JPH10296018A - 加工液の浄化装置及びフィルタ自動洗浄装置 - Google Patents

加工液の浄化装置及びフィルタ自動洗浄装置

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JPH10296018A
JPH10296018A JP9108611A JP10861197A JPH10296018A JP H10296018 A JPH10296018 A JP H10296018A JP 9108611 A JP9108611 A JP 9108611A JP 10861197 A JP10861197 A JP 10861197A JP H10296018 A JPH10296018 A JP H10296018A
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    • B01D37/00Processes of filtration
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B55/00Safety devices for grinding or polishing machines; Accessories fitted to grinding or polishing machines for keeping tools or parts of the machine in good working condition
    • B24B55/02Equipment for cooling the grinding surfaces, e.g. devices for feeding coolant
    • B24B55/03Equipment for cooling the grinding surfaces, e.g. devices for feeding coolant designed as a complete equipment for feeding or clarifying coolant
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工液の浄化度を高めて製品の表面品位の向
上を図るとともに、フィルタ寿命の延長を図ることがで
きる加工液の浄化装置を提供すること。 【構成】 閉ループ経路を循環して工作機械の加工点の
冷却と潤滑に供される加工液に含まれる異物を除去して
これを浄化する加工液の浄化装置において、加工液の循
環経路中に希土セパレータ1、アモルファスフィルタ2
及びメッシュフィルタ3を加工液の流れ方向に沿ってこ
の順に配置する。本発明によれば、加工液に含まれる切
屑やゴミ等の汚染粒子が先ず希土セパレータ1によって
荒取りされ、残った汚染粒子は次のアモルファスフィル
タ2によって中取りされ、最終的に残った微細な汚染粒
子が最終的にメッシュフィルタ3によって取り除かれる
ため、メッシュフィルタ3の負荷が軽減され、そのメッ
シュを細かくして濾過精度を高めることができ、加工液
の浄化度を高めて製品に高い表面品位を確保することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の加工点
に供給されてその部分の冷却と潤滑に供される加工液を
浄化するための浄化装置と該浄化装置に使用されるフィ
ルタを自動的に洗濯するフィルタ自動洗濯装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】工作機械においては、加工油や油性又は
水溶性クーラント(以下、加工液と総称する)が加工点
に供給されてその部分の冷却及び潤滑に供されるが、こ
の加工液の供給システムの一例を図11に示す。
【0003】即ち、図11は加工液供給システムの従来
例を示す模式的構成図であり、同図において106は加
工液を回収するタンクであって、該タンク106に回収
された加工液はポンプ109,110によって工作機械
(歯車シェービング盤)に供給される。そして、一方の
