JP2002091568A - パラレルリンク機構の制御方法及び制御装置 - Google Patents

パラレルリンク機構の制御方法及び制御装置

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JP2002091568A
JP2002091568A JP2000282145A JP2000282145A JP2002091568A JP 2002091568 A JP2002091568 A JP 2002091568A JP 2000282145 A JP2000282145 A JP 2000282145A JP 2000282145 A JP2000282145 A JP 2000282145A JP 2002091568 A JP2002091568 A JP 2002091568A
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actuators
traveling plate
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elastic deformation
rods
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JP2000282145A
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English (en)
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Hiromitsu Ota
浩充 太田
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置決め精度を向上し得るパラレルリンク機
構の制御方法及び制御装置を提供する。 【解決手段】 本実施形態に係るパラレルリンク機構の
制御方法では、ステップS10、S12により、所定の
機構パラメータP0 に基づいて工具ユニットの目標位置
に対応する複数のアクチュエータのアクチュエータ座標
0 を求め、ステップS14、S16、S18により、
このアクチュエータ座標d0 に基づいて目標位置及び姿
勢に応じてトラベリングプレート等に加わる力を求め、
ステップS22により、求めた力に基づいてトラベリン
グプレート等に生ずる弾性変形による変形量を求め、ス
テップS24により、弾性変形量に基づいて機構パラメ
ータPを修正し、ステップS26により、修正した機構
パラメータPに基づいて工具ユニットの目標位置に対応
する複数のアクチュエータのアクチュエータ座標d1
求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工具ユニットの装
着されるトラベリングプレートを複数のアームで駆動す
るパラレルリンク機構の制御方法及び制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】パラレルリンク機構を用いた工作機械と
して、例えば本出願人に係る特開平9−106684号
公報に開示されるものがある。このパラレルリンク機構
は、図18に示すように外部に固定される基台111
と、工具Tを取り付けるトラベリングプレート112
と、基台111及びトラベリングプレート112を連結
する6本のアーム114とから構成されている。
【0003】アーム114は、ロッド115及びガイド
120から構成され、両者の接続にはジョイント116
が用いられている。またロッド115とトラベリングプ
レート112との接続にも同様にジョイント117が用
いられている。このガイド120には、ボールねじ12
4を介してロッド115を駆動するためのモータ125
U、125u、125V、125v、125W、125
w(図中にはモータ125u、125V、125v、1
25wのみ示す)が配設されている。またこのモータに
は、それぞれモータ位置検出用エンコーダ131U、1
31u、131V、131v、131W、131w(図
18では、エンコーダ131u、131V、131v、
131wのみ示す)が取り付けられている。
【0004】そして、このようなパラレルリンク機構に
おいては、各サーボモータに取り付けたモータ位置検出
用エンコーダからの出力により、6軸でそれぞれ独立し
てフィードバック制御を行っている。この6軸のサーボ
系の制御パラメータ(比例ゲイン、ダンピング係数等)
は、図18中にXで示す原点位置で調整し、同一の値が
用いられる。
【0005】ところが、かかるパラレルリンク機構等で
は、同図中に実線で示す原点位置から大幅に離れた二点
鎖線で示す位置へ移動させる際に、トラベリングプレー
ト112の位置及び姿勢によって各軸に作用する荷重が
変化する。そのため、振動が発生したり、剛性が低下す
るという問題が生じていた。
【0006】そこで、本願出願人は、さらに同者に係る
特開平11−277469号公報に開示される「パラレ
ルリンク機構の制御方法及び制御装置」により、このよ
うな問題を解決した。即ち、各アーム114毎に作用す
る荷重を指令値に基づき求め、この荷重に応じて各アー
ム114を駆動する各サーボモータの制御パラメータを
変更することにより、トラベリングプレート112の移
動に伴う各アームの作用荷重の変動に起因する制御性能
の低下を防止するものとした。また、各アーム114毎
に作用する荷重を指令値に基づき求め、この荷重に応じ
たアーム114の変形量を求め、このアーム114の変
形量に応じて指令値を補正することにより、荷重の影響
による位置決め精度の低下を防止するものとした。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同公開
公報に開示される「パラレルリンク機構の制御方法及び
制御装置」によると、各アーム114毎に作用する荷重
を求め、この求めた荷重に応じて、各サーボモータの制
御パラメータを変更したり、指令値を補正したりする。
そのため、トラベリングプレート112の移動に伴う
「各アームの作用荷重の変動」に起因する制御性能の低
下を防止できても、それ以外のものに関して生じる作動
荷重の変動については、それらに起因する制御性能の低
下を防止することはできない。具体的には、例えば図1
8に示すトラベリングプレート112、ボールねじ12
4に関して生じる作動荷重の変動によるものである。
【0008】また、ジョイント116、117について
は、図18に示すようなボールジョイントを用いると、
その構造上、ジョイントの回転角度の範囲が狭くなるた
め、一般には1軸のベアリングジョイントを複数組み合
わせて実現される。そのためトラベリングプレート11
2や工具T等の自重によって、トラベリングプレート1
12、ボールねじ124等が弾性変形することに加え
て、ジョイント116、117を構成する複数のベアリ
ングジョイントも弾性変形を生じるため、このような各
部の弾性変形に伴うものも制御性能を低下させる要因と
なる。つまり、これらの弾性変形が制御性能を低下さ
せ、ひいては位置決め精度の向上を妨げていることを、
本願発明者は知見するに至っている。
【0009】さらに、トラベリングプレート112等の
位置、姿勢によって各軸に分配される負荷バランスが変
化するため、このような変化によってもトラベリングプ
レート112、ボールねじ124等の弾性変形量が変動
する。例えば、本願発明者が行った実験によると、図1
9に示すように、原点位置でA軸(x軸回りの回転角)
