JPH08268040A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

Info

Publication number
JPH08268040A
JPH08268040A JP6998195A JP6998195A JPH08268040A JP H08268040 A JPH08268040 A JP H08268040A JP 6998195 A JP6998195 A JP 6998195A JP 6998195 A JP6998195 A JP 6998195A JP H08268040 A JPH08268040 A JP H08268040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
evaporator
heat exchanger
heater core
mixing space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6998195A
Other languages
English (en)
Inventor
Eishin Arakawa
英信 荒川
Hiroshi Akaogi
博志 赤荻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Corp filed Critical Calsonic Corp
Priority to JP6998195A priority Critical patent/JPH08268040A/ja
Publication of JPH08268040A publication Critical patent/JPH08268040A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空調ユニットの小型化を図り、エバポレータ
上の凝縮水の飛水の問題を解消し、低騒音化および高風
量化を図る。 【構成】 この自動車用空気調和装置の空調ユニット3
0は、空気導入部32、熱交換器設置部35、混合空間
部37および配風部39が一体化され、上方から下方に
向けて順に、空気導入部、熱交換器設置部および混合空
間部が配置されている。配風部は、混合空間部からの空
気が下方から上方に向けて流れるように、混合空間部の
空気出口38に連通されている。また、熱交換器設置部
には、エバポレータ33およびヒータコア34を、各空
気流入面33a,34aが略上下方向に沿うように向か
い合わせて配置してある。さらに、遠心式多翼ファン3
1により送風される空気の高動圧領域側に通気抵抗が低
い方のエバポレータを配置し、高動圧領域側とは反対側
に混合空間部の空気出口を配置してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気導入部、熱交換器
設置部、混合空間部および配風部を一体化して1つの空
調ユニットを構成してなる自動車用空気調和装置の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用空気調和装置には、空調
ユニットを車室内中央部の計器盤内部にコンパクトに収
納し、車室内取付スペースの低減を図るようにした自動
車用空気調和装置が提案されている(特開昭60−29
321号公報参照)。
【0003】この公報に開示される自動車用空気調和装
置の空調ユニット10は、図6(A)(B)に示すよう
に、導入された空気を冷却するエバポレータ11および
導入された空気を加熱するヒータコア12が設けられる
熱交換器設置部13と、エバポレータ11を通過した空
気とヒータコア12を通過した空気とを混合する混合室
14を形成する混合空間部15と、当該混合空間部15
に連通し空気を車室内の所定位置に向けて吹き出す配風
部16とを備えている。空調ユニット10は、これら熱
交換器設置部13、混合空間部15および配風部16を
一体化して、1つのユニットに構成されている。また、
空調ユニット10の側方に隣接して、回転駆動されるフ
ァンが設けられ外気または内気を取り込む空気導入部1
7が配置されている。空気導入部17のファンにより空
調ユニット10内に送風された空気は、回動自在に設け
られたミックスドア18によりエバポレータ11に向か
う通路とヒータコア12に向かう通路とに振り分けられ
る。ミックスドア18の回動角度により、エバポレータ
11を通過する空気量とヒータコア12を通過する空気
量との比率を調整し、車室内に吹き出す空気の温度制御
がなされる。また、配風部16内には、所定の空調モー
ドを実現するモードドア19(ベントドア20、フット
ドア21、デフドア22の総称)が開閉自在に設けられ
ている。
【0004】この空調ユニット10における熱交換器設
置部13は、隔壁23により上下方向に2段に分離さ
れ、上段側にエバポレータ11が配置され、下段側にヒ
ータコア12が配置されている。エバポレータ11で
は、空気と冷媒との熱交換によって空気中に含まれる水
分が凝縮することから、エバポレータ11は、凝縮水受
け皿24を介して隔壁23上に載置されている。
【0005】空気導入部17のファンは、自動車用空気
調和装置の分野では一般に、ファンスクロール内に設け
られる遠心式多翼ファンより構成されている。この遠心
式多翼ファンによってファンスクロールの吐出口から吐
出される空気の動圧は、周知のように均一ではない。つ
まり、図7(A)に示すように、遠心式多翼ファン25
の回転軸26に直交する平面で見た場合、ファンスクロ
ール27の吐出口28のうちノーズ部29とは反対側の
領域が、動圧の高い空気が分布する高動圧領域となって
いる。また、同図(B)に示すように、ファン25の回
転軸26に沿う平面で見た場合、ファン25のボス部2
5aが椀形状を有しているので、吐出口28のうちファ
ン25の基部側の領域が、動圧の高い空気が分布する高
動圧領域となっている。
【0006】そして、上述した自動車用空気調和装置で
は、空気導入部17の配置位置から見て、高動圧領域側
にヒータコア12が位置している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の空調ユ
ニット10における熱交換器設置部13では、エバポレ
ータ11およびヒータコア12が上下方向に沿って2段
