JPH1030167A - 有機質基材表面への金属膜形成方法 - Google Patents

有機質基材表面への金属膜形成方法

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JPH1030167A
JPH1030167A JP19093796A JP19093796A JPH1030167A JP H1030167 A JPH1030167 A JP H1030167A JP 19093796 A JP19093796 A JP 19093796A JP 19093796 A JP19093796 A JP 19093796A JP H1030167 A JPH1030167 A JP H1030167A
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JP
Japan
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metal film
organic substrate
material surface
treatment
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Kouichi Kusumura
浩一 楠村
Takao Hayashi
隆夫 林
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Matsushita Electric Works Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/14Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using spraying techniques to apply the conductive material, e.g. vapour evaporation
    • H05K3/146By vapour deposition
    • HELECTRICITY
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    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/386Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by the use of an organic polymeric bonding layer, e.g. adhesive

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機質基材の表面に凹凸を形成したり、所望
の金属膜以外の材料をプリコートしたりすることなく、
平滑な有機質基材の表面に気相成長法によって、金属膜
を十分に密着力高く形成することができる有機質基材表
面への金属膜形成方法の提供。 【解決手段】 有機質基材表面における化学結合のエネ
ルギーに相当する波長の光の照射処理、またはプラズマ
処理を行う活性化処理を、前記有機質基材表面に施し、
さらにこの有機質基材表面をポリオールおよびイソシア
ネートの混合物で処理したのち、この有機質基材表面に
気相成長法によって金属膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有機質基材表面
に密着力の高い金属膜を気相成長法によって形成する有
機質基材表面への金属膜形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機質基材表面への気相成長法による金
属膜形成技術は、装飾品、フレキシブルプリント基板な
どの電子機器部品、包装用フィルムをはじめ、幅広く利
用される技術である。しかしながら、有機質基材表面へ
の気相成長法による金属膜形成技術における大きな問題
点として、有機質基材と金属膜との密着性が挙げられ、
有機質基材表面に強固に密着した金属膜を得ることは非
常に難しい。
【0003】従来、この問題を解決するために様々な方
法がとられている。一つには酸、アルカリ等による表面
処理を行って有機質基材表面に凹凸を形成し、アンカー
効果等により、金属膜の密着性を高める方法が行われて
いる。しかし、この方法では、金属膜表面に凹凸が生じ
るため、金属光沢がでない、高周波用回路基板に使う場
合には凹凸による表皮抵抗が生じて電気特性に悪影響が
あり、凹凸形成のために工程が複雑になるなどの問題が
