JPH10307170A - スキャン回路 - Google Patents

スキャン回路

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JPH10307170A
JPH10307170A JP9115912A JP11591297A JPH10307170A JP H10307170 A JPH10307170 A JP H10307170A JP 9115912 A JP9115912 A JP 9115912A JP 11591297 A JP11591297 A JP 11591297A JP H10307170 A JPH10307170 A JP H10307170A
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Japan
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scan
terminal
output terminal
input
circuit
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JP9115912A
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Keiichi Sato
恵一 佐藤
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子数が少なくて済み、機能出力端子に遅延
が加味されない構成のスキャン回路を実現する。 【解決手段】 スキャン回路10は、セレクタ26を具
えている。このセレクタ26は、5つの入力端子A、
B、C、D、Eと、1つの出力端子Yと、セレクト端子
S0、S1、S2とを有している。このセレクタ26
は、セレクト端子S0、S1、S2に入力されるセレク
ト信号の論理値(の組合せ)に応じて、いずれか1つの
入力端子、A、B、C、D、Eを選択して出力端子Yに
接続させる。そして、このセレクタ26の各入力端子
B、C、D、EがスキャンチェインSC1、SC2、S
C3、SC4のスキャン出力端子にそれぞれ接続されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特定用途向けI
C(ASIC)のスキャンテスト時に用いて好適な回路
構成方式に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ASICの設計が正しいことを確
認するためには、論理シミュレーションを行う。そのた
め、設計者は、ASICの機能テスト用のテストパタン
を作成する。ただし、この機能テスト用のテストパタン
(機能検証用テストパタン)は必ずしも故障検出率の高
いものではないので、ASIC製造後、LSIの評価お
よび試験をするには不十分である。チップの良品または
不良品を明確に選別するためには、チップ内の不良箇所
を見落とさないようなテスト系列(テストパタン)の準
備が必要である。一般に、故障検出率の高いテストパタ
ン(故障検出用テストパタン)を作成しようとすると、
そのコストはゲート数の2乗から3乗に比例することが
経験的に知られている。従って、ASICが高機能化し
大規模化すると、故障検出率の高いテストパタンを作成
することは非常に困難となる。そこで、設計段階でテス
トを考慮した設計すなわちテスト容易化設計が必要とな
る。このテスト容易化設計を行うことにより、LSI内
部のノードに対する観測性と制御性とを向上させること
ができる。
【0003】このようなテスト容易化設計を行う手法と
して、従来より、スキャンパス法が提案されている(例
えば文献「実用ASIC技術 1987年工業調査会発
行」のpp78−80参照)。スキャンパス法に基づく
スキャン設計では、検査時におけるフリップフロップへ
のデータの書込み(スキャンイン)および読出し(スキ
ャンアウト)を定型的な手続きで可能とするために、ス
キャン回路を付加する。スキャン回路は、被テスト対象
の回路内部のレジスタ(フリップフロップ)をスキャン
レジスタ(スキャンフリップフロップ)に置き換え、こ
のスキャンレジスタをシリアルに接続してスキャンチェ
インを構成したものである。そして、このスキャンチェ
インをテストモード時にシフトレジスタとして動作させ
る。テストモード時には、被テスト対象の回路内部の組
合せ回路に対するテストベクタを設定する。そして、こ
のテストベクタに対する組合せ回路の出力値をパラレル
に各レジスタに読み込ませ、スキャンチェインをシフト
レジスタとして動作させることにより、その出力値を、
スキャンチェインのスキャン出力端子から観測すること
ができる。また、このスキャンパス法によれば、一定の
手順でテストすることができることから、いわゆるテス
トパタン自動生成(ATPG)を実行することが可能で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スキャン回路では、スキャンテスト用に追加する端子数
が比較的多くなってしまうという問題がある。この問題
の理解を容易にするため、以下、従来のスキャン回路の
構成および動作を、図4および図5を参照して説明す
る。
【0005】図4は、従来のスキャン回路構成の一例を
示すブロック図である。図4に示すスキャン回路100
は4つのスキャンチェインSC1、SC2、SC3およ
びSC4を具えている。尚、図4において、スキャンチ
ェインSC3およびSC4は省略してあるが、その構成
はスキャンチェインSC1およびSC2と同様である。
先ず、これらスキャンチェインの構成につき説明する。
【0006】スキャンチェインSC1は、互いにシリア
ルに連結された3段のスキャンフリップフロップ(以
下、スキャンFFと略称する。)102、104および
106からなる。このうち、1段目のスキャンFF10
2のスキャンデータ端子SDは、スキャンチェインSC
1のスキャン入力端子114に接続されている。また、
スキャンFF102のデータ出力端子Qは、2段目のス
キャンFF104のスキャンデータ端子SDに接続され
る。この2段目のスキャンFF104のデータ出力端子
Qは、最終段のスキャンFF106のスキャンデータ端
子SDに接続される。そして、最終段のスキャンFF1
06のデータ出力端子Qは、スキャンチェインSC1の
スキャン出力端子122に接続されている。
【0007】また、スキャンチェインSC2は、互いに
シリアルに連結された3段のスキャンFF108、11