に配置されていることから、空調ユニット10の上下方
向の寸法が長くなってしまい、空調ユニット10を小型
化するには限界があった。
【0008】また、エバポレータ11を凝縮水受け皿2
4を介して隔壁23上に載置していが、エバポレータ1
1が載置されている隔壁23の下面に結露した露が下段
に落下する虞もある。このため、落下した凝縮水を排水
する構造を空調ユニット10の底部に設ける必要があ
り、この点からも空調ユニット10の小型化が阻害され
る。
【0009】また、エバポレータ11の空気流出面と、
配風部16の空気入口が近接しているため、エバポレー
タ11上の凝縮水が飛水して、車室内に吹き出される空
気に混入する虞がある。
【0010】また、高動圧領域側にヒータコア12が位
置しているが、一般的には、エバポレータ11の通気抵
抗よりもヒータコア12の通気抵抗の方が大きいため、
空気がヒータコア12を通過する際の騒音が大きく、こ
の騒音を低減するために、高風量化が阻害される結果と
なる。空気導入部17からの空気をミックスドア18に
よってエバポレータ11およびヒータコア12に振り分
けて流下させるタイプの空調ユニット10にあっては、
低騒音化および高風量化を図るためには、エバポレータ
11およびヒータコア12の通気抵抗の違いを考慮し
て、遠心式多翼ファン25および両熱交換器11,12
が配置される位置関係を決定する必要がある。
【0011】本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決
するためになされたものであり、空気導入部、熱交換器
設置部、混合空間部および配風部を一体化して1つの空
調ユニットを構成した自動車用空気調和装置であって、
空調ユニットの小型化をさらに図り、エバポレータ上の
凝縮水の飛水の問題を解消し、しかも、低騒音化および
高風量化を図り得る自動車用空気調和装置を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の本発明は、回転駆動されるファンが
設けられ外気または内気を取り込む空気導入部と、導入
された空気を冷却するエバポレータおよび導入された空
気を加熱するヒータコアが設けられる熱交換器設置部
と、前記エバポレータを通過した空気と前記ヒータコア
を通過した空気とを混合する混合室を形成する混合空間
部と、当該混合空間部の空気出口に連通し空気を車室内
の所定位置に向けて吹き出す配風部と、前記空気導入部
から送風される空気を前記エバポレータおよび前記ヒー
タコアに振り分けて、前記エバポレータを通過する空気
量と前記ヒータコアを通過する空気量との比率を調整す
るミックスドアと、前記配風部内に開閉自在に設けられ
所定の空調モードを実現するモードドアと、を有する自
動車用空気調和装置において、前記空気導入部、前記熱
交換器設置部、前記混合空間部および前記配風部から空
調ユニットを構成すると共に、上方位置から下方位置に
向けて順に、前記空気導入部、前記熱交換器設置部およ
び前記混合空間部を配置し、前記混合空間部からの空気
が下方位置から上方位置に向けて流れるように、前記配
風部を前記混合空間部の前記空気出口に連通し、前記エ
バポレータおよび前記ヒータコアを空気の流れに対して
並列となるように前記熱交換器設置部に配置したことを
特徴とする自動車用空気調和装置である。
【0013】また、請求項2に記載の本発明は、前記空
気導入部、前記熱交換器設置部、前記混合空間部および
前記配風部を一体化して1つの空調ユニットを構成して
なる自動車用空気調和装置である。
【0014】また、請求項3に記載の本発明は、前記フ
ァンを、ファンスクロール内に設けられる遠心式多翼フ
ァンより構成し、当該遠心式多翼ファンにより送風され
る空気のうち動圧の高い空気が分布する高動圧領域側
に、前記エバポレータおよび前記ヒータコアのうち通気
抵抗が低い方の熱交換器を配置したことを特徴とする自
動車用空気調和装置である。
【0015】また、請求項4に記載の本発明は、前記高
動圧領域側とは反対側に、前記混合空間部の前記空気出
口を配置したことを特徴とする自動車用空気調和装置で
ある。
【0016】また、請求項5に記載の本発明は、前記混
合空間部の底部に、前記エバポレータで凝縮された凝縮
水を排出する排出口を設けたことを特徴とする自動車用
空気調和装置である。
【0017】また、請求項6に記載の本発明は、前記熱
交換器設置部は、前記エバポレータおよび前記ヒータコ
アのうち通気抵抗が高い方の熱交換器が配置される側
に、当該通気抵抗が高い方の熱交換器を迂回して空気を
流すバイパス通路が設けられていることを特徴とする自
動車用空気調和装置である。
【0018】また、請求項7に記載の本発明は、前記バ
イパス通路は、前記エバポレータおよび前記ヒータコア
のうち通気抵抗が高い方の熱交換器を迂回した空気を、
当該熱交換器の空気流出面に沿って流下させる狭小通路
部を有することを特徴とする自動車用空気調和装置であ
る。
【0019】
【作用】請求項1に記載の本発明のように構成すれば、
空調ユニットを車幅方向の中心に対してほぼ左右対称な
形状とすることができ、右ハンドル仕様の車両あるいは
左ハンドル仕様の車両のいずれにも共通して搭載するこ
とができる。
【0020】また、エバポレータおよびヒータコアを空
気の流れに対して並列となるように熱交換器設置部に配
置してあるので、エバポレータおよびヒータコアを上下
方向に2段にして熱交換器設置部に配置した従来の空調
ユニットに比べると、熱交換器設置部の上下方向の寸法
が短くなり、ひいては空調ユニットの上下方向の寸法が
短くなる。さらに、空気導入部が助手席側の足下に飛び
出すことがない。したがって、助手席側の足下に設置ス
ペースを必要としないので、空調ユニット全体の小型化
を達成することができ、当該空調ユニットを車室内中央
部の計器盤内部にコンパクトに収納でき、車室内設置ス
ペースの低減を図ることができる。
【0021】また、空気導入部から混合空間部まで下向
きに流れた空気は、混合空間部の空気出口から配風部に
流下した後にUターンして、当該配風部内を上向きに流
れる。したがって、エバポレータ上の凝縮水が飛水して
も、この凝縮水が車室内に吹き出される空気に混入する
虞はない。
【0022】請求項2に記載の本発明のように構成すれ
ば、空気導入部をも含めて、熱交換器設置部、混合空間
