JPH10295084A - 電力変換装置及びその起動方法 - Google Patents

電力変換装置及びその起動方法

Info

Publication number
JPH10295084A
JPH10295084A JP9101678A JP10167897A JPH10295084A JP H10295084 A JPH10295084 A JP H10295084A JP 9101678 A JP9101678 A JP 9101678A JP 10167897 A JP10167897 A JP 10167897A JP H10295084 A JPH10295084 A JP H10295084A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
inverter
power supply
output
reactor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9101678A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3301714B2 (ja
Inventor
Yoshimi Sakurai
芳美 櫻井
Kenji Kubo
謙二 久保
Tamahiko Kanouda
玲彦 叶田
Hideyasu Umetsu
秀恭 梅津
Hideaki Kunisada
秀明 国貞
Keizo Shimada
恵三 嶋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP10167897A priority Critical patent/JP3301714B2/ja
Publication of JPH10295084A publication Critical patent/JPH10295084A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3301714B2 publication Critical patent/JP3301714B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】V結線型インバータの起動時に、V相や中性点
安定化回路に発生する過電流を抑制する。 【解決手段】無停電電源装置は、そのコンバータとイン
バータが三相のうちV相を交流電源20から直流電源1
a,1bの中性点を経て負荷8のV相まで引き通したV
結線型で構成され、さらにスイッチング素子3e、3f
の中点からリアクトル5eを介してV相に接続した中性
点安定化回路を設けてなる。負荷8の無給電時にインバ
ータを起動する場合は、V相電流が0となるVuv、Vvw
が同相またはその近傍の位相で起動する。バイパススイ
ッチ24から切り換えてインバータを起動する場合は、
リアクトル5eの電流が過電流レベル以下となる位相で
起動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換装置に関
し、特にトランスレスV結線方式インバータの起動方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】直流電圧を交流に変換し三相の交流電圧
を出力するインバータとして、従来から三相ブリッジイ
ンバータが採用されてきた。その応用の1つである無停
電電源装置(UPS)は、三相ブリッジコンバータ、蓄
電池、三相ブリッジインバータ、商用電源のバイパス回
路及び出力トランスの構成からなる。
【0003】図8に、従来の無停電電源装置の構成を示
す。この無停電電源装置は三相交流電圧を負荷8に出力
する三相3線式である。入力側には交流電源20があ
り、リアクトル5c、5g、5dを介してスイッチング
素子3g〜3lとダイオード4g〜4lで構成される三
相ブリッジコンバータに接続されている。リアクトル5
gの交流電源側は接地点22aにより接地されている。
この三相ブリッジコンバータは直流電圧源21とスイッ
チング素子3a〜3d、3m、3n及びダイオード4a
〜4d、4m、4nで構成される三相ブリッジインバー
タに接続されている。三相ブリッジインバータはリアク
トル5a、5f、5bを介して負荷8と接続されてい
る。
【0004】上記の構成で、リアクトル5fの負荷側を
接地点22bにより接地した場合、三相ブリッジコンバ
ータのスイッチング素子3jと、三相ブリッジインバー
タのスイッチング素子3cが同時にオンすると、図8の
破線のルートで短絡モードが生じ、直流電圧源21の正
負電極間がリアクトル5g、5fのみを介して短絡され
る。この直流短絡を防止するために出力側に絶縁手段が
必要となり、図示していない出力トランスを設ける。こ
の出力トランスは、無停電電源装置の小型軽量化、低コ
スト化を図る上で大きな障害となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記し
た無停電電源装置等の三相ブリッジコンバータやインバ
ータを、V結線型に置き換えた電力変換装置を提案し
(特願H8−29083号など)、上記した直流短絡の
問題をトランスレスで解決した。なお、V結線型コンバ
ータ及びインバータは、三相のうち2つの線間電圧を制
御するものであり、その制御ベクトルがV字型になるこ
とからV結線型と称している。
【0006】V結線方式の無停電電源装置は後述するよ
うに、三相のうちV相を電源側から負荷側まで引き通
し、V相を接地した状態で受給電する。したがって、V
相を負荷側で接地しても、図8に示したような直流短絡
を生じない。この結果、V結線型コンバータ及びV結線
型インバータを用いた無停電電源装置では、出力トラン
スの省略が可能となる。
【0007】しかし、V結線型インバータないしV結線
方式の無停電電源装置では、V相出力電流に関して過電
流の抑制ができないという問題点がある。すなわち、V
結線方式では、共通相(接地相)であるV相を基準にU
V間及びWV間の線間電圧を制御し、これら2つの線間
電圧により形成される三相交流を負荷に給電する。V相
の出力電流は、V結線型インバータが発生したUV間及
びWV間電圧によって負荷に流れるU相電流とW相電流
の合計値の電流となる。このため、V相の出力電流を単
独に制御することができない。そこで、インバータの起
動時、あるいはバイパス系統電源からインバータ運転へ
の切り換え時に、インバータ出力側フィルタコンデンサ