0および112からなる。そして、1段目のスキャンF
F108のスキャンデータ端子SDがスキャン入力端子
116に接続され、このスキャンFF108のデータ出
力端子Qが2段目のスキャンFF110のスキャンデー
タ端子SDに接続されている。また、このスキャンFF
110のデータ出力端子Qは最終段のスキャンFF11
2のスキャンデータ端子SDに接続され、このスキャン
FF112のデータ出力端子Qはスキャン出力端子12
4に接続されている。
【0008】そして、他のスキャンチェインSC3およ
びSC4も、上述したスキャンチェインSC1およびS
C2の構成と同様である。すなわち、スキャンチェイン
SC3は、スキャン入力端子118およびスキャン出力
端子126間に3個のスキャンFFを具えている。ま
た、スキャンチェインSC4は、スキャン入力端子12
0およびスキャン出力端子128間に3個のスキャンF
Fを具えている。
【0009】次に、スキャンチェインSC1を構成して
いる各スキャンFF102、104および106のスキ
ャンセレクト端子SSや、スキャンチェインSC2を構
成している各スキャンFF108、110および112
のスキャンセレクト端子SSは、他のスキャンチェイン
SC3およびSC4を構成している各スキャンFFのス
キャンセレクト端子SSと同様に、共通のスキャンセレ
クト端子130に接続されている。そして、このスキャ
ンセレクト端子130には、スキャンモード(スキャン
シフトモード)とノーマルモード(機能検証モード)と
を切替えるスキャンセレクト信号が入力される。各スキ
ャンFFは、2値信号であるスキャンセレクト信号の論
値値に応じて、2つの入力端子すなわちデータ入力端子
Dおよびスキャンデータ端子SDのいずれか一方を選択
し、その端子に入力されたデータを読み込む。
【0010】また、各スキャンFFのクロック端子はシ
ステムクロック端子(図示を省略してある。)に接続さ
れている。各スキャンFFは、このシステムクロック端
子に入力されるクロック信号の立上りまたは立下りの変
化に同期して、データ入力の値を入力端子から読み込
み、その値を記憶するとともに、以前に記憶されていた
値を出力する。そして、各スキャンFFはスキャンチェ
インというシリアルレジスタを構成しているから、クロ
ックに同期して前段のスキャンFFの値を読み込んで保
持し、その動作がクロックごとに繰り返されるので、デ
ータは順次に各スキャンFFをシフトする。
【0011】そして、被テスト対象である組合せ回路1
36は、複数の機能入力端子からなる機能入力端子群1
32と、複数の機能出力端子からなる機能出力端子群1
34とを具えている。この機能入力端子群132に属す
る各機能入力端子には、ノーマルモード時にテストパタ
ンが入力される。テストパタンの入力によって発生した
組合せ回路136の出力値は、それぞれのスキャンチェ
インを構成している各スキャンFFのデータ入力端子D
に入力されるように、構成されている。
【0012】また、スキャンチェインを構成するスキャ
ンFFのデータ出力端子Qからは、ノーマルモード時に
おいて、スキャンモード時にラッチされたテストパタン
が出力され、組合せ回路136に入力されるように構成
されている。このテストパタンの入力に応じて発生した
組合せ回路136の一部の出力値は、組合せ回路136
に設けられた機能出力端子群134の外部出力端子から
外部に取り出される。
【0013】次に、スキャン回路100のスキャンテス
ト時の動作につき説明する。先ず、スキャンセレクト
端子130にスキャンセレクト信号を入力して、各スキ
ャンFFをスキャンシフトモード(SD側)の状態にす
る。そして、システムクロック信号をシステムクロッ
ク端子に入れ、組合せ回路136の故障検出用テストパ
タン(故障検出率向上用テストパタンともいう。以下、
故障検出用TPと略称する。)をスキャン入力端子(1
14〜120)より入力し、スキャンFF間をシフトさ
せて全スキャンFFにデータをラッチさせる。次に、
スキャンセレクト端子130にスキャンセレクト信号を
入力して、各スキャンFFをノーマルモード(D側)の
状態にする。そして、組合せ回路136の入力にスキ
ャンFFから故障検出用TPを取り込ませる。すると、
組合せ回路136の外部出力端子より結果が出力される
ので、結果を正常時の期待値と比較する。また、同時
に、外部入力端子より組合せ回路136に故障検出用T
Pを入力させ、組合せ回路136の出力結果を各スキャ
ンFFにラッチさせる。
【0014】次に、スキャンセレクト端子130にス
キャンセレクト信号を入力して、各スキャンFFをスキ
ャンシフトモード(SD側)の状態にする。また、シ
ステムクロック端子にシステムクロック信号を入れ、ス
キャンFFにラッチされた組合せ回路136の出力値を
スキャンシフトさせる。そして、この出力値をスキャン
出力端子(122〜128)より出力させ、期待値と比
較する。また、同時に、組合せ回路136の故障検出用
TPをスキャン入力端子から入力し、スキャンシフトさ
せる。
【0015】以上説明した作業を繰り返して行う。この
とき、組合せ回路136に固定故障などの存在を仮定し
ておけば、組合せ回路に対して与えた故障検出用TPの
故障検出能力を評価することができる(故障シミュレー
ション)。一般に、この故障シミュレーションは、CA
Dツール(計算機設計支援ツール)を用いて行われる。
つまり、CAD上でATPGを実行して故障検出用TP
を作成し、その故障検出用TPに対する組合せ回路の応
答をシミュレーションによって発生させる。そして、そ
の応答と、故障を仮定しない正常時の回路に対してその
故障検出用TPを与えたときの応答(期待値)とを比較
することにより、そのTPを評価する。また、このよう
に作成した故障検出用TPは、検査時に、LSIテスタ
により完成品のASICに対して入力される。そして、
スキャン回路に対して上述した動作〜を繰り返し行
わせることにより、そのTPに対するASICの応答が
LSIテスタで検出される。このようにして、組合せ回
路の故障検出が行われる。
【0016】ところで、スキャンチェインに与えるテス
トパタン(TP)は、スキャンFFの段数分だけシフト
させる必要があるから、スキャンチェインを構成するス
キャンFFの個数が多いと、テストパタン長が膨大なも
のとなってしまう。一般に、テストパタン長は、スキャ
ンFFの段数に比例して増加する。例えば、TPのベク
タ長が1Kで、1スキャンチェインのスキャンFF数が
500段であるときは、1Kのパタンを500個のスキ
ャンFFにシフトさせるため、TP長は1K×500で
