JP2002263973A - 工作機械 - Google Patents

工作機械

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JP2002263973A
JP2002263973A JP2001071514A JP2001071514A JP2002263973A JP 2002263973 A JP2002263973 A JP 2002263973A JP 2001071514 A JP2001071514 A JP 2001071514A JP 2001071514 A JP2001071514 A JP 2001071514A JP 2002263973 A JP2002263973 A JP 2002263973A
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JP2001071514A
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Taizo Toyama
退三 遠山
Hiromitsu Ota
浩充 太田
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定治具等を用いることなく稼働中にも、所
定の機構パラメータのキャリブレーションを実施し得る
工作機械を提供する。 【解決手段】 工作機械10によると、第4ジョイント
16bに取り付けた角度センサ40U〜40wにより、
第4ジョイント16bの現在の回転角度を検出し測定角
度情報を制御装置70に出力する。制御装置70では、
トラベリングプレート12の現在位置から所定の機構パ
ラメータに基づいて第4ジョイント16bの現在の回転
角度を演算し、この演算角度情報と測定角度情報とを比
較し、両者の差に基づいて所定の機構パラメータを補正
する。これにより、当該所定の機構パラメータは、演算
角度情報と測定角度情報との差に基づいて補正されるの
で、測定治具等を用いることなく当該補正を行うことが
できる。したがって、測定治具等を用いることなく稼働
中にも、所定の機構パラメータのキャリブレーションを
実施することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パラレルリンク機
構を用いた工作機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パラレルリンク機構を用いた工作
機械として、例えば、本出願人に係る特開平11−11
4777号公報に開示されるものがある。この工作機械
90は図11に示すように、門型のフレーム50の天井
に支持柱51を介して取り付けられており、この支持柱
51の下方にはテーブル52が位置している。そして、
このテーブル52には、加工時に図示しない工作物が載
置され、トラベリングプレート92の位置及び姿勢を実
測値として測定器98で測定するときには測定治具10
0あるいは定盤が載置される。
【0003】即ち、この種の工作機械90では、直交座
標系で与えられる工具Tの先端位置及び姿勢の指令値に
対し、この指令値を各アクチュエータの出力値(各サー
ボモータの回転角)に変換しており、その変換には、基
台91に固定されるガイド94の傾斜角度、ロッド95
の長さ、トラベリングプレート92に対するロッド95
の取付位置等の所定の機構パラメータを用いて行う。そ
のため、当該機構パラメータは、工作機械90の製造時
には設計値を用いていても、その稼働前の現場調整時や
稼働後のメンテナンス時等には、トラベリングプレート
92の位置及び姿勢を測定器98で測定して得た実測値
から演算により求めた当該機構パラメータをその設計値
に置き換えて用いている。つまり、従来の工作機械90
では、測定器98や測定治具100等を用いて当該機構
パラメータのキャリブレーションを行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
に示すような測定治具100等を用いて行う機構パラメ
ータのキャリブレーションでは、次のような問題があ
る。 (1) 機構パラメータのキャリブレーションには、測定器
98や測定治具100等が必要になるため、これらのセ
ットアップや測定には、それ相当の時間が必要とされ
る。そのため、キャリブレーションに要する工数削減に
は限界がある。 (2) 前項(1) に伴い、当該工作機90の稼働中にはキャ
リブレーションを行うことが困難である。そのため、工
作機90の再調整等を実施するには、関係するラインを
一時的に停止させなければならない。 (3) 同様に、工作機械90の稼働状況や周囲環境の温度
変化に応じて生じるパラレルリンク機構の熱膨張、熱収
縮等の変位による機構パラメータの変動には、逐次対応
することが極めて困難であり、事実上対応することがで
きない。
【0005】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、測定治
具等を用いることなく稼働中にも、所定の機構パラメー
タのキャリブレーションを実施し得る工作機械を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の工作機械では、外部に固定される基台
と、前記基台にパラレルリンク機構を介して保持される
トラベリングプレートと、前記パラレルリンク機構を駆
動する複数のアクチュエータと、直交座標系で与えられ
る指令値を所定の機構パラメータに基づいて前記アクチ
ュエータの出力値に変換し前記複数のアクチュエータを
