JPH1029813A - トリクロロシランの製造方法 - Google Patents

トリクロロシランの製造方法

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JPH1029813A
JPH1029813A JP34114496A JP34114496A JPH1029813A JP H1029813 A JPH1029813 A JP H1029813A JP 34114496 A JP34114496 A JP 34114496A JP 34114496 A JP34114496 A JP 34114496A JP H1029813 A JPH1029813 A JP H1029813A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い反応率で長期間安定してトリクロロシラ
ンを製造し続けることができる。 【解決手段】 素珪素粒子、テトラクロロシランおよび
水素とを、少なくとも粒子表面に銅シリサイドを有する
金属珪素粒子触媒の存在下、流動層方式により反応せし
めるトリクロロシランの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、珪素粒子、テトラ
クロロシランおよび水素の反応により、トリクロロシラ
ンを製造する方法に関する。詳しくは、上記反応を流動
層において、安定的に且つ極めて速い反応速度で行うこ
とが可能なトリクロロシランの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トリクロロシラン(SiHCl3)は、
高純度の珪素(シリコン)を製造するための原料として
広く使用されている。すなわちトリクロロシランを水素
と共に1000℃以上の高温で反応させることにより、
主として下記の反応が起こり、シリコンが析出する。 4SiHCl3 → Si+3SiCl4+2H2 SiHCl3+H2 → Si+3HCl トリクロロシランは、一般に金属珪素粒子と塩化水素と
の反応によって製造することができるが、上記シリコン
の製造工程において副生するテトラクロロシランを反応
後のガスより分離し、これをトリクロロシランに変換し
て原料として使用することにより、工業的に有利にシリ
コンを製造することができる。
【0003】テトラクロロシランをトリクロロシランに
変換するために、工業的に実施されている方法は、下記
の反応式で示されるように、テトラクロロシランを水素
化してトリクロロシランに転化する反応を利用するもの
である。 3SiCl4+2H2+Si → 4SiHCl3 この反応は、一般に流動床反応器内に形成された流動層
で行われ、反応温度400〜600℃で、水素/テトラ
クロロシランの混合モル比を2〜5倍程度に調節して行
われる。ところが、上記反応は非常に速度が遅く、生産
性が悪いという問題を有しており、この問題を解決する
ためには、反応装置の大型化等を図る等の手段が必要で
あった。上記解決手段に対して、従来より、銅或いはそ
の化合物を含む触媒を使用することによって反応速度を
高める方法が提案されている。
【0004】特開昭56−73617号公報には、銅粉
を触媒として使用するトリクロロシランの製造方法が開
示されている。この公報には、珪素粒子、塩化水素、テ
トラクロロシランおよび水素を流動床反応器において、
温度350〜600℃で反応させることにより、珪素と
塩化水素とからのトリクロロシランの製造と、テトラク
ロロシランのトリクロロシランへの変換を同時に実施す
る方法が記載されている。上記反応に使用する触媒とし
ては、銅粒子が開示されている。
【0005】特開昭60−36318号公報には、水素
とテトラクロロシランとを珪素粒子を通して流動させ
て、500〜700℃で反応させることにより、テトラ
クロロシランのトリクロロシランへの変換を行う方法が
記載されている。上記反応における触媒として、塩化第
一銅触媒を使用することが記載されている。
【0006】さらに、特開昭63−100015号公報
には、テトラクロロシランを、水素もしくは水素および
塩化水素と流動状態で、150℃以上の温度で反応させ
る方法が開示されている。実施例においては、オートク
レーブ中、260℃で反応を行っている。そして、上記
反応に使用する触媒として、金属銅、金属のハロゲン化
物(ハロゲン化鉄を含む)および鉄、アルミニウムまた
はバナジウムの臭化物またはヨウ化物よりなる触媒が記
載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
