JPH10301616A - ロボットの教示装置 - Google Patents

ロボットの教示装置

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JPH10301616A
JPH10301616A JP10986397A JP10986397A JPH10301616A JP H10301616 A JPH10301616 A JP H10301616A JP 10986397 A JP10986397 A JP 10986397A JP 10986397 A JP10986397 A JP 10986397A JP H10301616 A JPH10301616 A JP H10301616A
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JP
Japan
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teaching
robot
point
teaching point
trajectory
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Withdrawn
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JP10986397A
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English (en)
Inventor
Yoshiko Iriyama
佳子 入山
Seiji Matsumoto
誠司 松本
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 教示点の位置までロボットを移動させること
を要せずして再生時の動作軌道上の任意の点を修正する
ことで教示点を修正することを可能とし、教示データの
修正に要する時間の短縮及び突飛な動作軌道の再生防止
等を図る。 【解決手段】 教示入力装置2により指示データを入力
し、これに基づいてコントローラ1がマニピュレータ5
の動作を制御し、ガン先17xの位置xとそのときのマ
ニピュレータ5の姿勢Rとを決定する塗装ロボットシス
テムにおいて、再生時の曲線軌道上の中間点でマニピュ
レータ5を一時停止し、ガン先位置x0、姿勢R0を任意
の位置x1、姿勢R1へ移動する。そして、その移動量Δ
xの分だけ教示点位置P2を移動して新たな教示点位置
P2′とすると共に、このときの姿勢の変化量ΔRを姿
勢R0から姿勢R1への1軸回転法による移動の際の回転
角度等に基づいて算出して教示点P2′における姿勢R
2′を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、教示点間を補間し
て動作軌道を生成する教示再生型ロボットの教示装置に
係り、特に、教示点の修正に用いて好適なロボットの教
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、教示再生型ロボットの教示装置に
おいては、教示点の位置修正を行う場合、当該教示点の
位置へロボットを移動させ、当該教示点においてロボッ
トを停止させた後、その位置とロボットの姿勢とを補正
することにより教示データを修正していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、教示点間を
補間して動作軌道を生成する教示再生型ロボットについ
ては、再生動作時に教示点上で停止させずに、所定の動
作方向への加減速を連続的に行うことにより、教示点間
を滑らかな曲線で補間して動作させる動作方法がある。
この動作方法は、教示点間が折れ線となっている部分等
でも連続的な動作を行わせることができるので、塗装ロ
ボット等で連続的な軌跡が要求される場合に用いられて
いる。
【0004】しかし、かかる動作方法によってロボット
を動作させる場合において、上述した従来の手法によっ
て教示点を修正するためには、再生動作時の動作軌道と
は異なる教示点間を結ぶ軌道に従ってロボットを動作さ
せ、修正する教示点までロボットを移動させなければな
らない。このため、従来の手法は、教示点の修正に長時
間を要し、ロボットの稼働が遅れて作業効率を低下させ
るという問題点を有していた。又、これと同様のことを
