JPH10298842A - 織機の経糸開口装置 - Google Patents

織機の経糸開口装置

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JPH10298842A
JPH10298842A JP9103286A JP10328697A JPH10298842A JP H10298842 A JPH10298842 A JP H10298842A JP 9103286 A JP9103286 A JP 9103286A JP 10328697 A JP10328697 A JP 10328697A JP H10298842 A JPH10298842 A JP H10298842A
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JP
Japan
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heald
warp
loom
opening
linear actuator
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Application number
JP9103286A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Uematsu
辰哉 上松
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経糸の開口角、開口高さ、開口タイミング又は
開口スピードを自在に制御できる経糸開口装置を提供す
る。 【解決手段】経糸開口装置40は綜絖41と綜絖41の
下端に固着する可動子42と可動子42を両側から挟む
ように配設される固定子43a、43bから成る。固定
子43a、43bの内壁面には夫々励磁コイル44a、
44bが固設され、可動子42の両面の励磁コイル44
a、44bと対向する位置に合計4個の永久磁石45が
取り付けらる。永久磁石45の励磁コイル44に対向す
る側の磁極は、例えば図の右面の永久磁石45の上方を
Nとすれば下方がS、左面の上方がS、その下方がNと
なるように設定される。左右の励磁コイル44a、44
bに図1(b) の反時計回り方向に電流を流すと綜絖41
は下向きに移動し、通電を逆方向にすれば綜絖41は上
方へ移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、織機における緯糸
挿通のための経糸の開口部を形成する開口装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、多数の経糸(たて糸)を挿通
した複数の綜絖枠(ヘルドフレーム)を交互に上下動さ
せて杼口を形成させ、その開口部に緯糸(よこ糸)を巻
着した杼(ひ)を打ち込んで開口した経糸間に緯糸を挿
通し、この挿通した緯糸を筬(おさ)によって織り口
(フロントエンド)へ打ち寄せて織物を造成していく織
機がある。
【0003】一般に、綜絖枠は、三原組織といわれる平
織りの織機であれば2枚、斜紋織りの織機であれば3枚
以上、そして繻子織りの織機であれば通常4枚以上用い
られる。綜絖枠の枚数を増加させることにより市松模様
など簡単な柄であれば織り出すことも可能である。
【0004】このような綜絖枠の上下駆動では、例えば
図7(a) に示すように、一枚の綜絖枠毎に専用のサーボ
モータを用いて複数の綜絖枠を夫々個別に駆動して経糸
の開口運動を行わせる装置がある(特開平6−3226
44)。同図(a) に示す経糸開口装置は、サーボモータ
1が、綜絖枠(図では一枚のみを示している)2を駆動
するためのリンク機構3に連結されている。リンク機構
3は、サーボモータ1の軸端に突設する旋回アーム3−
1、旋回アーム3−1の先端に連結する連結レバー3−
2、及び綜絖枠2の下方に配設される回動軸3−3を要
部として備えている。回動軸3−3は、一方ではその一
端に突設されたアーム3−4、及び上記の連結レバー3
−2を介して旋回アーム3−1に連結されており、他方
では軸の中間部の適宜の2ヶ所に突設された2本のアー
ム3−5、3−5と、綜絖枠2の下部に垂設され下端を
