JPH1150426A - 消波構造体及びそれを用いた防波堤並びに消波構造体の構築方法 - Google Patents

消波構造体及びそれを用いた防波堤並びに消波構造体の構築方法

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JPH1150426A
JPH1150426A JP9221915A JP22191597A JPH1150426A JP H1150426 A JPH1150426 A JP H1150426A JP 9221915 A JP9221915 A JP 9221915A JP 22191597 A JP22191597 A JP 22191597A JP H1150426 A JPH1150426 A JP H1150426A
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breaking
pile
absorbing
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JP9221915A
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Toshifumi Sato
敏文 佐藤
Hiroshi Umeda
宏 梅田
Keiji Nishiyama
桂司 西山
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Toda Corp
Original Assignee
Toda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消波機能,防波機能及び波力低減機能を有
し、湾内外に臨む一定の領域を静穏な領域として確保し
ながらも、美観を向上することのできる消波構造体及び
それを用いた防波堤並びに消波構造体の構築方法を提供
すること。 【解決手段】 内外で水の通過を許容するための開口2
2が形成され、杭挿入孔43を備えた枠組構造体40
と、枠組構造体40の杭挿入孔43中に挿入されて、枠
組構造体40を水底地盤に固定する杭12と、枠組構造
体40内にて、水底地盤64上に積載される複数の消波
ブロック50と、を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消波構造体及びそ
れを用いた防波堤並びに消波構造体の構築方法に関し、
特に汀線と平行して消波構造体を設置し、沖より海岸へ
向う波のエネルギーを減衰し岸に臨む一定の海域を静穏
な領域として確保するための消波構造体に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、内湾における護岸構造物と組み合わせて、また水辺
施設の一部として或いは干満河川の護岸に組み込まれた
構造物が知られている。この種の防波構造物としては、
例えば図11に示すような防波堤500が知られてい
る。この防波堤500は、いわゆる混成堤と称されるも
ので、捨て石マウンド上に構造物であるケーソンを据え
付けた状態となっており、ケーソンはプレキャスト製の
コンクリートで形成された重量物となっていた。
【0003】また、杭式消波構造体(特開平2ー244
08号公報)も知られている。この杭式消波構造体は、
2枚の鉛直透水壁を平行に設置し、この鉛直透水壁間を
枠組構造体にて保持し、この枠組構造体に装着した杭に
より水底地盤に固定するようにしている。
【0004】上記図11に示す防波堤にあっては、前面
が不透過な直立の壁であるため、外海の波をまともに受
けることとなり、条件によっては波の圧力が非常に大き
くなり、反射する波が大きいという短所がある。このた
め、例えばブロック502を周辺域に亘って散在させる
ことが多い。
【0005】このように、外洋に面した海岸の侵食対策
として、従来より海岸線近くにブロック502を汀線と
平行して設置する手法が広く用いられているが、静穏域
の利用空間が狭く、且つ海水交換等の環境保全に対して
十分でないと共に、ブロックの散乱沈下等のためにメン
テナンスが必要であるという欠点があった。
【0006】さらに、近年、河川あるいは海岸の水辺に
て人間が自然環境と親しめるような護岸の開発が各地で
成されている。この種の護岸では、水際全面に鋼矢板を
打ち込み、その内側に埋土を施し、その上に遊歩道を形
成する場合がある。このように、近年では余暇時間の拡
大と共に海を楽しむ空間の拡大が望まれており、また海
の美観向上も社会的課題とされているが、このような点
については上記防波堤では対処できないものであった。
また、防波堤は航跡波によって生じる湾内の波を静める
消波機能は有しない。
【0007】次に、杭式消波構造体にあっては、離岸型
のもので、2枚の鉛直透水壁にて消波機能を働かせ、消
波構造体から岸よりの湾内側を静穏にすることで、岸辺
の砂の削れや、砂の移動などを防止しようとするもので
あるが、消波機能のみで、防波機能は有せず、船の泊地
に必要な静穏度を確保することはできない。
【0008】本発明は、上記した課題を解決するもの
で、その目的とするところは、消波機能,防波機能及び