の角度を変えたときのロッド115の軸方向の負荷は、
その角度が0゜においては小さく均等であったものが、
当該角度の増加につれて大きく不均一になることが確認
されている。これは、トラベリングプレート112等の
位置、姿勢による負荷の変化が、各部の弾性変形量の変
化を引き起こし、さらには位置決め精度の低下をも招き
得ることを意味している。
【0010】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、位置決
め精度を向上し得るパラレルリンク機構の制御方法及び
制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のパラレルリンク機構の制御方法では、外
部に固定される基台、工具ユニットの装着されるトラベ
リングプレート、前記基台と前記トラベリングプレート
を連結する複数のロッド、前記複数のロッドを駆動する
複数のアクチュエータ、前記各アクチュエータを制御す
る複数のサーボユニット及び前記サーボユニットへ指令
を与え前記アクチュエータを制御する制御装置、を備え
たパラレルリンク機構の制御方法であって、所定の機構
パラメータに基づいて前記工具ユニットの目標位置に対
応する前記複数のアクチュエータの位置情報を求める第
1ステップと、前記第1ステップにより求めた複数のア
クチュエータの位置情報に基づいて、目標位置及び姿勢
に応じて前記トラベリングプレート、前記複数のロッド
及び前記複数のアクチュエータにそれぞれ加わる力を求
める第2ステップと、前記第2ステップによる求めた力
に基づいて、前記トラベリングプレート、前記複数のロ
ッド及び前記複数のアクチュエータのそれぞれに生ずる
弾性変形による変形量を求める第3ステップと、前記第
3ステップにより求めた弾性変形量に基づいて、前記機
構パラメータを修正する第4ステップと、前記第4ステ
ップにより修正した機構パラメータに基づいて、前記工
具ユニットの目標位置に対応する前記複数のアクチュエ
ータの位置情報を求める第5ステップと、を含むことを
技術的特徴とする。
【0012】また、請求項2のパラレルリンク機構の制
御方法では、請求項1において、前記基台と前記ロッド
との間には、回転軸の方向が異なる複数の基台側ジョイ
ントが介在し、また前記トラベリングプレートと前記ロ
ッドとの間には、回転軸の方向が異なる複数のTP側ジ
ョイントが介在する請求項1記載のパラレルリンク機構
の制御方法であって、前記第3ステップは、目標位置及
び姿勢に応じて、前記基台側ジョイントおよび前記TP
側ジョイントにそれぞれ加わる力に基づいて、前記基台
側ジョイント及びTP側ジョイントに生ずる弾性変形に
よる変形量も求めることを技術的特徴とする。
【0013】さらに、請求項3のパラレルリンク機構の
制御方法では、請求項1または2において、前記第2ス
テップにより求めた力と同ステップにより前回求めた力
との差が、所定値よりも小さくなるまで、前記第2ステ
ップ、第3ステップ、第4ステップ及び第5ステップに
よる各処理を繰り返し行うことを技術的特徴とする。
【0014】上記目的を達成するため、請求項4のパラ
レルリンク機構の制御装置では、外部に固定される基
台、工具ユニットの装着されるトラベリングプレート、
前記基台と前記トラベリングプレートを連結する複数の
ロッド、前記複数のロッドを駆動する複数のアクチュエ
ータ及び前記各アクチュエータを制御する複数のサーボ
ユニット、を有するパラレルリンク機構の前記サーボユ
ニットに指令を与え前記アクチュエータを制御するパラ
レルリンク機構の制御装置であって、所定の機構パラメ
ータに基づいて前記工具ユニットの目標位置に対応する
前記複数のアクチュエータの位置情報を求める第1位置
情報取得手段と、前記位置情報取得手段により求めた複
数のアクチュエータの位置情報に基づいて、目標位置及
び姿勢に応じて前記トラベリングプレート、前記複数の
ロッド及び前記複数のアクチュエータにそれぞれ加わる
力を求める負荷取得手段と、前記負荷取得手段による求
めた力に基づいて、前記トラベリングプレート、前記複
数のロッド及び前記複数のアクチュエータのそれぞれに
生ずる弾性変形による変形量を求める弾性変形量取得手
段と、前記弾性変形量取得手段により求めた弾性変形量
に基づいて、前記機構パラメータを修正する機構パラメ
ータ修正手段と、前記機構パラメータ修正手段により修
正した機構パラメータに基づいて、前記工具ユニットの
目標位置に対応する前記複数のアクチュエータの位置情
報を求める第2位置情報検出手段と、を備えることを技
術的特徴とする。
【0015】請求項1の発明では、第1ステップによ
り、所定の機構パラメータに基づいて工具ユニットの目
標位置に対応する複数のアクチュエータの位置情報を求
め、第2ステップにより、第1ステップにより求めた複
数のアクチュエータの位置情報に基づいて、目標位置及
び姿勢に応じてトラベリングプレート、複数のロッド及
び複数のアクチュエータにそれぞれ加わる力を求め、第
3ステップにより、第2ステップにより求めた力に基づ
いて、トラベリングプレート、複数のロッド及び複数の
アクチュエータのそれぞれに生ずる弾性変形による変形
量を求め、第4ステップにより、第3ステップにより求
めた弾性変形量に基づいて、機構パラメータを修正し、
第5ステップにより、第4ステップにより修正した機構
パラメータに基づいて、工具ユニットの目標位置に対応
する複数のアクチュエータの位置情報を求める。即ち、
目標位置及び姿勢に応じてトラベリングプレート、複数
のロッド及び複数のアクチュエータにそれぞれ加わる力
からそれぞれに生ずる弾性変形量に基づいて機構パラメ
ータが修正され、この修正した機構パラメータに基づい
て工具ユニットの目標位置に対応する複数のアクチュエ
ータの位置情報を求める。これにより、位置、姿勢の変
化によって各軸に分配される負荷バランスが変化して
も、このような負荷バランスの変化により生じるトラベ
リングプレート、複数のロッド及び複数のアクチュエー
タの弾性変形を考慮して工具ユニットの目標位置に対応
する複数のアクチュエータの位置情報を求めることがで
きる。
【0016】請求項2の発明では、第3ステップは、目
標位置及び姿勢に応じて、基台側ジョイントおよびTP
側ジョイントにそれぞれ加わる力に基づいて、基台側ジ
ョイント及びTP側ジョイントに生ずる弾性変形による
変形量も求める。これにより、基台と前記ロッドとの間
には、回転軸の方向が異なる複数の基台側ジョイントが
介在し、またトラベリングプレートとロッドとの間に
は、回転軸の方向が異なる複数のTP側ジョイントが介
在した場合において、位置、姿勢の変化によって各軸に
分配される負荷バランスが変化しても、このような負荷
バランスの変化により生じる基台側ジョイントおよびT
P側ジョイントの弾性変形を考慮して工具ユニットの目
標位置に対応する複数のアクチュエータの位置情報を求
めることができる。
【0017】請求項3の発明では、第2ステップにより
求めた力と同ステップにより前回求めた力との差が、所
定値よりも小さくなるまで、第2ステップ、第3ステッ
プ、第4ステップ及び第5ステップによる各処理を繰り
返し行う。即ち、所定値よりも小さくなるまで、第2ス
テップ、第3ステップ、第4ステップ及び第5ステップ
による収束計算を行うことができる。これにより、弾性
変形量をより正確に求めることができるので、複数のア
クチュエータの位置情報の精度を高めることができる。
【0018】請求項4の発明では、第1位置情報取得手
段により、所定の機構パラメータに基づいて工具ユニッ