上記アーム3−5、3−5の先端に連結されたロッド3
−6、3−6を介して綜絖枠2と連結されている。サー
ボモータ1により旋回アーム3−1が1回転するとき、
アーム3−4を介して回動軸3−3が所定の角度だけ正
逆に回動し、アーム3−5、3−5、及びロッド3−
6、3−6を介して綜絖枠2が所定ストロークだけ上下
に往復運動する。綜絖枠2には多数の綜絖(ヘルド)4
が配設されており、これら綜絖4には、夫々適宜な位置
に、経糸5が挿通される糸孔4−1が形成されている。
上記のリンク機構はサーボモータ1と綜絖枠2との間に
介在する経糸開口機構となっている。
【0005】また、この綜絖枠の上下駆動では、例えば
図7(b) に示すように、各綜絖枠をリニアモータで駆動
することも提案されている(特開平3−18514
9)。同図(b) に示す方式は、綜絖枠11の縦枠として
銅板又はアルミ板等からなる可動子12を取り付け、こ
の可動子12を案内するフレームガイド13を設ける。
このフレームガイド13の溝14の底部には固定子15
が取り付けられる。固定子15は、電気鉄板に歯と溝と
を打ち抜き形成し、その各溝に複数個のコイルが巻き込
まれて構成される。上記の可動子12と固定子15とで
リニアモータ16を構成し、固定子15の進行磁界を開
閉することにより綜絖枠11の上下方向の往復動を制御
するというものである。また、リニアモータ16への制
御は、織機アングルセンサ17と基準位置センサ18か
らの出力信号により検知される織機主軸角度に基づい
て、演算回路19により位置が所定範囲外と認識された
とき補正制御される。即ち、綜絖枠11の基準位置検知
信号に基づいて綜絖枠11を駆動するモータの制御を行
っている。
【0006】しかしながら、上述した構成では、いずれ
も綜絖枠の枚数を多くすると、綜絖枠の上下のストロー
ク幅はいずれも同一であるのが一般的な構成であるか
ら、筬の打ち込み口(織り口、フロントエンド)から遠
い綜絖枠の経糸開口角が小さくなって杼の打ち込み(レ
ピア)に問題が生ずる。それであるからといって、織り
口から遠い綜絖枠のストロークをあまりに大きくする
と、せっかく事前の整経工程によって全ての経糸の張力
を一定に維持している意味が失われ、張りの均一な布を
織り出すことができない。このため、綜絖枠2の配設は
一般に最大16枚程度が限度とされる。したがって、上
述した構成の織機では複雑な柄を織り出すことはできな
い。
【0007】従来は、複雑な柄の織物を織るには、織機
の上部に大型のジャガード装置を取り付けたジャガード
織機が用いられてきた。ジャガード装置の原理は、綜絖
枠に代わって、上下が開口した箱枠が配設される。箱枠
の上下の開口部には多数のシャフトを上下動自在に支持
する多数の孔を有する支持部材が配置され、各シャフト
は各綜絖毎に対応する引き紐に連結している。箱枠が上
下する際に、一回の上昇(緯糸一本の打ち込み期間)毎
に、箱枠の上方に一枚の紋板が送り込まれる。この紋板
は織り柄に対応して穿設された孔を有している。孔に対
応する位置のシャフトは箱枠の上昇と共にシャフトの上
部が孔を貫通して上昇し、そのシャフトに対応する経糸
が上方へ移動する。孔が無い位置に対応するシャフトは
紋板に抑えられてとどまり上方へは移動せず、これに対
応する経糸も下方にとどまって移動しない。これにより
移動した経糸と移動しない経糸とによる任意の(つまり
織り柄に対応した)杼口が形成される。したがって、ど
のように複雑な柄も織り出すことが可能となっている。
【0008】このジャガード装置は、例えば緯糸を1c
m間に20本の密度で打ち込むものとし、一柄当り1m
長の織り上りであるものとすれば、一柄を織るのに20
00本の緯糸の打ち込みを必要とするから、2000枚
の紋板を必要とする。この紋板を循環移動させながら一
枚毎に上述した箱枠上に給送する装置も必要である。現
今では、これらの機構がより精巧に機械化され、その制
御が電子化されているとはいっても、織機全体として
は、依然として大型化は免れず、その取り扱いには高度
の熟練した技術を必要とする。
【0009】このようなジャガード織機に対応し得るも
のとして、例えば図8(a),(b) に示すように、各綜絖を
選択的に運動させる装置が提案されている(特開昭51
