JPH1030215A - 視線誘導道路標識柱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両が衝突しても、自照装置が損傷しない、
視線誘導道路標識柱を得ることにある。 【解決手段】 太陽電池、太陽電池の電力を蓄電する蓄
電池、蓄電池に蓄電された電力によって発光する発光
体、発光などを制御する回路を含む自照装置を組み込ま
れ、発光体からの光を光ファイバによってポールの周面
に導いている。太陽電池、蓄電池および制御回路はベー
スの内部に組み込まれ、さらに、太陽電池は受光面を一
端をポール表面に位置させた光ファイバの他端に接続さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、視線誘導道路標
識柱にかかわり、さらに詳しくは、自照装置を内蔵する
視線誘導道路標識柱の改良に関している。

【０００２】

【従来の技術】視線誘導道路標識柱は、夜間走行中の車
両のドライバや歩行者にたいする視認性を良くするため
に、再帰性の反射テープなどからなる反射標識帯がポー
ルに取り付けられている。しかし、自動車がヘッドライ
トを光ビームを下向きにして走行していると、反射標識
帯からの反射光がドライバに十分にとどかず、視認性が
低下する。この問題を解決するために、発光ダイオード
のような発光体を内蔵した自照タイプの視線誘導標識柱
が提供されている。この視線誘導道路標識柱はたとえば
特開平６−１０８４２５号公報や特開平７−３３１６２
１号公報に記載されている。

【０００３】特開平６−１０８４２５号公報の視線誘導
標識柱は、ポールが鋼管からなり、太陽電池、蓄電池、
発光体および発光などを制御する回路を含む自照装置が
鋼管ポールの内部に組み込まれている。発光体は、エレ
クトロルミネセンスからなっており、ポールの周面に沿
って配置され、アクリル樹脂などの透明筒体によってカ
バーされている。制御回路は、昼間、太陽電池において
起電された電力を蓄電池に充電し、夜間、エレクトロル
ミネセンスを蓄電池からの電力によって発光させて、ポ
ールを光らせている。

【０００４】また、特開平７−３３１６２１号公報の視
線誘導標識柱も、ポールが鋼管や硬質合成樹脂からな
り、太陽電池、太陽電池、蓄電池、発光体および制御回
路などからなる自照装置がポールの内部に組み込まれて
いる。発光体は発光ダイオードからなっており、光ファ
イバが一端を発光ダイオードの発光面に接続され、他端
をポール周面に露出されている。制御回路は、昼間、太
陽電池において起電された電力を蓄電池に充電し、夜
間、発光ダイオードを蓄電池からの電気によって発光さ
せ、光ファイバの他端によって形成される文字、図形、
記号などを光らせるようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような自照装置を
もつ視線誘導道路標識柱は夜間における視認性がいちじ
るしく改善される。しかしながら、これらの視線誘導道
路標識柱において、自照装置はポールに組み込まれ、ポ
ールは自動車との衝突をさけられないため、自動車との
多少の接触によって損傷しなくても、衝突すると自照装
置の損傷をさけられない。とくに、自動車が衝突したと
きに曲がる柔軟性をもつポールを備える視線誘導標識柱
に組み込んだときには、この種の視線誘導道路標識柱が
自動車による踏み付けを前提にしており、一度の踏み付
けであっても自照装置が致命傷を受けるため、踏み付け
確率のたかい場所に設置をおこなえない。

【０００６】本発明の目的は、ポールが車両と衝突した
ときに曲がる柔軟性をもつもであっても、自照装置が損
傷しない、視線誘導道路標識柱を得ることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の視線誘導道路標識柱はポールとベースとを
具備し、太陽電池、太陽電池の電力を蓄電する蓄電池、
蓄電池に蓄電された電力によって発光する発光体、発光
などを制御する回路を含む自照装置を組み込まれ、発光
体からの光を光ファイバによってポールの周面に導いて
いるが、太陽電池、蓄電池および制御回路はベースの内
部に組み込まれ、さらに、太陽電池は受光面を一端をポ
ール表面に位置させた光ファイバの他端に接続されてい
る。

【０００８】本発明の視線誘導道路標識柱において、昼
間は太陽電池が光ファイバの一端から取り込まれる太陽
光によって起電され、蓄電池が太陽電池において起電さ
れた電力を蓄電する。夜間は制御回路が蓄電池からの電
力によって発光体を発光させる。

