝搬した進行波とが干渉により強め合うので、分配器2内において進行波による共振が発生する。このため、給電方向に延びる給電線路13に分配される放射電力に比べ、給電方向と交差する方向に延びる給電線路12及び14に分配される放射電力を十分に抑制することができる。従って、給電線路13に比べ、給電線路12及び14への電力分配の比率を十分に小さくすることができる。また、矩形状の導体パターンからなる分配器2が共振器として作用するので、分配器2を放射素子として機能させることができる。
図2に示した平面アンテナ1では、進行波の共振より、分配器2の上辺21及び下辺23の位置には定在波の腹が形成され、左辺22及び右辺24の中央には定在波の節が形成される。給電線路12及び14は、定在波の節に接続されるので、給電線路12及び14に分配される放射電力を効果的に絞り込むことができる。
図3は、図2の分配器2の変形例を比較例と比較して示した図であり、給電線路12及び14の線路幅を給電線路13よりも狭くした場合が示されている。図中の(a)には、本発明の変形例が示され、(b)には、比較例が示されている。
この変形例では、給電線路12及び14の全長に渡って、給電線路12及び14の線路幅が給電線路13よりも狭くなっている。すなわち、給電線路13及び14の線路幅をそれぞれw及びwとすれば、w<wである。また、給電線路12の線路幅は、給電線路14と同程度である。
一方、比較例は、分配器2が、上下方向に延びる2つの給電線路11及び13と、左右方向に延びる2つの給電線路12及び14とが接続されたクロス形状の導体パターンからなり、各給電線路が等幅で結合されている。左右方向に延びる給電線路12及び14は、上下方向に延びる給電線路11及び13に対し、垂直に接続されている。また、給電線路12及び14の線路幅は、給電線路13よりも狭くなっている。
図4は、分配器2の動作特性の一例を比較例と比較して示した図であり、線路幅wを変化させた場合の分配比率が示されている。図中には、給電線路13の線路幅wを0.2mmで固定した場合が示されている。また、この図では、横軸を線路幅wとし、縦軸を給電線路14の分配比率として、給電線路13の分配比率を100とした場合が示されている。分配比率は、電力分配の割合である。
比較例では、線路幅wを0.1mmから0.4mmまで段階的に増加させた場合、分配比率が29.2%から32.6%まで単調に増加している。つまり、比較例では、0.1mm以上0.4mm以下の線路幅wの範囲内における分配比率の変動幅が、3.4%と僅かであり、給電線路14の分配比率は、給電線路13の1/3程度である。
これに対し、本発明の変形例では、線路幅wを0.1mmから0.4mmまで段階的に増加させた場合、分配比率が7.6%から15.2%まで単調に増加している。つまり、変形例では、0.1mm以上0.4mm以下の線路幅wの範囲内における分配比率の変動幅が、7.6%と大きく、給電線路14の分配比率は、給電線路13の1/10程度にまで下げられることが判る。
本発明の変形例によれば、給電線路12及び14の線路幅を調整することにより、これらの給電線路12及び14への電力分配の比率を大きく変化させることができる。また、給電線路12及び14線路幅を給電線路13よりも狭くすることにより、比較例よりも更に、給電線路12及び14への電力分配の比率を絞り込むことができる。
なお、図4では、給電線路12及び14の線路幅をいずれも給電線路13よりも狭くし、或いは、広くする場合の例について説明したが、本発明は、給電線路12及び14間で線路幅を異ならせるような構成であっても良い。給電線路12及び14間で線路幅を異ならせることにより、給電線路12及び14間で分配比率を異ならせることができる。
図5は、図2の分配器2の変形例を示した図であり、給電線路12及び14の接続位置を偏心させた場合が示されている。この変形例では、給電線路12及び14が、分配器2の中央から移動量dだけ上方へ偏心させて接続されている。移動量dは、矩形パターンの左辺22及び右辺24の中点からの距離である。
図6は、分配器2の動作特性の一例を示した図であり、給電線路12及び14の移動量dを変化させた場合の分配比率が示されている。この図では、横軸を移動量dとし、縦軸を給電線路14の分配比率として、給電線路13の分配比率を100とした場合が示されている。