−147667)。この提案されている技術は、経糸の
制御が織機の全幅にわたって順々に動かされなければな
らないとする点で、通常の織機と動きがやや異なるが、
簡単に説明すると、多数の案内要素22が2個の端壁2
1の間に配置され、ロッド23により支持され、間隔決
め板24によって所定の対向間隔に位置き決めされて保
持される。
【0010】端壁21と案内要素22とはロッド23及
びナット25によって1つのユニットとしてまとめられ
ている。軸26、27が2つの端壁21間に軸承され、
歯車28を介して駆動される。軸26は多数の円板30
aを支持し、円板30aは切れ目31を有する。軸27
も多数の円板30bを支持し、円板30bは切れ目31
bを有している。円板30a及び30bは2個の隣接す
る案内要素22間に配置され、円板30aは直接一つの
案内要素22に、円板30bは直接他の案内要素22接
している。2個の隣接する案内要素22間には更に各1
個の薄板34があり、各薄板34の一端(図では上端)
に形成された目35を貫いて経糸36が挿通され生地巻
き取りローラにより牽引される。
【0011】これら経糸36は製織模様に対応する薄板
34の長手方向の上下運動によって上口位置又は下口位
置に移動して杼口を形成する。各薄板34には2個の突
部33、34が設けられ、一方の突部33は時計回り方
向に回転する円板30aの切れ目31と係合して薄板3
4を上方に移動させ、他方の突部34は反時計回り方向
に回転する円板30bの切れ目31bと係合して薄板3
4を下方に移動させる。
【0012】また、各薄板34の他端には多数の孔37
が形成され、それらのうち2個の孔37に永久磁石38
がはめ込まれる。永久磁石38は右半分が一つの極を形
成し左半分が他の極を形成するように磁化されている。
これに対応して電磁石39が配置され、この電磁石39
が薄板34の上記の上下動後の姿勢を正しく維持するよ
うになっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7(a) に
示したものは、経糸の開口角(経糸の開口の際の角度、
下方に移動した経糸と上に移動した経糸との開き角度)
や、開口高さ(基準位置からの上下移動位置)を自由に
変更することができないという問題を有しており、ま
た、同図(b) に示したものは、開口角や開口高さの調整
はできるが経糸一本毎に個別の制御はできないという問
題を有している。そして、図8(a),(b) に示したもの
は、経糸一本毎に個別の制御ができるとはいっても、経
糸の開口タイミングや開口速度(1秒間に開口を繰り返
す回数)を自由に変更できるものではない。更に、各ユ
ニットの駆動を動力伝達シャフトで行っているため連結
するユニットの数に限界があり且つ装置の組み立てが複
雑であるという問題を有している。このように、綜絖枠
を用いる形式のものは勿論のことであるが、ジャガード
織り対応機といえども、経糸を一本毎独立に自在に制御
することは不可能であった。
【0014】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
織機における経糸の開口角、開口高さ、開口タイミン
グ、又は開口スピードを自在に制御し、大きな構成のジ
ャガード織機を使用することのない経糸開口装置を提供
することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】以下に、本発明の織機の
経糸開口装置の構成を述べる。本発明は、各個独立に上
下動可能に配設される綜絖と、該綜絖に一対一に対応し
て配設されるリニアアクチュエータと、該リニアアクチ
ュエータの駆動を制御する駆動制御部とを有して構成さ
れる。
【0016】上記リニアアクチュエータは、例えば請求
項2記載のように、上記綜絖に配設された永久磁石と織
機の機台側に配設されたコイル及びヨークから構成され
る。また、上記駆動制御部は、例えば請求項3記載のよ
うに、上記各リニアアクチュエータに一対一に対応する
半導体スイッチを備え、該半導体スイッチを介して上記
コイルに直流電流を通電することにより発生するローレ
ンツ力によって綜絖を駆動し、該綜絖を介して経糸の動
作を制御するように構成され、また、例えば請求項4記
