JP3194829B2 - ロボットの動作プログラム生成装置 - Google Patents

ロボットの動作プログラム生成装置

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JP3194829B2
JP3194829B2 JP35457793A JP35457793A JP3194829B2 JP 3194829 B2 JP3194829 B2 JP 3194829B2 JP 35457793 A JP35457793 A JP 35457793A JP 35457793 A JP35457793 A JP 35457793A JP 3194829 B2 JP3194829 B2 JP 3194829B2
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文彦 小室
克久 田中
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Toyoda Koki KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボットの補間移動に
おいて、指令された直線又は曲線上を各軸のモータの能
力を最大限用いて、最大速度で移動可能とした動作プロ
グラムを生成するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロボットの直線補間、円弧補間等
における移動制御では、動作軌跡上の移動速度を指令す
ることが行われている。この動作軌跡上の移動速度、例
えば、直線移動速度は、全ての姿勢とモータの能力を考
慮してロボット毎に決定されている。従って、あるモー
タが瞬時的に能力限度に達するような姿勢及び位置変化
を基準にして最大の直線移動速度が決定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、最悪条件
を前提にロボットの最大移動速度が決定されているた
め、教示した姿勢によっては、モータの能力を十分に発
揮していない場合が多い。よって、全体としてロボット
の動作速度も遅くなるという問題があった。
【0004】本発明は、上記の課題を解決するために成
されたものであり、その目的は、移動経路の姿勢変化に
応じて、ロボットのモータの能力を十分に発揮させて、
より高速度で移動させ位置決めを行うことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、動作
軌跡を補間する場合に、ロボットの各軸のモータの補間
回転量をさらに分割補間することがない動作で且つ最大
の移動速度を達成するためのプログラムを生成する装置
であって、動作プログラムを教示点データと共に記憶し
た記憶手段と、動作プログラムの位置決め教示点への移
動工程の距離と補間時間間隔とから一定速度と理論補間
点数との関係を演算する理論特性演算手段と、移動工程
を理論補間点数で補間した時に、各補間点間のロボット
の各軸の補間点間の角度変位量を求め、その角度変位量
が最大値を越える場合には、角度変位量がその最大値を
越えないように補間点間をさらに等分割するようにし
て、移動工程における実補間点数を演算する実補間点数
演算手段と、理論補間点数を予め設定した最小値から1
ずつ増加させて理論特性演算手段と実補間点数演算手段
による演算を繰り返し、実補間点数と理論補間点数が一
致した補間点数で移動工程を補間した時の最適移動速度
を演算する最適移動速度演算手段と、動作プログラムの
各移動命令語を最適移動速度演算手段で演算された各最
適移動速度で制御する移動命令語とするプログラム変換
手段とから成る動作プログラム生成装置である。
【0006】
【0007】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、理論特性演算
手段により、動作プログラムの位置決め教示点への移動
工程の距離と補間時間間隔とから一定速度と理論補間点
数との関係が演算される。次に、実補間点演算手段によ
り、移動工程を理論補間点数で補間した時に、各補間点
間のロボットの各軸の補間点間の角度変位量が求めら
れ、その角度変位量が最大値を越える場合には、角度変
位量がその最大値を越えないように補間点間をさらに等
分割するようにして、移動工程における実補間点数が演
算される。理論補間点数を予め設定した最小値から1ず
つ増加させて理論特性演算手段と実補間点数演算手段に
よる演算を繰り返し、最適移動速度演算手段により、実
補間点数と理論補間点数が一致した補間点数で移動工程