制御する制御装置と、前記パラレルリンク機構を構成す
る可動部の現在位置を検出し、この検出した測定位置情
報を出力する検出器と、を備えた工作機械であって、前
記制御装置は、前記トラベリングプレートの現在位置か
ら前記所定の機構パラメータに基づいて前記可動部の現
在位置を演算し、この演算した演算位置情報と前記検出
器による前記測定位置情報とを比較し、両者の差に基づ
いて前記所定の機構パラメータを補正することを技術的
特徴とする。
【0007】また、請求項2の工作機械では、請求項1
において、前記所定の機構パラメータの補正は、前記測
定位置情報と前記演算位置情報の差が、予め定められた
値よりも大きいときに行われることを技術的特徴とす
る。
【0008】さらに、請求項3の工作機械では、請求項
1または2において、前記所定の機構パラメータの補正
は、補正後の所定の機構パラメータが所定の誤差範囲外
にあるときにも、行われることを技術的特徴とする。
【0009】また、請求項4の工作機械では、請求項1
〜3のいずれか一項において、前記パラレルリンク機構
は、前記基台に所定の傾斜角度でかつ2本づつ略等間隔
に、3方向に放射状に固定された6本のガイドと、前記
アクチュエータにより前記ガイドの長手方向に移動可能
に、前記6本のガイドに各々に設けられた6つのスライ
ドテーブルと、一端が第1対偶を介して前記スライドテ
ーブルの各々に連結され、他端が第2対偶を介して前記
トラベリングプレートに連結される6本のロッドと、を
有し、前記可動部は、前記第1対偶または前記第2対偶
であり、前記検出器は、前記第1対偶または前記第2対
偶の回転角を検出する角度センサであることを技術的特
徴とする。
【0010】さらに、請求項5の工作機械では、請求項
1〜4のいずれか一項において、前記パラレルリンク機
構は、前記基台に所定の傾斜角度でかつ2本づつ略等間
隔に、3方向に放射状に固定された6本のガイドと、前
記アクチュエータにより前記ガイドの長手方向に移動可
能に、前記6本のガイドに各々に設けられた6つのスラ
イドテーブルと、一端が第1対偶を介して前記スライド
テーブルの各々に連結され、他端が第2対偶を介して前
記トラベリングプレートに連結される6本のロッドと、
前記スライドテーブルの位置を検出するリニアスケール
と、を有することを技術的特徴とする。
【0011】請求項1の発明では、基台により外部に固
定され、トラベリングプレートにより基台にパラレルリ
ンク機構を介して保持され、複数のアクチュエータによ
りパラレルリンク機構を駆動し、制御装置により直交座
標系で与えられる指令値を所定の機構パラメータに基づ
いてアクチュエータの出力値に変換し複数のアクチュエ
ータを制御し、検出器によりパラレルリンク機構を構成
する可動部の現在位置を検出し、この検出した測定位置
情報を出力する。そして、制御装置は、トラベリングプ
レートの現在位置から所定の機構パラメータに基づいて
可動部の現在位置を演算し、この演算した演算位置情報
と検出器による測定位置情報とを比較し、両者の差に基
づいて所定の機構パラメータを補正する。これにより、
当該所定の機構パラメータは、制御装置により演算され
た可動部の演算位置情報と、検出器により検出された測
定位置情報と、の差に基づいて補正されるので、測定治
具等を用いることなく当該補正を行うことができる。
【0012】請求項2の発明では、所定の機構パラメー
タの補正は、測定位置情報と演算位置情報の差が、予め
定められた値よりも大きいときに行われる。これによ
り、両者の差が、当該予め定められた値よりも小さいと
きには、所定の機構パラメータの補正は行われないの
で、必要な範囲で当該補正を行うことができる。
【0013】請求項3の発明では、所定の機構パラメー
タの補正は、補正後の所定の機構パラメータが所定の誤
差範囲外にあるときにも、行われる。これにより、所定
の誤差範囲外にあるときには、再度、所定の機構パラメ
ータの補正が行われるので、補正精度を高めることがで
きる。
【0014】請求項4の発明では、パラレルリンク機構
は、6本のガイドと6つのスライドテーブルと6本のロ
ッドとを有し、可動部は第1対偶または第2対偶であ
り、検出器は第1対偶または第2対偶の回転角を検出す
る角度センサである。これにより、所定の機構パラメー
タは、制御装置により演算された第1対偶または第2対
偶の演算位置情報(回転角)と、角度センサにより検出
された測定位置情報(回転角)と、の差に基づいて補正
されるので、測定治具等を用いることなく当該補正を行
うことができる。
【0015】請求項5の発明では、パラレルリンク機構
は、6本のガイドと6つのスライドテーブルと6本のロ
ッドと、スライドテーブルの位置を検出するリニアスケ
ールとを有する。これにより、所定の機構パラメータの
補正は、例えば、スライドやボールねじの熱変位の影響
を受けることなく行われるので、補正精度を高めること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の工作機械の実施形
態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態
に係る工作機械10の機械的構成を示した斜視図であ
る。工作機械10は、トラベリングプレート12の主軸
13に取り付けられた工具Tを所望の位置に移動させて
工作物を加工するためのもので、前述した従来の工作機
械90と同様に、門型のフレーム50の天井に支持柱5
1を介して取付けられている(図11参照)。この支持
柱51の下方には、加工対象となる工作物を載置可能な