トの目標位置に対応する複数のアクチュエータの位置情
報を求め、負荷取得手段により、位置情報取得手段によ
り求めた複数のアクチュエータの位置情報に基づいて、
目標位置及び姿勢に応じてトラベリングプレート、複数
のロッド及び複数のアクチュエータにそれぞれ加わる力
を求め、弾性変形量取得手段により、負荷取得手段によ
り求めた力に基づいて、トラベリングプレート、複数の
ロッド及び複数のアクチュエータのそれぞれに生ずる弾
性変形による変形量を求め、機構パラメータ修正手段に
より、弾性変形量取得手段により求めた弾性変形量に基
づいて、機構パラメータを修正し、第2位置情報検出手
段により、機構パラメータ修正手段により修正した機構
パラメータに基づいて、工具ユニットの目標位置に対応
する複数のアクチュエータの位置情報を求める。即ち、
目標位置及び姿勢に応じてトラベリングプレート、複数
のロッド及び複数のアクチュエータにそれぞれ加わる力
からそれぞれに生ずる弾性変形量に基づいて機構パラメ
ータが修正され、この修正した機構パラメータに基づい
て工具ユニットの目標位置に対応する複数のアクチュエ
ータの位置情報を求める。これにより、位置、姿勢の変
化によって各軸に分配される負荷バランスが変化して
も、このような負荷バランスの変化により生じるトラベ
リングプレート、複数のロッド及び複数のアクチュエー
タの弾性変形を考慮して工具ユニットの目標位置に対応
する複数のアクチュエータの位置情報を求めることがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のパラレルリンク機
構の制御方法及び制御装置の実施形態について図を参照
して説明する。図1は本実施形態のパラレルリンク機構
10を適用した工作機械全体の構成を示した図である。
パラレルリンク機構10は工作物Wを載置するテーブル
52を有した門型のフレーム50の天井に支持柱51を
介して取り付けられており、このパラレルリンク機構1
0に取り付けられた工具Tを所望の位置に移動して工作
物Wを加工するものである。
【0020】次に、図2に基づきパラレルリンク機構1
0について詳細に説明をする。図2に示すようにパラレ
ルリンク機構10は、主に、支持柱51によって外部に
固定される基台11と、ドリルやエンドミル等の工具T
を駆動する工具ユニットUを載置するトラベリングプレ
ート12と、基台11及び上記トラベリングプレート1
2を連結する6本のロッド15とから構成されている。
【0021】基台11は六角形状をなす部材であり、周
囲に3つの支持部11aが等間隔で設けられており、こ
の支持部11aにアクチュエータユニット20を介して
ロッド15が2本ずつ合計6本連結されている。
【0022】アクチュエータユニット20は、スライド
22、スライダ26、アクチュエータとしてのボールね
じ24及びサーボモータ25U、25u、25V、25
v、25W、25w(以下、これら6個のモータを総称
して「モータ25U〜25w」という。)から構成され
ている。このモータ25U〜25wには、それぞれモー
タ位置検出用エンコーダ31U、31u、31V、31
v、31W、31w(以下、これら6個のモータ位置検
出用エンコーダを総称して「エンコーダ31U〜31
w」という。)が取り付けられている。
【0023】スライド22は断面形状がコ型をした部材
であり、それぞれのスライド22は基台11に対して所
定角度(例えば45度)に傾斜して放射状に基台11に
固定されている。これらのスライド22にはその長手方
向にスライダ26が摺動可能に支持されている。またス
ライド22には、スライダ26に螺合可能なボールねじ
24が回動可能に支持されており、このボールねじ24
の一旦側にそれぞれのスライダ22に対応するモータ2
5U〜25wが連結されている。これにより、ボールね
じ24に連結されるモータ25U〜25wを駆動するこ
とにより、それぞれのボールねじ24を回動させ、その
結果としてスライダ26をスライド22の長手方向に移
動させ得るようになっている。
【0024】上述したスライダ26には、例えば2個の
ベアリングジョイント、即ち第5ジョイント16a及び
第4ジョイント16bからなる「基台側ジョイント」を
介してそれぞれロッド15一端側が連結される。これに
より、ロッド15は「基台側ジョイント」によりスライ
ダ26に対して3次元方向に揺動可能となっている。一
方、各ロッド15の他端は、例えば3個のベアリングジ
ョイント、即ち第1ジョイント17a、第2ジョイント
17b及び第3ジョイント17cからなる「TP側ジョ
イント」を介してトラベリングプレート12の同一平面
上に連結される。これにより、ロッド15は「TP側ジ
ョイント」によりトラベリングプレート12に対して3
次元方向に揺動可能となっている。
【0025】トラベリングプレート12は、基台11と
同様に六角形状をなす部材であり、基台11よりも小型
形状に形成されている。そして、その周囲には、基台1
1の支柱部11aに対応する位置に、ロッド15の他端
側が2本ずつ合計6本連結されている。トラベリングプ
レート12の下部には、ドリルやエンドミル等の工具T
を駆動する工具ユニットUが取り付けられている。
【0026】以上の構成により、後述するの制御装置よ
り動作指令を与えることによって、アクチュエータユニ
ット20のモータ25U〜25wを個別に駆動して6本
のロッド15をそれぞれ独立して揺動させる。すると、
この6本のロッド15の揺動の組み合わせにより、トラ
ベリングプレート12を6自由度制御(位置及び姿勢制
御)することができる。
【0027】つまり、各支持部11aに支持された2本
1組のロッド15を同期して3組のロッド15を個別に
駆動することによりトラベリングプレート12の位置を
決定し、各支持部11aに固定された2本1組のロッド
15のうちの各1本、即ち合計3本のロッド15を駆動
することによりトラベリングプレート12の姿勢を決定
することができるようになっている。そして、トラベリ
ングプレート12に取り付けられた工具Tを所望の位置
及び姿勢に移動し、工作物の加工を行うようになってい
る。ここで、トラベリングプレート12及び工具ユニッ
トUの合計質量は、例えば約200Kgである。
【0028】引き続き、図3を参照して制御装置70の
構成について説明する。制御装置70は、CPU71、
メモリ72、インタフェイス73、74から構成されて
いる。メモリ72には実加工処理を実行するためのプロ
グラムが記憶されている。インタフェイス74には、加
工データ等を入力するキーボード76、加工データや現
在のパラレルリンク機構10の状態等を表示する画像表
示装置(CRT)77、加工データを記憶する外部記憶
装置(例えばハードディスク)73が接続されている。
【0029】インタフェイス73には、上述したモータ
25U〜25wを駆動するデジタルサーボユニット8
1、82、83、84、85、86(以下、これら6個
のデジタルサーボユニットを総称して「サーボユニット
81〜86」という。)が接続されている。各デジタル
サーボユニット81〜86は、CPU71からのサーボ
調整指令に基づいて、サーボ値を調整すると共に、CP
U71からの指令値(目標値)に基づいてモータ25U
〜25wをそれぞれ駆動し、各エンコーダ31U〜31
wからの出力によってフィードバック制御を行う。そし
て、モータ25U〜25wによって駆動されるそれぞれ
のスライダ26を所望の位置にそれぞれ移動することに
より、結果として、6本のロッド15を介して連結され