ポンプ109によって供給される加工液はシェービング
カッター(SVカッター)Cとワーク(歯車)Wとの加
工点に供給されてその部分の冷却と潤滑に供され、他方
のポンプ110によって供給される加工液は工作機械の
テーブルT上に流されて該テーブルT上に落下した切屑
や付着したゴミ等の清掃に供される。
【0004】而して、以上のように加工点の冷却と潤滑
及びテーブルTの清掃に供された加工液はテーブルTか
ら回収ラインa,bを経てフェライトマグネットセパレ
ータ101に供給され、これに含まれた切屑等の磁性粒
子が磁力によって捕捉されて回収容器105に回収さ
れ、切屑等が除去された加工液はタンク106に落下し
て回収され、ポンプ109,110によって再び工作機
械に供給されてSVカッターCとワークWの加工点の冷
却と潤滑及びテーブルTの清掃に供される。そして、以
後は同様のプロセスが繰り返され、加工液はフェライト
マグネットセパレータ101によって浄化されつつ閉ル
ープを循環して繰り返して使用に供される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の加工液供給システムにおいては、加工液の浄化装置
として使用しているフェライトマグネットセパレータ1
01の磁力が弱く、加工液に含まれる切屑等の磁性粒子
の約50%程度しか捕捉できず、又、ポンプ109,1
10によって加工液を循環させているためにポンプ10
9,110の稼働中はタンク106内の加工液中に含ま
れる切屑やゴミ等が浮遊し、工作機械の加工点に供給さ
れる加工液には多量の切屑やゴミ等が含まれているため
に加工後のワークWの表面品位を高めることができない
という問題があった。
【0006】又、休日等において工作機械を長期間停止
させた場合には、その間に加工液中の切屑やゴミ等がタ
ンク106の底部に沈殿するため、タンク106の清掃
を定期的(例えば、半年に1回程度)に清掃する必要が
あり、その作業が大変であった。
【0007】ところで、加工液を浄化する方式として
は、ケイソウ土の多孔質構造を利用して汚染粒子を濾過
する方式、アモルファスフィルタ単体或はこれとメッシ
ュフィルタとを組み合わせて汚染粒子を除去する方式等
が従来から知られている。
【0008】ところが、ケイソウ土の多孔質構造を利用
して汚染粒子を濾過する方式では、高い濾過精度が得ら
れる反面、装置が大型化及び高コスト化するとともに、
メンテナンス(例えば、逆洗作業や使い捨てフィルタの
交換作業)に多大な手間と費用を要するという問題があ
る。
【0009】又、アモルファスフィルタ単体によって汚
染粒子を除去する方式では、大きさ50μm以上の汚染
粒子は除去できるが、それよりも小さな汚染粒子の大半
はフィルタを通過してしまうためにこれを除去すること
ができず、又、フィルタの洗浄を頻繁(例えば、半月
毎)に行わなければならないという問題がある。
【0010】更に、アモルファスフィルタとメッシュフ
ィルタとを組み合わせて汚染粒子を除去する方式では、
大きさ30μm以上の汚染粒子は除去できるが、フィル
タの洗浄を頻繁(例えば、半月毎)に行わなければなら
ないという問題がある。
【0011】従って、本発明は、加工液の浄化度を高め
て製品の表面品位の向上を図るとともに、フィルタ寿命
の延長を図ることができる加工液の浄化装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】又、例えばアモルファスフィルタは細かな
繊維状のアモルファス金属の磁力によって切屑やゴミ等
の磁性粒子を吸着して除去するものであって、繊維状の
アモルファス金属を磁場から外すと該アモルファス金属
は脱磁状態となるため、これを容易に洗浄することがで
き、何度でも使用することができるが、このアモルファ
スフィルタの洗浄は専ら手作業によっていたため、汚れ
と多大な労力を伴う不快な作業を余儀なくされていた。
【0013】従って、本発明は、汚れと多大な労力を伴
う不快な作業からの開放を実現したフィルタの自動洗浄
装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、閉ループ経路を循環して工
