JPH10298952A - 防波堤および波エネルギーの減衰方法 - Google Patents

防波堤および波エネルギーの減衰方法

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JPH10298952A
JPH10298952A JP9120291A JP12029197A JPH10298952A JP H10298952 A JPH10298952 A JP H10298952A JP 9120291 A JP9120291 A JP 9120291A JP 12029197 A JP12029197 A JP 12029197A JP H10298952 A JPH10298952 A JP H10298952A
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JP
Japan
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breakwater
dam body
wave energy
plate
wave
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JP9120291A
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English (en)
Inventor
Takeyoshi Yoshida
武良 吉田
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A10/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
    • Y02A10/11Hard structures, e.g. dams, dykes or breakwaters

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浮力を利用して堤高を変更させることに
より、景観を損ねることのない、防波堤を提供する。 【解決手段】 波エネルギーを減衰させる堤体よりなる
防波堤において、前記堤体に、浮力を付与した昇降防波
板を昇降自在に設けたことを特徴とする、防波堤および
これを用いた波エネルギーの減衰方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防波堤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来公知である防波堤は、波の進行方向
に対して直交する方向に向けて設置し、順次越波させて
波エネルギーを減衰している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の堤高
は、津波の予想到達高と同等に構築しているため、結果
として海岸周辺の景観を損なう。特に海浜地域が観光地
である場合など、防波堤により海が見えなくなることが
予想されるため、津波対策において必要である防波堤の
構築ではあるものの、地域住民により反対されるケース
も少なくないのが現状である。
【0004】本発明は以上の問題点を解決するためにな
されたもので、浮力を利用して堤高を変更させることに
より、景観を損ねることのない、防波堤を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、波エネルギー
を減衰させる堤体よりなる防波堤において、前記堤体
に、浮力を付与した昇降防波板を昇降自在に設けたこと
を特徴とする、防波堤である。また本発明は、前述した
防波堤において、堤体に所定間隔をおいて配設する複数
のガイド部材間に、浮力を付与した昇降防波板を昇降自
在に設けたことを特徴とする、防波堤である。本発明
は、波エネルギーを減衰させる堤体よりなる防波堤にお
いて、前記堤体に、L字型の回転防波板を回動可能に軸
支し、前記回転防波板が支軸を中心として昇降可能な浮
力を付与されていることを特徴とする、防波堤である。
また本発明は、前述した防波堤において、堤体に所定間
隔をおいて複数の軸受ブラケットを設け、前記軸受ブラ
ケット間に、回転防波板の中間部を回動可能に軸支して
設けたことを特徴とする、防波堤である。本発明は、堤
体により波エネルギーを減衰する、波エネルギーの減衰
方法において、前記堤体に浮力を付与した防波板を昇降
自在に設け、前記堤体に対して昇降する前記防波板によ
り、波エネルギーを減衰することを特徴とする、波エネ
ルギーの減衰方法である。また本発明は、前述した波エ
ネルギーの減衰方法において、上述した昇降防波板を有
する防波堤を使用することを特徴とする、波エネルギー
の減衰方法。また本発明は、前述した波エネルギーの減
衰方法において、上述した回転防波板を有する防波堤を
使用することを特徴とする、波エネルギーの減衰方法で
ある。
【0006】
【発明の実施の形態1】以下図面を参照しながら、本発
明の防波堤について説明する。
【0007】<イ>全体の構成 図1に示すように防波堤1は、堤体2と、浮体構造の昇
降防波板4とより構成する。
【0008】<ロ>堤体 堤体2は、平時の波を防波できる程度に低く設定した堤
高を有するものである。 その他に、既存の防波堤、護
岸、岸壁などであってもよい。
【0009】<ハ>ガイド部材 ガイド部材3は、後述する昇降防波板4を堤体2に沿わ
せて昇降させるためのガイドである。ガイド部材3とし
ては、例えばH型鋼よりなり、凹部を夫々対向させて堤
体2の前面に配設する。ガイド部材3の配置位置として
は、前述した堤体2の外洋側に設ける。またガイド部材
3の底部付近に、昇降防波板4の降下量を一定に規制す
るためのストッパ(図示せず)を配置しておくことも考
えられる。
【0010】<ニ>昇降防波板 昇降防波板4は、津波などの襲来時に堤体2の上方に上
昇し、堤体2の堤高を実質的に嵩上げする部材であり、
堤体2の長手方向に沿って連続させて配置する。 昇降
防波板4は、津波などにより変形しない強度を有すると
共に、その一部に浮体を取り付けるなどして所定の浮力
が付与されている。昇降防波板4は、水位の上昇に比例
してガイド部材42,42間に昇降自在に嵌装されてい
る。なお、津波などの発生時の浮力により昇降防波板4
がガイド部材3より抜け出さないように、ガイド部材3
もしくは昇降防波板4にストッパ(図示せず)を設け、
上方への上昇量を規制することも考えられる。
【0011】
【機能】以下、本発明の防波堤の機能について説明す
る。
【0012】<イ>水位平常時 本発明の防波堤において、図2に示すように水位平常時
の波5は防波堤1の堤体2でもって波エネルギーを減衰
させる。即ち、従来からの防波堤と同様の越波機能でも
って防波を行う。水位平常時の昇降防波板4は、堤体2
の堤高に隠れるように位置しており、水位変化に応じて
昇降しているが、常に上昇してはおらず周辺の景観を損
ねることはない。
【0013】<ロ>水位上昇時 図3に示すように津波6などの発生時には、その水位の
上昇に伴い、昇降防波板4がその浮力により堤体2より
上方に上昇し、堤体2の堤高を実質的に嵩上げする。こ
れにより津波6などは、堤体2および堤体2の上方に延
びた昇降防波板4を越波することで波エネルギーが効率
的に減衰される。津波6などが去った後、昇降防波板4
は、水位の降下と共に再び堤体2の堤高と同等の位置ま
で降下する。
【0014】
【発明の実施の形態2】発明の実施の形態1は、昇降防
波板を浮力により堤体より上方に上昇させることで、津
波などを防波する機能を発揮する防波堤について説明し
てあるが、これに限らず、浮力により回動することで津
波などを防波する機能を発揮する防波堤について説明す
る。なお、発明の実施の形態1と同様な構成部材につい
ては説明を省略する。
【0015】<イ>軸受ブラケット 図4に示すように軸受ブラケット7は、堤体2の外洋側
に設ける部材であり、後述する回転防波板8を回動自在
となるように軸支するための部材である。軸受ブラケッ
ト7は、一組を対向させて配設し、この間に回転防波板
8を軸支する。即ち軸受ブラケット7は、堤体2より垂
直に立てて突出した板体であり、その板体には堤体の鉛
直方向にピン挿通孔71が形成されている。なお軸受ブ
ランケット7は、前述した形状および構成のものに限ら
ず、後述する回転防波板8を回動自在に軸支できるので
あれば、どのような形状および構成でもよい。
【0016】<ロ>回転防波板 図4および図5に示すように回転防波板8は、津波6な
どの襲来時に浮力により回動し、堤体2の堤高を実質的
に嵩上げする部材であり、堤体2の長手方向に沿って連
続させて配置する。回転防波板8は、例えばL字型を呈
する板体であって、一方の平面部に例えばフロート81
を配設してある。フロート81は、水位が上昇した際に
発生する浮力でもって回転防波板8を回動させるための
部材である。即ち、水位の上昇に伴い、フロート81が
回転防波板8の他方の平面部である防波板82を立ち上
げる構造となっている。これにより、立ち上がった防波
板82は、堤体2の上方に位置することで、堤体2の堤
高を実質的に嵩上げし、津波6などをに対する防波機能
を発揮する。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上説明したようになるから次
のような効果を得ることができる。 <イ>水位平常時は防波堤の堤高は低く設定されていて
も、津波などによる水位上昇時には、堤体に配設した昇
降防波板または回転防波板を上昇あるいは回動させ、こ
れらを波エネルギーを減衰させることができる。 <ロ>水位上昇時に、堤体より防波板を昇降あるいは回
動させることにより、堤体の実質的な堤高を嵩上げして
防波機能を発揮させるから、水位平常時には堤体の堤高
が低く、海岸周辺の景観を損なうことがない。 <ハ>既設された防波堤、護岸、岸壁などにも採用する
こともできるため、安価でもって津波などの対策を幅広
く図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る防波堤の説明図
【図2】 本発明の防波堤による水位平常時の波の減衰
説明図
【図3】 本発明の防波堤による水位上昇時の波の減衰
説明図
【図4】 発明の実施の形態2に係る防波堤の説明図
【図5】 発明の実施の形態2の防波堤による水位上昇
時の波の減衰説明図

