JPH0931672A - 気化性防錆剤 - Google Patents

気化性防錆剤

Info

Publication number
JPH0931672A
JPH0931672A JP17853595A JP17853595A JPH0931672A JP H0931672 A JPH0931672 A JP H0931672A JP 17853595 A JP17853595 A JP 17853595A JP 17853595 A JP17853595 A JP 17853595A JP H0931672 A JPH0931672 A JP H0931672A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
butynediol
metal
rust preventive
corrosion
corrosion inhibitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17853595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3013228B2 (ja
Inventor
Takuo Yano
拓男 矢野
Shoichi Emori
章一 江森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MEIKEN KAGAKU KK
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
MEIKEN KAGAKU KK
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MEIKEN KAGAKU KK, Mitsubishi Motors Corp filed Critical MEIKEN KAGAKU KK
Priority to JP7178535A priority Critical patent/JP3013228B2/ja
Publication of JPH0931672A publication Critical patent/JPH0931672A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3013228B2 publication Critical patent/JP3013228B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多種の金属製品の防錆に効果のある気化性防
錆剤を提供する。 【構成】 ブチンジオールを含有する気化性防錆剤。例
えば、ブチンジオールを所定の基材に含浸させ、通気性
の袋に収容した状態で使用される。 【効果】 本発明の気化性防錆剤は、多種の金属製品に
対して良好な防錆効果を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は密封梱包された車両用ボ
デー部品などの金属の防錆に用いられる気化防錆剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属の気化性防錆剤としては、ジ
シクロヘキシルアミンナイトライト、ジシクロヘキシル
アミンカーボネート、ベンゾトリアゾールなどが知られ
ている。これらは単独でまたは2種以上を混合して用い
られ、気化防錆紙に含浸させたり、通気性の袋に入れ、
金属製品とともに同封されて使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の気化防
錆剤は、鉄、鉄合金、銅などの特定の金属の防錆には効
果があるが、他の金属には全く防錆効果がないことが多
く、逆に他の金属に悪影響を及ぼすこともある。また、
海外へ上記金属製品を輸送する場合などにおいて製品の
梱包時の環境と出荷先での保管時の環境が変化し、錆の
発生が促進される問題があった。したがって、近年にお
いては単独の金属からなる製品は少なく、多くの製品は
異種の金属を組み合わせたものであるため、広範囲の金
属製品に有効な気化防錆剤の開発が要求されている。
【0004】本発明の目的は、上記のような問題点を解
決するためになされたものであり、長期間にわたって多
種の金属製品の防錆に効果のある気化性防錆剤を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の気化性防錆剤
は、ブチンジオールを含有することを特徴とするもので
ある。本発明者らの研究によれば、2−ブチン−1,4
−ジオール(以下、単にブチンジオールという)は多種
の金属に対して優れた防錆効果を発揮することが判明し
た。ブチンジオールは、気化して金属表面に微量に付着
すると酸化防止剤として作用するものである。
【0006】本発明においては、ブチンジオールに対し
て各種の添加剤を加えて使用してもよい。例えば、気化
速度促進のためブチンジオールに気化速度を促進する作
用を有するマレイン酸ジメチルなどを加えてもよいし、
ブチンジオール自体の酸化を防止するために、ジブチル
ヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤を添加してもよ
い。さらに、ブチンジオールとともに、従来から知られ
ている特定の金属に対する防錆効果の高いジシクロヘキ
シルアミンナイトライトやベンゾトリアゾールなどの防
錆剤を併用してもよい。
【0007】また本発明において、ブチンジオールは気
化速度の促進剤、酸化防止剤もしくは他の防錆剤などの
添加剤を併用しないで用いてもよいし、紙または無機材
料からなる所定の基材に含浸させて用いてもよい。例え
ば、紙としてはパルプなどが挙げられ、無機材料として
は旭硝子(株)の商品名シルデックス、(株)トクヤマ
の商品名フローライト・トクシールなどが挙げられる。
また、ブチンジオールを所定の基材に含浸させたもの
