JPH10298365A - ポリプロピレン組成物 - Google Patents

ポリプロピレン組成物

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JPH10298365A
JPH10298365A JP10786797A JP10786797A JPH10298365A JP H10298365 A JPH10298365 A JP H10298365A JP 10786797 A JP10786797 A JP 10786797A JP 10786797 A JP10786797 A JP 10786797A JP H10298365 A JPH10298365 A JP H10298365A
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JP
Japan
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styrene
weight
butene
ethylene
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Application number
JP10786797A
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English (en)
Inventor
Ikunori Sakai
郁典 酒井
Mikio Hashimoto
橋本  幹夫
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Grand Polymer Co Ltd
Original Assignee
Grand Polymer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的物性に優れたポリプロピレン組成物、
特に硬度の低下を抑制して引張破断点伸びを改善し、こ
れにより耐衝撃性に優れるとともに脆性が改善され、し
かも強度にも優れたポリプロピレン組成物を提供する。 【解決手段】 (A)メルトフローレート(MFR;2
30℃、荷重2160g)5〜200g/10分の結晶
性ポリプロピレン82〜55重量%と、(B)スチレン
またはその誘導体の含有量10重量%以上、メルトフロ
ーレート(MFR;230℃、荷重2160g)0.0
5〜30g/10分のスチレン系エラストマー3〜10
重量%と、(C)エチレン含有量50〜75mol%、
ブテン−1含有量25〜50mol%、密度0.860
g/cm3以下、およびX線回折法により測定される結
晶化度1%以下のエチレン・ブテン−1共重合体5〜1
5重量%と、(D)平均粒径1〜5μmのタルク10〜
20重量%とを含むポリプロピレン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン組
成物、さらに詳しくは自動車部品用材料として好適に利
用できるポリプロピレン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは日用雑貨、台所用品、
包装用フィルム、自動車部品、機械部品、電気部品な
ど、種々の分野で利用されており、要求される性能に応
じて添加剤が配合されている。例えば、自動車部品など
の機械的物性が要求される分野においては、エラストマ
ー、タルクなどを配合したポリプロピレン組成物が利用
されている。しかしエラストマーおよびタルクを配合し
て機械的物性を改善した従来のポリプロピレン組成物に
おいても、さらに機械的物性の改善が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、機械
的物性に優れたポリプロピレン組成物、特に硬度の低下
を抑制して引張破断点伸びを改善し、これにより耐衝撃
性に優れるとともに脆性が改善され、しかも強度にも優
れたポリプロピレン組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)メルト
フローレート(MFR;230℃、荷重2160g)5
〜200g/10分の結晶性ポリプロピレン82〜55
重量%と、(B)スチレンまたはその誘導体の含有量1
0重量%以上、メルトフローレート(MFR;230
℃、荷重2160g)0.05〜30g/10分のスチ
レン系エラストマー3〜10重量%と、(C)エチレン
含有量50〜75mol%、ブテン−1含有量25〜5
0mol%、密度0.860g/cm3以下、X線回折
法により測定される結晶化度1%以下のエチレン・ブテ
ン−1共重合体5〜15重量%と、(D)平均粒径1〜
5μmのタルク10〜20重量%とを含むポリプロピレ
ン組成物である。
【0005】本発明で用いる結晶性ポリプロピレン
(A)は、230℃、荷重2160gで測定したメルト
フローレート(MFR)が5〜200g/10分、好ま
しくは10〜150g/10分である。
【0006】結晶性ポリプロピレン(A)はプロピレン
の単独重合体であってもよいし、10重量%以下のα−
オレフィンなどが共重合されていてもよい。上記α−オ
レフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、3−メ
チル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテンなどの炭素数2または4〜10のα
−オレフィンがあげられる。
【0007】本発明において好ましく用いられる結晶性
ポリプロピレン(A)としては、アイソタクチックペン
タッド分率(mmmm)が97%以上のプロピレン単独
重合体、およびプロピレン・エチレンブロック共重合体
などがあげられる。上記アイソタクチックペンタッド分
率とは、13C−NMRを使用して測定される結晶性ポリ
プロピレン(A)分子鎖中のペンタッド単位でのアイソ
タクチック連鎖であり、プロピレンモノマー単位で5個
連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノ
マー単位の分率である。具体的には、13C−NMRスペ
クトルのメチル炭素領域の全吸収ピーク中のmmmmピ
ーク分率として求める。
【0008】結晶性ポリオレフィン(A)は、三塩化チ
タンとアルキルアルミニウム化合物とからなるチーグラ
ーナッタ触媒、またはマグネシウム化合物とチタン化合
物とからなる複合触媒の存在下に、公知の方法により製
造することができる。
【0009】本発明で用いるスチレン系エラストマー
(B)は、スチレンまたはその誘導体の含有量が10重
量%以上、好ましくは10〜70重量%、230℃、荷
重2160gで測定したメルトフローレート(MFR)
が0.05〜30g/10分、好ましくは0.1〜20
g/10分の弾性重合体である。上記スチレンの誘導体
としては、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
クロロスチレン、低級アルキル置換スチレン、ビニルナ
フタレンなどがあげられる。スチレンまたはその誘導体
と共重合するモノマーとしては、ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレン等の共役ジエンなどがあげられる。ス
チレンまたはその誘導体、および共役ジエンは1種単独
で、または2種以上組み合せて用いられる。
【0010】スチレン系エラストマー(B)の具体的な
ものとしては、スチレン・エチレン・ブテン・スチレン
ブロック共重合体(SEBS)、スチレン・エチレン、
プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)、
スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(S
BS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重
合体(SIS)、スチレン・エチレン・プロピレンブロ
ック共重合体(SEP)等のスチレン系ブロック共重合
体;スチレン・ブタジエンランダム共重合体(SB
R)、スチレン・イソプレンランダム共重合体、これら
の水素添加物;スチレンまたはその誘導体の単独重合体
または共重合体などがあげられる。これらの中ではスチ
レン系ブロック共重合体が好ましく、特にSEBSが好
ましい。
【0011】スチレン系ブロック共重合体のスチレンま
たはその誘導体の含有量は10〜80重量%、好ましく
は10〜70重量%である。スチレン系ブロック共重合
体におけるスチレンブロックとジエンブロックとの結合
形態は特に限定されないが、スチレンブロック・ジエン
ブロックまたはスチレンブロック・[ジエンブロック・
スチレンブロック]n(ここで、nは1〜5)の形態が
好ましい。スチレン系ブロック共重合体は、例えば不活
性溶媒中で、リチウム触媒またはチーグラー触媒の存在
下に、ブロック共重合を行わせる方法により製造するこ
とができる。詳細な製造方法は、例えば特公昭40−2
3798号に記載されている。
【0012】スチレン系ブロック共重合体は水素添加さ
れているものが好ましいが、水素添加されていなくても
よい。水素添加されるのはジエンブロックであるが、そ
の割合は全ジエンブロック中の90モル%以上、好まし
くは97モル%以上であるのが望ましい。水素添加処理
は、不活性溶媒中で公知の水素添加触媒の存在下に行う
ことができる。詳細な方法は、例えば特公昭42−87
04号、同43−6636号、同46−20814号な
どに記載されている。
【0013】共役ジエンモノマーとしてブタジエンが用
いられる場合、ポリブタジエンブロックにおける1,2
−結合量の割合は20〜80重量%、好ましくは30〜
60重量%であることが望ましい。
【0014】スチレン系ブロック共重合体としては市販
品を使用することもできる。具体的なものとしては、セ
プトン〔クラレ(株)製、商標〕、クレイトンG〔シェ
ル化学(株)製、商標〕、タフテック〔旭化成(株)
製、商標〕などがあげられる。
【0015】本発明で用いるエチレン・ブテン−1共重
合体(C)は、エチレン含有量が50〜75mol%、
好ましくは55〜70mol%、ブテン−1含有量が2
5〜50mol%、好ましくは30〜45mol%であ
り、密度が0.860g/cm3以下、好ましくは0.