の充放電電流が発生するが、V相電流については装置の
過電流レベルを超過しても抑制することができない。
【0008】本発明の目的は、上記の課題を解決し、V
結線型インバータの起動時、さらにバイパス系統電源か
らインバータ運転に切り換え時に、装置の過電流を抑制
してV結線型インバータないし無停電電源装置を安全に
起動できる、電力変換装置とその起動方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の起動方法はV結線型インバータを無給電状
態から起動する時と、バイパス系統電源による給電から
V結線型インバータ運転へ切り換える時に、装置内に過
電流が発生しない起動位相で運転することを特徴とす
る。すなわち、無給電のインバータを起動する時はUV
間の線間電圧とVW間の線間電圧がほぼ等しくなる範囲
の第1の起動位相で、バイパス系統電源からインバータ
運転へ切り換える時は、中性点安定化回路に流れる電流
が装置の過電流レベル以下となる範囲の第2の起動位相
で起動する。
【0010】前記第1と第2の起動位相は予め設定さ
れ、運転条件に応じて適宜選択される。このため、交流
電源のUV間電圧(またはVW間)位相を測定し、選択
指定された前記第1または第2の起動位相を検出した時
に、前記V結線型インバータにゲートパルス信号を出力
して起動させる。これによって、インバータの無給電起
動時と、バイパス系統電源からインバータ運転へ切り換
える時に出力電流の過電流を抑制することができる。
【0011】本発明の起動方法を適用する電力変換装置
は、複数の直流電流貯蔵器(直流電源)の両端をそれぞ
れ正相と負相、その中点を中性相とする3線直流の各相
を3相交流に変換して負荷に出力する電力変換装置にお
いて、三相のうちV相を前記直流電源の前記中性点から
負荷側まで引き通し、かつ接地したV結線型のインバー
タを有し、前記インバータの起動時に当該装置の過電流
を抑制できる起動位相を設定し、UV(またはVW間)
の線間電圧の位相が前記起動位相となるときに前記イン
バータを起動する制御手段を設けてなる。
【0012】また、本発明を無停電電源装置に適用した
場合は、入力する三相交流を正相、中性相及び負相から
なる3線直流に変換する順変換器と、該3線直流の各相
を3相交流に変換して負荷に出力するインバータと、前
記3線直流の正相と負相の間に複数の直列直流電流貯蔵
器(直流電源)の両端及び前記中性相に前記直流電源の
中点をそれぞれ接続してなる電力変換装置において、前
記順変換器および前記インバータは前記正相と前記負相
に並列に接続した2個のハーフブリッジ型変換回路をそ
れぞれ有し、さらに、前記直流電源と並列に接続した2
直列スイッチ素子及びその中点と前記中性相の間に接続
したリアクトルからなる中性点安定化回路を有し、前記
インバータの起動時、無給電状態のときは前記中性相の
電流、他電源等からの切換えのときは前記中性点安定化
回路の電流がそれぞれ前記電力変換装置の過電流レベル
を越えないように予め設定した起動位相により、前記イ
ンバータの2個のハーフブリッジ型変換回路の点弧制御
を開始するインバータ制御手段を設けてなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて詳細に説明する。図1はV結線方式の無停電電
源装置の主回路と制御回路を示したものである。1a、
1bは直流電圧源、3a〜3dはインバータを構成する
スイッチング素子、3g〜3jはコンバータを構成する
スイッチング素子、8は負荷、20は交流電源、22a
は接地点である。また、スイッチング素子3e、3fな
どで構成する中性点安定化回路は、中性点の電位変動に
よる直流電圧源1a、1bの電圧変動を抑制する。な
お、図示の直流電圧源はコンデンサ1a、1bの直列体
により形成されているが、蓄電池の直列体またはコンデ
ンサと蓄電池を並列に用いてもよい。
【0014】インバータの主回路は次のように構成され
ている。入力側にある直流電圧源1a、1bは、その接
続点が接地点22aに接続される。また、直流電圧源1
aの正極側と直流電圧源1bの負極側の間に、スイッチ
ング素子3aと3bの直列体と、スイッチング素子3c
と3dの直列体がそれぞれ接続される。スイッチング素
子3a〜3dにはダイオード4a〜4dが逆並列に接続
される。スイッチング素子3a〜3dの制御端子には図
示を省略したドライブ回路があり、PN信号作成及びデ
ッドタイム付加回路9a、9bに接続される。また、ス
イッチング素子3aと3bの接続点にリアクトル5aの
一端が接続され、その他端が負荷8に接続される。この
リアクトル5aと負荷8との間の配線をU相と称す。ス
イッチング素子3cと3dとの接続点にリアクトル5b
の一端が接続され、他端が負荷8に接続される。このリ
アクトル5bと負荷8との間の配線をW相と称す。負荷
8は接地点22aとも接続され、この配線をV相と称
す。U相とV相との間にコンデンサ6aと電圧検出手段
7aが接続され、W相とV相との間にはコンデンサ6b
と電圧検出手段7bが接続される。
【0015】コンバータの主回路は次のように構成され
ている。スイッチング素子3gと3hの直列体と、スイ
ッチング素子3iと3jの直列体は直流電圧源1a、1
bの両端に接続される。交流電源20の三相のうちV相
は接地点22aで接地され、直流電圧源1a、1bの中
点を通り負荷8に接続されている。また、交流電源20
のU相はリアクトル5c、V相はリアクトル5dに接続
され、リアクトル5cはスイッチング素子3gと3hの
接続点に、リアクトル5dはスイッチング素子3iと3
jの接続点に接続される。スイッチング素子3g〜3j
にはそれぞれダイオード4g〜4jが逆並列に接続され
ている。スイッチング素子3g〜3jの制御端子は図示
を省略したドライブ回路を介してコンバータ制御回路2
3に接続される。
【0016】交流電源20からコンバータに入力される
U、V、W相はそれぞれバイパス系統電源27に接続さ
れる。バイパス系統電源27は双方向スイッチ24を介
してインバータのU、V、W相出力に接続され、負荷8
へ出力される。
【0017】中性点安定化回路は、スイッチング素子3
eと3fの直列体は直流電圧源1a、1bの両端に接続
され、直列体の接続点はリアクトル5eを介して中性点
のV相に接続される。スイッチング素子3e、3fには
それぞれダイオード4e、4fが逆並列に接続されてい
る。スイッチング素子3e、3fの制御端子は図示を省
略しているドライブ回路を介して中性点安定化回路制御