本発明の変形例では、移動量dを0mmから0.5mmまで段階的に増加させた場合、分配比率が10.3%から65.3%まで単調に増加している。この様な本発明の変形例によれば、給電線路12及び14と分配器2との接続位置を調整することにより、これらの給電線路12及び14への電力分配の比率を大きく変化させることができる。
なお、図5では、給電線路12及び14がいずれも上方へ偏心させて分配器2に接続される場合の例について説明したが、本発明は、給電線路12及び14をそれぞれ下方へ偏心させて分配器2に接続するような構成であっても良い。また、本発明は、給電線路12及び14間で分配器2との接続位置を異ならせるような構成であっても良い。給電線路12及び14間で接続位置を異ならせることにより、給電線路12及び14間で分配比率を異ならせることができる。
図7は、図1の平面アンテナ1の放射特性の一例を従来構造と比較して示した図であり、垂直面及び水平面内における指向特性を表す特性曲線が示されている。図中の(a)には、垂直面内の指向特性が示され、(b)には、水平面内の指向特性が示されている。この図では、中央の放射面A1を鉛直にし、両端の放射面A2及びA3を水平にした状態で測定された放射利得の特性曲線が示されている。また、図中のグラフには、横軸を垂直角度(deg)又は水平角度(deg)とし、縦軸を絶対利得(dBi)として、特性曲線が示されている。上記利得は、アイソトロピックアンテナを基準とする利得である。
従来構造は、分配器2が、上下方向に延びる2つの給電線路11及び13と、左右方向に延びる2つの給電線路12及び14とが接続されたクロス形状の導体パターンからなる平面アンテナである。
垂直面内の指向特性は、放射面A1〜A3の長手方向に垂直な鉛直面内において、放射面A1の法線方向を0°とし、仰角方向を正方向として表された利得分布からなり、垂直角度が0degの位置にピークが出現している。従来構造では、ピーク値が2.1dBi程度であるのに対し、本発明の平面アンテナ1では、11.1dBi程度と正面利得が向上している。
水平面内の指向特性は、水平面内において、放射面A1の法線方向を0degとし、一方の方位方向を正方向として表された利得分布からなる。本発明の平面アンテナ1では、0degの位置にメインローブのピークが出現し、−30deg付近に漸近線(利得は、−40dBi以下)が存在している。つまり、平面アンテナ1は、水平面に関し、放射面A1の正面方向に鋭い指向性を有する放射特性のアンテナであることが判る。
なお、本実施の形態では、給電線路12及び14の全長に渡って給電線路12及び14の線路幅を調整することにより、給電線路12及び14の分配比率を変化させる場合の例について説明したが、本発明は、給電線路12及び14の線路幅を調整する方法をこれに限定するものではない。例えば、給電線路12又は14に給電方向の段差を設けることにより、給電線路12又は14の線路幅を階段状に変化させるような構成であっても良い。
図8は、平面アンテナ1の他の構成例を示した図であり、分配器2から延びる給電線路12及び14に段差9が形成される場合が示されている。この平面アンテナ1では、給電線路12及び14がいずれも給電方向の段差9を有している。
段差9は、給電線路12及び14の上側辺を給電方向(上下方向)の上流側に張り出させることによって形成され、給電線路11の右側辺から給電線路11の線路幅方向、すなわち、左右方向の距離L2が進行波の波長の1/4倍の位置に配置されている。つまり、給電線路12及び14は、分配器2との接続端から段差9にかけて、線路幅が広くなっている。例えば、段差9により、線路幅が0.1mm程度変化している。
この様な平面アンテナ1によれば、給電線路12及び14の接続端に入射した進行波と、段差9によって反射して当該接続端に伝搬した進行波とが干渉により打ち消し合うので、段差9による反射を抑制することができる。また、給電線路12及び14への電力分配の比率は、給電線路12及び14の接続端における線路幅によって規定される。このため、給電線路12及び14に段差9を設けることにより、放射素子5側の線路幅を変更することなく、給電線路12及び14への電力分配の比率を調整することができる。
図8に示した平面アンテナ1では、分配器3,6及び屈曲部15の形状が図2に示した平面アンテナ1と異なっている。すなわち、図8の分配器3は、上下方向に延びる給電線路13及び4に対し、左右方向に延びる給電線路4が給電方向の上流側へ湾曲しながら接続された円弧形状の導体パターンからなる。