ある。
【0004】また、金属膜を形成する前に、有機質基材
表面にチタンまたはクロム等をプリコートすることによ
り、金属膜の密着性を高める方法も行われている。しか
し、この方法では、回路基板として金属膜をパターンエ
ッチングして使用する際のエッチング性に問題が生じ
る。つまり、上層となる金属膜をパターンエッチングし
て使用する際に、下層となるチタンまたはクロム等のプ
リコート層が残るという問題が生じるのである。
【0005】また、特開昭63−270455号公報に
は、アルゴンガス等の不活性ガスまたは酸素、窒素、一
酸化炭素、二酸化炭素などの活性ガスを用いて、これら
の単独または混合ガスのプラズマで表面処理を行ったの
ち、金属膜を形成する方法が提案されている。このよう
な表面処理では、有機質基材表面を活性化させるのみな
らず、−OH等の官能基形成が行われる。−OH等の官
能基は金属との親和性が高く、金属膜の密着性を高める
働きをするというのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
プラズマによる表面処理によっても、十分に良好な有機
質基材と金属膜との密着性が得られるというまでには至
らない。
【0007】この発明は、上記事情に鑑み、有機質基材
の表面に凹凸を形成したり、所望の金属膜以外の材料を
プリコートしたりすることなく、平滑な有機質基材の表
面に気相成長法によって、金属膜を十分に密着力高く形
成することができる有機質基材表面への金属膜形成方法
を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明は、有機質基材表面における化学結合の
エネルギーに相当する波長の光の照射処理、またはプラ
ズマ処理を行う活性化処理を、前記有機質基材表面に施
し、さらにこの有機質基材表面をポリオールおよびイソ
シアネートの混合物で処理したのち、この有機質基材表
面に気相成長法によって金属膜を形成することを特徴と
して構成している。
【0009】このような有機質基材表面への金属膜形成
方法によれば、照射する光の波長によって定まるエネル
ギーを、有機質基材表面のC=O、C−H、C−C等の
化学結合のエネルギーと略一致させることによって、化
学結合を励起させて、この有機質基材表面を活性化させ
ることができる。また、プラズマ処理によっては、有機
質基材表面を、化学結合を励起させて活性化させるのみ
ならず、この有機質基材表面に−OH等の官能基を形成
させることができる。
【0010】こののち、さらにこの有機質基材表面にポ
リオールおよびイソシアネートの混合物で処理を行うこ
とにより、ポリオールおよびイソシアネートが反応して
生成される多イソシアネートと空気中の水蒸気との反応
によって尿素結合が形成され、−OH等の活性化した官
能基との反応によって、有機質基材表面に尿素結合が数
多く形成される。この尿素結合は金属との反応性に優れ
ているので、この有機質基材表面に気相形成した金属膜
が強く密着することになる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、ポリオールおよびイソシアネートの混合物
で処理したのちに、さらに熱処理を行うことを特徴とし
て構成している。
【0012】このような有機質基材表面への金属膜形成
方法では、熱処理を行うことによって、尿素結合の形成
反応が促進される。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、ポリオールおよびイソシアネートの混合物
で処理したのちに、さらにプラズマ処理を行うことを特
徴として構成している。
【0014】このような有機質基材表面への金属膜形成
方法では、プラズマ処理を行うことによって、尿素結合
の形成反応がさらに促進される。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、プラズマ処理を、酸素、窒素、アルゴンガ
スのうち少なくとも一つを用いたガスプラズマによって
行うことを特徴として構成している。
【0016】このような有機質基材表面への金属膜形成
方法では、酸素、窒素、アルゴンガスのうち少なくとも
一つを用いたガスプラズマによる処理によって、尿素結
合の形成反応がより確実に促進される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に説明
する。
【0018】この実施の形態における有機質基材表面へ
の金属膜形成方法では、まず有機質基材表面に活性化処
