JPH11286916A - 消波ケーソン - Google Patents

消波ケーソン

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Publication number
JPH11286916A
JPH11286916A JP10105798A JP10579898A JPH11286916A JP H11286916 A JPH11286916 A JP H11286916A JP 10105798 A JP10105798 A JP 10105798A JP 10579898 A JP10579898 A JP 10579898A JP H11286916 A JPH11286916 A JP H11286916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall
wave
caisson
port
permeable wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10105798A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadao Shiozaki
禎郎 塩崎
Yukitaka Tanaka
征登 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP10105798A priority Critical patent/JPH11286916A/ja
Publication of JPH11286916A publication Critical patent/JPH11286916A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、大水深大波浪領域において建設す
る場合でも建設費用が低廉化できる消波ケーソンを提供
する。 【解決手段】 図1及び図2に示すように、本実施の形
態に係る消波ケーソン10は、堤体断面が鉛直断面五角
形の箱形状をなし、前面透過壁11と、前面不透過壁1
2と、後面不透過壁13と、背面壁14とを有する。前
面透過壁11は、港外側の上部を港内側に傾斜し、且つ
スリット(開口部)11aが設けられている。本実施の
形態においては、傾斜部分は、干潮時海水面(L.W.
L.)から上部に向かって形成されている。前面透過壁
11と海水面とのなす角は45度としている。また、前
面透過壁11の下部は鉛直を成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に大水深、大波
浪領域に構築される防波堤及び護岸用に好適な消波ケー
ソンに属する。
【0002】
【従来の技術】従来、防波堤に作用する波の反射を押さ
える構造としては、消波ブロックを防波堤前面(港外
側)に被覆する構造が用いられてきた。しかし、水深が
大きくなると消波ブロックの所要量が増大し莫大な工費
を要する。そのため、図3に示すように直立消波ケーソ
ン3の採用が検討されつつある。直立消波ケーソン3
は、港外側の壁面がスリット等の透過壁とケーソン内部
に長方形状の中空な空間が(遊水室)を形成することで
消波可能な構成となっている。
【0003】一方、防波堤に作用する波力を低減する構
造として、図4に示すように防波堤前面(港外側)を傾
斜させる上部斜面ケーソン4が開発されている。上部斜
面ケーソン4では、波力の水平方向成分の一部を鉛直下
向力に変換できるため、ケーソンの堤体幅を減ずること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術には以下に掲げる問題点があった。図3に示す直立消
波ケーソン3においては、長周期(大波浪)の波に対し
て消波効果を高めるために遊水室幅(前面透過壁と後面
不透過壁との幅)を大きくとる必要があった。その為、
ケーソン自体の堤体幅が大きくなり建設費用に高額を要
した。また、設置される水深や波浪条件によっては前面
透過壁の上部に衝撃的な波力が生じることがある。その
ため、スリット部材の設計が困難となり、スリット部材
の鉄筋量が増加したり、鉄骨による大幅な補強が必要と
なる場合があり、斯かる場合には建設費用に高額要し
た。
【0005】他方、図4に示す上部斜面ケーソン4では
上部が傾斜しているため、大波浪の波では越波量(防波
堤を越えて港内に入ってしまう水塊の量)が増えること
になるが、直立堤と同程度の越波量に押さえるために
は、ケーソン天端を高くする必要があった。その為、上
部斜面ケーソン4においても建設費用に高額を要した。
【0006】本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、大水深大波浪領域
において建設する場合でも建設費用が低廉化できる消波
ケーソンを提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
すべく、港外側に位置し、上部が港内側に傾斜し且つ港
外側から港内側に貫通する開口部が設けられた前面透過
壁と、該前面透過壁の下方に位置する前面不透過壁と、
前記前面透過壁と間隔をあけて港内側に位置する後面不
透過壁と、該後面不透過壁と、前記前面不透過壁との間
に形成された遊水室とを備えたことを特徴とすることを
特徴とする消波ケーソンに存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1及び図2に示すよう
に、本実施の形態に係る消波ケーソン10は、堤体断面
が鉛直断面五角形の箱形状をなし、前面透過壁11と、
前面不透過壁12と、後面不透過壁13と、背面壁14
とを有する。
【0009】前面透過壁11は、港外側の上部を港内側
に傾斜し、且つスリット(開口部)11aが設けられて
いる。本実施の形態においては、傾斜部分は、干潮時海
水面(L.W.L.)から上部に向かって形成されてい
る。前面透過壁11と海水面とのなす角は45度として
いる。また、前面透過壁11の下部は鉛直を成してい
る。
【0010】前面不透過壁12は、前面透過壁11の下
方に位置し、底面から鉛直に立ち上がっている。後面不
透過壁13は、前面透過壁11と間隔をあけて港内側に
位置し、前面不透過壁12と平行を成すように傾斜して
いる。
【0011】前面透過壁11と後面不透過壁13との間