公知の銅系触媒、すなわち金属銅、塩化銅等を含む触媒
は、珪素粒子、水素およびテトラクロロシランの反応を
固定層で行う場合は良好な触媒として作用するが、現在
工業的に最も一般的に採用されている、400℃以上の
高温下に流動層で反応を行う場合、これらの触媒物質を
直接にまたは珪素粒子を混合して当該反応中に流動層反
応器へ投入して反応を行うと、銅系触媒または珪素粒子
が凝集・塊状化して流動状態を悪化させ、安定的な運転
の継続を阻害したり、反応速度を低下させるという問題
が生じる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
を解決すべくさらに研究を行った結果、触媒として使用
する銅系触媒を銅シリサイドとして反応系に添加するこ
とにより、銅系触媒または珪素粒子の凝集・塊状化を極
めて確実に防止できることを見いだした。また、上記銅
シリサイドを使用する触媒系において、これに鉄成分ま
たは、鉄成分とアルミニウム成分とを併用した触媒系
が、前記トリクロロシランへの変換反応の反応速度をよ
り向上し得ることを見いだした。従って、本発明の第1
の目的は、珪素粒子、テトラクロロシランおよび水素の
反応を、高温下に、流動層で行うことによりトリクロロ
シランを製造する方法において、銅シリサイドを含む新
規な触媒系を使用することにより、公知の銅系触媒を使
用した方法よりも、安定的に且つ高い反応速度でトリク
ロロシランを製造する方法を提供することにある。
【0009】また、本発明の第2の目的は、上記銅シリ
サイドに加えて鉄成分または、鉄成分とアルミニウム成
分とを併用した新規な触媒系を使用することにより、ト
リクロロシランへの変換反応の反応速度をより向上せし
めたトリクロロシランの製造方法を提供することにあ
る。
【0010】本発明の他の目的および利点は以下の説明
より明らかになろう。本発明によれば、上記本発明の第
1の目的および利点は、珪素粒子、テトラクロロシラン
および水素を、添加した銅シリサイドを含む触媒の存在
下、400〜700℃の温度下に流動層で反応させるこ
とによって達成することができる。
【0011】また、本発明の第2の目的および利点は、
銅シリサイドと共に鉄成分または鉄成分とアルミニウム
成分を併用した触媒を使用することにより達成される。
【0012】本発明において、原料のテトラクロロシラ
ンの源は特に制限されないが、工業的に最も好適には、
前記シリコンの析出反応により副生したテトラクロロシ
ランが経済的にも有利であるため好適に使用される。こ
の副生テトラクロロシランは、シリコンの析出反応にお
いて、未反応後のトリクロロシラン、塩化水素等を含有
した状態で得られる。本発明においては、該テトラクロ
ロシランをそのまま或いは他の成分を分離した実質的な
純粋テトラクロロシランとして使用することができる。
しかし、実質的な純粋なテトラクロロシランを使用する
ことが、反応転化率を向上させることからしても好適で
ある。
【0013】本発明において、珪素粒子としては特に限
定されないが、珪素含有率が75重量%以上、好ましく
は95重量%以上の冶金グレードの珪素粒子が好適に使
用できる。また、反応系内において、珪素粒子表面での
反応速度を大きくするため、珪素粒子は表面積の大きい
粒子状であることが好ましい。また、本発明の反応は後
記の流動層反応器を使用して行うのが一般的であり、こ
の場合、珪素粒子の大きさは、より良い流動を得るた
め、平均粒径が100〜300μmであることが好まし
い。
【0014】本発明において、水素は公知の方法で製造
されたもの、或いは他の製造工程より副生するもの等、
その源に特に制限なく使用される。本発明において、珪
素粒子と、テトラクロロシランおよび水素の混合ガスと
を反応させる方法は、400〜700℃、好ましくは4
50〜600℃の温度下に流動層で反応させる方法が採
用される。また、この反応は、流動層方式により、珪素
粒子と、テトラクロロシランおよび水素とを連続的或い
は断続的に供給しながら実施するのが一般的である。好
適な態様は、テトラクロロシランおよび水素を連続的に
供給しながら、珪素粒子をその消費量に応じて断続的に
供給する方法が挙げられる。
【0015】図1には、本発明の方法を実施するための
代表的な流動層方式の反応装置の概略断面図が示されて
いる。反応器1は、フリーボード部2と粒子流動部3よ
りなり、該粒子流動部の下部に供給ガス流入管5および
その先端に接続するガス分散器4を有し、上記粒子流動
部の上部に開口する粒子供給管6を有する。また、上記
粒子流動部3の中間上部に粒子排出管8の開口部が開口