オフラインで行う場合には、カーソルを移動させたりし
て教示データを修正することとされていたので、教示点
の修正にはやはり長時間を要し、深刻な問題となってい
た。
【0005】更に、教示点間を曲線で補間することする
と、再生動作時の動作軌道が教示点を通過しないことに
なるので、教示点を修正する時点ではその修正後の動作
軌道が分かりにくい。このため、教示データを修正した
後で再生して動作軌道を確認し、それが適切でなければ
再び修正する、といった操作を繰り返さなければならな
かった。このようなことから、従来の教示点修正手法
は、更に相当の長時間を要してロボットの稼働が更に遅
れる上に、実ロボットを用いての修正ではオペレータが
予知しない突飛な軌道を再生する可能性もあり、修正時
に十分な注意が必要で多大な労力を要するという問題点
も有していた。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、教示点の位置までロボットを移動させることを
要せずして再生時の動作軌道上の任意の点を修正するこ
とで教示点を修正することを可能とし、教示データの修
正に要する時間の短縮及び突飛な動作軌道の再生防止等
を図ることができるロボットの教示装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
教示点の位置に基づいて当該教示点の前後を補間する動
作軌道を生成し、再生時に前記動作軌道に従ってロボッ
トを動作させるロボットの教示装置において、教示操作
時に前記ロボットに対する指示データを入力する入力手
段と、前記入力手段から再生動作の指示データが入力さ
れたとき、前記動作軌道に従って前記ロボットを動作さ
せる制御手段と、前記制御手段による前記ロボットの動
作中に、前記入力手段から前記ロボットの位置変更の指
示データが入力されたとき、その時点での前記ロボット
の位置を当該指示データに従って変更した状態に基づい
て、当該教示点の位置を変更する演算手段とを有するこ
とを特徴としている。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載のロ
ボットの教示装置において、前記演算手段は、前記ロボ
ットの位置を当該指示データに従って変更した変更量の
分だけ当該教示点の位置を変更することを特徴としてい
る。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1記載のロ
ボットの教示装置において、前記演算手段は、前記ロボ
ットの位置を当該指示データに従って変更した変更後の
位置と、当該教示点前後の教示点の位置とに基づいて、
当該教示点の位置を、前記ロボットが当該変更後の位置
を通過する動作軌道が生成される位置へ変更することを
特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
<1.構成>以下に図面を参照して本発明の実施の形態
について説明する。図1は本発明の一実施形態によるロ
ボットの教示装置を適用した塗装ロボットシステムの構
成を示す図である。
【0011】図において、1はコントローラであり、教
示入力装置2からケーブル3を介して指示データを受
け、ケーブル4を介してマニピュレータ5の各可動部へ
動作指令信号を供給すると共に、マニピュレータ5との
間で各種信号の授受を行い、これによりマニピュレータ
5の状態を監視し、かつ、その動作を制御する。このコ
ントローラ1は、マニピュレータ5の制御プログラム、
教示データ、各種制御パラメータ等を記憶する記憶装置
と、それらプログラム等と前記指示データ及びマニピュ
レータ5から受けた信号とに基づいて各種演算処理を行
う演算処理装置とを有しており、該演算処理装置による
演算処理の結果に基づいてマニピュレータ5の動作を決
定し、前記動作指令信号を生成する。尚、ここにいう演
算処理の具体的内容については後述する。
【0012】教示入力装置2は、オペレータがマニピュ
レータ5の動作を指示するためのキー入力を行う入力装
置であり、押下されたキーに応じたデータを前記指示デ
ータとして出力する。ケーブル3、4は、それぞれ、教
示入力装置2−コントローラ1間、コントローラ1−マ
ニピュレータ5間を接続する接続線であり、ケーブル3
は指示データを伝達し、ケーブル4はコントローラ1と
マニピュレータ5との間で授受される信号を伝達する。
