JPH1029733A - 媒体繰出装置 - Google Patents

媒体繰出装置

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JPH1029733A
JPH1029733A JP8208358A JP20835896A JPH1029733A JP H1029733 A JPH1029733 A JP H1029733A JP 8208358 A JP8208358 A JP 8208358A JP 20835896 A JP20835896 A JP 20835896A JP H1029733 A JPH1029733 A JP H1029733A
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Manabu Murazaki
学 村崎
Kenji Konuma
賢二 小沼
Shinji Kobori
真志 小堀
Tetsuzo Ito
哲三 伊藤
Hiroshi Konishi
博 小西
Kenzo Sugiyama
研三 杉山
Toshihiro Horiguchi
智弘 堀口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 媒体を収納する収納部を複数有する装置のお
いて、収納部から媒体を繰出す繰出手段を簡単にする。 【解決手段】 繰出装置2内に上下動する通帳証書キャ
リア27を設ける。キャリア27はベルト26により移
動する。キャリア27には揺動可能な繰出ローラ79と
通帳14または証書19を保持搬送するローラ50、5
1、52が設けられる。通帳14を繰出す場合、まず通
帳証書キャリア27をいずれかの通帳カセット11の前
に位置付け、繰出ローラ79を揺動して通帳14に圧接
し回転して繰出す。繰出された通帳14はローラ50、
51、52で保持され上方に搬送される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通帳発行装置等の
複数の収納部に収納した媒体を繰出す媒体繰出装置に関
し、特に並設した複数の収納部のいずれかを選択して媒
体を繰出す媒体繰出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば顧客が銀行等で新たに口座
を開設する場合やあるいは発行済みの通帳を使い終わっ
た場合に、通帳証書発行装置において新規通帳の発行が
行われるが、通帳証書発行装置の内部には多数の通帳や
証書を収納するために複数の収納部が設けられている。
そして各収納部には通帳または証書を繰出すための繰出
ローラ等の繰出手段が設けられており、また収納部が多
い場合には収納部の領域を搬送するのにも搬送手段が必
要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の通
帳証書発行装置では、各収納部に繰出手段が設けられて
おり、また場合によっては搬送手段も必要としたので、
繰出搬送系の構造が複雑になり、装置も大掛かりなもの
になるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は以下の構成を有する。即ち、媒体を収納する
収納部を複数並設し、各収納部から媒体を繰出す媒体繰
出装置において、各収納部まで移動して各収納部内の繰
出先頭媒体を収納部から繰出す繰出手段と、該繰出手段
により繰出された媒体を保持する媒体保持手段とを有す
る媒体キャリアと、前記媒体キャリアを収納部の並設方
向に移動する移動手段とを設けたことを特徴とする。
【0005】上記構成を有する本発明によれば、媒体を
繰出す場合、まず移動手段により媒体を繰出そうとする
収納部のところへ媒体キャリアを移動する。媒体キャリ
アは繰出手段を移動して収納部の繰出先頭媒体に圧接さ
せ、該先頭媒体を収納部から繰出す。繰出された媒体は
媒体保持手段により保持される。この状態で媒体キャリ
アを移動することにより、繰出した媒体を所定の場所ま
で搬送する。このようにすることにより、各収納部に繰
出手段を設ける必要がなくなる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にしたがって説明する。なお各図面に共通する要素には
同一の符号を付す。図1は本発明の実施の形態の通帳証
書繰出装置を示す構成図、図2は実施の形態の通帳証書
繰出装置が具備される通帳証書発行装置を示す構成図で
ある。本実施の形態では、媒体繰出装置として通帳証書
繰出装置を用いて説明する。
【0007】まず図2を用いて通帳証書発行装置の概要
を説明する。同図において、通帳証書発行装置1には、
媒体としての通帳および証書を繰り出し可能に収納する
通帳証書繰出装置2が具備され、その上部に通帳または
証書を搬送する搬送路3が設けられている。搬送路3に
沿って、通帳を改頁する改頁部4、通帳の頁、印字済み
行を検出する頁、印字済み行検出部5、通帳または証書
に印字を行う印字部6および通帳に設けられている磁気
ストライプに磁気記録または磁気読取を行う磁気記録部
7が設けられている。また発行装置1の上部には通帳証
書排出部8が形成され、ここに発行される通帳あるいは
証書が排出される。
【0008】ここで通帳発行処理動作を説明すると、ま
ず通帳証書繰出装置2から繰出された通帳は搬送路3に
送り込まれると、印字部6で表紙に顧客の氏名、口座番
号等が印字される。次に通帳は改頁部4へ送られ、ここ
で該当する頁が開くように改頁が行われ、頁、印字済み
行検出部5で該当頁における印字の可否を確認した後、
再び印字部6へ搬送して印字を行う。印字処理が終了す
ると磁気記録部7へ送られて、通帳の磁気ストライプに
所定の情報が記録され、その後排出部8に排出されて発
行処理を終了する。
【0009】次に図1により通帳証書繰出装置について
説明する。図1において、通帳証書繰出装置2には、通
帳が収納される複数(10個)の通帳カセット11a〜
11jが装置の設置方向に対して上下方向に並設されて
いる。本実施の形態では2列に並設され、図における右
側のカセット11a〜11fは左側に繰出し部12a〜
12fを有し、左側のカセット11g〜11jは右側に
繰出し部12g〜12jを有し、両側のカセットは互い
に繰出し部を先頭に向き合うように装着されている。各
通帳カセット11a〜11jは装置2に対して着脱可能
であり、各カセット11a〜11jに形成された取っ手
13は着脱の際に使用される。
【0010】通帳14は、通帳カセット11aに示すよ