し、他端は、微粒子回収サイクロン7を介して反応ガス
排出管10に接続されている。このようにして、粒子流
動部に形成される流動層11の粒子を含むガスは、微粒
子回収サイクロン7において微粒子を分離した後、反応
ガス排出管10より排出するように構成される。なお、
粒子排出管8の開口部にはトリクル弁9が設けられてい
る。
【0016】上記反応装置において、珪素粒子は粒子供
給管6から供給される。この場合、後で詳細に説明する
触媒は、該粒子供給管6から同時に供給することができ
る。一方、テトラクロロシランおよび水素は供給ガス流
入管5よりガス分散器4を経て供給され、流動層11が
形成される。上記テトラクロロシランおよび水素は反応
に関与しない不活性ガス、例えば窒素ガス、アルゴンガ
ス等により希釈して供給することもできる。上記反応装
置において、珪素粒子はガスと共に粒子排出管8より微
粒子回収サイクロンに導かれ、実質的に粒子を含まない
ガスとして反応ガス排出管10より排出される。
【0017】本発明において、テトラクロロシランおよ
び水素の供給量は、流動層が形成可能な流量を確保でき
る範囲で適宜決定することができる。また、テトラクロ
ロシランおよび水素の比は、テトラクロロシラン1モル
に対して水素1〜5モルが一般的であるが、製造される
トリクロロシランの総量は反応器に供給されるテトラク
ロロシランの流量とトリクロロシランへの変換反応の反
応率の積であるため、テトラクロロシラン1モルに対し
て水素1〜3モルの割合が好ましい。
【0018】本発明において、珪素粒子、テトラクロロ
シランおよび水素を原料とする上記反応を、銅シリサイ
ドを含む触媒の存在下に行うことが重要である。触媒と
して使用される銅成分を銅シリサイドとして反応系に供
給することによって、銅成分或いは珪素粒子の凝集が効
果的に防止でき、該粒子で形成される流動層における反
応速度の低下或いは変動もなくして、安定して反応を行
うことができる。また、凝集した粒子による反応器、特
に粒子排出管の閉塞も好都合に防止することができる。
【0019】銅シリサイドは、珪素粒子と独立して反応
系に存在させてもよいが、反応性取扱い易さ等を勘案す
れば、該珪素粒子の表面に存在させることが好ましい。
この場合、粒子表面とは、走査型電子顕微鏡のEDS
(エネルギー分散型検出装置)で測定される範囲を指
す。EDSによる信号は粒子表面に分布する元素の存在
割合を示すので、粒子表面の組成はEDSの信号を解析
することによって知ることができる。具体的には、電子
顕微鏡の加速電圧を20kVとしてその粒子上に照準を
合わせた後、倍率を1000倍に設定する。次いで、そ
の視野内で1辺が10μmの正方形内におけるEDSの
X線強度を測定し、その強度比より表面における元素の
組成比を求めるものとする。
【0020】珪素粒子の表面に存在させる銅シリサイド
としては、銅の含有率が85重量%以下の合金組成の粒
子が好適である。表面の銅の濃度が85モル%を超えた
場合、温度を上昇させた際に粒子同士が凝集を始めるか
らである。これは安定な銅とシリコンの合金組成比の上
限がCu5Si、すなわち銅の濃度が83.3モル%であ
るためと考えられる。粒子の凝集が起こりやすい反応条
件、例えば平均粒径が100μm以下の小さい粒子を触
媒として用いる場合等は合金組成をCu4Si、すなわ
ち銅の濃度を80モル%以下にすることが好ましく、さ
らに凝集の起こりやすい条件においては合金組成をCu
3Si、すなわち銅濃度を75モル%以下にするのが好
適である。実際には確率的な影響から、局部的に銅の濃
度が85モル%を越える部分が存在するが、本発明の本
質は、他の粒子との凝集を起こそうとする不安定な銅過
多のシリサイドの銅および金属銅が、粒子表面に多く露
出することを防ぐことにある。
【0021】従って、上記の如く局部的に銅濃度の高い
領域が存在しても、その領域が粒子表面全体の10%以
下であれば流動悪化等の問題を引き起こすことはないた
め、本発明で使用される銅シリサイドを有する珪素粒子
は、好ましくは1個の珪素粒子の表面積の90%以上に
銅の含有率が85モル%以下の銅とシリコンの合金が存
在するものである。
【0022】銅シリサイドは反応に関与する粒子表面に
存在することが肝要と考えられる。本発明において、粒
子表面に銅シリサイドを有する珪素粒子を製造する方法
によれば、表面から10μmまでの深さの部分に銅シリ
サイドの少なくとも80%を存在させることが可能であ
り、従って、触媒効果を維持したまま、銅の使用量を低
減することができる。本発明でいう表面から10μmま
での深さにおける銅シリサイドの存在量は、以下に示す
方法で測定される。
