JPH10306257A - 防水塗工方法 - Google Patents

防水塗工方法

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JPH10306257A
JPH10306257A JP9118451A JP11845197A JPH10306257A JP H10306257 A JPH10306257 A JP H10306257A JP 9118451 A JP9118451 A JP 9118451A JP 11845197 A JP11845197 A JP 11845197A JP H10306257 A JPH10306257 A JP H10306257A
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JP
Japan
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liquid
polyol
component
weight
coating method
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JP9118451A
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English (en)
Inventor
Zenjiro Koyaizu
善二郎 小柳津
Naochika Aoyama
直親 青山
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ICK Corp
Original Assignee
ICK Corp
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Publication date
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温においても短時間でタックがとれ、高温
においても可使時間と硬化性のバランスがよい上、消泡
性、レベリング性などの仕上がり性が良好な、常温硬化
性二液型ウレタン材料による防水塗工方法を提供する。 【解決手段】 TDIとポリオールとの反応により得ら
れるイソシアネート基末端プレポリマーを含む第一液
と、(a)3,5,3′,5′‐テトラ低級アルキル‐
4,4′‐ジアミノジフェニルメタン、(b)平均分子
量300〜5000のポリアルキレングリコールのビス
(p‐アミノベンゾエート)及び(c)ジエチルトルエ
ンジアミンの中から選ばれる少なくとも1種を含む第二
液とを、それぞれ定量ポンプによりNCO基/NH2
当量比が0.8〜2.0の割合になるように送液し、ス
タティックミキサーで混合したのち、手塗りにより厚さ
1.0〜3.0mmに塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温においても短
時間でタックがとれ、高温においても可使時間と硬化性
のバランスがよい上、消泡性及びレベリング性などの仕
上がり性が良好な、常温硬化性二液型ウレタン材料によ
る防水塗工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリウレタン塗膜防水材や塗り床
材は、ビルディングの屋上、ベランダ、廊下などの防
水、スポーツ施設の弾性舗装などの用途に大量に使用さ
れている。このポリウレタン塗膜防水材や塗り床材の施
工材料としては、これまで、ポリプロピレンエーテルポ
リオールなどのポリオールとトリレンジイソシアネート
などの芳香族ジイソシアネートとの反応により得られた
イソシアネート基末端プレポリマーをプレポリマー成分
とし、ポリオール及び4,4′‐メチレンビス(2‐ク
ロロアニリン)(以下MOCAと略す)をイソシアネー
トの硬化材成分とする現場施工用の二液型常温硬化性ウ
レタン材料が主流を占めている。
【0003】このMOCAは、硬化材成分中で通常比較
的溶解性の良いポリアルキレンエーテルポリオールに溶
解した形で用いられているが、プレポリマー成分のプレ
ポリマーとの反応性がMOCAとポリオールとでは異な
るので、これらの反応を常温で円滑に進行させ完結させ
るために有機金属鉛などの触媒の添加が必須となってい
る。しかしながら、このように触媒を添加しても、冬場
(低温時)などにはみかけ上硬化が進行するものの、塗
膜表面にいつまでもタックが残る場合が多く、反応が遅
いという本質的な問題がある。このような問題を解決す
るために触媒の添加量を多くすると硬化塗膜の耐熱性が
劣化するのを免れないという新たな問題が生じる。一
方、夏場(高温時)などでは、可使時間と硬化性のバラ
ンスがとりにくく、また高温多湿の条件下では湿分の影
響のために発泡する場合が多く、その結果、表面の消泡
性の低下やフクレの発生、レベリング性の低下などをも
たらし、仕上がり性が悪くなる。
【0004】他方、近年、高反応性二液型ウレタン材料
をスプレー塗工し、瞬間的に硬化反応させて、ポリウレ
タン塗膜防水材を製造する方法も普及してきている。こ
のような高反応性二液型ウレタン材料は、二液混合から
ゲル化まで10秒前後と超速硬化性のものである。
【0005】しかしながら、このような方法では、スプ
レー塗工時にミストが飛散し、塗工面のレベリング性が
低下するのを免れず、また手塗り塗工では所望の可使時
間が得られないため、塗膜表面や塗膜中に気泡が多く含
まれ、仕上がり性が不良になるなどの欠点がある。
【0006】このように、従来の常温硬化性二液型ウレ