テーブル52が設けられている。
【0017】図1に示すように、工作機械10は、主
に、支持柱51によって外部に固定される基台11と、
ドリルやエンドミル等の工具Tを駆動する主軸13を備
えたトラベリングプレート12と、基台11及びトラベ
リングプレート12に連結されるロッド15等からなる
パラレルリンク機構と、このパラレルリンク機構を制御
する制御装置70等から構成されている。
【0018】基台11は、六角柱状をなす部材であり、
その側面には三角形状の板状の支持部11aが6枚、ほ
ぼ等間隔に設けられている。そしてこれら6枚の支持部
11aには、アクチュエータユニット20を介してパラ
レルリンク機構を構成するロッド15が1本ずつそれぞ
れに連結されている。これにより、6本のロッド15を
可動可能に支持している。
【0019】アクチュエータユニット20は、6本のロ
ッド15のそれぞれに対応して設けられており、スライ
ド22、スライダ26、アクチュエータとしてのボール
ねじ24及びサーボモータ25U、25u、25V、2
5v、25W、25w(以下、これら6個のモータを総
称して「モータ25U〜25w」という。)から構成さ
れている。そして、これらのモータ25U〜25wに
は、図2に示すように、それぞれモータ位置検出用エン
コーダ31U、31u、31V、31v、31W、31
w(以下、これら6個のモータ位置検出用エンコーダを
総称して「エンコーダ31U〜31w」という。)が取
り付けられている。
【0020】パラレルリンク機構は、アクチュエータユ
ニット20側からトラベリングプレート12方向に向か
って、ロッド15を中心に、スライド22、スライダ2
6、第5ジョイント16a、第4ジョイント16b、ロ
ッド15、第3ジョイント17c、第2ジョイント17
bおよび第1ジョイント17aから構成されている。
【0021】スライド22は、断面形状がコ型をした棒
状の部材であり、それぞれのスライド22は基台11に
対して所定の傾斜角度(例えば45度)をなすように、
2本つづ略等間隔に、3方向に放射状に基台11に固定
されている。これらのスライド22には、その長手方向
に移動可能にスライダ26が支持されていると共に、ス
ライダ26に螺合可能なボールねじ24が回動可能にス
ライド22に支持されている。このボールねじ24の一
端側には、それぞれのスライド22に対応するモータ2
5U〜25wが連結されている。これにより、ボールね
じ24に連結されるモータ25U〜25wを駆動するこ
とで、それぞれのボールねじ24を回動させ、その結果
としてスライダ26をスライド22の長手方向に移動さ
せ得るように構成されている。
【0022】図3に示すように、上述したスライダ26
には、例えば2個のベアリングジョイント、即ち第5ジ
ョイント16a及び第4ジョイント16bを介してそれ
ぞれロッド15一端側が連結される。これにより、ロッ
ド15はスライダ26に対して3次元方向に揺動可能と
なっている。一方、各ロッド15の他端は、例えば3個
のベアリングジョイント、即ち第1ジョイント17a、
第2ジョイント17b及び第3ジョイント17cを介し
てトラベリングプレート12の同一平面上に連結され
る。これにより、ロッド15はトラベリングプレート1
2に対して3次元方向に揺動可能となっている。また、
第4ジョイント16bには、第4ジョイント16bの回
転角を検出可能な角度センサ40Vが取り付けられてい
る。
【0023】つまり、本実施形態に係る工作機械10で
は、ロッド15の一端が第1対偶である第4ジョイント
16bを介してスライダ26に連結され、ロッド15の
他端が第2対偶である第2ジョイント17bを介してト
ラベリングプレート12に連結されており、このような
ロッド15がU軸、u軸、V軸、v軸、W軸、w軸に対
応して6本設けられている。そして、それぞれの軸の第
4ジョイント16bには、第4ジョイント16bの回転
角を検出可能な角度センサ40U、40u、40V、4
0v、40W、40w(以下、これら6個の角度センサ
を総称して「角度センサ40U〜40w」という。)が
設けられており、検出した測定角度情報を後述する制御
装置70に適宜出力している。なお、図3には、代表例
として、V軸のロッド15周囲の構成が例示されている
が、他の軸(U、u、v、W、w)のロッド15周囲
も、V軸と同様に構成されている。
【0024】図1に示すように、トラベリングプレート
12は、基台11と三角形状をなす板状の部材であり、
基台11よりも小型に形成されている。そして、その周
囲には、基台11の支持柱11aに対応する位置に、前
述の如くロッド15の他端側が第1ジョイント17a及
び第2ジョイント17bを介して、2本ずつ合計6本連
結されている。またこのトラベリングプレート12のほ
ぼ中央下方には、ドリルやエンドミル等の工具Tを駆動
する主軸13が取り付けられている。
【0025】なお、この主軸13は、図4に示すよう
に、低熱膨張材からなる主軸ホルダ13aを介してトラ
ベリングプレート12に保持されている。これにより、
トラベリングプレート12から工具Tの先端までの熱膨
張等をないものと同視することができる。
【0026】以上のように構成される工作機械10は、
後述する制御装置70より動作指令を与えることによっ
て、アクチュエータユニット20のモータ25U〜25
wを個別に駆動して6本のロッド15をそれぞれ独立し
て揺動させる。これにより、これら6本のロッド15の
揺動の組み合わせから、トラベリングプレート12を6
自由度制御(位置及び姿勢制御)することができる。ま
た、トラベリングプレート12の6自由度制御に伴う各