理を施す。この活性化処理は、有機質基材表面における
化学結合のエネルギーに相当する波長の光の照射処理、
またはプラズマ処理として行われる。次に、この有機質
基材表面をポリオールおよびイソシアネートの混合物で
処理したのち、この有機質基材表面に気相成長法によっ
て金属膜を形成するのである。
【0019】有機質基材としては、エポキシ樹脂、ポリ
イミド樹脂、PET樹脂などの様々な合成樹脂材料を用
いることができ、板状、フィルム状のものなど様々な形
状のものを使用することができる。
【0020】また、活性化処理として照射する光として
は、レーザ光等を代表的に例示することができるが、こ
れに限定されず、様々な種類の光を照射することができ
る。つまり、照射する光の波長によって定まるエネルギ
ーの値が、有機質基材を構成する活性化させたい化学結
合のエネルギーと略一致するような光を選択することに
よって、有効に有機質基材表面のC=O、C−H、C−
C等の化学結合を励起させ、活性化させることができ
る。
【0021】また、活性化処理として行うプラズマ処理
としては、アルゴンガス等の不活性ガスまたは酸素、窒
素、一酸化炭素、二酸化炭素などの活性ガスを用いて、
これらの単独または混合ガスのプラズマによる処理を行
うことができる。
【0022】また、ポリオールとしては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール等のジオール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン等のトリオールが挙げられ
る。また、イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、トルイレンジイソシアネート、p−フ
ェニレンジイソシアネート、ジエチルフマレートジイソ
シアネート等のジイソシアネートを代表的に例示するこ
とができる。
【0023】これらのポリオールおよびイソシアネート
の種々の状態の混合物が、塗布または散布するなどし
て、有機質基材表面に供給されることによって、この有
機質基材表面が処理される。たとえば、メタノールなど
の溶剤に溶かした溶液を塗布して、処理を行うことがで
きる。このような塗布方法としては、上記混合溶液に有
機質基材を浸漬する方法や、有機質基材に混合溶液をス
プレーする方法などがあるが、これらに限定されること
はない。
【0024】また、混合物の処理量は特に制限されるも
のでないが、混合溶液をメタノールに溶かして用いる場
合には、イソシアネートの濃度が0.1重量%以上のメ
タノール溶液に有機質基材を浸漬して、ポリオールおよ
びイソシアネートを付着させるのが好ましい。また、ポ
リオールの配合割合は、ポリオール中の水酸基(OH)
量とイソシアネート中のイソシアネート基(NCO)の
比(OH/NCO)が0.5〜2.0になるように調整
することが推奨される。
【0025】また、気相成長法としては、スパッタリン
グ法や真空蒸着法などを代表的に例示することができ
る。また、金属膜としては、銅膜が代表的なものである
が、特定の金属膜に限らないことは言うまでもない。金
属膜の厚みも特に制限されないが、0.01〜数十μm
程度の一般的な厚みに形成することができる。
【0026】また、活性化処理を行い、ポリオールおよ
びイソシアネートの混合物による処理を行ったのち、さ
らに熱処理をするようにしてもよい。この場合の熱処理
は、温度50〜100℃、時間0.5〜2.0時間程度
の条件が特に好ましい。
【0027】また、上記のように活性化処理を行い、ポ
リオールおよびイソシアネートの混合物の処理を行った
のち、有機質基材をプラズマ処理するようにしてもよ
い。この場合のプラズマは、酸素、窒素、アルゴンガス
を単独で、あるいは複数を併用して用いたガスプラズマ
であることが好ましい。
【0028】
【実施例】以下に具体的な実施例を説明する。
【0029】(実施例1)基板ホルダーに有機質樹脂基
材としてポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内
に配置し、この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下
になるまで真空排気した。そして、酸素ガスを導入し、
プラズマを発生させ、ポリイミド基板の活性化処理を行
った。
【0030】次に、ポリオールとしてエチレングリコー
ルを用い、また、イソシアネートとしてヘキサメチレン
ジイソシアネートを用い、これらをエチレングリコール
のOH量とヘキサメチレンジイソシアネートのNCO量