を補間した時の最適移動速度が演算される。そして、
ログラム変換手段により、動作プログラムの各移動命令
語は、最適移動速度演算手段で演算された各最適移動速
度で制御される命令語とされる。このようにして、各補
間点間の移動量を各軸の角度変位量に変換した時に、モ
ータの最大能力を越えることがないように補間点をさら
に分割するという操作なしに、補間できる補間点数と最
適移動速度とを求めて、各移動命令語にその最適移動速
度を付加した動作プログラムが自動生成される。よっ
て、本発明では各移動命令語に従って経路上を移動動作
する場合に、モータの能力を越えることがなくその時の
姿勢等を考慮した可能な最大移動速度で移動が行われ、
ロボットによる作業効率が向上する。
【0008】
【0009】
【実施例】以下本発明を具体的な実施例に基づいて説明
する。図1は6軸多関節ロボットの機構を示した機構図
である。10がロボット本体であり、フロアに本体10
を固定するベース13が配設され、ベース13上にはコ
ラム12が固設されており、コラム12はボディ14を
回転自在に配設している。ボディ14はアッパーアーム
15を回動自在に軸支し、アッパーアーム15は、フォ
アアーム16を回動自在に軸支している。ボディ14、
アッパーアーム15、フォアアーム16は、それぞれ、
サーボモータSm1,Sm2,Sm3(図2参照)によって、
軸a,b,cの回りに回転駆動される。この回転角はエ
ンコーダE1,E2,E3によって検出される。フォア
アーム16の先端部にはツイストリスト17がd軸の周
りに回転可能に軸支され、ツイストリスト17にはベン
ドリスト9がe軸の周りに回動自在に軸支されている。
ベンドリスト9には先端にフランジ18aを有するスイ
ベルリスト18がf軸の回りに回転可能に軸支されてい
る。また、フランジ18aにはハンド19が取り付けら
れている。d軸、e軸、f軸はサーボモータSm4、Sm
5、Sm6によって駆動され、その回転角はエンコーダE
4,E5,E6によって検出される。ハンド19の開閉
動作は工具駆動回路23により制御される。
【0010】図2は本発明のロボットの制御装置の電気
的構成を示したブロックダイヤグラムである。CPU2
0には、メモリ25、サーボモータを駆動するためのサ
ーボCPU22a〜22f、動作開始指令、ジョグ運転
の指令、教示点の指示等を行う操作盤26が接続されて
いる。ロボットに取付けられた各軸a〜f駆動用のサー
ボモータSm1〜Sm6は、それぞれサーボCPU22a〜
22fによって駆動される。
【0011】サーボCPU22a〜22fのそれぞれ
は、CPU20から出力される各軸の角度指令値θ1
θ6 、慣性モーメントDi 、重力トルクTi に基づい
て、サーボモータSm1〜Sm6の出力トルクを制御する。
各駆動軸に連結されたエンコーダE1〜E6の出力する
検出角度α1 〜α6 はCPU20及びサーボCPU22
a〜22fに入力しており、CPU20による各軸の慣
性モーメント及び重力トルクの演算及びサーボCPU2
2a〜22fによる位置フィードバック制御、速度フィ
ードバック制御、電流フィードバック制御に用いられ
る。ただし、本発明において、慣性モーメントDi 、重
力トルクTi の演算は必ずしも必要ではない。
【0012】メモリ25にはロボットを教示点データに
従って動作させるための動作プログラムが記憶されたP
A領域とハンド19の位置と姿勢を表す教示点データを
記憶するPDA領域と加速度(減速度)の指令値及び目
標速度を記憶するSDA領域、修正された動作プログラ
ムを生成するためのプログラムの記憶されたITA領域
と補間演算により求められた補間点における各軸の角度
指令値θ1 〜θ6 を記憶するINA領域とエンコーダE
1〜E6から出力された検出角度α1 〜α6 を記憶する
ANG領域とが形成されている。
【0013】次に、本装置の作動について説明する。図
4はRAM25のPA領域に記憶されている動作プログ
ラムである。この動作プログラムにより、ロボットのハ
ンドの先端は点W(0),W(1),W(2),W(1),W(0),W(3),
W(0) と移動する。本装置により図4に示す動作プログ
ラムが図5に示す動作プログラムに修正される。
【0014】図4に示す動作プログラムでは、ブロック
001で移動速度100%が指定されているので、動作
軌跡上の移動速度はロボットで規定されている最大直線
移動速度aである。又、ブロック002以下で指定され
ているMOVES 命令語は直線補間命令語であって、所定の
加速度αで徐加速して、ロボットの最大直線移動速度a
