JPH08155647A - 溶接ロボットのウィービング制御装置 - Google Patents

溶接ロボットのウィービング制御装置

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JPH08155647A
JPH08155647A JP6294798A JP29479894A JPH08155647A JP H08155647 A JPH08155647 A JP H08155647A JP 6294798 A JP6294798 A JP 6294798A JP 29479894 A JP29479894 A JP 29479894A JP H08155647 A JPH08155647 A JP H08155647A
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JP
Japan
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axis
weaving
axes
torch
tip
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JP6294798A
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Inventor
Yasuo Samejima
泰郎 鮫島
Nobuyoshi Yamanaka
伸好 山中
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】理想的な軌跡による任意方向へのウィービング
制御を高精度に実現することを目的とする。 【構成】少なくとも5自由度を有する多関節溶接ロボッ
トの各軸を用いて溶接トーチ先端を溶接線に沿って移動
させるとともに、前記多関節溶接ロボットのトーチ先端
側の4つの軸から選択した3つの軸を用いて溶接トーチ
先端を溶接線に対し左右にウィービング相対量だけ揺動
させることによりウィービング動作を行う溶接ロボット
のウィービング制御装置において、前記選択した3つの
軸について当該軸のみが微小距離回転したときにトーチ
先端の動く方向を各別に求め、ウィービング相対量を前
記求めた3つの軸の方向に分解することにより該3軸の
変化量を求め、これら求めた変化量に基づいて前記選択
した各3軸の目標角度を求め、この目標角度にしたがっ
てウィービング軌跡の振幅方向への動きを実現してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多関節溶接ロボット
のウィービング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】産業
用ロボットを用いて溶接を行う場合、ロボット先端に溶
接トーチを持たせるが、このときウィービングと呼ばれ
る、トーチを左右に振動させながら溶接する方法がよく
用いられる。
【0003】多関節ロボットには、基本軸と呼ばれる主
にトーチの位置を決めるための軸と、手首軸と呼ばれ
る、主にトーチの姿勢を決めるための軸がある。通常、
基本軸は3軸、手首軸は2軸又は3軸という形が一般的
であるが、何れの場合もウィービング動作の際には以下
のような手順が踏まれる。
【0004】(1)溶接線の始点,終点、溶接速度を教示
する。 (2)ウィービングの振幅と周波数を入力する。 (3)ウィービング面を決めるパラメータを入力する。ウ
ィービング面とは、ウィービングの際にトーチ先端が動
く平面をいい、トーチを水平に振るのか或いは傾きをつ
けて振るのかを表すものである。面の決定には、面を決
定するための2つの補助点を教示する方法、ロボット座
標に対するウィービング面の傾きを入力する方法があ
る。
【0005】(4)所望のウィービング軌跡を描くため
に、ウィービング相対量を動作周期毎に決定する。ウィ
ービング相対量は、本来の溶接線から溶接トーチ先端を
どのくらいの距離振幅方向に離すか示す値である。した
がって、本来の溶接線位置にウィービング相対量を加算
した位置がロボットの目標位置となる。
【0006】以上が、ウィービング溶接の手順である
