JPH10130823A - 有機質基材表面への金属膜形成方法 - Google Patents
有機質基材表面への金属膜形成方法Info
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- JPH10130823A JPH10130823A JP28357296A JP28357296A JPH10130823A JP H10130823 A JPH10130823 A JP H10130823A JP 28357296 A JP28357296 A JP 28357296A JP 28357296 A JP28357296 A JP 28357296A JP H10130823 A JPH10130823 A JP H10130823A
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- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/10—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
- H05K3/14—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using spraying techniques to apply the conductive material, e.g. vapour evaporation
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- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/38—Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
- H05K3/381—Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by special treatment of the substrate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 有機質基材の表面に凹凸を形成したり、所望
の金属膜以外の材料をプリコートしたりすることなく、
平滑な有機質基材の表面に気相成長法によって、金属膜
を十分に密着力高く形成することのできる有機質基材表
面への金属膜形成方法の提供。 【解決手段】 有機質基材表面に結合を活性化させる波
長の光の照射処理またはプラズマ処理を行う活性化処理
を施し、この活性化処理を行った有機質基材表面にトリ
アジン環化合物溶液を塗布する処理を行った後、この有
機質基材表面に気相成長法によって金属膜を形成する。
の金属膜以外の材料をプリコートしたりすることなく、
平滑な有機質基材の表面に気相成長法によって、金属膜
を十分に密着力高く形成することのできる有機質基材表
面への金属膜形成方法の提供。 【解決手段】 有機質基材表面に結合を活性化させる波
長の光の照射処理またはプラズマ処理を行う活性化処理
を施し、この活性化処理を行った有機質基材表面にトリ
アジン環化合物溶液を塗布する処理を行った後、この有
機質基材表面に気相成長法によって金属膜を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有機質基材表面
に密着力の高い金属膜を気相成長法によって形成する有
機質基材表面への金属膜形成方法に関するものである。
に密着力の高い金属膜を気相成長法によって形成する有
機質基材表面への金属膜形成方法に関するものである。
【0002】
【0003】
【従来の技術】有機質基材表面への気相成長法による金
属膜形成技術は、装飾品、フレキシブルプリント基板な
どの電子機器部品、包装用フィルムをはじめ、幅広く利
用される技術である。しかしながら、有機質基材表面へ
の気相成長法による金属膜形成技術における大きな問題
点として、有機質基材と金属膜との密着性が挙げられ、
有機質基材表面に強固に密着した金属膜を得ることは非
常に難しい。
属膜形成技術は、装飾品、フレキシブルプリント基板な
どの電子機器部品、包装用フィルムをはじめ、幅広く利
用される技術である。しかしながら、有機質基材表面へ
の気相成長法による金属膜形成技術における大きな問題
点として、有機質基材と金属膜との密着性が挙げられ、
有機質基材表面に強固に密着した金属膜を得ることは非
常に難しい。
【0004】従来、この問題を解決するために様々な方
法がとられている。一つには酸、アルカリ等による表面
処理を行って有機質基材表面に凹凸を形成し、アンカー
効果等により、金属膜の密着性を高める方法が行われて