【0023】粒度を調整した該珪素粒子数gを、濃度7
0%の硝酸と濃度50%の弗化水素酸を10:1で混合
した液体約100mlに、よく撹拌しながら5〜30秒
間浸し、その後大量の水に投入して反応をとめる。すば
やく粒子を濾別・乾燥させた後、重量を測定する。その
重量減少量から何μm溶解したかを知ることができる。
これらの条件を1回ないし数回繰り返し、平均として表
面から10μmの深さまでが除去されるように溶解させ
る。表面から10μmの深さの部分に存在する銅の含有
量は、表面を溶解させる以前の粒子全体に含まれる銅含
有量と、上記の方法によって表面から10μmだけ溶解
除去した粒子全体に含まれる銅含有量との差から知るこ
とができる。また、粒子全体に含まれる銅含有量は、粒
子を硝酸とフッ化水素酸の混合水溶液によって完全に溶
解させ、ICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析装置
を用いて測定することができる。
【0024】本発明において、触媒の量は、トリクロロ
シラン生成反応の反応系内に存在する珪素100重量部
に対し、銅の含有量として0.1〜30重量部であるよ
うに使用されることが好ましく、さらに反応率の向上お
よび流動の安定化を計るためには0.2〜20重量部で
あるように使用されることがより好ましい。このとき、
銅シリサイドを有する珪素粒子中にも珪素成分が含まれ
るため、この珪素成分も該反応系に存在する珪素とみな
すことができる。従って、銅の含有量が0.1〜30重
量部になるように調製した触媒すなわち銅シリサイドを
有する珪素粒子のみが該反応系に存在する場合でも、該
反応を全く良好に進行させることができる。
【0025】上記反応系において、添加した銅シリサイ
ド中の銅は、反応系内で金属珪素と反応して銅シリサイ
ド化を繰返し反応系内に留まるので、一度反応系内に添
加すれば、微粉化して反応系外に飛散した減少分或いは
後記の鉄成分の調整のために金属珪素粒子を抜き出した
時の減少分を追加する程度で、その後はほとんど追加す
る必要はない。
【0026】本発明において好適に使用される前記少な
くとも粒子表面に銅シリサイドを有する珪素粒子の製造
方法は特に限定されるものではないが、例えば以下の方
法により予め調製することができる。平均粒径が50μ
m〜2mmの珪素粒子並びに平均粒径1mm以下の塩化
第一銅粒子および/または塩化第二銅粒子を、非酸化性
ガスの雰囲気下に、少なくとも250℃の温度に加熱す
る方法が挙げられる。
【0027】上記方法において、原料となる珪素粒子
は、珪素含有率が75%以上の冶金グレードの珪素であ
れば特に限定されず、鉄やアルミニウム等の不純物を含
有してもよい。例えばJIS−G2312に定める珪素
1号または珪素2号、またはJIS−G2302に定め
るフェロシリコン1号またはフェロシリコン2号等を指
す。珪素粒子は、反応生成物を触媒としてトリクロロシ
ラン製造のための流動層反応に供給することができるよ
うに、上記素珪素を機械的な粉砕もしくは酸などの薬品
処理による粉砕によって、その粒径および粒度分布を調
整したものとして使用することが好ましい。一般に流動
層において、層内に平均粒径の異なる2種類の粒子群が
存在するとき、それらの粒子の真密度が似通っている場
合には、その粒径比が5〜6倍のときに均質な混合状態
がくずれて、大きい粒子径を持つ粒子群が流動層の下方
へ集まりやすくなるという性質がある。このような状態
を偏析状態という。
【0028】前記したように、流動層による反応の原料
に使用される珪素粒子の平均粒径、すなわち反応装置内
の平均粒径は100〜300μmで運用されるため、添
加する触媒の珪素粒子は、該粒子がこの流動層内で偏析
することなく均一に混合されるためにはその平均粒径も
20μm以上2mm以下とすることが好ましい。また、
粒径の小さい銅シリサイドの粒子群は凝集体を形成しや
すいという性質を持つため、反応中に触媒を追加投入す
る場合、該粒子の粒径が20μm以下であっては、投入
直後に凝集によるトラブルを起こし易い。以上の理由か
ら粒径は、平均粒径が30μm〜2mm、好適には50
μm〜1.5mm、さらに好適には100μm〜1.5m
mである。
【0029】また、使用する塩化銅は、平均粒径が1m
mを超える粗大な粒子でない方が好ましい。なぜなら
ば、触媒原料である素珪素の平均粒径が30μm〜2m
mであるため、塩化銅の平均粒径が1mmを超えると、
塩化銅が還元される際、この塩化銅の周囲を覆った素珪
素粒子に過剰量の銅元素を含む銅シリサイドが形成され
るからである。このような銅シリサイドは極めて凝集性
