JPH10297250A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JPH10297250A
JPH10297250A JP10926897A JP10926897A JPH10297250A JP H10297250 A JPH10297250 A JP H10297250A JP 10926897 A JP10926897 A JP 10926897A JP 10926897 A JP10926897 A JP 10926897A JP H10297250 A JPH10297250 A JP H10297250A
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evaporator
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユニットケースを長期にわたって安定して固
定し得る自動車用空気調和装置を提供する。 【解決手段】 この自動車用空気調和装置は、ブロワー
部13と、クーラユニット部15と、ヒータユニット部
20とを一つのユニットケース21内に一体的に形成し
てある。ファン11を回転駆動するモータ12は、出力
軸12aが水平方向に沿い、かつ、ユニットケースの水
平方向中央位置から一の方向(例えば、助手席側)に偏
ってブロワー部に取り付けられている。そして、ユニッ
トケースの下面に設けられ当該ユニットケースを車両に
取り付ける取付ブラケット80を、ユニットケースの水
平方向中央位置から前記一の方向に偏位して取り付けて
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用空気調和
装置、特に、ブロワー部、クーラユニット部、および、
ヒータユニット部を一つのユニットケース内に一体的に
形成した自動車用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車用空気調和装置は、車室内
空気又は車室外空気を選択して取り込むインテークユニ
ットと、インテークユニットからの空気を冷却するクー
ラユニットと、クーラユニットからの空気を加熱し所定
温度として車室内所定位置より吹き出すヒータユニット
と、を有している。
【0003】近年では、車室内の前席足下周りの空間を
広くすべく自動車用空気調和装置全体の小型化が強く要
請されている。このため、前記インテークユニット、ク
ーラユニット、ヒータユニットの各ユニットをいわば直
列に連結し、直線的風路を通って空気を車室内に吹き出
すようにすることができない場合があり、インテークユ
ニットから吹き出された空気を例えばU字状に湾曲した
風路に導くようにした自動車用空気調和装置が提案され
ている(例えば、実開昭60−169013号公参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示される
自動車用空気調和装置では、エバポレータが配置される
クーラユニット部と、ヒータコアが配置されると共に空
気を取り出す取出口が形成されたヒータユニット部と
を、一つのユニットケース内に一体的に形成してある
が、空気を取り込むファンが配置されると共に前記ファ
ンを回転駆動するモータが取り付けられるブロワー部は
別個のユニットケースから形成されている。
【0005】しかしながら、ブロワー部、クーラユニッ
ト部およびヒータユニット部を一つのユニットケースに
一体的に形成する方が、ユニットケースを樹脂成形する
際の成形型が少なくなり、また、ブロワー部を接続する
作業も不要となるので、自動車用空気調和装置の製造作
業および組立作業の簡素化を図る点で優れたものとな
る。
【0006】そこで本発明者らは、小型化を図ると共に
製造作業や組立作業の簡素化をも図るべく、ブロワー
部、クーラユニット部およびヒータユニット部を一つの
ユニットケース内に一体的に形成した自動車用空気調和
装置について鋭意研究開発したところ、次のような課題
があることがわかった。すなわち、ユニットケースは取
付ブラケットを介して車両に取り付けられ固定される