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波エネルギーを減衰させる堤体よりな
    る防波堤において、 前記堤体に、浮力を付与した昇降防波板を昇降自在に設
    けたことを特徴とする、 防波堤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の防波堤において、堤
    体に所定間隔をおいて配設する複数のガイド部材間に、
    浮力を付与した昇降防波板を昇降自在に設けたことを特
    徴とする、防波堤。
  3. 【請求項3】 波エネルギーを減衰させる堤体よりな
    る防波堤において、 前記堤体に、L字型の回転防波板を回動可能に軸支し、 前記回転防波板が支軸を中心として昇降可能な浮力を付
    与されていることを特徴とする、 防波堤。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の防波堤において、堤
    体に所定間隔をおいて複数の軸受ブラケットを設け、前
    記軸受ブラケット間に、回転防波板の中間部を回動可能
    に軸支して設けたことを特徴とする、防波堤。
  5. 【請求項5】 堤体により波エネルギーを減衰する、
    波エネルギーの減衰方法において、 前記堤体に浮力を付与した防波板を昇降自在に設け、 前記堤体に対して昇降する前記防波板により、波エネル
    ギーを減衰することを特徴とする、 波エネルギーの減衰方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の波エネルギーの減衰
    方法において、請求項1または請求項2の昇降防波板を
    有する防波堤を使用することを特徴とする、波エネルギ
    ーの減衰方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の波エネルギーの減衰
    方法において、請求項3または請求項4の回転防波板を
    有する防波堤を使用することを特徴とする、波エネルギ
    ーの減衰方法。
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