500Kのパタンとなる。そして、LSIテスタにはT
P長の制限があるため、機能検証用テストパタンと故障
検出用テストパタンとを合わせたテストパタン長がLS
Iテスタの制限値内に収まるようにする必要がある。一
般には、スキャンFFを複数グループに分割して、それ
ぞれのグループを新たなスキャンチェインとし、1スキ
ャンチェインのスキャンFF数を減少させる。しかしな
がら、スキャンチェインを分割すると、スキャン入力端
子数およびスキャン出力端子数が増加してしまう。例え
ば、回路論理規模が100KGの場合では、通常60〜
80本のスキャンチェインが必要であり、つまり、12
0〜160本のスキャン入力端子およびスキャン出力端
子が必要となる。今後は、ますます回路論理規模の大規
模化が予想されるので、上述した従来構成のスキャン回
路では、LSIパッケージに用意されている端子数が足
らなくなるといった事態が発生する可能性が高い。
【0017】上記問題を解決する目的から、従来より、
以下に説明する回路構成が提案されている。図5は、従
来のスキャン回路構成の別の例を示すブロック図であ
る。図5に示すスキャン回路138は、図4に示した各
スキャンチェインのスキャンセレクト端子と組合せ回路
136の機能出力端子とをデータセレクタでまとめた構
成を有している。すなわち、このスキャン回路138
は、スキャンチェインSC1、SC2、SC3およびS
C4の個数に対応した数のデータセレクタ160、16
2、164および166を具えている。これらデータセ
レクタは、それぞれ2つの入力端子と1つの出力端子と
スキャンセレクト端子とを具えている。このデータセレ
クタは、スキャンセレクト端子に入力されるスキャンセ
レクト信号の論理値に応じて、いずれか一方の入力端子
を選択して出力端子と接続させる素子である。この構成
例では、各データセレクタの一方の入力端子に図4に示
した1つのスキャン入力端子が接続されている。また、
データセレクタの他方の入力端子には、図4に示した組
合せ回路136の機能出力端子の1つが接続されてい
る。そして、データセレクタのスキャンセレクト端子
は、スキャンFFのスキャンセレクト端子とともに、共
通のスキャンセレクト端子130に接続されている。こ
のように構成してあるので、データセレクタの出力端子
は、スキャンモード時にあってはスキャン出力端子とな
り、また、機能検証モード時にあっては機能出力端子と
なる。すなわち、データセレクタの出力端子は、スキャ
ン出力端子と機能出力端子とが共用された出力端子とな
っている。
【0018】この構成例では、スキャンチェインSC
1、SC2、SC3およびSC4の各スキャン出力端子
はそれぞれデータセレクタ160、162、164およ
び166の一方の入力端子に接続されている。また、各
データセレクタ160、162、164および166の
スキャン出力端子が接続されていない他方の入力端子に
は、それぞれ個別の機能出力端子が接続されている。そ
して、各データセレクタ160、162、164および
166の出力端子は、それぞれ共用出力端子148、1
50、152および154となっている。また、この構
成例では、各スキャンチェインSC1、SC2、SC3
およびSC4のスキャン入力端子は、それぞれ組合せ回
路136の機能入力端子と接続されており、これらをそ
れぞれ共用入力端子140、142、144および14
6としている。
【0019】尚、図5に示す組合せ回路136は、スキ
ャン入力端子と共用されていない機能入力端子も具えて
おり、図5には、1つの機能入力端子156を示してあ
る。また、この組合せ回路136は、スキャン出力端子
と共用されていない機能出力端子も具えており、図5に
は、1つの機能出力端子158を示してある。
【0020】以上説明したように、図5に示す回路構成
では、スキャン出力端子および機能出力端子ばかりでな
く、スキャン入力端子および機能入力端子も共用された
構成となっている。従って、図4に示す回路構成に比べ
ると、端子数を少なくすることができる。しかしなが
ら、図5の回路構成では、機能出力端子にデータセレク
タが挿入される形となっているから、このデータセレク
タ分の素子遅延が加味されてしまう。このような遅延が
許容される回路であれば、図5の回路構成で問題はない
が、クリティカルな出力端子ばかりであるLSIでは図
5の回路構成を取ることができない。
【0021】従って、従来より、端子数が少なくて済
み、機能出力端子に遅延が加味されない構成のスキャン
回路の出現が望まれていた。
【0022】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明のスキ
ャン回路によれば、スキャンデータ端子とデータ出力端
子とを有するスキャンフリップフロップを複数段連結
し、第1段目のスキャンフリップフロップの前記スキャ
ンデータ端子が組合せ回路のテストパタンを入力するた
めのスキャン入力端子に接続され、最終段のスキャンフ
リップフロップの前記データ出力端子が組合せ回路の出
力結果を出力するためのスキャン出力端子に接続されて
なるスキャンチェインを複数具えたスキャン回路におい
て、複数の入力端子と1つの出力端子とセレクト端子と
を有しており、このセレクト端子に入力されるセレクト
信号の論理値に応じて、いずれか1つの前記入力端子を
選択して前記出力端子に接続させるセレクタを具えてお
り、このセレクタの各入力端子が前記スキャン出力端子
にそれぞれ接続されてなることを特徴とする。
【0023】このように構成すると、セレクタの各入力
端子にそれぞれ接続されたスキャン出力端子を、異なる
タイミングでセレクタの出力端子に接続させることがで
きる。このように、スキャン出力端子が1つの出力端子
を共用する構成としてあるので、従来に比べて、端子数
を少なくすることができる。
【0024】また、この発明のスキャン回路の実施に当
り、前記セレクタの入力端子の1つに組合せ回路の出力
端子が接続されているのが好適である。このようにする
と、各スキャン出力端子がセレクタの出力端子としてま
とめられ、また、この出力端子が組合せ回路の出力端子
と共用されるので、追加端子はセレクト端子だけで済
む。従って、端子数の増加を抑制することができる。
【0025】また、この発明のスキャン回路において、
好ましくは、前記スキャン入力端子と前記組合せ回路の
入力端子とを共用するのが良い。このように構成する
と、従来に比べて、さらに、端子数を少なくすることが
できる。
【0026】また、この発明のスキャン回路によれば、
スキャンデータ端子とデータ出力端子とを有するスキャ