には、図2に示すように遊水室15が形成され、遊水室
15は、その下部と蓋コンクリート16により隔絶され
ている。
【0012】さらに、背面壁14の上部には、断面台形
の上部コンクリート17が構築されている。上部コンク
リート17は、その港外側の面が後面不透過壁13と平
面になるように傾斜している。
【0013】斯かる消波ケーソン10を用いて堤体を構
築するには、基礎捨石マウンドGを造成し、消波ケーソ
ン10を据え付け、隣接する消波ケーソン10の側面同
士を接するように並べ、砂を投入して中詰めを行い、上
部コンクリート17を打設する。
【0014】斯かる工程により構築された消波ケーソン
10に港外からの波が前面透過壁11に当たる押し波時
には、スリット11aから遊水室15内に流入し、後面
不透過壁13を遡上する。このスリット11aの通過
と、後面不透過壁13における遡上により波のエネルギ
ーを消費して消波する。引き波時には、遊水室15から
スリット11aを介して港外に流出する。
【0015】本実施の形態に係る消波ケーソン10は、
以上の如く構成されているので、以下に掲げる効果を奏
する。干潮時海水面から上部を傾斜させたので、水平波
力の一部を鉛直方向に変換できるので堤体幅を減少させ
ることができる。
【0016】また、スリット11aと遊水室15とによ
り消波できるので、大波浪領域においても通常の上部斜
面堤に比べて堤体天端を高くしなくても越波量を減少で
きる。
【0017】また、本実施の形態においては、後面不透
過壁13をも傾斜させたので、前面透過壁11、後面不
透過壁13を波が遡上することにより、消波効果を高め
ることができる。
【0018】また、上部(前面透過壁11)が斜面のた
め、衝撃的な波力の発生する可能性が低くできる。
【0019】なお、上記構成部材の数、位置、形状等は
上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好
適な数、位置、形状等にすることができる。例えば、本
実施の形態に係る開口部はスリットであったが、本発明
においては、丸孔、多角形孔等、種々の形状にすること
ができる。
【0020】また、前面透過壁と後面不透過壁が平行で
ある必要はなく、後面不透過壁を鉛直にさせることもで
き、また本発明を実施する上で好適な角度にすることが
できる。
【0021】また、上記実施の形態においては上部コン
クリートは傾斜させていたが、鉛直にすることもでき
る。また、前面透過壁を多重に設けることができる。
【0022】また、前面透過壁、後面不透過壁の傾斜部
分の開始位置を好適な位置に変えることもできる。な
お、各図において、同一構成要素には同一符号を付して
いる。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、以下に掲げる効果を奏する。港外側の上部を傾斜さ
せたので、水平波力の一部を鉛直方向に変換できるので
堤体幅を減少させることができる。また、港外側のスリ
ット及び遊水室を設けることで消波機能を持たせたの
で、大波浪領域においても堤体天端を高くしなくても越
波量を減少できる。その結果、本発明によれば大波浪領
域に建設する場合でも建設費用を低廉化することができ
る。また、上部(前面透過壁)が斜面のため、衝撃的な
波力の発生する可能性を低くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る消波ケーソンの断面
図である。
【図2】図1に示す消波ケーソンの鉛直断面図である。
【図3】従来例に係る直立消波ケーソンの鉛直断面図で
ある。
【図4】従来例に係る上部斜面ケーソンの鉛直断面図で
ある。
【符号の説明】
3 直立消波ケーソン 4 上部斜面ケーソン 10 消波ケーソン 11 前面透過壁 12 前面不透過壁 13 後面不透過壁 14 背面壁 15 遊水室 16 蓋コンクリート 17 上部コンクリート G 基礎捨石マウンド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 港外側に位置し、上部が港内側に傾斜し
    且つ港外側から港内側に貫通する開口部が設けられた前
    面透過壁と、 該前面透過壁の下方に位置する前面不透過壁と、 前記前面透過壁と間隔をあけて港内側に位置する後面不
    透過壁と、 該後面不透過壁と、前記前面不透過壁との間に形成され
    た遊水室とを備えたことを特徴とすることを特徴とする
    消波ケーソン。
JP10105798A 1998-03-31 1998-03-31 消波ケーソン Pending JPH11286916A (ja)

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JP10105798A JPH11286916A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 消波ケーソン

Applications Claiming Priority (1)

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JP10105798A JPH11286916A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 消波ケーソン

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JPH11286916A true JPH11286916A (ja) 1999-10-19

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ID=14417150

Family Applications (1)

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JP10105798A Pending JPH11286916A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 消波ケーソン

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Cited By (8)

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