JPH10308558A - 窒化物半導体レーザ素子及び窒化物半導体レーザ素子の製造方法。 - Google Patents

窒化物半導体レーザ素子及び窒化物半導体レーザ素子の製造方法。

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JPH10308558A
JPH10308558A JP11661397A JP11661397A JPH10308558A JP H10308558 A JPH10308558 A JP H10308558A JP 11661397 A JP11661397 A JP 11661397A JP 11661397 A JP11661397 A JP 11661397A JP H10308558 A JPH10308558 A JP H10308558A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 窒化物半導体を用いた新規な面発光レーザ素
子の構造と、面発光レーザ素子の製造方法とを提供す
る。 【構成】 n型窒化物半導体層とp型窒化物半導体層と
の間に活性層を有するダブルへテロ構造のレーザ素子
で、n型窒化物半導体層若しくはp型窒化物半導体層の
少なくとも一方の層内に誘電体多層膜よりなる反射鏡を
形成して面発光レーザを実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は窒化物半導体(例えば、
InXAlYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)よ
りなるレーザ素子と、窒化物半導体レーザ素子の製造方
法に係り、特に面発光レーザ素子と面発光レーザ素子の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化物半導体は短波長レーザ光源の材料
として知られており、本出願人はこの材料を用いて青色
レーザ素子で、世界で初めて室温での406nmの連続
発振に成功した。(日経エレクトロニクス、1996
年、12月2日号、技術速報)このレーザ素子は活性層
にInXGa1-XNの多重量子井戸構造を有し、活性層両
端の共振面はエッチングにより形成されており、20℃
において、閾値電流密度3.6kA/cm2、閾値電圧
5.5V、1.5mW出力において、27時間の連続発
振を示す。
【0003】このように一般にレーザ素子はストライプ
型の導波路を有し、活性層端面の劈開面を共振面とされ
ることが多く、現在実用化されている赤外、赤色半導体
レーザは、ほとんどがこの型である。一方、基板に対し
て垂直な方向でレーザ光が出射される、いわゆる面発光
レーザも提案されている。面発光レーザは、レーザ素子
の低閾値化、横モード、縦モード等を安定化させるため
には非常に有用であることが知られているが、赤外、赤
色半導体レーザのみであって、窒化物半導体レーザ素子
ではほとんど知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的と
するところは窒化物半導体を用いた新規な面発光レーザ
素子の構造と、面発光レーザ素子の製造方法とを提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザ素子は、
n型窒化物半導体層とp型窒化物半導体層との間に活性
層を有しする窒化物半導体レーザ素子において、前記n
型窒化物半導体層若しくはp型窒化物半導体層の少なく
とも一方の層内に窒化物半導体と異なる材料よりなる反
射鏡を有することを特徴とする。
【0006】また本発明のレーザ素子において、前記反
射鏡が誘電体よりなる多層膜であることを特徴とする。
【0007】さらに、本発明のレーザ素子の製造方法
は、基板表面に誘電体よりなる多層膜を選択的に形成す
る工程と、その多層膜上部に窒化物半導体層を成長させ
る工程と、多層膜上部に形成された窒化物半導体層上部
に活性層を含む窒化物半導体層を成長させる工程と、前
記多層膜を活性層の発光の少なくとも一方の反射鏡とす
る工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例に係る面
発光レーザ素子の構造を示す模式的な断面図である。図
において1は基板、2は第1の窒化物半導体層、3以上
の構造がレーザ素子構造となる窒化物半導体積層構造で
あり、3はバッファ層、4はn側クラッド層、5は活性