また、図8の分配器6は、上下方向に延びる給電線路4に対し、左右方向に延びる給電線路4が給電方向の上流側へ湾曲しながら接続された円弧形状の導体パターンからなる。また、図8の屈曲部15は、左右方向に延びる給電線路4と上下方向に延びる給電線路4とが互いに湾曲しながら交差する円弧形状からなる。分配器3,6や屈曲部15に上述した様な円弧形状を採用することにより、不要放射の発生が低減するので、給電損失の増大や指向特性の劣化を抑制することができる。
なお、図8に示した平面アンテナ1では、段差9が、給電線路12及び14の上側辺を給電方向の上流側に張り出させることによって形成される場合の例について説明したが、本発明は、段差9の構成をこれに限定するものではない。例えば、給電線路12及び14の下側辺を給電方向の下流側に張り出させ、或いは、給電線路12及び14の上側辺及び下側辺を互いに反対方向に張り出させることによって形成されるような構成であっても良い。また、給電線路12又は14のいずれか一方にのみ、段差9を設けるような構成であっても良い。
図9は、平面アンテナ1のその他の構成例を示した図であり、分配器2の各種の変形例が示されている。図中の(a)には、分配器2から延びる給電線路12及び14が給電方向の上流側に傾斜している場合が示されている。この様に構成すれば、図2に示した分配器2に比べ、給電線路12及び14の分配比率を小さくすることができる。
図中の(b)には、分配器2から延びる給電線路12及び14が給電方向の下流側に傾斜している場合が示されている。この様に構成すれば、図2に示した分配器2に比べ、給電線路12及び14の分配比率を大きくすることができる。
図中の(c)には、分配器2から延びる給電線路11〜14が矩形パターンの4つの頂点にそれぞれ接続されている場合が示されている。矩形パターンの給電方向の長さは、給電線路11の接続端から給電線路13の接続端までの距離であり、管内波長λgの1/2倍からなる。この様な構成であっても、給電線路13に比べ、給電線路12及び14への電力分配の比率を十分に小さくすることができる。
1 平面アンテナ
2,3,6〜8 分配器
4,11〜14 給電線路
5 放射素子
9 段差
10 誘電体基板
A1〜A3 放射面
G1,G2 放射素子グループ
RL 稜線

Claims (5)

  1. 進行波が伝搬する給電線路及び上記進行波により励振される放射素子が誘電体基板上に形成された平面アンテナにおいて、
    給電点から延伸する第1の給電線路及び上記放射素子に向けてそれぞれ延伸する第2〜第4の給電線路が接続された矩形状の導体パターンからなり、第1及び第3の給電線路が略同一の直線上に配置され、第2及び第4の給電線路が当該直線と交差する直線上にそれぞれ配置された分配器を備え、
    上記導体パターンは、給電方向の長さが上記進行波の波長の1/2倍からなることを特徴とする平面アンテナ。
  2. 第1の給電線路は、上記導体パターンの第1の辺に接続され、
    第2及び第4の給電線路は、第1の辺に隣接する第2及び第4の辺の中央にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1に記載の平面アンテナ。
  3. 第1の給電線路は、上記導体パターンの第1の辺に接続され、
    第2及び第4の給電線路は、第1の辺に隣接する第2及び第4の辺の中点に対し、偏心させてそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1に記載の平面アンテナ。
  4. 第1の給電線路は、第1の辺の中央に垂直に接続され、
    第2又は第4の給電線路は、第2又は第4の辺に垂直に接続され、第1の給電線路から線路幅方向の距離が上記進行波の波長の1/4倍の位置に上記給電方向の段差を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の平面アンテナ。
  5. 第2又は第4の給電線路は、線路幅が第3の給電線路よりも狭いことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の平面アンテナ。
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