JP2688491B2 - 産業用ロボットの速度制御方法および装置 - Google Patents

産業用ロボットの速度制御方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、教示(ティーイング)点間をプレイバック
動作する溶接ロボット等の産業用ロボットにおける速度
制御方法および装置に関するものである。
[従来の技術] 第6図は、産業用ロボット、例えばアーク溶接ロボッ
トによる溶接工程を示した模式図である。この第6図に
おいて、ギザギザで表わしたP2−P3間およびP5−P6間
は、アーク溶接する区間であり、これらの区間では指定
溶接脚長等により許容速度は予め決まる。これに対し
て、P1−P2,P3−P4−P5,P6−P7間は溶接区間P2−P3,P5
−P6にロボットを移動させる目的で動かす区間〔従っ
て、これらの区間P1−P2,P3−P4−P5,P6−P7を空送区間
(エアカット区間)と呼ぶ〕であるから、この空送区間
での速度は溶接施工上の制限はなく、ロボットの各軸の
モータ等の性能、即ち、ロボット自身がもつ性能により
速度は決定されるものである。
この空送区間におけるロボットのアーム先端の移動速
度を設定した場合、通常、第7図に鎖線で示すような速
度パターンを描いて速度制御され、指令速度V0までの加
速区間および停止するまでの減速区間に、所定の時間を
かけている。
また、従来、許容速度(最高速度;例えば、多関節型
ロボットの下腕については、下腕軸S2駆動用モータの最
高回転速度により制限され、約80m/min程度である。)V
maxを予め設定しておき、指令速度V0がこの許容速度Vma
xを超えている場合には、そのままではエラーが発生し
てしまうので、第7図に実線で示すように、加速中に許
容速度Vmaxに達した時点で、指令速度V0と許容速度Vmax
とに基づいて制御周期を引き伸ばして〔例えば、(V0/V
max)×(通常の制御周期)〕、指令速度V0まで加速す
ることなく許容速度Vmaxを保持し、この許容速度Vmaxか
ら減速するようにしている(最高速度自動設定機能)。
つまり、鎖線で示す通常の速度パターンを許容速度Vmax
で切り取ったほぼ台形の速度パターンを描くように速度
制御されることになる。
このように速度制御することで、指令速度V0をティー
チングした際に、テストモードにおいて指令速度V0が許
容速度Vmaxを超えてエラーが発生するか否かをチェック
する必要がなくなり、ティーチングを迅速に行なえるよ
うになる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述のような従来の速度制御手段で
は、緩加減速の機能を考慮していないため、指令速度V0
が許容速度Vmaxを超えている場合には、第7図に実線で
示すような速度パターンで制御され、加速区間から許容
速度Vmaxへ移る時点と、許容速度Vmaxから減速区間へ移
る時点との2箇所でエッジEが生じ、これらのエッジE
により、ロボットのアーム等に大きな振動が発生して制
御精度に悪影響を及ぼすことになる。
そこで、緩加減速途中においても、加速(もしくは減
速)の最初のステップで、指令速度に到達するまでのう
ちの1ステップとして全体の何分の1かを考慮して加速
(もしくは減速)の最初のステップの許容速度を定め、
この許容速度と指令速度とを比較して指令速度が許容速
度を超える場合に、許容速度と指令速度とに基づき制御
周期を延ばし、加速(もしくは減速)中、この制御周期
を保持する方法や、指令速度に到達するまでの各ステッ
プ毎に、許容速度を設定し、前述と同様にして制御周期
を変更・設定する方法が提案されている。これらの方法
