JPH10306232A - アルミニウム顔料組成物 - Google Patents
アルミニウム顔料組成物Info
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- JPH10306232A JPH10306232A JP9117209A JP11720997A JPH10306232A JP H10306232 A JPH10306232 A JP H10306232A JP 9117209 A JP9117209 A JP 9117209A JP 11720997 A JP11720997 A JP 11720997A JP H10306232 A JPH10306232 A JP H10306232A
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Abstract
集しない安定なアルミニウム顔料を提供する。 【解決手段】 アルミニウム顔料組成物中に不飽和脂肪
酸のラジカル反応を停止または抑制させる機能を有する
抗酸化剤を、アルミニウム分100重量部に対して0.
1〜20重量部含有させることを特徴とするアルミニウ
ム顔料組成物。
Description
塗装、あるいは印刷インキ等に利用されるアルミニウム
顔料に関する。
が殆ど凝集しない貯蔵安定性を示すアルミニウム顔料組
成物に関する。
粉(例えばアトマイズド粉)をボールミル、振動ミル、
遊星ミル、スタンプミル、アトライター等の粉砕機によ
りフレーク状に粉砕して製造される。
ン酸、ステアリン酸等の脂肪酸が粉砕助剤として用いら
れており、粉砕助剤はアルミニウム粉の粉砕微細化およ
び研磨工程(あるいは摩砕工程)において潤滑剤として
働くとともに、アルミニウムフレーク粒子の表面に吸着
して粒子同志の二次凝集を防止し、またアルミニウム粉
顔料の塗料ビヒクルへの分散性、再分散性、分散安定性
の向上等に寄与する。
レイン酸等の不飽和脂肪酸を粉砕助剤として製造したア
ルミニウム顔料が汎用されている。ところが不飽和脂肪
酸自体はその構造中に不飽和二重結合を有しているた
め、大気中に長期間さらされるとラジカル反応を起こし
ポリマー化するという性質を有している。よって、不飽
和脂肪酸を粉砕助剤として用いたときには、アルミニウ
ム顔料の粒子表面に吸着した不飽和脂肪酸が大気中に長
期間さらされることによって空気酸化を受けてポリマー
化し、それによりアルミニウム粉の粒子同士が凝集し始
める。凝集によって生じた粗大粒子は塗膜から突き出し
た塗膜ブツとなり塗膜品質上大きな問題となる。なぜな
らば、自動車塗装では塗膜の薄膜化が進行しており、塗
膜ブツ等の塗膜品質上の欠陥がより重大になる傾向にあ
るからである。
オレイン酸等の不飽和脂肪酸からイソステアリン酸等の
飽和分岐脂肪酸に変更する等の試みがなされたが(特開
昭55−133463号参照)、イソステアリン酸を用
いた場合粒子表面に吸着したイソステアリン酸と塗料ビ
ヒクルとの表面張力の関係で他の着色顔料より優先的に
塗膜表面に浮いて来る、いわゆる浮き戻り現象が顕著と
なり、実用化に至っていない。
コール系化合物、さらにはフッ素系の化合物等の使用が
試みられたが(特開昭46−1033号参照)、これら
も粉砕性、製造時の安全性等の点で実用化に至っていな
い。
肪酸に代わりうる有用な粉砕助剤は今のところ見つかっ
ていない。
助剤として使用される不飽和脂肪酸に起因して貯蔵中に
アルミニウム顔料が空気酸化を受けて二次凝集し粗大化
することを防止し、貯蔵安定性に優れたアルミニウム顔
料組成物を提供することにある。
ム顔料組成物中に不飽和脂肪酸のラジカル重合反応を停
止または抑制させる機能を有する抗酸化剤を配合するこ
とにより、本発明の目的を達成することを見出し、本発
明を成すに至った。
ム顔料組成物中に不飽和脂肪酸のラジカル反応を停止ま
たは抑制させる機能を有する抗酸化剤を含有させること
を特徴とするアルミニウム顔料組成物に関する。すなわ
ち、本発明のアルミニウム顔料組成物はアルミニウム
粉、粉砕助剤および抗酸化剤から構成され、必要に応じ
て有機溶剤を含む。
ミニウム顔料組成物中の不飽和脂肪酸のラジカル反応を