部および配風部を一体化して1つの空調ユニットとして
あるので、空調ユニットの取付を3点で行うことがで
き、車載作業が容易で、車両への組み付け時間も短くな
る。
【0023】請求項3に記載の本発明のように構成すれ
ば、通気抵抗が高い側の熱交換器を高動圧領域側に配置
した場合に比べて、空気が通る際の騒音を低減すること
ができ、高風量化を図ることができる。
【0024】請求項4に記載の本発明のように構成すれ
ば、熱交換器設置部に向けて送風された空気は、その動
圧の高低差が可及的に緩和され、偏流が低減される。こ
の結果、空気は、各熱交換器の空気流入面の全面に亘っ
て均一に流れ込むようになり、熱交換効率が高められ
る。
【0025】請求項5に記載の本発明のように構成すれ
ば、混合空間部が凝縮水を排水するための空間を兼用す
ることになり、凝縮水排水空間を混合空間部とは別個独
立に設定する場合に比べて、空調ユニットは一層小型な
ものとなる。
【0026】請求項6に記載の本発明のように構成すれ
ば、エバポレータとヒータコアの通気抵抗に違いがある
場合でも、エバポレータの上流から混合空間部にまで至
る経路全体の通気抵抗と、ヒータコアの上流から混合空
間部にまで至る経路全体の通気抵抗とが、ほぼ等しくな
る。
【0027】請求項7に記載の本発明のように構成すれ
ば、通気抵抗が高い方の熱交換器を迂回した空気は、狭
小通路部から、当該熱交換器の空気流出面に沿って流下
する。そして、この空気が当該熱交換器を通る空気を誘
引するため、温風の温度低下または冷風の温度上昇が可
及的に低減される。
【0028】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して説明する。
【0029】図1は、本発明の一実施例に係る自動車用
空気調和装置の空調ユニットを示す正面図、図2(A)
は、同実施例の空調ユニットの要部を示す側断面図、図
2(B)は、同図(A)のB−B線に沿う断面図であ
る。
【0030】本実施例の自動車用空気調和装置も、空調
ユニット30を車室内中央部の計器盤内部にコンパクト
に収納し、車室内取付スペースの低減を図るようにした
ものである。
【0031】前記空調ユニット30は、図1および図2
に示すように、回転駆動されるファン31が設けられ外
気または内気を取り込む空気導入部32と、導入された
空気を冷却するエバポレータ33および導入された空気
を加熱するヒータコア34が設けられる熱交換器設置部
35と、エバポレータ33を通過した空気とヒータコア
34を通過した空気とを混合室36する空間を形成する
混合空間部37と、当該混合空間部37の空気出口38
に連通し空気を車室内の所定位置に向けて吹き出す配風
部39とを備えている。
【0032】空調ユニット30は、図2(B)において
左右方向(車両の幅方向に一致する)に2分割されたユ
ニットケース30a,30bを相互に突き合わせて形成
されている。特に、この空調ユニット30は、空気導入
部32、熱交換器設置部35、混合空間部37および配
風部39を一体化して、1つのユニットを構成してい
る。さらに、上方位置から下方位置に向けて順に、空気
導入部32、熱交換器設置部35および混合空間部37
が配置され、混合空間部37からの空気が下方位置から
上方位置に向けて流れるように、配風部39を混合空間
部37の空気出口38に連通してある。また、車室Rと
エンジンルームEとを仕切るダッシュパネル40に空調
ユニット30を取り付けるために、ユニットケースには
取付板41を3点設定してある。この3つの取付板41
のうちの1点は、ダッシュパネル40に対する空調ユニ
ット30の取付位置の位置決めを行うためのもので、他
の2点は位置ズレを吸収し得るために長孔またはU字状
の切り欠きを形成した構成となっている。
【0033】空気導入部32には、外気導入口45およ
び内気導入口46が形成され、外気導入口45には外気
導入ダクト47が接続されている。空気導入部32に
は、外気または内気を選択的に導入するために、インテ
ークドア48が開閉自在に設けられている。インテーク
ドア48を適宜位置に回動することにより、外気のみ、
内気のみ、または、内外気の両方が導入される。空気導
入部32のファン31は、自動車用空気調和装置の分野
では一般的な、ファンスクロール49内に設けた遠心式
多翼ファンより構成してある。遠心式多翼ファン31は
その回転軸50が左右方向に沿うように配置され、当該
ファン31を駆動するファンモータ51が空気導入部3
2の側方位置に取り付けられている。ファンモータ51
により遠心式多翼ファン31を回転駆動すると、外気あ
るいは内気は、空気導入部32に設けたベルマウス52
を通ってファンスクロール49内に取り込まれ、ファン
スクロール49の吐出口53から熱交換器設置部35に
向けて吐出される。
【0034】熱交換器設置部35には、エバポレータ3
3およびヒータコア34が空気の流れに対して並列とな
るように配置されている。つまり、エバポレータ33の
空気流入面33aおよびヒータコア34の空気流入面3
4aが略上下方向に沿うように、当該エバポレータ33
およびヒータコア34を向かい合わせて配置してある。
本実施例では、エバポレータ33およびヒータコア34
は略V字形状に若干傾斜して配置されている。エバポレ
ータ33は、図示しない冷房サイクルに組み込まれ、低
温の冷媒が循環する。この冷媒と空気との間で熱交換す
ることにより、当該空気が冷却される。ヒータコア34
は、図示しないエンジン冷却系に組み込まれ、エンジン
冷却水が循環する。このエンジン冷却水と空気との間で
熱交換することにより、当該空気が加熱される。図示す
る実施例では、エバポレータ33およびヒータコア34
の通気抵抗の大小関係は、エバポレータ33の通気抵抗
よりもヒータコア34の通気抵抗の方が大きいものとな
っている。
【0035】熱交換器設置部35の中央部には、熱交換
器設置部35内を左右に仕切る隔壁55が設けられてい
る。この隔壁55により、空気導入部32の空気吐出
口、つまりファンスクロール49の吐出口53からエバ
ポレータ33の空気流入面33aに至る通路56(以
下、「エバポレータ側上流通路」という)と、ファンス
クロール49の吐出口53からヒータコア34の空気流
入面34aに至る通路57(以下、「ヒータコア側上流
通路」という)とが形成されている。また、ユニットケ