波力低減機能を有し、湾内外に臨む一定の領域を静穏な
領域として確保しながらも、ブロックの散乱沈下等を防
止すると共に、港湾等の美観を向上できる消波構造体及
びそれを用いた防波堤並びに消波構造体の構築方法を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る消波構造体は、内外で水の通過を許容するための開
口が形成され、杭挿入孔を備えた枠組構造体と、前記枠
組構造体の前記杭挿入孔中に挿入されて、前記枠組構造
体を水底地盤に固定する杭と、前記枠組構造体内にて積
載される複数の消波ブロックと、を有することを特徴と
する。
【0010】請求項1に記載の発明によれば、枠組構造
体を所定の水底水底地盤に設置した後、杭挿入孔をガイ
ドとして杭を打設して水底地盤に固定するか、或いは、
予め所定の間隔を保って杭を打設したのち一体或は分割
した枠組み構造体を杭に挿入して一体化させ、枠組構造
体内に複数の消波ブロックを積載することで、開口を通
じて通過する内外の波は、消波ブロックによって消波さ
れ、消波作用によって静穏が維持される。
【0011】また、消波ブロックは、枠組構造体の空間
内に内蔵できることから、従来のようなブロックの散在
を防止して美観の向上が図れると共に、メンテナンスも
不要となる。
【0012】請求項2に記載の発明に係る消波構造体
は、請求項1において、前記消波ブロックを載置する載
置部をさらに有することを特徴とする。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、複数の消
波ブロックを載置部にて支持できるので、載置部が海底
にある場合は、複数の消波ブロックの重量により下方に
載置された消波ブロックが比較的軟質の水底地盤へと沈
下するのを防止できる。また、海底が複雑な面に形成さ
れていても、消波ブロックを安定して載置できる。
【0014】尚、載置部を水底地盤よりやや上方に形成
すれば、複数の消波ブロックを支持しながらも、海底で
水を通過させることができる。また、載置部は、枠組構
造体と一体形成しても良いし、水底地盤に取付固定して
も良い。
【0015】請求項3に記載の発明に係る消波構造体
は、請求項2において、前記載置部は、複数のH鋼を格
子状に連結してなることを特徴とする。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、載置部を
H鋼を格子状に連結したことで、剛性が高まり、重量物
としての大量の消波ブロックを載置部上に載置する場合
に、しっかりと載置でき、複数の消波ブロックによる沈
下を確実に防止できる。
【0017】請求項4に記載の発明に係る消波構造体
は、請求項1において、前記杭と、前記枠組構造体の前
記杭挿入孔との間隙には、砂が充填されていることを特
徴とする。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、枠組構造
体と水底地盤とを固定する際には、杭挿入抗と杭との砂
が充填されるので、砂が緩衝材として機能し、波力等に
より枠組構造体が移動することなく、杭への荷重分担を
低減できる。しかも、杭と枠組構造体とを完全に一体と
なる構造をとらなくても良く、砂を使用することで杭の
肉厚と長さを低減して、コスト低減が図れる。
【0019】請求項5に記載の発明に係る消波構造体
は、請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、前記消波
ブロックは、異なる方向に放射状に延びる突出部を有す
るコンクリート製のブロックであることを特徴とする。
【0020】請求項5に記載の発明によれば、このよう
な突出部を形成することで、各消波ブロックが海水等の
波力によりころがることなく、安定して積載できる。
【0021】請求項6に記載の発明に係る消波構造体
は、請求項1〜請求項5のいずれかにおいて、前記消波
ブロックは、自然石、建設残土、及び石炭灰、の中の少
なくとも1つの材料にて形成されることを特徴とする。
【0022】請求項6に記載の発明によれば、廃物によ
り形成された消波ブロックを使用することで、コスト削
減が図れる。尚、建設残土及び石炭灰を利用する場合に
は、各々固化して使用することが好ましい。
【0023】請求項7に記載の発明に係る消波構造体
は、請求項1〜請求項5のいずれかにおいて、前記消波
ブロックは、防波堤にて使用され不要となった消波ブロ
ックであることを特徴とする。
【0024】請求項7に記載の発明によれば、新たに消
波ブロックを製造しなくとも、不要となった消波ブロッ
クを使用することで、コスト削減が図れる。
【0025】請求項8に記載の発明に係る消波構造体
は、請求項1〜請求項7のいずれかにおいて、前記枠組
構造体は、湾の内外側に各々臨んで配設され、湾内外の
波を各々消波する相平行な第1、第2の鉛直消波壁を有
することを特徴とする。
【0026】請求項8に記載の発明によれば、第1、第
2の鉛直消波壁を形成することで、消波機能を高めるこ
とができる。特に、第1の鉛直消波壁は外海からの波を
消波し、第2の鉛直消波壁は湾内の航跡波等を消波し、