タン材料による防水塗工方法は種々の欠点を有してお
り、したがって、防水材塗工当日中に次工程であるトッ
プコート塗布が可能になるように数時間で硬化し、工程
の短縮、合理化が可能で、しかも年間を通して仕上がり
性の良好な塗膜表面が得られるような常温硬化性二液型
ウレタン材料による防水塗工方法が望まれていた。
【0007】このような要望にこたえて、最近、トリレ
ンジイソシアネートとポリオールとの反応によって得ら
れたイソシアネート基末端プレポリマーを主成分とする
プレポリマー成分と、芳香族ポリアミンを主成分とする
硬化材成分とを組み合わせた常温硬化性二液型ウレタン
材料が種々検討され、例えば上記硬化材成分として、ジ
エチルトルエンジアミンと芳香族第二級アミンとの混合
物(特開平7−330854号公報、特開平7−330
855号公報)、ジエチルトルエンジアミンとメチルビ
ス(メチルチオ)ベンゼンジアミンとの混合物(特開平
8−41156号公報)、ジエチルトルエンジアミンと
MOCAとの混合物(特開平8−34829号公報)な
どを用いたものが提案されている。そして、これらの方
法では、作業現場において通常プレポリマー成分と硬化
材成分とをハンドミキサーにより混合し、手塗り工法で
施工されている。
【0008】このような方法によると、夏場では塗工す
る下地が日光により高温になるため、急速に硬化が進行
し、トップコート塗布が可能になるが、あまり硬化が速
すぎるためハンドミキサー操作の際に巻き込んだ気泡の
消泡が十分に行われず、塗布時のレベリング、仕上がり
性が低下する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、低温においても短時間でタックがとれ、
高温においても可使時間と硬化性のバランスがよい上、
消泡性やレベリング性などの仕上がり性が良好な、常温
硬化性二液型ウレタン材料による防水塗工方法を提供す
ることを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の原料を用
いて得られたイソシアネート基末端プレポリマーを含む
第一液と、特定の芳香族ジアミンを含む第二液とを、所
定の割合で送液し、例えばスタティックミキサーを用い
て、空気の混入を抑制しながら混合したのち、非吹き付
け工法で塗布することにより、その目的を達成しうるこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
【0011】すなわち、本発明は、トリレンジイソシア
ネートとポリオールとの反応により得られるイソシアネ
ート基末端プレポリマーを含む第一液と、(a)一般式
【化3】 (式中のR1、R2、R3及びR4は低級アルキル基であっ
て、たがいに同一であってもよいし、異なっていてもよ
い)で表わされるテトラアルキルジアミノジフェニルメ
タン、(b)一般式
【化4】 (式中のnは2〜4の整数、mはポリオキシアルキレン
部の平均分子量が300〜5000になるような数であ
る)で表わされるポリアルキレングリコールビス(p‐
アミノベンゾエート)及び(c)ジエチルトルエンジア
ミンの中から選ばれる少なくとも1種の芳香族ジアミン
を含む第二液とを、それぞれ定量ポンプにより第一液中
の末端イソシアネート基と第二液中のアミノ基との当量
比が4:5ないし5:4の割合になるように送液し、空
気の混入を抑制しながら混合したのち、厚さ1.0〜
5.0mmに塗布することを特徴とする防水塗工方法を
提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の塗工方法において用いら
れる第一液は、トリレンジイソシアネートとポリオール
との反応により得られたイソシアネート基末端プレポリ
マーを含むものである。このプレポリマーの一方の原料
であるトリレンジイソシアネートについては特に制限は
なく、各種異性体単品や混合物を用いることができる
が、2,4‐異性体を主体とするものが好ましい。この
2,4‐異性体を主体とするものとしては、例えば市販
の2,4‐異性体含有量が65〜100重量%のものを
使用することができるが、2,4‐異性体の含有量が低
いトリレンジイソシアネートを用いて得られたプレポリ
マーは可使時間を短くする傾向があるため、所望の可使
時間を得るには、2,4‐異性体の含有量が80重量%
以上、特に85重量%以上のトリレンジイソシアネート
が好適である。
【0013】また、該プレポリマーの他方の原料である
ポリオールについては特に制限はなく、通常のウレタン
プレポリマー用に使用されるポリエーテルポリオール、
ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオー
ルなど、いずれも使用することができるが、本発明の防
水塗工方法においては、常温液状で低粘度である分子量
400〜8000のポリアルキレンエーテルポリオール
が好ましく、特にポリプロピレンエーテルポリオール、
ポリエチレン−プロピレンエーテルポリオール及びこれ
らの混合物が好適である。
【0014】前記トリレンジイソシアネートとポリオー
ルとを反応させて、イソシアネート基末端プレポリマー
を製造するに際し、得られるプレポリマー中に遊離の状
態で残存するトリレンジイソシアネートの量をできるだ
け少なくするために、トリレンジイソシアネートとポリ
オールとを、NCO/OHの当量比が、2.1を超えな
いように仕込み、反応させるのが望ましい。
【0015】このようにして得られたイソシアネート基
末端プレポリマーのイソシアネート基含有量は1.5〜
7重量%の範囲にあるのが好ましい。この含有量が1.