が、かかるウィービング溶接を行う際、ロボットの各軸
をどのように動作せるかが軌跡精度を向上させる上で問
題になり、従来より各種方法がとられている。
【0007】或る従来手法では、基本軸と手首軸の全て
の軸を動かしてウィービングを行う。すなわち、ウィー
ビング動作も通常の移動動作と同じとみなし、動作周期
毎に目標位置を各軸角度に逆変換し、この逆変換により
求められた各軸角度に従って各軸を駆動する。この結
果、この従来手法ではロボットの全ての軸が振動動作す
る。
【0008】ここで、多関節ロボットは構造上、基本軸
は、剛性が低くかつ位置や姿勢によってそのイナーシャ
が大きく異なる。このため、上記従来手法では、ウィー
ビング精度が低く、所望の振幅を得ることはできない。
また、低い基本振動数を有する基本軸を含めてウィービ
ング溶接を行う上記従来手法では、ウィービング周波数
を高く設定することができない。
【0009】そこで、基本軸は本来の溶接線を辿るよう
に制御するとともに、手首軸を振幅方向にウィービング
相対量だけ動くように動作させるようにすることで、固
有振動数の高い手首軸を用いてウィービングを行うよう
にした手法が各種提案されており、以下に2つの従来例
(特開平5−73130号公報,特開平1−27367
4号公報)を示す。
【0010】特開平5−73130号公報では、基本3
軸は溶接線に沿った軌跡を保つための動作を行わせ、手
首3軸のみを使用してウィービングパターンを生成する
とともに、図9に示すように、ウィービングのための回
転軸中心P1とトーチ先端Peを結ぶベクトルV1が、回
転軸中心P1と真の目標位置Pwとを結ぶベクトルV2に
重なるように振り角θを求め、該円弧状に変化していく
各トーチ位置を目標位置としてこれを手首軸3軸の各軸
の位置に逆変換する。
【0011】しかしこの従来手法では、トーチ先端の軌
跡は円弧となるので、トーチ先端点Peが真の目標位置
Pwには一致しない。すなわち、ウィービングは本来、
振幅中心位置からPw位置までを直線で動かさなくては
ならないので、上記従来手法では充分な溶接品質が得ら
れないという問題がある。
【0012】つぎに、特開平1−273674号公報で
は、トーチの単振動ウィービングを手首軸による制御と
しかつ溶接線倣いの動作制御をアーム軸による制御とす
るとともに、図10に示すように、溶接トーチの延長線
X−X´が手首軸の各軸α,β,γの交点Oに交わるよ
うに手首軸を位置させてウィービングを行うようにして
いる。
【0013】しかし、この従来手法では、手首3軸のう
ちの1つの軸に関しては、この軸を回転させてもトーチ
先端は動かなくなり、手首3軸でウィービングするとい
っても、実質は2軸でのウィービングとなり、任意の方
向へのウィービングは不可能である。
【0014】この発明はこのような実情に鑑みてなされ
たもので、理想的な軌跡による任意方向へのウィービン
グ制御を高精度に実現できる溶接ロボットのウィービン
グ制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明では、少なくと
も5自由度を有する多関節溶接ロボットの各軸を用いて
溶接トーチ先端を溶接線に沿って移動させるとともに、
前記多関節溶接ロボットのトーチ先端側の4つの軸から
選択した3つの軸を用いて溶接トーチ先端を溶接線に対
し左右にウィービング相対量だけ揺動させることにより
ウィービング動作を行う溶接ロボットのウィービング制
御装置において、前記選択した3つの軸について、当該
軸のみが微小距離回転したときにトーチ先端の動く方向
ベクトルを各別に求める第1の演算手段と、前記ウィー
ビング相対量を前記求めた3つの軸についての方向ベク
トルに分解することにより該3軸の変化量を求める第2
の演算手段と、これら求めた変化量に基づいて前記選択
した各3軸の目標角度を求める第3の演算手段とを備え
るようにしている。
【0016】
【作用】本発明によれば、6軸ロボットであれば、溶接
トーチ先端側の第4軸、第5軸、第6軸からなる3軸、
あるいは第3軸、第4軸、第5軸からなる3軸を用いて
溶接トーチ先端を単振動動作させる。また、5軸ロボッ
トであれば、溶接トーチ先端側の第3軸、第4軸、第5