850〜0.860g/cm3であり、X線回折法によ
り測定される結晶化度が1%以下の共重合体である。エ
チレン・ブテン−1共重合体(C)は、230℃、荷重
2160gにおけるMFRが0.05〜5g/10分、
好ましくは0.1〜10g/10分であるものが望まし
い。
【0016】本発明において用いるタルク(D)は、平
均粒子径が1〜5μm、好ましくは1〜3μmのタルク
であり、平均粒子径が上記範囲にあるものが制限なく使
用できる。
【0017】本発明の組成物の各成分の配合割合は、結
晶性ポリプロピレン(A)82〜55重量%、好ましく
は73〜57重量%、スチレン系エラストマー(B)3
〜10重量%、好ましくは5〜10重量%、エチレン・
ブテン−1共重合体(C)5〜15重量%、好ましくは
7〜13重量%、タルク(D)10〜20重量%、好ま
しくは15〜20重量%である。
【0018】スチレン系エラストマー(B)の配合量が
上記範囲にある場合、硬度に優れたポリプロピレン組成
物が得られる。エチレン・ブテン−1共重合体(C)の
配合量が前記範囲にある場合、引張破断点伸びが改善さ
れ、耐衝撃性に優れるとともに脆性の改善されたポリプ
ロピレン組成物が得られる。タルク(D)の配合量が前
記範囲にある場合、強度に優れたポリプロピレン組成物
が得られる。
【0019】本発明の組成物には前記(A)〜(D)成
分の他に、必要に応じて、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐
候安定剤、耐光安定剤、老化防止剤、酸化防止剤、軟化
剤、分散剤、充填剤、着色剤、滑剤など、従来からポリ
オレフィン組成物に配合されている他の添加剤を、本発
明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
【0020】本発明の組成物は、前記(A)〜(D)成
分、および必要により配合する他の添加剤を、バンバリ
ーミキサー、単軸押出機、2軸押出機、高速2軸抽出機
などの混合装置により混合または溶融混練することによ
り得ることができる。
【0021】このようにして得られる本発明の組成物
は、機械的物性に優れている。特に、硬度の低下を抑制
して脆性が改善され、しかも耐衝撃性および強度に優れ
ている。本発明の組成物は、日用雑貨、台所用品、包装
用フィルム、自動車部品、機械部品、電気部品など、従
来ポリプロピレンが使用されている分野において使用す
ることができるが、特に自動車部品の原料として好適に
使用することができる。
【0022】自動車部品の具体的なものとしては、バン
パー、サイドモール、ガーニッシュ、ウインドウモー
ル、ホイルハウスカバー等の自動車外装部品;インスツ
ルメントパネル、グローブボックス、コンソールボック
ス、ドアトリム、ピラートリム、ステアリングコラムカ
バー等の自動車内装部品があげられる。
【0023】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン組成物は、特定
の結晶性ポリプロピレンに、特定のスチレン系エラスト
マー、エチレン・ブテン−1共重合体およびタルクを特
定量配合しているので、機械的物性に優れている。特
に、硬度の低下を抑制して引張破断点伸びが改善され、
これにより耐衝撃性に優れるとともに脆性が改善され、
しかも強度にも優れている。
【0024】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について説明
する。 実施例1〜5、比較例1〜12 表1の結晶性ポリプロピレン(A)、表2のスチレン系
エラストマー(B)、表3のエチレン・ブテン−1共重
合体(C)を用いて、表4、表5に示す組成のポリプロ
ピレン組成物を得た。この組成物について物性などを測
定した。なお測定に用いた試験片は、日本製鋼所(株)
製J100SAII型射出成形機を用い、シリンダー設定
温度230℃、金型温度40℃の条件で射出成形して調
製した。結果を表4、表5に示す。
【0025】
【表1】 *1 MFR:温度230℃、荷重2160g、ASTM D1238 *2 mmmm(アイソタクチックペンタッド分率):13C−NMRスペク トルのメチル炭素領域の全吸収ピーク中のmmmmピーク分率として求めた。
【0026】
【表2】 *1 MFR:温度230℃、荷重2160g、ASTM D1238 *2 SEBS:スチレン・エチレン・ブテン・スチレンブロック共重合体 *3 G1657:クレイトンG1657、シェル化学(株)製、商標 G1652:クレイトンG1652、シェル化学(株)製、商標 H1051:タフテックH1051、旭化成(株)製、商標 2104:セプトン2104、クラレ(株)製、商標
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】表4および表5の注 *1 TBE(引張破断点伸び):ASTM D638
に規定された方法により測定した。 *2 FM(曲げ弾性率):ASTM D790に規定
された方法により測定した。 *3 HR(表面硬度):ASTM D685に規定さ
れた方法により測定した。 *4 BT(脆化温度):ASTM D746に規定さ
れた方法により測定した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)メルトフローレート(MFR;2
    30℃、荷重2160g)5〜200g/10分の結晶
    性ポリプロピレン82〜55重量%と、 (B)スチレンまたはその誘導体の含有量10重量%以
    上、メルトフローレート(MFR;230℃、荷重21
    60g)0.05〜30g/10分のスチレン系エラス
    トマー3〜10重量%と、 (C)エチレン含有量50〜75mol%、ブテン−1
    含有量25〜50mol%、密度0.860g/cm3
    以下、X線回折法により測定される結晶化度1%以下の
    エチレン・ブテン−1共重合体5〜15重量%と、 (D)平均粒径1〜5μmのタルク10〜20重量%と
    を含むポリプロピレン組成物。
JP10786797A 1997-04-24 1997-04-24 ポリプロピレン組成物 Pending JPH10298365A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002294006A (ja) * 2001-03-28 2002-10-09 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性エラストマー組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002294006A (ja) * 2001-03-28 2002-10-09 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性エラストマー組成物

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