作機械の加工点の冷却と潤滑に供される加工液に含まれ
る異物を除去してこれを浄化する加工液の浄化装置にお
いて、加工液の循環経路中に希土セパレータ、アモルフ
ァスフィルタ及びメッシュフィルタを加工液の流れ方向
に沿ってこの順に配置したことを特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記アモルファスフィルタの上流側にポン
プを接続し、該ポンプと前記メッシュフィルタとの間の
加工液の循環経路中に圧力センサを設けたことを特徴と
する。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記アモルファスフィルタの上流側にポン
プを接続し、該ポンプから工作機械の加工点までの加工
液の循環経路中に流量センサを設けたことを特徴とす
る。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の発明において、加工液の循環経路中に流量調整
弁と流量センサを設け、流量センサによって検出される
加工液の流量に基づいて前記流量調整弁の開度を制御す
るようにしたことを特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項1〜3又は
4記載の発明において、前記アモルファスフィルタの上
流側にポンプを接続し、両者の接続経路中にアモルファ
スフィルタからポンプ側への加工液の逆流を防ぐ逆止弁
を設けたことを特徴とする。
【0019】請求項6記載の発明は、洗浄液を収容する
洗浄タンクと、洗浄すべきフィルタを収容セットする洗
浄槽と、該洗浄槽内に収容セットされたフィルタを異な
る2方向から交互に押圧するシリンダと、洗浄タンク内
の洗浄液を前記洗浄槽に供給するポンプと、洗浄槽内の
洗浄液を前記洗浄タンクに戻すラインに設けられた開閉
弁を含んでフィルタ自動洗浄装置を構成したことを特徴
とする。
【0020】従って、請求項1記載の発明によれば、加
工液に含まれる切屑やゴミ等の汚染粒子が先ず希土セパ
レータによって荒取りされ、残った汚染粒子は次のアモ
ルファスフィルタによって中取りされ、最終的に残った
微細な汚染粒子が最終的にメッシュフィルタによって取
り除かれるため、メッシュフィルタの負荷が軽減され、
そのメッシュを細かくして濾過精度を高めることがで
き、加工液の浄化度を高めて製品に高い表面品位を確保
することができる。又、メッシュフィルタの負荷が軽減
される結果、そのメッシュを細かくして濾過精度を高め
ても該フィルタの目詰まりは起こりにくく、フィルタの
寿命を延ばすことができる。
【0021】請求項2記載の発明によれば、メッシュフ
ィルタに目詰まりが発生すると、該メッシュフィルタよ
りも上流側のラインの圧力が上昇するため、この圧力の
上昇を圧力センサによって検出することよってフィルタ
の交換時期を知ることができる。
【0022】請求項3記載の発明によれば、メッシュフ
ィルタに目詰まりが発生すると、ポンプから工作機械の
加工点までの循環経路を流れる加工液の流量が減少する
ため、この流量の減少を流量センサによって検出するこ
とよってフィルタの交換時期を知ることができる。
【0023】請求項4記載の発明によれば、メッシュフ
ィルタに目詰まりが発生すると、該メッシュフィルタで
の流動抵抗が大きくなるために加工液の流量が低下する
が、この加工液の流量低下が流量センサによって検知さ
れ、その流量低下に応じて流量調整弁を開けてその開度
を大きくし、これを繰り返すことによってフィルタの交
換時期を遅らせてその寿命を更に延ばすことができる。
【0024】請求項5記載の発明によれば、アモルファ
スフィルタとポンプの接続経路中にアモルファスフィル
タからポンプ側への加工液の逆流を防ぐ逆止弁を設けた
ため、ポンプの駆動を停止しても逆止弁よりも下流側に
残った加工液がポンプ側に逆流することがなく、ポンプ
を再起動したときに起動と同時に加工液を供給すること
ができる。
【0025】請求項6記載の発明によれば、フィルタの
洗浄作業はフィルタ自動洗浄装置によって全自動的にな