ンフリップフロップを複数段連結し、第1段目のスキャ
ンフリップフロップの前記スキャンデータ端子が組合せ
回路のテストパタンを入力するためのスキャン入力端子
に接続され、最終段のスキャンフリップフロップの前記
データ出力端子が組合せ回路の出力結果を出力するため
のスキャン出力端子に接続されてなるスキャンチェイン
を複数具えたスキャン回路において、複数の入力端子と
1つの出力端子とを有しており、これら入力端子にそれ
ぞれ入力される2値信号の論理値に応じて、前記出力端
子から出力される2値信号の論理値を決定する論理手段
を具えており、この論理手段の各入力端子が前記スキャ
ン出力端子にそれぞれ接続されてなることを特徴とす
る。
【0027】このように、論理手段の各入力端子にそれ
ぞれスキャン出力端子が接続されている。この論理手段
は、各スキャン出力端子から入力される信号の論理値の
組合せに応じて、この論理手段の1つの出力端子から出
力させる信号の論理値を決定する。このように構成して
あるので、通常の故障シミュレーションも行うことがで
きる。従って、この発明の構成によれば、スキャン出力
端子が1つの出力端子を共用する構成となるので、従来
に比べて、端子数を少なくできる。
【0028】また、この発明のスキャン回路において、
好ましくは、前記論理手段は、いずれか1つの前記入力
端子に入力される信号の論理値の変化に応答して、前記
出力端子から出力させる信号の論理値を変化させるよう
に構成してあるのが良い。このような論理手段を用いる
と、組合せ回路に単一縮退故障があるとき、その故障を
検出することができる。
【0029】また、この発明のスキャン回路の実施に当
り、前記論理手段の出力端子をXORゲートの出力端子
とするのが好適である。このように、論理手段の出力端
子がXOR(排他論理和)ゲートの出力端子になるよう
に構成すると、論理手段のいずれか1つの入力端子に入
力される信号の論理値の変化に対して、論理手段の出力
端子から出力させる信号の論理値を変化させるように構
成できる。
【0030】また、この発明のスキャン回路において、
好ましくは、前記スキャン入力端子と前記組合せ回路の
入力端子とを共用しているのが良い。このように構成す
ると、従来に比べて、さらに、端子数を少なくすること
ができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態につき説明する。尚、図は、この発明が理解
できる程度に、接続関係および配置関係が概略的に示さ
れている。また、以下に記載する数値等の条件は単なる
一例に過ぎず、従って、この発明は、この実施の形態に
何ら限定されることがない。また、説明に用いる各図に
おいて、同様な構成成分については同一の番号を付して
示し、その重複する説明を省略することもある。
【0032】[第1の実施の形態]この実施の形態のス
キャン回路構成につき説明する。図1は、スキャン回路
10を付加したASICの構成を示すブロック図(回路
図)であり、主として、スキャン回路10の構成を示す
図である。図1に示すASICは、スキャン回路10お
よび組合せ回路24から構成されている。このスキャン
回路10は、4つのスキャンチェインSC1、SC2、
SC3およびSC4を具えている。尚、図1において、
スキャンチェインSC3およびSC4の構成は省略して
あるが、その構成はスキャンチェインSC1およびSC
2の構成と同様である。先ず、スキャンチェインの構成
につき説明する。
【0033】スキャンチェインSC1は、連結された3
段のスキャンFF12、14および16からなり、各ス
キャンFFはスキャン入力端子側からこの順序で電気的
に直列に接続されている。各スキャンFF12、14お
よび16としては、既存のスキャンFFを用いている。
スキャンFFは、スキャンデータ端子SDと、データ入
力端子Dと、データ出力端子Qと、スキャンセレクト端
子SSと、クロック端子(スキャンFF中の三角印で示
す端子)とを具えている。スキャンチェインSC1の第
1段目のスキャンFF12のデータ出力端子Qは、第2
段目のスキャンFF14のスキャンデータ端子SDに接
続されている。このスキャンFF14のデータ出力端子
Qは、第3段目のスキャンFF16のスキャンデータ端
子SDに接続されている。
【0034】また、スキャンチェインSC2は、スキャ
ンチェインSC1と同様に、直列に連結された3段のス
キャンFF18、20および22からなり、各スキャン
FFはスキャン入力端子側からこの順序で電気的に直列
に接続されている。スキャンチェインSC2の第1段目
のスキャンFF18のデータ出力端子Qは、第2段目の
スキャンFF20のスキャンデータ端子SDに接続され
ている。このスキャンFF20のデータ出力端子Qは、
第3段目のスキャンFF22のスキャンデータ端子SD
に接続されている。
【0035】また、スキャンチェインSC3およびSC
4の構成も上述したスキャンチェインSC1およびSC
2の構成と同様である。そして、各スキャンチェインS
C1〜SC4にそれぞれ属する第1段目のスキャンFF
のスキャンデータ端子SDは、組合せ回路24のテスト
パタンを入力するためのスキャン入力端子に接続されて
いる。また、各スキャンチェインSC1〜SC4にそれ
ぞれ属する最終段すなわち第3段目のスキャンFFのデ
ータ出力端子Qは、テストパタンに対する組合せ回路2
4の出力結果(出力値)を出力するためのスキャン出力
端子に接続されている。
【0036】各スキャンFFは、スキャンセレクト端子
SSに入力されるスキャンセレクト信号の論理値に応じ
て、2つの入力端子すなわちデータ入力端子Dおよびス
キャンデータ端子SDのいずれか一方を選択し、その選
択した端子に入力されるデータを読み込む。また、スキ
ャン回路10を構成する全スキャンFFのスキャンセレ
クト端子SSは、共通のスキャンセレクト端子42に接
続されている。そして、この実施の形態の各スキャンF
Fは、スキャンセレクト端子42に入力されるスキャン
セレクト信号の論理値「1」および「0」に応じて、ス
キャンデータ端子SDおよびデータ入力端子Dを入力端
子としてそれぞれ選択する。
【0037】また、図示を省略してあるが、各スキャン
FFのクロック端子は、共通のシステムクロック端子に
接続されている。各スキャンFFは、このシステムクロ
ック端子に入力されるクロック信号の立上りまたは立下
りの変化に同期して、入力端子に入力されたデータの値
を読み込み、その値を記憶すると同時に、以前に記憶さ
れていた値を出力する。そして、スキャンチェインとい