るトラベリングプレート12を所望の位置及び姿勢に制
御するようになっている。
【0030】次に、本実施形態に係るパラレルリンク機
構10の制御方法を図4〜図16に基づいて説明する。
なお、本実施形態に係る制御方法は、前述したパラレル
リンク機構10においては、制御装置70により行われ
るもので、本制御方法に基づく各処理を記述した制御プ
ログラムは、制御装置70のメモリ72等に記憶されて
いる。
【0031】図4に示すように、本制御方法は、主に、
ステップS10、S12、S14、S16、S18、S
20、S22、S24、S26からなるアルゴリスムに
より処理される。ここで、処理の概要を簡単に述べる
と、次のようになる。
【0032】まず、機構パラメータを初期値に設定した
後(S10)、無負荷状態、即ち弾性変形を無視した状
態で逆変換を行い、アクチュエータ座標を計算する(S
12)。次に、計算したアクチュエータ座標からロッド
軸方向の単位ベクトル及び各ジョイントの角度を計算し
た上で(S14、S16)、各部材に加わる力を軸方向
及び曲げ方向に分解して求める(S18)。
【0033】ここで、求めた力と前回求めた力との差が
十分に小さいか否か、即ち許容誤差の範囲内にあるか否
かを判断する(S20)。そして、許容誤差の範囲内に
あれば(S20でNo)、処理を終了し(END)、そ
うでなければ(S20でYes)、力の差による各部材
の弾性変形量を計算し(S22)、機構パラメータの値
を修正する(S24)。修正後の機構パラメータは次の
S26に用いられる。
【0034】最後のステップS26では、修正後の機構
パラメータで逆変換を行い、再びアクチュエータ座標を
計算する。そして、求めたアクチュエータ座標に基づい
て、再度、ステップS14〜26までの処理を繰り返
す。即ち、ステップS18により求めた力の差が十分に
小さくなるまで、即ち許容誤差の範囲内に入るまで、収
束計算を繰り返すようにしている。これにより、ステッ
プS22による弾性変形量をより正確に求めることがで
きるので、アクチュエータ座標の精度を高めることがで
きる。したがって、位置決め精度をさらに向上すること
ができる。
【0035】なお、ステップS18により求めた力と前
回求めた力との差は、修正後の機構パラメータによって
負荷の分担割合が変化して生じるものであるから、通常
は、1回目の計算値と2回目の計算値との差は極微小な
ものであると考えられる。したがって、前述したような
ステップS26の終了後のループ処理(ステップS14
〜26までの処理の繰り返し)を行うことなく、ステッ
プS26の終了後、処理を終了する(END)ようにア
ルゴリスムを設定しても良い。これにより、処理の高速
化を図ることができる。
【0036】続いて、上述した本実施形態の制御方法に
係る処理を各ステップごとに詳細に説明する。 [1]ステップS10 ステップS10では、機構パラメータPに初期値P0
設定する処理が行われる。具体的には、次に説明する機
構パラメータPに、予め決定されている所定値(P0
をセットする。
【0037】[2]ステップS12 ステップS12では、無負荷状態(f0 =0)で逆変換
を行い、アクチュエータ座標d0 を計算する処理が行わ
れる。ここで、このような逆変換を行うのは、次のステ
ップS14によりアクチュエータ軸方向等の力を計算す
る上で必要となるロッド15の軸方向ベクトルを求める
ためである。また、逆変換は、通常、目標の工具Tの先
端座標に対するアクチュエータ座標を求めるために行わ
れ、具体的には、次の式(1) 〜式(5) に示すように計算
される。
【0038】
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】 ここで、上式(1) 、(3) 〜(5) に用いられるRL、SA
1、SA2、BO1、BO2、BO3、SL、SO、J
O、TO、TPO1、TPO2、TPO3は、図5に示
すように、機械の幾何学的な寸法を表すパラメータで、
「機構パラメータ」と呼ばれるものである。また式(2)
に用いられるx、y、zは図5、図6に示す直交座標系
における位置を表し、A、B、Cは、x、y、z軸回り
の回転を表すものである。
【0039】例えば、図5及び図6に示すU軸について
説明する。BO1、BO2、BO3は、スライド22の
起点から基台11の中心までのx、y、z方向の距離
(ベースオフセット)を表す(図5(A) 、図5(B) 、図
6(A) 参照)。またTPO1、TPO2、TPO3は、
トラベリングプレート12とロッド15とを連結する第
1ジョイント17aおよび第2ジョイント17bからト
ラベリングプレート12の中心までのx、y、z方向の
距離(TPオフセット)を表す(図5(A) 、図5(C) 、
図6(B) 参照)。
【0040】また、SA1は、スライド22とx−y平
面とが成す角度(スライダ取付角度)、SA2は、スラ
イド22とx−z平面とが成す角度(スライダ取付角
度)を表す(図5(A) 、図5(B) 、図6(A) 参照)。但
し、V(v)軸、W(w)軸では、それぞれ120゜、
240゜回転した座標系から見た距離及び角度となる。
【0041】さらに、RLはロッド15の長さ(ロッド
長)、JOはスライド22とロッド15とを接続するジ
ョイントのボールねじ24の中心からのオフセット値
(ジョイントオフセット)、SOはアクチュエータ軸の
原点の位置(スライダ原点)、SLはスライド22の長
さ(スライダ長)、TOはトラベリングプレート12か
らの工具Tの先端までの突出量(TPオフセット)をそ
れぞれ表す(図5(A) 参照)。このようにU軸について
各パラメータが定義されるが、他の各軸(u軸、V軸、
v軸、W軸、w軸)についてもU軸と同様に各パラメー
タが定義される。
【0042】[3]ステップS14 ステップS14では、アクチュエータ軸方向、ロッド方
向の力を計算する処理が行われる。このような処理を行
うのは、スライダ26以下の全質量に対して、ロッド方
向にどのような力を発生させるか、またこのような力を
アクチュエータ軸方向に発生させるために必要なモータ
25U〜25wの駆動力を計算するためである。ここで
は、図7及び図8に示すような負荷質量の釣り合いモデ
ルに基づいて計算を行う。弾性変形は、パラレルリンク
機構10を構成する各部材の自重によって生じ、位置及
び姿勢の変化による各軸負荷バランスの変化から変形量
が変化するからである。
【0043】具体的には、図7及び図8に示すように、
スライダ26以下の全質量を、基台側ジョイント(第5
ジョイント16a及び第4ジョイント16b)の質量m
SJ、ロッド15の質量mR 、トラベリングプレート12
の質量mT に分けて考える。即ち、基台側ジョイントの
質量mSJは、スライド22によるスライド面が支持す
る。またロッド15の重心がその中央にある場合、ロッ
ド15の質量mR をその両端で支えているとすれば、そ
の半分はスライド面によって支持され、残りの半分はト
ラベリングプレート12によって支持される。そのた
め、これらの質量とモータ25が発生するボールねじ2
4の軸方向の力fs (=[fSUSuSVSvSW
SwT )の釣り合いを考える。
【0044】まず、トラベリングプレート12の重心ま
わりの釣り合いを考えると、6本のロッド15の軸方向
の力fR (=[fRURuRVRvRWRwT
の釣り合いから、次式(6) に示す関係が成り立つ。
【0045】
【数6】 ここで、上式(6) 中、aRU、aRu、aRV、aRv、aRW
Rwは、ロッド15の軸方向単位ベクトルを示す。
【0046】また、トラベリングプレート12の重心か
