JPH10308118A - 導電性ペースト、それを用いたセラミックス構造物及びその製造方法 - Google Patents
導電性ペースト、それを用いたセラミックス構造物及びその製造方法Info
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- JPH10308118A JPH10308118A JP11852297A JP11852297A JPH10308118A JP H10308118 A JPH10308118 A JP H10308118A JP 11852297 A JP11852297 A JP 11852297A JP 11852297 A JP11852297 A JP 11852297A JP H10308118 A JPH10308118 A JP H10308118A
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Abstract
れ一体化したインダクタ、コンデンサ、共振器、回路配
線基板等のセラミックス構造物に関し、特に焼成時に内
部導体の空孔及びクラックの発生を抑える導体ペース
ト、セラミックス構造物及びその製造方法を提供するも
のである。 【解決手段】銀又は銀を主成分とする粉末と焼結抑制剤
とを有機ビヒクルに分散してなる導電性ペーストにおい
て、上記銀又は銀を主成分とする粉末はその平均粒径が
1.1μm〜13μmであり、標準偏差が平均粒径の3
0%以下であることを特徴とする導電性ペースト。ま
た、上記平均粒径であって、0.7μm未満の微粒子の
含有率が20%未満であることを特徴とする導電性ペー
スト。更には前記導電性ペーストとセラミックス材料と
を同時焼成したセラミックス構造体である。特に、セラ
ミックス材料が鉛系ペロブスカイト型誘電体である場合
に顕著な効果がある。
Description
スが同時焼成され一体化したインダクタ、コンデンサ、
共振器、回路配線基板等のセラミックス構造物に関し、
特に焼成時に内部導体の空孔及びクラックの発生を抑え
る導体ペースト、セラミックス構造物及びその製造方法
に関する。
的として、セラミックスと導体とを一体化してなるイン
ダクタ、コンデンサ、共振器、回路配線基板等が開発さ
れている。そして、導体は安価なこと及び抵抗率が低い
こと等から銀又は銀を主成分とする金属が多く用いられ
ている。
を同時焼成することにより得られる。即ち、セラミック
ス粉末と有機ビヒクルとを混合して得られたセラミック
スペーストをシート法、印刷法等の手段でグリーン成形
体を作製し、該グリーン成形体に導体粉末と有機ビヒク
ルとを混合して得られた導体ペーストを印刷し、積層、
圧着、切断後、焼成し、外部電極等を形成することによ
り作製される。
する金属とセラミックスとを同時焼成するためには、セ
ラミックス材料は少なくとも銀の融点付近以下、即ち9
60℃以下で焼結できる必要がある。このようなセラミ
ックス材料には鉛系ペロプスカイト型誘電体又はガラス
セラミックス等が用いられ、例えば、移動体通信等の高
周波領域で使用される共振器には、誘電率が高く信頼性
も高いことから、鉛、タングステン、ニオブ等を含む鉛
系ペロプスカイト型誘電体が用いられている。
金属とセラミックスとを同時焼成する場合に以下の問題
が生ずる。
の金属は、各々の粒子の大きさ、即ち表面活性が異なる
ために、その焼結の進行が不均一となり、焼結後の導体
中に空孔(開孔及び閉孔)を生じる。これは、導体の抵
抗を上げることになり、高周波で使用されるようなフィ
ルタ等のQ値を下げることになる。また、リフローはん
だ付け時にポッピング現象を引き起こし、信頼性、電気
特性等に影響することとなる。
ラミックスとは焼結に伴う体積収縮又は線膨張係数が異
なるので、昇温又は降温過程においてこれらの界面に発
生する応力によりクラックや剥離(デラミネーション)