うシリアルレジスタを構成している各スキャンFFは、
クロックに同期して前段に設けられたスキャンFFに記
憶されている値を読み込み、その値を保持する。この動
作がクロックごとに繰り返されるので、データは順次に
各スキャンFFをシフトする。
【0038】そして、この実施の形態のスキャン回路1
0は、セレクタ26を具えている。このセレクタ26
は、5つの入力端子A、B、C、D、Eと、1つの出力
端子Yと、セレクト端子S0、S1、S2とを有してい
る。このセレクタ26は、セレクト端子S0、S1、S
2に入力されるセレクト信号の論理値(の組合せ)に応
じて、いずれか1つの入力端子A、B、C、D、Eを選
択して出力端子Yに接続させる。このセレクタ26の各
入力端子B、C、D、Eは、前述したスキャン出力端子
にそれぞれ接続されている。すなわち、スキャンチェイ
ンSC1、SC2、SC3、SC4にそれぞれ属する最
終段のスキャンFFのデータ出力端子Qは、それぞれセ
レクタ26の入力端子B、C、D、Eに接続されてい
る。
【0039】尚、この構成例のセレクタ26は、5つの
入力端子を選択する必要性から、3つのセレクト端子S
0、S1、S2を具えている。セレクト端子S0、S
1、S2は、スキャン回路10のセレクト端子44、4
6、48にそれぞれ接続されている。そして、セレクタ
26は、これらセレクト端子44〜48に外部から入力
されるセレクト信号の論理値の組合せに応じて入力端子
を切替える。
【0040】一方、組合せ回路24は、テストパタンを
入力するための機能入力端子を有している。この実施の
形態では、この機能入力端子がスキャン入力端子と共用
されている。すなわち、スキャンチェインSC1、SC
2、SC3およびSC4にそれぞれ属する第1段目のス
キャンFFのスキャンデータ端子SDは、それぞれ共用
入力端子28、30、32および34に接続されてい
る。尚、組合せ回路24は、スキャン入力端子と共用さ
れていない機能入力端子36も具えている。
【0041】また、組合せ回路24は、与えられたテス
トパタンに対する出力結果を出力するための機能出力端
子を有している。この構成例では、この機能出力端子の
1つがセレクタ26の入力端子Aに接続されている。従
って、このスキャン回路10の構成では、1つの機能出
力端子と各スキャン出力端子との中から1つの端子がセ
レクト信号により選択され、セレクタ26の出力端子Y
に接続される。このように、この機能出力端子と各スキ
ャン出力端子とは、1つの出力端子Yを共用(共有)し
ている。そして、この出力端子Yは、スキャン回路10
の共用出力端子40に接続されている。尚、組合せ回路
24は、セレクタ26の入力端子に接続されない機能出
力端子からなる機能出力端子群38を有している。
【0042】次に、被テスト対象の組合せ回路24とス
キャン回路10との接続関係につき説明する。スキャン
設計では、ASIC中の組合せ回路と順序回路とを分離
して、この順序回路をスキャン回路化し、このスキャン
回路を用いたスキャン動作を行うことにより、組合せ回
路に対する故障検出用テストパタンを作成する。そし
て、作成したテストパタンを用いて、出荷時にASIC
の良品または不良品をチェックする。図1の構成例にあ
っては、組合せ回路24に対する機能検証用テストパタ
ンまたは故障検出用テストパタンの入力動作や、組合せ
回路24から出力される信号系列の検出動作などを、ス
キャン回路10により定型的な手順で行うことができる
ように構成されている。
【0043】上述したように、組合せ回路24は機能入
力端子(共用入力端子も含む。)を具えており、これら
機能入力端子にはスキャンセレクト信号で定められた期
間にテストパタンが入力される。また、スキャンFFに
ラッチされているテストパタンが、スキャンセレクト信
号で決められた期間に、各スキャンFFのデータ出力端
子Qから組合せ回路24に対して出力される。そして、
テストパタンが入力された組合せ回路24は、そのテス
トパタンに対する出力値を発生させる。この出力値は、
データ入力端子DからスキャンFFに取り込まれたり、
あるいは、機能出力端子(共用出力端子)から外部に出
力される。
【0044】次に、この構成例のスキャン回路10の動
作につき説明する。先ず、CAD上でスキャン合成して
作成したスキャン回路10のネットリストを用いて故障
シミュレーションを行うときの動作につき説明する。あ
らかじめ、スキャン回路10には、断線やショート等の
故障を設定しておく。
【0045】先ず、(1)セレクタ26のセレクト端子
44〜48に入力されるセレクト信号の論理値を設定す
ることにより、セレクタの入力端子Aを出力端子Yすな
わち共用出力端子40に接続させておく。そして、
(2)スキャンセレクト端子42に入力するスキャンセ
レクト信号の論理値を「1」にして、各スキャンFFを
スキャンモード(SD側)の状態にする。
【0046】次に、(3)システムクロック信号をシス
テムクロック端子に入れ、組合せ回路24の故障検出用
テストパタン(故障検出用TP)を共用入力端子28〜
34より入力し、スキャンFF間をシフトさせてスキャ
ンチェインSC1〜SC4に属する全スキャンFFにデ
ータをラッチさせる。このとき、共用入力端子28〜3
4はスキャン入力端子として機能している。
【0047】次に、(4)スキャンセレクト端子42に
入力するスキャンセレクト信号の論理値を「0」とし
て、各スキャンFFを機能検証モード(D側)の状態に
する。そして、(5)組合せ回路24にスキャンFFの
データ出力端子Qから故障検出用TPを取り込ませる。
すると、組合せ回路24は、この故障検出用TPに対す
る出力値を発生させるので、この出力値を機能出力端子
群38および共用出力端子40から出力させたり、ま
た、所定のスキャンチェインにラッチさせる。このと
き、共用出力端子40は機能出力端子として機能してい
る。
【0048】そして、これら端子から取り出した出力値
を、スキャン回路10に故障を設定しない正常時の場合
に検出した出力値(期待値)と比較する。この比較の結
果、両者に差異が現れるようであれば、そのときに設定
した故障に対して、この故障検出用TPにより検出が可
能であることが確認される。また、ステップ(5)で
は、上記動作を行うと同時に、共用入力端子28〜34
および機能入力端子36より組合せ回路24に次の故障
検出用TPを入力し、この故障検出用TPに対する組合
せ回路24の出力値を所定のスキャンチェインにラッチ
させておく。このとき、共用入力端子28〜34は機能
入力端子として機能している。