で移動して、所定の減速度−αで徐加速するという移動
工程で教示点に位置決めするものである。尚、本発明で
は、停止状態からMOVES 命令語により移動して停止状態
となる場合において、最適な補間点数と移動速度を演算
している。そして、現実にそのように各MOVES 命令語に
対応して求められた移動速度で動作させる場合において
MOVES 命令語が連続している場合には、途中の教示点で
完全に停止させるのではなく、各MOVES 命令語で指定さ
れた教示点までの距離だけ上記の補間点数で移動が完了
し、次のMOVES 命令語で指定されている速度に対して、
徐減速徐加速するように徐減速徐加速の時期が決定され
る。
【0015】次に、本装置による移動速度の演算原理を
説明する。第1の方法) 各軸の補間の再分割を禁止して最小時間で
移動させる場合 1−1(理論特性演算手段) 現在の停止状態での教示点から徐加速、一定速度、徐減
速の移動工程を経て、次の目標教示点へ位置決めする場
合について説明する。この場合、補間演算は一定の時間
間隔Δtで実行され、徐加速はα、徐減速は−α、一定
速度はVとし、移動距離はS、補間点数はNとする。
尚、Δtの間隔で、動作軌跡を分割した場合の補間点数
Nを理論補間点数という。
【0016】図3は、移動工程を移動速度Vと時間t又
は理論補間点数Nとの関係で示した特性図である。図3
において、一定距離Sを最小時間T0 で移動する場合の
移動工程は、三角形OABで表される。この時の理論補
間点数N0 は最小値をとり、移動速度V0 は最大値をと
る。理論補間点数Nを最小値N0 から1つづつ増加させ
て行くと、移動工程は、一定速度Vでの移動がしばらく
続く台形形状となる。これらの台形形状の面積は全て一
定値Sである。
【0017】まず、移動工程の所要時間Tの最小値T0
と移動速度の最大値V0 は次式で演算される。
【数1】S=V0 ・T0 /2
【数2】V0 =α・T0 /2よって、
【数3】T0 =2(S/α)1/2
【0018】又、最小補間点数N0 は、
【数4】N0 =int(T0 /Δt) 但し、int は小数点以下を切上げた整数値である。ま
た、移動工程が時刻0〜ta で徐加速、時刻ta 〜tb
で一定速度V、時刻tb 〜Tで徐減速の台形形状の場合
には、ta ,tb ,Vは次式で与えられる。
【0019】
【数5】 ta =〔αT−{(αT)2 −4αS}1/2 〕/2α
【数6】 tb =〔αT+{(αT)2 −4αS}1/2 〕/2α
【数7】 V=〔αT−{(αT)2 −4αS}1/2 〕/2
【0020】ここで、T=N・Δtを7式に代入して、
【数8】V=〔αN・Δt−{(αN・Δt)2 −4α
S}1/2 〕/2 となり、移動速度Vと補間点数Nとの関係が求められ
る。
【0021】図3の特性は8式の関係を示している。即
ち、補間点数Nが増加すると移動速度が減少する。
【0022】1−2(実補間点数演算手段) 次に、補間点数Nを最小値N0 から1つづつ増加させた
場合の移動速度Vを演算する。そして、各補間点数Nに
対してその点数Nで動作軌跡を補間して各補間点のワー
ルド座標における位置及び姿勢行列を演算する。次に、
その各補間点の位置及び姿勢行列をジョイント座標に逆
変換して、ロボットの各軸iの補間点間の角度変位量Δ
i を演算する。Δei /Δtはi軸の回転速度であ
る。よって、モータの能力から補間周期Δtで回転でき
る角度には限度があり、その値をΔeimaxとする。
【0023】Δei /Δeimax>1の場合には、i軸は
補間周期Δtの間では、補間変位量Δei だけ回転でき
ないことを意味している。よって、この場合には、この
動作軌跡上の補間点間がk=int(Δei /Δeimax) だ
け、さらに分割され、この分割された補間点間では各軸
の変位量はΔei /kとなる。このようにして、動作軌
跡上の各補間点間における各軸の補間変位量が各軸の最
大回転能力を越える場合には、その補間点間はさらに分
割され、結局、移動工程全体の補間点数は理論補間点数
Nよりも多くなる。この多くなった補間点数を実補間点
数nという。
【0024】1−3(最適移動速度演算手段) このように実補間点数は、ロボットの位置及び姿勢によ
って変化する。姿勢が大きく変化するような補間点間で
は、補間の再分割が行われる。よって、この実補間点数
nは、図3の移動工程から一義的に決定できるものでは
ない。このようにして、理論補間点数Nを変化させて、
その各理論補間点数Nに対応して実補間点数nを現実の
位置及び姿勢行列から実際に決定する。そして、理論補