されて作業者による手作業を要しないため、作業者は汚
れと多大な労力を伴う不快な作業からの開放される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0027】図1は本発明に係る浄化装置を備える加工
液供給システムの模式的構成図であり、本加工液供給シ
ステムはワークである歯車Wの歯面を仕上加工するため
の工作機械である歯車シェービング盤の加工部であるS
VカッターCと歯車Wに加工液を供給するものであっ
て、加工部においてSVカッターCと歯車Wの冷却と潤
滑及びテーブルT上に落下した切屑や付着したゴミ等の
清掃に供された加工液は、本発明に係る浄化装置によっ
て浄化されつつ、閉ループを構成する経路中を連続的に
循環せしめられる。
【0028】ところで、本発明に係る加工液の浄化装置
は、加工液の流れ方向に沿って順に配置される希土セパ
レータ1とアモルファスフィルタ2及びメッシュフィル
タ3を含んで構成されている。
【0029】上記希土セパレータ1はマグネットローラ
4の磁力によって大きさ100μm以上の切屑等の磁性
粒子を捕捉してこれを回収容器5に回収するものであっ
て、これは歯車シェービング盤の加工部とタンクTとの
間に介設され、その上方には前記テーブルTから下方へ
延出する2つの回収ラインa,bが開口している。
【0030】又、前記アモルファスフィルタ2は細かな
繊維状のアモルファス金属の磁力によって大きさ50μ
m以上の切屑やゴミ等の磁性粒子を吸着して除去するも
のであって、繊維状のアモルファス金属を磁場から外す
と該アモルファス金属は脱磁状態となるため、これを容
易に洗浄することができ、何度でも使用することができ
る。
【0031】更に、前記メッシュフィルタ3は織布又は
不織布を用いたフィルタであって、これは大きさ30μ
m以上の切屑やゴミ等の汚染粒子の通過を阻止してこれ
を回収除去することができる。
【0032】而して、タンク6に回収された加工液はポ
ンプ9,10によって歯車シェービング盤の加工部に供
給される。即ち、一方のポンプ9によって供給される加
工液はSVカッターCの加工点に供給されてその部分の
冷却と潤滑に供され、他方のポンプ10によって供給さ
れる加工液はテーブルT上に流されて該テーブルT上に
落下した切屑や付着したゴミ等の清掃に供される。
【0033】而して、以上のようにSVカッターCと歯
車Wの冷却と潤滑及びテーブルTの清掃に供された加工
油はテーブルTから回収ラインa,bを経て希土セパレ
ータ1に供給され、この加工液に含まれた大きさ100
μm以上の切屑やゴミ等の磁性粒子はマグネットローラ
4の磁力によって捕捉されて回収容器5に回収され、大
きさ100μm以上の切屑等が除去された加工液はタン
ク6に落下して回収される。尚、加工液中に含まれる磁
性粒子はその97%が希土セパレータ1によって回収さ
れて除去され、加工液中に含まれる磁性粒子のNAS等
級は希土セパレータ1によって1〜2等級下げられる。
ここで、NAS等級とは、汚染粒子をフィルタによって
捕獲してその大きさと数をイメージアナライザによって
コンピュータで自動的にカウントして表示される等級を
言う。
【0034】上述のように希土セパレータ1によって大
きさ100μm以上の切屑やゴミ等の磁性粒子が除去さ
れてタンク6に回収された加工液は、ポンプ10によっ
て汲み上げられてラインcを経てノズル11からテーブ
ルT上へと流され、SVカッターCによる歯車Wの仕上
加工によって発生してテーブルT上に落下した切屑やテ
ーブルT上に付着したゴミ等を洗い流す。
【0035】他方、ポンプ9によって汲み上げられた加
工液はラインdを通って前記アモルファスフィルタ2に
その下部から導入される。ここで、ラインdの途中には
加工液のアモルファスフィルタ2からポンプ9側への逆
流を防ぐための逆止弁12と、加工液の流量を調整する
ための流量調整弁13と、常開弁14及び圧力計15が
設けられており、又、このラインdの途中からは採取ラ
インeが分岐しており、該採取ラインeの途中には常閉
弁16が設けられている。