停止または抑制させる機能を有するものでなければなら
ない。したがって、アルミニウム顔料組成物中の不飽和
脂肪酸の自動酸化中に生じるラジカルに対して電子ある
いは水素原子を供給して、ラジカル連鎖反応を停止させ
るような機能を有するならば、いずれの化合物も本発明
における抗酸化剤として有効である。本発明において使
用される代表的な抗酸化剤として、フェノール化合物、
カルボニル基とヒドロキシ基を有する脂環式化合物、芳
香族アミノ化合物、有機イオウ化合物、ホスファイト系
化合物などの合成抗酸化剤ならびに天然抗酸化剤が挙げ
られる。
ノルジヒドログァヤレチック酸、プロピルガレート、ブ
チルガレート、オクチルガレート、ドデシルガレート、
プロトカテキュ酸エチル、2−ヒドロキシ安息香酸、イ
ソアミルガレート、ブチルヒドロキシアニソール、ブチ
ルヒドロキシトルエン、n−オクタデシル3−(3,5
−ジターシャリイブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、2−ターシャリイブチル−6−(3−タ
ーシャリイブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−ターシャリイブチルフ
ェノール)、テトラキス〔メチレン3−(3,5−ジタ
ーシャリイブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕メタン、モノターシャリイブチルヒドロキノ
ン、ガロイヤルグリセリン、6−ヒドロキシ−2,5,
7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸、2,
3−シクロペンチル−7,8−ジヒドロキシクロマン、
3,4−シクロペンチニル−7,8−ジヒドロキシクマ
リン、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、
1,16−ビス(2,5−ジヒドロキシフェニル)ヘキ
サデカン、1,7−ビス(2,3,4−トリヒドロキシ
フェニル)ヘプタン、4−ヒドロキシメチル−2,6−
ジターシャリイブチルフェノール、3,5−ジアルキル
−4−ヒドロキシベンジルエーテル、ペンタエリトリッ
トテトラ−3−(3,5−ジターシャリイブチル−4−
ヒドロキシフェニル)、4,4’−メチレンビス−
(2,6−ジメチルフェノール)、2,6−ジターシャ
リイブチルパラクレゾール、1,1−ビス−(2−ヒド
ロキシ−3,5−ジメチルフェニル)イソブタン、2,
2’−メチレンビス−(4−メチル−6−ターシャリイ
−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(メチル−
5−ターシャリイブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブ
タン、4,4’−チオビス(6−ターシャリイブチルメ
タクレゾール)、1,1−ジ−(3−ターシャリイブチ
ル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタン、
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン等が包含される。
式化合物としては、エルソビン酸、アスコルビン酸等が
包含される。
−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−p−ジフェニ
ルアミン、アルキレーティドジフェニルアミン、カルバ
ミック酸−3−フェノチアジニルエステル、2−(2’
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンツイミダゾー
ル、フェノチアジン、6−エトキシ−2,2,4−トリ
メチル−1,2−キノリンジオール等が包含される。
3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,
3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−
チオジプロピオネート、ペンタエリトリチルテトラキス