【0013】マニピュレータ5は、本塗装ロボットシス
テムにおける塗装ロボットの主要部であって、工場床面
に固定されたボックス6によって床面の所定位置に固定
されており、図中の符合7〜16で示すベース、モー
タ、アーム等の構成要素によって構成されている。以下
にこれらの各構成要素について説明する。
【0014】7はボックス6の上面に取り付けられたベ
ースである。このベース7の内部には第1可動部用モー
タが設けられており(図示略)、これがコントローラ1
から供給される動作指令信号に基づいて駆動され、その
駆動力によってベース7がボックス6に対して図中の矢
印θ1方向に回動するようになっている。
【0015】又、ベース7の図中左上部分には第2可動
部用モータ8が取り付けられており、その出力軸側に第
1アーム9の一端(後方端)が連結されている。そし
て、コントローラ1から供給される動作指令信号に基づ
いて第2可動部用モータ8が駆動され、これにより、第
1アーム9が図中の矢印θ2方向に回動移動するように
なっている。
【0016】一方、第1アーム9の他端側(先方端側)
には第3可動部用モータ10が取り付けられ、その出力
軸側に第2アーム11の一端が連結されている。そし
て、上記同様、動作指令信号に基づいて第3可動部用モ
ータ10が駆動され、第2アーム11が図中の矢印θ3
方向に回動移動するようになっている。
【0017】第2アーム11には、第3可動部用モータ
10との連結部側(後方端側)に手首用モータケース1
2が取り付けられており、先方端側に第1手首ユニット
13、第2手首ユニット14及び第3手首ユニット15
が取り付けられている。
【0018】ここで、手首用モータケース12内には、
第4、第5及び第6可動部用モータが収納されている
(図示略)。又、第1手首ユニット13、第2手首ユニ
ット14、第3手首ユニット15は、それぞれ、図中の
矢印θ4、θ5、θ6方向に回動自在な連結軸を介して順
次取り付けられている。更に、第2アーム11内には、
第4可動部用モータの駆動力をθ4方向の回転力として
第1手首ユニット13へ伝達する伝達機構と、第5可動
部用モータの駆動力をθ5方向の回転力として第2手首
ユニット14へ伝達する伝達機構と、第6可動部用モー
タの駆動力をθ6方向の回転力として第3手首ユニット
15へ伝達する伝達機構とが設けられている。
【0019】そして、上述したような手首部分の構成に
おいて、上記同様、第4、第5、第6可動部用モータが
コントローラ1から供給される動作指令信号に基づいて
駆動され、第1手首ユニット13、第2手首ユニット1
4、第3手首ユニット15がそれぞれθ4、θ5、θ6方
向に回動する。
【0020】16は第3手首ユニット15の先端に取り
付けられたブラケットである。17は一定の方向へ一定
の広がりをもって塗料を噴射する塗装ガンであり、ブラ
ケット16を介してマニピュレータ5の手首部分の先端
に取り付けられている。マニピュレータ5は、この塗装
ガン17を用い、上記各可動部の回転角度θ1、θ2、θ
3、θ4、θ5及びθ6によって決定される位置にてガン先
(図中の符合17x)から塗料を噴射させ、ワーク(図
示略)の塗装を行う。
【0021】すなわち、本塗装ロボットシステムにおい
ては、ベース7、第1アーム9、第2アーム11、第1
手首ユニット13、第2手首ユニット14及び第3手首
ユニット15の回転角度θ1〜θ6によって、塗装ガン1
7のガン先17xの位置xとそのときのマニピュレータ
5の姿勢(すなわち、ガンのねらい方向)Rとが決定さ
れる(ここに、位置x、姿勢Rはベクトル量である。以
下においても同様)。そして、これらの位置、姿勢及び
回転角度等は、コントローラ1の演算処理装置における
演算処理により決定され、その決定に基づく第1〜第6
可動部用モータへの動作指令信号によって制御される。
【0022】<2.動作> (1)教示データに基づく軌道生成 次に、上記構成による動作について説明する。まず初め
に、オペレータが教示入力装置2から入力した教示デー
タ(各教示点の位置データ、各教示点間での動作速度デ
ータ、各教示点間での塗装ガンのON/OFFデータ
等)に基づき、コントローラ1内の演算処理装置が各教
示点間を補間して動作軌道を生成する動作について説明
する。
【0023】図2は、教示点と、補間した動作軌道で再
生したときのガン先17xの軌跡とを示した図である。