層、6はp側クラッド層、7はp側コンタクト層、10
は電流狭窄層、30は第1の反射鏡、31は第2の反射
鏡である。このレーザ素子は活性層5の発光を第1の反
射鏡30と第2の反射鏡31とで共振させて、基板水平
面対して垂直方向にレーザ発振する。
【0009】本発明のレーザ素子では、レーザ素子の窒
化物半導体層内に窒化物半導体と異なる材料よりなる反
射鏡30、31を有している。反射鏡30、31の材料
は窒化物半導体と異なる材料であればどのような材料で
も良く、例えばPt、Cr、Ti、Ni、Pd等、反応
時の成長温度にも耐え、融点が1200℃以上の金属、
好ましくは窒化物半導体の発光に対して吸収の少ない金
属か、又は例えば酸化ケイ素(SiOX)、窒化ケイ素
(SiXY)、酸化チタン(TiOX)、酸化ジルコニ
ウム(ZrOX)等の酸化物、窒化物よりなる誘電体多
層膜で反射鏡を形成することができる。特に好ましくは
誘電体多層膜を反射鏡として用いる。誘電体多層膜は多
層膜を構成する誘電体の屈折率によって自由に反射鏡の
反射率を変えることができて、レーザ光の出射窓とする
こともできる。
【0010】面発光レーザの場合窒化物半導体層内部に
反射鏡を形成しようとすれば、例えばAlGaN、In
GaN等をそれぞれ、λ/4n(λ:活性層の発光波
長、n:窒化物半導体の屈折率)となるように多層膜に
積層して、反射率の高いブラッグ反射鏡を作製しなけれ
ばならない。反射鏡を作製する場合、AlNの屈折率が
2.15、GaNが2.8、InNが2.85〜3.0
5であるが、Al組成Yの大きいAlYGa1-YN、In
組成Xの大きいInXGa1-XNは非常に成長させにく
く、結晶性の良いものが得られにくい。しかも多層膜と
しても屈折率差を大きくすることは難しい。そのため、
窒化物半導体で反射率の高い反射鏡を形成する自由度が
少ない。一方、誘電体多層膜であると、屈折率の異なる
誘電体が自由に選択できるため、活性層の発光に対して
反射率の高い反射鏡を少ない膜厚、膜数で形成できる。
一般に、窒化物半導体は誘電体の上には成長しにくいと
いう性質があり、通常、選択成長の目的で誘電体が形成
されることが多いが、本発明のように誘電体の上に成長
させる第1の窒化物半導体層2を厚膜で成長させると、
第1の反射鏡30の上部にまで第1の窒化物半導体層2
が回り込んで成長できるので、窒化物半導体層内部に反
射鏡を形成した状態とすることができる。
【0011】
【実施例】図1を元に本発明のレーザ素子の製造方法に
ついて説明する。まず、窒化物半導体と異なる材料より
なる異種基板1の上にMOVPE(有機金属気相成長
法)、HVPE(ハイドライド気相成長法)、MBE
(分子線気相成長法)等の気相成長法を用いて第1の窒
化物半導体層2を成長させる。異種基板1は窒化物半導
体と異なる材料よりなる基板であればどのようなもので
も良く、例えば、サファイアC面の他、R面、A面を主
面とするサファイア、スピネル(MgA124)のよう
な絶縁性基板、SiC(6H、4H、3Cを含む)、Z
nS、ZnO、GaAs、Si等の従来知られている窒
化物半導体と異なる基板材料を用いることができる。こ
の異種基板上に窒化物半導体層を厚膜で成長させて、窒
化物半導体基板となる第1の窒化物半導体層2を作製す
る。また、この異種基板1はレーザ素子成長後、または
第1の窒化物半導体層2成長後に除去することもでき
る。
【0012】次にこの異種基板1の上に、選択的に第1
の反射鏡30を形成し、この第1の反射鏡3上部に第1
の窒化物半導体2を成長させる。第1の反射鏡30は活
性層の発光を共振させるための一方の共振器として作用
する。第1の反射鏡30の材料としては 反射鏡表面に
窒化物半導体が成長しないか、若しくは成長しにくい性
質を有する材料を好ましく選択し、前記のように、酸化
ケイ素(SiOX)、窒化ケイ素(SiXY)、酸化チ
タン(TiOX)、酸化ジルコニウム(ZrOX)等の酸
化物、窒化物よりなる誘電体薄膜を形成する。またこれ
らの多層膜の他、1200℃以上の融点を有する金属等
を用いることができる。これらの反射鏡材料は、窒化物
半導体の成長温度600℃〜1100℃の温度にも耐
え、その表面に窒化物半導体が成長しないか、成長しに
くい性質を有している。反射鏡30を誘電体多層膜とす
る場合には前記のように各層の膜厚がλ/4nとなるよ
うに設計して、少なくとも2層以上積層すれば良い。反
射鏡材料を異種基板1の表面に形成するには、例えば蒸
着、スパッタ、CVD等の気相製膜技術を用いることが