が発生する。これは、信頼性、電気特性、歩留まり等に
影響し、場合によっては上記と同様にリフローはんだ付
け時にポッピング現象を引き起こすこととなる。
キ工程において素子をメッキ液に浸漬するときに空孔や
クラックに侵入したメッキ液が、ハンダリフロー炉に通
炉することにより沸騰し部品が破裂する現象をいう。
に、導体材料の平均粒径を制御したり、導体材料に焼結
抑制剤を添加する等の試みがなされてきた。例えば、特
開平7−85720号公報には、ガラス成分を含有する
アルミナ等のセラミックス製回路基板における配線形成
用導体ペーストとして平均粒径3μm以上の銀粒子及び
焼成により無機酸化物を生成するレジネートを含有する
導体ペーストについての記載がある。
ように銀又は銀を主成分とする導体は、従来のように導
体材料の平均粒径を制御したり焼結抑制剤を添加して
も、同時焼成するセラミックス材料の構成元素によって
は、上記問題を解決できないものも多数存在する。例え
ば、上記に示したような鉛系ペロブスカイト型の誘電体
である。
体とセラミックスとを同時焼成し一体化したインダク
タ、コンデンサ、共振器、回路配線基板等のセラミック
ス構造物、特に鉛系ペロブスカイト型誘電体と一体化し
たセラミックス構造物において、焼成時に導体の空孔及
びクラックの発生を抑える導体ペースト、セラミックス
構造物及びその製造方法を提供するものである。
を含む導体材料とセラミックス材料とを同時焼成した場
合の相互の反応及び導体材料の粒径等ついての鋭意研究
を重ねた結果、平均粒径等の制御及び焼結抑制剤の選択
等により上記問題が解決できることを見いだし、この知
見に基づいて本発明をなすに至った。
ミックス材料とを同時焼成した場合の相互の反応につい
て明らかにする。
特開平7−176209号公報に示されるような、いわ
ゆる、ピンニング効果によるものと考えられる。かかる
ピンニング効果とは、銀に対する固溶度が極めて小さい
又は融点の高い金属が銀焼結体に析出し、銀がセラミッ
クス中へ拡散するのを抑えると同時に、銀の粒成長を抑
えることにより焼結温度を高温側にシフトさせることで
ある。そしてこの効果により導体の体積収縮が少なく、
空孔及びクラックの発生を抑えることができる。
の酸化物を含む鉛系ペロブスカイト型のセラミックス材
料と焼結抑制剤を添加した銀又は銀を主成分とする金属
とを同時焼成した場合に、以下の理由によりその添加効
果が低下する。
933には、PbOはAgと共融化合物を形成し825℃
の共融点を持ち、それ以上の温度ではPbOとAgとか
らなる液相が存在することを報告している。
れるとき、Agとの間で約605℃付近に融点を持つA
gWO4を生じることは古くから知られている。
(hexagonal)がAg粉末と共に昇温するとAgが40
0℃付近から酸化していくことを突き止めた。
示す金属酸化物、つまり、960℃以下の比較的低い温
度で銀との間に共融点を有する金属酸化物、300℃以
上の温度でも金属銀表面を酸化する金属酸化物又は30
0℃以上の温度でも金属銀表面を酸化して、かつ当該酸
化銀と低温で溶融する金属酸化物が存在すると、たとえ
焼結抑制剤が存在しても、上記のような反応が始まる温
度以上では焼結抑制剤の効果が十分に得られない。
のある金属が上記反応の際に押しのけられたり、共融化
合物等に取り込まれることにより焼結抑制剤として作用
することができず、金属銀粉末同士が直接に接触しやす
くなり、金属粉のネック形成がはじまり焼結開始温度が
低温側にシフトすると考えられる。
の制御及び焼結抑制剤の選択等により上記問題が解決で
きることを見いだした。
(9)の構成により解決できる。
抑制剤とを有機ビヒクルに分散してなる導電性ペースト
において、上記銀又は銀を主成分とする粉末はその平均
粒径が1.1μm〜13μmであり、標準偏差が平均粒
径の30%以下であることを特徴とする導電性ペース
ト。
抑制剤とを有機ビヒクルに分散してなる導電性ペースト