ら各TP側ジョイント(第1ジョイント17a、第2ジ
ョイント17b)までのベクトルをbU 、bu 、bV
v、bW 、bw とすると、モーメントの釣り合いによ
り、次式(7) が成り立つ。
【0047】
【数7】 但し、O=[0 0 0]T である。
【0048】また、ロッド15の軸方向単位ベクトルは
次式(8) 、トラベリングプレート12の重心から各TP
側ジョイントまでのベクトルは次式(9) で表せられる。
【0049】
【数8】
【数9】
【0050】したがって、上式(6) 及び(7) は、次式(1
0)としてまとめることができる。
【0051】
【数10】
【0052】そして、この式(10)を簡略化して式(11)に
より表すと、6本のロッド15の軸方向の力fR は、次
式(12)に示すように求めることができる。
【0053】
【数11】
【数12】
【0054】この力fR のスライド22の軸方向の分力
S1(=[fSU1Su1SV1Sv 1SW1Sw1T
は、スライド22の軸方向単位ベクトルaS との内積か
ら求められ、U軸では次式(13)により与えられる。他の
各軸(u軸、V軸、v軸、W軸、w軸)についてもU軸
と同様に与えられる。
【0055】
【数13】
【0056】また、基台側ジョイント(第5ジョイント
16a、第4ジョイント16b)とロッド15の半分の
質量による重量mSJg、mR g/2は、スライド面に対
して常に重力方向の力として作用するので、この力のス
ライド22の軸方向の分力f S2(=[fSU2Su2
SV2Sv2SW2Sw2T)は、U軸では、次式(14)に
示すように表される。
【0057】
【数14】
【0058】以上から、ロッド15及びロッド15の両
端のジョイント(基台側ジョイント、TP側ジョイン
ト)には力fR が働き、またボールねじ24にはfS
S1+fS2が働くことになる。
【0059】[4]ステップS16 ステップS16では、各ジョイント角度を計算する処理
が行われる。次のステップS18による処理に各ジョイ
ント角度(特にθ3 、θ5 )が必要になるからである。
具体的には、同次変換行列表現を利用して求める。ここ
では、図9及び図10に示すような4×4同次変換行列
(D−Hパラメータ)による座標系を定義する。図9に
示すOi (i=0〜6)は、第i座標系の原点を示す。
またO0 は、工具Tの先端座標系であり、ワールド座標
系OW に工具Tの先端座標(x、y、z、A、B、C)
だけ並進、傾斜した座標系になる。
【0060】次に、同次変換行列の規則に則って次のよ
うにD−Hパラメータを定義する。ここで、同次変換行
列の規則とは、次の〜に定められるものである。 Zi-1 軸を中心としたxi-1 軸からxi 軸までの回転
数をθi とする。回転中心を左にみて回る方向を正にと
る。 第i-1 座標系の原点Oi-1 からzi-1 軸上のzi-1
とxi 軸との交点までの距離をdi とする。 Zi-1 軸とxi 軸との交点から、Oi までの距離をa
i で表す。 xi 軸を中心にしてzi-1 軸からzi 軸までの角度を
αi で表す。回転中心を左にみる方向を正にとる。
【0061】以下、図11〜図14に基づいて、具体的
なD−Hパラメータを定義する。i-1 座標系とi座標系
との関係は、それぞれの座標系における位置ベクトルを
i-1 、xi とすると、D−Hパラメータ(θi
i 、ai 、αi )を用いて、次の式(15)〜式(17)に示
すように表現することができる。
【0062】
【数15】
【数16】
【数17】
【0063】また、式(17)に示す行列式中で回転を表す
部分、即ち破線に囲まれる部分を取り出しRi とする
と、次式(18)に示すように表すことができる。
【0064】
【数18】
【0065】そして、このRi から、第i座標系におけ
る方向ベクトルqi の第i-1 座標系からみた方向ベクト
ルqiー1 を次式(19)のように求めることができる。な
お、この変換は、回転のみの変換であり、並進方向の変
換は伴わないものとする。
【0066】
【数19】
【0067】この式(19)に示す関係をジョイント角度の
計算等に使用する。ここで、図11(A) 、(B) には、ト
ラベリングプレート12と第1ジョイント17aとの関
係が示されており、D−Hパラメータ(θ1 、d1 、a
1 、α1 )が定義されている。また図12(A) には、第
1ジョイント17aと第2ジョイント17bとの関係が
示されており、D−Hパラメータ(θ2 、d2 、a2
α2)が定義されている。さらに図12(B) には、第2
ジョイント17bと第3ジョイント17cとの関係が示
されており、D−Hパラメータ(θ3 、d3 、a3 、α
3 )が定義されている。
【0068】また、図13(A) には、第3ジョイント1
7cと第4ジョイント16bとの関係が示されており、
D−Hパラメータ(θ4 、d4 、a4 、α4 )が定義さ
れている。図13(B) には、第4ジョイント16bと第
5ジョイント16aとの関係が示されており、D−Hパ
ラメータ(θ5 、d5 、a5 、α5 )が定義されてい
る。図14(A) には、第5ジョイント16aとスライダ
26との関係が示されており、D−Hパラメータ
(θ6 、d6 、a6 、α6 )が定義されている。
【0069】ここで、上述した各ジョイントのD−Hパ
ラメータ(θi 、di 、ai 、αi(i=1〜6))を整
理すると、次表に示すようにまとめられる。
【0070】
【表1】
【0071】次に、このD−Hパラメータを用いて、各
ジョイント角度θ2 〜θ5 を順次、求める。ここで、図
14(B) に示すように、ワールド座標系におけるロッド
15方向の単位ベクトルaR と第0座標系での同ベクト
ルaR0との関係は、次の式(20)、式(21)に示すように表
される。
【0072】
【数20】
【数21】
【0073】したがって、aR0は、次式(22)に示すよう
に求めることができる。
【0074】
【数22】
【0075】また、第1座標系における同ベクトルは、
次の式(23)〜式(25)に示すように求めることができる。
【0076】
【数23】
【数24】
【数25】
【0077】ここで、R0 は、ワールド座標に対する工
具Tの先端の回転を表す行列であり、R1 は、前述した
ように、式(17)の同次変換行列の回転部分を取り出した
もの(式(18))で、第1座標系の第0座標系に対する回
転を表す3×3行列である。また、aR1を第1座標系の
1 −y1 平面に射影したベクトルが、x1 軸と成す角
度がθ2 になる。したがって、θ2 は、次式(26)、(27)
に示すように求めることができる。
【0078】
【数26】
【数27】
【0079】同様に、θ3 は、第2座標系におけるロッ
ド方向ベクトルaR2を第2座標系のx2 −y2 平面に射
影したベクトルとx2 軸と成す角度になるので、次式(2
8)〜式(31)に示すように求めることができる。
【0080】
【数28】
【数29】
【数30】
【数31】
【0081】次に、θ4 は、第3座標系のy3 軸と第4
座標系のz4 軸の成す角度であると考えることができ
る。そこで、まずz4 軸方向ベクトルuZ4をワールド座
標系で求める。そして、z4 軸ベクトルは、ロッド方向
単位ベクトルaR とスライド面へのアプローチベクトル
S (z4 軸と同方向のベクトル)の両者に直交し、か
つ、大きさが1のベクトルであることから、次式(32)に
示す連立方程式を解くことにより求めることができる。
【0082】