を用いることにより、「振動の無い滑らかな加減速」と
「指令速度以内で最も速い速度で移動できる制御方式」
とを同時に実現できる。しかし、上記の制御方法では、
加減速時の制御周期を引き延ばすため、加減速時間が延
びタクトタイムを下げてしまうという課題がある。
本発明は、このような課題を解決しようとするもの
で、指令速度が許容速度を超えた場合にエッジを発生さ
せることなく速度制御できるようにして、エッジによる
振動発生を確実に防止し制御精度の向上をはかるととも
に、2回目以降の再生動作時には制御周期を引き延ばす
ことなく指令速度以内で最も速い速度で移動できる産業
用ロボットの速度制御方法および装置を提供することを
目的とする。
[課題を解決するための手段] このため、請求項1に記載された本発明の産業用ロボ
ット速度制御方法は、教示点間を再生動作する産業用ロ
ボットであって、上記教示点間を複数の区間に分割する
分割点を目標位置として位置制御するためのタイミング
を決めるトリガ信号を所要の制御周期で出力するように
構成したものにおいて、加速区間もしくは減速区間の最
初のステップにおける許容速度を上記産業用ロボットの
各軸毎に予め設定し、上記最初のステップに際して上記
各軸への指令速度と上記許容速度とを比較し、上記指令
速度が上記許容速度よりも大きい場合には、次のトリガ
信号を出力すべき制御周期を上記の許容速度および指令
速度の各値を用いて変更し、変更された制御周期を上記
の加速区間もしくは減速区間の間に亘って保持して1回
目の再生動作を行なうとともに、制御周期の変更データ
を記憶し、2回目以降の再生動作時には、記憶された上
記データに基づいて上記最大速度を演算し、演算した上
記最大速度を上記指令速度に代えて用いるとともに、前
記トリガ信号を前記所要の制御周期に戻して速度制御す
ることを特徴としている。
また、請求項2に記載された本発明の産業用ロボット
の速度制御方法は、前述と同様の産業用ロボットにおい
て、加速区間もしくは減速区間の各ステップにおける許
容速度を上記産業用ロボットの各軸毎に予め設定し、上
記の各ステップ毎に、上記各軸への指令速度と上記許容
速度とを比較し、上記指令速度が上記許容速度よりも大
きい場合には、次のトリガ信号を出力すべき制御周期を
上記の許容速度および指令速度の各値を用いて変更しな
がら1回目の再生動作を行なうとともに、制御周期の変
更に関するデータを記憶し、2回目以降の再生動作時に
は、記憶された上記データに基づいて上記最大速度を演
算し、演算した上記最大速度を上記指令速度に代えて用
いるとともに、前記トリガ信号を前記所要の制御周期に
戻して速度制御することを特徴としている。
さらに、請求項3に記載された本発明の産業用ロボッ
トの速度制御装置は、前述同様の産業用ロボットにおい
て、加速区間もしくは減速区間の最初のステップもしく
は各ステップにおける許容速度を上記産業用ロボットの
各軸毎に予め設定する許容速度設定手段と、上記の最初
のステップもしくは各ステップに際して上記各軸への指
令速度と上記許容速度とを比較する比較手段と、同比較
手段からの比較結果に基づき上記指令速度が上記許容速
度よりも大きい場合に次のトリガ信号を出力すべき制御
周期を上記の許容速度および指令速度の各値を用いて変
更する制御周期演算手段と、同制御周期演算手段により
制御周期の変更に関するデータを1回目の再生動作時に
記憶する記憶手段と、2回目以降の再生動作時に上記記
憶手段からの上記データに基づいて上記最大速度を演算
し得られた上記最大速度を上記指令速度に代えて設定す
る最大速度演算手段とをそなえ、前記制御周期演算手段
は、2回目以降の再生動作時に、前記トリガ信号を前記
所要の制御速度に戻すように構成されていることを特徴