において、上記銀又は銀を主成分とする粉末はその平均
粒径が1.1μm〜13μmであり、0.7μm未満の
微粒子の含有率が20%未満であることを特徴とする導
電性ペースト。
焼結抑制剤がアルミニウムを含む有機金属錯体であるこ
とを特徴とする(1)又は(2)の何れかに記載の導電
性ペースト。
ミックス構造物において、該導体は(1)〜(3)の何
れかに記載の導体ペーストを用いて形成してなることを
特徴とするセラミックス構造物。
て、上記セラミックスは960℃以下で銀と共融する金
属酸化物を含むことを特徴とする(4)に記載のセラミ
ックス構造物。
て、上記セラミックスは300℃〜960℃で金属銀を
酸化する金属酸化物を含むことを特徴とする(4)又は
(5)の何れかに記載のセラミックス構造物。
て、上記セラミックスは300℃〜960℃で金属銀を
酸化し、酸化した銀と960℃以下で共融する金属酸化
物を含むことを特徴とする(4)〜(6)の何れかに記
載のセラミックス構造物。
において、上記セラミックスは鉛、ニオブ、タングステ
ンのうち少なくとも一種類の金属酸化物を含むことを特
徴とするセラミックス構造物。
スとを960℃以下で同時焼成したことを特徴とする
(4)〜(8)に記載のセラミックス構造物の製造方
法。
銀を主成分とする粉末と焼結抑制剤とを有機ビヒクルに
分散してなるものであり、銀又は銀を主成分とする粉末
はその平均粒径が1.1μm〜13μm、好ましくは
1.3〜7μmであり、標準偏差が30%以下、好まし
くは20%以下である。平均粒径が小さすぎると金属粒
子表面の活性が大きい粒子が増えるために、焼結が不規
則に進行して導体中の空孔が多くなるからである。ま
た、平均粒径が小さくなると粒子の表面積が大きくなる
ことから、ペースト化の際に必要とする有機バインダの
量が多くなり焼成時の収縮が大きくなる問題も生じる。
一方、平均粒径が大きすぎるとスクリーン印刷時の作業
性が悪くなる。
面の活性のばらつきが少なくなり、焼結が均一に進み空
孔の発生を抑えることができる。
の発生を抑えることができるため、銀又は銀を主成分と
する粉末の平均粒径を1.1μm〜13μm、好ましく
は1.3〜7μmにして、更に0.7μm以下の微粒子
の含有率を20%未満、好ましくは10%以下、更に好
ましくは3%以下としても空孔の発生を抑えることがで
きる。
する金属であれば特に制限はないが、例えば、銀−パラ
ジウム、銀−金、銀−白金、銀−銅等の金属粉末を使用
することができる。導体の比抵抗を低く抑えたい場合は
銀の割合を90wt%以上とすることが好ましい。
記問題となるセラミックス材料の金属酸化物が焼成時に
導体中に拡散する温度よりも低温領域において焼結を抑
制する効果があり、例えば、ロジウム等の貴金属類の微
粉、シリカ、チタニア、ジルコニア、アルミナ等の各種
酸化物の微粉、昇温時にこれら貴金属類や各種酸化物を
形成する有機金属錯体等が挙げられる。
心金属に配位して結合したものである。有機化合物とし
ては単座配位子や多座配位子がある。直接金属に配位す
る有機化合物の部位としては、O、S、N又はP等が一
般的である。例えば、金属キレート、金属レジネート、
アルコレート、カップリング剤等種々のものが種々の名
前で存在している。
剤であれば何れも使用することができるが、少量でも効
果が高いという点では、貴金属類や酸化物の微粉より有
機金属錯体が好ましく、中でもコストや効果の点からア
ルミニウム系の有機金属錯体を用いることがより好まし
い。
ば導体材料の粒径、導体材料の比表面積、セラミックス
の組成、熱処理方法、また有機金属錯体を用いる場合は
配位子の種類等により適宜決定すればよいが、金属酸化
物の微粉や熱処理により金属酸化物を形成する有機金属
錯体を用いる場合には、導体の比抵抗に影響するために
少ないほど好ましい。例えば、アルミニウム系の有機金
属錯体の場合は熱処理により生成するAl2O3換算で
0.005wt%〜7wt%、好ましくは0.015w