が高いため、触媒として使用する際にさらなる粒子同士
の凝集を引き起こし、トラブルの原因となり易い。
【0030】上記塩化銅の平均粒径は、塩化銅の単粒子
径を言うのであって、凝集粒子の粒径ではない。なぜな
ら、単粒子は銅シリサイドの形成中に粒子が粉砕される
ことはないが、凝集粒子は撹拌により適当に粉砕され、
問題なく使用されるからである。また塩化銅の形態は、
塩化銅(I)または塩化銅(II)が使用され、その純
度は特に限定されない。
【0031】反応では、まず素珪素粒子と塩化銅とをほ
ぼ均質に混合させ、次いでその混合物を不必要な酸化物
または塩化物を生成することのない非酸化性ガス、例え
ば窒素、水素、アルゴンあるいはこれらの混合ガス等の
雰囲気下に、温度を250℃以上に保つことによって銅
シリサイドを形成させることができる。このとき該混合
物は静止下の状態でも特に問題ないが、流動層または回
転ドラム等を用いて撹拌することにより、より均質な珪
素粒子を得ることができる。混合物の温度を上昇させる
と塩化水素やテトラクロロシランやトリクロロシラン等
の酸性成分を発生しながら、珪素粒子の表面には銅シリ
サイドが形成される。加熱に必要な時間は加熱状態や雰
囲気ガスの種類によってある程度の違いが生じるが、酸
性成分が流通させる雰囲気ガス中からほとんど消失する
ことを以って、銅シリサイドの形成が終了したと判断す
ることが可能である。上記反応において、珪素粒子と塩
化銅粒子の割合は、前記銅シリサイドの添加範囲に応じ
て決定される。かくして、上記方法によれば、少なくと
も粒子表面に銅シリサイドを有する珪素粒子が生成され
る。
【0032】本発明において、銅シリサイドは、単独で
も触媒としての作用を示すが、本発明者等の研究によっ
て、これにさらに鉄成分または鉄成分とアルミニウム成
分を反応系中に同時に存在させることにより、かかる触
媒としての活性が飛躍的に高められることが明らかとな
った。本発明において、触媒としての鉄およびアルミニ
ウムの成分は、どのような形態で反応系に供給してもか
まわない。例えば鉄およびアルミニウムは、それぞれの
金属および金属シリサイド等、固体で供給可能な状態で
あれば特に制限されない。上記鉄、或いは鉄およびアル
ミニウムよりなる触媒の含有量は、特に制限されるもの
ではないが、非常に微量であっては反応速度の向上に寄
与しないし、またこれらの成分があまりに多いと、反応
原料そのものである珪素粒子の周りを反応しない物質で
覆う結果になる。従って、鉄、或いは鉄およびアルミニ
ウムよりなる触媒の含有量は、反応系中に存在する珪素
に対して、鉄が0.3〜40重量%、好ましくは0.5〜
30重量%およびアルミニウムが0.1〜3重量%、好
ましくは0.2〜2重量%、さらに好ましくは0.3〜2
重量%が好適である。
【0033】本発明において、反応系中の銅、鉄および
アルミニウムの各成分の割合は、反応系における物質収
支をとることにより知ることができ、該割合に基づい
て、上記範囲となるように各成分を調整すればよい。ま
た、上記触媒としての鉄およびアルミニウムは、金属お
よび金属シリサイド等、いずれの状態で反応系に供給す
る場合でも、原料の珪素粒子の表面或いは内部に存在さ
せて供給することが、より均一な反応を行うことができ
るために好ましい。従って、銅、鉄およびアルミニウム
の少なくとも一部としては、珪素粒子としてこれらの金
属原子を多く含有するものを選択して使用したり、該珪
素粒子の表面にこれらの金属原子或いはそのシリサイド
等を付着させて含有させたものを使用することが好まし
い。銅、鉄或いはアルミニウムの少なくとも一部を多く
含有する上記珪素粒子として、鉄やアルミニウム等の不
純物を含有する珪素粒子が好適に使用される。例えば、
前記銅シリサイドを表面に有する珪素粒子の原料として
示した、JIS−G2312に定める珪素1号または珪
素2号、またはJIS−G2302に定めるフェロシリ
コン1号またはフェロシリコン2号等の不純物として鉄
或いはアルミニウムを含有するものが挙げられる。な
お、触媒としての銅、鉄およびアルミニウムは、上記供
給方法の他に、銅と鉄を一緒に含む化合物や混合物、
銅、鉄とアルミニウムを一緒に含む化合物や混合物とし
て反応系中に供給することもできる。
【0034】上記反応系において、添加した鉄成分は、
銅成分と同様、反応系内に残留するが、一般に珪素粒子
の不純物として供給する場合は、反応系の珪素粒子の消
費に伴って、鉄の濃度は次第に上昇する。鉄濃度があま
りに高くなりすぎ、反応系中の珪素に対して鉄の割合が
前記範囲の上限である40重量%を越えると、前記理由