回路25に接続される。
【0018】次に、制御回路の構成を説明する。正弦波
作成回路19a、19bと基準電圧指令12との積算と
制御回路15a、15bとの間に切り換えスイッチ31
a、31bを設け、切り換えスイッチの片方の入力に電
圧検出手段7c、7dの出力が接続される。また、電圧
検出手段7cの出力はゼロクロス回路28に入力され
る。ゼロクロス回路28の出力はスイッチ29に入力さ
れる。スイッチ29は積分器11の出力とPI制御回路
30の間に設け、この間のオン、オフをゼロクロス回路
28の出力の状態に応じて制御する。
【0019】ゼロクロス回路28は交流電源20の線間
電圧Vuvの位相を監視し、Vuvが負電圧から正電圧
に変化する時にパルス信号を発生する。このパルス信号
は交流電源20のゼロクロス位相を示すことになる。こ
のパルス信号をスイッチ29に入力することにより、交
流電源20の位相が0の時の制御回路内部の位相情報が
PI制御回路30に伝えられる。PI制御回路30では
この位相Δθを増幅して周波数の誤差Δωとして出力す
る。そして、基準周波数指令10からΔωを減算して積
分器11に入力する周波数を調節することにより、制御
回路内部の位相及び周波数を交流電源20の線間電圧の
周波数及び位相に同期させる。
【0020】PI制御回路30の出力で基準周波数指令
10の出力を補正した結果が積分器11に入力され、積
分器11の出力は正弦波作成回路19aに入力される。
さらに、π/3を加算して正弦波作成回路19bにも入
力される。正弦波作成回路19a、19bの出力は基準
電圧指令12からの出力とそれぞれ積算し、積算結果は
直接及び加算器を介して制御回路15a、15bに入力
される。これらの加算器には電圧検出手段7a、7bの
出力も入力され、制御回路15a、15bの出力はPW
M信号作成回路16a、16bを介してAND回路17
a、17bの一方の入力端子にそれぞれ入力される。
【0021】また、積分器11の出力は起動位相検出回
路14にも入力される。起動位相検出回路14の出力は
ラッチ回路18の一方の入力端子に入力され、ラッチ回
路18のもう片方の入力端子には起動スイッチ13が接
続される。このラッチ回路18の出力はAND回路17
a、17bの片方の入力端子に接続され、AND回路1
7a、17bの出力はPN信号作成及びデッドタイム付
加回路9a、9bに出力される。なお、シーケンス制御
回路40は、インバータ、コンバータ及び中性点安定化
回路の起動、停止等を管理するシーケンス制御を行うも
のであり、起動スイッチ13に起動指令を与える。さら
に、起動位相検出回路14にインバータを起動する位相
を与える。
【0022】上記のように構成される無停電電源装置
は、常時インバータ給電方式であり、交流電源をコンバ
ータで直流電力に変換し、この直流電力をインバータで
交流電力に変換して負荷に給電する。交流電源異常時に
は蓄電池の直流電力をインバータに供給して交流電力に
変換する。さらに、無停電電源装置が過電流等で停止し
た場合は、バイパス電源に切り換えて負荷に供給し、無
停電電源装置が復旧した後にバイパス給電からインバー
タ給電に切り換えて負荷に給電する。したがって、イン
バータの起動としては、負荷に電力が供給されていない
無給電状態でインバータを起動して電力を給電する場合
と、バイパス給電からインバータ給電に切り換える時に
インバータを起動して電力を負荷に給電する場合があ
る。
【0023】次に、図1の無停電電源装置の動作を詳細
に説明する。V結線型コンバータを形成するスイッチン
グ素子3g〜3jはコンバータ制御回路23により制御
される。スイッチング素子3g〜3jにゲートパルス信
号が入力されるとパルス幅(PWM)制御され、直流電
圧源1a、1bの間に直流電圧を発生する。コンバータ
制御回路23は実際には直流電圧源1a、1bの電圧を
フィードバックし、この電圧が一定になるように制御す
る。また、コンバータ制御回路23はリアクトル5c、
5dの電流もフィードバックし、これらの電流が交流電
源20のU相、W相電圧に比例した正弦波になるように
制御する。
【0024】次に、中性点安定化回路のスイッチング素
子3e、3fの制御動作を説明する。図2に、中性点安
定化回路の制御回路の構成を示す。制御回路25では、
直流電圧源1a、1bの両端電圧Vc1、Vc2を電圧検出
器255、256で検出し、加算器257で減算する。
加算器257の出力は、制御補償器251を介して比較
器253へ出力される。比較器253では、制御補償器
251の出力と三角波発生器252の出力を比較して、
PWM信号を出力する。このPWM信号をPN信号作成
及びデッドタイム付加回路254に出力し、図示を省略
しているドライブ回路を介してスイッチング素子3e、
3fを交互にオン・オフする。
【0025】図3に、中性点安定化回路の動作波形を示
す。(a)はVc1>Vc2の場合、(b)はVc1<Vc2の
場合である。
【0026】まず、Vc1>Vc2の場合、加算器257の
出力が正になるので、比較器253の出力であるPWM
信号は正レベルのパルス幅が大きくなる。すなわち、ス
イッチング周期をT、正側のスイッチング素子の制御期
間をton1、負側のスイッチング素子の制御期間をton2
とすれば、ton1>ton2となる。このとき、リアクトル
5eの両端電圧Vstbは(a)に図示する向きの電圧と
なる。したがって、一周期TにおけるVstbの積分値は
正になり、リアクトル5eに流れる電流Istbは、図示
のように正方向に増加する。この正方向のIstbはVc1
を減少し、Vc2を増加するように作用する。
【0027】次に、Vc1<Vc2の場合、加算器257の
出力が負になるので、比較器253の出力であるPWM
信号は正レベルのパルス幅が小さく、ton1<ton2とな
る。リアクトル5eの両端電圧Vstbは(b)のように
なるので、一周期TにおけるVstbの積分値は負にな
り、リアクトル5eに流れる電流Istbは、図示のよう
に負方向に増加する。この負方向のIstbはVc1を増加
し、Vc2を減少するように作用する。
【0028】このように、中性点安定化回路はVc1とV
c2の差電圧を解消し、両者を等しくするように動作する
ので、直流電圧源1a、1bの両端電圧が安定する。こ
の中性点回路及び上述のコンバータは、シーケンス制御
回路40の指示によってインバータの起動前に動作す
る。直流電圧源1a、1bの両端電圧が安定化した後
に、シーケンス制御回路40はインバータを起動する。