図においては、点P1、P2、P3、P4、P5及びP6が教
示点を表しており、これらの間を結んでいる直線又は曲
線が再生軌跡を表している。図示のように、教示点とし
ては軌跡上の代表的な点のみを教示し、この間を直線又
は曲線で補間して動作軌道を生成することによって、所
望の再生軌跡が形成されるようにする。
【0024】ここで、教示点上でガン先17xを停止さ
せる場合には、図中の符号αで示す直線軌道を生成す
る。この直線軌道αは、次に到達すべき教示点の前で当
該教示点へ向かう方向の動作速度が徐々に減速し、当該
教示点上で一旦停止した後、更なる次の教示点へ向かう
方向の動作速度が所定の大きさ(当該教示点間における
最大速度の大きさ)まで徐々に加速するように補間を行
うことによって生成される。
【0025】一方、教示点前後で加減速を行い、かつ、
教示点上でガン先17xを停止させない場合には、図中
の符号βで示す曲線軌道を生成する。この曲線軌道β
は、時間軸上において、教示点へ向かう方向の減速区間
と、当該教示点の次の教示点へ向かう方向の加速区間と
が重なり合うように補間を行うことによって生成され
る。図3(a)、(b)にかかる加減速態様の例を示
す。これらの図は、ガン先17xが図2の点P1から点
P2へ向かい、点P2上は通らずに曲線軌道βを通って点
P3へ向かうように動作させる場合の加減速態様を表し
ている。
【0026】図3(a)においては、点P1にあったガ
ン先17xを時刻t0から点P2へ向けて徐々に加速して
移動させ、P1〜P2間における最大速度に達してからは
当該速度にて定速移動させる(時刻ta1〜)。その後、
直線軌道αで動作させる場合と同様に点P1から点P2へ
向かう方向(以下、「P1→P2方向」という)の速さを
徐々に減少させ始め、それと同時に点P2から点P3へ向
かう方向(以下、「P2→P3方向」という)の速さを徐
々に増加させ始める(時刻tc1〜)。これにより、ガン
先17xは点P1、P2を結ぶ直線軌道上を離れ、曲線軌
道β上を移動することとなる。
【0027】このようにしてP1→P2方向の減速とP2
→P3方向の加速とをオーバーラップして行う間(時刻
tc1〜時刻ta2)においては、時刻tでのガン先位置x
は、
【数1】 と表すことができる。ここに、ベクトルP1、P2、P3
はそれぞれ点P1、P2、P3の位置ベクトル、aは加速
度の制限値、vはP1〜P2間における最大速度の大きさ
である。
【0028】一方、このときのマニピュレータ5の姿勢
Rは、
【数2】 と表すことができる。ここに、ベクトルR1は点P1にお
けるマニピュレータ5の姿勢、ΔR2-1は一軸回転法に
よりR1からR2(点P2における姿勢)へベクトルを回
転させるときの回転マトリクス、ΔR3-2は一軸回転法
によりR2からR3(点P3における姿勢)へベクトルを
回転させるときの回転マトリクスで、先端位置同様時間
の関数である。
【0029】そして、所定時間経過後にP1→P2方向の
速さが0となると同時に、P2→P3方向の速さがP2P3
間における最大速度の大きさに達し、ガン先17xが曲
線軌道βから点P2、P3を結ぶ直線軌道上に戻るように
する(時刻ta2)。これにより、図2の点P2付近前後
における曲線の動作軌道が生成され、その後、ガン先1
7xは点P2、P3を結ぶ直線軌道上に戻って移動するこ
ととなる。
【0030】又、点P3、P4、P5についてもそれぞれ
上記同様に減速と加速とをオーバーラップして行い、図
2に示すような各曲線軌道を生成する。
【0031】尚、上述した図3(a)の加減速態様は減
速区間と加速区間とが完全に重なり合ったものであった
が、このような態様に限らず、同図(b)に示すような
加減速態様を用いることとしてもよい。これは、P1〜
P2間とP2〜P3間とで最大速度の大きさが異なってい
るような場合に用いられる加減速態様の一例であり、P
1→P2方向についての減速を開始した時点(時刻ta1)
ではP2→P3方向についての加速を開始せず、P1→P2
方向の速さが徐々に減少してP2→P3方向の最大速度の
大きさと等しくなった時(時刻td1)からP2→P3方向
についての加速を開始する。
【0032】そして、上記同様、所定時間経過後にP1
→P2方向の速さが0となると同時に、P2→P3方向の
速さがP2P3間における最大速度の大きさに達するよう
にする(時刻ta2)。これにより、ガン先17xは、点