t%〜2wt%程度である。この含有量が少なすぎると
添加効果が現れない。一方、含有量が多すぎると上記の
ように導体の比抵抗が大きくなり、また有機金属錯体は
その配位子の占める体積の割合が大きいために、その含
有量が多いと熱処理後の導体の縮率が大きくなりクラッ
ク等を発生させやすくなる。
一般的な製造方法により作製される。即ち、上記粒径に
制御された銀又は銀を主成分とする金属粉末に所定量の
上記焼結抑制剤と所定量の有機ビヒクルとを加えて、三
本ロールミル、ボールミル等により混練する。
溶剤を含有し、有機バインダは、例えばアクリル樹脂、
エチルセルロース、ブチラール樹脂等の公知のものはい
ずれも使用可能でありその含有量は1〜10wt%程度
である。溶剤は、例えばテルピネオール、ブチルカルビ
トール、ケロシン等公知のものは何れも使用でき、その
含有量は22〜55wt%程度である。また、必要に応
じて上記の他に総計10wt%程度以下の範囲で添加剤
として、例えばソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン
脂肪酸エステル等の分散剤や、例えばジオクチルフタレ
ート、ジブチルフタレート、ジブチルフタリルグリコー
ル酸ブチル等の可塑剤等を添加してもよい。但し、本発
明に係る導体ペーストはガラスフリットを含まない。ガ
ラスフリットが存在すると焼成時にセラミックス材料か
ら拡散した成分が当該ガラスフリットと反応して、より
融点の低いガラスとなり、ガラスの粘度が著しく低くな
り導体とセラミックスの間やセラミックス中に移動して
導体中に空孔を形成しやすくなると同時に、移動した低
融点のガラスが異相を形成することにより電気的又は機
械的特性を著しく劣化させるためである。
体ペーストと同時焼成するセラミックス材料は、一般に
銀の融点以下で焼成できるセラミックス材料であれば特
に限定はない。例えば、鉛系ペロプスカイト型誘電体、
ガラスセラミックス等が挙げられる。
は、特に従来の導体ペーストではクラックや導体中の空
孔の発生を抑えることが困難であっ鉛系ペロプスカイト
型誘電体をセラミックス材料として用いた場合でもクラ
ックや導体中の空孔の発生を抑えることができる。更に
は、上記のようにPb、W、Nb、Geを含む場合、換
言すれば、960℃以下で銀と共融する金属酸化物、6
00℃〜960℃で金属銀を酸化する金属酸化物又は6
00℃〜960℃で金属銀を酸化し、酸化した銀と96
0℃以下で共融する金属酸化物のうち何れかを含むセラ
ミックス材料の場合に顕著な効果が現れる。
造物の製造方法について、積層型誘電体共振器を例に挙
げて詳説する。
ルミルポット等を用いて有機ビヒクル等と混合する。こ
の混合方法は通常用いられる方法であればどのような方
法でも良く、十分混合して各成分が均一に分散されれば
よい。更に、用いる有機ビヒクル等についても、通常用
いられるものであれば特に限定はなく、例えば有機バイ
ンダーとしては、アクリル系樹脂、ポリビニルブチラー
ル(PVB)、エチルセルロースなどを単独または2種
類以上を、通常セラミックス粉末100重量部に対して
7〜20重量部程度添加すればよい。
タノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール
類、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、アセト
ン等を単独または2種類以上を、通常セラミックス粉末
100重量部に対して40〜60重量部程度添加すれば
よい。
レート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジ
オクチルフタレート(DOP)、n−ブチルフタリルn
−ブチルグリコラート(BPBG)などを単独または2
種類以上を、通常セラミックス粉末100重量部に対し
て3〜7重量部程度添加すればよい。