軸からなる3軸を用いて溶接トーチ先端を単振動動作さ
せる。
【0017】そして、前記選択した3つの軸について、
当該軸のみが微小距離回転したときにトーチ先端の動く
方向を各別に求め、ウィービング相対量を前記求めた3
つの軸の方向に分解することにより該3軸の変化量を求
め、これら求めた変化量に基づいて前記選択した各3軸
の目標角度を求めることによりウィービング制御の前記
単振動動作を行わせるようにしている。
【0018】このように本発明によれば、トーチ先端の
移動ベクトルがウィービング相対量ベクトルになるよう
に各軸の回転角を求めるようにしているので、ウィービ
ングの振幅方向への精度は飛躍的に向上する。
【0019】
【実施例】以下、この発明を添付図面に示す実施例に従
って詳細に説明する。
【0020】図2は、本発明が適用される溶接ロボット
の外観を示している。この図2に示す溶接ロボットは、
6軸の垂直多関節ロボットであり、第1軸J1、第2軸
J2および第3軸J3から成る基本軸と、第4軸J4、第
5軸J5および第6軸J6から成る手首軸とを有し、その
先端に溶接トーチ10が取り付けられている。また、以
下の実施例において、ロボットは直交座標系X−Y−Z
によって制御され、トーチ先端の位置やウィービング相
対量はこの座標系で表現される。
【0021】図2は、ウィービング軌跡を示すもので、
始点P1から終点P2に至る溶接線に沿った軌跡に、各時
刻におけるウィービング相対量Wを加えたものがウィー
ビング軌跡となる。点Peは或る時刻における溶接線上
の位置を示し、点Pwは同時刻におけるウィービング軌
跡上の目標位置を示している。
【0022】次に、図1および図4に従ってこの発明の
第1実施例を示す。この第1の実施例では、上記6軸多
関節ロボットの手首軸、すなわち第4軸J4〜第6軸J6
をウィービング軸として用いるようにする。
【0023】図4において、教示データ保存部1には、
予め教示された教示データが(溶接線の始点位置デー
タ、溶接線の終点位置データ、溶接速度など)が予め保
存されている。ウィーブデータ保存部2には、振幅、周
波数、ウィービング面を決めるパラメータ(補助点ある
いは傾き角)が予め設定されている。逆変換部3は、教
示データ保存部1に記憶された教示データを用いて各時
刻における溶接線上の位置に対応する各軸J1〜J6の目
標角度θ1〜θ6を求める。ウィーブ相対量計算部4で
は、ウィーブデータ保存部2に記憶されたウィーブデー
タから各時刻におけるウィービング相対量Wを求める。
ウィーブ動作演算部5では、ウィービング相対量Wおよ
び目標角度θ1〜θ6から各時刻におけるウィービング相
対量Wを実現する手首軸各軸J4〜J6の変化量Δθ4〜
Δθ6を求める。ロボット動作指令部6では、逆変換部
3から入力される基本軸J1〜J3の目標角度θ1〜θ3を
基本軸J1〜J3の指令値Θ1〜Θ3としてロボットに出力
するとともに、逆変換部3から入力される手首軸各軸J
4、J5、J6の目標角度θ4〜θ6に、ウィーブ動作演算
部5で求めた手首軸各軸J4、J5、J6の変化量Δθ4、
Δθ5、Δθ6をそれぞれ加算し、該加算結果(θ4+Δθ
4)、(θ5+Δθ5)、(θ6+Δθ6)を手首軸J4〜J6
の指令値Θ4〜Θ6としてロボットに出力する。
【0024】以下、上記図4の構成の動作を図1のフロ
ーチャートにしたがって詳細に説明する。なお、このフ
ローチャートは、或る時刻におけるウィービング軌跡上
の目標位置Pw(図3参照 )に対応する各軸J1〜J6の
目標値Θ1〜Θ6を演算する場合について示している。
【0025】ロボット動作中、逆変換部3では、教示デ
ータ保存部1に記憶された教示データを用いて或る時刻
における溶接線上の点Peの座標(Xe,Ye,Ze)を求
め、さらにこのPe座標(Xe,Ye,Ze)を各軸の角度
θ1〜θ6に変換する(ステップ100)。
【0026】次に、ウィーブ相対量演算部4は、ウィー
ビングデータを用いて点Peにおけるウィービング相対
量W(Wx,Wy,Wz)を求める(ステップ110)。
【0027】次に、ウィーブ動作演算部5では、ウィー
ビング動作を行わせる3つの軸J4〜J6について、当該
軸のみが微小距離回転したときにトーチ先端の動く方向