P2にある程度近づいた時にその時点での移動方向につ
いてのみ減速し始め、次の軌道であるP2〜P3間の最大
速度と等しい速さとなった時から点P1、P2を結ぶ直線
軌道上を離れ、図2の曲線軌道β上を移動し、やがて点
P2、P3を結ぶ直線軌道上に戻ることになる。
【0033】コントローラ1においては、このようにし
て演算処理装置が再生動作時の動作軌道を生成し、その
生成した動作軌道についてのデータを記憶装置に記憶す
る。そして、コントローラ1は、教示操作時において
も、教示入力装置2からの指示データに応じてそのデー
タを読み出し、再生動作時の動作軌道でマニピュレータ
5を動作させる。
【0034】(2)教示点の修正 続いて、教示点の修正動作について説明する。本塗装ロ
ボットにおける教示点の修正動作には、動作軌道上の任
意の点の位置を変更し、その変更した分だけ教示点の位
置を変更する第1の手法によるものと、変更した点の位
置を再生時に通るように教示点の位置を変更する第2の
手法によるものとがある。以下、それぞれについて説明
する。尚、修正する教示点としては、従来修正が煩雑で
あった教示点、すなわち、その前後が上述した曲線軌道
によって補間される教示点を対象とするものとする。
【0035】第1の手法 第1の手法による教示点の修正を概念的に図4に示す。
図示のように、第1の手法では、オペレータが曲線軌道
β上の任意の点(x0)でマニピュレータ5の動作を一
時停止させ、その位置x0を他の任意の位置x1に変更す
る。そして、このときの位置x0から位置x1への位置変
位ベクトルを移動量Δxとし、この移動量Δxを教示点
P2の位置ベクトル(これも「P2」で表す)に移動量と
して加えて新たな教示点の位置P2′を定義する。
【0036】かかる教示点修正手法の具体的処理手順を
図5に示す。この図に示す処理は、オペレータがマニピ
ュレータ5を点P1から曲線軌道βを通る再生時の動作
軌道によって動作させるよう教示入力装置2から指示デ
ータを入力することによってスタートする(Star
t)。
【0037】そしてまず、オペレータは、ガン先17x
が曲線軌道βにさしかかってからマニピュレータ5を停
止させる指示データを入力し、これにより、曲線軌道β
上の中間点にてマニピュレータ5の動作を一時停止させ
る(ステップS1)。
【0038】次いで、コントローラ1が、このときのガ
ン先17xの停止点位置、マニピュレータ5の停止姿勢
を、それぞれ、位置x0、姿勢R0として記憶装置に記憶
する(ステップS2)。
【0039】その後、オペレータが教示入力装置2のキ
ーを操作してガン先17xの位置を任意の位置へ移動さ
せ(ステップS3、図4参照)、教示点の記憶を指示す
る教示ボタンを押下する(ステップS4)。これによ
り、コントローラ1は、移動後のガン先17xの位置、
当該位置でのマニピュレータ5の姿勢を、それぞれ、位
置x1、姿勢R1として記憶装置に記憶する(ステップS
5)。
【0040】次に、教示点P2の移動量として、位置x0
から位置x1への移動量Δxをベクトル演算“x1−x
0”により求める(ステップS6)。又、この移動量Δx
によって教示点P2を移動させるときのマニピュレータ
5の姿勢の変化量を算出するため、マニピュレータ5の
姿勢を姿勢R0から姿勢R1へ1軸回転法によって移動す
るものとし、その際の回転角度Δθと基底ベクトルrと
を求めておく(ステップS7)。
【0041】このようにして求めた移動量Δx、回転角
度Δθ及び基底ベクトルrにより、変更後の新たな教示
点の位置P2′と当該位置におけるマニピュレータ5の
姿勢R2′とを求める(ステップS8)。まず、新たな教
示点の位置P2′は、
【数3】 と与えられるものとして求める。
【0042】一方、当該位置におけるマニピュレータ5
の姿勢R2′については、1軸回転法の回転マトリクス
算出用関数fにより
【数4】 として姿勢の変化量ΔRを算出し、これを用いて
【数5】 と与えられるものとして求める。
【0043】以上の処理により、マニピュレータ5を一
時停止させた任意の位置x0を変更した分(移動量Δ
x)に応じて教示データ(教示点P2の位置及び当該位
置でのマニピュレータ5の姿勢R2)が変更され、これ
に基づいて再び動作軌道が生成されてガン先17xは図
4中の曲線軌道β′上を移動するようになる。すなわ
ち、この手法によれば、再生時における動作軌道上の任
意の点の位置を変更することにより、その変更量に基づ