ース30aとエバポレータ33の空気流出面33bとの
間には、エバポレータ33を通過した空気を混合空間部
37に案内する通路58(以下、「エバポレータ側下流
通路」という)が形成され、ユニットケース30bとヒ
ータコア34の空気流出面34bとの間には、ヒータコ
ア34を通過した空気を混合空間部37に案内する通路
59(以下、「ヒータコア側下流通路」という)が形成
されている。
【0036】また、熱交換器設置部35には、ファンス
クロール49の吐出口53に近接させて、ミックスドア
60が開閉自在に設けられている。ミックスドア60の
回動軸は、隔壁55の上端部に位置している。空気導入
部32から熱交換器設置部35に送風された空気は、ミ
ックスドア60により、エバポレータ側上流通路56
と、ヒータコア側上流通路57とに振り分けられる。
【0037】ミックスドア60がヒータコア側上流通路
57を閉じるフルクール位置FCに回動した場合には、
熱交換器設置部35に送風された空気は、全て、エバポ
レータ側上流通路56に流下し、エバポレータ33を通
過する際に冷却されて冷風となり、エバポレータ側下流
通路58を流下して混合空間部37に至る。また、ミッ
クスドア60がエバポレータ側上流通路56を閉じるフ
ルホット位置FHに回動した場合には、熱交換器設置部
35に送風された空気は、全て、ヒータコア側上流通路
57に流下し、ヒータコア34を通過する際に加熱され
て温風となり、ヒータコア側下流通路59を流下して混
合空間部37に至る。また、ミックスドア60がフルク
ール位置FCおよびフルホット位置FH以外の中間位置
に回動した場合には、熱交換器設置部35に送風された
空気は、ミックスドア60の回動角度に応じた比率で、
エバポレータ側上流通路56とヒータコア側上流通路5
7とに振り分けられ、それぞれ、エバポレータ33で冷
却され、ヒータコア34で加熱される。このようにミッ
クスドア60の回動角度を調整することにより、エバポ
レータ33を通過する空気量とヒータコア34を通過す
る空気量との比率を調整して、車室内に吹き出す空気の
温度制御がなされる。なお、車室R内のコントロールパ
ネルには、車室内温度を設定するための温度設定レバー
や温度設定ボタンが設けられ、ミックスドア60は、レ
バーに連結されたリンクやケーブル、モータアクチュエ
ータなどを介して、乗員が設定した温度に応じた開度に
駆動される。
【0038】熱交換器設置部35の下方側に位置させて
混合空間部37が配置され、この混合空間部37には、
エバポレータ33を通過した空気とヒータコア34を通
過した空気とを混合する空間としての混合室36が形成
されている。エバポレータ33では、空気と冷媒との熱
交換によって空気中に含まれる水分が凝縮するので、こ
の凝縮水は、通過する空気とともに、あるいはエバポレ
ータ33表面を伝わって混合室36に落下する。落下し
た凝縮水を空調ユニット30の外部に排出するために、
混合空間部37の底部は凝縮水を集め易いロート形状に
形成され、さらに、混合空間部37内に連通する排水パ
イプ62(排出口に相当する)が最下部に取り付けられ
ている。このように、混合室36は、エバポレータ33
で凝縮された凝縮水を排水するための空間として機能し
ている。逆に言えば、凝縮水を排水するための空間が、
混合室36の一部として機能している。
【0039】混合空間部37における車室側側面の下方
位置に空気出口38が形成され、この空気出口38に、
混合空間部37からの空気が下方位置から上方位置に向
けて流れるように、配風部39が接続されている。配風
部39は上下方向に伸びる略箱形状を有し、配風部39
内の空気を取り出すために、上端位置にはベント口65
およびデフロスト口66が形成され、下方位置にはフッ
ト口67が形成されている。このフット口67は、空気
出口38よりも上方の位置に開口している。
【0040】ベント口65には図示しないベントダクト
が接続され、このベントダクトを介して、インストルメ
ントパネルの前面に設けたベント吹出口から乗員の上半
身に向けて空気が吹き出される。デフロスト口66には
図示しないデフダクトが接続され、このデフダクトを介
して、インストルメントパネルの上面や側部に設けたデ
フ吹出口からフロントガラス内面やサイドガラス内面に
向けて空気が吹き出され、ガラスの曇りを除去するよう
になっている。フット口67には、配風部39と一体的
に形成されたフットダクト68が接続され、このフット
ダクト68を介して、運転手席および助手席に着座する
乗員の足元に向けて空気が分配され吹き出される。
【0041】配風部39内には、ベント口65とデフロ
スト口66に至る連通部69とを開閉するベント/デフ
ドア70が開閉自在に設けられ、さらに、フット口67
を開閉するフットドア71が開閉自在に設けられてい
る。以下の説明では、ベント/デフドア70およびフッ
トドア71を総称して、モードドア72とも指称する。
このモードドア72を適宜位置に開閉することにより、
所定の空調モードが実現される。空調モードには、乗員
の上半身に向けて空気を吹き出して車室内の冷房を行う
ベントモード(VENT)、乗員の足元に向けて空気を
吹き出して車室内の暖房を行うフットモード(FOO
T)、ガラスの曇り除去を行うデフロストモード(DE
F)、頭寒足熱空調を行うバイレベルモード(B/
L)、ガラスの曇りを抑えつつ車室内を暖房するデフ/
フットモード(D/F)がある。
【0042】モードドア72による配風制御は公知の技
術に属するので詳細な説明は省略するが、各空調モード
時のドア位置のみを以下に示す。つまり、 空調モード VENT B/L FOOT D/F DEF ベント/デフドア位置 フットドア位置 である。
【0043】ところで、前述したように、遠心式多翼フ
ァン31によってファンスクロール49の吐出口53か
ら吐出される空気の動圧は均一ではない。そして、本実
施例の自動車用空気調和装置では、遠心式多翼ファン3
1により送風される空気のうち動圧の高い空気が分布す
る高動圧領域側に、エバポレータ33およびヒータコア
34のうち通気抵抗が低い方の熱交換器であるエバポレ
ータ33を配置し、高動圧領域側とは反対側に、混合空
間部37の空気出口38を配置してある。つまり、図2
(B)に示すように、ファン31の回転軸50に沿う平
面で見て、ファン31の基部と同じ側にエバポレータ3