としている。
[作用] 上述した本発明に係る請求項1の産業用ロボットの速
度制御方法では、加速区間もしくは減速区間の最初のス
テップに際して、各軸への指令速度と各軸の許容速度と
が比較され、指令速度が許容速度よりも大きい場合に
は、次のトリガ信号を出力すべき制御周期が許容速度お
よび指令速度の各値を用いて変更(延長)され、変更さ
れた制御周期が加速区間もしくは減速区間の間に亘って
保持されて、緩加減速機能が得られる。以上の1回目の
再生動作を行なうと同時に、制御周期の変更に関するデ
ータ(例えば指令速度と許容速度との比)を記憶してお
く。そして、2回目以降の再生動作時には記憶されたデ
ータから上記最大速度を演算してその値を指令速度に代
えて用いる。これにより、1回目の再生動作時には、制
御周期を引き延ばすリアルタイム処理をするため、加減
速時間は若干増加するが、2回目以降の再生動作時に
は、1回目の制御周期の変更データを用いて指令速度を
実現可能な最大速度に書き換えるので通常の制御周期で
速度制御が実行されることになり、加減速時間は増加し
ない。
また、請求項2の産業用ロボットの速度制御方法で
は、加速区間もしくは減速区間の各ステップ毎に、各軸
への指令速度と各軸の許容速度とが比較され、指令速度
が許容速度より大きい場合には、次のトリガ信号を出力
すべき制御周期が許容速度および指令速度の各値を用い
て変更(延長)されて、緩加減速機能が得られる。前述
した請求項1の方法と同様、以上の1回目の再生動作を
行なうと同時に、制御周期の変更に関するデータを記憶
し、2回目以降の再生動作時には記憶されたデータから
上記最大速度を演算しその値を指令速度に代えて用い
る。これにより、1回目の再生動作時には加減速時間は
若干増加するが、2回目以降の再生動作時には、1回目
の再生動作時の制御周期の変更に関するデータを用いて
本来の指令値を変更して実現可能な最大速度を指令速度
とし通常の制御周期で速度制御が実行され、加減速時間
は増加しない。
さらに、請求項3の産業用ロボットの速度制御装置
は、前述した請求項1および2の方法を実施するための
もので、加速区間もしくは減速区間の最初のステップも
しくは各ステップにおける許容速度が、許容速度設定手
段により産業用ロボットの各軸毎に予め設定され、最初
のステップもしくは各ステップに際して、比較手段によ
り各軸への指令速度と上記許容速度とが比較され、指令
速度が許容速度を超えた場合、次のトリガ信号を出力す
べき制御周期が、制御周期演算手段により許容速度およ
び指令速度に基づき変更(延長)されて、緩加減速機能
が得られることになる。また、1回目の再生動作時に
は、制御周期の変更に関するデータが記憶手段に記憶さ
れ、2回目以降の再生動作時には、最大速度演算手段に
より記憶手段からのデータに基づき上記最大速度が、最
大速度演算手段により演算され指令速度として設定され
る。これにより、2回目以降の再生動作時には、加減速
時間は増加しない。
[発明の実施例] 以下、図面により本発明の産業用ロボットの速度制御
方法および装置の実施例について説明する。第1図は本
発明の産業用ロボットの速度制御方法(請求項1,2)を
実施するための装置(請求項3)を示すブロック図であ
り、ここでは、本発明の方法を例えば2軸の関節型溶接
ロボットの速度制御に適用した場合を考える。
まず、第1図により本発明の一実施例としての産業用
ロボットの速度制御装置について説明する。
第1図において、1は各軸に接続されたロボット関節
駆動用のモータ2のための指令速度信号(この信号は教
示点間の複数の目標位置に対応するロボット連続位置決
め指令信号である)を後述のトリガ信号を受けるたびに
出力する演算装置、3は各モータ2(各軸)の位置を検