【数32】
【0083】そして、uZ4の第3座標系でのベクトルu
Z4_3と、y3 軸とが成す角度として次式(33)〜(36)に示
すように、θ4 を求めることができる。
【0084】
【数33】
【数34】
【数35】
【数36】
【0085】最後に、θ5 をスライドアプローチベクト
ルAsとロッド方向ベクトルaR との成す角度として、
次式(37)に示すように求めることができる。
【0086】
【数37】
【0087】[5]ステップS18 ステップS18では、各部材の力のかかる方向に、力を
分解する処理が行われる。具体的には、先に求めたジョ
イント角度θ3 、θ5 を用いてロッド方向の力を第1ジ
ョイント17aおよび第5ジョイント16aのそれぞれ
の回転軸のアキシャル方向、曲げ方向の力に分解する。
第1ジョイント17aの回転軸のアキシャル方向の力f
1Aおよび曲げ方向の力f1Mは、それぞれ次の式(38)、式
(39)に示すように表される。
【0088】
【数38】
【数39】
【0089】また、第5ジョイント16aの回転軸のア
キシャル方向の力f1Aおよび曲げ方向の力f1Mは、それ
ぞれ次の式(40)、式(41)に示すように表される。
【0090】
【数40】
【数41】
【0091】[6]ステップS20 ステップS20では、収束判定処理が行われる。具体的
には、前のステップS18により求めた力fi と前回求
めた力fi-1 との差が十分に小さいか否かを判断する処
理が行われる。このような収束判定処理が行われるの
は、一般的に、機構パラメータが変われば、力の釣り合
いも変化するため、弾性変形量を計算して機構パラメー
タを修正するような計算をする場合、これを繰り返す収
束計算を行わなければ、正確な値に到達し難いからであ
る。なお、この判定定数εは、力の差によって生じ得る
工具Tの先端位置誤差が、その許容誤差範囲内に収まる
ように設定されている。
【0092】[7]ステップS22 ステップS22では、各部材の弾性変形量を計算する処
理が行われる。具体的には、前のステップS18で求め
た各部にかかる力と、既知のコンプライアンスとを用い
て各部の変形量を計算する(図15参照)。まず、ロッ
ド15の軸方向変位を次式(42)により求める。
【0093】
【数42】
【0094】次にTP側ジョイント位置の変位を次式(4
3)により求める。
【0095】
【数43】 ここで、上式(42)、(43)において、CR はロッド15の
パイプ部におけるアキシャル方向コンプライアンス、C
H は第1ジョイント17a、第5ジョイント16aの回
転軸の曲げ方向コンプライアンス、CJxA はジョイント
xのアキシャル方向コンプライアンス、CJxR はジョイ
ントxのラジアル方向コンプライアンス、CJxM はジョ
イントxの曲げ方向コンプライアンス、CB はボールね
じ24の軸方向コンプライアンスをそれぞれ表すパラメ
ータである。
【0096】そして、これを工具先端座標系における変
位に変換すると、次の式(44)、式(45)に示すように表さ
れる。
【0097】
【数44】
【数45】
【0098】次に基台側ジョイント位置の変位を求め
る。具体的には、まず第5座標系における変位を次式(4
6)計算する
【0099】
【数46】
【0100】これをワールド座標系における変位に変換
すると、次の式(47)、式(48)に示すように表される。
【0101】
【数47】
【数48】
【0102】次にボールねじ24の変位を求める。具体
的には次式(49)に示すように求められる。なお、実際に
は、アクチュエータ軸原点のずれとしてパラメータの修
正がなされる。
【0103】
【数49】
【0104】[8]ステップS24 ステップS24では、各機構パラメータの修正をする処
理が行われる。つまり、上述した式(42)〜式(49)の結果
に基づき機構パラメータを修正する。まず、次式(50)に
より、ロッド長の修正が行われる。
【0105】
【数50】
【0106】次にTP側ジョイント位置の修正が行われ
る。U軸の場合には次の式(51)に示すように修正され
る。
【0107】
【数51】
【0108】次に基台側ジョイント位置の修正が行われ
る。これは、図16に示すように、等価的にスライド2
2の位置を修正することによっても可能である。例えば
スライド22の一端側の位置(AE1x、AE1y、AE1z)、他
端側の位置(AE2x、AE2y、AE2z)とすると、U軸の場合
には次の式(52)及び式(53)から式(54)に示すように修正
される。
【0109】
【数52】
【数53】
【数54】
【0110】次にボールねじ24の変位をアクチュエー
タ軸原点SOの変位として次式(53)に示すように修正が
行われる。
【0111】
【数55】
【0112】[9]ステップS26 ステップS26では、修正した機構パラメータを用いた
逆変換が行われる。つまり、上述した式(50)〜式(56)に
より修正された機構パラメータを用いて、ステップS1
2と同様、式(1) による逆変換の処理を行う。これによ
って修正後の機構パラメータにより、アクチュエータ座
標di を計算する処理が行われる。
【0113】次に、本実施形態に係る制御方法に基づい
てパラレルリンク機構10の制御を行った実験結果を図
17を参照して説明する。図17に示す実験結果は、パ
ラレルリンク機構10のz軸を一定にし、A軸(同図
(A) )およびB軸(同図(B) )の傾き角を−30゜〜+
30゜に変化させ、工具Tによりワークを加工したもの
である。なお、本実施形態に係る制御方法に係るものは
白丸(○)によりプロットした特性曲線により、また従
来の制御によるものは黒丸(●)によりプロットした特
性曲線により、それぞれ図7(A) 、(B) に示されてい
る。
【0114】この結果、本実施形態に係る制御に係る弾
性変形を考慮したものは(○)、A軸及びB軸の回転角
度が大きくてもz方向位置誤差が0.00mm±0.10
mm前後の範囲内に収まっているのに対し、従来の制御に
よるものは(●)、傾き角が大きくなるにつれて位置誤
差が本実施形態に係る制御のものよりも大きくなってい
ることがわかる。この実験結果により、本実施形態に係
る制御方法によるものでは、工具先端位置の位置決め精
度を向上し得ることを確認した。
【0115】以上説明したように、本実施形態に係るパ
ラレルリンク機構の制御方法によると、ステップS1
0、S12により、所定の機構パラメータP0 に基づい
て工具ユニットUの目標位置に対応する複数のボールね
じ24(アクチュエータ)のアクチュエータ座標d0
求め、ステップS14、S16、S18により、複数の
ボールねじ24(アクチュエータ)のアクチュエータ座
標d0 に基づいて、目標位置及び姿勢に応じてトラベリ
ングプレート12、複数のロッド15及び複数のボール
ねじ24にそれぞれ加わる力を求め、ステップS22に
より、求めた力に基づいて、トラベリングプレート1
2、複数のロッド15及び複数のボールねじ24のそれ
ぞれに生ずる弾性変形による変形量を求め、ステップS
24により、弾性変形量に基づいて、機構パラメータP
を修正し、ステップS26により、修正した機構パラメ
ータPに基づいて、工具ユニットUの目標位置に対応す
る複数のボールねじ24(アクチュエータ)のアクチュ
エータ座標d1 を求める。
【0116】即ち、目標位置及び姿勢に応じてトラベリ
ングプレート12、複数のロッド15及び複数のボール
ねじ24(アクチュエータ)にそれぞれ加わる力からそ
れぞれに生ずる弾性変形量に基づいて機構パラメータP
が修正され、この修正した機構パラメータPに基づいて