【０００９】自動車などの車両がポールに衝突しても、
破損のおそれのある太陽電池、蓄電池および制御回路が
ベースによって保護され、ポールには破損の心配のない
光ファイバのみしかないため、ポールが変形しても、自
照機能をそう失しない。このため、ポールが車両と衝突
したときに曲がる柔軟性をもつ材料によって構成されて
いて、車両によって踏み付けられる確率のたかい場所に
設置をおこなっても、自照機能の維持を確実におこなえ
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の視線誘導道路標識柱の実
施例は、以下に、図面を参照して説明する。

【００１１】この視線誘導道路標識柱は、図１および図
２に示すように、自動車が衝突したときに曲がる柔軟性
をもつポール１１および自動車に踏まれても変形しない
ベース１２を備えている。ポール自体は本体１３および
トップ１４からなっている。ポール本体１３は、ウレタ
ン樹脂などの熱可塑性エラストマーを成形した、両端を
開放された中空パイプからなっている。本体１３の下端
開口には、図示されていないが、ねじをもつ部材がねじ
部分を突出させてはめられ、かつ樹脂によって固定され
ている。トップ１４は、頂部がフラットな板状の形態を
なす、ウレタン樹脂のなどの合成樹脂成形物からなるも
ので、下部を本体１３の上端開口にかん合されかつ本体
１３に接合されている。三つの反射標識帯１５が、間隔
をおき、本体１３の長手方向にそってポール本体１３の
周面に設けられている。反射標識帯自体は、再帰反射テ
ープをポール１１の周面に巻き付けることによって、あ
るいは、蛍光塗料などを本体１３の周面に塗布するなど
して形成されている。ベース１２は、ほぼ円盤の形態を
もつ硬質ウレタン樹脂などを成形したソリッドなものか
らなっており、中央にポール本体１３の下端がはまる凹
みを設けられ、さらに、この凹みの中央にポール本体１
３のねじ部材を貫通させる孔が設けられている。

【００１２】この視線誘導道路標識柱では、さらに、内
部に自照装置が組み込まれている。自照装置自体は、図
３によく示されているように、太陽電池２１、蓄電池２
２、発光ダイオード２３、制御回路２４、それに、発光
用光ファイバ２５および受光用光ファイバ２６からなっ
ている。太陽電池２１、蓄電池２２、発光ダイオード２
３および制御回路２４は基板に組み込まれ、シリコン樹
脂などからなる格納体２７に封入されている。このユニ
ットはベースにある前述の凹みおよび貫通孔をよけて、
ベース１２の内部に形成された室に収納されている。発
光用光ファイバ２５は、一端が発光ダイオード２３の発
光面に向いて発光ダイオード２３に接続され、他端がベ
ース１２およびポール本体１３におけるベース１２には
まった部分にある開口を貫通し、本体１３の内部空間を
とおって、本体１３の上端付近に配置されかつこれに取
り付けられたレンズ２８に接続されている。受光用ファ
イバ２６は、一端が太陽電池２１の受光面を向いてこれ
に接続され、他端がベース１２およびポールの本体１３
におけるベース１２にはまった部分にある開口を貫通
し、本体１３の内部空間を通ってポールのトップ１４に
はめ込まれ、端面をトップ１４の外表面に露出させられ
ている。

【００１３】道路への設置は、ポール本体にあるねじ部
材をベース１２の孔を貫通させて、ポール１１の下端を
ベース１２の凹みにはめ、ねじ部材におけるベース１２
の下面から突出するねじ部分を道路に埋設された脚部材
にねじ込み、ポール１１を路面に立てることによってな
されている。

【００１４】道路に設置されると、昼間は、太陽電池２
１がトップ１４および受光用光ファイバ２６を介在して
太陽光を受光し、太陽光によって起電され、蓄電池２２
が太陽電池２１からの電力を蓄電し、そして、制御回路
２４が蓄電池２２の過充電を防止する。夜間は、制御回
路２４が発光ダイオード２３を蓄電池２２に接続し、蓄
電池２２から発光ダイオード２３に流れる電流を制御
し、発光ダイオード２３を点滅発光させ、点滅光線は発
光用光ファイバ２５におけるポール周面に位置する端部
から出光する。夜が明けると、制御回路２４は蓄電池２
２から発光ダイオード２３に流れる電流を遮断し、太陽
電池２１による蓄電池２２への充電が再びなされる。