有機ビヒクル等の添加物に制限はなく、必要に応じて使
用することができる。
ールミル等により均一に混合したセラミックス粉末のス
ラリーを、目的に応じて所定の厚さをもつグリーンシー
トに成形する。更に、成形したグリーンシートに上記導
体ペーストを用いて、所定の形状に電極を形成した上で
所定の電極構成となるように積層し、所定の大きさに切
断する。グリーンシート成形法、回路の形成方法及び積
層方法については特に制限はなく、通常用いられる方法
であればどのような方法でも良く、例えばドクターブレ
ード法等によりグリーンシートを成形し、スクリーン印
刷法等により電極を成形して圧着して積層すればよい。
0℃、3〜8時間程度で脱脂し、800℃〜960℃程
度の温度で通常15分〜5時間程度焼成すればよい。焼
成温度がこの範囲より高すぎると、導体材料が拡散し、
低すぎると得られた基板の焼結密度が低くなり好ましく
ない。
ーストを塗布又は印刷し焼き付けることにより外部電極
(接地電極及び信号電極)が形成され、必要に応じてメ
ッキが施される。
として図1に示すような積層型誘電体共振器(トリプレ
ート型共振器)を作製して評価を行った。
o.1〜8の金属粉末原料に焼結抑制剤として有機金属
錯体(商品名:プレンアクトAL−M(味の素kk
製))を所定量加え、更にアクリル系樹脂及びα−テル
ピネオールを所望量加えて作製した。
7μm未満の微粒子の割合は走査型電子顕微鏡(SE
M)から画像解析ファイルシステムIP−1000(旭
化成製)を用いて求めた。
し、この粘度は金属粉末原料の平均粒径等により変化す
るために、アクリル樹脂及びα−テルピネオールの添加
量は当該導体ペーストが最適粘度となるように調整して
添加した。
0.53W0.07Fe0.53Nb0.40O3からなる複合ペロブス
カイト100重量部にPb5Ge3O11を3重量部を添加
してなる誘電体を用いて、この粉末にアクリル系樹脂及
び溶剤を加え混合しスラリーを作製しドクターブレード
法により115μm程度のセラミックスグリーンシート
を得た。
上に上記導体ペーストを所定の形状にスクリーン印刷法
により印刷して、図1に示すトリプレート型の共振器と
なるように所定の枚数のセラミックスグリーンシート及
び導体が印刷されたセラミックスグリーンシートを積層
し圧着し切断してグリーンチップ体を得た。そして、当
該グリーンチップ体を600℃、5時間、大気中で脱脂
して、その後930℃、3時間、大気中で焼成し4.1
mm×3.3mm×1.5mmの焼結体を得た。
金属粉末の0.7μm以下の粒子の割合が20%(試料
No.9)及び95%(試料No.10)の焼結体(セ
ラミックス構造物)も作製した。なお表1に示すように
金属材料の平均粒径が13.3μm(試料No.11)
の導線性ペーストも作製したが、印刷が困難であり、焼
成後にクラック等が発生した。
ら研磨して導体を露出させエッチングによって導体層の
状態を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して、断
面積中の空孔の割合から導体の緻密性を評価した。更
に、図1に示すように上記焼結体の外面にAgペースト
を印刷し焼き付けることにより接地電極を形成し(一端
面以外はメタライズされている)マイクロストリップラ
インの共振器を作製して無負荷Q値を測定した。測定は
λ/4波長共振器法で約1.9GHzのTEMモードの
共振周波数におけるQ値をインピーダンスアナライザ
(ヒューレット・パッカード社製)より測定して求め
た。
セラミックス構造体の効果は明らかである。
いた積層型誘電体共振器は、内部導体の緻密性が高く
(換言すれば空孔が少なく)共振器の無負荷Q値も高く
良好な電気特性の素子が得られた。また、導体の緻密性
が高いことより信頼性が高く、リフローハンダ付け時の
ポッピング現象が発生しにくいことが示唆される。
mであって、標準偏差が20%以下又は金属粉末中の