を各別に求める(ステップ120)。詳細は以下の通り
である。
【0028】まず、第4軸J4に関しては、第4軸J4の
軸方向の単位ベクトルをi4とし、第4軸J4とトーチ先
端を結ぶベクトルをv4とするとき、第4軸J4のみが回
転したときトーチ先端が動く方向ベクトルa4は次式の
ようになる。
【0029】 a4=i4*v4 (*はベクトル積) …(1) 図5は、図1に示した6軸多関節ロボットを模式的に示
すものであり、この図5に示した各部の寸法や角度を用
いると、上記単位ベクトルi4やベクトルv4は、次式の
ように示される。
【0030】 第5軸J5に関しても同様であり、第5軸J5の軸方向の
単位ベクトルをi5とし、第5軸J5とトーチ先端を結ぶ
ベクトルをv5とするとき、第5軸J5のみが回転したと
きトーチ先端が動く方向ベクトルa5は次式のようにな
る。
【0031】 a5=i5*v5 (*はベクトル積) …(4) 第6軸J6に関しても同様であり、第6軸J6の軸方向の
単位ベクトルをi6とし、第6軸J6とトーチ先端を結ぶ
ベクトルをv6とするとき、第6軸J6のみが回転したと
きトーチ先端が動く方向ベクトルa6は次式のようにな
る。
【0032】 a6=i6*v6 (*はベクトル積) …(5) つぎに、ウィーブ動作演算部5は、ウィーブ相対量計算
部4で求めた点Peにおけるウィービング相対量Wを前
記求めた3つの方向ベクトルa4,a5,a6に分解する
ことにより前記3つの軸J4〜J6の変化量Δθ4,Δθ
5,Δθ6を求める(ステップ130)。
【0033】すなわち、 W=Δθ4・a4+Δθ5・a5+Δθ6・a6 …(6) であるので、 とすれば、上記(6)式は下式(8)のようになるの
で、 上記(8)式を下式(9)のように逆変換することによ
り、軸J4〜J6の変化量Δθ4,Δθ5,Δθ6を求める
ことができる。
【0034】 ロボット動作指令部6は、逆変換部3から入力される基
本軸J1〜J3の目標角度θ1〜θ3を基本軸J1〜J3の指
令値Θ1〜Θ3としてロボットに出力するとともに、逆変
換部3から入力される手首軸各軸J4、J5、J6の目標
角度θ4〜θ6に、ウィーブ動作演算部5で求めた手首軸
各軸J4、J5、J6の変化量Δθ4、Δθ5、Δθ6をそれ
ぞれ加算し、該加算結果(θ4+Δθ4)、(θ5+Δθ
5)、(θ6+Δθ6)を手首軸J4〜J6の指令値Θ4〜Θ6
としてロボットに出力する(ステップ140)。
【0035】このように上記実施例によれば、図6に示
すように、各手首軸J4〜J6が回転したときに、トーチ
先端が動く方向ベクトルV3が常にウィービング相対量
ベクトルWに一致するように各手首軸J4〜J6の回転角
を求めるようにしている。すなわち本実施例によれば、
トーチ先端Peは常に目標位置Pwの方向に向かって直線
移動しかつ最終的にはトーチ先端が目標位置Pwに一致
する。このため本実施例によれば、先に述べた従来技術
のように、トーチ先端の軌跡が円弧となることはなく、
高精度のウィービング溶接をなし得る。
【0036】次に、図7および図8に従ってこの発明の
第2実施例を示す。この第2の実施例では、上記6軸多
関節ロボットの第3軸J3,第4軸J4、第5軸J5をウ
ィービング軸として用いるようにしている。
【0037】すなわち、実際の産業用ロボットでは溶接
トーチ先端は第6軸J6の回転軸上に一致するよう装着
することが多くあるため、その場合は第6軸J6を回転
させてもトーチ先端は動かない。つまり、このような場
合はウィービングで動くことのできる軸が2軸に減るの
で、動けない方向がでてくる。
【0038】また、図1のように、第5軸が0゜付近に
ある場合に、第4軸J4を動かしたときにトーチ先端が
動く方向ベクトルと、第6軸をを動かしたときのそれと
は同じものになる。すなわち、このような場合も、ウィ
ービングで動くことのできる軸が2軸に減る。
【0039】そこで、この第2実施例では、第6軸J6
の代わりに基本軸の第3軸を用いるようにする。基本軸
のうち第1軸J1や第2軸J2などトーチ先端から遠い軸
ほど剛性が低く、イナーシャの変化も大きくなるため、
よりトーチ先端に近い第3軸を用いるようにする。この