5重量%未満では得られる塗膜の機械的強度が不十分で
あるし、7重量%を超えると可使時間が短かくなり、施
工しにくくなる。また、塗膜が硬くなりすぎ伸びがでに
くくなる。
【0016】本発明の塗工方法においては、このイソシ
アネート基末端プレポリマーは単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の塗工方
法において用いられる第二液は、(a)テトラアルキル
ジアミノジフェニルメタン、(b)ポリアルキレングリ
コールビス(p‐アミノベンゾエート)及び(c)ジエ
チルトルエンジアミンの中から選ばれる少なくとも1種
の芳香族ジアミンを含むことが必要である。前記(a)
成分のテトラアルキルジアミノジフェニルメタンは、一
般式
【化5】 (式中のR1〜R4は前記と同じ意味をもつ)で表わされ
る構造を有するものであって、R1〜R4で示される低級
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n‐プロピ
ル基、イソプロピル基、n‐ブチル基、イソブチル基、
sec‐ブチル基、tert‐ブチル基などが挙げられ
る。
【0017】前記一般式(I)で表わされるテトラアル
キルジアミノジフェニルメタンの例としては、3,
3′,5,5′‐テトラメチル‐4,4′‐ジアミノジ
フェニルメタン、3,3′,5,5′‐テトラエチル‐
4,4′‐ジアミノジフェニルメタン、3,3′‐ジメ
チル‐5,5′‐ジエチル‐4,4′‐ジアミノジフェ
ニルメタン、3,3′,5,5′‐テトライソプロピル
‐4,4′‐ジアミノジフェニルメタン、3,3′‐ジ
メチル‐5,5′‐ジイソプロピル‐4,4′‐ジアミ
ノジフェニルメタン、3,3′‐ジメチル‐5,5′‐
ジイソブチル‐4,4′‐ジアミノジフェニルメタン、
3,3′‐ジエチル‐5,5′‐ジイソプロピル‐4,
4′‐ジアミノジフェニルメタン、3,3′‐ジエチル
‐5,5′‐ジイソブチル‐4,4′‐ジアミノジフェ
ニルメタンなどが挙げられる。これらは単独で用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0018】また、前記(b)成分のポリアルキレング
リコールビス(p‐アミノベンゾエート)は、一般式
【化6】 (式中のm及びnは前記と同じ意味をもつ)で表わされ
る構造を有するものであって、−(Cn2n -O)−で表
わされるオキシアルキレン基は直鎖状、枝分かれ状のい
ずれであってもよく、その例としては、オキシエチレン
基、オキシプロピレン基、オキシトリメチレン基、オキ
シテトラメチレン基などが挙げられる。
【0019】前記一般式(II)で表わされるポリアル
キレングリコールビス(p‐アミノベンゾエート)とし
ては、例えば一般式
【化7】 (式中のpはポリオキシテトラメチレン部の平均分子量
が300〜5000になるような数である)で表わされ
るポリテトラメチレングリコールビス(p‐アミノベン
ゾエート)、
【化8】 (式中のqはポリオキシプロピレン部の平均分子量が3
00〜5000になるような数である)で表わされるポ
リプロピレングリコールビス(p‐アミノベンゾエー
ト)、及び
【化9】 (式中のx、y及びzは全ポリオキシアルキレン部の平
均分子量が300〜5000になるような数である)で
表わされるポリ(オキシエチレンプロピレン)グリコー
ルビス(p‐アミノベンゾエート)などが挙げられる。
【0020】この一般式(II)で表わされるポリアル
キレングリコールビス(p‐アミノベンゾエート)は単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よく、また、本発明の目的がそこなわれない範囲で、一
方の末端がp‐アミノベンゾイルオキシ基で、他方の末
端が水酸基である化合物や両末端が水酸基である化合物
などが含まれていてもよい。