いる。しかし、この方法では、金属膜表面に凹凸が生じ
るため、金属光沢がでない、高周波用回路基板に使う場
合には凹凸による表皮抵抗が生じて電気特性に悪影響が
あり、凹凸形成のために工程が複雑になるなどの問題が
ある。
法がとられている。一つには酸、アルカリ等による表面
処理を行って有機質基材表面に凹凸を形成し、アンカー
効果等により、金属膜の密着性を高める方法が行われて
いる。しかし、この方法では、金属膜表面に凹凸が生じ
るため、金属光沢がでない、高周波用回路基板に使う場
合には凹凸による表皮抵抗が生じて電気特性に悪影響が
あり、凹凸形成のために工程が複雑になるなどの問題が
ある。
【0005】また、金属膜を形成する前に、有機質基材
表面にチタンまたはクロム等をプリコートすることによ
り、金属膜の密着性を高める方法も行われている。しか
し、この方法では、回路基板として金属膜をパターンエ
ッチングして使用する際のエッチング性に問題が生じ
る。つまり、上層となる金属膜をパターンエッチングし
て使用する際に、下層となるチタンまたはクロム等のプ
リコート層が残るという問題が生じるのである。
表面にチタンまたはクロム等をプリコートすることによ
り、金属膜の密着性を高める方法も行われている。しか
し、この方法では、回路基板として金属膜をパターンエ
ッチングして使用する際のエッチング性に問題が生じ
る。つまり、上層となる金属膜をパターンエッチングし
て使用する際に、下層となるチタンまたはクロム等のプ
リコート層が残るという問題が生じるのである。
【0006】また、特開昭63−270455号公報に
は、アルゴンガス等の不活性ガスまたは酸素、窒素、一
酸化炭素、二酸化炭素などの活性ガスを用いて、これら
の単独または混合ガスのプラズマで表面処理を行った
後、金属膜を形成する方法が提案されている。このよう
な表面処理では、有機質基材表面を活性化させるととも
に、−OH等の官能基形成が行われる。−OH等の官能
基は金属との親和性が高く、金属膜の密着性を高める働
きをするというのである。
は、アルゴンガス等の不活性ガスまたは酸素、窒素、一
酸化炭素、二酸化炭素などの活性ガスを用いて、これら
の単独または混合ガスのプラズマで表面処理を行った
後、金属膜を形成する方法が提案されている。このよう
な表面処理では、有機質基材表面を活性化させるととも
に、−OH等の官能基形成が行われる。−OH等の官能
基は金属との親和性が高く、金属膜の密着性を高める働
きをするというのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
プラズマによる前処理によっても、十分に良好な有機質
基材と金属膜との密着性が得られるというまでには至ら
ない。
プラズマによる前処理によっても、十分に良好な有機質
基材と金属膜との密着性が得られるというまでには至ら
ない。
【0008】この発明は、上記事情に鑑み、有機質基材
の表面に凹凸を形成したり、所望の金属膜以外の材料を
プリコートしたりすることなく、平滑な有機質基材の表
面に気相成長法によって、金属膜を十分に密着力高く形
成することのできる有機質基材表面への金属膜形成方法
を提供することを課題とする。
の表面に凹凸を形成したり、所望の金属膜以外の材料を
プリコートしたりすることなく、平滑な有機質基材の表
面に気相成長法によって、金属膜を十分に密着力高く形
成することのできる有機質基材表面への金属膜形成方法
を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明は、有機質基材表面に結合を活性化させ
る波長の光の照射処理またはプラズマ処理を行う活性化
処理を施し、この活性化処理を行った有機質基材表面に
トリアジン環化合物溶液を塗布する処理を行った後、こ
の有機質基材表面に気相成長法によって金属膜を形成す
ることを特徴として構成している。
項1記載の発明は、有機質基材表面に結合を活性化させ
る波長の光の照射処理またはプラズマ処理を行う活性化
処理を施し、この活性化処理を行った有機質基材表面に
トリアジン環化合物溶液を塗布する処理を行った後、こ
の有機質基材表面に気相成長法によって金属膜を形成す
ることを特徴として構成している。
【0010】このような有機質基材表面への金属膜形成
方法によれば、照射する光の波長によって定まるエネル
ギーを、有機質基材表面のC=O、C−H、C−C等の
化学結合のエネルギーと略一致させることによって、結
合を励起させて、この有機質基材表面を活性化させるこ
とができる。または、プラズマ処理によっては、有機質
基材表面を、化学結合を励起させて活性化させるのみな
らず、この有機質基材表面に、−OH等の官能基を形成
させることができる。