うに、通帳カセット11a〜11jに斜めにした状態で
収納され、押圧部材15により繰出し部12a〜12j
方向へ押圧されている。押圧部材15には図示しないス
プリングが取付けられており、このスプリングにより押
圧部材15は常時通帳14を繰出し部12a〜12j方
向へ押圧している。各通帳カセット11a〜11jに
は、それぞれプリズム16a〜16j、17a〜17j
が取付けられている。プリズム16a〜16jは各通帳
カセット11a〜11jの内の押圧部材15に取付けら
れ、プリズム17a〜17jは各通帳カセット11a〜
11jの外側に取付けられている。プリズム16a〜1
6jは、通帳が収納されていない場合には各押圧部材1
5の図示しない通過孔を通して繰出し部12a〜12j
側からの光が届くようになっている。プリズム16a〜
16jは、各通帳カセット11a〜11jに通帳が収納
されているかどうかの検出に使用され、プリズム17a
〜17jは各通帳カセット11a〜11jの装着を検出
するのに使用される。また繰出し部12a〜12jの上
方にもプリズム18a〜18jが設けられている。この
プリズム18a〜18jは装置2の図示しないフレーム
に取付けられている。
【0011】また繰出装置2には、証書19が収納され
る複数(3個)の証書カセット20a〜20cが着脱可
能に装着されている。証書カセット20aに示すよう
に、証書19a〜19cは証書カセット20a〜20c
に水平状態で収納されている。証書カセット20a〜2
0cの図面上の右側には繰出し機構21a〜21cが設
けられ、収納された証書19a〜19cが1枚ずつ繰出
されるようになっている。
【0012】繰出装置2の中央部には支柱23が設けら
れ、支柱23の上下部にはプーリ24、25が取付けら
れ、プーリ24、25にはベルト26が巻き掛けられて
いる。図示する支柱23の反対側にも同様な支柱が設け
られており、同様にベルトが巻き掛けられたプーリが設
けられている。装置2の中央部には通帳証書キャリア2
7が上下動可能に設けられている。通帳証書キャリア2
7はベルト(26および反対側のベルト)に固定され、
ベルト(26および反対側のベルト)の移動により上下
動する。通帳証書キャリア27については後に詳述す
る。
【0013】繰出装置2の下部には、ベルト26を駆動
する駆動機構28が設けられている。駆動機構28は、
直流モータ29、モータ29のモータギア29aに噛み
合うアイドルギア30、このアイドルギア30と噛み合
うアイドルギア31およびプーリ25と同軸のギア32
とから構成される。図示していないが、直流モータ29
と一体にスリットエンコーダが設けられており、直流モ
ータ29の回転量を検出できるようになっている。
【0014】さらに繰出装置2の下部にはパルスモータ
33が設けられている。このパルスモータ33は、証書
収納カセット20a〜20cの繰出し機構21a〜21
cを駆動するモータである。
【0015】図3は実施の形態の通帳証書キャリアを示
す正面図、図4は通帳証書キャリアを示す側面図であ
り、次に通帳証書キャリアについて説明する。両図にお
いて、通帳証書キャリア27は、サイドフレーム41、
42、搬送ガイド43、44、45が形成されている。
サイドフレーム41、42間にはシャフト46、47、
48が回転可能に取付けられている。シャフト46には
ギア49およびローラ50a、50bが取付けられてい
る。シャフト47にはローラ51a、51bが取付けら
れ、サイドフレーム42の外側にギア65が取付けられ
ている。またシャフト48にはローラ52a、52bが
取付けられ、サイドフレーム42の外側にはギア66が
取付けられている。
【0016】シャフト47は、サイドフレーム41に形
成された長孔53に挿入され、長孔53内で移動可能に
なっており、ポスト54に装着されたトーションスプリ
ング55aにより常にシャフト46方向に付勢されてい
る。図示していないがサイドフレーム42側も長孔に挿
入されている。また図示していないが、シャフト47は
通帳証書キャリア27内でトーションスプリングにより
シャフト46方向に付勢されている。シャフト48も同
様に、サイドフレーム41に形成された長孔56に挿入
され、長孔56内で移動可能になっており、ポスト57
に装着されたトーションスプリング58aにより常にシ
ャフト46方向に付勢されている。図示していないがサ
イドフレーム42も長孔に挿入されている。また通帳証
書キャリア27内においてもシャフト47と同様にトー
ションスプリング58bによりシャフト46方向に付勢
されている。
【0017】通帳証書キャリア27内には、2つのパル
スモータ60、61が設けられている。パルスモータ6
0には、サイドフレーム42の外側にモータギア62が
取付けられ、このモータギア62はアイドルギア63、
64を介して、ギア49およびギア65、66と噛み合
っている。即ち、シャフト46、47、48はパルスモ
ータ60により回転駆動される。またシャフト46には
ギア67が一体に回転するように取付けられている。
【0018】パルスモータ61はブラケット68に取付
けられ、ブラケット68は通帳証書キャリア27のフレ
ームにネジ69a、69bにより固定されている。パル
スモータ61のギア70はアイドルギア群71を介して
扇形ギア72に噛み合っている。アイドルギア群71は
ブラケット68に取付けられ、扇形ギア72はブラケッ
ト68に支持されたシャフト73にネジ74により取付
けられている。扇形ギア72の歯部72aは下方に位置
するように取付けられており、この歯部72aがアイド
ルギア群71のギア71aと噛み合っている。
【0019】一方をブラケット68に回転可能に支持さ
れたシャフト73は、他方をサイドフレーム41に回転
可能に支持されている。シャフト73には揺動ブラケッ
ト75、ギア76および揺動ブラケット77が取付けら
れている。揺動ブラケット75はネジ78a、78bに
よりシャフト73に固定されており、シャフト73と一
体に回転する。揺動ブラケット75には繰出ローラ79
が回転可能に取付けられ、繰出ローラ79のシャフト8
0にはギア81が取付けられている。繰出ローラ79は
通帳に圧接して該通帳を繰出すためのローラで、表面が
高摩擦部材で形成されている。ギア81はアイドルギア
82、83を介してギア76と噛み合っている。ギア7
6は図示しないベアリングを介してシャフト73に回転
自在に取付けられており、ギア76はシャフト73の回
転とは関係なく回転する。このギア76はシャフト46
上のギア67と噛み合い、このギア67から回転を伝達
される。