加えて第1の鉛直消波壁を透過した透過波は、第2の鉛
直消波壁にて反射する波により相殺されるので波高も抑
えることができ、沖より岸へ向かう波のエネルギーを減
衰させて岸側に静穏域が確保でき、船舶への影響を少な
くしている。
【0027】請求項9では、請求項1〜請求項8のいず
れかに記載の消波構造体を複数連接した防波堤を定義し
ている。これにより、例えば護岸及び離岸の双方におい
て、美観が向上し、水辺と親しめる環境が提供できる。
【0028】請求項10に記載の発明に係る消波構造体
の構築方法は、内外で水の通過を許容するための開口が
形成され、杭挿入孔を備えた枠組構造体を、水底地盤上
に設置する工程と、前記枠組構造体の前記杭挿入孔中に
杭を挿入し、前記杭を水底地盤に打ち込んで前記枠組構
造体を水底地盤に固定する工程と、前記枠組構造体内の
前記水底地盤上に、不要になった消波ブロックを複数積
載する工程と、を有することを特徴とする。
【0029】請求項10に記載の発明によれば、請求項
1と同様の作用効果を奏しながらも、枠組構造体を水底
地盤へ固定して、複数の消波ブロックを積載すること
で、波力により枠組構造体が移動して杭打込位置がずれ
るのを防止できる。従って、水底地盤設置時の位置決め
を精度良く行うことができる。さらに、枠組構造体は、
一体的に構築するため、海上工事が少なく安全で杭基礎
のため安定でかつメンテナンスがいならいと共に海底面
への影響も少ない。
【0030】また、例えば従来の防波堤の前面に散在さ
れて、放置されてすり減ったテトラポット等の消波ブロ
ックを有効利用でき、しかもこれら消波ブロックを枠組
構造体により隠蔽できるので、港湾等の美観が向上す
る。
【0031】請求項11に記載の発明に係る消波構造体
の構築方法は、請求項10において、前記枠組構造体の
前記杭挿入孔と、前記杭との間に砂を充填する工程をさ
らに有することを特徴とする。
【0032】請求項11に記載の発明によれば、砂によ
り枠組構造体に受ける波力を吸収して、杭に対する負担
を低減できる。
【0033】請求項12に記載の発明に係る消波構造体
の構築方法は、請求項10において、前記消波ブロック
を積載する前に、前記枠組構造体内の前記水底地盤上
に、載置部を配設する工程をさらに有することを特徴と
する。
【0034】請求項12に記載の発明によれば、消波ブ
ロックの沈下を防止できる。特に、沈下により比較的波
が荒くなる上層海域の消波機能の低下をも防止できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について図面を参照して具体的に説明する。
【0036】[実施の形態1]先ず、本発明に係る消波
構造体の概略について図1〜図7を用いて説明する。図
1は、本発明に係る消波構造体1を示す斜視図である。
【0037】本例の消波構造体1は、予め鉄骨鉄筋コン
クリート(SRC)にて打設したプレキャスト製のコン
クリートからなる所定長さの消波構造ユニット10を、
図7(A)に示すように、波の進行方向に対し、直角に
汀線とほぼ平行して連接し順次構築延長される。
【0038】消波構造ユニット10は、図1及び図2に
示すように、鋼製或いはコンクリート製の海底に固定す
るための基礎杭12と、基礎杭12を挿入する杭挿入孔
43を有する柱状の鋼製或いはコンクリート製の柱部4
2及びこれら各柱部42を連結する鋼製或いはコンクリ
ート製の梁44a・44b・46a・46bとからなる
枠組構造体40により形成される。また、枠組構造体4
0内には、水底地盤64付近の高さで水平に構築される
載置部60を有し、この載置部60上に複数の消波ブロ
ック50が積載されている。
【0039】さらに、枠組構造体40の梁46(46a
・46b)を、一定間隔を保って配設することで、前背
面において消波スリット22(22a・22b)を複数
例えば4段(最下の海底付近のスリットを除くと3段)
設けて鉛直消波壁20(第1の鉛直消波壁20a・第2
の鉛直消波壁20b)を形成している。
【0040】このように、各ユニット10は、鉛直かつ
平行に設置されている第1、第2のの鉛直消波壁20a
・20bを複数の梁44a・44b及び柱部42にて連
接一体化したものとなっている。
【0041】尚、ユニット10を水平方向にて分割した
構成としても良い。この場合には、梁46a、梁46
b、4本の柱部42、梁44a、及び梁44bを1単位
としたプレキャスト製のサブユニットを構成し、このサ
ブユニットを複数例えば4層積層することでユニット1
0が形成されることとなる。これにより、水深に応じて
所望の数のサブユニットを積層し、所望の高さのユニッ
トを形成できる。
【0042】また、ユニット10の梁44a(44b)
は、複数例えば3段設けられ、例えばこの梁44a(4
4b)間にもスリットを設けて、図7(A)に示す領域
にあっては、沖から岸へ流れる波と直交する波の流れを
も消波する機能を有している。
【0043】第1の鉛直消波壁20aは、湾の外側に臨
んで配設され、湾の外側から来る外海の波の消波を行な
うもので、その表面から裏面にかけて貫通する多数の消
波スリット22aを有している。この消波スリット22
aは、第1の鉛直消波壁20aの全体表面積の例えば約