【0029】一方、V結線型インバータは次のように動
作する。基準周波数指令10はインバータの交流出力電
圧の周波数を設定し、この設定周波数をPI制御回路3
0の出力で補正して積分器11に入力する。積分器11
は周波数を時間領域で積分し、位相情報を出力する。
【0030】図4に、インバータと制御回路の動作波形
を示す。図示の積分器11の出力波形に示すように、位
相は−πとπの間で単調に増加する鉅歯状波である。こ
の位相θuvは交流電源20の線間電圧Vuvに同期し、し
たがってインバータのU相とV相の間の出力線間電圧V
uvの位相に相当する。
【0031】位相θuvは正弦波作成回路19aに入力さ
れて、正弦波sinθuvとして出力する。一方で、θuv
にπ/3を加算する。加算した位相はW相とV相の間の
線間電圧Vwvの位相に相当し、このθwvは正弦波作成回
路19bに入力されて、sinθwvを出力する。なお、
本実施例では線間電圧Vuvを基準に説明しているが、線
間電圧Vwvを基準としてもよい。いずれにしても、基準
となる電源電圧と同期して動作させる。
【0032】基準電圧指令12はインバータの線間出力
電圧の基準値で、線間電圧実効値のルート2倍である。
また、sinθuvとsinθwvは基準電圧指令12の出
力と積算して、UV、WVの線間電圧の指令値Vuv(r
ef)、Vwv(ref)を作成する。電圧検出手段7
a、7bにより検出したインバータ出力電圧Vuv、Vwv
は、これらの指令値であるVuv(ref)、Vwv(re
f)から減算し制御回路15a、15bに入力される。
制御回路15a、15bにはVuv(ref)、Vwv(r
ef)が直接入力され、これらの値を用いてUV、WV
間に出力する電圧の変調率Muv、Mwvを演算し、P
WM信号作成回路16a、16bに出力する。PWM信
号作成回路16a、16bでは、変調率Muv、Mwv
をキャリア信号波と比較してPWM信号を出力する。キ
ャリア信号波は、スイッチング素子3a〜3dを駆動す
るスイッチング周波数で振動する三角波である。
【0033】このとき、起動スイッチ13がオフ状態で
は起動位相検出回路14の出力に関わらず、ラッチ回路
18の出力はLowレベルである。このため、AND回
路17a、17bの出力はLowレベルである。PN信
号作成及びデッドタイム付加回路9a、9bはP側(上
アーム3a、3c)、N側(下アーム3b、3d)のス
イッチング素子に駆動信号を振り分け、デッドタイムを
付加する役割を持っている。
【0034】起動位相検出回路14は、積分器11の出
力が5π/6のときにHighレベルになる。この位相
は、図5のインバータ動作波形に示すように、線間電圧
VuvとVvwが等しくなる位相である。しかし、起動
スイッチ13がオフ状態であるうちは、起動位相検出回
路14の出力がHighレベルになってもラッチ回路1
8の出力はLowレベルのままであり、上下のスイッチ
ング素子は全てオフ状態のままである。一方、起動スイ
ッチ13がオン状態になっても、起動位相検出回路14
の出力がLowレベルの時にはラッチ回路18の出力は
Lowレベルを維持するため、インバータのスイッチン
グ素子3a〜3dは全てオフ状態のままである。
【0035】次に、起動スイッチ13がオン状態とな
り、起動位相検出回路14の出力がHighレベルにな
った時にラッチ回路18の出力がHighレベルに反転
し、AND回路17a、17bはPWM信号作成回路1
6a、16bの出力信号を出力する。このとき、インバ
ータを構成するスイッチング素子3a〜3dがスイッチ
ング動作を開始し、インバータが起動する。
【0036】すなわち、インバータ出力電圧VuvとVvw
が等しい起動位相(1)から、インバータが起動する。
線間電圧VuvとVvwが等しいとき、U相電流とW相電流
は大きさが等しく符号が逆になるから、V相電流は原理
的に0となる。上記のようにVuvとVvwが等しくなる位
相は、図5の三相交流の線間電圧と相電圧の関係から、
Vuvの位相として150(deg)または330(de
g)となり、V相の電圧が0である。このように、無給
電状態の負荷8に給電する場合は、VuvとVvwが等しい
位相からインバータを起動することにより、インバータ
起動時の過電流の発生を抑制できる。
【0037】ところで、本実施例の無停電電源装置は、
負荷に電力が給電された状態でインバータを起動する場
合がある。例えば、バイパス給電から復旧してインバー
タ給電に切り換える場合や、保守電源で負荷に給電した
後にインバータ給電に切り換える場合などである。以下
では、給電中の負荷に対応するインバータの起動位相に
ついて説明する。
【0038】図6に、インバータ出力電圧(UV線間電
圧)の起動位相を変えた時のV相電流と中性点安定化回
路のピーク電流の変化を示す。黒丸印の曲線が無給電時
の特性を示し、黒角印の曲線がバイパス給電からインバ
ータ給電に切り換えた時の特性を示す。前述のように無
給電状態からインバータを起動する場合は、VuvとV
vwが等しい(1)の位相(150deg)から起動す
ると、インバータ起動時の電流ピーク値が最小となる。
【0039】しかし、バイパス給電からインバータ給電
に切り換える時は、中性点安定化回路のリアクトル5e
に流れる電流が、図示のように黒角印で示す特性となる
ことがわかった。リアクトル5eに流れる電流は、図1
の構成においては無制御となるV相電流である。したが
って、バイパス給電からインバータ給電に切り換える場
合、リアクトル5eの過電流を抑制するための起動位相
は、過電流レベル以下となる(4)の範囲で、例えば
(2)の位相(≒80deg)とするのが望ましい。こ
の点に着目して、バイパス給電からインバータ給電に切
り換える場合の動作を説明する。
【0040】インバータが停止した場合に負荷8への給
電が停止しないように、バイパス系統電源27の双方向
スイッチ24をオン状態とし、負荷8への給電がバイパ
ス系統電源で行われる。このとき、起動スイッチ13は
オフ状態であり、インバータは停止状態である。次に、
バイパス系統電源27によるバイパス給電からインバー
タ給電に切り換わる時は、切り換えスイッチ31a、3
1bは電圧検出手段7c、7dの側になっている。
【0041】ここで、インバータを起動するときは、シ
ーケンス制御回路40からの指令に従って、まず起動ス
イッチ13をオンする。このとき、積分器11から出力
される位相情報θuvは、交流電源20の周波数及び位
相に同期している。さらに、シーケンス制御回路40か