3を配置し、図2(A)に示すように、ファン31の回
転軸50に直交する平面で見て、ファンスクロール49
の吐出口53のうちノーズ部54と同じ側に混合空間部
37の空気出口38を配置してある。
【0044】なお、ヒータコア34の方がエバポレータ
33よりも通気抵抗が低い場合には、高動圧領域側にヒ
ータコア34を配置する。
【0045】次ぎに、本実施例の作用を説明する。
【0046】ファンモータ51により遠心式多翼ファン
31を回転駆動すると、インテークドア48の回動位置
に応じて、外気あるいは内気がベルマウス52を通って
ファンスクロール49内に取り込まれ、ファンスクロー
ル49の吐出口53から下側に向けて吐出される。この
とき、ノーズ部54とは反対側で、ファン31の基部側
の領域が、動圧の高い空気が分布する高動圧領域となっ
ている。
【0047】熱交換器設置部35に送風された空気は、
ミックスドア60がフルクール位置FCに位置する場合
には、全て、エバポレータ33を通過して冷風となり、
混合空間部37の混合室36に流下する。また、ミック
スドア60がフルホット位置FHに位置する場合には、
熱交換器設置部35に送風された空気は、全て、ヒータ
コア34を通過して温風となり、混合室36に流下す
る。また、ミックスドア60がフルクール位置FCおよ
びフルホット位置FH以外の中間位置に回動した場合に
は、熱交換器設置部35に送風された空気は、ミックス
ドア60の回動角度に応じた比率で、エバポレータ側上
流通路56とヒータコア側上流通路57とに振り分けら
れる。そして、エバポレータ33を通過した冷風はエバ
ポレータ側下流通路58を流下して混合室36に至り、
ヒータコア34を通過した温風はヒータコア側下流通路
59を流下して混合室36に至り、冷風および温風は当
該混合室36内で混合され、所定の温度に調整される。
【0048】ここに、遠心式多翼ファン31により送風
される空気には動圧の高い空気が分布する高動圧領域が
存在している。エバポレータとヒータコアとの間にミッ
クスドアを配置するタイプの自動車用空気調和装置で
は、エバポレータが整流効果を発揮するので、許容され
る温度設定範囲のうち中間温度を設定した場合には、ミ
ックスドアの位置は、フルクール位置とフルホット位置
とのほぼ1/2の位置に回動すればよい。
【0049】ところが、本実施例のように、遠心式多翼
ファン31により送風される空気をミックスドア60に
よってエバポレータ33およびヒータコア34に振り分
けて流下させるタイプの空調ユニット30では、上記の
場合に前記1/2の位置にミックスドア60を回動した
のでは、高動圧領域側に配置されたエバポレータ33に
空気が流下し易くなり、車室R内に実際に吹き出される
空気の温度は、前記中間温度よりも低いものとなり、乗
員に違和感を与えることとなる。そこで、本実施例で
は、図3に示すように、遠心式多翼ファン31により送
風される空気の動圧分布を考慮して、許容される温度設
定範囲(Tmin 〜Tmax )のうち中間温度((Tmin +
Tmax )/2)を設定した場合には、ミックスドア60
の位置は、前記1/2の位置よりもフルホット位置FH
寄りに回動するようにしてある。これにより、車室R内
に実際に吹き出される空気の温度は、設定された温度と
なり、乗員に違和感を与えることがない。なお、このよ
うなミックスドア60の開度特性は、実機を用いたトラ
イアンドエラーにより最適なものを選択している。
【0050】ミックスドア60がフルホット位置FH以
外の位置に回動すると共に冷房サイクルが作動している
場合には、エバポレータ33で凝縮水が生じるが、混合
室36に落下した凝縮水は、ロート形状をなす混合空間
部37の底部に集められ、排水パイプ62を通ってエン
ジンルームEに排出される。
【0051】混合空間部37内の空気は、空気出口38
を通って配風部39内に流下し、配風部39内を下方位
置から上方位置に向けて流れる。そして、モードドア7
2による配風制御がなされ、所定の空調モードが実現さ
れる。例えば、VENTの場合には、ベント/デフドア
70は、ベント口65を開くと共に開口部69を閉じる
図2(A)中符号「」の位置に回動し、フットドア7
1は、フット口67を閉じる同図中符号「」の位置に
回動しており、配風部39内に流下した空気は、ベント
口65→ベントダクト→ベント吹出口と流れ、乗員の上
半身に向けて吹き出される。
【0052】このように作用する本実施例の自動車用空
気調和装置にあっては、空気導入部32をも含めて、熱
交換器設置部35、混合空間部37および配風部39を
一体化して1つの空調ユニット30にしてあるので、ダ
ッシュパネル40に対する空調ユニット30の取付を3
点で行うことができ、車載作業の容易化のみならず、車
両への組み付け時間の短縮を図ることができる。
【0053】さらに、空調ユニット30は車幅方向の中
心に対してほぼ左右対称な形状を有するので、右ハンド
ル仕様の車両あるいは左ハンドル仕様の車両のいずれに
も共通して搭載することができ、ユニットの共用化を通
して価格の低減を図ることができる。
【0054】また、エバポレータ33およびヒータコア
34を、各空気流入面33a,34aが略上下方向に沿
うように向かい合わせて熱交換器設置部35に配置して
あるので、エバポレータ11およびヒータコア12を上
下方向に2段にして熱交換器設置部13に配置した従来
の空調ユニット10に比べると、熱交換器設置部35の
上下方向の寸法が短くなり、ひいては空調ユニット30
の上下方向の寸法が短くなる。また、空気導入部32を
最上部位置に一体化した空調ユニット30であるので、
外気導入ダクト47を短くでき、さらには、上下方向の
寸法が従来の空調ユニット10と同じであると仮定して
も、本実施例の空調ユニット30では、空気導入部32
が助手席側の足下に飛び出すことがない。したがって、
本実施例の構成の方が、助手席側の足下に設置スペース
を必要としないので、空調ユニット30全体の小型化を
達成することができ、当該空調ユニット30を車室内中
央部の計器盤内部にコンパクトに収納でき、車室内設置
スペースの低減を図ることができる。
【0055】また、混合空間部37は凝縮水を排水する
ための空間を兼用しているので、従来の空調ユニット1
0ではユニット底部に凝縮水を排水する構造をさらに設