【0020】揺動ブラケット77はシャフト73にネジ
84により固定され、シャフト73と一体に回転する。
揺動ブラケット77の一端にはポスト85が設けられ、
このポスト85はリンク部材86に形成された長孔に遊
篏している。リンク部材86はサイドフレーム41に形
成された通過孔87(図4)を通ってサイドフレーム4
1の外側まで配設され、ポスト88により回転自在に支
持されている。リンク部材86の下部には長孔89が形
成されている。サイドフレーム41の外側でリンク部材
86の下方にはロックシャフト90がブラケット91
a、91bにより移動自在に支持されている。ロックシ
ャフト90は後述するストッパブラケットに嵌合するこ
とにより通帳証書キャリア27をロックするものであ
る。ロックシャフト90には中央にピン92が設けら
れ、このピン92はリンク部材86の長孔89に遊篏し
ている。揺動ブラケット77が揺動することによりリン
ク部材86はポスト88を中心に反対方向に回動し、ロ
ックシャフト90は、図4における右方または左方に移
動する。
【0021】揺動ブラケット77の他端にはレバー部7
7aが形成されており、このレバー部77aはホームポ
ジションセンサ93の発光素子93aと受光素子93b
との間に入り込むようになっている。レバー部77aは
揺動ブラケット77の揺動の軌跡に沿った形状になって
いる。ホームポジションセンサ93はロックシャフト9
0のホームポジションを検出するためのセンサである。
【0022】通帳証書キャリア27の内部には、検出セ
ンサ94、95、96、97が設けられている。検出セ
ンサ94は発光素子94aと受光素子95bとからな
り、発光素子94aから発し、図1に示すプリズム16
または17で反射した光を受光素子94bで受光するこ
とにより、繰出装置2内の通帳カセットおよびカセット
内の通帳または証書を検出する。検出センサ94は通帳
証書キャリア27の両側に設けられている。検出センサ
95は同様に発光素子95aと受光素子95bとからな
り、斜め上方に向けて配設されている。発光素子95a
から発し、図1に示すプリズム18で反射した光を受光
素子95bで受光することにより、通帳カセットから繰
出された通帳を検出する。検出センサ95も通帳証書キ
ャリア27の両側に設けられている。
【0023】検出センサ96は図4に示すように、発光
素子96aと受光素子96bからなり、また反射板96
cを具備している。発光素子96aから発し、反射板9
6cで反射した光を受光素子96bで受光することによ
り、繰出された通帳または証書を検出する。また検出セ
ンサ97は、ガイド43に設けられた発光素子97aと
反対側のガイド44に設けられた受光素子97bとから
なり、通帳証書キャリア27から上方への通帳または証
書の搬送を検出する。
【0024】サイドフレーム41の外側にはベルト取付
部98が設けられ、このベルト取付部98にベルト26
が固着されている。また反対側のサイドフレーム42に
もベルト取付部100が設けられており、この取付部9
9にもベルト100が固着されている。
【0025】なお通帳証書キャリア27には図示してい
ないがガイドローラが設けられており、このガイドロー
ラと装置2側に設けられているガイドレール(図示せ
ず)とに案内されて通帳証書キャリア27は上下移動を
行なう。
【0026】図5はベルトを駆動する駆動機構を示す機
構説明図である。同図において、ベルト26を駆動する
駆動機構28には、ダンパ機構101が設けられてい
る。ダンパ機構101は、ソレノイド102とリンク部
材103、ダンパギア104およびスプリング105と
から構成される。リンク部材103はポスト106を支
点として回転可能になっており、ほぼ90度の角度を成
すアーム部103a、103bを有する。ポスト106
は繰出装置2の筐体に設けられている。アーム部103
aの端部はソレノイド102の鉄芯に係合し、アーム部
103bにはダンパギア104が取付けられている。ス
プリング105はアーム部103bの下部に一端が取付
けられており、リンク部材103を図における時計回り
方向に回転させようとしている。ソレノイド102に通
電されていない状態においては、リンク部材103はス
プリング105の引っ張り力により時計回り方向に回転
し、ダンパギア104がアイドルギア30と噛み合う。
これによりアイドルギア30の回転は阻止され、ベルト
26は移動しない。またソレノイド102に通電するこ
とにより、リンク部材103が反時計回り方向に回転
し、ダンパギア104とアイドルギア30の噛み合いが
外れる。
【0027】図6は実施の形態の通帳証書発行装置の制
御系を示すブロック図である。なおこの図では発行装置
に含まれていても実施の形態の繰出装置にとくに関係が
ない部分については要素の図示を省略し、説明も省略す
る。同図において、制御部110は通帳証書発行装置1
の動作を制御するもので、マイクロプロセッサ等で構成
されている。制御部110には端末装置111およびモ
ータ駆動回路112が接続されている。端末装置111
は例えば銀行員等が操作し、通帳の発行指示等を行な
う。
【0028】モータ駆動回路112は前述した直流モー
タ29、パルスモータ33、パルスモータ60、61が
接続されており、これらのモータを駆動する。また制御
部110には、通帳証書キャリア27に設けられたホー
ムポジションセンサ93および検出センサ94、95、
96、97が接続され、さらにホームポジションセンサ
114、115および検出センサ116が接続されてい
る。ホームポジションセンサ114は繰出装置2の下部
に設けられたセンサで、通帳証書キャリア27が最下位
置のホームポジションを検出する。ホームポジションセ
ンサ115は通帳証書キャリア27の上部のホームポジ
ションを検出する。検出センサ116は図1に示す各段
の通帳カセットの位置に対応して個々に設けられ、通帳
証書キャリア27が通帳を繰出す位置に到達したことを
検出する。
【0029】次に実施の形態の繰出装置の動作を説明す
る。ここでは通帳を発行する動作について説明する。
【0030】まず通帳証書発行装置1に電源が投入され
ると、図5に示すダンパ機構101のソレノイド102
に通電され、リンク部材103が引っ張られて反時計回
り方向に回転する。これによりダンパギア104が駆動
機構28のアイドルギア30から離れ、駆動機構28の
各ギアは回転可能になる。
【0031】制御部110はまずイニシャル動作を行な
う。まず通帳証書キャリア27のロックシャフト90が
装置フレームのストッパブラケットに入り込んでいるか