方法によれば、照射する光の波長によって定まるエネル
ギーを、有機質基材表面のC=O、C−H、C−C等の
化学結合のエネルギーと略一致させることによって、結
合を励起させて、この有機質基材表面を活性化させるこ
とができる。または、プラズマ処理によっては、有機質
基材表面を、化学結合を励起させて活性化させるのみな
らず、この有機質基材表面に、−OH等の官能基を形成
させることができる。
【0011】こののち、さらに有機質基材表面にトリア
ジン環化合物処理を行うことによって、有機質基材表面
の−OH等の官能基とトリアジン環化合物を反応させ
て、有機質基材表面にトリアジン環を形成することがで
きる。このトリアジン環は金属との反応性に優れている
ので、この有機質基材表面に気相形成した金属膜が強く
密着することになる。
ジン環化合物処理を行うことによって、有機質基材表面
の−OH等の官能基とトリアジン環化合物を反応させ
て、有機質基材表面にトリアジン環を形成することがで
きる。このトリアジン環は金属との反応性に優れている
ので、この有機質基材表面に気相形成した金属膜が強く
密着することになる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、トリアジン環化合物処理を行った後に、さ
らに熱処理を行うことを特徴として構成している。
明において、トリアジン環化合物処理を行った後に、さ
らに熱処理を行うことを特徴として構成している。
【0013】このような有機質基材表面への金属膜形成
方法では、熱処理を行うことによって、トリアジン環の
形成反応が促進される。
方法では、熱処理を行うことによって、トリアジン環の
形成反応が促進される。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、トリアジン環化合物処理を行った後に、さ
らにプラズマ処理を行うことを特徴として構成してい
る。
明において、トリアジン環化合物処理を行った後に、さ
らにプラズマ処理を行うことを特徴として構成してい
る。
【0015】このような有機質基材表面への金属膜形成
方法では、プラズマ処理を行うことによって、トリアジ
ン環の形成反応がさらに促進される。
方法では、プラズマ処理を行うことによって、トリアジ
ン環の形成反応がさらに促進される。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、プラズマ処理を、酸素、窒素、アルゴンガ
スのうち少なくとも一つを用いたガスプラズマによって
行うことを特徴として構成している。 このような有機
質基材表面への金属膜形成方法では、酸素、窒素、アル
ゴンガスのうち少なくとも一つを用いたガスプラズマに
よる処理によって、トリアジン環の形成反応がより確実
に促進される。
明において、プラズマ処理を、酸素、窒素、アルゴンガ
スのうち少なくとも一つを用いたガスプラズマによって
行うことを特徴として構成している。 このような有機
質基材表面への金属膜形成方法では、酸素、窒素、アル
ゴンガスのうち少なくとも一つを用いたガスプラズマに
よる処理によって、トリアジン環の形成反応がより確実
に促進される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に説明
する。
する。
【0018】この実施の形態有機質基材表面への金属膜
形成方法では、まず有機質基材表面に活性化処理を施
す。このような活性化処理は、結合を活性化させる波長
の光の照射処理またはプラズマ処理として行われる。次
に、トリアジン環化合物処理を行った後、この有機質基
材表面に気相成長法によって金属膜を形成する有機質基
材表面への金属膜形成方法である。このようなトリアジ
ン環化合物処理としては、たとえば、トリアジン環化合
物の溶液を塗布するなどの方法によって行うことができ
る。
形成方法では、まず有機質基材表面に活性化処理を施
す。このような活性化処理は、結合を活性化させる波長
の光の照射処理またはプラズマ処理として行われる。次
に、トリアジン環化合物処理を行った後、この有機質基
材表面に気相成長法によって金属膜を形成する有機質基
材表面への金属膜形成方法である。このようなトリアジ
ン環化合物処理としては、たとえば、トリアジン環化合
物の溶液を塗布するなどの方法によって行うことができ
る。
【0019】有機質基材としては、エポキシ樹脂、ポリ
イミド樹脂、PET樹脂などの様々な合成樹脂材料を用
いることができ、板状、フィルム状のものなど様々な形
状のものを使用することができる。
イミド樹脂、PET樹脂などの様々な合成樹脂材料を用
いることができ、板状、フィルム状のものなど様々な形
状のものを使用することができる。