【0021】一方、ジエチルトルエンジアミンとして
は、例えば3,5‐ジエチルトルエン‐2,4‐ジアミ
ン、3,5‐ジエチルトルエン‐2,6‐ジアミン及び
これらの混合物などを挙げることができる。これらはい
ずれも常温で液状である。このような混合物は、例えば
エタキュア100(エチルコーポレーション社製、商品
名)として市販されている。
【0022】本発明における第二液としては、前記の
(a)成分、(b)成分及び(c)成分のいずれを含ん
でいてもよいが、特に、(a)成分又は(b)成分5〜
70重量%と(c)成分95〜30重量%とから成る混
合芳香族ジアミンを含むものが好適である。(c)成分
の量が30重量%未満ではプレポリマー成分(第一液)
との反応速度が遅く、低温時での硬化性が不十分である
し、95重量%を超えると反応速度が速すぎて、所望の
可使時間が得られにくく、仕上がり性が悪化する原因と
なる。
【0023】本発明においては、所望により可塑剤を含
有させることができる。この可塑剤としては、例えばフ
タル酸ジオクチル、アジピン酸ジオクチル、リン酸トリ
クレジル、塩素化パラフィンなどの通常の可塑剤を使用
することができる。この可塑剤は、通常第二液中に主と
して加えられるが、場合により第一液に一部添加するこ
とがある。可塑剤の量が多すぎると、ブリードして下地
層との接着性やトップコート層との接着性が低下した
り、塗膜の強度が低下したり、あるいは環境汚染をもた
らしたりするので、できるだけ使用量を少なくするのが
好ましい。また、必要に応じ、オクチル酸やオクチル酸
鉛などの触媒を添加することができる。
【0024】また、本発明の塗工方法においては、第二
液中に、所望によりポリオールを可塑剤的に含有させる
ことができる。このポリオールとしては、例えば分子量
800〜6000程度のポリプロピレンエーテルポリオ
ールやポリエチレン−プロピレンエーテルポリオールな
どが挙げられる。その含有量は、硬化材成分の全量に対
して、30重量%以下が好ましい。
【0025】さらに、第二液には、所望に応じ炭酸カル
シウム、タルク、カオリン、ゼオライト、ケイソウ土な
どの無機充てん剤、酸化クロム、酸化チタン、ベンガ
ラ、カーボンブラック、酸化鉄などの顔料、ヒンダード
アミン系、ヒンダードフェノール系、ベンゾチアゾール
系などの安定剤、あるいは消泡剤、色分れ防止剤、分散
剤、沈降防止剤、増粘剤などの添加剤を添加することが
できる。
【0026】本発明の防水塗工方法においては、イソシ
アネート基末端プレポリマーを含む第一液と、芳香族ジ
アミンを含み、場合により可塑剤、ポリオール、充てん
剤、触媒、その他添加剤などを含有する第二液とを、施
工現場において、それぞれ定量ポンプにより第一液中の
イソシアネート基と第二液中の芳香族ジアミンのアミノ
基との当量比が4:5ないし5:4の割合になるように
送液し、例えばダイナミックミキサー又はスタティック
ミキサーを用いて混合する。この場合、空気の混入がで
きるだけ少なくなる方法が好ましい。このようにして混
合したのち、非吹き付け手段により厚さ1.0〜5.0
mmに塗布し、常温硬化させることにより、塗膜防水材
を形成させる。NCO基/NH2基当量比が4/5未満
では未反応のアミンが塗膜表面にブリードしてきて変色
の原因となり、また5/4を超えると硬化速度が遅す
ぎ、かつ得られる塗膜の機械的強度も低下するので、い
ずれも本発明の目的が達せられない。本発明における塗
装手段としては、非吹き付け手段例えば刷毛塗り、タン
ポ塗り、ローラ塗り、流し塗り、しごき塗り、へら塗り
などのいわゆる塗り付けによる塗装手段を用いることが
必要である。吹き付け手段を用いると塗膜中に空気が混
入し、レベリング、仕上がり性が低下する。
【0027】
【発明の効果】本発明の塗工方法によれば、低温におい
ても短時間でタックがとれ、高温においても可使時間と
硬化性のバランスがよい上、消泡性やレべリング性など