出するエンコーダ、4は演算装置1からの指令パルスと
エンコーダ3からのパルスとの偏差を計数する偏差カウ
ンタ、5はD/A変換器、6はドライバ、7は各軸ごとの
許容速度を予め設定する許容速度設定器(許容速度設定
手段)、8は演算装置1からの指令速度と許容速度設定
器7からの許容速度とを比較して指令速度が許容速度よ
りも大きい場合に制御周期変更信号を出力しそれ以外で
制御周期不変更信号を出力する比較器(比較手段)、9
は所要のタイミング(制御周期)でロボット位置制御の
ためのトリガ信号を演算装置1へ出力する制御周期演算
装置(制御周期演算手段)であるが、この制御周期演算
装置9は比較器8からの制御周期変更信号あるいは制御
周期不変更信号および演算装置1,許容速度設定器7から
の信号を受けるようになっている。なお、指令速度は次
のトリガまで(制御周期内)の移動すべきパルス量(パ
ルス列)にて出力されるので許容速度も制御周期内で各
軸が回転可能なパルス量にて設定されている。
また、10は制御周期演算装置9により制御周期を変更
することで到達した最大速度に関するデータ(制御周期
を演算する際に用いられたもので、本実施例では指令速
度と許容速度との比)を1回目の再生動作時に記憶する
記憶部(記憶手段)である。そして、本実施例におい
て、演算装置1は、2回目以降の再生動作時に記憶部10
からのデータに基づいて実現可能な最大速度を演算し得
らえた値を指令速度に代えて設定する最大速度演算手段
としての機能をそなえている。
次に、上述の装置を用いて実施される本発明の第1実
施例(請求項1による実施例)としての産業用ロボット
の速度制御方法について詳細に説明するが、本実施例で
は、指令速度への加速制御もしくは減速制御を、32ユニ
ット(32ステップ),0.32secで行なうものとする。
まず、第2図により、ゼロから指令速度への加速区間
における制御手順を説明すると、各許容速度設定器7に
は、加速区間の第1ステップにおける許容速度(各軸の
許容速度V′maxの1/32)を予め設定しておく。なお各
軸の許容速度V′maxは実際の構成ではV′maxに相当す
る本来の制御周期中に移動(回転)可能なパルス数ΔLa
にて記憶されている。したがってパルス数で表現すると
V′max/32はΔLa/32〔パルス〕となる。
そして、演算装置1から出力された各軸への指令速度
V0に基づき座標変換により求まった制御周期当たりの各
軸のモータ移動量ΔL〔パルス〕と、各許容速度設定器
7に設定された第1ステップの許容移動量ΔLa/32
(V′max/32に相当するパルス数)とを比較器8により
比較し、モータ移動量ΔLが各軸許容速度V′max/32に
相当する許容移動量ΔLa/32よりも大きい場合には、そ
の大きさに比較して、通常、20msecの制御周期を引き延
ばす。例えば、指令速度V0に関連するモータ移動量ΔL
と、許容移動量ΔLaに関連する第1ステップの許容移動
量ΔLa/32とから、制御周期演算装置9において、 {ΔL/(ΔLa/32)}・20 =(32・ΔL/ΔLa)・20(msec) を演算して、次のトリガ信号の出力時を、20msecから例
えば30msecに引き延ばす。
その後、第2ステップ以降は、上式により求まった第
1ステップの制御周期(例えば30msec)を維持し、32ス
テップ後には、通常の最高速度自動設定機能に移行して
その都度の実現可能な最大速度での駆動制御を行なう。
また、第3図により、前述の指令速度からゼロへの減
速区間における制御手順を説明すると、減速区間の第1
ステップにおいて、減速区間直前(32ユニット)の制御
周期での各軸のモータ移動量ΔL(演算装置1からの出
力)と、許容速度設定器8に設定された各軸の許容速度