いて教示点の修正を行うことができる。
【0044】第2の手法 第2の手法による教示点の修正を概念的に図6に示す。
この図において、符号γで示す曲線軌道は、後述する教
示点の修正によって曲線軌道γ′へ変更される遷移軌道
であり、修正前の教示データ(教示点P2の位置及び当
該位置でのマニピュレータ5の姿勢R2)に基づいて生
成される。第2の手法では、オペレータがこの曲線軌道
γ上の任意の点(x0)でマニピュレータ5の動作を一
時停止させ、その位置x0を他の任意の位置x1に変更す
る。そして、教示再生時の動作軌道が位置x1を通るよ
うに教示点P2の位置を新たな教示点の位置P2′に変更
する。
【0045】かかる教示点修正手法の具体的処理手順を
図7に示す。この図に示す処理は、オペレータがマニピ
ュレータ5を点P1から曲線軌道γを通る再生時の動作
軌道によって動作させるよう教示入力装置2から指示デ
ータを入力することによってスタートする(Star
t)。
【0046】そしてまず、オペレータは、ガン先17x
が曲線軌道γ上を移動している途中でマニピュレータ5
を停止させる指示データを入力し、これにより、曲線軌
道γ上の任意の位置にてマニピュレータ5の動作を一時
停止させる(ステップS10)。
【0047】続いて、このときのガン先17xの停止点
位置、マニピュレータ5の停止姿勢を位置x0、姿勢R0
とし、これらを任意の位置、姿勢に変更してガン先17
xを移動させる(ステップS11、図6参照)。
【0048】このようにして、オペレータはガン先17
xを通過させるべき所望の位置へ移動させた後、教示点
の修正指示入力を行う(ステップS12)。すると、コン
トローラ1がこれを受け、指示入力時のガン先17xの
位置、当該位置でのマニピュレータ5の姿勢を、それぞ
れ、位置x1、姿勢R1として取り込む(ステップS1
2)。
【0049】次いで、コントローラ1は、取り込んだ位
置x1及び姿勢R1と、記憶装置に記憶された教示点P1
及びP3の位置データとを用い、変更後の新たな教示点
の位置P2′と当該位置におけるマニピュレータ5の姿
勢R2′とを求める(ステップS14)。まず、新たな教
示点の位置P2′については、連立方程式
【数6】 を解くことによって求める(ステップS14)。尚、数6
中の“d”は、新たな教示点P2′と位置x1との距離を
規定するパラメータであり、
【数7】 を満たす範囲で適宜設定する。
【0050】一方、当該位置におけるマニピュレータ5
の姿勢R2′については、記憶装置に記憶された教示点
P2におけるマニピュレータ5の姿勢R2を1軸回転法に
よって移動し、ガン先17xの位置を上述のようにして
求めた教示点P2′の位置とする姿勢R2′に決定する。
【0051】以上の処理により、再生時の動作軌道が位
置x1を通るように教示データ(教示点P2の位置及び当
該位置でのマニピュレータ5の姿勢R2)が変更され、
これに基づいて再び動作軌道が生成されてガン先17x
は図6中の曲線軌道γ′上を移動するようになる。すな
わち、この手法によれば、動作軌道上の任意の点の位置
を変更することにより、その変更後の点の位置を通る動
作軌道を生成するように教示点の修正を行うことができ
る。
【0052】尚、上記実施形態は、図1に示した実際の
塗装ロボットシステムにおいてマニピュレータ5を動作
させて教示点の修正を行うものであったが、このような
形態に限らず、シミュレータを用いる場合にあっても、
上記同様の処理手順に従って教示点の修正を行うことが
できる。
【0053】又、上記実施形態では、動作軌道上でマニ
ピュレータ5を一時停止させて教示点の修正を行うこと
としたが、マニピュレータ5を再生動作させつつ、動作
中の点の修正を行うこととしてもよい。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、入
力手段からの入力に応じて再生時の動作軌道によりロボ
ットを動作させ、その動作中に位置変更の指示データが
入力されたとき、その時点でのロボットの位置を当該指
示データに従って変更した状態に基づいて教示点の位置
を変更することとしたので、教示点の位置までロボット
を移動させることなく、再生時の動作軌道上の任意の位
置でロボットを移動させることにより教示点を修正する
ことができる。これにより、教示データの修正に要する
時間を短縮することができ、ロボットの稼働が遅れるこ