第4ジョイント16bの回転角の検出を、角度センサ4
0U〜40wによって適宜行うことができる。
【0027】つまり、各支持部11aに支持された2本
1組のロッド15を同期して3組のロッド15を個別に
駆動することによりトラベリングプレート12の位置を
決定し、各支持部11aに固定された2本1組のロッド
15のうちの各1本、即ち合計3本のロッド15を駆動
することによりトラベリングプレート12の姿勢を決定
することができるようになっている。そして、トラベリ
ングプレート12に取り付けられた工具Tを所望の位置
及び姿勢に移動し、工作物の加工を行うようになってい
る。また後述する所定のキャリブレーション処理からの
要求に応じて、各第4ジョイント16bの測定角度情報
を角度センサ40U〜40wから制御装置70に出力す
るようになっている。
【0028】制御装置70は、直交座標系で与えられる
指令値を所定の機構パラメータに基づいてアクチュエー
タユニット20の出力値に変換し、これによりアクチュ
エータユニット20を制御するもので、図2に示すよう
に、CPU71、メモリ72、インタフェイス73、7
4、75から構成されている。
【0029】中央演算処理装置であるCPU71は、メ
モリ72等に記憶された所定の処理プログラム等を逐次
実行することにより、インタフェイス73、74を介し
てサーボユニット81等を制御し、また角度センサ40
U〜40wから出力される測定角度情報等を入力し、後
述するような各演算を行う。
【0030】主記憶装置であるメモリ72には、実加工
処理やキャリブレーション処理等を実行するためのプロ
グラムが記憶されている。また入出力装置であるインタ
フェイス74には、加工データ等を入力するキーボード
76、加工データや現在の工作機械10の状態あるいは
キャリブレーションの実施状況等を表示する表示装置
(CRT)77、加工データを記憶する二次記憶装置
(例えばハードディスクHDD)78が接続されてい
る。
【0031】入出力装置であるインタフェイス73に
は、前述したモータ25U〜25wを駆動するデジタル
サーボユニット81、82、83、84、85、86
(以下、これら6個のデジタルサーボユニットを総称し
て「サーボユニット81〜86」という。)が接続され
ている。各デジタルサーボユニット81〜86は、CP
U71からのサーボ調整指令に基づいて、サーボ値を調
整すると共に、CPU71からの指令値に基づいてモー
タ25U〜25wをそれぞれ駆動し、各エンコーダ31
U〜31wからの出力によってフィードバック制御を行
う。そして、モータ25U〜25wによって駆動される
それぞれのスライダ26を所望の位置にそれぞれ移動す
ることにより、結果として、6本のロッド15を介して
連結されるトラベリングプレート12を所望の位置及び
姿勢に制御するようになっている。
【0032】入出力装置であるインタフェイス75に
は、前述した角度センサ40U〜40wが接続されてい
る。各角度センサ40U〜40wからは、各第4ジョイ
ント16bの回転角度の情報、つまり測定角度情報が適
宜送られてくるので、CPU71はインタフェイス75
を介して当該測定角度情報を取得することができる。
【0033】次に、本実施形態に係る工作機械10のキ
ャリブレーションを図4〜図9に基づいて説明する。な
お、本キャリブレーションは、前述した工作機械10に
おいては、制御装置70により行われるもので、本キャ
リブレーションに基づく各処理を記述したプログラム
は、制御装置70のメモリ72等に記憶されている。
【0034】まず、図3で説明したV軸のロッド15周
囲の構成を模式的に表した図4に基づいて本キャリブレ
ーションの概要を説明する。なおここでは、V軸を代表
して説明するが、他の軸(U、u、v、W、w)につい
てもV軸と同様である。図4に示すように、ロッド15
の一端は、第1対偶である第4ジョイント16bを介し
てスライダ26に連結され、その第4ジョイント16b
には、その回転角度を測定可能な角度センサ40Vが取
り付けられている。一方、第4ジョイント16bの回転
角度は、工具先端位置の指令値から算出することができ
る。そのため、角度センサ40Vによる測定角度θと、
指令値から算出した演算角度θNとは、所定の機構パラ
メータに誤差がなければ常に一致する。
【0035】ところが実際には、パラレルリンク機構を
構成する、スライド22の傾斜角度、ロッド15の長
さ、トラベリングプレート12に対するロッド15の取
付位置等による誤差や、工作機械10の稼働状況や周囲
環境の温度変化に応じて生じるパラレルリンク機構の熱
膨張、熱収縮の変位等によって、所定の機構パラメータ
が変動することから、測定角度θと演算角度θN との間
には、角度誤差dθを生じる。その一方で、当該機構パ
ラメータ(ベクトルP)と演算角度θとの間には、次式
(1)が成り立つので、複数点の測定値に基づく最小二乗
法により、当該機構パラメータ(ベクトルP)を求める
ことができる。
【0036】
【数1】
【0037】したがって、これらの各演算を図5に示す
キャリブレーション処理により行うことによって、工作
機械10の製造時のみならず、現地調整時や稼働時にお
いても当該機構パラメータのキャリブレーションを行う
ことができる。
【0038】図5に示すように、本キャリブレーション
処理は、主に、ステップS10〜S32からなるアルゴ
リスムにより処理される。なお、この処理は、工作機械
10の動作中に定期的に実行される。
【0039】まずステップS10により、主軸13に取
り付けられた工具Tの先端の現在位置を現在位置情報と