V′maxに相当する許容移動量ΔLaとを比較器8により
比較し、モータ移動量ΔLが許容移動量ΔLaよりも大き
い場合には、加速区間の場合と同様に、その大きさに比
例して、通常、20msecの制御周期を引き延ばし、例えば
30msecとする。そして、第2ステップ以降は、この第1
ステップの制御周期30msecを維持して制御を行なう。た
だし、同時に通常の最高速度自動設定機能も作動させ、
これにより求まった制御周期が30msecを上回った場合
(例えば32msec)には、それを優先的に使用する。
以上のようにして、1回目の再生動作を行なうが、こ
のとき、各軸の指令移動量ΔLと許容移動量ΔLa/32と
の比(指令移動量ΔLを3000パルス、許容移動量ΔLa/3
2を2000パルスとすると、3000/2000=1.5)を記憶部10
に記憶しておく。なお多軸で構成されているので各軸単
位で求めたΔL/(ΔLa/32)のうち最も大きな値が記憶
される。
そして、2回目以降の再生動作時には、演算装置1に
おいて、記憶された比に基づき実現可能な最大速度を演
算する。つまり、指令速度V0を比(1.5)で徐算する。
演算装置1は、こうして得られた値を指令速度V0に代え
て出力して、以降の速度制御を通常の制御周期(20mse
c)にて実行する。
ついで、上述の装置を用いて実施される本発明の第2
実施例(請求項2による実施例)としての産業用ロボッ
トの速度制御方法について詳細に説明する。
まず、ゼロから指令速度への加速区間においては、各
許容速度設定器7に、加速区間の第1ステップ〜第32ス
テップまでの各ステップにおける許容速度を予め設定し
ておく。つまり、第2図に示すように、第1ステップで
は1ユニット、第2ステップでは2ユニット等のよう
に、速度ユニットの全速32ユニットに占める割合で、第
1ステップから順に、ΔLa/32,2・ΔLa/32,…,ΔLaと
許容速度に相当する許容移動量を設定する。
そして、各ステップ毎に、演算装置1から出力された
各軸への指令速度V0に基づき座標変換により求まった制
御周期当たりの各軸のモータ移動量ΔLと、各許容速度
設定器7に設定された各ステップの許容移動量(ΔLa/3
2,2・ΔLa/32,…,ΔLa)とを比較器8により比較し、
モータ移動量ΔLが許容速度よりも大きい場合には、制
御周期演算装置9により、指令速度V0に関連するモータ
移動量ΔLと、許容速度V′maxに関連する各ステップ
の許容移動量とを用いて、通常の制御周期を引き延ば
す。
例えば、各軸のモータが最高3000rpm,8000パルス/1回
転とすると、最高速度は、(3000/60)×8000=400000
パルス/secであり、制御周期20msec当たりでは、400000
×(20/1000)=8000パルスとなる。通常の最高速度自
動設定機能では、座標演算から求まった各軸の移動量
が、この8000パルスを上回り、例えば、10000パルスと
なった場合には、10000/8000の比率で制御周期を引き延
ばして、20×(10000/8000)=25msecの周期で制御する
が加速区間では、全速度ユニットが32ユニットで、今そ
の加速ステップでの速度が16ユニットであるとすれば、
各軸の制御周期内の最高移動量(許容速度設定器7に設
定される第16ステップの許容速度)を8000×(16/32)
=4000パルスとして同様の制御を行なう。即ち、10000
パルスに対しては、20×(10000/4000)=50msecの周期
で制御を行なう。このとき、演算装置1は、次のステッ
プが全ユニット(例えば32ユニット)に対して何ユニッ
トであるかの(そのステップでのユニット/全ユニッ
ト)の比を出力するか、または、全ユニット数と第何ス