どうか、即ち、ロック状態にあるかどうかを確認する。
【0032】図7は通帳証書キャリア27の動作を示す
説明図である。同図において、揺動ブラケット77のレ
バー部77aは、ロックシャフト90の繰出装置2のフ
レームに設けられたストッパブラケット2a、2bとの
係合との関係で所定の長さに設定されている。ストッパ
ブラケット2a、2bにはそれぞれ嵌合穴2aa、2b
bが形成されている。イニシャル動作を開始するときに
ホームポジションセンサ93がオンになっている(レバ
ー部77aがホームポジションセンサ93の発光素子9
3aと受光素子93bとの間に位置している)場合は、
パルスモータ61を回転して、揺動ブラケット77を、
レバー部77aがホームポジションセンサ93を通過す
るまで回転させる。これにより揺動ブラケット77はほ
ぼ垂直状態になり、ロックシャフト90もほぼ中央に位
置してストッパブラケット2bから外れる。またイニシ
ャル動作を開始するときにホームポジションセンサ93
がオフになっている(レバー部77aがホームポジショ
ンセンサ93の発光素子93aと受光素子93bとの間
に位置していない)場合は、パルスモータ60を上記と
は逆の方向に回転して、揺動ブラケット77を、レバー
部77aがホームポジションセンサ93により検出され
る位置まで回転させる。これにより揺動ブラケット77
はほぼ垂直状態になり、ロックシャフト90もほぼ中央
に位置してストッパブラケット2aから外れる。これに
より通帳証書キャリア27はロックが外れて上下動可能
になる。
【0033】制御部110はモータ駆動回路112を介
して直流モータ29を駆動し、通帳証書キャリア27が
下降する方向にベルト26、99を移動させる。通常、
通帳証書キャリア27はイニシャル動作の前は図2に示
すように繰出装置2の上部に位置しており、ベルト2
6、99の移動により通帳証書キャリア27は下方へ移
動する。
【0034】通帳証書キャリア27が繰出装置2の最下
部まで下降すると、ホームポジションセンサ114によ
り通帳証書キャリア27の最下部への到達が検出され、
この検出位置をホームポジションとする。次に制御部1
10は通帳証書キャリア27を図2に示す上部のホーム
ポジションへ移動させる制御を行なう。前述したよう
に、キャリア27を移動させる直流モータ29にはスリ
ットエンコーダが一体に設けられており、回転量を検出
できるようになっている。したがって所定のスリット数
分直流モータ29を回転することにより、通帳証書キャ
リア27を上昇させて図2に示す上部ホームポジション
に位置させる。
【0035】通帳証書キャリア27を上昇させる際、キ
ャリア27に設けられた検出センサ94は各通帳カセッ
ト11a〜11jに設けられているプリズム17a〜1
7jに光を照射し、その反射光を受光することにより、
各通帳カセット11a〜11jの装着の有無を検出す
る。検出センサ94はキャリア27の両側に設けられて
いるので、両側の通帳カセットの有無が検出される。検
出された通帳カセットの有無情報は制御部110内に記
憶される。
【0036】通帳証書キャリア27の上部ホームポジシ
ョンの検出はホームポジションセンサ115により行な
われる。上部ホームポジションは図1および図2に示す
位置であり、この位置は通帳カセット11aおよび11
gの通帳の繰出し位置と一致している。ホームポジショ
ン検出後、直流モータ29をホバリングすることにより
通帳証書キャリア27の位置を保持する。以上によりイ
ニシャル動作を終了し、発行処理が可能な状態になる。
【0037】図6において、まず行員は現在使用中の通
帳が終了した場合あるいは新規通帳を発行する場合、端
末装置111を操作して制御部110へ通帳発行指示を
出す。制御部110ではこの指示を受け取ると、通帳証
書発行装置2に対して、発行動作指示を出す。端末装置
111からの発行指示により発行する通帳の種類が指定
される。
【0038】制御部110は指定された種類の通帳が収
納されている通帳カセットまで通帳証書キャリア27を
移動させる制御を行なう。ここで、目的とする通帳カセ
ットが通帳カセット11aまたは通帳カセット11gで
ある場合には、通帳証書キャリア27を移動させること
なくそのまま通帳の繰出し動作に移る。目的とする通帳
カセットが通帳カセット11a、11g以外の場合に
は、目的とする通帳カセットまでの通帳証書キャリア2
7の移動は、上部ホームポジションから目的の通帳カセ
ットまでの距離に応じた回転量だけ、直流モータ29を
駆動することにより行なわれる。通帳証書キャリア27
が目的とする通帳カセットに到達したかどうかは検出セ
ンサ116により確認する。なお本実施の形態では、図
1に示す各通帳カセットは、左右の同段の通帳カセット
(例えば11bと11h)では到達停止位置が同じとな
っている。
【0039】ここで目的とする通帳カセットを例えば1
1bとする。通帳証書キャリア27が目的の通帳カセッ
ト11bに位置付けられると、制御部110はソレノイ
ド102をオフし、ダンパギア104をアイドルギア3
0に噛み合わせ、ベルト26、99の移動を阻止し、通
帳証書キャリア27の落下を防止する。また制御部11
0は、通帳証書キャリア27内のパルスモータ61を駆
動する。
【0040】またこの時、検出センサ94により通帳カ
セット11b内に通帳があるかどうかを確認する。この
確認は検出センサ94が通帳カセット11b内に設けら
れたプリズム16bに光を反射させて行なうが、通帳が
ある場合には光は透過しないのでこれにより通帳有りを
確認する。検出センサ94により通帳がないと判断され
た場合には、同種類の通帳を収納している他の通帳カセ
ットまで通帳証書キャリア27を移動させる。
【0041】パルスモータ61の駆動により、図3に示
すギア群71が回転し、ギア群71が扇形ギア72を介
してシャフト73を回転させる。シャフト73の回転方
向は図7における反時計回り方向であり、この回転によ
り揺動ブラケット75および揺動ブラケット77がシャ
フト73と同方向に揺動する。繰出ローラ79はこの揺
動により、図7に示すように通帳カセット11b内の先
頭の通帳14bに圧接する。
【0042】また同方向への揺動ブラケット77の揺動
により、リンク部材86がポスト88を中心に図7に示
すように時計回り方向に回動する。これにより長孔89
が図7における左方に移動し、ピン92を移動させるこ
とによりロックシャフト90を左方に移動させる。繰出
ローラ79が通帳14bに圧接する程度までシャフト7
3が回転されると、ロックシャフト90はストッパブラ