【0020】また、活性化処理として照射する光として
は、レーザ光等を例示することができるが、これに限定
されず、様々な種類の光を照射することができる。つま
り、照射する光の波長によって定まるエネルギーの値
が、有機質基材を構成する活性化させたい結合の結合エ
ネルギーと略一致するような光を選択することによっ
て、有効に有機質基材表面のC=O、C−H、C−C等
の化学結合を励起させ、活性化させることができる。
は、レーザ光等を例示することができるが、これに限定
されず、様々な種類の光を照射することができる。つま
り、照射する光の波長によって定まるエネルギーの値
が、有機質基材を構成する活性化させたい結合の結合エ
ネルギーと略一致するような光を選択することによっ
て、有効に有機質基材表面のC=O、C−H、C−C等
の化学結合を励起させ、活性化させることができる。
【0021】また、活性化処理として行うプラズマ処理
としては、アルゴンガス等の不活性ガスまたは酸素、窒
素、一酸化炭素、二酸化炭素などの活性ガスを用いて、
これらの単独または混合ガスのプラズマによる処理を行
うことができる。
としては、アルゴンガス等の不活性ガスまたは酸素、窒
素、一酸化炭素、二酸化炭素などの活性ガスを用いて、
これらの単独または混合ガスのプラズマによる処理を行
うことができる。
【0022】また、用いるトリアジン環化合物として
は、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレ
ート等を例示することができ、メタノールなどの溶剤に
溶かして使用することができる。このような処理方法と
しては、トリアジン環化合物溶液に有機質基材を塗布も
しくは浸漬する方法、または有機質基材にトリアジン環
化合物溶液をスプレーする方法などがあるが、これらに
限定されることはない。また、トリアジン環化合物の処
理量は特に制限されるものでないが、トリアジン環化合
物をメタノールに溶かして用いる場合には、トリアジン
環化合物の濃度が0.1重量%以上のメタノール溶液に
有機質基材を浸漬して、トリアジン環化合物を付着させ
るのが好ましい。
は、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレ
ート等を例示することができ、メタノールなどの溶剤に
溶かして使用することができる。このような処理方法と
しては、トリアジン環化合物溶液に有機質基材を塗布も
しくは浸漬する方法、または有機質基材にトリアジン環
化合物溶液をスプレーする方法などがあるが、これらに
限定されることはない。また、トリアジン環化合物の処
理量は特に制限されるものでないが、トリアジン環化合
物をメタノールに溶かして用いる場合には、トリアジン
環化合物の濃度が0.1重量%以上のメタノール溶液に
有機質基材を浸漬して、トリアジン環化合物を付着させ
るのが好ましい。
【0023】また、気相成長法としては、スパッタリン
グ法や真空蒸着法などを代表的に例示することができ
る。また、金属膜としては、銅膜が代表的なものである
が、特定の金属膜に限らないことは言うまでもない。金
属膜の厚みも特に制限されないが、0.01〜数十μm
程度の一般的な厚みに形成することができる。
グ法や真空蒸着法などを代表的に例示することができ
る。また、金属膜としては、銅膜が代表的なものである
が、特定の金属膜に限らないことは言うまでもない。金
属膜の厚みも特に制限されないが、0.01〜数十μm
程度の一般的な厚みに形成することができる。
【0024】また、活性化処理を行い、トリアジン環化
合物処理を行った後、さらに熱処理をするようにしても
よい。この場合の熱処理は、温度80〜120℃、時間
0.5〜2時間程度の条件が特に好ましい。
合物処理を行った後、さらに熱処理をするようにしても
よい。この場合の熱処理は、温度80〜120℃、時間
0.5〜2時間程度の条件が特に好ましい。
【0025】また、上記のように活性化処理を行い、ト
リアジン環化合物溶液の塗布を行った後、有機質基材を
プラズマ処理するようにしてもよい。プラズマは酸素、
窒素、アルゴンガスを単独で、あるいは複数を併用して
用いたガスプラズマであることが好ましい。
リアジン環化合物溶液の塗布を行った後、有機質基材を
プラズマ処理するようにしてもよい。プラズマは酸素、
窒素、アルゴンガスを単独で、あるいは複数を併用して
用いたガスプラズマであることが好ましい。
【0026】
【実施例】以下に具体的な実施例を説明する。
【0027】(実施例1)基板ホルダーに有機質基材と
してポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内に配