テップであるかを出力する。
このようにして、制御周期演算装置9が制御周期を引
き延ばしてトリガ信号を出力し、加速区間を終了した後
には、通常の最高速度自動設定機能に移行してその都度
の許容速度での駆動制御を行なう。
また、前述の指令速度からゼロへの減速区間において
は、上述した加速区間の場合と同様に、各ステップにお
ける速度ユニット数と全ユニット数との比で、その減速
ステップにおける適正な最高速度を求め、この値を用い
て座標演算から求まるモータ移動量がこの値を上回る場
合には、制御周期演算装置9において、その比により制
御周期を引き延ばす。
以上のようにして、1回目の再生動作を行なうが、こ
のとき、第2実施例では、各ステップ毎に許容速度が設
定されているので、各ステップ毎に指令速度と許容速度
との比が得られるが、この第2実施例では、複数の比の
平均値,最初の値,中間の値,最後の値等何らかの代表
値を、データとして記憶部10に記憶しておく。
そして、2回目以降の再生動作時には、第1実施例と
同様、演算装置1は、記憶された比で指令速度V0を除算
して最大速度(通常に許容速度Vmax対応する)を演算
し、その値を指令速度V0に代えて出力して、以降の速度
制御を通常の制御周期(20msec)にて実行する。
なお、演算装置1は、次の点までの移動パルスを出力
し、このパルスに従って偏差カウンタ4がゼロになる方
向にモータ2を制御する構成になっている。そして、指
令速度に相当するパルス数の出力(上記モータ移動量に
対応する)が通常は予め定められた制御周期(例えば20
msec)毎に行なわれるが、このパルスが加減速区間の第
1ステップもしくは各ステップにおける各軸毎の許容速
度に相当するパルスを上回る場合、制御周期演算装置9
により、前記式等に基づく演算を行ない、適正周期(例
えば30msec)を得て、上記適正周期毎にトリガ信号を出
力し、演算装置1から次の指令パルスを出力する構成と
なっている。
また、第1図に示すものは、ロボットが2軸の場合で
あるが、その他多軸のロボットにも、また、極座標ロボ
ット,円筒座標ロボット,直交座標ロボット,多関節ロ
ボットにも同様にして、本方法の適用が可能である。ま
た、本方法は、PTP制御,CP制御等を問わず同様に適用さ
れる。
以上のように、第1,第2いずれの実施例によっても、
緩加減速機能が得られ、第4図に示すように(1回目の
再生動作時は図中の実線、2回目以降の再生動作時は図
中の一点鎖線)、指令速度V0が許容速度Vmaxを超えた場
合に、従来のようなエッジを発生させることなく速度制
御が行なわれ、エッジによる振動発生が確実に防止され
るので、ロボットの制御精度が大幅に向上する。
また、第1,第2実施例のいずれも、加減速時に最初の
ステップあるいは各ステップ毎に各軸の指令速度V0が許
容速度Vmaxを上回っている比率だけ制御周期を引き延ば
すために、第4図に示すように、1回目の再生動作時の
加減速時間は本来の加減速時間よりも若干長くなってし
まう。しかも、1回目の再生動作時にはリアルタイムで
制御処理を行なっているので、教示された指令速度によ
る合成移動速度を見なおすことは無理である。しかし、
2回目以降の再生動作時には、1回目の再生動作時に制
御周期を引き延ばすために用いた比率を記憶しておくこ
とで、合成移動速度を見なおすことは可能である。本発
明はこの点に着目したものである。
例えば、指令速度を150m/min、ロボットのある姿勢,
移動方向による限界の移動速度つまり許容速度が100m/m
inとし、加速時間が本来0.32secであるとすると、前述
した第1,第2実施例のいずれによっても、1回目の再生
動作時の加減速時間は、第4図に実線で示すように、0.