【0049】次に、(6)セレクタ26のセレクト端子
に入力するセレクト信号の論理値を変えて、入力端子B
と出力端子Yすなわち共用出力端子40とを接続させ
る。また、(7)スキャンセレクト端子42に入力する
スキャンセレクト信号の論理値を「1」にして、各スキ
ャンFFをスキャンモード(SD側)の状態にする。そ
して、(8)システムクロック端子にシステムクロック
信号を入れて、スキャンFFにラッチされた組合せ回路
24の出力値をスキャンシフトさせ、共用出力端子40
より出力させる。そして、この出力値を再び期待値と比
較する。このとき、共用出力端子40はスキャン出力端
子として機能している。また、ステップ(8)では、上
記動作を行うと同時に、組合せ回路24の次の故障検出
用TPを共用入力端子28〜34から入力し、スキャン
シフトさせてスキャンチェインにラッチさせる。
【0050】以上説明した動作を繰り返して行うことに
より、先ず、スキャンチェインSC1に関係する組合せ
回路24の部分すなわちスキャンチェインSC1のデー
タ入力端子Dが接続される組合せ回路24の部分に対し
て、故障検出用TPの故障シミュレーションが行われ
る。また、上記ステップ(6)において選択するセレク
タ26の入力端子を入力端子A以外の別の端子に切替
え、上記(1)〜(8)のステップを行う。これによ
り、スキャンチェインSC2、SC3およびSC4に関
係する組合せ回路24の部分についても、故障検出用T
Pの評価を行うことができる。
【0051】このように、この故障シミュレーションで
は、スキャンチェインごとに分けたテストケースごとに
故障検出用TPの評価が行われる。通常、出荷時にAS
ICをテストするプログラムは、故障シミュレーション
を行って故障検出率を算出させた故障検出用TPを他の
テストパタンと合成して作成される。この実施の形態で
は、所望の故障検出率に達するまでテストケースごとに
故障シミュレーションを行ってゆけばよいから、従来に
比べてプログラム長(テストパタン長)を短くすること
ができる。よって、テスト時間の短縮、単位時間あたり
の生産数の向上、テスト設計工数の減少などの効果が期
待でき、従って、TATの短縮および設計生産性の向上
などが期待できる。
【0052】以上説明したように、この実施の形態のス
キャン回路10によれば、スキャン出力端子がセレクタ
26の出力端子Yすなわち共用出力端子40として共用
されている。また、この共用出力端子40は、1つの機
能出力端子としても共用されている。さらに、この実施
の形態では、スキャン入力端子が機能入力端子と共用さ
れている。従って、スキャン回路化(スキャン合成また
はスキャン挿入ともいう。)以前の回路の端子数と比べ
ると、セレクタ26のセレクト端子が増加するだけで済
む。
【0053】この実施の形態で説明した構成例では、4
本のスキャンチェインを具える構成であるから、従来の
スキャン回路の場合では、スキャン合成時に8個のスキ
ャン出力端子を追加する必要がある。しかしながら、こ
の実施の形態のスキャン回路10では、3個のセレクト
端子を追加するだけで済む。従って、従来に比べると、
5個の出力端子を減少させることができる。通常は、4
本のスキャンチェインでは不十分であり、例えば、60
本のスキャンチェインが必要となる場合がある。この場
合、従来構成であると60個のスキャン出力端子が必要
であるが、スキャン回路10の構成であれば7個のセレ
クト端子を追加するだけでよい(27 =64であるか
ら、7個のセレクト端子で64個の入力端子が選択可能
である。)。従って、従来に比べると、53個の出力端
子を減少させることができる。また、スキャンチェイン
が100本の場合では、従来は100本のスキャン出力
端子を追加する必要があったが、スキャン回路10では
8個のセレクト端子を追加するだけでよい(28 =12
8であるから、8個のセレクト端子で128個の入力端
子が選択可能である。)。従って、従来に比べると、9
2個の出力端子を減少させることができる。
【0054】このように、従来に比べると、スキャン回
路化のときに追加する端子数を大幅に減少させることが
できる。従って、従来、LSIパッケージの端子数の制
限によりスキャン設計が実現不可能であった回路に対し
ても、スキャン設計を適用できるようになる。つまり、
高故障検出率が実現可能なASICを増加させることが
可能となる。よって、設計品質の大幅な向上が期待でき
る。
【0055】尚、この実施の形態では、共用出力端子4
0を1つの機能出力端子と共用させていたが、この出力
端子がクリティカルな出力端子であって、セレクタ26
による遅延が加味されてしまう場合には、機能出力端子
はセレクタ26の入力端子に接続させないようにし、ス
キャン出力端子だけを共用させればよい。
【0056】[第2の実施の形態]この実施の形態のス
キャン回路構成につき説明する。図2は、スキャン回路
50を付加したASICの構成を示すブロック図(回路
図)であり、主として、スキャン回路50の構成を示す
図である。図2に示すASICは、スキャン回路50お
よび組合せ回路24から構成されている。このスキャン
回路50は、第1の実施の形態で説明したスキャン回路
10の構成と同様に、4つのスキャンチェインSC1、
SC2、SC3およびSC4を具えている。尚、図1に
おいて、スキャンチェインSC3およびSC4の構成は
省略してあるが、その構成はスキャンチェインSC1お
よびSC2の構成と同様である。
【0057】そして、この実施の形態のスキャン回路5
0は、論理手段としてのXORツリー52を具えてい
る。このXORツリー52は、4つの入力端子と1つの
出力端子とを有しており、これら入力端子にそれぞれ入
力される2値信号の論理値に応じて、出力端子から出力
される2値信号の論理値を決定する論理手段である。こ
のXORツリー52の各入力端子は、スキャン出力端子
にそれぞれ接続されている。また、このXORツリー5
2の出力端子をスキャン回路50の共用出力端子40と
して用いている。従って、スキャン出力端子に現れる信
号の論理値の組合せに応じて、共用出力端子40に現れ
る信号の論理値が定まる構成となっている。
【0058】また、このXORツリー52は、いずれか
1つの入力端子に入力される信号の論理値の変化に応答
して、出力端子から出力させる信号の論理値を変化させ
るように構成してある。このようにするには、例えば、
XORツリー52の出力端子がXORゲートの出力端子
となるように構成すればよい。図2に示す構成例のXO
Rツリー52は、3個のXORゲート54、56および