けなければならなかった点を考慮すれば、本実施例の方
が空調ユニット30の小型化を達成することができる。
【0056】また、空気導入部32から混合空間部37
まで下向きに流れた空気は、混合空間部37の空気出口
38から配風部39に流下した後にUターンして、当該
配風部39内を上向きに流れるようになっている。ま
た、配風部39内の空気を取り出すためのベント口65
やフット口67などは、少なくとも前記空気出口38よ
り上方の位置に開口している。したがって、エバポレー
タ33上の凝縮水が飛水しても車室R内に吹き出される
空気に混入する虞はなく、凝縮水の飛水の問題が解消さ
れる。
【0057】また、遠心式多翼ファン31により送風さ
れる空気のうち動圧の高い空気が分布する高動圧領域側
に、通気抵抗がヒータコア34よりも低いエバポレータ
33を配置してあるので、通気抵抗が高い側の熱交換器
を高動圧領域側に配置した場合に比べて、空気が通る際
の騒音を低減することができ、高風量化を図ることも可
能となる。
【0058】また、高動圧領域側とは反対側に、混合空
間部37の空気出口38を配置してあるので、熱交換器
設置部35に向けて送風された空気は、その動圧の高低
差が可及的に緩和され、偏流が低減される。この結果、
空気は、各熱交換器33,34の空気流入面33a,3
4aの全面に亘って均一に流れ込むようになり、熱交換
効率が高められ、より小型の熱交換器33,34を使用
することができる。
【0059】このように、空気導入部32からの空気を
ミックスドア60によってエバポレータ33およびヒー
タコア34に振り分けて流下させるタイプの空調ユニッ
ト30において、遠心式多翼ファン31により送風され
る空気の動圧分布や、エバポレータ33およびヒータコ
ア34の通気抵抗の違いを考慮して、遠心式多翼ファン
31と両熱交換器33,34との位置関係、および、遠
心式多翼ファン31と空気出口38との位置関係を決定
してあるので、熱交換効率を高めつつ低騒音化および高
風量化を図ることができるのである。
【0060】なお、上述した実施例では、いわゆる片持
ち式のミックスドア60の場合を図示したが、本発明は
この場合に限定されるものではない。例えば、図4に示
すように、バタフライ式のミックスドア75を用いるこ
とも可能である。この実施例では、エバポレータ33お
よびヒータコア34を、空気流入面33a,34aが上
下方向に沿うように、傾斜させることなく配置してあ
る。また、隔壁76は、熱交換器設置部35内を左右に
仕切り得るように、バタフライ式ミックスドア75の下
端が描く軌跡に対応した円弧形状に形成してある。この
実施例においても、上述したのと同じ作用、効果を奏す
る。
【0061】図5は、さらに他の実施例における空調ユ
ニット80を示す断面図である。空気導入部32から均
一な動圧分布で熱交換器設置部35に向けて空気が送風
されると仮定し、ミックスドア60が1/2の位置(上
下方向に沿う位置)に回動した場合であっても、エバポ
レータ33およびヒータコア34の通気抵抗に違いがあ
ると、各熱交換器33,34における圧力損失の違いに
より、エバポレータ33通過後の冷風流量とヒータコア
34通過後の温風流量とが相違し、混合室36内で冷風
と暖風を十分に混合できない虞がある。エアミックス性
の向上を図るために混合室36内にリブなどを設けたの
では、空調ユニット80全体の通気抵抗が増加してしま
い、高風量化および低騒音化を図り難いという問題を招
来してしまう。
【0062】そこで、この実施例の熱交換器設置部35
にあっては、エバポレータ33およびヒータコア34の
うち通気抵抗が高い方の熱交換器であるヒータコア34
が配置される側に、当該ヒータコア34を迂回して空気
を流すバイパス通路81を設けてある。このように構成
すれば、エバポレータ側上流通路56からエバポレータ
33およびエバポレータ側下流通路58を通って混合空
間部37にまで至る経路全体の通気抵抗と、ヒータコア
側上流通路57からヒータコア34、バイパス通路81
およびヒータコア側下流通路59を通って混合空間部3
7にまで至る経路全体の通気抵抗とが、ほぼ等しくな
る。
【0063】したがって、空気導入部32から均一な動
圧分布で熱交換器設置部35に向けて空気が送風される
と仮定し、ミックスドア60が前記1/2位置に回動し
た場合には、エバポレータ33通過後の冷風流量とヒー
タコア34通過後の温風流量とがほぼ等しくなり、混合
室36内で冷風と暖風とを十分に混合することができ
る。このため、混合室36内にリブなどを設ける必要が
ないので、空調ユニット80全体の通気抵抗の増加を招
くことがなく、高風量化および低騒音化を達成すること
ができる。
【0064】なお、図示した実施例では遠心式多翼ファ
ン31を用いているため、空気導入部32から送風され
る空気は均一な動圧分布ではない。このため、前述した
ように、エバポレータ33およびヒータコア34のそれ
ぞれに等量の空気を振り分け得るミックスドア60の回
動位置は、前記1/2位置ではなく、フルホット位置F
H寄りの位置である。また、バイパス通路81の通路面
積などは、遠心式多翼ファン31により送風される空気
の動圧分布をも考慮して決定してある。
【0065】このようにバイパス通路81を設けた場合
には、ヒータコア34を迂回して流れる空気により、温
風の温度が低下するとも考えられる。
【0066】そこで、この実施例のバイパス通路81に
は、ヒータコア34を迂回して流れる空気を、当該ヒー
タコア34の空気流出面34bに沿って流下させる狭小
通路部82を設けてある。このように構成すれば、ヒー
タコア34を迂回して当該ヒータコア34の空気流出面
34bに沿って流下する空気が、ヒータコア34を通る
空気を誘引することになるので、温風の温度低下を可及
的に低減することが可能になる。
【0067】なお、エバポレータ33の方がヒータコア
34よりも通気抵抗が高い場合には、エバポレータ33
が配置される側に、当該エバポレータ33を迂回して空
気を流すバイパス通路81を設け、さらに、エバポレー
タ33を迂回して流れる空気を当該エバポレータ33の
空気流出面33bに沿って流下させる狭小通路部82を
バイパス通路81に設ける。
【0068】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、空調