で反応率の低下が起こるため、ある程度反応時間が経過
した時点で反応系から鉄成分の抜き出しを行うか、或い
は新たに珪素粒子を供給して該鉄の濃度を前記範囲に調
節することが必要である。かかる抜き出し方法は、特に
限定されないが、例えば流動層式応装置においては、粒
子の循環にサイクロンを使用し、定期的にサイクロンの
分級効率を変化させることにより、小さめの粒子を系外
に抜き出しすことができる。この時、小さめの粒子の中
には鉄シリサイドが多く含まれるため、鉄成分を高い選
択率で抜き出しすことが可能である。
【0035】さらに、アルミニウム成分は、銅や鉄と異
なり、反応系内でテトラクロロシランとの反応により塩
化アルミニウムとなる。該塩化アルミニウムは、400
℃以上では気体であり、系外に除去されるため、反応系
内に触媒としてアルミニウムを常に存在させるには、ア
ルミニウム粉として添加するよりも、珪素粒子中にアル
ミニウムを含有させる態様により前記範囲内に調整する
ことが好ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、銅粉や塩化銅を触媒と
して供給した場合に引き起こされる、投入ラインの閉塞
や凝集・塊状化等による流動悪化を全く起こすことがな
い。すなわち、通常の素珪素粒子を投入する場合となん
ら変わることのない流動状態を維持しながら、高い反応
率で長期間安定してトリクロロシランを製造し続けるこ
とができる。また、銅シリサイドに加えて、鉄成分、ま
たは鉄成分とアルミニウム成分を含有する触媒の存在下
で、珪素粒子、テトラクロロシランおよび水素との反応
を行うことにより、反応速度をさらに大きくでき、反応
時間を短縮することができる。従って、この触媒を使用
する本発明方法により、反応装置を小型化することが可
能である。
【0037】
【実施例】以下、本発明をさらに具体的に説明するた
め、実施例および比較例を示すが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例お
よび比較例において、反応率、反応速度は以下のように
して求めた値である。
【0038】(i) 平均粒子径の測定法:分級ふるいで所
定量の珪素粒子を分級し、その留分を最小留分から累積
加算して50重量%となったときの粒子径を平均粒子径
として示す。 (ii)反応率:反応器前後のガス濃度をガスクロマトグラ
フによって測定し、反応系に供給する四塩化珪素のモル
数を100%としたとき、この内の何%がトリクロロシ
ランへ転化されたかを求めた。 反応率(%)=[トリクロロシランに転化したテトラク
ロロシランのモル数]/[供給したテトラクロロシラン
のモル数]×100 で表わされる。 (iii)反応速度:上記の反応率より下記の式により求め
た。
【0039】
【数1】
【0040】式中、 R:反応速度 t:反応時間、ガスを流通させる反応においては、珪素
粒子とガスの平均の接触時間 C0:その温度における平衡反応率(500℃、0.7M
Paにおいては、24%) C:反応時間tにおける反応率(%) (iv)使用した珪素粒子の組成:下記の表1のAおよびB
に示す2種類の組成の珪素粒子を使用した。
【0041】
【表1】
【0042】実施例1(銅シリサイド単独使用) 表1のAに示す組成(純度98%)を有し、平均粒径が
150μmの珪素粒子5kgに、開孔径が2mmの篩い
にかけた塩化銅(I)を2kg混合し、その混合物を流
動層中で窒素と水素を1:1で混合したガスでゆるやか
に流動させながら、300℃の温度に12時間保った。
冷却後取り出した反応物は約6.2kgであった。反応
物の一部分を硝酸と弗化水素酸の混合水溶液によって全
量溶解させて銅含有量をICP(誘導結合プラズマ)発
光分光分析装置によって測定したところ、約20重量%
であった。また、任意の異なる位置4カ所(位置A、
B、CおよびD)のEDSによるX線強度を測定したと
ころ、表2のような結果が得られた。
【0043】
【表2】
【0044】次いで、図1に示す流動層反応器に表1の
Aに示す組成(純度98%)を有し、平均粒径150μ
mの珪素粒子35kgを充填し、温度500度、圧力
0.7MPaGの条件下で、水素とテトラクロロシラン
のモル比2.5:1の混合ガスを100Nm3/Hrで流
動化させて流動層を形成した。ただし、図1の反応器と
しては、 h1(分散板上面から流動部の上端までの高さ):65