58から構成されている。このXORツリー52は、X
ORゲート54の出力端子とXORゲート56の出力端
子とがXORゲート58の入力端子に接続されて構成さ
れている。そして、XORゲート58の出力端子がXO
Rツリー52の出力端子となっている。
【0059】また、XORゲート54および56の入力
端子はそれぞれスキャン出力端子に接続されている。す
なわち、スキャンチェインSC1、SC2、SC3、S
C4にそれぞれ属する最終段のスキャンFFのデータ出
力端子Qが、XORゲート54、56の入力端子にそれ
ぞれ接続される。
【0060】このように構成すると上述した機能が実現
される。例えば、XORゲート54、56の入力端子に
入力される信号すなわちスキャンチェインSC1〜SC
4のスキャン出力端子から出力される信号の論理値が、
それぞれ「1」、「0」、「0」、「0」であるとす
る。XORゲートは、2つの入力端子に入力された信号
の論理値が同じ場合には出力端子から論理値「0」を出
力し、違う場合には論理値「1」を出力する。従って、
この場合には、共用出力端子40から論理値「1」が出
力される。そして、例えば、スキャンチェインSC3の
スキャン出力端子から出力される信号の論理値が「1」
に変わったとすると、今度は、共用出力端子40から論
理値「0」が出力される。よって、組合せ回路24に単
一縮退故障があれば、1つのスキャン出力端子に出力さ
れる信号の論理値が正常時と異なるので、このXORツ
リー52により、この故障を検出することができる。
【0061】尚、論理手段は図2に示したXORツリー
52の構成に限られない。例えば、図3(A)に示す論
理回路60をXORツリー52の代りに設けてもよい。
この論理回路60は、ANDゲート62、ORゲート6
4およびXORゲート58で構成されている。ANDゲ
ート62およびORゲート64の各出力端子は、それぞ
れXORゲート58の入力端子に接続されている。この
XORゲート58の出力端子は共用出力端子40に接続
される。また、ANDゲート62およびORゲート64
の各入力端子がそれぞれスキャンチェインSC1〜SC
4のスキャン出力端子に接続される。論理手段をこのよ
うに構成しても、XORゲート58の出力端子がこの論
理回路60の出力端子となっているので、上述した機能
が実現される。
【0062】また、スキャンチェイン数が図2に示すよ
うな偶数ではなく、奇数である場合には、例えば、図3
(B)に示す論理回路66をXORツリー52の代りに
用いればよい。この論理回路66は、2個のXORゲー
ト54および58で構成されており、XORゲート54
の出力端子がXORゲート58の一方の入力端子に接続
され、XORゲート58の出力端子が共用出力端子40
に接続されている。また、XORゲート54の各入力端
子と、XORゲート54の出力端子が接続されていない
XORゲート58の入力端子とは、それぞれスキャンチ
ェインSC1、SC2およびSC3に接続される。この
ように、XORゲート58の出力端子が論理手段の出力
端子となっていれば、論理手段はXORツリー52の回
路構成に限られない。
【0063】次に、この構成例のスキャン回路50の動
作につき説明する。このスキャン回路50を用いて故障
シミュレーションを行うときは、先ず、図4に示した従
来のスキャン回路構成でATPG(テストパタン自動生
成)を実行する。このときは、組合せ回路に故障を設定
しておかない。
【0064】次に、回路を図2に示した構成のスキャン
回路50に変え、次に、XORツリー52の論理シミュ
レーションを行う。つまり、スキャン入力端子や機能入
力端子から先程作成した故障検出用TPを入力し、この
ときにXORツリー52の出力端子すなわち共用出力端
子40から出力される出力値を期待値として検出する。
このときは、組合せ回路24に故障を設定しておかな
い。
【0065】次に、組合せ回路24に単一縮退故障を設
定して、スキャン入力端子や機能入力端子から故障検出
用TPを入力する。そして、この故障検出用TPに対す
る組合せ回路24の応答を共用出力端子40から出力値
として検出する。この出力値が期待値と異なっていれ
ば、そのときに設定した故障に対して、この故障検出用
TPにより検出が可能であることが確認される。このよ
うにして、故障シミュレーションが行われる。
【0066】以上説明したように、この実施の形態の構
成によれば、スキャン出力端子を1つの共用出力端子4
0にまとめた構成で回路のテストを行うことが可能であ
る。また、スキャン入力端子も機能入力端子と共用され
ている。従って、従来に比べると、スキャン回路化のと
きに追加する端子数を大幅に減少させることができる。
よって、従来、LSIパッケージの端子数の制限により
スキャン設計が実現不可能であった回路に対しても、ス
キャン設計を適用できるようになる。つまり、高故障検
出率が実現可能なASICを増加させることが可能とな
る。従って、設計品質の大幅な向上が期待できる。
【0067】また、第1の実施の形態で説明したスキャ
ン回路10の構成では、スキャンチェインごとにセレク
タ26の入力端子を切替えてATPGおよび故障シミュ
レーションを行わせる必要があり、このため、テストケ
ース数がスキャンチェイン数分だけ増加してしまってい
た。しかし、第2の実施の形態のスキャン回路50で
は、このようなスキャンチェインの切替えが必要ないか
ら、第1の実施の形態に比べてテストパタン長を少なく
することができる。よって、テスト時間の短縮、単位時
間当りの生産数の増加、テスト設計工数の減少、TAT
の短縮、設計生産性の向上などの種々の効果が期待でき
る。
【0068】
【発明の効果】この発明のスキャン回路によれば、複数
の入力端子と1つの出力端子とセレクト端子とを有して
おり、このセレクト端子に入力されるセレクト信号の論
理値に応じて、いずれか1つの入力端子を選択して出力
端子に接続させるセレクタを具えており、このセレクタ
の各入力端子がスキャン出力端子にそれぞれ接続されて
なる。このように構成すると、セレクタの各入力端子に
それぞれ接続されたスキャン出力端子を、異なるタイミ
ングでセレクタの出力端子に接続させることができる。
このように、スキャン出力端子が1つの出力端子を共用
する構成としてあるので、従来に比べて、端子数を少な
くすることができる。
【0069】また、この発明のスキャン回路の実施に当
り、セレクタの入力端子の1つに組合せ回路の出力端子
が接続されているのが好適である。このようにすると、
各スキャン出力端子がセレクタの出力端子としてまとめ