できる。また、選択的に形成するためには、フォトリソ
グラフィー技術を用いて、所定の形状を有するフォトマ
スクを作製し、そのフォトマスクを介して、前記材料を
気相製膜することにより、所定の形状を有する反射鏡を
形成できる。反射鏡の形状、大きさは、第1の窒化物半
導体層2が反射鏡30上部に成長できる範囲であれば特
に問うものではなく、例えばドット状に形成できる。な
お、図1では第1の反射鏡30を直接異種基板1に接し
て形成しているが、異種基板の上に別の窒化物半導体
層、若しくは窒化物半導体が成長できる半導体薄膜(例
えばZnO、Si、SiC等)を薄膜で成長させ、その
半導体薄膜を基板として、第1の反射鏡を選択的に形成
することも本発明の方法の範囲内である。
【0013】次に第1の反射鏡30を形成した異種基板
1上に、SiドープGaNよりなる第1の窒化物半導体
層2を成長させる。第1の窒化物半導体層2の組成はI
XAlYGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)であ
れば、どのような組成でも良いが、好ましくはアンドー
プ(undope)若しくはn型不純物ドープGaNとする。
GaNはクラックの少ない窒化物半導体を厚膜で成長さ
せることができる。またGaNにSi、Ge、S、Se
等の4族元素よりなるn型不純物をドープすることもで
きる。n型不純物は、好ましい範囲の導電性を制御し
て、GaNの結晶性を維持するために、1×1017/cm
3〜5×1021/cm3の範囲でドープすることが望まし
い。
【0014】第1の反射鏡30の表面には窒化物半導体
が成長しにくいため、第1の窒化物半導体層2の膜厚は
第1の反射鏡30上部にまで、窒化物半導体の回り込み
により成長できれば特に限定するものではない。図1に
示すように、最終的なレーザ素子構造として異種基板1
を素子内に残す場合には、膜厚は特に限定しない。一
方、図2、図3に示すように異種基板1を除去したレー
ザ素子を作製する場合には、第1の窒化物半導体層2が
基板となるため、100μm以上、さらに好ましくは1
50μm以上の膜厚で成長させることが望ましい。第1
の窒化物半導体層成長後、その第1の窒化物半導体層の
表面を研磨して鏡面状にすることが望ましい。
【0015】次に、第1の窒化物半導体層2の上に活性
層を有する窒化物半導体層3〜7を順次積層成長させ
る。バッファ層3はAlを含む窒化物半導体よりなるn
側クラッド層4にクラックを入りにくくする作用があ
り、n型GaN、n型InGaNを成長させることが望
ましい。InGaNであれば100オングストローム以
上、0.5μm以下の膜厚で成長させることが好まし
い。100オングストロームよりも薄いとクラック防止
として作用しにくく、0.5μmよりも厚いと、結晶自
体が黒変する傾向にある。またGaNであれば100オ
ングストローム以上、10μm以下で成長させることが
望ましい。なおこのバッファ層3は窒化物半導体単結晶
よりなる層であり、従来窒化物半導体を基板上に成長さ
せる前に900℃以下の低温で成長され、多結晶を含む
低温成長バッファ層とは区別する。
【0016】n側クラッド層4は、Alを含む窒化物半
導体を有し、好ましくは互いに組成の異なる膜厚100
オングストローム以下の窒化物半導体が積層された超格
子構造とすることが望ましい。この層は例えばSiを5
×1018/cm3ドープしたn型Al0.2Ga0.8Nよりな
る第1の層、20オングストロームと、アンドープ(un
dope)のGaNよりなる第2の層、20オングストロー
ムとを交互に100層積層してなる総膜厚0.4μmの
超格子構造とできる。超格子構造とすると結晶性の良い
キャリア閉じ込め層が形成できる。
【0017】活性層5はInGaNを少なくとも一方の
層に含む多重量子井戸構造とする。例えば、アンドープ
In0.2Ga0.8Nよりなる井戸層、25オングストロー
ムと、アンドープIn0.01Ga0.95Nよりなる障壁層、
50オングストロームを交互に積層してなる総膜厚17
5オングストロームの多重量子井戸構造(MQW)の活
性層45を成長させる。
【0018】p側クラッド層6はn側クラッド層4と同
じく、Alを含む窒化物半導体を有し、好ましくは互い
に組成の異なる膜厚100オングストローム以下の窒化
物半導体が積層された超格子構造とすることが望まし
い。この層は例えばMgを1××1020/cm3ドープし
たp型Al0.2Ga0.8Nよりなる第1の層、20オング