の比が1(エチレングリコールとヘキサメチレンジイソ
シアネートの質量比が32.9対67.1)となるよう
に混合調整するとともに、ヘキサメチレンジイソシアネ
ートの濃度が1重量%となるポリオールおよびイソシア
ネートの混合物のメタノール溶液とし、この溶液に前記
ポリイミド基板の表面を浸漬させて、ポリオールおよび
イソシアネートの混合物の処理を行った。さらに、この
ポリイミド基板に対して70℃で1時間熱処理を行った
のち、気相成長法による金属膜の形成を、ガス成分アル
ゴン、ガス圧を2.0×10-1Pa、ポリイミド基板の
温度を室温、ターゲット電圧を−500Vとした条件に
よるマグネトロンスパッタリング法で、上記のポリイミ
ド基板の表面に金属膜として厚み0.2μmの銅膜を形
成した。
【0031】(比較例1)実施例1における、ポリイミ
ド基板にエチレングリコールおよびヘキサメチレンジイ
ソシアネートの混合溶液を塗布する処理を行わない他
は、全く同様にしてポリイミド基板の表面に厚み0.2
μmの銅膜を形成した。
【0032】(実施例2)実施例1と全く同様にして、
ポリイミド基板に対する処理を、エチレングリコールお
よびヘキサメチレンジイソシアネートの混合溶液の塗布
までを行い、加熱処理を行わずに以下の工程を実施し
た。
【0033】真空チャンバー内を1×10-3Pa以下に
なるまで真空排気し、真空チャンバー内にアルゴンガス
を導入して、アルゴンガス圧101325Pa(常
圧)、放電電力100W、周波数15kHzの条件で1
分間、ポリイミド基板の表面にアルゴンガスのプラズマ
処理を行った。
【0034】こののち、実施例1と同様の処理を行っ
て、気相成長法による金属膜の形成を行い、ポリイミド
基板の表面に厚み0.2μmの銅膜を形成した。
【0035】(比較例2)実施例2における、ポリイミ
ド基板にエチレングリコールおよびヘキサメチレンジイ
ソシアネートの混合溶液を塗布する処理を行わない他
は、全く同様にしてポリイミド基板の表面に厚み0.2
μmの銅膜を形成した。
【0036】(実施例3)実施例1の酸素ガスのプラズ
マによる活性化処理の代わりに、1×10-3Pa以下に
なるまで真空排気した真空チャンバー内で、ハロゲンヒ
ーターでポリイミド基板を100℃に予備加熱して吸着
水分を除去し、こののち、C=O結合のエネルギー17
9kcal/molに相当する波長(150〜160n
m)のレーザ光をポリイミド基板表面に照射して活性化
処理をし、以下、実施例1と同様の処理を行って、気相
成長法による金属膜の形成を行いポリイミド基板の表面
に厚み0.2μmの銅膜を形成した。
【0037】(比較例3)実施例3における、ポリイミ
ド基板にエチレングリコールおよびヘキサメチレンジイ
ソシアネートの混合溶液を塗布する処理を行わない他
は、全く同様にしてポリイミド基板の表面に厚み0.2
μmの銅膜を形成した。
【0038】(実施例4)実施例3と全く同様にして、
ポリイミド基板に対する処理を、エチレングリコールお
よびヘキサメチレンジイソシアネートの混合溶液の塗布
までを行い、加熱処理を行わずに以下の工程を実施し
た。
【0039】真空チャンバー内を1×10-3Pa以下に
なるまで真空排気し、真空チャンバー内にアルゴンガス
を導入して、アルゴンガス圧101325Pa(常
圧)、放電電力100W、周波数15kHzの条件で1
分間、ポリイミド基板の表面にアルゴンガスのプラズマ
処理を行った。
【0040】こののち、実施例1と同様の処理を行っ
て、気相成長法による金属膜の形成を行い、ポリイミド
基板の表面に厚み0.2μmの銅膜を形成した。
【0041】(比較例4)実施例4におけるポリイミド
基板に、エチレングリコールおよびヘキサメチレンジイ
ソシアネートの混合溶液を塗布する処理を行わない他
は、全く同様にしてポリイミド基板の表面に厚み0.2
μmの銅膜を形成した。
【0042】上記の実施例1〜4および比較例1〜4で
述べた方法によって、有機質基材の表面に形成した銅膜
について、密着性を評価するために碁盤目試験を行っ
た。この試験は銅膜に2mm間隔に碁盤目状の切り目を
ナイフで入れたのち、この表面にセロハンテープを貼っ
て剥がすことによって行い、銅膜が剥離しなければ
「○」と評価し、また碁盤目状の切り目を入れなくとも
剥離すれば「×」と評価し、碁盤目状の切り目を入れた
場合のみ剥離すれば「△」と評価した。この結果を以下
の表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1に見られるように、エチレングリコー