ユニットを車幅方向の中心に対してほぼ左右対称な形状
とすることができるので、右ハンドル仕様の車両あるい
は左ハンドル仕様の車両に拘らず、ユニットを共用化す
ることで価格の低減を図ることができる。
【0069】また、エバポレータおよびヒータコアを空
気の流れに対して並列となるように熱交換器設置部に配
置し、さらに空気導入部が助手席側の足下に飛び出すこ
ともないので、助手席側の足下に設置スペースを必要と
せず、空調ユニット全体の小型化を達成することがで
き、当該空調ユニットを車室内中央部の計器盤内部にコ
ンパクトに収納でき、車室内設置スペースの低減を図る
ことができる。
【0070】さらに、混合空間部からの空気は下方位置
から上方位置に向けて配風部内を流れるので、エバポレ
ータ上の凝縮水が飛水しても車室内に吹き出される空気
に混入する虞はなく、凝縮水の飛水の問題が解消され
る。
【0071】請求項2に記載の本発明によれば、空気導
入部をも含めて、熱交換器設置部、混合空間部および配
風部を一体化して1つの空調ユニットにしてあるので、
車載作業の容易化のみならず、車両への組み付け時間の
短縮を図ることができる。
【0072】請求項3に記載の本発明によれば、遠心式
多翼ファンにより送風される空気の高動圧領域側に通気
抵抗が低い方の熱交換器を配置してあるので、通気抵抗
が高い方の熱交換器を高動圧領域側に配置した場合に比
べて、空気が通る際の騒音を低減することができ、高風
量化を図ることができる。
【0073】請求項4に記載の本発明によれば、高動圧
領域側とは反対側に前記混合空間部の前記空気出口を配
置したので、遠心式多翼ファンにより送風される空気
は、各熱交換器の空気流入面の全面に亘って均一に流れ
込むようになり、熱交換効率が高められ、より小型の熱
交換器を使用することができる。
【0074】請求項5に記載の本発明によれば、混合空
間部が凝縮水を排水するための空間を兼用するので、空
調ユニットは一層小型なものとなる。
【0075】請求項6に記載の本発明によれば、エバポ
レータとヒータコアの通気抵抗に違いがある場合でも、
エバポレータが設置された経路の通気抵抗と、ヒータコ
アが設置された経路の通気抵抗とをほぼ等しくでき、混
合空間部内で冷風と暖風とを十分に混合することができ
る。このため、混合室内にリブなどを設ける必要がなく
なり、空調ユニット全体の通気抵抗の増加を招くことが
なく、高風量化および低騒音化が達成される。
【0076】請求項7に記載の本発明によれば、通気抵
抗が高い方の熱交換器を迂回して空気が流れても、温風
の温度低下または冷風の温度上昇が可及的に低減され、
乗員には違和感が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る自動車用空気調和装
置の空調ユニットを示す正面図である。
【図2】 図2(A)は、同実施例の空調ユニットの要
部を示す側断面図、図2(B)は、同図(A)のB−B
線に沿う断面図である。
【図3】 ミックスドアの開度特性を示す図である。
【図4】 ミックスドアを改変した他の実施例に係る空
調ユニットを示す断面図である。
【図5】 バイパス通路を設けたさらに他の実施例に係
る空調ユニットを示す断面図である。
【図6】 図6(A)は、従来の自動車用空気調和装置
を示す概略斜視図、図6(B)は、空調ユニットの内部
を示す概略構成図である。
【図7】 図7(A)(B)は、遠心式多翼ファンによ
ってファンスクロールの吐出口から吐出される空気の動
圧分布の説明に供する断面図である。
【符号の説明】
30、80…空調ユニット 31…遠心式多翼ファン(ファン) 32…空気導入部 33…エバポレータ 33a…空気流入面 33b…空気流出面 34…ヒータコア 34a…空気流入面 34b…空気流出面 35…熱交換器設置部 36…混合室 37…混合空間部 38…空気出口 39…配風部 48…インテークドア 49…ファンスクロール 53…吐出口 54…ノーズ部 55、76…隔壁 60、75…ミックスドア 62…排水パイプ(排出口) 65…ベント口 66…デフロスト口 67…フット口 72…モードドア(70…ベント/デフドア、71…フ
ットドア) 81…バイパス通路 82…狭小通路部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動されるファン(31)が設けられ外
    気または内気を取り込む空気導入部(32)と、 導入された空気を冷却するエバポレータ(33)および導入
    された空気を加熱するヒータコア(34)が設けられる熱交
    換器設置部(35)と、 前記エバポレータ(33)を通過した空気と前記ヒータコア
    (34)を通過した空気とを混合する混合室(36)を形成する
    混合空間部(37)と、 当該混合空間部(37)の空気出口(38)に連通し空気を車室
    内の所定位置に向けて吹き出す配風部(39)と、 前記空気導入部(32)から送風される空気を前記エバポレ
    ータ(33)および前記ヒータコア(34)に振り分けて、前記
    エバポレータ(33)を通過する空気量と前記ヒータコア(3
    4)を通過する空気量との比率を調整するミックスドア(6
    0,75) と、 前記配風部(39)内に開閉自在に設けられ所定の空調モー
    ドを実現するモードドア(72)と、を有する自動車用空気
    調和装置において、 前記空気導入部(32)、前記熱交換器設置部(35)、前記混
    合空間部(37)および前記配風部(39)から空調ユニット(3
    0)を構成すると共に、上方位置から下方位置に向けて順
    に、前記空気導入部(32)、前記熱交換器設置部(35)およ
    び前記混合空間部(37)を配置し、 前記混合空間部(37)からの空気が下方位置から上方位置
    に向けて流れるように、前記配風部(39)を前記混合空間
    部(37)の前記空気出口(38)に連通し、 前記エバポレータ(33)および前記ヒータコア(34)を空気
    の流れに対して並列となるように前記熱交換器設置部(3
    5)に配置したことを特徴とする自動車用空気調和装置。
  2. 【請求項2】 前記空気導入部(32)、前記熱交換器設置
    部(35)、前記混合空間部(37)および前記配風部(39)を一
    体化して1つの空調ユニットを構成してなる請求項1に