が、ブロワー部に取り付けられるモータは比較的重いこ
とから、当該モータの取付位置ないし姿勢によっては、
車両の振動などが加わってユニットケースに不均等な力
が作用し、当該ユニットケースの固定が不安定になる虞
がある。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、ブロワー部、クーラユニット部およ
びヒータユニット部を一つのユニットケース内に一体的
に形成した自動車用空気調和装置であって、ユニットケ
ースを長期にわたって安定して固定し得る自動車用空気
調和装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1に記載の発明は、空気を取り込むファンが配置され
るブロワー部と、エバポレータが配置されるクーラユニ
ット部と、ヒータコアが配置されると共に空気を吹き出
す吹出口が形成されたヒータユニット部とを、一つのユ
ニットケース内に一体的に形成した自動車用空気調和装
置であって、前記ファンを回転駆動するモータを、出力
軸が水平方向に沿い、かつ、前記ユニットケースの水平
方向中央位置から一の方向に偏って前記ブロワー部に取
り付け、前記ユニットケースの下面に設けられ当該ユニ
ットケースを車両に取り付ける取付ブラケットを、前記
ユニットケースの水平方向中央位置から前記一の方向に
偏位して取り付けたことを特徴とする自動車用空気調和
装置である。
【0009】このようにユニットケースの下面の取付ブ
ラケットをモータの取付位置にあわせて偏位させて設け
ると、ユニットケース全体の重心の下方位置で当該ユニ
ットケースを支持することになる。したがって、車両の
振動などが加わっても、ユニットケースに不均等な力が
作用することが少なくなり、ユニットケースの固定が長
期にわたって安定する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る自動車用空
気調和装置を図面に基づいて説明する。図1は、本発明
の実施の形態に係る自動車用空気調和装置を示す正面図
であって、車両搭載時に車両前方から見た状態に対応す
る正面図、図2は、自動車用空気調和装置を示す側面図
であって、車両搭載時に車両左側(助手席側)から見た
状態に対応する側面図、図3は、自動車用空気調和装置
を一部断面で示す側面図である。
【0011】図示する自動車用空気調和装置10は、空
気を取り込むファン11が配置されると共にファン11
を回転駆動するモータ12が取り付けられるブロワー部
13と、エバポレータ14が配置されるクーラユニット
部15と、ヒータコア16が配置されると共に空気を吹
き出す吹出口17、18、19が形成されたヒータユニ
ット部20とを、一つのユニットケース21内に一体的
に形成したものである。このユニットケース21は、車
両前方のインストルメントパネルの下方で、車幅方向に
沿う中央位置に配置されている。また、ユニットケース
21は、図2に示すように、エンジンルーム22と車室
23内とを仕切るダッシュパネル24の断面形状に沿う
外観形状を有している。
【0012】なお、説明の便宜上、以下の説明において
は、車両搭載時に車両前方側(図1において紙面手前
側、図2および図3において紙面左側)となるユニット
ケース21の端面を「前面」とも称し、車両後方側(図
1において紙面奥側、図2および図3において紙面右
側)となるユニットケース21の端面を「背面」とも称
し、車両左側(図1において紙面右側、図2および図3
において紙面手前側)となるユニットケース21の端面
を「助手席側側面」とも称し、車両右側(図1において
紙面左側、図2および図3において紙面奥側)となるユ
ニットケース21の端面を「運転席側側面」とも称す
る。
【0013】前記ブロワー部13は、渦巻状をしたファ
ンスクロール30内に遠心式多翼ファンから構成される
ファン11が内装されている。図1に示すように、ファ
ンスクロール30は、ユニットケース21の前面中央に
位置している。また、運転席側側面には、遠心式多翼フ
ァン11の直上部位に位置して空気吸込口31が開口さ
れている。この空気吸込口31に、車室内空気と車室外