0mm、 h2(テーパ部の高さ):150mm、 h3(フリーボード部の高さ):1100mm、 h4(サイクロンの高さ): 380mm、 h5(サイクロン上部の高さ):150mm、 h6(粒子排出管の高さ):1000mm、 d1(流動部の内径):298mm、 d2(フリーボード部の内径):478mm、 d3(サイクロン上部の内径):115mm、および d4(粒子排出管の内径):30mm のものを使用した。
【0045】反応開始から時間の経過と共に徐々に反応
率は上昇したが、その後一定になった。このときの反応
率を表3に示す。反応率が一定になった後、 反応によ
る流動化珪素粒子の減少を補い、流動層の粉面位置が一
定に保たれるように、前記方法により調製した銅シリサ
イドを有する珪素粒子6kgを逐次投入した。このとき
の珪素原子に対する銅原子の割合は6重量%であった。
本触媒を少量投入した時点から急速に反応率は向上し始
めた。
【0046】6kg全量を投入し終わった時点での反応
率を表3に併記する。この触媒の投入の間、投入ライン
の閉塞等は全く発生せず、また流動状態の悪化も全く観
測されなかった。触媒である銅シリサイドを有する珪素
粒子6kg全量を投入し終わった後も、銅シリサイドを
有しない珪素粒子を、流動層粉面位置を一定に保つよう
に逐次供給しながらさらに反応を60日間継続させた。
60日後の反応率を表3に併記した。
【0047】
【表3】
【0048】表3に示したように、長時間の反応におい
ても、反応率の低下はほとんど認められなかったばかり
でなく、この間に流動状態の悪化は全く観測されなかっ
た。また、反応を強制的に停止させ、冷却後開放し、流
動層反応器内部および抜き出された珪素粒子を点検した
が、いずれにも塊状物等の存在は認められなかった。ま
た、上記銅シリサイドを添加後、1時間後の反応速度を
求めた結果、0.39sec-1であった。
【0049】実施例2 実施例1において、銅シリサイド製造の条件を変えて表
4に示す銅シリサイドの含有量の異なる珪素粒子を製造
し、これを流動層において表4に示す銅の存在量となる
ように反応器に供給して反応を行った。上記反応におい
て、実施例1ど同様に求めた、テトラクロロシランの反
応率、反応速度を表4に併せて示す。
【0050】
【表4】
【0051】表4に示したように、長時間の反応におい
ても、反応率の低下はほとんど認められなかったばかり
でなく、この間に流動状態の悪化は全く観測されなかっ
た。また、反応を強制的に停止させ、冷却後開放し、流
動層反応器内部および抜き出された珪素粒子を点検した
が、いずれにも塊状物等の存在は認められなかった。
【0052】比較例1 表1のAに示す組成(純度98%)を有し、平均粒径が
150μmの珪素粒子6kgに平均粒径約50μmの塩
化第一銅470gを均質に混合した。実施例1と同一の
流動層反応器を用い、実施例1と全く同様の条件下にて
珪素粒子のみで反応を開始した。反応率が安定した後、
上記の塩化銅と珪素粒子の混合物6Kgを実施例1と同
様の要領で反応器へ投入していったところ、流動層差圧
が次第に異常な変動を示し、流動状態が極度に悪化した
ことを認めた。また、流動中の粒子が微粒子回収サイク
ロン7の上部の反応ガス排出管10から多量に排出さ
れ、反応率は触媒を投入する以前よりもむしろ低下し
た。本比較例の反応率の推移を表5に示す。
【0053】
【表5】
【0054】反応器を冷却後開放して粒子を観察したと
ころ、抜き出された粒子中には銅粉末の凝集物および素
金属珪素粒子と銅粉末の凝集物が認められた。また、反
応器内部を点検したところ、微粒子回収サイクロン7の
下部に付属する粒子排出管8の内部が塊状物によって一
部閉塞されていることを認めた。
【0055】比較例2 表1のAに示す組成(純度98%)を有し、平均粒径が
150μmの珪素粒子6kgに平均粒径約5μmの電解
銅粉300gを均質に混合した。実施例1と同一の流動
層反応器を用い、実施例1と全く同様の条件下にて珪素
粒子のみで反応を開始した。反応率が安定した後、上記
の電解銅粉と珪素粒子の混合物6Kgを実施例1と同様
の要領で反応器へ投入していったところ、流動層差圧が
次第に異常な変動を示し、流動状態が極度に悪化したこ
とを認めた。また、流動中の粒子が微粒子回収サイクロ
ン7の上部の反応ガス排出管10から多量に排出され、
反応率は触媒を投入する以前よりもむしろ低下した。本
比較例の反応率の推移を表6に示す。
【0056】
【表6】
【0057】反応器を冷却後開放して粒子を観察したと
ころ、抜き出された粒子中には銅粉末の凝集物および素
金属珪素粒子と銅粉末の凝集物が認められた。また、反
応器内部を点検したところ、微粒子回収サイクロン7の
下部に付属する粒子排出管8の内部が塊状物によって一
部閉塞されていることを認めた。