られ、また、この出力端子が組合せ回路の出力端子と共
用されるので、追加端子はセレクト端子だけで済む。従
って、端子数の増加を抑制することができる。
【0070】また、この発明のスキャン回路によれば、
複数の入力端子と1つの出力端子とを有しており、これ
ら入力端子にそれぞれ入力される2値信号の論理値に応
じて、出力端子から出力される2値信号の論理値を決定
する論理手段を具えており、この論理手段の各入力端子
がスキャン出力端子にそれぞれ接続されてなる。このよ
うに、論理手段の各入力端子にそれぞれスキャン出力端
子が接続されている。この論理手段は、各スキャン出力
端子から入力される信号の論理値の組合せに応じて、こ
の論理手段の1つの出力端子から出力させる信号の論理
値を決定する。このように構成してあるので、通常の故
障シミュレーションも行うことができる。従って、この
発明の構成によれば、スキャン出力端子が1つの出力端
子を共用する構成となるので、従来に比べて、端子数を
少なくできる。
【0071】また、この発明のスキャン回路によれば、
論理手段は、いずれか1つの入力端子に入力される信号
の論理値の変化に応答して、出力端子から出力させる信
号の論理値を変化させるように構成してある。このよう
な論理手段を用いると、組合せ回路に単一縮退故障があ
るとき、その故障を検出することができる。
【0072】また、この発明のスキャン回路の実施に当
り、論理手段の出力端子をXORゲートの出力端子とす
るのが好適である。このように、論理手段の出力端子が
XORゲートの出力端子になるように構成すると、論理
手段のいずれか1つの入力端子に入力される信号の論理
値の変化に対して、論理手段の出力端子から出力させる
信号の論理値を変化させるように構成できる。
【0073】また、この発明のスキャン回路によれば、
スキャン入力端子と組合せ回路の入力端子とを共用して
いるので、従来に比べて、さらに、端子数を少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のスキャン回路構成を示す図
である。
【図2】第2の実施の形態のスキャン回路構成を示す図
である。
【図3】論理手段の別の例を示す図である。
【図4】従来のスキャン回路構成を示す図である。
【図5】従来のスキャン回路構成を示す図である。
【符号の説明】
10、50、100、138:スキャン回路 12〜22、102〜112:スキャンFF 24、136:組合せ回路 26:セレクタ 28〜34、140〜146:共用入力端子 36、156:機能入力端子 38、134:機能出力端子群 40、148〜154:共用出力端子 42、130:スキャンセレクト端子 44〜48:セレクト端子 52:XORツリー 54〜58:XORゲート 60、66:論理回路 62:ANDゲート 64:ORゲート 114〜120:スキャン入力端子 122〜128:スキャン出力端子 132:機能入力端子群 158:機能出力端子 160〜166:データセレクタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スキャンデータ端子とデータ出力端子と
    を有するスキャンフリップフロップを複数段連結し、第
    1段目のスキャンフリップフロップの前記スキャンデー
    タ端子が組合せ回路のテストパタンを入力するためのス
    キャン入力端子に接続され、最終段のスキャンフリップ
    フロップの前記データ出力端子が組合せ回路の出力結果
    を出力するためのスキャン出力端子に接続されてなるス
    キャンチェインを複数具えたスキャン回路において、 複数の入力端子と1つの出力端子とセレクト端子とを有
    しており、該セレクト端子に入力されるセレクト信号の
    論理値に応じて、いずれか1つの前記入力端子を選択し
    て前記出力端子に接続させるセレクタを具えており、該
    セレクタの各入力端子が前記スキャン出力端子にそれぞ
    れ接続されてなることを特徴とするスキャン回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスキャン回路におい
    て、 前記セレクタの入力端子の1つに組合せ回路の出力端子
    が接続されていることを特徴とするスキャン回路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のスキャン回路におい
    て、 前記スキャン入力端子と前記組合せ回路の入力端子とを
    共用していることを特徴とするスキャン回路。
  4. 【請求項4】 スキャンデータ端子とデータ出力端子と
    を有するスキャンフリップフロップを複数段連結し、第
    1段目のスキャンフリップフロップの前記スキャンデー
    タ端子が組合せ回路のテストパタンを入力するためのス
    キャン入力端子に接続され、最終段のスキャンフリップ
    フロップの前記データ出力端子が組合せ回路の出力結果
    を出力するためのスキャン出力端子に接続されてなるス
    キャンチェインを複数具えたスキャン回路において、 複数の入力端子と1つの出力端子とを有しており、これ
    ら入力端子にそれぞれ入力される2値信号の論理値に応
    じて、前記出力端子から出力される2値信号の論理値を
    決定する論理手段を具えており、該論理手段の各入力端
    子が前記スキャン出力端子にそれぞれ接続されてなるこ
    とを特徴とするスキャン回路。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のスキャン回路におい
    て、 前記論理手段は、いずれか1つの前記入力端子に入力さ
    れる信号の論理値の変化に応答して、前記出力端子から
    出力させる信号の論理値を変化させるように構成してあ
    ることを特徴とするスキャン回路。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のスキャン回路におい
    て、 前記論理手段の出力端子をXORゲートの出力端子とす
    ることを特徴とするスキャン回路。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載のスキャン回路におい
    て、 前記スキャン入力端子と前記組合せ回路の入力端子とを
    共用していることを特徴とするスキャン回路。
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