間点数N=実補間点数nとなる最適補間点数Nt を決定
する。この最適補間点数Nt で動作軌跡を補間した場合
には、各軸の補間変位量は最大可能変位量を越えないこ
とを意味しており、補間の再分割を行う必要はない。従
って、この最適補間点数Nt は、各軸の補間変位量が最
大可能変位量を越えずに補間できる最小値、即ち、最小
時間で移動工程を完了する補間点数となる。次に、この
最適補間点数Nt を8式のNに代入して、最適移動速度
t を演算する。
【0025】1−4(プログラム変換手段) この最適移動速度Vt が1つの移動命令語で指令される
修正された移動速度となる。上記の最適移動速度Vt
求める演算が、図4に示す動作プログラムの各移動命令
語に対して実行される。そして、図4に示す動作プログ
ラムの各移動命令語は図5に示すように最適移動速度V
t が付され、移動命令語MOVES はその最適移動速度Vt
で動作軌跡上の経路を移動させる命令語FMOVESに書換え
られる。
【0026】このようにして、全ての動作軌跡が、全速
力100%の移動速度で移動するように指令された図4
の動作プログラムは、各動作軌跡に依存する位置及び姿
勢を考慮し各軸の補間点間の角度変位量が最大可能変位
量を越えることがなく、しかも、最小時間で移動するよ
うな図5に示す動作プログラムに書換えられる。
【0027】1−5(実験結果) 図4で示された動作プログラムでロボットを動作させた
場合の第1軸、第2軸、第3軸の回転速度と経過時間と
の関係を図7に示す。6個の直線補間命令語MOVES に対
応した移動が実行されている。ただし、図7、図8、図
9の実験結果の横軸は1単位当たり500ms を示してい
る。
【0028】又、図5で示された修正された動作プログ
ラムでロボットを動作させた場合の第1軸、第2軸、第
3軸の回転速度と経過時間との関係を図8に示す。各軸
とも補間点間の再分割なしに図7に比べて速度が向上し
ているのが分かる。図4の動作プログラムの一連の動作
が完了して教示点W(0) からW(0) へ位置決めされる時
間は12.292sec であり、図5の修正された動作プログラ
ムでは同経路の経過時間が6.888secであり、その差は5.
404secであった。高速化率は44% である。
【0029】第2の方法)各軸の補間の再分割を許し
て、最小時間で移動させる場合 2−1(理論特性演算手段) 1−1で述べた理論特性演算手段と同一の理論で理論補
間特性Nと移動速度Vとの関係が演算される。
【0030】2−2(実補間点数演算手段) 1−1で述べた実補間点数演算手段と同一にして、各移
動命令語に毎に、理論補間点数Nを変化させて、実補間
点数nが演算される。
【0031】2−3(最小実補間点数演算手段) 実補間点数演算手段において、理論補間点数Nを変化さ
せて実補間点数nが演算される。そして、この時の最小
値nL が決定される。即ち、この場合には、各軸の補間
点間の角度変位量が最大可能変位量を越えた時に補間点
間を再分割することを認めた上での最小補間点数nL
決定するものである。従って、移動軌跡が正確に保障さ
れない場合が発生するが、この最小補間点数nL で動作
軌跡を補間することで最小時間で位置決めすることが可
能となる。
【0032】2−4(最大移動速度演算手段) 上記の最小実補間点数演算手段で演算された最小補間点
数nL を8式のNに代入することで、最大移動速度VH
が演算される。
【0033】2−5(プログラム変換手段) この最大移動速度VH が1つの移動命令語で指令される
修正された移動速度となる。上記の最大移動速度VH
求める演算が、図4に示す動作プログラムの各移動命令
語に対して実行される。そして、図4に示す動作プログ
ラムの各移動命令語は図10に示すように最大移動速度
H が付され、移動命令語MOVES はその最大移動速度V
H で動作軌跡上の経路を移動させる命令語FMOVESに書換
えられる。
【0034】このようにして、全ての動作軌跡が、全速
力100%の移動速度で移動するように指令された図4
の動作プログラムは、各動作軌跡に依存する位置及び姿
勢を考慮し各軸の補間点間の角度変位量が最大可能変位
量を越えた場合に再分割を認めた上で、最小時間で移動
するような図10に示す動作プログラムに書換えられ
る。
【0035】2−6(実験結果) 図10で示された修正された動作プログラムでロボット
を動作させた場合の第1軸、第2軸、第3軸の回転速度
と経過時間との関係を図9に示す。2軸、3軸において
補間点の再分割が行われているのが理解される。図10
の修正された動作プログラムでは同経路の経過時間が4.