空気とを選択的に導入する図示しない内外気切換ボック
スが取り付けられ、この内外気切換ボックスとブロワー
部13とから、車室内又は車室外の空気を選択的に取り
込むインテークユニットが構成される。ブロワー部13
の空気吐出口32は、下に向けられている。
【0014】ファン11を回転駆動するモータ12は、
モータケーシング33に保持されてブロワー部13の助
手席側側面に取り付けられている。また、図1に明らか
に示されるように、モータ12は、出力軸12aが水平
方向に沿い、かつ、ユニットケース21の水平方向中央
位置から一の方向である助手席側に偏ってブロワー部1
3に取り付けられている。なお、符号「34」は、モー
タ12を冷却するための風をファンスクロール30内か
ら取り出してモータケーシング33内に案内する可撓性
を有する冷却ホースを示している。
【0015】前記クーラユニット部15は、図2および
図3に示すように、ブロワー部13の下方に位置し、ブ
ロワー部13からの空気を冷却するエバポレータ14が
配置されている。図示するエバポレータ14は、タンク
部14aと、外側にフィンを備えると共に内側を流通す
る冷媒と空気との間で熱交換を行うプレート部14bと
を有するいわゆる積層型エバポレータ14であり、タン
ク部14aを上にして配置されている。
【0016】クーラユニット部15には、エバポレータ
14を固定保持するための支持部が形成されている。支
持部には、タンク部14aを支持する上部支持部40
と、プレート部14bの下端を支持する下部支持部41
とがあり、各支持部40、41は、ユニットケース21
内に突出する板形状に形成されている。この支持部4
0、41の内側にエバポレータ14を嵌め込むことによ
り、エバポレータ14が所定位置に固定保持される。な
お、空気漏れを防止するパッキンなどからなるシール部
材が支持部40、41に取り付けられている。
【0017】図示する実施形態の自動車用空気調和装置
では、クーラユニット部15の上部位置、特に、上部支
持部40が形成された部位の上部位置に前記ブロワー部
13を連設してある。クーラユニット部15の上部位置
は上部支持部40が形成されユニットケース21の剛性
が高められているので、この上部位置に設けられるブロ
ワー部13の剛性も高められることになる。さらに、図
1に示すように、ブロワー部13とクーラユニット部1
5との接続部42は、ブロワー部13からクーラユニッ
ト部15に向けて略三角形状に広がって形成されてい
る。接続部42のこのような形状によっても、ブロワー
部13が支えられ、ブロワー部13の剛性が高まる。
【0018】したがって、ブロワー部13に取り付けら
れるモータ12は比較的重い機器であるが、上記のよう
にしてブロワー部13自体の剛性を高めてある上、ブロ
ワー部13下側のクーラユニット部15の内部には重量
のあるエバポレータ14が設置されているので、モータ
12が駆動してもブロワー部13に「びびり」が生じる
ことが少なくなり、モータ12の振動に伴う騒音の発生
を防止することが可能となる。さらに、ブロワー部13
の剛性を高めるために専用のリブを設ける必要がなく、
ユニットケース21の形状が複雑にならない。また、略
三角形状に広がる接続部42により、ブロワー部13か
らクーラユニット部15に向けて空気を滑らかに送るこ
とができる。
【0019】クーラユニット部15の下部には、エバポ
レータ14における凝縮水を車室外に排出するドレンパ
イプ43が設けられている。図2に示すように、ドレン
パイプ43は、ダッシュパネル24を貫通して設けられ
ている。
【0020】なお、図1中符号「44」は、エバポレー
タ14出口の空気温度を測定するサーミスタを示してお
り、ユニットケース21内の風路中に臨むように、また
はエバポレータ14のフィンの間に取り付けられてい
る。
【0021】前記ヒータユニット部20は、図2および
図3に示すように、クーラユニット部15の後方に位置
し、クーラユニット部15からの空気を加熱して車室内
の所定位置に向けて吹き出す。このヒータユニット部2
0には、エンジン冷却水により空気を加熱するヒータコ
ア16が迂回路45を有するように配置されている。ヒ