置した。この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下に
なるまで真空排気した。酸素ガスを導入し、プラズマを
発生させ、ポリイミド基板表面の活性化処理を行った。
してポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内に配
置した。この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下に
なるまで真空排気した。酸素ガスを導入し、プラズマを
発生させ、ポリイミド基板表面の活性化処理を行った。
【0028】次に、このポリイミド基板表面をトリアリ
ルイソシアヌレートの1重量%メタノール溶液に浸漬さ
せて、トリアジン環化合物処理を行い、100℃で1時
間熱処理を行った。
ルイソシアヌレートの1重量%メタノール溶液に浸漬さ
せて、トリアジン環化合物処理を行い、100℃で1時
間熱処理を行った。
【0029】この後、ガス成分アルゴン、ガス圧2.0
×10-1Pa、基板温度室温、ターゲット電圧−500
Vの条件によるマグネトロンスパッタリング法でポリイ
ミド基板の表面に、気相成長法による厚み0.2μmの
銅膜を形成した。
×10-1Pa、基板温度室温、ターゲット電圧−500
Vの条件によるマグネトロンスパッタリング法でポリイ
ミド基板の表面に、気相成長法による厚み0.2μmの
銅膜を形成した。
【0030】(比較例1)実施例1において、トリアジ
ン環化合物処理行わない他は、実施例1と同様にしてポ
リイミド基板の表面に厚み0.2μmの銅膜を形成し
た。
ン環化合物処理行わない他は、実施例1と同様にしてポ
リイミド基板の表面に厚み0.2μmの銅膜を形成し
た。
【0031】(実施例2)基板ホルダーに有機質基材と
してポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内に配
置した。この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下に
なるまで真空排気した。この真空チャンバー内に酸素ガ
スを導入し、プラズマを発生させ、ポリイミド基板の活
性化処理を行った。
してポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内に配
置した。この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下に
なるまで真空排気した。この真空チャンバー内に酸素ガ
スを導入し、プラズマを発生させ、ポリイミド基板の活
性化処理を行った。
【0032】次に、このポリイミド基板の表面を、トリ
アリルイソシアヌレートの1重量%メタノール溶液に浸
漬させてトリアジン環化合物処理を行い、再び基板ホル
ダーにポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内に
配置した。この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下
になるまで真空排気し、真空チャンバー内にアルゴンガ
スを導入してアルゴンガス圧101325Pa(常
圧)、放電電力100W、周波数15kHzの条件で1
分間、ポリイミド基板の表面をアルゴンガスプラズマ処
理した。
アリルイソシアヌレートの1重量%メタノール溶液に浸
漬させてトリアジン環化合物処理を行い、再び基板ホル
ダーにポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内に
配置した。この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下
になるまで真空排気し、真空チャンバー内にアルゴンガ
スを導入してアルゴンガス圧101325Pa(常
圧)、放電電力100W、周波数15kHzの条件で1
分間、ポリイミド基板の表面をアルゴンガスプラズマ処
理した。
【0033】その後、ガス成分アルゴン、ガス圧2.0
×10-1Pa、基板温度室温、ターゲット電圧−500
Vの条件によるマグネトロンスパッタリング法で、ポリ
イミド基板の表面に、気相成長法による厚み0.2μm
の銅膜を形成した。
×10-1Pa、基板温度室温、ターゲット電圧−500
Vの条件によるマグネトロンスパッタリング法で、ポリ
イミド基板の表面に、気相成長法による厚み0.2μm
の銅膜を形成した。
【0034】(比較例2)実施例2において、トリアジ
ン環化合物処理行わない他は、実施例2と同様にしてポ
リイミド基板の表面に厚み0.2μmの銅膜を形成し
た。 (実施例3)基板ホルダーに有機質基材としてポリイミ
ド基板を取り付け、真空チャンバー内に配置した。この