396secであり、その差は7.896secであった。高速化率は
64.2% である。
【0036】以上のように、両者の方法において、いず
れも、動作軌跡の移動時間は短くなる。第1の方法で
は、各軸の補間点の再分割が行われないので、動作軌跡
上の位置及び姿勢の変化が滑らかで、且つ、最小時間で
の移動が可能となる。又、第2の方法では、各軸の補間
点の再分割を認めているので、動作軌跡上の位置及び姿
勢の変化の平滑差は阻害されるが、ロボットの各軸のモ
ータの能力を最大限に発揮した状態で可能な最大速度で
の移動が可能となる。
【0037】又、図4に示す動作プログラムを各移動命
令語単位で、第1の方法による移動速度、第2の方法に
よる移動速度とを選択的に設定するようにしても良い。
【0038】上記の処理を実行するためのプログラムの
処理手順は図6に示されている。ステップ100では、
上記した理論補間点数Nが4式で求められる最小値N0
に設定される。又、最小補間点数nL が∞に、最大移動
速度VH が0に初期設定される。ステップ102では、
上記した1−1、2─1の理論特性演算手段により理論
補間点数Nと移動速度Vとの関係を示す8式が求められ
る。そして、理論補間点数Nの時の移動速度Vが演算さ
れる。
【0039】次に、ステップ104で、上記した1−
2、2─2の実補間点数演算手段により、理論補間点数
Nに対応する実補間点数nを演算する。次に、ステップ
106で実補間点数nと最小補間点数nL とが比較さ
れ、実補間点数nが最小補間点数nL よりも小さい場合
には、ステップ108において、新たに、その実補間点
数nが最小補間点数nL とされ、その時の移動速度Vが
最大移動速度VH に設定される。この処理により第2の
補間方法による最小補間点数nL と最大移動速度VH
決定される。
【0040】次に、実補間点数nが理論補間点数Nに等
しいか否かが判定され、等しくなければ、ステップ11
8に移行して理論補間点数Nに対応する移動速度Vに対
して、V≦βVR (VR はロボットの最大移動制限速
度、β≦1)が成立するか否かが判定される。この判定
は理論補間点数Nを1づつ増加させて、実補間点数nを
演算して、N=nとなる補間点数Nt を求める場合に、
逐次演算を打ち切るために使用される。即ち、V≦βV
R が成立すれば、N=nとなる補間点数は存在しないと
判定する。
【0041】V≦βVR の条件が不成立ならば、ステッ
プ124において、理論補間点数Nが1だけ加算され、
ステップ102に戻り、その理論補間点数Nに対する移
動速度Vが8式を用いて演算される。以下、同様な処理
が繰り返し実行される。
【0042】ステップ110で、N=nが成立すると、
その補間点数が最適補間点数Nt とされ、ステップ11
2で補間演算のタイプが判定される。上記した第1の方
法(TYPE=1) で補間する場合には、ステップ114にお
いて、1命令語に対応した動作軌跡は最適補間点数Nt
で補間され、その時の移動速度V、即ち、最適移動速度
t がその命令語の移動速度と決定される。又、第2の
方法(TYPE=2) で補間する場合には、ステップ116に
おいて、最大移動速度VH がその命令語の移動速度と決
定される。又、ステップ118の判定結果がYes と判定
された場合には、ステップ120においてステップ11
2と同様に補間タイプが判定される。
【0043】第1の方法で補間する場合には、ロボット
の最大制限移動速度VR をその命令語の移動速度とす
る。但し、この場合には、各軸の補間点間は再分割され
ている。又、第2の方法で補間する場合には、ステップ
116で最大移動速度VH がその命令語の移動速度と決
定される。そして、ステップ126において、上記で演
算された移動速度が命令語に付されて、図4に示す動作
プログラムを図5又は図10に示す動作プログラムに書
き換えることができる。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な実施例装置で使用されるロボ
ットを示した構成図
【図2】ロボットの制御装置の構成を示したブロック
図。
【図3】動作工程における理論補間点数と移動速度との
関係を示した特性図。
【図4】修正前のロボットの動作を指令するための動作