ことにより、高周波数でのウィービングが可能になると
共に、トーチの装着位置や軸の角度によって溶接トーチ
を動かすことができる軸が減ることもない。以下、その
詳細について説明する。
【0040】図7において、教示データ保存部1、ウィ
ーブデータ保存部2、逆変換部3、およびウィーブ相対
量計算部4は先の図4の各構成要素と全く同様に機能
し、ウィーブ動作演算部7およびロボット動作指令部8
の機能のみが先の第1の実施例と異なる。
【0041】ウィーブ動作演算部7では、ウィービング
相対量Wおよび目標角度θ1〜θ6から各時刻におけるウ
ィービング相対量Wを実現する手首軸各軸J3〜J5の変
化量Δθ3〜Δθ5を求める。ロボット動作指令部8で
は、逆変換部3から入力される第1軸、第2軸及び第6
軸J1,J2,J6の目標角度θ1,θ2,θ6をこれら各軸の指
令値Θ1,Θ2,Θ6としてロボットに出力するとともに、
逆変換部3から入力される第3軸〜第5軸J3〜J5の目
標角度θ3〜θ5に、ウィーブ動作演算部7で求めた第3
軸〜第5軸J3〜J5の変化量Δθ3、Δθ4、Δθ5をそ
れぞれ加算し、該加算結果(θ3+θ3)、(θ4+Δθ
4)、(θ5+Δθ5)をこれら各軸の指令値Θ3〜Θ5とし
てロボットに出力する。
【0042】以下、この第2実施例の動作を図8のフロ
ーチャートにしたがって詳細に説明する。
【0043】ロボット動作中、逆変換部3では、教示デ
ータ保存部1に記憶された教示データを用いて或る時刻
における溶接線上の点Peの座標(Xe,Ye,Ze)を求
め、さらにこのPe座標(Xe,Ye,Ze)を各軸の角度
θ1〜θ6に変換する(ステップ200)。
【0044】次に、ウィーブ相対量演算部4は、ウィー
ビングデータを用いて点Peにおけるウィービング相対
量W(Wx,Wy,Wz)を求める(ステップ210)。
【0045】次に、ウィーブ動作演算部7では、ウィー
ビング動作を行わせる3つの軸J3〜J5について、当該
軸のみが微小距離回転したときにトーチ先端の動く方向
を各別に求める(ステップ220)。詳細は以下の通り
である。
【0046】まず、第3軸J4に関しては、第3軸J3の
軸方向の単位ベクトルをi3とし、第3軸J3とトーチ先
端を結ぶベクトルをv3とするとき、第3軸J3のみが回
転したときトーチ先端が動く方向ベクトルa3は次式の
ようになる。
【0047】 a3=i3*v3 (*はベクトル積) …(10) 先の図5に示した各値を用いると、上記単位ベクトルi
3やベクトルv3は、次式のように示される。
【0048】 第4軸J4に関しても同様であり、第4軸J4の軸方向の
単位ベクトルをi4とし、第4軸J4とトーチ先端を結ぶ
ベクトルをv4とするとき、第4軸J4のみが回転したと
きトーチ先端が動く方向ベクトルa4は次式のようにな
る。
【0049】 a4=i4*v4 (*はベクトル積) …(13) 第5軸J5に関しても同様であり、第5軸J5の軸方向の
単位ベクトルをi5とし、第5軸J5とトーチ先端を結ぶ
ベクトルをv5とするとき、第5軸J5のみが回転したと
きトーチ先端が動く方向ベクトルa5は次式のようにな
る。
【0050】 a5=i5*v5 (*はベクトル積) …(14) つぎに、ウィーブ動作演算部7は、ウィーブ相対量計算
部4で求めた点Peにおけるウィービング相対量Wを前
記求めた3つの方向ベクトルa3,a4,a5に分解する
ことにより前記3つの軸J3〜J5の変化量Δθ3,Δθ
4,Δθ5を求める(ステップ230)。
【0051】すなわち、 W=Δθ3・a3+Δθ4・a4+Δθ5・a5 …(15) であるので、 とすれば、上記(15)式は下式(17)のようになる
ので、 上記(17)式を下式(18)のように逆変換すること
により、軸J3〜J5の変化量Δθ3,Δθ4,Δθ5を求
めることができる。
【0052】 次に、ロボット動作指令部8では、逆変換部3から入力
される第1軸、第2軸及び第6軸J1,J2,J6の目標角
度θ1,θ2,θ6をこれら各軸の指令値Θ1,Θ2,Θ6として
ロボットに出力するとともに、逆変換部3から入力され
る第3軸〜第5軸J3〜J5の目標角度θ3〜θ5に、ウィ
ーブ動作演算部7で求めた第3軸〜第5軸J3〜J5の変