【0036】而して、アモルファスフィルタ2にその下
部から導入された加工液は、前述のように繊維状のアモ
ルファス金属の磁力によって大きさ50μm以上の切屑
やゴミ等の磁性粒子が吸着されて除去された後、アモル
ファスフィルタ2の上部から流出してラインfを通って
前記メッシュフィルタ3にその上部から導入される。
尚、加工液中に含まれる磁性粒子のNAS等級はアモル
ファスフィルタ2によって1〜3等級下げられる。
【0037】ところで、アモルファスフィルタ2とメッ
シュフィルタ3とを接続する前記ラインfの途中には圧
力計17と常開弁18が設けられるとともに、ラインf
からは採取ラインgが分岐部しており、該採取ラインg
の途中には常閉弁19が設けられている。
【0038】そして、前述のようにラインfからメッシ
ュフィルタ3に導入された加工液は、該メッシュフィル
タ3の織布又は不織布から成るフィルタを通過すること
によって大きさ30μm以上の切屑やゴミ等の汚染粒子
が除去され、これに含まれる汚染粒子のNAS等級が1
〜2等級下げられる。
【0039】而して、メッシュフィルタ3によって汚染
粒子が除去された加工液は該メッシュフィルタ3の下部
から流出し、ラインhを通って歯車シェービング盤の加
工部であるSVカッターCと歯車Wに供給され、これら
の冷却と潤滑に供される。そして、SVカッターCと歯
車Wの冷却と潤滑に供されて切屑等を含んだ加工液とテ
ーブルTの清掃に供されて同じく切屑等を含んだ加工液
とは前記と同様にテーブルTから回収ラインa,bを通
って希土セパレータ1に導入され、以後は前記と同様に
希土セパレータ1、アモルファスフィルタ2及びメッシ
ュフィルタ3によって浄化されて閉ループを構成する経
路を循環して繰り返しSVカッターCと歯車Wの冷却と
潤滑及びテーブルTの清掃に供される。
【0040】ところで、ラインhのメッシュフィルタ3
に近い部位には圧力計20と常開弁21が設けられると
ともに、採取ラインiが分岐しており、該採取ラインi
の途中には常閉弁22が設けられている。又、ラインh
の歯車シェービング盤に近い部位には、このラインhを
流れる加工液の流量を検知するための流量センサ23が
設けられており、該流量センサ23の検出信号はコント
ローラ24に入力され、コントローラ24はこの信号に
基づいて前記流量調整弁13の開度を制御して加工液の
流量を調整する。
【0041】そして、上記ラインhの流量センサ23の
上流側と前記ラインdの流量調整弁13と常開弁14と
の間の部位とはバイパスラインjによって接続されてお
り、このバイパスラインjの途中には常閉弁25が設け
られている。
【0042】以上において、本実施の形態では、加工液
の浄化装置として希土セパレータ1とアモルファスフィ
ルタ2及びメッシュフィルタ3を加工液の流れ方向に沿
ってこの順に設置し、回収された加工液をこれらの希土
セパレータ1とアモルファスフィルタ2及びメッシュフ
ィルタ3を順次通過させるようにしたため、該加工液に
含まれる切屑やゴミ等の汚染粒子の大部分(97%程
度)が先ず希土セパレータ1によって荒取りされ、残っ
た汚染粒子は次のアモルファスフィルタ2によって中取
りされ、最終的に残った微量の微細な汚染粒子が最終的
にメッシュフィルタ3によって取り除かれる。このた
め、メッシュフィルタ3の負荷が軽減され、そのメッシ
ュを細かくして濾過精度を高めることができ、加工液に
含まれる汚染粒子のNAS等級を従来のそれに対して大
幅に下げることができる(図2参照)。この結果、加工
液の浄化度を格段に高めることができ、製品である歯車
Wに高い表面品位を確保することができる。
【0043】ここで、図3(a)にシェービング加工後
の従来の歯車の歯面(歯筋)の拡大断面を、同図(b)
に本発明に係る浄化装置によって浄化された加工液を用
いてシェービング加工された歯車の歯面(歯筋)の拡大
断面をそれぞれ示すが、両者を比較すれば本発明に係る
浄化装置によって浄化された加工液を用いてシェービン
グ加工すれば極めて高い歯面精度が確保されることが分
かる。
【0044】又、前述のようにメッシュフィルタ3の負