(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル
3,3’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベン
ツイミダゾール等が包含される。
ニルフェニルホスファイト、トリフェニルホスファイ
ト、トリス(2,4−ジターシャリイブチルフェニル)
ホスファイト等が包含される。
ル、フラボン、フラボノール、トリオキシイソフラボ
ン、ヒドロゲノール、没食子酸、ノルジヒドログァヤレ
チック酸、ゴシポール、セサモール、クマリン酸、グァ
ヤク脂、チモール、オイゲノール、ワニリン、スクワレ
ン等が包含される。
時から最終のミキサー段階のどの工程で添加しても良い
が、アルミニウム粉の粉砕時に粉砕助剤と同時に添加す
る方法、および粉砕後の最終ミキサー段階で添加して均
一混合する方法が好ましい。
湿式粉砕において最終ミキサー段階で添加する場合に
は、抗酸化剤を不揮発分調整用のミネラルスピリット中
に溶解させて添加するのが便利である。上記した抗酸化
剤の大半はミネラルスピリットに可溶であるが、2−メ
ルカプトベンツイミダゾールのようにミネラルスピリッ
トに難溶性の化合物はアルミニウム顔料組成物中の溶剤
をメタノール等の他の溶剤に置換してミキサー段階で添
加する。あるいは、後記実施例3に示すように抗酸化剤
をアルコール等の溶剤に溶解後、ミネラルスピリットを
含むアルミニウム顔料に混合添加してもよい。
100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは
0.5〜10重量部、より好ましくは1〜5重量部であ
る。添加量が0.1重量部未満では抗酸化剤としての効
果がない。20重量部を越えて添加した場合抗酸化剤と
しての効果は充分であるが、アルミニウム顔料組成物中
に含まれる溶剤の溶解能力を超えるため塗料化されたと
きに塗膜ブツ、塗膜物性低下、例えば硬化遅れによる塗
膜強度の低下(チッピング性が落ちる)等の品質上の問
題を生じる。
ミニウム顔料組成物はアルミニウム粉、粉砕助剤を含
み、必要に応じて有機溶剤を含む。
構成されていても、またアルミニウム基合金から構成さ
れていても良く、その純度は特に限定されない。
用する。ここで使用される不飽和脂肪酸としてはオレイ
ン酸、リノール酸、リノレイン酸、リシノール酸、エラ
イジン酸、ゾーマリン酸、ガドレイン酸、エルカ酸等が
挙げられる。粉砕助剤の量は特に規定されないが、用途
等により異なり、アルミニウム100重量部に対し、通
常0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部
が使用される。
く、用途によっては全く含まなくても良い。有機溶剤と
しては安全性の面から通常ミネラルスピリットのような
沸点の高い溶剤が好ましい。
剤、例えば脂肪族アミン等を添加しても良い。
剤としてオレイン酸等の不飽和脂肪酸を使用した場合、
貯蔵中にアルミニウム顔料組成物が空気酸化を受けると
不飽和脂肪酸がラジカル反応してポリマー化するために
アルミニウム粉の粒子同士が二次凝集し、粗大化する問
題があったが、本発明によれば、アルミニウム顔料組成
物中の不飽和脂肪酸のラジカル反応を停止または抑制さ
せる機能を有する抗酸化剤を添加することにより、不飽
和脂肪酸に起因するアルミニウム粉粒子の二次凝集・粗
大化が防止され、貯蔵安定性に優れたアルミニウム顔料
組成物が提供される。本発明のアルミニウム顔料組成物
は製造工程途中で保管される際の貯蔵安定性も優れてい
る。
の貯蔵中にアルミニウム粉の粒子同士が二次凝集して粗
大化することがないため、塗膜からの粗大粒子の突き出
し等塗膜品質上の問題も解決され、近年の自動車業界を
含めた産業界の厳しい要件に適合するアルミニウム顔料
組成物を提供することができる。
ると、従来のものよりも薄くかつ塗膜ブツ等の品質上の
欠陥を持たない塗膜を形成することができる。
次凝集が防止されるために隠蔽性の優れたアルミニウム
顔料組成物が提供できる。すなわち、顔料の隠蔽性に対
しては微粒子部分が大きく寄与するが、本発明によれば
不飽和脂肪酸を介してアルミニウム粉粒子同志が凝集す