ストロームと、アンドープ(undope)のGaNよりなる
第2の層、20オングストロームとを交互に100層積
層してなる総膜厚0.4μmの超格子構造とする。超格
子構造とすると結晶性の良いキャリア閉じ込め層が形成
できる。
【0019】次にp側クラッド層6の表面に所定の形状
のマスクを形成して、電流狭窄層110を形成する。電
流狭窄層はn型の窒化物半導体層、若しくはSiOX
TiOX、TiXY、Al23のような誘電体で形成す
る。なお図1に示すように、電流狭窄層には窓部を設
け、窓部が第1の反射鏡30、第2の反射鏡31の位置
と縦方向において一致するようにすることは言うまでも
ない。電流を局所的に集中させるため窓部の大きさは例
えば10μmφ、10μm角のように100/μm2
りも小さくすることが望ましい。
【0020】次に、電流狭窄層8、及び窓部のp側クラ
ッド層6の上にp側コンタクト層7を成長させる。p側
コンタクト層9は、例えばMgを2×1020/cm3ドー
プしたp型GaNを150オングストロームの膜厚で成
長させる。p側コンタクト層はGaN最も好ましく成長
させ、膜厚は500オングストローム以下、さらに好ま
しくは400オングストローム以下、20オングストロ
ーム以上に調整することが望ましい。以上のようにし
て、レーザ素子構造となる窒化物半導体層を積層成長さ
せる。
【0021】第2の反射鏡31は第1の反射鏡30と同
じく、金属薄膜、誘電体多層膜で形成することができ
る。但し、第1の反射鏡31、第2の反射鏡30のいず
れか一方は誘電体多層膜とする。また第2の反射鏡31
を活性層5とp型コンタクト層9との間に形成すること
もできる。その場合は第1の反射鏡30と同様に、第2
の反射鏡をp型層の表面に選択的に形成して、その上に
新たなp型層を第2の反射鏡の表面を覆うように成長さ
せればよい。
【0022】次にエッチングにより第1の窒化物半導体
層2の表面を露出させ、露出した第1の窒化物半導体層
の上に、例えばTi−Auよりなるn電極を設ける。一
方p型コンタクト層9の表面の第2の反射鏡を除く部分
のほぼ全面に例えばNi−Auよりなるp電極を形成す
る。p型層はn型層に比べて抵抗率が高いために、この
ようにp型コンタクト層のほぼ全面にp電極を形成する
ことは閾値を低下させる上で有利である。このように構
成した面発光レーザ素子は電流が電流狭窄層8で狭窄さ
れて活性層5に集中し、活性層の発光は第1の反射鏡
と、第2の反射鏡との間で共振してレーザ発振する。
【0023】n側光は、活性層5の光ガイド層として作
用し、GaN、InGaNを成長させることが望まし
く、通常100オングストローム〜5μm、さらに好ま
しくは200オングストローム〜1μmの膜厚で成長さ
せる。例えば、Siを5×10 18/cm3ドープしたn型
GaNを0.1μmの膜厚で成長させる。なお、n側光
は通常はSi、Ge等のn型不純物をドープしてn型の
導電型とするが、アンドープ(undope)にすることもで
きる。超格子とする場合には超格子層を構成する少なく
とも一方の層にn型不純物をドープしてもよいし、また
アンドープでも良い。
【0024】また付言すると、n側クラッド層4と活性
層5との間、及び/又は活性層5とp側クラッド層6と
の間にGaN、InGaN等よりなる第2、第3のバッ
ファ層を成長させることもできる。第2、第3のバッフ
ァ層は100オングストローム〜1μm、さらに好まし
くは200オングストローム〜5μmの膜厚で成長させ
ることが望ましい。第2、第3のバッファ層はGaN、
若しくはInGaNとすることにより、Alを含むクラ
ッド層に入るのを少なくできる。第2、第3のバッファ
層をn型層側に挿入する場合には、半導体層中にn型不
純物をドープするか、あるいはアンドープの状態とす
る。一方p型層側に挿入する場合には、p型不純物をド
ープするか、アンドープとする。
【0025】[実施例2]図2は本発明に係る他のレー
ザ素子の構造を示す模式的な断面図であり、図1と同一
符号は同一部材を示している。この素子が図1の素子と
異なる点は、まず異種基板1を除去して第1の窒化物半
導体層2側にn電極21を形成していること、先の実施
例に記載したように第1の反射鏡31を形成する位置を
第1の窒化物半導体層2を形成する前に、予め形成して
いた第2の窒化物半導体層2’の上に形成していること
である。
【0026】第2の窒化物半導体層2’は第1の窒化物
半導体層と同一組成の窒化物半導体を成長させることが