プログラム及び教示データを示した説明図。
【図5】各軸の補間点間の再分割を行わない第1の方法
によって書き換えられた動作プログラムを示した説明
図。
【図6】動作プログラムを書き換えるためのCPUによ
る処理手順を示したフローチャート。
【図7】図4に示す修正前の動作プログラムによってロ
ボットを駆動した場合の各軸の回転速度と時間との関係
を示した特性図。
【図8】各軸の補間点間の再分割を行わない第1の方法
によって書き換えられた動作プログラムによってロボッ
トを駆動した場合の各軸の回転速度と時間との関係を示
した特性図。
【図9】各軸の補間点間の再分割を認める第2の方法に
よって書き換えられた動作プログラムによってロボット
を駆動した場合の各軸の回転速度と時間との関係を示し
た特性図。
【図10】各軸の補間点間の再分割を認める第2の方法
によって書き換えられた動作プログラムを示した説明
図。
【符号の説明】
10…ロボット 18…スイベルリスト 18a…フランジ 19…ハンド 20…CPU(理論特性演算手段、実補間点数演算手
段、最適移動速度演算手段、プログラム変換手段、最小
実補間点数演算手段、最大移動速度演算手段) 22a〜22f…サーボCPU 25…RAM(記憶手段) ステップ102…理論特性演算手段 ステップ104…実補間点数演算手段 ステップ110、102、114…最適移動速度演算手
段 ステップ106、108…最小実補間点数演算手段 ステップ106、108、116、102…最大移動速
度演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小室 文彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 田中 克久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 山本 剛志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大竹 知之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−138310(JP,A) 特開 平3−52003(JP,A) 特開 昭62−115505(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/416,19/4155 B25J 9/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指令された直線、円弧等の動作軌跡に沿
    って徐加速、一定速度、徐減速の移動を行う移動工程に
    おいて、一定時間毎の補間演算を行って指令された教示
    点への位置決めを指令する移動命令語を含む動作プログ
    ラムを生成する装置において、 前記動作プログラムを教示点データと共に記憶した記憶
    手段と、 前記動作プログラムの位置決め教示点への前記移動工程
    の距離と補間時間間隔とから前記一定速度と理論補間点
    数との関係を演算する理論特性演算手段と、 前記移動工程を前記理論補間点数で補間した時に、各補
    間点間のロボットの各軸の補間点間の角度変位量を求
    め、その角度変位量が最大値を越える場合には、角度変
    位量がその最大値を越えないように前記補間点間をさら
    に等分割するようにして、前記移動工程における実補間
    点数を演算する実補間点数演算手段と、前記理論補間点数を予め設定した最小値から1ずつ増加
    させて前記理論特性演算手段と前記実補間点数演算手段
    による演算を繰り返し、 前記実補間点数と前記理論補間点数が一致した補間点数
    で前記移動工程を補間した時の最適移動速度を演算する
    最適移動速度演算手段と、 前記動作プログラムの前記各移動命令語を前記最適移動
    速度演算手段で演算された前記各最適移動速度で制御す
    る前記移動命令語とするプログラム変換手段とから成る
    ロボットの動作プログラム生成装置。
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