ら、インバータが起動すべき設定位相を起動位相検出回
路14に与える。この設定位相は、前述の図3の関係か
ら求めたもので、具体的には図6の(2)に示すインバ
ータ起動位相である。
【0042】起動位相検出回路14では、交流電源20
のUV間電圧の位相が設定位相となった時にパルス信号
が出力され、ラッチ回路18の出力はLowレベルから
Highレベルに転じる。この瞬間に、PWM信号作成
回路16a、16bの出力であるゲートパルス信号がA
ND回路17a、17bを介してPN信号作成回路及び
デッドタイム付加回路9a、9bに出力され、インバー
タが起動する。また、ラッチ回路18の出力がLowレ
ベルからHighレベルに転じた瞬間に、双方向スイッ
チ24をオフする。この時、インバータの基準電圧は切
り換えスイッチ31a、31bにより、交流電源20の
線間電圧が選択されているので、交流電源20の電圧が
インバータの出力電圧に反映され、切り換え時に負荷8
に電圧変動を与えることがない。さらに、図6の特性か
ら、インバータ起動時の過電流も抑制される。図7に、
このときのインバータの動作波形を示す。
【0043】上記のようなシーケンスで、バイパス給電
からインバータ給電への切り換えを行うことにより、バ
イパス系統からインバータへのインラッシュ電流を抑制
することができ、さらに、バイパス給電からインバータ
給電に切り換える時のインバータ起動位相は、電流ピー
ク値が小さくなる起動位相であることから、過電流の発
生も抑制できることになる。
【0044】一方、インバータの停止に関しては、シー
ケンス制御回路40からの指令に応じて、起動スイッチ
13をオフ状態に戻せばラッチ回路18の出力は直ちに
Lowレベルに転じ、AND回路17a、17bにより
インバータのゲートパルス信号は出力されない。
【0045】以上述べたように、無給電状態のインバー
タ起動は、線間電圧VuvとVvwが等しい位相から起
動することによりインバータ起動時の過電流の発生を抑
制し、バイパス給電からインバータ給電に切り換える時
のインバータ起動は、前記起動位相とは別に、過電流の
発生を抑制できる所定位相範囲に予め設定した起動位相
でインバータを起動することにより、インバータ起動時
の過電流を抑制できることになる。
【0046】また、本実施形態の無停電電源装置の運転
あるいは動作状態は、シーケンス制御回路によって監視
しているので、どの状態からインバータを起動するかに
ついての把握ができ、運転状態に応じた指令を起動位相
検出回路14に出力することで、起動位相に応じた動作
をさせることが可能である。
【0047】なお、本実施形態のスイッチング素子3a
〜3dでは、IGBT(InsulatedGate Bipolar Transi
stor)を使用しているが、バイポーラパワートランジス
タやGTO(Gate Turn Off Thyristor)、MOSFE
Tなどの各種パワースイッチング素子を使用することが
可能である。負荷については、三相交流を受電して動作
する電気回路であればよく、線形負荷、整流器負荷、モ
ータなどが挙げられる。また、本実施形態の制御回路は
ハードウエアで構成したが、マイクロコンピュータを用
いたソフトウエアで実現することが可能である。
【0048】以上、本発明の実施形態によれば、無停電
電源装置の運転状態に応じて設定されている起動位相で
インバータを起動することが可能となり、インバータ起
動時に発生する過電流を抑制できる。これにより、良好
なインバータ起動動作が可能となり、負荷に安定した電
力を給電できるという効果がある。
【0049】本発明の他の実施の形態として、無給電状
態からのインバータ起動と、バイパス給電からインバー
タ給電に切り換える時のインバータ起動のいずれの場合
も、無停電電源装置が過電流を検知してその動作を停止
させない起動位相を設定してインバータを起動すること
である。
【0050】すなわち、図6の関係に示すように、無給
電時の特性とバイパス給電からインバータ給電へ切り換
えるときの特性から、これらの特性が一致するUV線間
電圧位相(3)の近傍でインバータを起動する。すなわ
ち、起動位相に位相(3)ないしその近傍の値を設定
し、この起動位相を起動位相検出回路14に与えて、イ
ンバータを起動すればよい。この場合、無給電状態の場
合も、バイパス給電からインバータ給電へ切り換える場
合も、電流ピークは過電流レベル以下に抑えられるの
で、無停電電源装置が異常で動作停止になることがな
い。また、給電状態に応じてインバータ起動位相を変え
る必要もない。
【0051】さらに、本発明の他の実施形態として、無
停電電源装置の過電流レベルを設定し、図6の関係から
求まるUV線間電圧位相の範囲をインバータの起動位相
として設定することである。図6において、インバータ
起動時の電流ピーク値が過電流レベル以下となる範囲
は、図示の(4)の起動位相範囲でインバータを起動し
た場合である。もちろん、この起動位相範囲は過電流レ
ベルによって変更する。
【0052】したがって、起動位相に図5の(4)の位
相範囲の値を設定して起動位相検出回路14に出力し、
前述した動作によりインバータを起動すればよい。この
場合も無給電状態、バイパス給電からインバータ給電へ
切り換えるいずれの場合でも、インバータ起動時の過電
流が抑制でき、かつ、給電状態に応じてインバータ起動
位相を変える必要もない。
【0053】なお、上記の各実施形態では、直流電源の
中性点の電位変動を安定化する中性点安定化回路を設け
ている。しかし、中性点安定化回路を用いず、直流電圧
源となるコンデンサの容量を大きくして電位変動を吸収
する構成にも、本発明を適用できる。すなわち、無給電
状態からのインバータ起動はVuvとVvwが等しい位相か
ら起動する。また、バイパス給電から切り換えるときの
インバータ起動は、コンバータ側とインバータ側のV相
電流の差電流が小さくなる起動位相を予め設定し、この
起動位相でインバータを起動して、バイパス系統からイ
ンバータへのインラッシュ電流を抑制する。これによ
り、無停電電源装置の運転状態に応じて、インバータ起
動時の過電流を抑制し、安全な起動が可能になる。
【0054】
【発明の効果】本発明は、V結線型インバータの起動位
相を、無給電時あるいはバイパス給電系統からの切り換
え時などの運転状態に応じて決定し、インバータ起動時
に過電流が流れるというV結線型インバータの課題を解
決した。これにより、V結線型インバータの安全な起動