真空チャンバー内を1×10-3Pa以下になるまで真空
排気した後、ハロゲンヒーターでポリイミド基板を10
0℃に予備加熱し、吸着した水分等を除去した。
ン環化合物処理行わない他は、実施例2と同様にしてポ
リイミド基板の表面に厚み0.2μmの銅膜を形成し
た。 (実施例3)基板ホルダーに有機質基材としてポリイミ
ド基板を取り付け、真空チャンバー内に配置した。この
真空チャンバー内を1×10-3Pa以下になるまで真空
排気した後、ハロゲンヒーターでポリイミド基板を10
0℃に予備加熱し、吸着した水分等を除去した。
【0035】次に、C=O結合のエネルギー179kc
al/molに相当する波長(およそ150〜160n
m)のレーザ光をポリイミド基板の表面に照射して、活
性化処理を行った。
al/molに相当する波長(およそ150〜160n
m)のレーザ光をポリイミド基板の表面に照射して、活
性化処理を行った。
【0036】レーザ光照射終了後、このポリイミド基板
表面を、トリアリルイソシアヌレートの1重量%メタノ
ール溶液に浸漬させて、トリアジン環化合物処理を行
い、100℃で1時間熱処理を行った。
表面を、トリアリルイソシアヌレートの1重量%メタノ
ール溶液に浸漬させて、トリアジン環化合物処理を行
い、100℃で1時間熱処理を行った。
【0037】この後、ガス成分アルゴン、ガス圧2.0
×10-1Pa、基板温度室温、ターゲット電圧−500
Vの条件によるマグネトロンスパッタリング法で、ポリ
イミド基板の表面に気相成長法による厚み0.2μmの
銅膜を形成した。
×10-1Pa、基板温度室温、ターゲット電圧−500
Vの条件によるマグネトロンスパッタリング法で、ポリ
イミド基板の表面に気相成長法による厚み0.2μmの
銅膜を形成した。
【0038】(比較例3)実施例3において、トリアジ
ン環化合物処理行わない他は、実施例3と同様にしてポ
リイミド基板の表面に、厚み0.2μmの銅膜を形成し
た。
ン環化合物処理行わない他は、実施例3と同様にしてポ
リイミド基板の表面に、厚み0.2μmの銅膜を形成し
た。
【0039】(実施例4)基板ホルダーに有機質基材と
してポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内に配
置した。この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下に
なるまで真空排気した後、ハロゲンヒーターでポリイミ
ド基板を100℃に予備加熱し、吸着した水分等を除去
した。
してポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内に配
置した。この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下に
なるまで真空排気した後、ハロゲンヒーターでポリイミ
ド基板を100℃に予備加熱し、吸着した水分等を除去
した。
【0040】次に、C=O結合のエネルギー179kc
al/molに相当する波長(およそ150〜160n
m)のレーザ光をポリイミド基板の表面に照射して、活
性化処理を行った。
al/molに相当する波長(およそ150〜160n
m)のレーザ光をポリイミド基板の表面に照射して、活
性化処理を行った。
【0041】レーザ光照射終了後、この表面をトリアリ
ルイソシアヌレートの1重量%メタノール溶液に浸漬さ
せてトリアジン環処理を行い、再び基板ホルダーにこの
ポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内に配置し
た。この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下になる
まで真空排気し、真空チャンバー内にアルゴンガスを導
入してアルゴンガス圧101325Pa(常圧)、放電
電力100W、周波数15kHzの条件で1分間、ポリ
イミド基板の表面をアルゴンガスプラズマ処理した。
ルイソシアヌレートの1重量%メタノール溶液に浸漬さ
せてトリアジン環処理を行い、再び基板ホルダーにこの
ポリイミド基板を取り付け、真空チャンバー内に配置し
た。この真空チャンバー内を1×10-3Pa以下になる
まで真空排気し、真空チャンバー内にアルゴンガスを導
入してアルゴンガス圧101325Pa(常圧)、放電
電力100W、周波数15kHzの条件で1分間、ポリ
イミド基板の表面をアルゴンガスプラズマ処理した。
【0042】この後、ガス成分アルゴン、ガス圧2.0
×10-1Pa、基板温度室温、ターゲット電圧−500
Vの条件によるマグネトロンスパッタリング法でポリイ
ミド基板の表面に、気相成長法による厚み0.2μmの
銅膜を形成した。