20%〜30%程度になるように設定されている。ま
た、第1の鉛直消波壁20aの高さは、高波時の状態を
想定して満潮時の海面の水位よりも高く、しかも内蔵さ
れる消波ブロック50が隠蔽されて、美観が損なわれな
い範囲例えば海面水位より約2〜3m程高く設定するこ
とが好ましい。
【0044】第2の鉛直消波壁20bは、湾の内側に臨
んで配設され、船の航行によって生じる航跡波などの波
の消波を行うもので、第1の鉛直消波壁20aと一定間
隔を保って平行に配設してあり、その表面から裏面にか
けて貫通する多数の消波スリット22bを有している。
この消波スリット22bは、第1の鉛直消波壁20aと
同様に第2の鉛直消波壁20bの全体表面積の例えば約
20%〜30%程度になるように設定されている。尚、
第1の鉛直消波壁20aを約20%、第2の鉛直消波壁
20bを約25%として形成しても良い。この場合、比
較的波力の強い湾外の波を大幅に消波し、比較的穏やか
な湾内の波を適切に消波すると共に、湾外からの波を湾
内へ好適に案内できる。また、第2の鉛直消波壁20b
の高さは、外海の波に比較して湾内の波はそれほど高く
ないことから、満潮時の海面の水位よりも2m程度の高
さに設定しても良い。
【0045】従って、第1、第2の鉛直消波壁20a・
20bによって、外海及び湾内の波が消波されて湾内
は、静穏な状態が得られ、湾内の安全な航行が確保され
る。
【0046】消波ブロック50は、図1及び図2に示す
ように、中心より異なる方向に放射状に延びる突出部5
2を有するコンクリート製のブロックであり、例えばテ
トラポット(商標名)等が挙げられる。この突出部52
により、各消波ブロックが海水等の波力によりころがる
ことなく、安定して積載できる。また、消波ブロック5
0を搭載していない従来の消波構造体に比して、鉛直消
波壁において、各梁間のスリット間隔を比較的広く形成
し、梁に使用されるコンクリートの量を低減して、製造
コストを低減しながらも、高い消波機能を持たせること
ができる。さらに、消波ブロック50は、各々が比較的
軽量であることから、回収、移動が容易となる。また、
防波堤においては、従来は防波堤の周囲に消波ブロック
が無造作に散在していたのに対し、本例では、消波ブロ
ックが枠組構造体のブロック内に収納できるため、海域
でも美観、外観体裁上の見栄えが向上する。
【0047】尚、この消波ブロック50は、テトラポッ
トに限らず、自然石、建設残土や石炭灰等を固化させた
もの、従来のような防波堤の海側に散在され、使用され
てすり減った消波ブロック等を使用しても良い。これに
より、従来より防波堤の前面に散在され、不要となった
テトラポット等を、ユニットの消波機能を持たせる材料
として有効に利用することができる。このため、廃物利
用による環境保全を行いながらも、廃物により形成され
た消波ブロックを使用することで、コスト削減が図れ
る。また、消波ブロック50は、防波堤にて使用され不
要となった消波ブロックを使用することで、新たに消波
ブロックを製造せずに済み、コスト削減が図れる。さら
に、従来の杭式消波構造物に必要とされた消波エネルギ
ー損失率低減を目的とする水平消波板等も不要となり、
水平消波板がなくても、波の周期に拘らず安定した消波
効果を得ることができる。
【0048】載置部60は、図4に示すように、水底地
盤64上において、複数の消波ブロック50を支持する
もので、複数のH型鋼62を格子状に連結して形成され
る。尚、枠組構造体40と一体的に構成しても分離して
構成しても良い。このため、複数の消波ブロック50の
重量により下方に載置された消波ブロック50が比較的
軟質の水底地盤64へと沈下するのを防止できる。ま
た、消波ブロック50が沈下することで比較的波が荒く
なる上層海域の消波機能の低下の発生をも防止できる。
さらに、水底地盤が複雑な面に形成されていても、消波
ブロック50を安定して載置できる。尚、載置部60を
水底地盤64よりやや上方に形成すれば、複数の消波ブ
ロックを支持しながらも、海底で水を通過させることが
できる。この場合には、載置部60は、枠組構造体40
と一体形成するのが好ましい。
【0049】ここで、基礎杭12と枠組構造体40と
は、図5に示すように連結される。即ち、枠組構造体4
0の柱部42には、杭挿入用の杭挿入孔43が配設さ
れ、この杭挿入孔43内に杭及び砂66が挿入されるこ
とで、互いに連結するよう構成される。杭12と杭挿入
孔43との間には従来はセメントミルク等を注入してい
たのに対し、本例では、杭12と杭挿入孔43との間に
砂66を充填し、砂を緩衝材として機能させている。こ
のため、枠組構造体40が波で不安定に動かないように
しながらも、杭12への荷重分担を低減できる。しか
も、杭12と枠組構造体40とを完全に一体となる構造
をとらなくても良く、砂66の使用することで杭の肉厚
と長さを低減して、コスト低減が図れる。
【0050】本発明の消波構造体は上記のような構成か
らなり、次に作用を図3〜図6を用いて説明する。
【0051】先ず、陸上において、予め枠組構造体4
0、基礎杭12、H型鋼62からなる載置部60をそれ
ぞれ製作しておく(ステップA)。次に、一体又は分割