0.7μm以下の粒子の割合が3wt%以下のものが、
導体の緻密性及び共振器の無負荷Q値について良好な結
果が得られた。
後のクラック、デラミネーションは発生しなかった。ま
た、試料No.11のものは上記のように焼成後にクラ
ックが発生したために、導体の緻密性及び共振器の無負
荷Q値は評価できなかった。
ついて示したが、上記のように銀又は銀を主成分とする
金属と反応するような金属酸化物を含むセラミックスと
同時焼成するものであれば、例えば、インダクタ、コン
デンサ、回路配線基板等の電子部品に限らずさまざまな
ものに用いても同様に空孔、クラック等の発生が抑えら
れることは言うまでもない。
ス材料を用いた場合銀又は銀を主成分とする導体材料と
セラミックスを同時焼成場合に顕著な効果があることか
ら、鉛系の超伝導体等にも用いることができる。
たセラミックス構造物及びその製造方法は、銀又銀を主
成分とする導体とセラミックスとを同時焼成し一体化す
る場合に内部導体の空孔及びクラックの発生を抑えるこ
とができ、リフローハンダ付け時のポッピング現象の発
生を抑えることができる。また、信頼性、電気的諸特性
の良好な素子を得ることができる。
の斜視図である。
Claims (9)
- 【請求項1】銀又は銀を主成分とする粉末と焼結抑制剤
とを有機ビヒクルに分散してなる導電性ペーストにおい
て、上記銀又は銀を主成分とする粉末はその平均粒径が
1.1μm〜13μmであり、標準偏差が平均粒径の3
0%以下であることを特徴とする導電性ペースト。 - 【請求項2】銀又は銀を主成分とする粉末と焼結抑制剤
とを有機ビヒクルに分散してなる導電性ペーストにおい
て、上記銀又は銀を主成分とする粉末はその平均粒径が
1.1μm〜13μmであり、0.7μm未満の微粒子
の含有率が20%未満であることを特徴とする導電性ペ
ースト。 - 【請求項3】上記導電性ペーストにおいて、上記焼結抑
制剤がアルミニウムを含む有機金属錯体であることを特
徴とする請求項1又は2の何れかに記載の導電性ペース
ト。 - 【請求項4】導体とセラミックスとを有するセラミック
ス構造物において、該導体は請求項1〜3の何れかに記
載の導体ペーストを用いて形成してなることを特徴とす
るセラミックス構造物。 - 【請求項5】上記のセラミックス構造物において、上記
セラミックスは960℃以下で銀と共融する金属酸化物
を含むことを特徴とする請求項4に記載のセラミックス
構造物。 - 【請求項6】上記のセラミックス構造物において、上記
セラミックスは300℃〜960℃で金属銀を酸化する
金属酸化物を含むことを特徴とする請求項4又は5の何
れかに記載のセラミックス構造物。 - 【請求項7】上記のセラミックス構造物において、上記
セラミックスは300℃〜960℃で金属銀を酸化し、
酸化した銀と960℃以下で共融する金属酸化物を含む
ことを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載のセラミ
ックス構造物。 - 【請求項8】請求項4に記載のセラミックス構造物にお
いて、上記セラミックスは鉛、ニオブ、タングステンの
うち少なくとも一種類の金属酸化物を含むことを特徴と
するセラミックス構造物。 - 【請求項9】上記導体ペーストと上記セラミックスとを
960℃以下で同時焼成したことを特徴とする請求項4
〜8に記載のセラミックス構造物の製造方法。
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---|---|---|---|
JP11852297A JP3862042B2 (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | 導電性ペースト、それを用いたセラミックス構造物及びその製造方法 |
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