が実現でき、従来の三相ブリッジインバータをV結線型
インバータに置き換えることが可能となり、従来の三相
ブリッジインバータ、コンバータと比較して、スイッチ
ング素子数が少なくて済み、小型化や、低コスト化を実
現することができる。
【0055】また、無停電電源装置においては、V結線
型コンバータとV結線型インバータの組み合わせを採用
できるので、従来の三相ブリッジの構成でインバータの
出力側に設けていたトランスが不要となり、電源装置の
体積、重量、コストを大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の1例を示すV結線方式無停
電電源装置の構成図。
【図2】図1における中性点安定化回路制御回路の詳細
を示す構成図。
【図3】中性点安定化回路における電源電圧の安定化の
動作を説明する説明図。
【図4】無給電時のインバータ起動の制御回路の動作を
説明する説明図。
【図5】インバータの出力電圧とUV線間電圧位相の関
係を示す説明図。
【図6】インバータの運転状態に応じたUV線間電圧位
相とV相及び中性点安定化回路(リアクトル)のピーク
電流の挙動を示す説明図。
【図7】バイパス給電から切り換えるインバータ起動の
動作を説明する説明図。
【図8】三相ブリッジによる従来の無停電電源装置を示
す構成図。
【符号の説明】
1a,1b…直流電圧源、3a〜3n…スイッチング素
子、4a〜4n…ダイオード、5a〜5g…リアクト
ル、6a,6b…コンデンサ、7a〜7d…電圧検出手
段、8…負荷、9a,9b…PN信号作成及びデッドタ
イム付加回路、10…基準周波数指令、11…積分器、
12…基準電圧指令、13…起動スイッチ、14…起動
位相検出回路、15a,15b…制御回路、16a,1
6b…PWM信号作成回路、17a,17b…AND回
路、18…ラッチ回路、19a,19b…正弦波作成回
路、20…交流電源、21…直流電圧源、22a,22
b…接地点、23…コンバータ制御回路、24…双方向
スイッチ、25…中性点安定化回路の制御回路、27…
バイパス系統、28…ゼロクロス回路、29…スイッ
チ、30…積分(PI)制御回路、31a,31b…切
り換えスイッチ、40…シーケンス制御回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅津 秀恭 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 国貞 秀明 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 嶋田 恵三 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力する三相交流を正相、中性相及び負
    相からなる3線直流に変換する順変換器と、該3線直流
    の各相を3相交流に変換して負荷に出力するインバータ
    と、前記3線直流の正相と負相の間に複数の直列直流電
    流貯蔵器(以下、直流電圧源と呼ぶ)の両端及び前記中
    性相に前記直流電圧源の中点をそれぞれ接続してなる電
    力変換装置において、 前記インバータは2個のハーフブリッジを有するV結線
    型からなり、また、前記直流電源に並列接続したハーフ
    ブリッジとその中点と前記中性相の間に接続したリアク
    トルからなる中性点安定化回路を有している場合に、前
    記インバータ運転の起動時に、前記電力変換装置の過電
    流レベルを越えることのない所定の起動位相から起動す
    ることを特徴とする電力変換装置の起動方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記インバータの起動時に前記負荷が無給電状態であれ
    ば、前記起動位相は前記中性相の相電圧の出力がほぼ0
    となる範囲に設定されることを特徴とする電力変換装置
    の起動方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記起動位相は、前記インバータから出力する線間電圧
    Vuvの位相がほぼ、5π/6または11π/6となる
    電力変換装置の起動方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、 前記インバータの起動時に前記負荷が給電状態であれ
    ば、前記起動位相は前記中性点安定化回路の電流が前記
    過電流レベル以下となる範囲に設定されることを特徴と
    する電力変換装置の起動方法。
  5. 【請求項5】 入力する三相交流を正相、中性相及び負
    相からなる3線直流に変換する順変換器と、該3線直流
    の各相を3相交流に変換して負荷に出力するインバータ
    と、前記3線直流の正相と負相の間に複数の直列直流電
    流貯蔵器(以下、直流電圧源と呼ぶ)の両端及び前記中
    性相に前記直流電圧源の中点をそれぞれ接続してなる電
    力変換装置において、 前記インバータは2個のハーフブリッジを有するV結線
    型からなり、また、前記直流電源に並列接続したハーフ
    ブリッジとその中点と前記中性相の間に接続したリアク
    トルからなる中性点安定化回路を有している場合に、前
    記中性相に流れる電流の時間的変化を抑制するように前
    記中性点安定化回路を制御した後に、前記電力変換装置
    の過電流レベルを越えることのない所定の起動位相から
    前記インバータを起動することを特徴とする電力変換装
    置の起動方法。
  6. 【請求項6】 入力する三相交流を正相、中性相及び負
    相からなる3線直流に変換する順変換器と、該3線直流
    の各相を3相交流に変換して負荷に出力するインバータ
    と、前記3線直流の正相と負相の間に複数の直流電源の
    両端及び前記中性相に前記直流電源の中点をそれぞれ接
    続してなる電力変換装置において、 前記順変換器および前記インバータは前記正相と前記負
    相に並列に接続した2個のハーフブリッジ型変換回路を
    それぞれ有し、また、前記直流電源と並列に2直列スイ
    ッチ素子と該各素子のそれぞれに逆並列接続したダイオ
    ードと前記2直列スイッチ素子の中点と前記中性相との
    間に接続したリアクトルからなる中性点安定化回路を有
    し、 前記インバータの起動時に、前記電力変換装置の過電流
    レベルを越えないように前記負荷の給電または無給電の