32×(150/100)=0.48secとなり、0.16secだけ延びた
ことになる。なお、実際には最初のステップもしくは各
ステップでの各軸の許容速度と指令速度との比で求めら
れるが、以上の説明では、説明を容易にするため簡略化
して記載している。
そこで、1回目の再生動作時に制御周期を1.5倍に引
き延ばしたこと(比1.5)を記憶部10に記憶しておき、
2回目以降の再生動作時には、演算装置1により、加減
速時のみは指令速度を記憶された比にて除算し(つま
り、150/1.5=100)、1回目の再生動作時の最大速度10
0m/minを求める。そして、指令速度150m/minに代えて速
度100m/minを指令速度として設定・出力し、以後の制御
は通常の制御周期にて実行する。
これにより、2回目以降の再生動作時には、制御周期
を引き延ばす必要がなくなり、第4図に一点鎖線で示す
ように、加減速時間は本来の時間(0.32sec)となるの
である。
なお、実際には、2回目以降の再生動作時であって
も、各ステップ毎の状況、事情により、いくつかのステ
ップではわずかながら制御周期を引き延ばす場合もある
が、本実施例によれば、1回目の加減速時間に比べて2
回目以降の加減速時間が本来の時間にかなり近づくこと
には相違ない。
また、2回目以降の再生動作においても、加減速区間
を除く本来一定速度で移動すべき区間は、教示された合
成移動速度(指令速度)をそのまま用いる。これは、移
動途中で速度の引き出せる区間では速度を最大限に引き
出すためである。
さらに、偏差カウンタ4に入るパルス列を等間隔にし
た方がサーボ制御上有利であるので、第1図の装置に代
えて第5図に示すような構成の装置を用いてもよい。こ
の第5図に示すものでは、次の補間点までの移動パルス
数を主演算装置1A(第1図に示した演算装置1と同様に
最大速度演算手段の機能も兼ねる)から出力し、これを
比較器8Aにより許容速度を上回っていないかチェック
し、もし上回っている場合は制御周期演算装置9にて適
正な制御周期を演算し、これにより主演算装置1Aに対し
ては次のトリガ信号を遅らせる一方、サーボ演算装置11
に対しては制御周期演算装置9から等間隔のパルス列を
作り出すデータとして制御周期を出力させるようにす
る。このようにすれば、偏差カウンタ4に入るパルス列
を等間隔にしながら、本方法を実施することが可能であ
る。また、第5図の装置では、許容速度設定器7Aに設定
される許容速度は一定値でなく、状態に応じて主演算装
置1Aからの信号により変更できるようになっている。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明の請求項1および請求項
2のいずれの産業用ロボットの速度制御方法によって
も、緩加減速機能が得られるとともに、2回目以降の再
生動作時には1回目の再生動作時の最大速度を指令速度
とし通常の制御周期で速度制御を実行できるので、エッ
ジによる振動発生が確実に防止されて、ロボットの制御
精度が大幅に向上するとともに、2回目以降の再生動作
時には、教示された指令速度を変更する学習制御的な機
能が得られ、加減速時間の増加を防止できるともに、加
減速時間を本来の短い時間とすることができる効果があ
る。
また、本発明の請求項3の産業用ロボットの速度制御
装置によれば、請求項1もしくは請求項2による方法を
実施することができ、緩加減速機能が得られ、また、2
回目以降の再生動作時には1回目の再生動作時の最大速
度を指令速度とし通常の制御周期で速度制御を実行でき
るように構成されているので、請求項1および2の方法
と同様に、エッジによる振動発生が確実に防止されて、
ロボットの制御精度が大幅に向上するとともに、2回目
以降の再生動作時には、教示された指令速度を変更する
学習制御的な機能が得られ、加減速時間の増加を防止で
きるともに、加減速時間を本来の短い時間とすることが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本発明の産業用ロボットの速度制御方法お
よび装置の実施例を示すもので、第1図は本発明の産業
用ロボットの速度制御方法を実施するための装置を示す
ブロック図、第2,3図はいずれも本実施例の動作を説明
するためのグラフ、第4図は本実施例の効果を説明する
ためのグラフ、第5図は本方法を実施するための装置の
変形例を示すブロック図であり、第6図はアーク溶接ロ
ボットによる溶接工程を示した模式図、第7図は従来の
産業用ロボットの速度制御手段による動作を説明するた
めのグラフである。 1……演算装置(最大速度演算手段)、1A……主演算装