荷が軽減される結果、そのメッシュを細かくして濾過精
度を高めても該メッシュフィルタ3の目詰まりは起こり
にくく、従って、メッシュフィルタ3の寿命が延長され
る。
【0045】ところで、メッシュフィルタ3に目詰まり
が発生すると、該メッシュフィルタ3での流動抵抗が大
きくなるために加工液の流量が低下するが、この加工液
の流量低下が流量センサ23によって検知されてその信
号がコントローラ24に入力されると、コントローラ2
4は所定の流量が得られるように流量調整弁13を開け
てその開度を大きくし、これを繰り返すことによってメ
ッシュフィルタ3の交換時期を遅らせてその寿命を更に
延ばすことができる。
【0046】又、メッシュフィルタ3に目詰まりが発生
すると、該メッシュフィルタ3よりも上流側のラインf
の圧力が上昇するため、この圧力の上昇を圧力計17に
よって検出することよってメッシュフィルタ2の交換時
期を知ることができる。尚、アモルフィスフィルタ2や
メッシュフィルタ3を交換する場合には、常開弁14,
21を閉じ、常閉弁25を開けることによって加工液を
バイパスラインjに流してアモルファスフィルタ2及び
メッシュフィルタ3をバイパスして流す。
【0047】ところで、メッシュフィルタ3に目詰まり
が発生すると、ポンプ9から工作機械の加工点までの循
環経路を流れる加工液の流量が減少するため、この流量
の減少を流量センサ23によって検出することよっても
メッシュフィルタ3の交換時期を知ることができる。
【0048】更に、本実施の形態においては、ラインd
に逆止弁12を設けたため、ポンプ9の駆動を停止して
も逆止弁12よりも下流側に残った加工液がポンプ9及
びタンク6側に逆流することがなく、この加工液はその
まま残留するため、ポンプ9を再起動したときには起動
と同時に加工液が加工部に供給される。
【0049】次に、本発明に係るフィルタ自動洗浄装置
の構成を図4及び図5に基づいて説明する。尚、図4は
本発明に係るフィルタ自動洗浄装置の模式的断面図、図
5は同フィルタ自動洗浄装置の洗浄槽の平断面図であ
る。
【0050】本実施の形態に係るフィルタ自動洗浄装置
は前記アモルファスフィルタ2を自動洗浄する装置であ
って、これは洗浄液を収容する洗浄タンク26と、洗浄
すべきアモルファスフィルタ2を収容セットする洗浄槽
27と、該洗浄槽27内に収容セットされたアモルファ
スフィルタ2を異なる2方向から交互に押圧する4つの
シリンダ28,29,30,31と、洗浄タンク27内
の洗浄液を供給ラインmを経て前記洗浄槽27に供給す
るポンプ32と、洗浄槽27内の洗浄液を前記洗浄タン
ク26に戻すドレーンラインnに設けられたソレノイド
バルブ33と希土セパレータ1を含んで構成されてお
り、洗浄槽27内には該洗浄槽27内の洗浄液の液位を
一定に保つためのフロートスイッチ34が設けられてい
る。
【0051】尚、本実施の形態においては、洗浄槽27
と洗浄液は前記タンク6と加工液をそれぞれ流用し、希
土セパレータ1も前記浄化装置に用いられたものを流用
している。又、本実施の形態では、洗浄槽27内の洗浄
液の液位を一定に保つための液面レベルセンサとして特
にフロートスイッチ34を用いたが、これに限らず超音
波センサ等の他のセンサを用いることができる。
【0052】而して、以上の構成を有するフィルタ自動
洗浄装置を用いてアモルファスフィルタ2は以下の要領
で洗浄される。
【0053】先ず、アモルファスフィルタ2が洗浄槽2
7内に収容セットされ、ポンプ32が駆動されて洗浄タ
ンク26内の洗浄液が汲み上げられて供給ラインmを経
て洗浄槽27内に供給される。所定量の洗浄液が洗浄槽
27内に供給されると、これをフロートスイッチ34が
検出してポンプ32の駆動を停止する。尚、このとき、
ソレノイドバルブ33は閉じられている。
【0054】上記状態において、相対向する2組のシリ
ンダ28,29と30,31を交互に駆動してこれらの
ロッドを互いに直交する2方向から所定回だけ進退させ
て洗浄槽27内にセットされたアモルファスフィルタ2
をもみ洗いし、これに付着した切屑やゴミ等の汚染粒子