ケット2bに充分遊篏する。これにより通帳証書キャリ
ア27は通帳カセット11bからの通帳繰出位置に位置
固定される。繰出ローラ79が通帳14bに圧接し、ロ
ックシャフト90が遊篏された後もパルスモータ61に
対してドライブ電流を印加し続ける。
【0043】次に通帳証書キャリア27を上下動させる
直流モータ29をオフし、通帳14bの繰出しを開始す
る。まず図3に示すパルスモータ60を駆動し、モータ
ギア62、アイドルギア63、64、ギア49、65、
66を介してシャフト46、47、48を回転させると
ともに、ギア67、76、83、82、81を介して繰
出ローラ79を回転させる。シャフト46、47、48
の回転によりローラ50a、50b、51a、51b、
52a、52bが回転する。このとき繰出ローラ79と
ローラ50a、50bの回転方向は図7における反時計
回り方向であり、ローラ51a、51b、52a、52
bの回転方向は時計回り方向となっている。
【0044】繰出ローラ79の回転により通帳14bが
上方に繰出され、この繰出しは検出センサ96により検
出される。即ち、発光素子96aは反射板96cに光を
照射してその反射光を受光素子96bで受け取るが、こ
の受光素子96bが反射光を受光しないことを検出する
ことにより通帳14bの通過を検出する。検出センサ9
6により通帳14bの通過が検出された時点では、通帳
14bはすでにローラ50a、50bとローラ52a、
52bに挟持され、これらによって搬送されている。検
出センサ96が通帳14bを検出した時点では、繰出ロ
ーラ79はまだ通帳14bに圧接しており、ここで、パ
ルスモータ61を逆方向に回転して揺動ブラケット75
を逆方向に揺動し、繰出ローラ79を通帳14bから離
す。
【0045】繰出ローラ79は通帳14bから一定距離
だけ離され、図7に一点鎖線で示す位置で停止される。
即ち、繰出ローラ79は通帳14bと接触する恐れがな
く、しかもロックシャフト90がストッパブラケット2
bから抜け出ない位置で停止される。これにより通帳証
書キャリア27のロック状態が保たれるとともに、2枚
目の通帳の繰出しを防止できる。
【0046】通帳14bは引き続きローラ50a、50
bとローラ52a、52bにより搬送され、ガイド4
3、44に導かれて上方へ移動する。通帳14bの先頭
部は、通帳証書キャリア27の上部に設けられた検出セ
ンサ97により検出され、さらに後端部が検出センサ9
5により検出される。この後端部の検出により、通帳1
4bは完全にキャリア27内に取り入れられたことが確
認される。そしてこの検出時点で、パルスモータ60が
停止される。これにより、通帳14bはローラ50a、
50bとローラ52a、52bによりキャリア27内に
保持される。
【0047】次にソレノイド102をオンし、ダンパギ
ア104をアイドルギア30から引き離し、ベルト2
6、99のロックを解除する。またパルスモータ61を
駆動して繰出ローラ79をキャリア27の内側に入り込
ませる。具体的には、ホームポジションセンサ93が揺
動ブラケット77のレバー部77aの通過を検出する時
点まで繰出ローラ79を移動させる。このとき、同時に
ロックシャフト90がストッパブラケット2bから抜き
出る。なおロックシャフト90を抜き出そうとする場
合、キャリア27の重量がこのロックシャフト90にか
かっているので、一旦キャリア27を上昇させるために
直流モータ29を駆動して、その後ロックシャフト90
を抜き出すようにするとよい。
【0048】次に、直流モータ29を駆動し、通帳証書
キャリア27を上方へ移動させる。キャリア27が前述
した上部ホームポジションまで上昇した時点で直流モー
タ29を停止し、キャリア27を停止させる。この停止
位置の検出は検出センサ116により行なわれる。そし
てソレノイド102をオフして、ダンパギア104をア
イドルギア30に噛み合わせてキャリア27の位置を保
持させる。またパルスモータ61を駆動して、揺動ブラ
ケット75、77を揺動させてロックシャフト90をス
トッパブラケット2bに入り込ませて、キャリア27を
ロックする。このときパルスモータ61の駆動は繰出ロ
ーラ79が図7に一点鎖線で示す位置になるまでとす
る。即ち、繰出ローラ79が通帳に接触するようになる
までは回転しない。この場合のパルスモータ61の駆動
の目的はキャリア27をロックすることにあるので、同
じ回転量であればパルスモータ61を反対側に回転させ
てもよいことは勿論である。
【0049】次に、パルスモータ60を駆動し、ローラ
50a、50bとローラ52a、52bを上記と同方向
に回転させる。両ローラ50a、50bと52a、52
bに挟持されている通帳14bは上方に送られ、繰出装
置2から排出されて図2に示す上部の搬送路3へ送り出
される。通帳14bが完全に搬送路3内に送り出された
ことを図示しないセンサにより確認すると、パルスモー
タ60を停止する。また、パルスモータ61を駆動する
ことにより繰出ローラ79をほぼ中央の位置に戻すとと
もに、ロックシャフト90をストッパブラケット2bか
ら抜き出す。以上により、通帳の繰出し動作を終了す
る。
【0050】その後、繰出された通帳14bは改頁部4
において改頁が行なわれ、また印字部6で印字がおこな
われるとともに、磁気記録部7で所定の磁気記録が行な
われ、排出部7へ排出されることにより発行される。
【0051】繰出ローラ79を通帳14bに圧接して繰
出ローラ79を回転して通帳14bを繰出す場合に、繰
出ローラ79を所定量回転しても通帳14bが検出セン
サ94で検出されない場合は、繰出しのリトライ動作を
行なう。リトライ動作はパルスモータ60を所定量回転
しても検出センサ94で通帳14bを検出しない場合に
行なわれる。この場合、一旦パルスモータ60を停止
し、次にパルスモータ61を駆動して繰出ローラ79を
さらに強く通帳14bに圧接させる。そして再びパルス
モータ60を駆動して繰出ローラ79を回転し、繰出し
動作を行なう。リトライ動作は所定回数行なわれ、それ
でも通帳14bが繰出されないときは、エラー処理とな
る。
【0052】図7において、通帳繰出し部12bの上方
には分離ゲート120が設けられている。この分離ゲー
ト120は各通帳カセットに設けられているもので、通
帳繰出しの際に通帳の複数枚同時繰出しを防止するため
のものである。通帳14bを繰出す場合、この分離ゲー
ト120で2枚繰出しを防止できるが、もし2枚の通帳
が繰出された場合、検出センサ95により2枚繰出しを
検出する。これは繰出された通帳14bの先頭部を検出