工具ユニットUの目標位置に対応する複数のボールねじ
24(アクチュエータ)のアクチュエータ座標を求め
る。これにより、位置、姿勢の変化によって各軸に分配
される負荷バランスが変化しても、このような負荷バラ
ンスの変化により生じるトラベリングプレート12、複
数のロッド15及び複数のボールねじ24(アクチュエ
ータ)の弾性変形を考慮して工具ユニットUの目標位置
に対応する複数のボールねじ24(アクチュエータ)の
アクチュエータ座標を求めることができる。したがっ
て、かかる弾性変形による制御性能の低下を抑制できる
ため、位置決め精度を向上し得る効果がある。
【0117】さらに本実施形態では、複数のロッド15
及び複数のボールねじ24以外にも、複数のジョイント
のそれぞれに加わる力を算出し、弾性変形量を求めるよ
うにしているので、さらに位置決め精度を向上すること
ができる。
【0118】なお、本実施形態では、工具ユニットとし
て、ドリルやエンドミル等の工具を取り付けたが、これ
ら切削に用いる工具だけでなく、砥石等の研削工具、レ
ーザトーチ、ロボットハンド、各種測定機器等を取り付
けることができる。
【0119】
【発明の効果】請求項1の発明では、第1ステップによ
り、所定の機構パラメータに基づいて工具ユニットの目
標位置に対応する複数のアクチュエータの位置情報を求
め、第2ステップにより、第1ステップにより求めた複
数のアクチュエータの位置情報に基づいて、目標位置及
び姿勢に応じてトラベリングプレート、複数のロッド及
び複数のアクチュエータにそれぞれ加わる力を求め、第
3ステップにより、第2ステップにより求めた力に基づ
いて、トラベリングプレート、複数のロッド及び複数の
アクチュエータのそれぞれに生ずる弾性変形による変形
量を求め、第4ステップにより、第3ステップにより求
めた弾性変形量に基づいて、機構パラメータを修正し、
第5ステップにより、第4ステップにより修正した機構
パラメータに基づいて、工具ユニットの目標位置に対応
する複数のアクチュエータの位置情報を求める。即ち、
目標位置及び姿勢に応じてトラベリングプレート、複数
のロッド及び複数のアクチュエータにそれぞれ加わる力
からそれぞれに生ずる弾性変形量に基づいて機構パラメ
ータが修正され、この修正した機構パラメータに基づい
て工具ユニットの目標位置に対応する複数のアクチュエ
ータの位置情報を求める。これにより、位置、姿勢の変
化によって各軸に分配される負荷バランスが変化して
も、このような負荷バランスの変化により生じるトラベ
リングプレート、複数のロッド及び複数のアクチュエー
タの弾性変形を考慮して工具ユニットの目標位置に対応
する複数のアクチュエータの位置情報を求めることがで
きる。したがって、かかる弾性変形による制御性能の低
下を抑制できるため、位置決め精度を向上し得る効果が
ある。
【0120】請求項2の発明では、第3ステップは、目
標位置及び姿勢に応じて、基台側ジョイントおよびTP
側ジョイントにそれぞれ加わる力に基づいて、基台側ジ
ョイント及びTP側ジョイントに生ずる弾性変形による
変形量も求める。これにより、基台と前記ロッドとの間
には、回転軸の方向が異なる複数の基台側ジョイントが
介在し、またトラベリングプレートとロッドとの間に
は、回転軸の方向が異なる複数のTP側ジョイントが介
在した場合において、位置、姿勢の変化によって各軸に
分配される負荷バランスが変化しても、このような負荷
バランスの変化により生じる基台側ジョイントおよびT
P側ジョイントの弾性変形を考慮して工具ユニットの目
標位置に対応する複数のアクチュエータの位置情報を求
めることができる。したがって、かかる基台側ジョイン
ト及びTP側ジョイントの弾性変形による制御性能の低
下を抑制できるため、位置決め精度を向上し得る効果が
ある。
【0121】請求項3の発明では、第2ステップにより
求めた力と同ステップにより前回求めた力との差が、所
定値よりも小さくなるまで、第2ステップ、第3ステッ
プ、第4ステップ及び第5ステップによる各処理を繰り
返し行う。即ち、所定値よりも小さくなるまで、第2ス
テップ、第3ステップ、第4ステップ及び第5ステップ
による収束計算を行うことができる。これにより、弾性
変形量をより正確に求めることができるので、複数のア
クチュエータの位置情報の精度を高めることができる。
したがって、位置決め精度をさらに向上し得る効果があ
る。
【0122】請求項4の発明では、第1位置情報取得手
段により、所定の機構パラメータに基づいて工具ユニッ
トの目標位置に対応する複数のアクチュエータの位置情
報を求め、負荷取得手段により、位置情報取得手段によ
り求めた複数のアクチュエータの位置情報に基づいて、
目標位置及び姿勢に応じてトラベリングプレート、複数
のロッド及び複数のアクチュエータにそれぞれ加わる力
を求め、弾性変形量取得手段により、負荷取得手段によ
り求めた力に基づいて、トラベリングプレート、複数の
ロッド及び複数のアクチュエータのそれぞれに生ずる弾
性変形による変形量を求め、機構パラメータ修正手段に
より、弾性変形量取得手段により求めた弾性変形量に基
づいて、機構パラメータを修正し、第2位置情報検出手
段により、機構パラメータ修正手段により修正した機構
パラメータに基づいて、工具ユニットの目標位置に対応
する複数のアクチュエータの位置情報を求める。即ち、
目標位置及び姿勢に応じてトラベリングプレート、複数
のロッド及び複数のアクチュエータにそれぞれ加わる力
からそれぞれに生ずる弾性変形量に基づいて機構パラメ
ータが修正され、この修正した機構パラメータに基づい
て工具ユニットの目標位置に対応する複数のアクチュエ
ータの位置情報を求める。これにより、位置、姿勢の変
化によって各軸に分配される負荷バランスが変化して
も、このような負荷バランスの変化により生じるトラベ
リングプレート、複数のロッド及び複数のアクチュエー
タの弾性変形を考慮して工具ユニットの目標位置に対応
する複数のアクチュエータの位置情報を求めることがで
きる。したがって、かかる弾性変形による制御性能の低
下を抑制できるため、位置決め精度を向上し得る効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る制御方法により制御
されるパラレルリンク機構の機械的構成概要を示す斜視
図である。
【図2】図1に示すパラレルリンク機構の機械的構成を
示す斜視図である。
【図3】本実施形態に係る制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】本実施形態に係る制御方法による手順の流れを
示すフローチャートである。
【図5】本実施形態に係る制御方法に用いられる各機構
パラメータを示す説明図で、図5(A) は機構パラメータ
SA1、RL、BO1、TO、SO、JOを明示するも
の、図5(B) は機構パラメータBO3を明示するもの、
図5(C) はTPO3を明示するものである。
【図6】本実施形態に係る制御方法に用いられる各機構
パラメータを示す説明図で、図6(A) は機構パラメータ
SA2、BO2を明示するもの、図6(B) は機構パラメ
ータTPO1、TPO2を明示するものである。
【図7】本実施形態の制御方法によるステップS14に
用いられる負荷質量の釣り合いモデルを示す説明図であ
る。
【図8】本実施形態の制御方法によるステップS14に
用いられる負荷質量の釣り合いモデルを示す説明図であ
る。
【図9】本実施形態の制御方法によるステップS16に
用いられる4×4同次変換行列(D−Hパラメータ)表