化量Δθ3、Δθ4、Δθ5をそれぞれ加算し、該加算結
果(θ3+θ3)、(θ4+Δθ4)、(θ5+Δθ5)をこれ
ら各軸の指令値Θ3〜Θ5としてロボットに出力する(ス
テップ240)。
【0053】なお、上記各実施例では、本発明を6軸多
関節ロボットに適用するようにしたが、本発明を5軸多
関節ロボットに適用するようにしてもよい。この場合、
ウィービング軸としては、溶接トーチ先端側の、第3
軸、第4軸および第5軸を選択する。
【0054】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
ウィービング用としてトーチ先端側の4つの軸のうちの
3つの軸を選択するとともに、前記選択した3つの軸に
ついて、当該軸のみが微小距離回転したときにトーチ先
端の動く方向ベクトルを各別に求め、ウィービング相対
量を前記求めた3つの軸の方向ベクトルに分解すること
により該3軸の変化量を求め、これら求めた変化量に基
づいてウィービング制御を行うようにしたので、トーチ
先端は振幅方向の目標位置に向かって直線軌跡を描きか
つ最終的にはトーチ先端が振幅方向目標位置に一致する
ようになり、これにより、理想的な軌跡による任意方向
へのウィービング制御が高精度に実現できる。また、ウ
ィービング用の軸として、固有振動数の高い溶接トーチ
先端に近い3つの軸を選ぶようにしたので、高周波数で
のウィービングも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の作用を示すフローチャ
ート。
【図2】6軸多関節溶接ロボットの外観構成を示す図。
【図3】ウィービング軌跡を示す図。
【図4】この発明の第1実施例の制御構成を示すブロッ
ク図。
【図5】6軸多関節ロボットの動作演算のための各種パ
ラメータが記入された模式図。
【図6】この発明によるウィービング動作を説明する
図。
【図7】この発明の第2実施例の制御構成を示すブロッ
ク図。
【図8】この発明の第2実施例の作用を示すフローチャ
ート。
【図9】従来技術を示す図。
【図10】他の従来技術を示す図。
【符号の説明】
1…教示データ保存部 2…ウィーブデータ保存部 3…逆変換部 4…ウィーブ相対量計算部 5…ウィーブ動作演算部 6…ロボット動作指令部 7…ウィーブ動作演算部 8…ロボット動作指令部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 19/18 19/4093

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも5自由度を有する多関節溶接ロ
    ボットの各軸を用いて溶接トーチ先端を溶接線に沿って
    移動させるとともに、前記多関節溶接ロボットのトーチ
    先端側の4つの軸から選択した3つの軸を用いて溶接ト
    ーチ先端を溶接線に対し左右にウィービング相対量だけ
    揺動させることによりウィービング動作を行う溶接ロボ
    ットのウィービング制御装置において、 前記選択した3つの軸について、当該軸のみが微小距離
    回転したときにトーチ先端の動く方向ベクトルを各別に
    求める第1の演算手段と、 前記ウィービング相対量を前記求めた3つの軸について
    の方向ベクトルに分解することにより該3軸の変化量を
    求める第2の演算手段と、 これら求めた変化量に基づいて前記選択した各3軸の目
    標角度を求める第3の演算手段と、 を備えるようにした溶接ロボットのウィービング制御装
    置。
JP6294798A 1994-11-29 1994-11-29 溶接ロボットのウィービング制御装置 Pending JPH08155647A (ja)

Priority Applications (1)

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JP6294798A JPH08155647A (ja) 1994-11-29 1994-11-29 溶接ロボットのウィービング制御装置

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