×10-1Pa、基板温度室温、ターゲット電圧−500
Vの条件によるマグネトロンスパッタリング法でポリイ
ミド基板の表面に、気相成長法による厚み0.2μmの
銅膜を形成した。
【0043】(比較例4)実施例4において、トリアジ
ン環化合物処理行わない他は、実施例4と同様にしてポ
リイミド基板の表面に厚み0.2μmの銅膜を形成し
た。
ン環化合物処理行わない他は、実施例4と同様にしてポ
リイミド基板の表面に厚み0.2μmの銅膜を形成し
た。
【0044】上記の実施例1〜4および比較例1〜4に
述べた方法によって、有機質基材の表面に形成した銅膜
について、密着性を評価するために碁盤目試験を行っ
た。この試験は銅膜に2mm間隔に碁盤目状の切り目を
ナイフで入れた後、この表面にセロハンテープを貼って
剥がすことによって行い、銅膜が剥離しなければ「○」
と評価し、また碁盤目状の切り目を入れなくとも剥離す
れば「×」と評価し、碁盤目状の切り目を入れた場合の
み剥離すれば「△」と評価した。この結果を以下の表1
に示す。
述べた方法によって、有機質基材の表面に形成した銅膜
について、密着性を評価するために碁盤目試験を行っ
た。この試験は銅膜に2mm間隔に碁盤目状の切り目を
ナイフで入れた後、この表面にセロハンテープを貼って
剥がすことによって行い、銅膜が剥離しなければ「○」
と評価し、また碁盤目状の切り目を入れなくとも剥離す
れば「×」と評価し、碁盤目状の切り目を入れた場合の
み剥離すれば「△」と評価した。この結果を以下の表1
に示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1の実施例1〜4と比較例1〜4とを対
比すると、トリアジン環処理を行った各実施例のもので
は銅膜の密着性が高いのに対して、トリアジン環処理を
していない各比較例のものは密着性が低く、トリアジン
環処理による金属膜の密着性の向上の効果が確認され
た。
比すると、トリアジン環処理を行った各実施例のもので
は銅膜の密着性が高いのに対して、トリアジン環処理を
していない各比較例のものは密着性が低く、トリアジン
環処理による金属膜の密着性の向上の効果が確認され
た。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、有機質基材表
面に結合を活性化させる活性化処理を施し、さらにトリ
アジン環化合物処理を行うことによって、金属膜を強く
有機質基材に密着させることができる。トリアジン環化
合物処理によって、金属膜を強く有機質基材に密着させ
ることができる。このような前処理は、従来の微細な凹
凸形成による前処理に比較して工程が簡単であって、容
易に行うことができるものである。
面に結合を活性化させる活性化処理を施し、さらにトリ
アジン環化合物処理を行うことによって、金属膜を強く
有機質基材に密着させることができる。トリアジン環化
合物処理によって、金属膜を強く有機質基材に密着させ
ることができる。このような前処理は、従来の微細な凹
凸形成による前処理に比較して工程が簡単であって、容
易に行うことができるものである。
【0048】また、有機質基材の表面に凹凸を形成する
必要がないので、形成した金属膜に金属光沢が得られ、
装飾用、反射鏡用などの用途に有用である。また、高周
波用回路基板に使う場合を想定すると、凹凸による表皮
抵抗が生じる心配がなく、電気特性の良好な高周波用回
路基板を製造することができる。
必要がないので、形成した金属膜に金属光沢が得られ、
装飾用、反射鏡用などの用途に有用である。また、高周
波用回路基板に使う場合を想定すると、凹凸による表皮
抵抗が生じる心配がなく、電気特性の良好な高周波用回
路基板を製造することができる。
【0049】また、所望の金属膜の下層にチタンまたは
クロム等のプリコート層を存在させる必要がないもので
ある。したがって、電子材料用途の回路基板などに用い
る場合、導体回路となる金属層のエッチングに悪影響を
与えることがなく、回路形成が容易であって、有機質基
材をベースとした回路板の製造に好適に用いられる金属
膜形成方法になっている。
クロム等のプリコート層を存在させる必要がないもので
ある。したがって、電子材料用途の回路基板などに用い
る場合、導体回路となる金属層のエッチングに悪影響を
与えることがなく、回路形成が容易であって、有機質基
材をベースとした回路板の製造に好適に用いられる金属
膜形成方法になっている。
【0050】請求項2記載の発明では、熱処理を行うこ
とによって、トリアジン環化合処理によるトリアジン環
の形成反応を促進することができる。したがって、より
金属膜の密着力が向上する。
とによって、トリアジン環化合処理によるトリアジン環
の形成反応を促進することができる。したがって、より