    記載の自動車用空気調和装置。
  3. 【請求項3】前記ファン(31)を、ファンスクロール(49)
    内に設けられる遠心式多翼ファンより構成し、 当該遠心式多翼ファン(31)により送風される空気のうち
    動圧の高い空気が分布する高動圧領域側に、前記エバポ
    レータ(33)および前記ヒータコア(34)のうち通気抵抗が
    低い方の熱交換器(33(34))を配置したことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の自動車用空気調和装
    置。
  4. 【請求項4】前記高動圧領域側とは反対側に、前記混合
    空間部(37)の前記空気出口(38)を配置したことを特徴と
    する請求項3に記載の自動車用空気調和装置。
  5. 【請求項5】前記混合空間部(37)の底部に、前記エバポ
    レータ(33)で凝縮された凝縮水を排出する排出口(62)を
    設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
    れかに記載の自動車用空気調和装置。
  6. 【請求項6】前記熱交換器設置部(35)は、前記エバポレ
    ータ(33)および前記ヒータコア(34)のうち通気抵抗が高
    い方の熱交換器(34(33))が配置される側に、当該通気抵
    抗が高い方の熱交換器(33(34))を迂回して空気を流すバ
    イパス通路(81)が設けられていることを特徴とする請求
    項1ないし請求項5のいずれかに記載の自動車用空気調
    和装置。
  7. 【請求項7】前記バイパス通路(81)は、前記エバポレー
    タ(33)および前記ヒータコア(34)のうち通気抵抗が高い
    方の熱交換器(34(33))を迂回した空気を、当該熱交換器
    (34(33))の空気流出面(34b(33b))に沿って流下させる狭
    小通路部(82)を有することを特徴とする請求項6記載の
    自動車用空気調和装置。
JP6998195A 1995-03-28 1995-03-28 自動車用空気調和装置 Pending JPH08268040A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6998195A JPH08268040A (ja) 1995-03-28 1995-03-28 自動車用空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6998195A JPH08268040A (ja) 1995-03-28 1995-03-28 自動車用空気調和装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08268040A true JPH08268040A (ja) 1996-10-15

Family

ID=13418359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6998195A Pending JPH08268040A (ja) 1995-03-28 1995-03-28 自動車用空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08268040A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6877550B2 (en) 2000-07-21 2005-04-12 Denso Corporation Vehicle air conditioner
US7422050B2 (en) 2003-07-25 2008-09-09 Denso Corporation Air conditioning apparatus for vehicle

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6877550B2 (en) 2000-07-21 2005-04-12 Denso Corporation Vehicle air conditioner
US7422050B2 (en) 2003-07-25 2008-09-09 Denso Corporation Air conditioning apparatus for vehicle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3422136B2 (ja) 自動車用空調装置
JP4185649B2 (ja) 自動車用の空気調和ユニット
JP4196492B2 (ja) 車両用空調装置
JP3804152B2 (ja) 車両用空調装置
KR101146430B1 (ko) 차량용 후석 공조장치
EP0930186B1 (en) Air conditioner for vehicles
JP4990590B2 (ja) 車両用空調装置
US6431267B1 (en) Air conditioning unit and vehicular air conditioner
JP3694974B2 (ja) 自動車用空調装置
EP1424229B1 (en) Air conditioner for vehicle
JP4178866B2 (ja) 車両用空調装置
JPH10250345A (ja) 自動車用空調ユニットおよび空気調和装置
JPH08268040A (ja) 自動車用空気調和装置
JPH08276721A (ja) 自動車用空気調和装置
JP4075206B2 (ja) 車両用空調装置
JP3931488B2 (ja) 車両用空調装置
JP4346394B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP3447721B2 (ja) 車両用空調装置
JP4453210B2 (ja) 車両用空調装置
JP3495352B2 (ja) 車両用空調装置
JPH09188123A (ja) 自動車用空気調和装置
JP2003285624A (ja) 車両用空調装置
JPH10250344A (ja) 自動車用空調ユニットおよび空気調和装置
JPS6238805Y2 (ja)
JP4192317B2 (ja) 車両用空調装置