望ましく、同じくn型不純物をドープしたGaN若しく
はアンドープのGaNを成長させることが最も好まし
い。第2の窒化物半導体層2’を成長させることによ
り、第1の窒化物半導体層2を成長させる基板が異種基
板と異なり、窒化物半導体層となるので、第2の窒化物
半導体層2の結晶性が良くなる。
【0027】またこのように第1の窒化物半導体層側を
基板とする場合には、第1の窒化物半導体層は100μ
m以上の膜厚で成長させることが望ましい。さらに第1
の窒化物半導体層側にn電極21を設ける場合には、電
流狭窄層8の窓部の位置に対応する部分にある窒化物半
導体層を除いた部分に形成する。このレーザ素子も同様
に、電流が電流狭窄層8で狭窄されて活性層5に集中
し、活性層の発光は第1の反射鏡と、第2の反射鏡との
間で共振してレーザ発振する。
【0028】[実施例3]図3も本発明に係る他のレー
ザ素子の構造を示す模式的な断面図であり、図1と同一
符号は同一部材を示している。この素子が図2の素子と
とほぼ同一の構造を有し、第2の窒化物半導体2’を形
成していない点のみである。このレーザ素子も、電流が
電流狭窄層8で狭窄されて活性層5に集中し、活性層の
発光は第1の反射鏡と、第2の反射鏡との間で共振して
レーザ発振する。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレーザ素
子では活性層の発光を反射して、共振させる反射鏡の少
なくとも一方が窒化物半導体素子内に形成された面発光
レーザが得られる。面発光レーザはストライプ共振側の
レーザ素子に比べて単一モードのレーザ光が得られやす
く、また素子自体を小さくできるため、例えば光通信用
光源として、非常に有用なレーザを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るレーザ素子の構造を
示す模式断面図。
【図2】 本発明の他の実施例に係るレーザ素子の構造
を示す模式断面図。
【図3】 本発明の他の実施例に係るレーザ素子の構造
を示す模式断面図。
【符号の説明】
1・・・・異種基板 2・・・・第1の窒化物半導体層 3・・・・バッファ層 4・・・・n側クラッド層 5・・・・活性層 6・・・・p側クラッド層 7・・・・p側コンタクト層 8・・・・電流狭窄層 20・・・・p電極 21・・・・n電極 30・・・・第1の反射鏡 31・・・・第2の反射鏡
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例に係る面
発光レーザ素子の構造を示す模式的な断面図である。図
において1は基板、2は第1の窒化物半導体層、3以上
の構造がレーザ素子構造となる窒化物半導体積層構造で
あり、3はバッファ層、4はn側クラッド層、5は活性
層、6はp側クラッド層、7はp側コンタクト層、
電流狭窄層、30は第1の反射鏡、31は第2の反射鏡
である。このレーザ素子は活性層5の発光を第1の反射
鏡30と第2の反射鏡31とで共振させて、基板水平面
対して垂直方向にレーザ発振する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】削除

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n型窒化物半導体層とp型窒化物半導体
    層との間に活性層を有する窒化物半導体レーザ素子にお
    いて、前記n型窒化物半導体層若しくはp型窒化物半導
    体層の少なくとも一方の層内に窒化物半導体と異なる材
    料よりなる反射鏡を有することを特徴とする窒化物半導
    体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 前記反射鏡が誘電体よりなる多層膜であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体レー
    ザ素子。
  3. 【請求項3】 基板表面に誘電体よりなる多層膜を選択
    的に形成する工程と、その多層膜上部に窒化物半導体層
    を成長させる工程と、多層膜上部に形成された窒化物半
    導体層上部に活性層を含む窒化物半導体層を成長させる
    工程と、前記多層膜を活性層の発光の少なくとも一方の
    反射鏡とする工程とを含むことを特徴とする窒化物半導
    体レーザ素子の製造方法。
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