センサ95で検出した後所定時間経過しても後端部を検
出しない場合に2枚繰出しと判断することにより行われ
る。この場合、2枚繰出しのあったことを制御部110
に記憶し、通帳の繰出し動作を続行する。そして1枚目
の通帳14bの繰出し動作が終了した後、エラー処理に
する。
【0053】次に反対側の通帳カセット11h〜11j
に収納されている通帳を繰出す場合は、繰出ローラ79
を揺動させる方向を前記と反対の方向にすることによ
り、上記と同様に行なわれる。図8は繰出ローラ79を
左側に揺動した状態を示す。図8に示すように、揺動ブ
ラケット75が左側に揺動した場合は、リンク部材86
は反対側に回動してロックシャフト90は右側にストッ
パブラケット2aに遊嵌する。
【0054】次に最上位に位置する通帳カセット11
a、11gから通帳を繰出す場合について説明する。通
帳証書キャリア27が上部ホームポジションに位置付け
られ、端末装置111から通帳の発行指示が出される
と、通帳カセット11aまたは11gからの通帳に繰出
しが開始される、この時、通帳証書キャリア27はロッ
クシャフト90によるロック状態にあり、またダンパギ
ア104によりキャリア27の上下動が阻止された状態
にある。ロックシャフト90がキャリア27をロックし
ているとき、繰出ローラ79は図7における一点鎖線の
位置にある。または反対側の同様の位置にある。即ち、
繰出ローラ79は通帳カセット11aまたは11gに収
納された通帳に接触していない位置にある。
【0055】ここでパルスモータ61を駆動して揺動ブ
ラケット75を揺動し、繰出したい側の通帳14aまた
は14gに繰出ローラ79を圧接させる。例えば繰出ロ
ーラ79が図7に一点鎖線で示す位置にあり、反対側の
通帳カセット11gから通帳14gを繰出そうとする場
合、揺動ブラケット75を反対側へ揺動させるので、ロ
ックシャフト90がストッパブラケット2bから抜け出
てロック状態が一旦解除されるが、上述のようにキャリ
ア27はダンパギア104により上下動を阻止された状
態にあるので、ロックシャフト90によるロックが解除
されてもキャリア27が重力により下降することはな
い。
【0056】繰出ローラ79を通帳に圧接して以降の繰
出し動作は上記と同様であるので説明を省略するが、こ
のように最上部の通帳カセット11a、11g内の通帳
を繰出す場合、通帳証書キャリア27を上下動させずに
即座に繰出し動作に移れるので、通帳の繰出し時間が短
くなる。特に、例えば繰出ローラ79が図7に一点鎖線
で示す位置にあり、目前の通帳カセット11aから通帳
14aを繰出す場合には、繰出ローラ79を通帳14a
に圧接する時間がほとんどかからないので、繰出し時間
はさらに短縮される。
【0057】次に証書カセット20a〜20cから証書
を繰出す動作を簡単に説明する。端末装置111から証
書発行指示が出されると、まず通帳証書キャリア27
が、これから繰出しを行なう証書が収納された証書カセ
ット(20a〜20cのいずれか)に位置付けられる。
ここでは証書カセット20aに位置付けられたとする。
このとき、キャリア27の停止位置がロックシャフト9
0をロックできる位置であればロックシャフト90をロ
ックする。ロックシャフト90をロックできない位置で
ある場合は、ダンパギア104によりキャリア27の上
下動を阻止する。いずれにしてもキャリア27を停止状
態に保つ。
【0058】次に図示しないソレノイドにより繰出し機
構21a内の繰出ローラ21aaが証書19aに圧接さ
れる。ここでパルスモータ33が駆動されて証書19a
が通帳証書キャリア27方向へ繰出される。この時、通
帳証書キャリア27内のパルスモータ60が駆動されて
おり、キャリア27内のローラ50a、50b、51
a、51b、52a、52bは回転している。通帳14
aはガイド43とガイド45の間からキャリア27内に
入り込み、さらに奥方に搬送されて、ローラ50a、5
0bとローラ51a、51bの間に挟持される。キャリ
ア27内では検出センサ96により証書20aの取り込
みを確認すると、さらに所定量証書20aを搬送してパ
ルスモータ33の回転を停止する。ここで所定量という
のは、証書20aの後端が繰出し機構21aの繰出ロー
ラ21aaから抜け出るのに十分な距離をいう。
【0059】以上の動作で繰出された証書20aはキャ
リア27に保持された状態になり、ここでキャリア27
の上下動のロックを解除して上部ホームポジションまで
上昇させる。これ以降の動作は前述した通帳の場合と同
様である。
【0060】一般に証書は通帳に比較してその大きさが
大きいので、カセットに収納する場合、収納効率の関係
からいわゆる水平状態に収納せざるを得ないことが多い
が、そしてその場合には独立の繰出し機構を設けざるを
得ないが、このように水平状態に収納された媒体でも通
帳証書キャリア27に取り入れて搬送することができる
ので、上に説明したように収納状態の異なるカセットが
混在する装置においても、本実施の形態の通帳証書キャ
リア27は有効である。
【0061】本発明は上記実施の形態に限定されるもの
ではなく、種々の変形が可能である。例えばロックシャ
フト90の位置決め制御について変形が可能であり、以
下これを第1の変形例として説明する。
【0062】図7において、前述したように通帳証書キ
ャリア27は直流モータ29により上下移動せられる
が、通帳14bを繰出そうとする場合、通帳証書キャリ
ア27を図7に示す繰出位置で停止させる必要がある。
この停止位置でロックシャフト90がストッパブラケッ
ト2bの嵌合穴2bbに嵌合する。即ち通帳証書キャリ
ア27が、ロックシャフト90が嵌合穴2bbに嵌合す
る位置で停止するように、ある程度の位置決め精度が要
求される。
【0063】図9は通帳証書キャリア27を移動させる
直流モータ29の制御方法を示すグラフである。同図に
おいて、縦軸は直流モータ29の回転速度を示し、横軸
は時間を示す。(a)の方法は減速の途中でさらに減速
する方法で、(b)の方法は減速の途中で一旦定速に
し、その後減速する方法である。また(c)の方法は最
初に減速したままで目標位置へ到達させる方法である。
この内(c)の方法は、到達までの時間は短いが、位置
決めの精度が出ないので、従来は(a)または(b)の
方法を採っていた。しかしながらこれでは高速制御を行
うことはできないことになる。
【0064】図10、図11は直流モータを上記(c)
の方法で制御する場合のグラフである。図10は通帳証
書キャリア27が目標位置を行き過ぎた場合を示し、図
11は通帳証書キャリア27が行き足りない場合を示