載のように、上記半導体スイッチ、上記リニアアクチュ
エータ及び上記綜絖を介して上記経糸の開口角、開口高
さ、開口タイミング、又は開口スピードを制御するよう
に構成される。そして、上記綜絖及び上記リニアアクチ
ュエータは、例えば請求項5記載のように、夫々一対一
に対応するユニットに形成され、該ユニットは織機機台
へ着脱自在に組み付け可能に構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1(a) は、一実施の形態に
おける経糸開口装置の正面図、同図(b) はその側面図で
ある。同図(a),(b) に示すように、経糸開口装置40
は、綜絖41と、この綜絖41の下端に形成されるリニ
アアクチュエータとから成る。リニアアクチュエータ
は、綜絖41の下端に固着する可動子(磁石ヨーク)4
2と、この可動子42を所定の間隔で両側から挟むよう
に配設される固定子(コイルヨーク)43a、43bか
ら成る。
【0018】固定子43aには、その内壁面に平行に巻
装された励磁コイル44aが固設され、固定子43bに
は、同じくその内壁面に平行に巻装された励磁コイル4
4bが固設されている。
【0019】また、可動子42の両面の上記励磁コイル
44(44a、44b)と夫々対向する位置に、合計4
個の永久磁石45が取り付けられている。これらの永久
磁石45の励磁コイル44に対向する側の磁極は、可動
子42の一方の面(例えば図で右側の面)の2個の永久
磁石45の上方をNとすれば、下方がSとなるように、
また、他方の面(図で左側の面)の上方がSとなるよう
に、そして下方がNとなるように設定されている。
【0020】上記の綜絖41の上端には糸孔46が形成
されており、この糸孔46に経糸47が挿通される。こ
の綜絖41は、後述するように励磁コイル44に通電さ
れることにより図の両方向矢印Aで示すように上下に運
動する。
【0021】図2は、上記構成の経糸開口装置40の動
作を説明する図である。同図は図1(a) の綜絖41の上
部を一部除いて再掲したものである。図2に示すよう
に、4個の永久磁石45によって、図の破線矢印Bで示
すような時計回り方向の磁路が形成される。この磁路の
磁束は、励磁コイル44(44a、44b)の上部コイ
ルには左から右へ鎖交し、下部コイルには右から左へ鎖
交する。
【0022】左右の励磁コイル44a及び44bに、夫
々のコイル電極端子48(48a、48b)及び49
(49a、49b)を介して電流を図の方向記号51に
示すような向きに、即ち図のC矢視で反時計回り方向に
流すと、フレミングの左手の法則により励磁コイル44
には上向きのローレンツ力が働く。そして、その反力に
より永久磁石45が下向きに移動する。つまり、可動子
42を介して綜絖41が図の矢印Dに示すように下向き
に移動する。一方、励磁コイル44への通電の向きを上
記と逆方向にすれば、綜絖41は上方へ移動する。
【0023】この動作において、綜絖41の移動量は励
磁コイル44への通電時間に比例する。また、リニアア
クチュエータから綜絖41に加わる推力は励磁コイル4
4に通電する電流値に比例する。したがって、開口速度
(単位時間当りの綜絖41の上下動の繰り返し回数)を
一定とすれば、電流値を制御することにより、経糸の開
口角又は開口高さ(ストローク)の大きさを制御するこ
とができる。また、開口角又は開口高さを一定とすれ
ば、電流値による推力の補正を加えながら通電の周波数
(単位時間当りの通電方向の切り換え回数)を制御する
ことによって、開口速度を制御できる。また、通電開始
時間又は通電方向切換え時間を制御することによって開
口タイミングを制御することができる。
【0024】図3は、上記のリニアアクチュエータの配
置例を示す正面図である。同図に示すように、リニアア
クチュエータを横一列に配置する場合は、両端部のリニ
アアクチュエータの外側の固定子43a及び43bを除
いて、他の固定子43は隣接するリニアアクチュエータ
の固定子として共用される構成とされる。この場合、励
磁コイル44は共用の固定子43の両側に配設される。
【0025】図4(a) は、図3に示す構成を前後2段に
配置した例を示す図である。同図(b) は、その動作状態
を示す側面図である。尚、同図(b) は固定子43の図示