ータユニット部20にも、ヒータコア16を固定保持す
るための支持部46が形成されている。
【0022】ヒータコア16の前面にはミックスドア4
7が回動自在に取り付けられている。このミックスドア
47の開度を調整することによって、ヒータコア16を
通過する空気量と迂回路45を流れる空気量との比率が
調整され、車室内に吹き出す空気の温度制御がなされ
る。図3に示すように、ミックスドア47がヒータコア
16の前面を閉じるフルクール位置FCに回動すると、
エバポレータ14を通過した冷風の全てはUターンして
迂回路45を上向きに流れる。一方、ミックスドア47
が迂回路45を閉じるフルホット位置FHに回動する
と、エバポレータ14を通過した冷風の全てはヒータコ
ア16を通過して温風となり、Uターンして温風通路4
8を上向きに流れる。また、ミックスドア47が中間位
置Mに回動すると、その開度に応じて定まる比率で、冷
風が迂回路45を流れると共に温風が温風通路48を流
れる。温風通路48の上端には、ミックスドア47の回
動に連動して温風出口49を開閉する切替ドア50が回
動自在に取り付けられている。ヒータユニット部20に
は、迂回路45から流下した冷風と温風通路48から流
下した温風とをエアミックスするミックス室51が形成
され、このミックス室51内の空気を取り出して車室内
の所定位置に吹き出すために、複数の吹出口17、1
8、19が形成されている。つまり、ミックス室51の
上部位置にベント吹出口17とデフロスト吹出口18と
が形成され、ミックス室51から再度Uターンして下向
きに伸びるフット風案内路52にフット吹出口19が形
成されている。フット吹出口19は、フット風案内路5
2の途上に上下2カ所にわたって設けられている。
【0023】また、ベント吹出口17およびデフロスト
吹出口18の開閉を行うベント−デフドア53が回動自
在に設けられ、フット風案内路52の開閉を行うフット
ドア54が回動自在に設けられている。これらベント−
デフドア53およびフットドア54は、図示しないリン
ク機構を介して接続されており、空調モード(ベントモ
ード、デフロストモード、バイレベルモード、フットモ
ードなど)に応じて連動して回動する。
【0024】ベント吹出口17からの空気は、当該ベン
ト吹出口17に接続される図示しないベントダクトを通
って乗員の上半身に向けて吹き出され、デフロスト吹出
口18からの空気は、当該デフロスト吹出口18に接続
される図示しないデフダクトを通って窓ガラスの内面に
向けて吹き出される。また、フット吹出口19からの空
気は、乗員の足下に向けて直接吹き出される。
【0025】エバポレータ14およびヒータコア16
は、エバポレータ14を車両前方に、ヒータコア16を
後方にして、車両の前後方向に沿って配置されている。
そして、エバポレータ14を、その空気通過面が鉛直方
向から傾斜するように配置してある。なお、図示例では
エバポレータ14を傾斜させてあるが、エバポレータ1
4およびヒータコア16のうち少なくとも一方を、その
空気通過面が鉛直方向から傾斜するように配置すればよ
い。例えば、ヒータコア16のみを傾斜させてもよく、
さらにはエバポレータ14およびヒータコア16の両者
を傾斜させてもよい。
【0026】図2に示すように、ユニットケース21内
には、ドア47、50、53、54が当接して空気漏れ
を防止するシール部を形成するためのリブ、所定の空気
流を形成するためのリブ、冷風と温風とのエアミックス
を促進するためのリブなど、種々のリブが風路中に突出
するように設けられている。リブには以下のもがある。
シール部を形成するリブとして、ミックスドア47のフ
ルホット位置FHおよびフルクール位置FCに設けられ
るリブ60、61、切替ドア50が温風出口49を閉じ
る位置に設けられるリブ62、ベント−デフドア53の
シール用のリブ63、64、フットドア54のシール用
のリブ65、66などがある。所定の空気流を形成する
リブとして、エバポレータ14の空気出口側に設けられ
るリブ67、フット風案内路52に設けられるリブ68
などがある。また、エアミックス用のリブとして、迂回