す。行き過ぎた場合はその分だけ戻す制御をし、行き足
りない場合はその分さらに進ませる制御をするが、直流
モータを(c)の方法で制御する場合には、目標位置に
対する精度のバラツキが発生する。この精度の最大のバ
ラツキα(±mm)を許容できれば、直流モータを
(c)の方法で制御できることになる。
【0065】第1の変形例では、通帳証書キャリア27
を停止させる目標位置を、図7に示す停止位置P(スト
ッパブラケット2a、2bの嵌合穴2aa、2bbの中
心)よりβmm(β>α)だけ上方に設定する。これを
装置に当て嵌めた状態を想定すると、概念的には図12
に示すようになる。図12において、P1、P2、P
3、…は上から順に通帳カセット1段目、2段目、3段
目…に対応した通帳証書キャリア27の停止位置を示
し、Pn−βは通帳証書キャリア27の上下移動時の制
御目標位置を示す。即ち、通帳証書キャリア27をPn
−βの位置で停止させるように制御し、この位置で停止
した後ロックシャフト90を突出させるようにするので
ある。
【0066】第1の変形例では停止目標位置Pn−βに
対して±αのバラツキを許容するので、通帳証書キャリ
ア27の停止位置はPn−β±αとなる。このように幅
を持って停止するキャリア27のロックシャフト90
が、ストッパブラケット2a、2bの嵌合穴2aa、2
bbに嵌合するようにするために、ストッパブラケット
2a、2bの嵌合穴2aa、2bbを図13に示すよう
に上下方向に長い長穴とする。図13において、停止位
置Pn−β±αで停止する通帳証書キャリア27のロッ
クシャフト90は、停止後直流モータ29への電流が断
となり、キャリア27の自重により位置Pnまで自然落
下し、ここで停止する。
【0067】以上のように第1の変形例では、上述の
(c)の方法で直流モータの制御が可能となるので、通
帳証書キャリア27の位置付けを高速に行うことができ
る。なおストッパブラケット2a、2bの嵌合穴として
図13に示すものに限らず、図14に示すようなU字状
の穴にしてもよい。
【0068】次に上記実施の形態の第2の変形例を説明
する。上記実施の形態は通帳証書キャリア27の両側に
通帳カセットおよび証書カセットが配設された装置で説
明したが、第2の変形例は通帳カセットまたは証書カセ
ットの数をさらに増加させ、どのカセットからも通帳ま
たは証書を通帳証書キャリアから繰出すことができるよ
うにしたものである。図15は第2変形例の通帳証書発
行装置の概略を示す概念図、図16は第2変形例の通帳
カセットを示す斜視図、図17は第2変形例の通帳証書
キャリアを示す正面図である。
【0069】図において、通帳を収納する通帳カセット
11は通帳証書キャリア27の両側に配設されている。
通帳カセット11は図16に示すように、2か所の収納
部121a、121bを有し、ここに通帳15が収納さ
れる。取っ手13は手前側に取り付けられている。
【0070】図17において、通帳証書キャリア27に
はフレーム122が取付けられており、通帳証書キャリ
ア27はこのフレーム122により支持される。フレー
ム122にはベルト123、124が固着され、このベ
ルト123、124を駆動することにより通帳証書キャ
リア27は上下に移動する。またフレーム122にはメ
インシャフト125およびガイドシャフト126が取付
けられ、通帳証書キャリア27はこれら両シャフト12
5、126に摺動可能となっている。通帳証書キャリア
27にはベルト127が固着され、このベルト127は
フレーム122に取付けられたモータ128とプーリ1
29との間に張設されている。モータ128が駆動され
ると、ベルト127が移動し、通帳証書キャリア27は
シャフト125、126に沿って移動する。この移動方
向は図15に示す矢印方向であり、この移動により通帳
証書キャリア27は通帳カセット11の各収納部121
a、121bの通帳繰出し部に位置付けられる。
【0071】以上のように第2変形例では、通帳証書キ
ャリア27を水平方向へも移動可能とすることにより、
装置に装着される通帳カセットの数を増加させることが
可能となる。通帳の種類は多数あり、その種類は各銀行
で新商品が出されるとさらに増加する傾向にあり、この
ような装置の使用環境では装置に装着される通帳カセッ
ト数または証書カセット数の増加は大きなメリットであ
る。なおこの変形例において、通帳カセット11の装着
の確認および通帳の終了のチェックは前記実施の形態と
同様に行うことができる。
【0072】上記実施の形態はさらに他の変形が可能で
ある。即ち、上記実施の形態では通帳カセット11の装
着の検出をイニシャル動作時に行い、通帳カセット11
内の通帳の有無の検出を通帳証書キャリア27を位置付
けた後に行うようにしているが、通帳の有無の検出をイ
ニシャル動作時に行うようにしてもよい。具体的にはイ
ニシャル動作における通帳証書キャリア27の上部ホー
ムポジションから下部ホームポジションへの移動の際、
直流モータ29に取付けてあるスリットエンコーダでキ
ャリア27の位置管理を行い、各通帳カセット11の繰
出し位置(図12に示すP1、P2、P3、…)を通過
する時に、検出センサ94により検出する。この検出に
より得られた情報は制御部110に記憶させておく。こ
のようにすることにより、通帳カセット11に通帳証書
キャリア27を位置付けた後に通帳の有無の検出を行う
必要がなくなるとともに、通帳が収納されていない通帳
カセット11にキャリア27を位置付けることもない。
【0073】さらに他の変形例として、通帳証書キャリ
ア27の上下移動を行うのにベルトでなくラックとピニ
オンを使用してもよい。また上記実施の形態は通帳カセ
ットまたは証書カセットが通帳証書キャリア27の両側
に配設されている場合であるが、片側にのみ配設されて
いる装置においても有効であることはいうまでもない。
さらに直流モータ29の代わりにパルスモータを使用
し、スリットエンコーダの回転数で移動量を制御する代
わりに、パルスモータのステップ数で通帳証書キャリア
27の移動量を制御するようにしてもよい。
【0074】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、媒体を収納する収納部まで移動して媒体を繰出す繰
出手段と、繰出された媒体を保持する保持手段を有する
媒体キャリアを設け、この媒体キャリアを移動可能とし
たことにより、収納部に媒体を繰出すための繰出し機構
あるいは搬送機構が不要となり、繰出搬送機構の構造が