を省略している。同図(a) に示すように、前方のリニア
アクチュエータ列の綜絖41aと、後方のリニアアクチ
ュエータ列の綜絖41bとが横に交互にずれて配置さ
れ、図3に示す場合の2倍の密度の綜絖列を形成してい
る。図4(b) は、前方の綜絖41aが上に移動し、後方
の綜絖41bが下に移動して開口部(杼口)50を形成
した例を示してる。尚、斜紋又は繻子の場合は、前方後
方の区別なく図4(a) に示す列方向に、一定の順序で、
隣合う複数の綜絖41(41a、41b)が同時に上方
へ移動しあるいは下方へ移動する。また、ジャガード織
りの場合は、これも前後の区別なく、各綜絖41が柄模
様に応じて各個独立に駆動される。
【0026】図5(a) は、図3に示す構成を上下2段に
配置した例を示す正面図である。同図(b) は、その側面
図であり、この場合も固定子43の図示を省略してい
る。また、同図(a),(b) は、その動作状態をも示してい
る。この場合も同図(a),(b) に示すように、上方のリニ
アアクチュエータ列の綜絖41cと、後方のリニアアク
チュエータ列の綜絖41dとが横に交互にずれて配置さ
れ、図3に示す場合の2倍の密度の綜絖列を形成してい
る。図5(a),(b) は、上方の綜絖41cが上に移動し、
下方の綜絖41dが下に移動して開口部(杼口)52を
形成した例を示してる。この場合も、斜紋又は繻子の場
合は、上方下方の区別なく図5(a) に示す列方向に、一
定の順序で、隣合う複数の綜絖41(41c、41d)
が同時に上方へ移動しあるいは下方へ移動する。また、
ジャガード織りの場合は、これも上下の区別なく、各綜
絖41が柄模様に応じて各個独立に駆動される。
【0027】尚、上記実施の形態では、いずれもリニア
アクチュエータの構成において、固定子に励磁コイルを
配設し、可動子に永久磁石を配設しているが、これに限
ることなく、固定子に永久磁石を配設し、可動子に励磁
コイルを配設するようにしてもよい。
【0028】図6(a) は、他の実施の形態における、固
定子に永久磁石を配設し可動子に励磁コイルを配設した
例を示す正面図であり、同図(b) は、その側面図であ
る。同図(a),(b) に示すように、経糸開口装置55は、
綜絖56と、この綜絖56の下端に形成されるリニアア
クチュエータとから成る。リニアアクチュエータは、綜
絖56の下端に固着する可動子(センターヨーク)57
と、この可動子57を両側から挟むように配設される固
定子(固定ヨーク)58から成る。固定子58の内壁面
には、夫々永久磁石59がN極を内側に向けて配設され
る。また、可動子57には励磁コイル61が捲着され
る。これによって、このリニアアクチュエータは、ボイ
スコイル型のリニア直流モータを形成する。
【0029】上記の綜絖56の上端には糸孔62が形成
されており、この糸孔62に経糸63が挿通される。こ
の場合も、綜絖56は、励磁コイル61に通電されるこ
とにより図の両方向矢印Fで示すように上下に運動す
る。即ち、励磁コイル61に対し上からのE矢視で反時
計回り方向に通電すると、綜絖56は上へ移動し、励磁
コイル61への通電を時計回り方向にすれば、綜絖56
は下へ移動する。
【0030】この場合も、綜絖56の移動量は励磁コイ
ル61への通電時間に比例する。また、綜絖56に加わ
る推力は励磁コイル61に通電する電流値に比例する。
したがって、この場合も開口速度を一定とすれば、電流
値を制御することにより経糸の開口角又は開口高さの大
きさを制御することができ、また、開口角又は開口高さ
を一定とすれば、電流値による推力の補正を加えながら
通電の周波数を制御することによって開口速度を制御で
きる。また、通電開始時間又は通電方向切換え時間を制
御することによって開口タイミングを制御することがで
きる。
【0031】尚、励磁コイル61には、アルミ線を用い
ると可動子42を軽量に構成することができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、綜絖に一対一に対応するリニアアクチュエータで
綜絖を駆動するので、経糸一本毎に開口角、開口高さ、
開口タイミング、又は開口スピードを制御することがで
き、これにより、三原組織又は各種の柄織り組織に対応