現のための座標系定義を、トラベリングプレート等を含
めて表した説明図である。
【図10】図9からトラベリングプレート等を除いてD
−Hパラメータの座標系定義を示した説明図である。
【図11】図9に示すD−Hパラメータの座標系定義を
各ジョイントごとに分解した説明図で、図11(A) はト
ラベリングプレートと第1ジョイントとの関係を示すも
の、図11(B) は図11(A) をyT 軸方向から見たもの
である。
【図12】図9に示すD−Hパラメータの座標系定義を
各ジョイントごとに分解した説明図で、図12(A) は第
1ジョイントと第2ジョイントとの関係を示すもの、図
12(B) は第2ジョイントと第3ジョイントとの関係を
示すものである。
【図13】図9に示すD−Hパラメータの座標系定義を
各ジョイントごとに分解した説明図で、図13(A) は第
3ジョイントと第4ジョイントとの関係を示すもの、図
13(B) は第4ジョイントと第5ジョイントとの関係を
示すものである。
【図14】図14(A) は、図9に示すD−Hパラメータ
の座標系定義を各ジョイントごとに分解した説明図で第
5ジョイントとスライダとの関係を示すもの、図14
(B)は、ロッド方向のベクトルを示す説明図である。
【図15】本実施形態の制御方法によるステップS22
に用いられる各部に加わる力の方向を示す説明図であ
る。
【図16】本実施形態の制御方法による「各機構パラメ
ータの修正」に用いられる第4、第5ジョイントの変位
の様子を示す説明図である。
【図17】パラレルリンク機構によりz軸を一定、傾き
角を変化させた場合におけるワークの加工誤差(z軸方
向位置誤差)を示す特性図で、図17(A) はA軸の回転
角度に対するもの、図17(B) はB軸の回転角度に対す
るものである。
【図18】従来技術によるパラレルリンク機構を示す説
明図である。
【図19】パラレルリンク機構を原点位置で、A軸の角
度を変化させたときのロッド軸方向の負荷変化を示す特
性図である。
【符号の説明】
10 パラレルリンク機構 11 基台 12 トラベリングプレート 15 ロッド 16a 第5ジョイント(基台側ジョイント) 16b 第4ジョイント(基台側ジョイント) 17a 第1ジョイント(TP側ジョイント) 17b 第2ジョイント(TP側ジョイント) 17c 第3ジョイント(TP側ジョイント) 22 スライド 24 ボールねじ (アクチュエータ) 25U〜25w モータ (サーボユニット) 26 スライダ 31U〜31w エンコーダ 70 制御装置(第1位置情報取得手段、負
荷取得手段、弾性変形量取得手段、機構パラメータ修正
手段、第2位置情報取得手段) T 工具 U 工具ユニット ε 所定値 S10、S12 第1ステップ S14、S16、S18 第2ステップ S22 第3ステップ S24 第4ステップ S26 第5ステップ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部に固定される基台、工具ユニットの
    装着されるトラベリングプレート、前記基台と前記トラ
    ベリングプレートを連結する複数のロッド、前記複数の
    ロッドを駆動する複数のアクチュエータ、前記各アクチ
    ュエータを制御する複数のサーボユニット及び前記サー
    ボユニットへ指令を与え前記アクチュエータを制御する
    制御装置、を備えたパラレルリンク機構の制御方法であ
    って、 所定の機構パラメータに基づいて前記工具ユニットの目
    標位置に対応する前記複数のアクチュエータの位置情報
    を求める第1ステップと、 前記第1ステップにより求めた複数のアクチュエータの
    位置情報に基づいて、目標位置及び姿勢に応じて前記ト
    ラベリングプレート、前記複数のロッド及び前記複数の
    アクチュエータにそれぞれ加わる力を求める第2ステッ
    プと、 前記第2ステップによる求めた力に基づいて、前記トラ
    ベリングプレート、前記複数のロッド及び前記複数のア
    クチュエータのそれぞれに生ずる弾性変形による変形量
    を求める第3ステップと、 前記第3ステップにより求めた弾性変形量に基づいて、
    前記機構パラメータを修正する第4ステップと、 前記第4ステップにより修正した機構パラメータに基づ
    いて、前記工具ユニットの目標位置に対応する前記複数
    のアクチュエータの位置情報を求める第5ステップと、
    を含むことを特徴とするパラレルリンク機構の制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記基台と前記ロッドとの間には、回転
    軸の方向が異なる複数の基台側ジョイントが介在し、ま
    た前記トラベリングプレートと前記ロッドとの間には、
    回転軸の方向が異なる複数のTP側ジョイントが介在す
    る請求項1記載のパラレルリンク機構の制御方法であっ
    て、 前記第3ステップは、目標位置及び姿勢に応じて、前記
    基台側ジョイントおよび前記TP側ジョイントにそれぞ
    れ加わる力に基づいて、前記基台側ジョイント及びTP
    側ジョイントに生ずる弾性変形による変形量も求めるこ
    とを特徴とする請求項1記載のパラレルリンク機構の制
    御方法。
  3. 【請求項3】 前記第2ステップにより求めた力と同ス
    テップにより前回求めた力との差が、所定値よりも小さ
    くなるまで、前記第2ステップ、第3ステップ、第4ス
    テップ及び第5ステップによる各処理を繰り返し行うこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のパラレルリンク
    機構の制御方法。
  4. 【請求項4】 外部に固定される基台、工具ユニットの
    装着されるトラベリングプレート、前記基台と前記トラ
    ベリングプレートを連結する複数のロッド、前記複数の
    ロッドを駆動する複数のアクチュエータ及び前記各アク
    チュエータを制御する複数のサーボユニット、を有する
    パラレルリンク機構の前記サーボユニットに指令を与え
    前記アクチュエータを制御するパラレルリンク機構の制
    御装置であって、 所定の機構パラメータに基づいて前記工具ユニットの目
    標位置に対応する前記複数のアクチュエータの位置情報
    を求める第1位置情報取得手段と、 前記位置情報取得手段により求めた複数のアクチュエー
    タの位置情報に基づいて、目標位置及び姿勢に応じて前
    記トラベリングプレート、前記複数のロッド及び前記複
    数のアクチュエータにそれぞれ加わる力を求める負荷取
    得手段と、 前記負荷取得手段による求めた力に基づいて、前記トラ
    ベリングプレート、前記複数のロッド及び前記複数のア
    クチュエータのそれぞれに生ずる弾性変形による変形量
    を求める弾性変形量取得手段と、 前記弾性変形量取得手段により求めた弾性変形量に基づ
    いて、前記機構パラメータを修正する機構パラメータ修
    正手段と、 前記機構パラメータ修正手段により修正した機構パラメ
    ータに基づいて、前記工具ユニットの目標位置に対応す
    る前記複数のアクチュエータの位置情報を求める第2位
    置情報検出手段と、 とを備えることを特徴とするパラレルリンク機構の制御
    装置。
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