を取り除いて該アモルファスフィルタ2を洗浄する。そ
の後、ソレノイドバルブ33を開いて洗浄液をドレーン
ラインnを経て希土セパレータ1に導き、洗浄液に含ま
れた切屑やゴミ等の汚染粒子を取り除いた後、該洗浄液
を洗浄槽27に回収する。そして、所定時間が経過した
後にソレノイドバルブ33を閉じるとともに、ポンプ3
2を再び起動して以上の作業を複数回繰り返す。
【0055】すると、アモルファスフィルタ2は自動的
に洗浄されて再度使用することができるが、以上の洗浄
作業は全自動的になされて作業者による手作業を要しな
いため、作業者は汚れと多大な労力を伴う不快な作業か
らの開放される。
【0056】ここで、フィルタ自動洗浄装置を独立の装
置として構成した場合の種々の形態を図6乃至図10に
それぞれ示す。
【0057】即ち、図6は基本的な構成要素である洗浄
タンク26、洗浄槽27、ポンプ32、ソレノイドバル
ブ33及び不図示のシリンダでフィルタ自動洗浄装置を
構成した例を示し、図7は図6に示すフィルタ自動洗浄
装置において洗浄タンク26内を仕切板35,36で仕
切り、浮上スラッジと沈殿スラッジを仕切板35,36
で堰止めるようにした例を示す。
【0058】又、図8は図6に示すフィルタ自動洗浄装
置に希土セパレータ1を追加した例を示し、図9は図7
に示すフィルタ自動洗浄装置に同じく希土セパレータ1
を追加した例を示す。
【0059】更に、図10は図8に示すフィルタ自動洗
浄装置において、ラインkからエアー又は洗浄液を洗浄
タンク26内の洗浄液に吹き込んで洗浄タンク26内の
洗浄液を撹拌し、洗浄タンク26でのスラッジの沈殿を
防ぐとともに、ポンプ37を駆動して洗浄タンク26内
の浮上スラッジと浮遊スラッジをラインsから希土セパ
レータ1に回収するようにした例を示す。
【0060】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
記載の発明によれば、加工液に含まれる切屑やゴミ等の
汚染粒子が先ず希土セパレータによって荒取りされ、残
った汚染粒子は次のアモルファスフィルタによって中取
りされ、最終的に残った微細な汚染粒子が最終的にメッ
シュフィルタによって取り除かれるため、メッシュフィ
ルタの負荷が軽減され、そのメッシュを細かくして濾過
精度を高めることができ、加工液の浄化度を高めて製品
に高い表面品位を確保することができる。又、メッシュ
フィルタの負荷が軽減される結果、そのメッシュを細か
くして濾過精度を高めても該フィルタの目詰まりは起こ
りにくく、フィルタの寿命を延ばすことができるという
効果が得られる。
【0061】請求項2記載の発明によれば、メッシュフ
ィルタに目詰まりが発生すると、該メッシュフィルタよ
りも上流側のラインの圧力が上昇するため、この圧力の
上昇を圧力センサによって検出することよってフィルタ
の交換時期を知ることができるという効果が得られる。
【0062】請求項3記載の発明によれば、メッシュフ
ィルタに目詰まりが発生すると、ポンプから工作機械の
加工点までの循環経路を流れる加工液の流量が減少する
ため、この流量の減少を流量センサによって検出するこ
とよってフィルタの交換時期を知ることができる。
【0063】請求項4記載の発明によれば、メッシュフ
ィルタに目詰まりが発生すると、該メッシュフィルタで
の流動抵抗が大きくなるために加工液の流量が低下する
が、この加工液の流量低下が流量センサによって検知さ
れ、その流量低下に応じて流量調整弁を開けてその開度
を大きくし、これを繰り返すことによってフィルタの交
換時期を遅らせてその寿命を更に延ばすことができると
いう効果が得られる。
【0064】請求項5記載の発明によれば、アモルファ
スフィルタとポンプの接続経路中にアモルファスフィル
タからポンプ側への加工液の逆流を防ぐ逆止弁を設けた
ため、ポンプの駆動を停止しても逆止弁よりも下流側に
残った加工液がポンプ側に逆流することがなく、ポンプ
を再起動したときに起動と同時に加工液を供給すること
ができるという効果が得られる。
【0065】請求項6記載の発明によれば、フィルタの
洗浄作業はフィルタ自動洗浄装置によって全自動的にな