して取得する。この現在位置情報は、ステップS14に
より、第4ジョイント16bの角度情報を演算する際に
用いられる。続いてステップS12により、U軸〜w軸
の各第4ジョイント16bの各回転角度を測定角度情報
として角度センサ40U〜40wから取得する。
【0040】次に、ステップS14では、先のステップ
S10で取得した現在位置情報から現在使用中の所定の
機構パラメータに基づいて第4ジョイント16bの回転
角度を算出する。例えば、この第4ジョイント16bの
角度計算は、図6〜図9に示すように定義されたD−H
パラメータ(θ1 、d1 、a1 、α1 )、(θ2
2 、a2 、α2 )、(θ3 、d3 、a3 、α3 )、
(θ4 、d4 、a4 、α4 )、(θ5 、d5 、a5 、α
5 )、(θ6 、d6 、a6 、α6 )を用いて、各ジョイ
ント角度θ2 〜θ5 を順次求めることにより行う。
【0041】ここで、図9(B) に示すように、ワールド
座標系におけるロッド15方向の単位ベクトルaR と第
0座標系での同ベクトルaR0との関係は、次の式(2)、
式(3)に示すように表される。
【0042】
【数2】
【0043】したがって、aR0は、次式(4)に示すよう
に求めることができる。
【0044】
【数3】
【0045】また、第1座標系における同ベクトルは、
次の式(5)〜式(7)に示すように求めることができる。
【0046】
【数4】
【0047】ここで、R0 は、ワールド座標に対する工
具Tの先端の回転を表す行列であり、R1 は、同次変換
行列の回転部分を取り出したもので、第1座標系の第0
座標系に対する回転を表す3×3行列である。また、a
R1を第1座標系のx1 −y1平面に射影したベクトル
が、x1 軸と成す角度がθ2 になる。したがって、θ2
は、次式(8)、(9)に示すように求めることができる。
【0048】
【数5】
【0049】同様に、θ3 は、第2座標系におけるロッ
ド方向ベクトルaR2を第2座標系のx2 −y2 平面に射
影したベクトルとx2 軸と成す角度になるので、次式(1
0)〜式(13)に示すように求めることができる。
【0050】
【数6】
【0051】次に、θ4 は、第3座標系のy3 軸と第4
座標系のz4 軸の成す角度であると考えることができ
る。そこで、まずz4 軸方向ベクトルuZ4をワールド座
標系で求める。そして、z4 軸ベクトルは、ロッド方向
単位ベクトルaR とスライド面へのアプローチベクトル
S (z4 軸と同方向のベクトル)の両者に直交し、か
つ、大きさが1のベクトルであることから、次式(14)に
示す連立方程式を解くことにより求めることができる。
【0052】
【数7】
【0053】そして、uZ4の第3座標系でのベクトルu
Z4_3と、y3 軸とが成す角度として次式(15)〜(18)に示
すように、θ4 を求めることができる。
【0054】
【数8】
【0055】最後に、θ5 、即ち第4ジョイント16b
の回転角度をスライドアプローチベクトルAsとロッド
方向ベクトルaR との成す角度として、次式(19)に示す
ように求めることができる。
【0056】
【数9】
【0057】次に、ステップS16により、このように
して求めた第4ジョイント16bの回転角度である演算
角度情報と、ステップS12で取得した測定角度情報と
の差を求める演算を行う。つまり、両者の差から演算角
度情報の誤差を求める。そして、ステップS18によ
り、この誤差が所定の範囲内にあるか否かの判断を行
う。この範囲は、機構パラメータに要求される精度に基
づいて決定される。
【0058】ステップS18による判断で、当該誤差が
所定の範囲内にあれば(ステップS18でYes)、機
構パラメータはその要求精度を満たしているので、特に
当該機構パラメータを補正することなく、本キャリブレ
ーション処理を終了する。一方、当該誤差が所定の範囲
内にあると判断されなければ(ステップS18でN
o)、機構パラメータはその要求精度を満たしていない
ので、続くステップS20に当該機構パラメータの同定
演算を行う。
【0059】ステップS20では、次式(20)、(21)に基
づいて機構パラメータを同定する演算を行う。
【0060】
【数10】
【0061】即ち、前述した式(1)によるθN =f
(X,P)を各パラメータについて全微分することによ
り式(20)が求められる。そのため、複数(0…m)の位
置における測定角度情報を式(20)に対応させることで
(式(21))、複数の測定角度情報に基づく最小二乗法に
より、機構パラメータの誤差dp1 …dpn を同定する
ことができる。
【0062】続いて、このステップS20で同定した機
構パラメータが、所定の範囲内にあるか否かを再度判断
するため、前述したステップS10、S12、S14と
同様の処理を行う。即ち、ステップS22では、主軸1
3に取り付けられた工具Tの先端の現在位置を現在位置
情報として取得し、ステップS24では、U軸〜w軸の
各第4ジョイント16bの各回転角度を測定角度情報と
して角度センサ40U〜40wから取得し、ステップS
26では、先のステップS22で取得した現在位置情報
からステップS20で同定演算した機構パラメータに基
づいて第4ジョイント16bの回転角度を算出する。
【0063】そして、ステップS28では、ステップS
26で求めた第4ジョイント16bの演算角度情報と、
ステップS24で取得した測定角度情報との差を演算
し、両者の差から演算角度情報の誤差を求める。
【0064】続くステップS30により、ステップS1