路45に設けられるリブ69、温風出口49から迂回路
45にかけて設けられるリブ70などがある。前記フル
ホット位置FHに設けられるリブ60、エバポレータ1
4の空気出口側に設けられるリブ67はエアミックス用
リブとしても機能している。そして、本実施の形態で
は、上述したリブ60〜70を、水平方向に沿わないよ
うに傾斜して配置してある。
【0027】このようにエバポレータ14を傾斜させて
配置すると共にリブ60〜70を水平方向に沿わないよ
うに配置したことから、車両の前面衝突時などにおいて
許容以上の水平荷重が作用した場合に自動車用空気調和
装置を壊れ易い構造とすることができる。したがって、
衝突時の衝撃を自動車用空気調和装置の破壊吸収によっ
て緩和することが可能となる。
【0028】前述したように、ファン11は遠心式多翼
ファンから構成されるが、ファンスクロール30の形状
と遠心式多翼ファン11の特性上から吹出風の主流はモ
ータ設置側つまり助手席側のケース壁面に偏っている。
【0029】ここで、遠心式多翼ファン11から吹き出
される空気流の偏流を緩和するために空気流の主流側に
偏向板を突設することが一般的になされているが、かか
る構成の場合には、通気抵抗が増加すると共に騒音が大
きくなるという問題を回避できない。
【0030】そこで、本実施の形態では、空気流のうち
主流の流れ方向を強制的に変えるという固定観念を打破
し、空気流のうち主流とは反対側の空気の流れ方向を主
流側に向けて変えるという手法を採用した。つまり、ユ
ニットケース21内の風路中に突出するように設けられ
るエアミックス用リブ60、67、70を、遠心式多翼
ファン11から吹き出される空気流の主流とは反対側の
空気が流れる部位が空気流の主流の空気が流れる部位よ
りも大きい面積に設定してある。
【0031】具体的には、図4(A)に示すように、エ
バポレータ14の空気出口側に設けられるリブ67は、
空気流の主流とは反対側つまり運転席側の壁面に沿う部
位67bが、空気流の主流側つまり助手席側の壁面に沿
う部位67aよりも大きい面積に形成されている。ま
た、同図(B)に示すように、ミックスドア47のフル
ホット位置FHに設けられるリブ60および温風出口4
9から迂回路45にかけて設けられるリブ70は、運転
席側の壁面に沿う部位60b、70bが、助手席側の壁
面に沿う部位60a、70aよりも大きい面積に形成さ
れている。
【0032】なお、図示省略するが迂回路45に設けら
れるリブ69も、上記に準じて、運転席側の壁面に沿う
部位が、助手席側の壁面に沿う部位よりも大きい面積に
形成されている。
【0033】このように構成することで、空気流の主流
とは反対側の空気の流れが空気流の主流側に向けて流れ
るので、通気抵抗や騒音の増加を抑えつつ冷風と温風と
のミックス性を高めることができ、また、頭寒足熱タイ
プの空調モードであるバイレベルモードにおいてベント
風とフット風との上下差温を快適な温度差に設定するこ
とができる。
【0034】上述したように一つのユニットケース21
内にブロワー部13、クーラユニット部15およびヒー
タユニット部20が一体的に形成されるが、このユニッ
トケース21は、全体として3分割されたケース体7
5、76、77から構成されている。つまり、図1に示
すように、ユニットケース21は、左右方向(車幅方
向)に2分割される上部ケース体75、76と、これら
上部ケース体75、76の下側に連結される下部ケース
体77とから構成されている。かかる構成によれば、下
部ケース体77の下面にはケース体の継ぎ目が存在しな
いので、エバポレータ14における凝縮水が継ぎ目から
車室内に漏れ出ることを完全に防止できる。また、上部
ケース体75、76と下部ケース体77との接合部で
は、風漏れに対するシールのみを考慮すればよく、シー
ル構造の簡素化を図ることができる。
【0035】自動車用空気調和装置は、図2に示すよう
に、ユニットケース21の下面に設けられ当該ユニット
ケース21を車両に取り付ける取付ブラケット80、お
よび、ユニットケース21の背面上部に設けられ当該ユ
ニットケース21を車両に取り付ける取付ブラケット8
1を介して、ボルトなどによって車体構造体に固定され