【0058】実施例3(鉄およびアルミニウム添加) 図1に示す流動層反応器に純度90%、表1のAに示す
ように、鉄とアルミニウムを含有する、平均粒径約15
0μmの珪素粒子35kgを充填し、さらに銅、鉄を添
加して表7に示す組成とした触媒の存在下に、温度50
0度、圧力0.7MPaGの条件下で、水素とテトラク
ロロシランのモル比2.5:1の混合ガスを100Nm3
/Hrで流動反応させた。なお、上記銅の供給は、実施
例1と同様の方法により銅シリサイドを珪素粒子の表面
に存在させて行った。反応開始から1時間後の反応速度
を表7に、また反応開始後一定になったときの反応率、
珪素粒子を流動層粉面位置を一定に保つように逐次供給
しながら、さらに反応開始から1時間後の反応速度を表
7に、また反応開始後一定になったときの反応を60日
間継続させた後の反応率を表8に示す。
【0059】比較例3 実施例1と同様の反応実験を、反応系内に触媒を添加せ
ず、表1のBに示す珪素のみで行った。反応開始から1
時間後の反応速度を表7に、また反応開始後一定になっ
たときの反応率、珪素粒子を流動層粉面位置を一定に保
つように逐次供給しながら、さらに反応を60日間継続
させた後の反応率を表8に示す。
【0060】比較例4〜6および実施例4および5 実施例1と同様の反応実験を、反応系内に触媒を単独あ
るいは表7に示すように2種類添加して行った。反応開
始から1時間後の反応速度を表7に、また反応開始後一
定になったときの反応率、珪素粒子を流動層粉面位置を
一定に保つように逐次供給しながら、さらに反応を60
日間継続させた後の反応率を表8に示す。なお、銅の供
給は、実施例1と同様の方法により銅シリサイドを珪素
粒子の表面に存在させて行った。
【0061】
【表7】
【0062】
【表8】
【0063】実施例6〜9 実施例5と同様の反応実験を、反応系内に触媒濃度を表
9に示すように変化させて行った。反応開始から1時間
後の反応速度を表9に、また反応開始後一定になったと
きの反応率、珪素粒子を流動層粉面位置を一定に保つよ
うに逐次供給しながら、さらに反応を60日間継続させ
た後の反応率を表10に示す。
【0064】
【表9】
【0065】
【表10】
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられた実験用流動層反応器の簡略
断面図である。
【符号の説明】
1:反応器 2:フリーボード部 3:粒子流動部 4:ガス分散器 5:供給ガス流入管 6:粒子供給管 7:微粒子回収サイクロン 8:粒子排出管 9:トリクル弁 10:反応ガス排出管 11:流動層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田 開行 山口県徳山市御影町1番1号 株式会社ト クヤマ内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪素粒子、テトラクロロシランおよび水
    素を、添加した銅シリサイドを含む触媒の存在下、40
    0〜700℃の温度下に流動層で反応させることを特徴
    とするトリクロロシランの製造方法。
  2. 【請求項2】 触媒が、銅シリサイドと鉄成分の組合せ
    または銅シリサイドと鉄成分とアルミニウム成分の組合
    せよりなる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 反応系中に存在する銅シリサイドと鉄成
    分の組合せまたは銅シリサイド、鉄成分とアルミニウム
    成分の組合せの量を、珪素原子に対して、元素換算で、
    銅が0.1〜25重量%、鉄が0.3〜40重量%および
    アルミニウムが0.1〜3重量%の割合となるように調
    整する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 反応開始時に、珪素原子に対して鉄原子
    を0.3重量%以上含有する金属珪素粒子を供給する請
    求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 アルミニウムを珪素粒子に含有させて反
    応系中に供給する請求項2記載の方法。
  6. 【請求項6】 鉄を珪素粒子に含有させて反応系中に供
    給する請求項2記載の方法。
  7. 【請求項7】 銅シリサイドを、予め珪素粒子の少なく
    とも表面に存在させた銅含有珪素粒子として反応系に供
    給する請求項1記載の方法。
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