した枠組構造体40を、第1、第2の鉛直消波壁20a
・20bが波の進行方向に対しほぼ直角になるように、
水底地盤64上に据え付ける(ステップB)。
【0052】その後、図3(A)に示すように、枠組構
造体40を位置決めした状態で、柱部42に前もって設
けてある杭挿入孔43をガイドとして基礎杭12を水底
地盤64に打設し、基礎杭12と枠組構造体40とを固
定する(ステップC)。また、別の条件では、基礎杭1
2を一定期間毎に水底地盤64上の所定位置に打設し、
消波構造ユニット10を枠組構造体40に前もって設け
てある杭挿入孔43を通じて挿入し、基礎杭12と枠組
構造体40を固定する。この場合、従来の混成堤に比べ
てプレキャスト構造物の重量が大幅に軽くなっているの
で、その運搬及び据付作業が容易となり、しかも湾内及
び湾外の充分な防波機能を実現できる。
【0053】次に、図3(B)に示すように、枠組構造
体40の中の海底面にH型鋼62からなる載置部60を
設置する(ステップD)。そして、中詰め消波ブロック
50を据え付ける(ステップE)。さらに、基礎杭12
と杭挿入孔43との間に砂66を充填する(ステップ
F)。そして、中詰め砂66を充填するために空けてお
いた枠組構造体40の柱部42の天端にコンクリートを
打込む(ステップG)。
【0054】そして、このようにして固定しつつ、図1
に示すように、ユニット10を横方向に連接して所定の
領域を囲み湾などを形成すれば良い。尚、一定領域を完
全に閉ざして海上公園のようにして利用することも可能
である。
【0055】このようにして形成された消波構造体1
は、外海からの波を第1の鉛直消波壁20aによって消
波し、また湾内からの航跡波を第2の鉛直消波壁20b
によって消波することとなる。従って、湾内は消波が確
実になされて静穏な状態が維持され、かつ安全な航行が
確保されることとなる。
【0056】以上のように本実施の形態1によれば、以
下の効果を有する。
【0057】(1)消波ブロックが枠組構造体のブロッ
ク内に収納できるため、海域でも美観、外観体裁上の見
栄えが向上する。
【0058】(2)消波スリットを有する湾外側消波用
の第1の鉛直消波壁と、消波スリットを有する湾内側消
波用の第2の鉛直消波壁とで、外海及び湾内の波を消波
することができ、また消波ブロックにて確実に消波がな
しえ、そのため船の泊地に必要な湾内の確実な静穏を確
保でき、かつ湾内の安全な航行を確保することができる
という効果がある。また、沖側より構造物に当って反射
する波高も抑えることができ、消波スリットを利用して
海水が自由に出入りすることにより海水の交換も常時で
き、環境保全に役立つものである。
【0059】(3)各梁間のスリット間隔を比較的広く
形成し、梁に使用されるコンクリートの量を低減して、
製造コストを低減しながらも、高い消波機能を持たせる
ことができる。さらに、消波ブロックは、各々が比較的
軽量であることから、回収、移動が容易となる。
【0060】(4)複数の消波ブロックの重量により下
方に載置された消波ブロックが比較的軟質の水底地盤へ
と沈下するのを防止できる。また、消波ブロックが沈下
することで比較的波が荒くなる上層海域の消波機能の低
下の発生をも防止できる。さらに、海底が複雑な面に形
成されていても、消波ブロックを安定して載置できる。
【0061】(5)杭と杭挿入孔との間に砂を充填し、
砂を緩衝材として機能させているため、枠組構造体が波
で不安定に動かないようにしながらも、杭への荷重分担
を低減できる。しかも、杭と枠組構造体とを完全に一体
となる構造をとらなくても良く、砂66の使用すること
で杭の肉厚と長さを低減して、コスト低減が図れる。
【0062】(6)消波構造ユニットは、一体或いは分
割して構築するため海上工事が少なく安全で、杭基礎の
ため安全なかつ、メンテナンスがいらないと共に海底面
への影響も少ない。
【0063】[実施の形態2]次に、本実施の形態2に
係る消波構造体の概略について図8(A)を用いて説明
する。尚、実施の形態1と実質的に同様の構成要素に関
しては説明を省略し、異なる部分について述べる。本実
施の形態2は、実施の形態1の消波構造体に一対の鉛直
消波板を使用している。図8(A)は、本発明に係る消
波構造体を示す斜視図である。
【0064】本例の消波構造ユニット70は、図8
(A)に示すように、前背面において孔74を多数設け
たコンクリート製の鉛直透水壁或いは帯状の平板を一定
間隔を保って配設した鉛直消波板72a・72bと、こ
れらを連結する梁状の鋼製或いはコンクリート製の枠組
構造体及び杭挿入孔を有する柱状の鋼製或いはコンクリ
ート製の枠組構造体80から形成される。
【0065】沖より海岸へ向かう波は、第1、第2の鉛
直消波板74a・74bを通過或いは反射されることに
より減衰され、第1、第2の鉛直消波板74a・74b
より岸側に静穏域が確保でき、沖側より構造物に当って
反射する波高も抑えることができ、船舶への影響を少な
くし、且つ透過性の基礎であることに加えて、第1、第
2の鉛直消波板74a・74bの下端と海底との間の空
間を利用して海水が自由に出入りすることにより海水の
交換も常時でき、環境保全に役立つものである。