されて作業者による手作業を要しないため、作業者は汚
れと多大な労力を伴う不快な作業からの開放されるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る浄化装置を備える加工液供給シス
テムの模式的構成図である。
【図2】NAS等級と粒子径との関係を示す図である。
【図3】従来の歯車の歯面(歯筋)と本発明に係る浄化
装置によって浄化された加工液を用いてシェービング加
工された歯車の歯面(歯筋)の拡大断面図である。
【図4】本発明に係るフィルタ自動洗浄装置の模式的断
面図である。
【図5】本発明に係るフィルタ自動洗浄装置の洗浄槽の
平断面図である。
【図6】本発明に係るフィルタ自動洗浄装置の別構成例
を示す模式的断面図である。
【図7】本発明に係るフィルタ自動洗浄装置の別構成例
を示す模式的断面図である。
【図8】本発明に係るフィルタ自動洗浄装置の別構成例
を示す模式的断面図である。
【図9】本発明に係るフィルタ自動洗浄装置の別構成例
を示す模式的断面図である。
【図10】本発明に係るフィルタ自動洗浄装置の別構成
例を示す模式的断面図である。
【図11】従来の浄化装置を備える加工液供給システム
の模式的構成図である。
【符号の説明】
1 希土セパレータ 2 アモルファスフィルタ 3 メッシュフィルタ 9,10 ポンプ 12 逆止弁 13 流量調整弁 17 圧力計(圧力センサ) 23 流量センサ 24 コントローラ 26 洗浄タンク 27 洗浄槽 28〜31 シリンダ 32 ポンプ 33 ソレノイドバルブ(開閉弁)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉ループ経路を循環して工作機械の加工
    点の冷却と潤滑に供される加工液に含まれる異物を除去
    してこれを浄化する加工液の浄化装置において、 加工液の循環経路中に希土セパレータ、アモルファスフ
    ィルタ及びメッシュフィルタを加工液の流れ方向に沿っ
    てこの順に配置したことを特徴とする加工液の浄化装
    置。
  2. 【請求項2】 前記アモルファスフィルタの上流側にポ
    ンプを接続し、該ポンプと前記メッシュフィルタとの間
    の加工液の循環経路中に圧力センサを設けたことを特徴
    とする請求項1記載の加工液の浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記アモルファスフィルタの上流側にポ
    ンプを接続し、該ポンプから工作機械の加工点までの加
    工液の循環経路中に流量センサを設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の加工液の浄化装置。
  4. 【請求項4】 加工液の循環経路中に流量調整弁と流量
    センサを設け、流量センサによって検出される加工液の
    流量に基づいて前記流量調整弁の開度を制御するように
    したことを特徴とする請求項1,2又は3記載の加工液
    の浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記アモルファスフィルタの上流側にポ
    ンプを接続し、両者の接続経路中にアモルファスフィル
    タからポンプ側への加工液の逆流を防ぐ逆止弁を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜3又は4記載の加工液の浄
    化装置。
  6. 【請求項6】 洗浄液を収容する洗浄タンクと、洗浄す
    べきフィルタを収容セットする洗浄槽と、該洗浄槽内に
    収容セットされたフィルタを異なる2方向から交互に押
    圧するシリンダと、洗浄タンク内の洗浄液を前記洗浄槽
    に供給するポンプと、洗浄槽内の洗浄液を前記洗浄タン
    クに戻すラインに設けられた開閉弁を含んで構成される
    ことを特徴とするフィルタ自動洗浄装置。
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