8と同様に、この誤差が所定の範囲内にあるか否かの判
断を行い、当該誤差が所定の範囲内にあれば(ステップ
S30でYes)、同定した機構パラメータはその要求
精度を満たしているので、次のステップS32により現
在の機構パラメータを同定した機構パラメータに置き換
え、本キャリブレーション処理を終了する。なお、ステ
ップS18と同様に、この範囲も機構パラメータに要求
される精度に基づいて決定される。
【0065】一方、当該誤差が所定の範囲内にあると判
断されなければ(ステップS30でNo)、同定した機
構パラメータでもその要求精度を満たしていないことに
なるので、ステップS10に処理を移行した再度、ステ
ップS10〜30までの一連のキャリブレーション処理
を行う。
【0066】以上説明したように本実施形態に係る工作
機械10によると、パラレルリンク機構を構成する第4
ジョイント16bに取り付けた角度センサ40U〜40
wにより、第4ジョイント16bの現在の回転角度を検
出し測定角度情報を制御装置70に出力する。制御装置
70では、トラベリングプレート12の現在位置から所
定の機構パラメータに基づいて第4ジョイント16bの
現在の回転角度を演算し、この演算した演算角度情報と
実測した測定角度情報とを比較し、両者の差に基づいて
所定の機構パラメータを補正する。これにより、当該所
定の機構パラメータは、制御装置70により演算された
第4ジョイント16bの演算角度情報と、角度センサ4
0U〜40wにより検出された測定角度情報と、の差に
基づいて補正されるので、測定治具等を用いることなく
当該補正を行うことができる。したがって、測定治具等
を用いることなく稼働中にも、所定の機構パラメータの
キャリブレーションを実施し得る効果がある。
【0067】また、本実施形態に係る工作機械10によ
ると、ステップS14により求めた第4ジョイント16
bの演算角度情報と、ステップS12で取得した測定角
度情報との差を、ステップS16により求め、ステップ
S18により、両者の差が所定の範囲内にあれば、特に
当該機構パラメータを補正することなく、本キャリブレ
ーション処理を終了する。これにより、必要な範囲で当
該補正を行うことができる。したがって、所定の機構パ
ラメータのキャリブレーションを効率良く実施し得る効
果がある。
【0068】さらに、本実施形態に係る工作機械10に
よると、ステップS20により同定演算した機構パラメ
ータを用いて求めた第4ジョイント16bの演算角度情
報と、ステップS24で取得した測定角度情報との差
を、ステップS28により求め、ステップS30によ
り、両者の差が所定の範囲内にあると判断されなけれ
ば、ステップS10に戻って再度、ステップS20によ
る同定演算を行う。これにより、補正精度を高めること
ができる。したがって、測定治具等を用いることなく稼
働中にも、所定の機構パラメータの高精度なキャリブレ
ーションを実施し得る効果がある。
【0069】次に、パラレルリンク機構の可動部の現在
位置を検出する検出器の変形例を図10に基づいて説明
する。図10(A) に示す変形例は、第4ジョイント16
bの回転角度を角度センサ40U〜40wにより検出す
ることに加えて、スライド22の軸方向に沿って取り付
けたリニアスケール43により、スライダ26の現在位
置を検出するようにしたものである。このリニアスケー
ル43は、スライド22やボールねじ24の膨張変形等
に影響を受けることなく、スライダ26の位置を測定し
得るように、スライド22に固定されている。
【0070】これにより、スライド22を移動するスラ
イダ26の現在位置をリニアスケール43によって検出
することができることに加え、スライド22に軸方向の
長さ変動があれば、リニアスケール43により、その膨
張あるいは収縮の量を測定することができる。したがっ
て、スライド22やボールねじ24が熱膨張、熱収縮等
により変位した場合であっても、スライダ26の位置を
正しく認識することができるので、工作機械10の稼働
状況や周囲環境の温度変化に応じて生じるパラレルリン
ク機構の熱膨張、熱収縮等の変位による機構パラメータ
の変動にも、逐次対応して、上述したキャリブレーショ
ン処理による機構パラメータの補正を行うことができ
る。
【0071】図10(B) に示す変形例は、第4ジョイン
ト16bの回転角度を角度センサ40U〜40wにより
検出することに加えて、スライド22の軸方向に沿って
取り付けたセンサ付き低熱膨張部45により、スライダ
26の現在位置を検出するようにしたものである。この
低熱膨張部45は、スライド22の軸方向に取付可能な
棒状に形成された熱膨張係数の小さい材料からなり、一
端側に原点センサ46、他端側に他点センサ47を設け
ている。
【0072】なお、原点センサ46および他点センサ4
7は、スライダ26が近接したことを検出できるように
構成されており、検出情報を制御装置70に出力するこ
とができる。またこの原点センサ46の取付位置は、ト
ラベリングプレート12の工具Tの先端が機械原点にあ
るときに、スライダ26が位置するところ設定され、ま
た他点センサ47の取付位置は、原点センサ46から所
定間隔だけ隔てて設定されている。また、低熱膨張部4
5は、スライド22やボールねじ24の膨張変形等に影
響を受けることのないように、その一端45aだけがモ
ータ25Vの反対側に位置するスライド22の端部22
aに固定されている。
【0073】これにより、スライド22を移動するスラ
イダ26の現在位置を、原点センサ46から当該現在位
置までの間のエンコーダ31Vによるパルス数により検
出することができることに加え、スライド22に軸方向