を、通気性の袋に収容して使用してもよい。このような
通気性、透湿性を併せもつ袋としては、紙、不織布、高
分子多孔質フィルム(例えば日東電工(株)製のポリエ
チレン多孔質フィルム、商品名ブレスロン)などが挙げ
られるが、ブチンジオールは比較的吸湿性が高いため外
部の水分を通さない袋を用いることが好ましい。通常
は、ブチンジオールを所定の基材に含浸させたものを通
気性の袋に収容し、金属製品とともに密封梱包した状態
で使用される。ブチンジオールの使用量は、気化したと
きに金属製品を梱包した容器内に充満する量であれば十
分である。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1に示
すように、ブチンジオール1gを含浸させた紙1を袋2
に入れたものを作製した。この袋2は高分子多孔質フィ
ルム(日東電工(株)製、商品名ブレスロン)を密封し
たものである。
【0009】図2に示すように、容量2Lのガラス容器
11の底部に50ccの水12を入れたペトリ皿13を
置き、その周囲に金属試験片14を置いた。塩化ビニリ
デンフィルム15にブチンジオール入りの袋2に結んだ
糸をテープで貼り付けた後、ガラス容器11の上部開口
部を塩化ビニリデンフィルム15で密閉し、ガラス容器
11の内側上部に袋2が吊り下げられるようにした。こ
の状態で以下に示すように種々の金属に対する防錆試験
を行った。また、比較のために防錆剤を用いない以外は
図2と同様にして種々の金属に対する防錆試験を行っ
た。
【0010】実施例1 70mm×150mmの亜鉛引鉄板を用意し、その片面
から半分の厚みだけ研磨して片面の亜鉛部を取り除き、
これをトリクレンで洗浄し、鉄の面と亜鉛の面を有する
試験片を作製して防錆試験を行った。
【0011】防錆剤を用いない場合には、2日目には鉄
面、亜鉛面ともに面積の約10%が変色した。9日後に
は鉄面の全面に薄い黄褐色の錆が発生し、亜鉛面では変
色が面積の約20%に広がった。
【0012】本発明の気化性防錆剤を用いた場合には、
9日後でも鉄面、亜鉛面ともに全く変色は認められなか
った。 実施例2 30mm×100mmの銅板を、チオグリコール酸アン
モニウム4%、トリエタノールアミン1.5%および界
面活性剤0.7%を含む水溶液に50℃で5分間浸漬
し、表面の酸化皮膜を除去した後、水洗・乾燥し、試験
片とした。このような処理を行った銅板の表面は活性化
し、酸化されやすくなる。
【0013】防錆剤を用いない場合には、2日目には全
面が変色して面積の60%が青紫色を呈し、さらに28
日後には全面が青紫色を呈した。防錆剤を用いた場合に
は、2日目に面積の10%が薄く変色し、28日後には
全面が変色したが薄い呈色にとどまった。
【0014】実施例3 30mm×100mmの真鍮板に実施例2と同様な前処
理を施して試験片とした。この場合も真鍮板の表面は活
性化し、酸化されやすくなる。
【0015】防錆剤を用いない場合には、2日目には全
面が光沢を失い、9日後には黄緑色の薄い皮膜に覆われ
た。防錆剤を用いた場合には、2日目に面積の約30%
が光沢を失い、9日後には全面が光沢を失ったが、薄く
変色しただけであった。
【0016】実施例4 30mm×100mmのアルミニウム板をアルコールで
洗浄した後、乾燥して試験片とした。
【0017】防錆剤を用いない場合には、5か月後には
全面が灰色に腐蝕した。防錆剤を用いた場合には、5か
月後でもほとんど変色がなく、初めの光沢を呈してい
た。
【0018】実施例5 30mm×100mmの真鍮板に光沢ニッケルめっきを
施し、水洗・乾燥したものを試験片とした。
【0019】防錆剤を用いない場合には、40日後には
全面が薄く黒褐色に変色した。防錆剤を用いた場合に
は、40日後でもほとんど変化がなかった。 実施例6 30mm×100mmの銅板に無電解スズめっきを約1
μmの厚さに施し、水洗・乾燥したものを試験片とし
た。防錆剤を用いない場合には、28日後には全面が白
っぽくなった。防錆剤を用いた場合には、28日後でも
ほとんど変化がなかった。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るブチン
ジオールを含む気化性防錆剤は、多種の金属製品に対し
て良好な防錆効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気化性防錆剤であるブチンジオールを
含浸させた紙を収容した袋を示す図。
【図2】本発明の気化性防錆剤を用いた防錆試験方法を
示す図。
【符号の説明】
1…ブチンジオールを含浸させた紙、2…袋、11…ガ
ラス容器、12…水、13…ペトリ皿、14…金属試験
片、15…塩化ビニリデンフィルム。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブチンジオールを含有することを特徴と
    する気化性防錆剤。
  2. 【請求項2】 ブチンジオールを含浸させた基材を通気
    性の袋に収容したことを特徴とする気化性防錆剤。
JP7178535A 1995-07-14 1995-07-14 気化性防錆剤 Expired - Lifetime JP3013228B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7178535A JP3013228B2 (ja) 1995-07-14 1995-07-14 気化性防錆剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7178535A JP3013228B2 (ja) 1995-07-14 1995-07-14 気化性防錆剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0931672A true JPH0931672A (ja) 1997-02-04
JP3013228B2 JP3013228B2 (ja) 2000-02-28