【0066】この消波構造体1は、予め鉄骨鉄筋コンク
リート(SRC)にて打設したプレキャスト製のコンク
リートからなる所定長さの消波構造ユニット70を、図
8(A)に示すように、複数横方向に連接して形成する
もので、各ユニット70は、第1の鉛直消波板72a
と、第2の鉛直消波板72bとを複数の補強梁83・8
4・86にて連接一体化したものとなっている。
【0067】[実施の形態3]次に、本発明に係る実施
の形態3について、図8(B)を用いて説明する。尚、
実施の形態1と実質的に同様の構成要素に関しては説明
を省略し、異なる部分について述べる。本実施の形態3
は、実施の形態2の消波構造体に路面用天板及び鉛直防
波板を設けている。図8(B)は、本発明の消波構造体
を示す斜視図である。
【0068】図8(B)の消波構造ユニット100で
は、第1、第2の鉛直消波板120a・120b間に、
鉛直防波板134を設けている。
【0069】鉛直防波板134には、各々海底に固定す
るための基礎杭112を挿入する杭挿入孔を一体的に形
成している。
【0070】鉛直防波板134は、外海からの波が湾内
には入り込まないように湾内外の防波を行なうもので、
第1の鉛直消波板120aと第2の鉛直消波板120b
との間に、これらと平行に配設されている。この鉛直防
波板134の高さは、第1の鉛直消波板120aの高さ
に相応して設定されている。また、この鉛直防波板13
4は、湾内外の波の通過を防止するものであるが、本例
では湾内の水質保全の目的から下部に通水孔136を設
けるようにしている。この通水孔136は、鉛直防波板
134の面積の例えば約5%の開口率に設定してある。
この鉛直防波板134の開口率としては、消波板の開口
率よりも低いものであればよく、例えば0〜15%の開
孔率とすることもできる。
【0071】これにより、外海からの波を第1の鉛直消
波板120aによって消波し、また湾内からの航跡波を
第2の鉛直消波板120bによって消波すると共に、湾
内外の波を鉛直防波板134によって遮断することとな
る。従って、第1、第2の鉛直消波板120a・120
bによって、外海及び湾内の波が消波されて湾内は、静
穏な状態が得られることとなり、しかも鉛直防波板13
4によって、外海の波が湾内に侵入することを十分に低
減でき、湾内の安全な航行が確保される。
【0072】更に、第1の鉛直消波板120aと鉛直防
波板134との間の頂部及び第2の鉛直消波板120b
と鉛直防波板134との間の頂部の各々に、海上散策用
の湾外側及び湾内側の通路160、162を形成する路
面用天板164、166を配設するようにしている。こ
の各天板164、166は上述した各構成部材と一体的
にプレキャスト化してもよいし、あるいは基礎杭112
の打ち込み後に、ボルト固定等により締結するものでも
良い。
【0073】湾外側の通路160は、海面から十分な高
さに位置し、その周囲は開放された状態になっている。
また、その両側には安全対策用の手摺168が取り付け
られている。尚、湾外側の通路160を形成する路面用
天板164は、補強梁140上に設けた天板支持梁14
2に支持されるようになっている。
【0074】湾内側の通路162は、湾外側の通路16
0よりも低い位置に設けられている。また、湾内側の通
路162の湾内側に臨む側面及び上面を透明強化ガラス
製の屋根カバー169にて覆い、波のしぶきを受けるこ
となく湾内を眺めつつ海上散策がなし得るようにしてい
る。従って、路面用天板164、166を設けて海上散
策用の通路160、162を形成することにより、海上
散策して海を楽しむ空間を増大し、多目的な利用を図る
ことが可能となる。
【0075】なお、路面用天板164に歩行の邪魔にな
らない程度の空隙を設けることも可能である。上記路面
用天板164は、大きな波の消波時に路面用天板164
下方から波が路面用天板164を押し上げるように作用
し、路面用天板164に過度の圧力がかかることとなる
ため、上記空隙によって路面用天板164下方の波力を
逃がすことができる。この結果路面用天板164の強度
をそれほど高くしなくてもよくなる。
【0076】以上のように本実施の形態3によれば、以
下の効果を有する。
【0077】(1)観賞用の工夫として、頂部に形成し
た通路160、162によって海上散策を十分に楽しむ
ことも可能である。この場合、本例のように湾外に臨む
通路160は、高波対策上水面からの高さを高く設定
し、湾内に臨む通路162は湾内の波が低い関係から水
面からの高さを低く設定し、このために生ずる両通路1
60、162間の段差部を利用して、水面に近い側の通
路162の屋根カバー169の取付け構造を容易に実現
することが可能となる。
【0078】(2)鉛直防波板下部の通水孔によって、
湾内外の通水がなされ、湾内の海水の浄化、水質保全が
なされることとなる。特に、鉛直防波板の存在により湾
内外の波の行き来が少なくなる。
【0079】(3)上記各効果に加え、第1及び第2の
鉛直消波板と鉛直防波板との間頂部に、通路を形成する
路面用天板を配設することにより、海上散策用に用いる
ことができ、消波或は防波以外に多目的に利用すること
ができるという効果がある。