の長さ変動があれば、原点センサ46から他点センサ4
7までの間でカウントされるパルス数が変動するので、
このパルスの変動数から、スライド22やボールねじ2
4の膨張あるいは収縮の量を測定することができる。し
たがって、スライド22やボールねじ24が熱膨張、熱
収縮等により変位した場合であっても、スライダ26の
位置を正しく認識することができるので、工作機械10
の稼働状況や周囲環境の温度変化に応じて生じるパラレ
ルリンク機構の熱膨張、熱収縮等の変位による機構パラ
メータの変動にも、逐次対応して、上述したキャリブレ
ーション処理による機構パラメータの補正を行うことが
できる。
【0074】また、ボールねじ24を熱膨張係数の小さ
い材料から構成することにより、ボールねじ24の熱膨
張等をないものと同視することができるので、このよう
な構成によっても、スライド22を移動するスライダ2
6の現在位置をエンコーダ31Vによるパルス数により
検出することができ、またスライド22が熱膨張、熱収
縮等により変位した場合であっても、スライダ26の位
置を正しく認識することができる。したがって、工作機
械10の稼働状況や周囲環境の温度変化に応じて生じる
パラレルリンク機構の熱膨張、熱収縮等の変位による機
構パラメータの変動にも、逐次対応して、上述したキャ
リブレーション処理による機構パラメータの補正を行う
ことができる。
【0075】
【発明の効果】請求項1の発明では、基台により外部に
固定され、トラベリングプレートにより基台にパラレル
リンク機構を介して保持され、複数のアクチュエータに
よりパラレルリンク機構を駆動し、制御装置により直交
座標系で与えられる指令値を所定の機構パラメータに基
づいてアクチュエータの出力値に変換し複数のアクチュ
エータを制御し、検出器によりパラレルリンク機構を構
成する可動部の現在位置を検出し、この検出した測定位
置情報を出力する。そして、制御装置は、トラベリング
プレートの現在位置から所定の機構パラメータに基づい
て可動部の現在位置を演算し、この演算した演算位置情
報と検出器による測定位置情報とを比較し、両者の差に
基づいて所定の機構パラメータを補正する。これによ
り、当該所定の機構パラメータは、制御装置により演算
された可動部の演算位置情報と、検出器により検出され
た測定位置情報と、の差に基づいて補正されるので、測
定治具等を用いることなく当該補正を行うことができ
る。したがって、測定治具等を用いることなく稼働中に
も、所定の機構パラメータのキャリブレーションを実施
し得る効果がある。
【0076】請求項2の発明では、所定の機構パラメー
タの補正は、測定位置情報と演算位置情報の差が、予め
定められた値よりも大きいときに行われる。これによ
り、両者の差が、当該予め定められた値よりも小さいと
きには、所定の機構パラメータの補正は行われないの
で、必要な範囲で当該補正を行うことができる。したが
って、測定治具等を用いることなく稼働中にも、所定の
機構パラメータのキャリブレーションを効率良く実施し
得る効果がある。
【0077】請求項3の発明では、所定の機構パラメー
タの補正は、補正後の所定の機構パラメータが所定の誤
差範囲外にあるときにも、行われる。これにより、所定
の誤差範囲外にあるときには、再度、所定の機構パラメ
ータの補正が行われるので、補正精度を高めることがで
きる。したがって、測定治具等を用いることなく稼働中
にも、所定の機構パラメータの高精度なキャリブレーシ
ョンを実施し得る効果がある。
【0078】請求項4の発明では、パラレルリンク機構
は、6本のガイドと6つのスライドテーブルと6本のロ
ッドとを有し、可動部は第1対偶または第2対偶であ
り、検出器は第1対偶または第2対偶の回転角を検出す
る角度センサである。これにより、所定の機構パラメー
タは、制御装置により演算された第1対偶または第2対
偶の演算位置情報(回転角)と、角度センサにより検出
された測定位置情報(回転角)と、の差に基づいて補正
されるので、測定治具等を用いることなく当該補正を行
うことができる。したがって、測定治具等を用いること
なく稼働中にも、所定の機構パラメータのキャリブレー
ションを実施し得る効果がある。
【0079】請求項5の発明では、パラレルリンク機構
は、6本のガイドと6つのスライドテーブルと6本のロ
ッドと、スライドテーブルの位置を検出するリニアスケ
ールとを有する。これにより、所定の機構パラメータの
補正は、例えば、スライドやボールねじの熱変位の影響
を受けることなく行われるので、補正精度を高めること
ができる。したがって、測定治具等を用いることなく稼
働中にも、所定の機構パラメータのキャリブレーション
を実施し得る効果があることに加え、さらに補正精度を
高める効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る工作機械の機械的構
成を示す斜視図である。
【図2】本実施形態に係る工作機械を制御する制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係る工作機械のロッド周囲の構成
を示す説明図である。
【図4】図3に示すロッド周囲の構成を模式的に表した
説明図である。
【図5】本実施形態に係る工作機械の制御装置によるキ
ャリブレーション処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図6】D−Hパラメータの座標系定義を各ジョイント
ごとに分解した説明図で、図6(A) はトラベリングプレ
ートと第1ジョイントとの関係を示すもの、図6(B) は