簡単になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の通帳証書繰出装置を示す構成図で
ある。
【図2】通帳証書発行装置を示す構成図である。
【図3】実施の形態の通帳証書キャリアを示す正面図で
ある。
【図4】通帳証書キャリアを示す側面図である。
【図5】駆動機構を示す機構説明図である。
【図6】実施の形態の通帳証書発行装置の制御系を示す
ブロック図である。
【図7】通帳証書キャリアの動作を示す説明図である。
【図8】通帳証書キャリアの動作を示す説明図である。
【図9】直流モータの制御方法を示すグラフである。
【図10】直流モータを(c)の方法で制御する場合の
グラフである。
【図11】直流モータを(c)の方法で制御する場合の
グラフである。
【図12】停止目標位置を示す説明図である。
【図13】第1変形例のストッパブラケットを示す斜視
図である。
【図14】第1変形例のストッパブラケットを示す斜視
図である。
【図15】第2変形例の装置の概略を示す概念図であ
る。
【図16】第2変形例の通帳カセットを示す斜視図であ
る。
【図17】第2変形例の通帳証書キャリアを示す正面図
である。
【符号の説明】
1 通帳証書発行装置 2 繰出装置 11a〜11j 通帳カセット 14a〜14j 通帳 20a〜20c 証書カセット 27 通帳証書キャリア 29 直流モータ 50a、50b ローラ 51a、51b ローラ 52a、52b ローラ 79 繰出ローラ 90 ロックシャフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小堀 真志 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 伊藤 哲三 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 小西 博 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 杉山 研三 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 堀口 智弘 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒体を収納する収納部を複数並設し、各
    収納部から媒体を繰出す媒体繰出装置において、 各収納部まで移動して各収納部内の繰出先頭媒体を収納
    部から繰出す繰出手段と、該繰出手段により繰出された
    媒体を保持する媒体保持手段とを有する媒体キャリア
    と、 前記媒体キャリアを収納部の並設方向に移動する移動手
    段とを設けたことを特徴とする媒体繰出装置。
  2. 【請求項2】 前記繰出手段は揺動可能な繰出ローラで
    ある請求項1記載の媒体繰出装置。
  3. 【請求項3】 前記収納部は前記媒体キャリアの移動領
    域の両側に並設され、前記繰出ローラは両側の収納部の
    繰出先頭媒体に揺動して圧接する請求項2記載の媒体繰
    出装置。
  4. 【請求項4】 前記媒体キャリアを媒体の繰出位置に位
    置保持する位置保持手段を有する請求項1記載の媒体繰
    出装置。
  5. 【請求項5】 前記繰出手段は揺動可能な繰出ローラで
    あり、前記位置保持手段は該繰出ローラの揺動に連動し
    て前記媒体キャリアを位置保持する請求項4記載の媒体
    繰出装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の収納部は前記媒体キャリアの
    移動領域の両側に並設されるとともに、前記繰出ローラ
    は両側の収納部の繰出先頭媒体に揺動して圧接し、前記
    位置保持手段は該繰出ローラの両側方向への揺動に連動
    して前記媒体キャリアを位置保持する請求項5記載の媒
    体繰出装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の収納部は上下方向に並設さ
    れ、前記媒体キャリアは前記移動手段により上下方向に
    移動し、該移動手段は通電により駆動する駆動部を含
    み、該駆動部の非駆動時に前記媒体キャリアの下方向へ
    の移動を阻止する移動阻止手段を設けた請求項1記載の
    媒体繰出装置。
  8. 【請求項8】 前記収納部はそれぞれ媒体を収納し装置
    に対して着脱可能な複数のカセットを有し、各カセット
    の装置への装着を検出する検出手段を前記媒体キャリア
    に設けた請求項1記載の媒体繰出装置。
  9. 【請求項9】 前記検出手段を第1の検出手段とし、各
    カセット内の媒体の終了を検出する第2の検出手段を前
    記媒体キャリアに設けた請求項8記載の媒体繰出装置。
  10. 【請求項10】 前記第1、第2の検出手段は、発光素
    子と受光素子から成る検出センサと、前記発光素子から
    の光を前記受光素子へ反射する反射部材とから成り、前
    記検出センサを前記媒体キャリアに設け、前記反射部材
    を前記各カセットに設けた請求項9記載の媒体繰出装
    置。
  11. 【請求項11】 前記第1と第2の検出手段は同一であ
    る請求項9記載の媒体繰出装置。
  12. 【請求項12】 前記位置保持手段は、駆動手段により
    駆動されて水平方向に移動するシャフトと水平方向に突
    出した該シャフトが嵌合する嵌合部を有するフレームブ
    ラケットを有し、前記嵌合部を上下方向に長くし、 前記移動手段により前記媒体キャリアを上下方向に移動
    して該媒体キャリアを媒体の繰出位置に位置決めする
    際、該繰出位置より所定距離だけ上方に媒体キャリアが
    来たときに前記駆動手段が前記シャフトを水平方向に突
    出させた請求項4記載の媒体繰出装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の検出手段および前記第2の
    検出手段は、前記媒体キャリアを移動中に各カセットの
    装着と各カセット内の媒体の終了を検出する請求項9記
    載の媒体繰出装置。
  14. 【請求項14】 前記収納部は前記媒体キャリアの移動
    領域の片側に複数列並設され、 前記媒体キャリアは前記収納部の並設方向に移動すると
    ともに、該並設方向に直交する方向に移動する請求項1
    記載の媒体繰出装置。
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