    状態に応じて予め設定した起動位相で前記2個のハーフ
    ブリッジ型変換回路の点弧制御を開始するインバータ制
    御手段を有していることを特徴とする電力変換装置。
  7. 【請求項7】 直列に接続された第1と第2の直流電源
    の両端間に、第1と第2のスイッチング素子(3a,3
    b)の直列体と、第3と第4のスイッチング素子(3
    c,3d)の直列体と、第5と第6のスイッチング素子
    (3e,3f)の直列体をそれぞれ接続し、前記第1の
    直流電源と前記第2の直流電源の間の接続点を接地点と
    し、前記第1と第2のスイッチング素子の間の接続点に
    第1のリアクトル(5a)の一端を接続し、前記第1の
    リアクトルの他端を第1の出力点(U)とし、前記2つ
    の直流電源の接続点を第2の出力点(V)とし、前記第
    3と第4のスイッチング素子の接続点に第2のリアクト
    ル(5b)の一端を接続し、前記第2のリアクトルの他
    端を第3の出力点(W)とし、前記第1の出力点と前記
    第2の出力点との間に第1のコンデンサ(6a)を接続
    し、前記第2の出力点と前記第3の出力点との間に第2
    のコンデンサ(6b)を接続し、前記第5と第6のスイ
    ッチング素子の接続点に第3のリアクトル(5e)の一
    端を接続し、前記第3のリアクトルの他端を第2の出力
    点に接続して構成したインバータにより、前記第1と第
    2の直流電源による3線直流を三相交流に変換して前記
    第1、第2及び第3の出力点から負荷に供給する電力変
    換装置において、 前記第2の出力点の(V)相電圧出力がほぼ0となる第
    1の起動位相と、前記第3のリアクトルの電流が前記電
    力変換装置の過電流レベル以下となる第2の起動位相と
    を予め設定し、前記インバータの起動直前の負荷状態に
    応じて選択される前記第1または第2の起動位相によ
    り、前記第1と第2のスイッチング素子と、前記第3と
    第4のスイッチング素子(3c,3d)の点弧制御を開
    始するインバータ制御手段を設けたことを特徴とする電
    力変換装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記直流電源の一側で前記3つの直列体を接続した側と
    の反対側に、第7と第8のスイッチング素子(3g,3
    h)の直列体と、第9と第10のスイッチング素子(3
    i,3j)の直列体をそれぞれ接続し、前記第7と第8
    のスイッチング素子の間の接続点に第4のリアクトル
    (5c)の一端を接続し、前記第4のリアクトルの他端
    を三相交流電源の第1の相(U)と接続し、第9と第1
    0のスイッチング素子間の接続点に第5のリアクトル
    (5d)の一端を接続し、前記第5のリアクトルの他端
    を前記三相交流電源の第3の相(W)と接続し、前記三
    相交流電源の第2の相(V)と前記直流電源の接続点
    (第2の出力点)を接続し、前記三相交流電源の各相を
    前記3線直流に変換して前記直流電源を充電する順変換
    器を構成し、かつ、前記三相交流電源から前記負荷に給
    電するバイパス系統と、該バイパス系統からの給電と前
    記インバータからの給電を切り換えるスイッチ手段を備
    え、 前記インバータ制御手段は、前記バイパス系統から前記
    インバータに切り換えて前記負荷への給電を行う場合
    に、前記第2の起動位相で起動することを特徴とする電
    力変換装置。
JP10167897A 1997-04-18 1997-04-18 電力変換装置及びその起動方法 Expired - Lifetime JP3301714B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10167897A JP3301714B2 (ja) 1997-04-18 1997-04-18 電力変換装置及びその起動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10167897A JP3301714B2 (ja) 1997-04-18 1997-04-18 電力変換装置及びその起動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10295084A true JPH10295084A (ja) 1998-11-04
JP3301714B2 JP3301714B2 (ja) 2002-07-15

Family

ID=14307018

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10167897A Expired - Lifetime JP3301714B2 (ja) 1997-04-18 1997-04-18 電力変換装置及びその起動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3301714B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005253262A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
JP2007221902A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
JP2010172141A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Sanken Electric Co Ltd 3相電力変換装置
JP2010279117A (ja) * 2009-05-27 2010-12-09 Sanken Electric Co Ltd 3相電力変換装置
WO2013157051A1 (ja) * 2012-04-19 2013-10-24 富士電機株式会社 インバータ回路
JP2014033565A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
WO2014064884A1 (ja) * 2012-10-23 2014-05-01 パナソニック株式会社 電力変換装置