図6(A) をyT 軸方向から見たものである。
【図7】D−Hパラメータの座標系定義を各ジョイント
ごとに分解した説明図で、図7(A) は第1ジョイントと
第2ジョイントとの関係を示すもの、図7(B) は第2ジ
ョイントと第3ジョイントとの関係を示すものである。
【図8】D−Hパラメータの座標系定義を各ジョイント
ごとに分解した説明図で、図8(A) は第3ジョイントと
第4ジョイントとの関係を示すもの、図8(B) は第4ジ
ョイントと第5ジョイントとの関係を示すものである。
【図9】図9(A) は、D−Hパラメータの座標系定義を
各ジョイントごとに分解した説明図で、第5ジョイント
とスライダとの関係を示すもの、図9(B) は、ロッド方
向のベクトルを示す説明図である。
【図10】本実施形態に係る工作機械の検出器の変形例
を示す説明図である。
【図11】従来の工作機械によるキャリブレーションの
実施に要する構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 工作機械 11 基台 12 トラベリングプレート 13 主軸 15 ロッド (パラレルリンク機
構) 16a 第5ジョイント(パラレルリンク機
構) 16b 第4ジョイント(可動部、パラレルリ
ンク機構、第1対偶) 17a 第1ジョイント(パラレルリンク機
構) 17b 第2ジョイント(可動部、パラレルリ
ンク機構、第2対偶) 17c 第3ジョイント(パラレルリンク機
構) 20 アクチュエータユニット(アクチュエ
ータ) 22 スライド (パラレルリンク機
構、ガイド) 24 ボールねじ 25U〜25w モータ 26 スライダ (パラレルリンク機
構、スライドテーブル) 40U〜40w 角度センサ (検出器) 43 リニアスケール 45 低熱膨張部 70 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23Q 15/22 G05D 3/12 S G05D 3/12 B23Q 1/10 Fターム(参考) 3C001 KA01 KB10 TA02 TB02 TB04 3C048 BC01 CC20 DD21 EE01 5H303 AA01 BB03 BB09 BB14 CC01 DD01 DD25 DD26 FF06 GG06 GG11 HH05 KK22 LL03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部に固定される基台と、 前記基台にパラレルリンク機構を介して保持されるトラ
    ベリングプレートと、 前記パラレルリンク機構を駆動する複数のアクチュエー
    タと、 直交座標系で与えられる指令値を所定の機構パラメータ
    に基づいて前記アクチュエータの出力値に変換し前記複
    数のアクチュエータを制御する制御装置と、 前記パラレルリンク機構を構成する可動部の現在位置を
    検出し、この検出した測定位置情報を出力する検出器
    と、を備えた工作機械であって、 前記制御装置は、前記トラベリングプレートの現在位置
    から前記所定の機構パラメータに基づいて前記可動部の
    現在位置を演算し、この演算した演算位置情報と前記検
    出器による前記測定位置情報とを比較し、両者の差に基
    づいて前記所定の機構パラメータを補正することを特徴
    とする工作機械。
  2. 【請求項2】 前記所定の機構パラメータの補正は、 前記測定位置情報と前記演算位置情報の差が、予め定め
    られた値よりも大きいときに行われることを特徴とする
    請求項1記載の工作機械。
  3. 【請求項3】 前記所定の機構パラメータの補正は、 補正後の所定の機構パラメータが所定の誤差範囲外にあ
    るときにも、行われることを特徴とする請求項1または
    2記載の工作機械。
  4. 【請求項4】 前記パラレルリンク機構は、 前記基台に所定の傾斜角度でかつ2本づつ略等間隔に、
    3方向に放射状に固定された6本のガイドと、 前記アクチュエータにより前記ガイドの長手方向に移動
    可能に、前記6本のガイドに各々に設けられた6つのス
    ライドテーブルと、 一端が第1対偶を介して前記スライドテーブルの各々に
    連結され、他端が第2対偶を介して前記トラベリングプ
    レートに連結される6本のロッドと、を有し、 前記可動部は、前記第1対偶または前記第2対偶であ
    り、 前記検出器は、前記第1対偶または前記第2対偶の回転
    角を検出する角度センサであることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか一項に記載の工作機械。
  5. 【請求項5】 前記パラレルリンク機構は、 前記基台に所定の傾斜角度でかつ2本づつ略等間隔に、
    3方向に放射状に固定された6本のガイドと、 前記アクチュエータにより前記ガイドの長手方向に移動
    可能に、前記6本のガイドに各々に設けられた6つのス
    ライドテーブルと、 一端が第1対偶を介して前記スライドテーブルの各々に
    連結され、他端が第2対偶を介して前記トラベリングプ
    レートに連結される6本のロッドと、 前記スライドテーブルの位置を検出するリニアスケール
    と、 を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項
    に記載の工作機械。
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