【0080】尚、実施の形態2において、消波構造体の
頂部に通路を設け、かつ、この通路の高さが異なる場合
には、両通路を行き来できるような階段あるいは類似の
構造物を配設することも可能である。また、このような
消波構造体に桟橋を連結し、この消波構造体の通路を利
用して船舶に対する乗り降りを行うようにしても良い。
【0081】さらに、消波機能を実現する構造として
は、板に消波孔を貫通して設けるものに限らない。例え
ば、所定幅の複数枚の板を、間隔をおいて縦または横に
配列し、各板の間の中でスリット状の隙間を消波孔とし
て利用する構造であっても良い。
【0082】[実施の形態4]次に、本発明に係る実施
の形態4について、図9を用いて説明する。尚、実施の
形態1と実質的に同様の構成要素に関しては説明を省略
し、異なる部分について述べる。本実施の形態3は、本
発明を護岸構造に適用した例であり、図9は、河岸に本
発明の一例である護岸構造を配置した状態を示す概略断
面図である。
【0083】図9において、図面の表面より裏面に向っ
て流れを有する河川又は海岸の一方の岸より、水域上方
に水平に張り出し形成された護岸201が設けられてい
る。なお、テラス護岸201の張り出し側を支持し、海
底に鉛直に固定された支持構造体200が設けられてい
る。この支持構造体200は、透過性壁体を固着して消
波機能を有するようにした杭式構造物である。図9に示
すものは、杭202に鉛直消波板210を固着し、この
鉛直消波板210には多数の穴212が形成されたもの
である。いずれも、その杭上端にてテラス護岸201の
張り出し端側を支持できる。
【0084】一方、護岸201の海底部分に面して、遊
歩道と水域とを仕切る隔壁216が形成されている。ま
た、テラス護岸201には、その下方の水域の水面より
も低い位置を通路とする遊歩道220が形成され、この
遊歩道220より海水域の散歩散策が可能である。尚、
海底に例えば図9に示すように石218を積層すること
によって、この石218の表面に苔あるいは藻などの植
物プラントを育成することが可能となる。
【0085】そして、本例では上記水域の上方に、護岸
201を張り出し形成している。このように、水域上方
にテラス護岸を形成しているので、水辺と親しめるテラ
ス護岸を形成でき、また、このテラス護岸の張り出し端
側を支持構造体で支持することで、岸の支持機能をも奏
することができる。しかも、前方の生態系を歩きながら
観察できる。また、水際を埋土せずに、護岸より水域上
方に水平に護岸を張り出し形成しているので、水域を狭
めず、特に洪水を生じやすい河川の川幅を狭めることが
ない。さらに、護岸側の隔壁216の外側に、水域水面
より低い遊歩道220を形成しておくことで、この遊歩
道220を利用でき、人間が水辺の自然環境とより親し
めることができる。
【0086】尚、本発明に係る装置と方法は、そのいく
つかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、当業
者は本発明の主旨及び範囲から逸脱することなく本発明
の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形が可能
である。例えば図10(A)に示すように、実施の形態
1のユニットに、鉛直消波板302を設け、これを支持
する種々の支柱及び梁を形成したユニットであっても良
い。さらに、図10(B)に示すように、第1、第2の
鉛直消波板に形成された通過孔は、間隔をおいて切り欠
かれたスリットにて形成する構成であっても良い。しか
も、上記実施の形態2〜4において、水平消波板に形成
された通過孔をも、波の進行方向に沿って間隔をおいて
形成され、かつ、進行方向とほぼ直交する方向に沿って
切り欠かれたスリットにて形成する構成であっても良
い。
【0087】また、2枚の前記鉛直消波壁及び枠組構造
体は、コンクリート製にて一体形成しても良い。さら
に、枠組構造体は、プレキャスト製に限らず、鉄筋を枠
組してなる骨組にコンクリートを打設したものであって
も良い。
【0088】しかも、本発明は必ずしも湾岸の護岸に配
置されるものに限らず、都市河川、湖、沼等にも同様に
適用でき、特に水質汚濁の著しい場所に配置した場合で
も生態系を回復でき、この領域の水質浄化を促進でき
る、このような水辺にて人間が親しめる環境を整備する
ことができる。
【0089】さらに、図7(B)に示す符号3のよう
な、海岸に対して直角方向建設する突堤にも利用でき、
この突堤としては主として養浜や人工海浜、泊地の補助
施設として用いられる突堤、ヘッドランド工法にて形成
された突堤等が挙げられる。
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る消波構造体の実施の形態の一例を
示す斜視図である。
【図2】図1の消波構造体を示す部分破断側面図であ
る。
【図3】同図(A)及び同図(B)は、図1の消波構造
体を示す斜視図である。
【図4】図1の消波構造体の一部を示す平面図である。
【図5】図1の消波構造体の一部を示す断面図である。
【図6】図1の消波構造体を示す斜視図である。
【図7】図1の消波構造体が設置される箇所を示す説明