ている。上部の取付ブラケット81は2個設けられ、下
部の取付ブラケット80は1個だけ設けられている。
【0036】前述したように、モータ12は、出力軸1
2aが水平方向に沿い、かつ、ユニットケース21の水
平方向中央位置から一の方向(助手席側)に偏ってブロ
ワー部13に取り付けられている。そして、図1に明ら
かに示されるように、下部の取付ブラケット80は、ユ
ニットケース21の水平方向中央位置から前記一の方向
(助手席側)に偏位して取り付けてある。一方、上部の
取付ブラケット81は、水平方向中央位置から等しい距
離だけ離れた位置に取り付けてある。
【0037】ここに、車両に対するユニットケース21
の固定は主として上部取付ブラケット81によってなさ
れ、下部の取付ブラケット80は主としてユニットケー
ス21を支持する機能を果たしている。したがって、下
部の取付ブラケット80をモータ12の取付位置にあわ
せて偏位させた本実施の形態では、ユニットケース21
全体の重心の下方位置で当該ユニットケース21を支持
することとなり、上部の2つの取付ブラケット81に不
均等な力が作用することがなくなり、車両の振動などが
加わってもユニットケース21を長期にわたって安定し
て固定することが可能となる。
【0038】次に、エバポレータ14およびヒータコア
16の車両幅方向に沿う配置について考察する。図5
(A)は、図2の5A−5A線に沿う概略断面図であ
り、同図(B)(C)は、エバポレータ14およびヒー
タコア16の車両幅方向に沿う配置の仕方についての説
明に供する概念図である。なお、エバポレータ14およ
びヒータコア16の各熱交換器において空気との熱交換
に実質的に寄与する熱交換有効部をクロス線で表す。ま
た、遠心式多翼ファン11から吹き出される空気流の分
布も併せて示してある。
【0039】ヒータコア16は、エンジン冷却水を案内
する入口側および出口側の温水配管94(図2参照)が
接続されるタンク部16aと、入口側温水配管から流入
したエンジン冷却水を出口側温水配管に向けてUターン
させるためのタンク部16bとを有する。車室内に吹き
出される空気の温度調節はヒータコアを通過する温風量
とヒータコアを迂回する冷風量との比を変えることによ
りなされるが、かかる温度調整においてヒータコアを通
過させる空気量はそれほど多いものではない。このた
め、一般に、ヒータコアの大きさを所要の加熱能力を得
る大きさに設定してもその大きさはエバポレータよりも
小さく、図5(C)に示すように、ヒータコア16の熱
交換有効部幅寸法L2エバポレータ14の熱交換有効部
幅寸法L1よりも短く、ヒータコア16の全幅寸法もエ
バポレータ14の全幅寸法よりも短い。
【0040】このようなエバポレータおよびヒータコア
の幅寸法の違いから、従来の一般的な自動車用空気調和
装置では、ユニットケース21の側面が傾斜されて、エ
バポレータ14からヒータコア16にかけての風路は狭
められている。さらに、温水配管94が接続されるタン
ク部16aは熱交換に実質的に寄与しないことを考慮す
ると共に、エバポレータ14からの空気をヒータコア1
6の熱交換有効部に滑らかに導くため、ヒータコア16
のタンク部16aはユニットケース21から外部に露出
するように配置されている。
【0041】ところが、ヒータコア16をこのように配
置すると、ヒータコア16を迂回する迂回路45の幅寸
法も狭められることになり、その結果、快適な冷風感を
得るために比較的大風量が必要とされている冷房運転時
において、冷風側通路の通気抵抗が増し、大風量化が阻
害される要因の一つとなっていた。
【0042】そこで、本実施の形態では、ヒータコア1
6のタンク部16aをユニットケース21の外部に配置
するという従来の固定観念を打破し、ヒータコア16の
タンク部16aをも風路内に配置するという新たな考え
方を採用した。つまり、図5(B)に示すように、エバ
ポレータ14からヒータコア16にかけての風路の幅を
拡げ、ヒータコア16を、そのタンク部16aが風路内
に臨むように配置してある。
【0043】ヒータコア16のタンク部16aは通気せ
ず、また、タンク部16aを固定する支持部も風路中に