とを回避して作業効率の向上を図ることができるという
効果が得られる。
【0055】更に、再生時に実際に動作する動作軌道上
の位置でロボットを移動させ、これに基づいて教示点の
修正がなされることになるので、修正後にオペレータが
予知しない突飛な軌道が再生されるようなことはない。
これにより、修正後の動作軌道を確認して何度も修正を
繰り返す必要がなくなり、教示データの修正に要する時
間は更に短縮される。又、これらのことから、オペレー
タに対する安全性が向上して修正時に要する注意力が低
減され、労力を軽減することができるという効果も得ら
れる。
【0056】ここで、請求項2記載の発明によれば、ロ
ボットの位置を指示データに従って変更した変更量の分
だけ教示点の位置を変更することとしたので、動作軌道
上の任意の位置の変更量に応じた教示点の修正を行うこ
とができる。
【0057】一方、請求項3記載の発明によれば、ロボ
ットの位置を変更した変更後の位置と、修正する教示点
の前後の教示点の位置とに基づいて、その変更後の位置
をロボットが通過するように教示点の修正がなされるの
で、再生時の動作軌道の位置を直接指定して教示点の修
正を行うことができる。
【0058】そして、このような本発明においては、教
示点上を通過しない動作軌道によってロボットを動作さ
せる場合、当該教示点の位置までロボットを移動させず
に動作軌道上で当該教示点の修正をすることができるの
で、修正後にワーク又は周辺機器等と干渉することにな
る教示点をも教示することができる。すなわち、本発明
によれば、教示点までロボットを移動させる必要がある
従来の手法によっては教示することができない点をも教
示することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるロボットの教示装
置を適用した塗装ロボットシステムの構成を示す図であ
る。
【図2】 教示点と、補間した動作軌道で再生したとき
のガン先17xの軌跡とを示した図である。
【図3】 減速区間と加速区間とが重なり合うように補
間を行う際の加減速態様の例を示す図である。
【図4】 第1の教示点修正手法を概念的に示した図で
ある。
【図5】 第1の教示点修正手法の具体的処理手順を示
す図である。
【図6】 第2の教示点修正手法を概念的に示した図で
ある。
【図7】 第2の教示点修正手法の具体的処理手順を示
す図である。
【符号の説明】
1 コントローラ 2 教示入力装置 5 マニピュレータ 17x ガン先

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 教示点の位置に基づいて当該教示点の前
    後を補間する動作軌道を生成し、再生時に前記動作軌道
    に従ってロボットを動作させるロボットの教示装置にお
    いて、 教示操作時に前記ロボットに対する指示データを入力す
    る入力手段と、 前記入力手段から再生動作の指示データが入力されたと
    き、前記動作軌道に従って前記ロボットを動作させる制
    御手段と、 前記制御手段による前記ロボットの動作中に、前記入力
    手段から前記ロボットの位置変更の指示データが入力さ
    れたとき、その時点での前記ロボットの位置を当該指示
    データに従って変更した状態に基づいて、当該教示点の
    位置を変更する演算手段とを有することを特徴とするロ
    ボットの教示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のロボットの教示装置にお
    いて、 前記演算手段は、前記ロボットの位置を当該指示データ
    に従って変更した変更量の分だけ当該教示点の位置を変
    更することを特徴とするロボットの教示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のロボットの教示装置にお
    いて、 前記演算手段は、前記ロボットの位置を当該指示データ
    に従って変更した変更後の位置と、当該教示点前後の教
    示点の位置とに基づいて、当該教示点の位置を、前記ロ
    ボットが当該変更後の位置を通過する動作軌道が生成さ
    れる位置へ変更することを特徴とするロボットの教示装
    置。
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