図であり、(A)は離岸に設置される場合、(B)は護
岸に設置される場合を示す。
【図8】同図(A)は、本発明に係る他の消波構造体の
一例を示す斜視図であり、同図(B)は、本発明に係る
さらに他の消波構造体の一例を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る他の消波構造体の一例を示す部分
破断側面図である。
【図10】同図(A)は、本発明に係る他の消波構造体
の一例を示す斜視図であり、同図(B)は、本発明に係
るさらに他の消波構造体の一例を示す斜視図である。
【図11】同図(A)は、海岸線の平面図、同図(B)
は、従来の海岸線、防波堤における消波構造を示す部分
破断側面図である。
【符号の説明】
1 消波構造体 10、100、200、300、400 消波構造ユニ
ット 12 基礎杭 20a、120a、210、410a 第1の鉛直消波
壁 20b、120b、410b 第2の鉛直消波壁 22a、22b 消波スリット 40 枠組構造体 42 柱部 43 杭挿入孔 44a・44b・46a・46b 梁 50 消波ブロック 60 載置部 62 H型鋼 500 防波堤 502 ブロック

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内外で水の通過を許容するための開口が
    形成され、杭挿入孔を備えた枠組構造体と、 前記枠組構造体の前記杭挿入孔中に挿入されて、前記枠
    組構造体を水底地盤に固定する杭と、 前記枠組構造体内にて積載される複数の消波ブロック
    と、 を有することを特徴とする消波構造体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記消波ブロックを載置する載置部をさらに有すること
    を特徴とする消波構造体。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記載置部は、複数のH鋼を格子状に連結してなること
    を特徴とする消波構造体。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記杭と、前記枠組構造体の前記杭挿入孔との間隙に
    は、砂が充填されていることを特徴とする消波構造体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかにおい
    て、 前記消波ブロックは、中心より異なる方向に放射状に延
    びる突出部を有するコンクリート製のブロックであるこ
    とを特徴とする消波構造体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかにおい
    て、 前記消波ブロックは、自然石、建設残土、及び石炭灰、
    の中の少なくとも1つの材料にて形成されることを特徴
    とする消波構造体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5のいずれかにおい
    て、 前記消波ブロックは、防波堤にて使用されてすり減った
    消波ブロックであることを特徴とする消波構造体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかにおい
    て、 前記枠組構造体は、湾の内外側に各々臨んで配設され、
    湾内外の波を各々消波する相平行な第1、第2の鉛直消
    波壁を有することを特徴とする消波構造体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の
    消波構造体を複数連接して構成したことを特徴とする防
    波堤。
  10. 【請求項10】 内外で水の通過を許容するための開口
    が形成され、杭挿入孔を備えた枠組構造体を、水底地盤
    上に設置する工程と、 前記枠組構造体の前記杭挿入孔中に杭を挿入し、前記杭
    を水底地盤に打ち込んで前記枠組構造体を水底地盤に固
    定する工程と、 前記枠組構造体内の前記水底地盤上に、不要になった消
    波ブロックを複数積載する工程と、 を有することを特徴とする消波構造体の構築方法。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記枠組構造体の前記杭挿入孔と、前記杭との間に砂を
    充填する工程をさらに有することを特徴とする消波構造
    体の構築方法。
  12. 【請求項12】 請求項10において、 前記消波ブロックを積載する前に、前記枠組構造体内の
    前記水底地盤上に、載置部を配設する工程をさらに有す
    ることを特徴とする消波構造体の構築方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024037269A1 (zh) * 2022-08-17 2024-02-22 百奥源环境科技(浙江)有限公司 用于水上光伏器件的消浪装置

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