した能率で織機を稼動させることができ、したがって、
コストパフォーマンスが向上する。同様に綜絖を一対一
に対応するアクチュエータで駆動するので、一台の織機
で織り幅の異なる織物を織る場合に織り幅に応じた綜絖
のみ駆動でき、これにより、織り幅に対応した消費電力
で織機を稼動させることができ、したがって、無用の電
力を浪費することなく経済性が向上する。また、綜絖と
アクチュエータをユニット構成にできるので、機幅の異
なる織機にはユニット数を増減させることにより最適の
数の綜絖とアクチュエータを容易に組み付けることがで
き、したがって、織機幅に応じた経糸開口装置を容易に
構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は一実施の形態における経糸開口装置の正
面図、(b) はその側面図である。
【図2】一実施の形態における経糸開口装置の動作を説
明する図である。
【図3】経糸開口装置のアクチュエータの配置例を示す
正面図である。
【図4】(a) は図3の構成を前後2段に配置した例を示
す図、(b) はその動作状態を示す側面図である。
【図5】(a) は図3の構成を上下2段に配置した例を示
す正面図、(b) はその側面図であり、いずれも動作状態
も示す図である。
【図6】(a) は他の実施の形態における固定子に永久磁
石を配設し可動子に励磁コイルを配設した例を示す正面
図、(b) はその側面図である。
【図7】(a) は従来の一枚の綜絖枠毎に駆動モータを用
い複数の綜絖枠を個別に駆動する経糸開口装置を示す
図、(b) は従来の各綜絖枠をリニアモータで駆動する経
糸開口装置を示す図である。
【図8】(a),(b) は従来の各綜絖を駆動伝達軸と回転板
で選択的に上下動させる経糸開口装置を示す図である。
【符号の説明】
40、55 経糸開口装置 41(41a、41b、41c、41d)、56 綜絖 42 可動子(磁石ヨーク) 43a、43b 固定子(コイルヨーク) 44(44a、44b)、61 励磁コイル 45、59 永久磁石 46、62 糸孔 47、63 経糸 48(48a、48b)、49(49a、49b) コ
イル電極端子 51、52 開口部(杼口) 57 可動子(センターヨーク) 58 固定子(固定ヨーク)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各個独立に上下動可能に配設される綜絖
    と、 該綜絖に一対一に対応して配設されるリニアアクチュエ
    ータと、 該リニアアクチュエータの駆動を制御する駆動制御部
    と、 を有することを特徴とする織機の経糸開口装置。
  2. 【請求項2】 前記リニアアクチュエータは、前記綜絖
    に配設された永久磁石と織機の機台側に配設されたコイ
    ル及びヨークからなることを特徴とする請求項1記載の
    織機の経糸開口装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動制御部は、前記各リニアアクチ
    ュエータに一対一に対応する半導体スイッチを備え、該
    半導体スイッチを介して前記コイルに直流電流を通電す
    ることにより発生するローレンツ力によって綜絖を駆動
    し、該綜絖を介して経糸の動作を制御することを特徴と
    する請求項2記載の織機の経糸開口装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動制御部は、前記半導体スイッ
    チ、前記リニアアクチュエータ及び前記綜絖を介して前
    記経糸の開口角、開口高さ、開口タイミング、又は開口
    スピードを制御することを特徴とする請求項3記載の織
    機の経糸開口装置。
  5. 【請求項5】 前記綜絖及び前記リニアアクチュエータ
    は、夫々一対一に対応するユニットに形成され、該ユニ
    ットは織機機台へ着脱自在に組み付け可能に構成される
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の織機の
    経糸開口装置。
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