の仕上がり性が良好な常温硬化性二液型ウレタン材料を
例えばスタティックミキサーを用いて混合し、非吹き付
け手段により塗布して硬化させるため、硬化材成分にM
OCAのみを使用した従来のものに比べて、硬化材成分
中あるいは施工環境からもたらされる湿分による影響が
少なく、発泡による膨れなどトラブルを生じにくくな
り、仕上がり性に優れた塗膜防水材を効率よく形成させ
ることができる。
【0028】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明は、これらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0029】なお、プレポリマー成分(第一液)及び硬
化材成分(第二液)には、下記のものを用いた。 [プレポリマー成分] PPG−2000:ポリプロピレンエーテルジオール
[第一工業製薬(株)製]、平均分子量2000、OH価5
6.0mgKOH/g T−4000 :ポリプロピレンエーテルトリオール
[第一工業製薬(株)製]、平均分子量4000、OH価
42.1mgKOH/g TDI−80 :トリレンジイソシアネート[日本ポ
リウレタン工業(株)製]、NCO含有量48.3重量
%、2,4‐TDI/2,6‐TDI=8/2重量比 TDI−100 :トリレンジイソシアネート[日本ポ
リウレタン工業(株)製]、NCO含有量48.3重量
%、2,4‐TDI100重量%
【0030】[硬化材成分] DETDA :ジエチルトルエンジアミン(エタキュア
ー100、エチルコーポレーション社製)、アミン価6
29mgKOH/g MEDDM :3,3′‐ジメチル‐5,5′‐ジエチ
ル‐4,4′‐ジアミノジフェニルメタン[キュアハー
ドMED、イハラケミカル工業(株)製]、アミン価3
95.5mgKOH/g MOCA :3,3′‐ジクロロ‐4,4′‐ジアミ
ノジフェニルメタン[キュアミン−MT、イハラケミカ
ル工業(株)製]、アミン価420.2mgKOH/g D−5000:ポリプロピレンエーテルジオール[第一
工業製薬(株)製]、分子量5000、OH価22.4
mgKOH/g DOP :ジオクチルフタレート[可塑剤、大日本
インキ化学(株)製] NS−100:炭酸カルシウム[フィラー、日東粉化商
事(株)製] P−420 :消泡剤[楠本化成(株)製] Oct−Pb:オクチル酸鉛[日本化学産業(株)製、
ニッカオクチークスナマリ20%ターペン]
【0031】実施例1〜5、比較例1〜6 (1)第一液の調製 2リットルの四つ口セパラブルフラスコに、表1及び表
2の配合に従ってトリレンジイソシアネート(TDI)
を仕込み、次いでポリオールを仕込んだ。その後、窒素
気流下、かき混ぜながら、80℃まで徐々に加温し、そ
の温度で7時間反応させたのち、室温まで冷却して、第
一液(プレポリマー成分)を調製した。イソシアネート
基含有量はJIS K1558に従って測定した。
【0032】(2)第二液の調製 1リットルのポリプロピレン製ビーカーに、表1及び表
2の配合に従って、まずDOPとテトラアルキルジアミ
ノジフェニルメタンやMOCAとの混合液にDETD
A、D−5000、P−420、Oct−Pbを所定量
加えてかき混ぜた。次いで、所定量のNS−100を加
え、スパチュラで予備混合したのち、3本ロールでロー
ル練りして第二液(硬化材成分)を調製した。なお、D
OPとテトラアルキルジアミノジフェニルメタンとの混
合液及びDOPとMOCAとの混合液は加熱溶解したも
のを用いた。
【0033】(3)評価 各表に示す種類の第一液及び第二液を、それぞれ表1及
び表2に示す割合及び混合方法により混合したのち、可
使時間、タックフリータイムを求めるとともに、機械物
性測定用ポリウレタンシートを作成し、機械物性を測定
した。なお、ポリウレタンシートは、テフロンコートし
たフラットなアルミニウム板上に、厚さが1.5〜2.