ルおよびヘキサメチレンジイソシアネートの混合溶液を
塗布する処理を実施した各実施例のものでは、銅膜の密
着性が高いのに対して、エチレングリコールとヘキサメ
チレンジイソシアネートの混合溶液を塗布していない各
比較例のものは密着性が低く、エチレングリコールとヘ
キサメチレンジイソシアネートの混合溶液の塗布による
金属膜の密着性の向上の効果が確認される。
【0045】また、上記のそれぞれの実施例におけるエ
チレングリコールをプロピレングリコールまたはグリセ
リンとし、ヘキサメチレンジイソシアネートを、トルイ
レンジイソシアネートまたはp−フェニレンジイソシア
ネートとして、同様に金属膜を形成した場合にも、銅膜
が剥離しない「○」の評価が得られている。
【0046】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、有機質基材表
面に光の照射処理、またはプラズマ処理を行う活性化処
理を施し、さらにポリオールおよびイソシアネートの混
合物による処理を行うことによって、金属膜を強く有機
質基材に密着させることができる。このような前処理
は、従来の微細な凹凸形成による前処理に比較して、工
程が簡単であって、容易に行うことができるものであ
る。
【0047】また、有機質基材の表面に凹凸を形成する
必要がないので、形成した金属膜に金属光沢が得られ、
装飾用、反射鏡用などの用途に有用である。また、高周
波用回路基板に使う場合を想定すると、凹凸による表皮
抵抗が生じる心配がなく、電気特性の良好な高周波用回
路基板を製造することができる。
【0048】また、所望の金属膜の下層にチタンまたは
クロム等のプリコート層を存在させる必要がないもので
ある。したがって、電子材料用途の回路基板などに用い
る場合、導体回路となる金属層のエッチングに悪影響を
与えることがなく、回路形成が容易であって、有機質基
材をベースとした回路板の製造に好適に用いられる金属
膜形成方法になっている。
【0049】請求項2記載の発明では、熱処理を行うこ
とによって、ポリオールおよびイソシアネートの混合溶
液の塗布による尿素結合の形成反応を促進することがで
きて、より金属膜の密着力が向上する。
【0050】請求項3記載の発明では、プラズマ処理を
行うことによって、ポリオールおよびイソシアネートの
混合溶液の塗布による尿素結合の形成反応を促進するこ
とができて、より金属膜の密着力が向上する。
【0051】請求項4記載の発明では、酸素、窒素、ア
ルゴンガスのうち少なくとも一つを用いたガスプラズマ
による処理によって、ポリオールおよびイソシアネート
の混合溶液の塗布による尿素結合の形成反応を促進する
ことができて、金属膜の密着力を確実に向上させること
ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機質基材表面における化学結合のエネ
    ルギーに相当する波長の光の照射処理、またはプラズマ
    処理を行う活性化処理を、前記有機質基材表面に施し、
    さらにこの有機質基材表面をポリオールおよびイソシア
    ネートの混合物で処理したのち、この有機質基材表面に
    気相成長法によって金属膜を形成することを特徴とする
    有機質基材表面への金属膜形成方法。
  2. 【請求項2】 ポリオールおよびイソシアネートの混合
    物で処理したのちに、さらに熱処理を行うことを特徴と
    する請求項1記載の有機質基材表面への金属膜形成方
    法。
  3. 【請求項3】 ポリオールおよびイソシアネートの混合
    物で処理したのちに、さらにプラズマ処理を行うことを
    特徴とする請求項1記載の有機質基材表面への金属膜形
    成方法。
  4. 【請求項4】 プラズマ処理を、酸素、窒素、アルゴン
    ガスのうちの少なくとも一つを用いたガスプラズマによ
    って行うことを特徴とする請求項3記載の有機質基材表
    面への金属膜形成方法。
JP19093796A 1996-07-19 1996-07-19 有機質基材表面への金属膜形成方法 Pending JPH1030167A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006063393A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Ulvac Japan Ltd ポリ尿素膜の形成方法及びポリ尿素膜形成装置

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