Family

ID=16050179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7178535A Expired - Lifetime JP3013228B2 (ja) 1995-07-14 1995-07-14 気化性防錆剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3013228B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10306232A (ja) * 1997-05-07 1998-11-17 Toyo Alum Kk アルミニウム顔料組成物
JP2006169627A (ja) * 2004-11-17 2006-06-29 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 防錆剤
SG159428A1 (en) * 2008-09-02 2010-03-30 Cheng Kit Yew Vci (vapor corrosion inhibitor) preservation methodology of armored vehicles, battle tanks, and transport vehicles over cycles of two years.
DE102010006099A1 (de) * 2010-01-28 2011-08-18 EXCOR Korrosionsforschung GmbH, 01067 Zusammensetzungen von Dampfphasen-Korrosionsinhibitoren, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung für den temporären Korrosionsschutz
CN103539760A (zh) * 2013-10-23 2014-01-29 东南大学 苯氧苯乙酸类内皮素拮抗剂及其制备方法与应用
TWI447343B (zh) * 2008-10-06 2014-08-01 Kit Yew Cheng 105毫米、120毫米、150毫米、240毫米及8吋自走及牽引榴彈砲超過二年週期之氣化防銹維持方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10306232A (ja) * 1997-05-07 1998-11-17 Toyo Alum Kk アルミニウム顔料組成物
JP2006169627A (ja) * 2004-11-17 2006-06-29 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 防錆剤
SG159428A1 (en) * 2008-09-02 2010-03-30 Cheng Kit Yew Vci (vapor corrosion inhibitor) preservation methodology of armored vehicles, battle tanks, and transport vehicles over cycles of two years.
TWI447343B (zh) * 2008-10-06 2014-08-01 Kit Yew Cheng 105毫米、120毫米、150毫米、240毫米及8吋自走及牽引榴彈砲超過二年週期之氣化防銹維持方法
DE102010006099A1 (de) * 2010-01-28 2011-08-18 EXCOR Korrosionsforschung GmbH, 01067 Zusammensetzungen von Dampfphasen-Korrosionsinhibitoren, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung für den temporären Korrosionsschutz
JP2011179115A (ja) * 2010-01-28 2011-09-15 Excor Korrosionsforschung Gmbh 気相腐食防止剤組成物、その製造方法および腐食に対する一時的な保護のためのその使用
US8906267B2 (en) 2010-01-28 2014-12-09 Excor Korrosionsforschung Gmbh Compositions of vapour phase corrosion inhibitors, method for the production thereof and use thereof for temporary protection against corrosion
CN103539760A (zh) * 2013-10-23 2014-01-29 东南大学 苯氧苯乙酸类内皮素拮抗剂及其制备方法与应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3013228B2 (ja) 2000-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3425954A (en) Four component multipurpose corrosion inhibitor
JP5745872B2 (ja) 気相腐食防止剤組成物、その製造方法および腐食に対する一時的な保護のためのその使用
Walker Benzotriazole a corrosion inhibitor for antiques: Some practical surface chemistry
US3573225A (en) Rust-proofing composite solutions
US5320737A (en) Treatment to reduce solder plating whisker formation
JPH0931672A (ja) 気化性防錆剤
US3716421A (en) Compositions for improved solderability of copper
JPH0429748B2 (ja)
JP2000087268A (ja) 気相腐蝕抑制剤及びその製造方法
US3076734A (en) Protective coatings on metals
Walker Corrosion inhibition of copper by tolyltriazole
US3723160A (en) Zinc-plating compositions
US4846898A (en) Method of rendering aluminum base metal resistant to water staining
JP2000281977A (ja) 中空セル状構造を持った充填剤を含む防錆コーティング組成物
US3041206A (en) Method and composition for obtaining diffused aluminum coating layers on metal articles
US2434525A (en) Coating on metals
JPS60251288A (ja) 揮散性非鉄金属用防錆剤組成物
Sanad et al. Benzotriazole as a corrosion inhibitor for brass
US1387132A (en) Tional silver co
US2399551A (en) Method of selective carburizing
JPS60258483A (ja) Ag被覆Cu材の表面処理法
JP3836546B2 (ja) 気化性防錆組成物
US2743202A (en) Antioxidizing composition
EP0242532A1 (en) Composition and method for inhibiting corrosion by the use of phytate
US3762949A (en) Method for removing chromate stain from galvanized metal

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19991102

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071217

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081217

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091217

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101217

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101217

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111217

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111217

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121217

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121217

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term