置(最大速度演算手段)、2……モータ、3……エンコ
ーダ、4……偏差カウンタ、5……D/A変換器、6……
ドライバ、7,7A……許容速度設定器(許容速度設定手
段)、8,8A……比較器(比較手段)、9……制御周期演
算装置(制御周期演算手段)、10……記憶部(記憶手
段)、11……サーボ演算装置。 なお、図中、同一の符号は同一、又は相当部分を示して
いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 19/407 Q

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】教示点間を再生動作する産業用ロボットで
    あって、上記教示点間を複数の区間に分割する分割点を
    目標位置として位置制御するためのタイミングを決める
    トリガ信号を所要の制御周期で出力するように構成した
    ものにおいて、加速区間もしくは減速区間の最初のステ
    ップにおける許容速度を上記産業用ロボットの各軸毎に
    予め設定し、上記最初のステップに際して上記各軸への
    指令速度と上記許容速度とを比較し、上記指令速度が上
    記許容速度よりも大きい場合には、次のトリガ信号を出
    力すべき制御周期を上記の許容速度および指令速度の各
    値を用いて変更し、変更された制御周期を上記の加速区
    間もしくは減速区間の間に亘って保持して1回目の再生
    動作を行なうとともに、制御周期の変更に関するデータ
    を記憶し、2回目以降の再生動作時には、記憶された上
    記データに基づいて上記最大速度を演算し、演算した上
    記最大速度を上記指令速度に代えて用いるとともに、前
    記トリガ信号を前記所要の制御周期に戻して速度制御す
    ることを特徴とする産業用ロボットの速度制御方法。
  2. 【請求項2】教示点間を再生動作する産業用ロボットで
    あって、上記教示点間を複数の区間に分割する分割点を
    目標位置として位置制御するためのタイミングを決める
    トリガ信号を所要の制御周期で出力するように構成した
    ものにおいて、加速区間もしくは減速区間の各ステップ
    における許容速度を上記産業用ロボットの各軸毎に予め
    設定し、上記の各ステップ毎に、上記各軸への指令速度
    と上記許容速度とを比較し、上記指令速度が上記許容速
    度よりも大きい場合には、次のトリガ信号を出力すべき
    制御周期を上記の許容速度および指令速度の各値を用い
    て変更しながら1回目の再生動作を行なうとともに、制
    御周期の変更に関するデータを記憶し、2回目以降の再
    生動作時には、記憶された上記データに基づいて上記最
    大速度を演算し、演算した上記最大速度を上記指令速度
    に代えて用いるとともに、前記トリガ信号を前記所要の
    制御周期に戻して速度制御することを特徴とする産業用
    ロボットの速度制御方法。
  3. 【請求項3】教示点間を再生動作する産業用ロボットで
    あって、上記教示点間を複数の区間に分割する分割点を
    目標位置として位置制御するためのタイミングを決める
    トリガ信号を所要の制御周期で出力するように構成した
    ものにおいて、加速区間もしくは減速区間の最初のステ
    ップもしくは各ステップにおける許容速度を上記産業用
    ロボットの各軸毎に予め設定する許容速度設定手段と、
    上記の最初のステップもしくは各ステップに際して上記
    各軸への指令速度と上記許容速度とを比較する比較手段
    と、同比較手段からの比較結果に基づき上記指令速度が
    上記許容速度よりも大きい場合に次のトリガ信号を出力
    すべき制御周期を上記の許容速度および指令速度の各値
    を用いて変更する制御周期演算手段と、同制御周期演算
    手段により制御周期の変更に関するデータを1回目の再
    生動作時に記憶する記憶手段と、2回目以降の再生動作
    時に上記記憶手段からの上記データに基づいて上記最大
    速度を演算し得られた上記最大速度を上記指令速度に代
    えて設定する最大速度演算手段とがそなえ、前記制御周
    期演算手段は、2回目以降の再生動作時に、前記トリガ
    信号を前記所要の制御速度に戻すように構成されている
    ことを特徴とする産業用ロボットの速度制御装置。
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