0mmになるようにヘラでコートしたのち、20℃で7
日間硬化させることにより、作成した。結果を表1及び
表2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】注1)NCO/OH当量比:第一液調製時
のトリレンジイソシアネートのイソシアネート基とポリ
オールの水酸基との当量比 2)NCO/NH2当量比:第一液中のイソシアネート
基と第二液中のアミノ基との当量比 3)混合方法 S:第一液及び第二液の必要量を、所定の容積比をもつ
定量ポンプ及びスタティックミキサーをセットした自動
混合機を使用して混合した。 D:500mlのビーカーに所定量の第一液と第二液を
計量し、ディゾルバーかき混ぜ機で2分間混合した。 4)下地温度:ウレタン塗膜を形成するためのスレート
板の加熱温度 5)可使時間:30℃に設定した第一液と第二液とを混
合したのち、粘度が6万センチポイズに到達するまでの
時間 6)タックフリータイム:指触感察により、塗膜表面に
ベトつきがなくなるまでの時間を測定 7)レベリング性:硬化したウレタン塗膜の表面にドク
ターナイフのあとが残っているかどうかで良否を判定し
た。ドクターナイフのあとが残っていない場合を○、残
っている場合を×とした。 8)脱泡性:硬化したウレタン塗膜の表面に混合時の気
泡が存在しているかどうかにより判定した。気泡が存在
しない場合を○、存在する場合を×とした。 9)物性:塗工後、塗膜を20℃で7日間硬化させたの
ち、JIS A−6021に準じて測定
【0037】以上の結果、実施例1と比較例1、実施例
2と比較例2、実施例3と比較例3とを比較すると、下
地温度が高く、タックフリータイムが短い場合、明らか
にスタティックミキサーによる自動混合は、仕上がり
性、すなわちレベリング性及び脱泡性において優れてい
ることが分かる。
【0038】一方、比較例4は従来から用いられている
方法であり、レベリング性及び脱泡性は優れるが、タッ
クフリータイムが極めて長く、本発明の目的である短い
タックフリータイム及び良好な仕上がり性を満たすのは
困難であることが分かる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリレンジイソシアネートとポリオール
    との反応により得られるイソシアネート基末端プレポリ
    マーを含む第一液と、(a)一般式 【化1】 (式中のR1、R2、R3及びR4は低級アルキル基であっ
    て、たがいに同一であってもよいし、異なっていてもよ
    い)で表わされるテトラアルキルジアミノジフェニルメ
    タン、(b)一般式 【化2】 (式中のnは2〜4の整数、mはポリオキシアルキレン
    部の平均分子量が300〜5000になるような数であ
    る)で表わされるポリアルキレングリコールビス(p‐
    アミノベンゾエート)及び(c)ジエチルトルエンジア
    ミンの中から選ばれる少なくとも1種の芳香族ジアミン
    を含む第二液とを、それぞれ定量ポンプにより第一液中
    の末端イソシアネート基と第二液中のアミノ基との当量
    比が4:5ないし5:4の割合になるように送液し、空
    気の混入を抑制しながら混合したのち、厚さ1.0〜
    5.0mmに塗布することを特徴とする防水塗工方法。
  2. 【請求項2】 第二液が、(a)成分又は(b)成分5
    〜70重量%と(c)成分95〜30重量%とから成る
    混合芳香族ジアミンを含む請求項1記載の防水塗工方
    法。
  3. 【請求項3】 イソシアネート基末端プレポリマーが、
    ポリオールとして分子量400〜8000のポリプロピ
    レンエーテルポリオール又はポリエチレン−プロピレン
    エーテルポリオールを用いて得られたものである請求項
    1又は2記載の防水塗工方法。
  4. 【請求項4】 イソシアネート基末端プレポリマーが、
    トリレンジイソシアネートとして、2,4‐トリレンジ
    イソシアネート80重量%以上を含有するものを用いて
    得られたものである請求項1,2又は3記載の防水塗工
    方法。
  5. 【請求項5】 イソシアネート基末端プレポリマーが、
    イソシアネート基1.5〜7重量%を含有するものであ
    る請求項1ないし4のいずれかに記載の防水塗工方法。
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