存在することから、上記のような配置は、確かに、ヒー
タコア16に通気する際の邪魔にはなる。しかしなが
ら、前述したように、ヒータコア16を通過させる空気
量は元々それほど多いものではないことから、通気抵抗
の増加は小さいので実質上支障を来すことはない。その
一方、エバポレータ14からヒータコア16にかけての
風路の幅を拡げると冷風通路である迂回路45の幅寸法
も拡げられることになる。その結果、冷風側通路の通気
抵抗が著しく低減し、冷房運転時における大風量化を容
易に達成でき、乗員に与える冷風感を快適なものにでき
た。
【0044】さらに本実施形態の自動車用空気調和装置
にあっては、図5(A)に示すように、ヒータコア16
を、エバポレータ14を通過した空気の流れ方向に対し
て直交する方向で、かつ、前記タンク部16aを備える
側つまり空気流の主流側にオフセットして配置してあ
る。ヒータコア16をオフセットする方向は、助手席側
でもある。そして、空気流の主流側(助手席側)では、
エバポレータ14における熱交換有効部の端部と、ヒー
タコア16における熱交換有効部の端部とが、空気の流
れ方向に沿って面一になるようにしてある。
【0045】また、空気流の主流側では、前述したよう
に、ヒータコア16のタンク部16aは、幅を拡げたユ
ニットケース21により囲繞されている。一方、空気流
の主流とは反対側(運転席側)では、ユニットケース2
1は他方のタンク部16bに向けてなだらかに傾斜され
ている。ユニットケース21の運転席側側面を傾斜させ
ても、この部位はもともと空気流の主流に対して反対側
であるので、通気抵抗が増大することはない。
【0046】このようにすれば、空気流の主流側には空
気の流れを阻害するものが存在しなくなるので、冷風側
通路の通気抵抗を低減しつつ、空気がヒータコア16を
流れる温風側通路の通気抵抗をも低減することができ、
あらゆる空調モードにおける風量の低下や騒音の発生を
防止できる。また、ヒータコア16のタンク部16aが
ユニットケース21から突出しないので、ユニットケー
ス21を輸送する場合に前記タンク部16aを破損する
虞がなくなり、梱包作業の容易化を図り得る。また、ヒ
ータコア16およびエバポレータ14の配置は、遠心式
多翼ファン11からの空気流の分布に合致した最適な配
置状態となる。しかも、ヒータコア16を助手席側にオ
フセットして配置したことから、その分だけ運転席の足
下が広くなり、ペダルスペースとして大きなスペースを
確保できる。
【0047】次に、エバポレータ14に設けられた冷媒
配管接続部91と、ヒータコア16に設けられた温水配
管接続部95との配置について説明する。図2を参照し
て、エバポレータ14には、冷媒を案内する冷媒配管9
0を接続するための冷媒配管接続部91が設けられてい
る。図示例の冷媒配管接続部91は、リキッドタンク
(図示せず)からエバポレータ14に向かって冷媒が流
れる高圧側冷媒通路と、エバポレータ14からコンプレ
ッサに向かって冷媒が流れる低圧側冷媒通路と、膨張弁
とを一体化したいわゆる一体型膨張弁92から構成され
ている。エバポレータ14は、車両搭載時に車両の幅方
向に沿うユニットケース21の両側面のうち一の側面で
ある助手席側側面に冷媒配管接続部91が位置するよう
に配置されている。冷媒配管接続部91とタンク部14
aとの間は、配管93により予め接続されている。
【0048】一方、ヒータコア16のタンク部16aに
は、エンジン冷却水を案内する温水配管94を接続する
ための温水配管接続部95が設けられている。図示例の
温水配管接続部95は、下向きで外側に傾斜して延伸す
るパイプ96から構成されている。ヒータコア16も、
助手席側側面に温水配管接続部95が位置するように配
置されている。
【0049】図2から明らかなように、ユニットケース
21を車両に組み付けて搭載したときには、冷媒配管接
続部91および温水配管接続部95のうち温水配管接続
部95が後方つまり車室内側に位置している。そして、
図1に示すように、本実施形態では、温水配管接続部9
5を、冷媒配管接続部91よりも車両の幅方向に沿って
短い寸法に設定してある。このため、車室内から見れ