金属膜の密着力が向上する。
【0051】請求項3記載の発明では、プラズマ処理を
行うことによって、トリアジン環化合処理によるトリア
ジン環の形成反応を促進することができる。したがっ
て、より金属膜の密着力が向上する。請求項4記載の発
明では、酸素、窒素、アルゴンガスのうち少なくとも一
つを用いたガスプラズマによる処理によって、トリアジ
ン環化合物溶液の塗布によるトリアジン環の形成反応を
促進することができる。したがって、より金属膜の密着
力が向上する。
行うことによって、トリアジン環化合処理によるトリア
ジン環の形成反応を促進することができる。したがっ
て、より金属膜の密着力が向上する。請求項4記載の発
明では、酸素、窒素、アルゴンガスのうち少なくとも一
つを用いたガスプラズマによる処理によって、トリアジ
ン環化合物溶液の塗布によるトリアジン環の形成反応を
促進することができる。したがって、より金属膜の密着
力が向上する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】この実施の形態における有機質基材表面へ
の金属膜形成方法では、まず有機質基材表面に活性化処
理を施す。このような活性化処理は、結合を活性化させ
る波長の光の照射処理またはプラズマ処理として行われ
る。次に、トリアジン環化合物処理を行った後、この有
機質基材表面に気相成長法によって金属膜を形成してい
る。このようなトリアジン環化合物処理としては、例え
ば、トリアジン環化合物の溶液を塗布するなどの方法に
よって行うことができる。
の金属膜形成方法では、まず有機質基材表面に活性化処
理を施す。このような活性化処理は、結合を活性化させ
る波長の光の照射処理またはプラズマ処理として行われ
る。次に、トリアジン環化合物処理を行った後、この有
機質基材表面に気相成長法によって金属膜を形成してい
る。このようなトリアジン環化合物処理としては、例え
ば、トリアジン環化合物の溶液を塗布するなどの方法に
よって行うことができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 有機質基材表面に結合を活性化させる波
長の光の照射処理またはプラズマ処理を行う活性化処理
を施し、この活性化処理を行った有機質基材表面にトリ
アジン環化合物処理を行った後、この有機質基材表面に
気相成長法によって金属膜を形成することを特徴とする
有機質基材表面への金属膜形成方法。 - 【請求項2】 トリアジン環化合物処理を行った後に、
さらに熱処理を行うことを特徴とする請求項1記載の有
機質基材表面への金属膜形成方法。 - 【請求項3】 トリアジン環化合物処理を行った後に、
さらにプラズマ処理を行うことを特徴とする請求項1記
載の有機質基材表面への金属膜形成方法。 - 【請求項4】 プラズマ処理を、酸素、窒素、アルゴン
ガスのうち少なくとも一つを用いたガスプラズマによっ
て行うことを特徴とする請求項3記載の有機質基材表面
への金属膜形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28357296A JPH10130823A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 有機質基材表面への金属膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28357296A JPH10130823A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 有機質基材表面への金属膜形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10130823A true JPH10130823A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17667268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28357296A Pending JPH10130823A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 有機質基材表面への金属膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10130823A (ja) |
-
1996
- 1996-10-25 JP JP28357296A patent/JPH10130823A/ja active Pending
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