ることがなくなるので長期間の保存後でもアルミニウム
顔料は本来の隠蔽性を維持することができる。
は、塗料、顔料、インキ等に用いられるのみでなく、樹
脂への練り込み用アルミニウムフレークとしても用いら
れ得る。
ウム顔料に代えて他のメタリック顔料を用いても同様の
効果が得られることは当業者には容易に理解できるであ
ろう。
砕終了後スラリーを30g/リットルのオレイン酸およ
び25g/リットルのBHTを含むミネラルスピリット
20リットルでミルから洗い出し、325メッシュのス
クリーンを通した。
ルミニウム分71重量となるようにミキサーにて調整
し、サンプルを得た。
オレイン酸を含むミネラルスピリット20リットルでミ
ルから洗い出し、325メッシュのスクリーンを通し
た。
ルミニウム分75重量%からなるフィルターケーキを得
た。
0.1、0.5、1、5、10、20重量%のBHTをミ
ネラルスピリットに溶解させ、最終的に不揮発分が65
%になるように調整した溶液を用意し、この溶液を上記
フィルターケーキ1000gに添加しミキサーで1時間
混練してサンプルを得た。
をアルミニウム分に対して3重量%IPAに溶解後添加
した以外は、実施例2と全く同様な方法でサンプルを得
た。
(以下DPPDAと略称する)をアルミニウム分に対し
て3重量%添加した以外は、実施例2と全く同様な方法
でサンプルを得た。
ネート(以下DLTDPと略称する)をアルミニウム分
に対して3重量%添加した以外は、実施例2と全く同様
な方法でサンプルを得た。
(以下TNPと略称する)をアルミニウム分に対して3
重量%添加した以外は、実施例2と全く同様な方法でサ
ンプルを得た。
方法でアルミニウム分78%のフィルターケーキを得
た。最終的に不揮発分が65%になるように調整し、ミ
キサーで1時間混練してサンプルを得た。
した以外は、実施例2と全く同様な方法でサンプルを得
た。
貯蔵安定性を調べた。
gを1/12リッターの金属製の缶に入れ、蓋をせずに
50℃の恒温槽に1ヶ月貯蔵し、貯蔵前後のミネラルス
ピリットに対する分散性を以下のように測定し比較し
た。
スピリット中に入れ、ガラス棒で分散させた。これを大
量のミネラルスピリット中で目開き45μmのJIS標
準篩いを通し篩い上に残ったアルミニウム粉の篩い残分
を乾燥させ重量を測定した。評価は篩い残分のアルミニ
ウム粉の乾燥重量を篩う前のアルミニウム粉の全重量で
除し、重量%で表示した。篩い残分が10重量%以下で
あれば実用上貯蔵安定性であると評価される。
った比較例1のサンプルでは1ヶ月の貯蔵後にほとんど
のアルミニウム粉粒子が2次凝集し粗大化しているのに
較べて、抗酸化剤を0.1重量%以上添加したサンプル
では凝集はほとんど見られず、貯蔵安定性が著しく改善
された。
た比較例2のサンプルでは、アルミニウム顔料組成物中
のミネラルスピリットの溶解力を上回る量のBHTを添
加したため不溶解物を生じ、貯蔵前にすでに粗大粒子が
認められた。
抗酸化剤をアルミニウム粉の粉砕時に添加しても、粉砕
後の最終ミキサー段階で添加しても効果は同等であっ
た。
Claims (3)
- 【請求項1】 抗酸化剤を含有するアルミニウム顔料組
成物。 - 【請求項2】 抗酸化剤が、フェノール化合物、カルボ
ニル基とヒドロキシ基を有する脂環式化合物、芳香族ア
ミノ化合物、有機イオウ化合物、ホスファイト系化合
物、天然抗酸化剤から選ばれる1種または2種以上の化
合物であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニ
ウム顔料組成物。 - 【請求項3】 抗酸化剤の量がアルミニウム分100重
量部に対して0.1〜20重量部であることを特徴とす
る請求項1または2に記載のアルミニウム顔料組成物。
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JP11720997A JP3702069B2 (ja) | 1997-05-07 | 1997-05-07 | アルミニウム顔料組成物 |
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