ば、奥側に位置する冷媒配管接続部91が温水配管接続
部95よりも左側に飛び出ている。
【0050】このようにすれば、ユニットケース21を
車載した後に冷媒配管90および温水配管94を各接続
部91、95に接続する作業時において、温水配管接続
部95が邪魔とならず、冷媒配管90を車室内側から冷
媒配管接続部91に簡単に接続できる。したがって、冷
媒配管90および温水配管94の取付作業が簡単にな
り、作業性が向上する。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ブロワー部、クーラユニット部およびヒータユニット部
を一つのユニットケース内に一体的に形成した自動車用
空気調和装置であって、ユニットケースを長期にわたっ
て安定して固定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る自動車用空気調和
装置を示す正面図であって、車両搭載時に車両前方から
見た状態に対応する正面図
【図2】 自動車用空気調和装置を示す側面図であっ
て、車両搭載時に車両左側(助手席側)から見た状態に
対応する側面図
【図3】 自動車用空気調和装置を一部断面で示す側面
図である。
【図4】 図4(A)(B)は、ユニットケース内の風
路中に突出するように設けられるエアミックス用リブの
一例を示す図および斜視図である。
【図5】 図5(A)は、図2の5A−5A線に沿う概
略断面図であり、同図(B)(C)は、エバポレータお
よびヒータコアの車両幅方向に沿う配置の仕方について
の説明に供する概念図である。
【符号の説明】
11…遠心式多翼ファン(ファン) 12…モータ 12a…モータの出力軸 13…ブロワー部 14…エバポレータ 15…クーラユニット部 16…ヒータコア 17、18、19…吹出口 20…ヒータユニット部 21…ユニットケース 80…下部の取付ブラケット(取付ブラケット) 81…上部の取付ブラケット
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を取り込むファン(11)が配置さ
    れるブロワー部(13)と、エバポレータ(14)が配
    置されるクーラユニット部(15)と、ヒータコア(1
    6)が配置されると共に空気を吹き出す吹出口(17、
    18、19)が形成されたヒータユニット部(20)と
    を、一つのユニットケース(21)内に一体的に形成し
    た自動車用空気調和装置であって、 前記ファン(11)を回転駆動するモータ(12)を、
    出力軸(12a)が水平方向に沿い、かつ、前記ユニッ
    トケース(21)の水平方向中央位置から一の方向に偏
    って前記ブロワー部(13)に取り付け、 前記ユニットケース(21)の下面に設けられ当該ユニ
    ットケース(21)を車両に取り付ける取付ブラケット
    (80)を、前記ユニットケース(21)の水平方向中
    央位置から前記一の方向に偏位して取り付けたことを特
    徴とする自動車用空気調和装置
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002301924A (ja) * 2001-04-06 2002-10-15 Japan Climate Systems Corp 自動車用空気調和装置
US6886630B2 (en) * 2000-04-04 2005-05-03 Calsonic Kansei Corporation Compact heating, ventilation and air conditioning system for automobiles
JP2010083391A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Denso Corp 車両用空調装置
JP2017144842A (ja) * 2016-02-16 2017-08-24 株式会社デンソー 空調ケース

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