【００１５】この視線誘導道路標識柱は、同じに構成さ
れた他の視線誘導道路標識柱とともに、道路のセンタラ
イン標識に、車線誘導表示に、チャンネリゼーションの
交通規制誘導表示のために使用される。これらに際し
て、昼間には、反射標識帯１５が通過する自動車のヘッ
ドライトからの光を再帰反射して、視線誘導標識柱の存
在をドライバに確認させる。夜間には、反射標識帯１５
が通過する自動車のヘッドライトからの光を再帰反射す
るばかりか、発光用光ファイバ２５におけるポール１１
の周面に位置する端部が点滅して、自動車のヘッドライ
トの光ビームが下向きであっても、視線誘導標識柱の存
在をドライバに確認させる。

【００１６】ドライバが運転を誤って、この視線誘導標
識柱に衝突し、車輪によってポール１１を踏み付けて
も、ポール１１の内部は踏み付けによって損傷しない光
ファイバ２５，２６のみであり、損傷する恐れのある太
陽電池２１、蓄電池２２、発光ダイオード２３および制
御回路２４はベース１２の内部に配置され、ベース１２
によって保護されているため、つねに自照機能を維持す
る。また、ポール１１およびベース１２が風雨や塵埃に
よって汚れても、これらによる汚れを落すために洗剤を
含む水をかけられても、散水車などからの散水水圧を受
けても 太陽電池２１、蓄電池２２、発光ダイオード２
３および制御回路２４が格納体２７によってシールさ
れ、ベース１２によって保護されているばかりか、発光
および受光が光ファイバ２５，２６によってなされてい
て、太陽電池２１、蓄電池２２、発光ダイオード２３お
よび制御回路２４がこれらに起因する故障を発生しない
ため、長期にわたりかつ安定した自照機能を得られる。

【００１７】以上述べた実施例において、発光用光ファ
イバ２５は発光側端部をレンズ２８に接続してあるが、
ポール本体１３に組み込まれた反射鏡などの他の光学部
材に接続してもよく、また、発光側端部をポール本体１
３に貫通させ、外部に露出する貫通端自体を発光ダイオ
ード２３からに光線によって光らせてもよい。また、受
光用光ファイバ２６は、太陽電池側端部を太陽電池２１
の受光面に直接接続してあるが、光拡散部材などを介在
して太陽電池２１の受光面に接続してもよく、ポールト
ップ側の受光側端部もトップ１４あるいは本体１３に組
み込んだ集光レンズや鏡面体に取り付けたり、集光レン
ズとして構成されたトップ１４に接続するようにするな
どしてもよい。

【００１８】

【発明の効果】本発明の視線誘導道路標識柱は、以上説
明したように、車両がポールに衝突しても、ベースが太
陽電池、蓄電池および制御回路を保護し、これらの損傷
を防いでいると共に、太陽電池の受光を光ファイバによ
っておこなって、ポールが変形しても、自照機能をそう
失しないようにさせているため、ポールが車両が衝突し
たときに曲がる柔軟性をもつ材料によって構成され、車
両によって踏み付けられる確率のたかい場所に設置をお
こなっても、自照機能を確実に維持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の視線誘導標識柱の一実施例を示す一部
を破断された正面図である。

【図２】平面図である。

【図３】ベースまわりの拡大正面図である。

【符号の説明】

１０ …ポール １２ …ベース ２１ …太陽電池 ２２ …蓄電池 ２３ …発光ダイオード ２４ …制御回路 ２５，２６…光ファイバ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ポールとベースとを具備し、太陽電池、
   太陽電池の電力を蓄電する蓄電池、蓄電池に蓄電された
   電力によって発光する発光体、発光などを制御する回路
   を含む自照装置を組み込まれ、発光体からの光を光ファ
   イバによってポールの周面に導いている視線誘導道路標
   識柱において、太陽電池、蓄電池および制御回路がベー
   スの内部に組み込まれ、太陽電池が一端をポール表面に
   位置させた光ファイバの他端に受光面を接続されている
   ことを特徴とする視線誘導道路標識柱。