JP2016021801A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 東芝三菱電機産業システム株式会社 無停電電源装置
JP2018074623A (ja) * 2016-10-24 2018-05-10 富士電機株式会社 無停電電源装置
JP2020005479A (ja) * 2018-07-02 2020-01-09 サンケン電気株式会社 三相電力変換装置及び無停電電源装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5282855B2 (ja) 2010-11-17 2013-09-04 富士電機株式会社 交流−交流変換装置

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005253262A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
JP2007221902A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
JP2010172141A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Sanken Electric Co Ltd 3相電力変換装置
JP2010279117A (ja) * 2009-05-27 2010-12-09 Sanken Electric Co Ltd 3相電力変換装置
US8995152B2 (en) 2012-04-19 2015-03-31 Fuji Electric Co., Ltd. Inverter circuit
WO2013157051A1 (ja) * 2012-04-19 2013-10-24 富士電機株式会社 インバータ回路
JP2013223408A (ja) * 2012-04-19 2013-10-28 Fuji Electric Co Ltd インバータ回路
EP2677654A4 (en) * 2012-04-19 2016-04-13 Fuji Electric Co Ltd INVERTER CIRCUIT
JP2014033565A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置
JP2014087160A (ja) * 2012-10-23 2014-05-12 Panasonic Corp 電力変換装置
WO2014064884A1 (ja) * 2012-10-23 2014-05-01 パナソニック株式会社 電力変換装置
EP2913916A4 (en) * 2012-10-23 2016-06-29 Panasonic Ip Man Co Ltd POWER CONVERTER
US9515577B2 (en) 2012-10-23 2016-12-06 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Power conversion device
JP2016021801A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 東芝三菱電機産業システム株式会社 無停電電源装置
JP2018074623A (ja) * 2016-10-24 2018-05-10 富士電機株式会社 無停電電源装置
JP2020005479A (ja) * 2018-07-02 2020-01-09 サンケン電気株式会社 三相電力変換装置及び無停電電源装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3301714B2 (ja) 2002-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7602626B2 (en) Power conversion apparatus
JP2760666B2 (ja) Pwmコンバ―タの制御方法及び装置
JP6571903B1 (ja) 無停電電源装置
JP6706390B2 (ja) 電力変換装置
JP3301714B2 (ja) 電力変換装置及びその起動方法
JP3469918B2 (ja) 無停電電源装置
US6960901B2 (en) Bi-directional DC/DC power converter having a neutral terminal
JP5490263B2 (ja) 電力変換装置
JP3862320B2 (ja) 系統連系型インバータ装置
JPH05344736A (ja) 電力回生制御装置
JP2000139085A (ja) 電力変換装置
WO2011013187A1 (ja) 自励式無効電力補償装置
JPH04334977A (ja) 電力変換装置
JPH10146062A (ja) インバータの運転方法
KR20150062999A (ko) 에너지 저장 장치용 충전 회로를 포함하는 전기 구동 시스템, 그리고 에너지 저장 장치의 작동 방법
JP2003309977A (ja) 電力変換装置
WO2011128942A1 (ja) 電力変換装置
JP4261163B2 (ja) ハイブリッド式電力変換装置
JPH11215840A (ja) 電力変換装置
JP2004173449A (ja) ハイブリッド式電力変換装置
JP5400955B2 (ja) 電力変換装置
JP2762003B2 (ja) 電力変換装置
JP4284053B2 (ja) 電力変換装置
JPH09163751A (ja) Pwm制御自励式整流装置
JPH0515638U (ja) 並列運転保護装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080426

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100426

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110426

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120426

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120426

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130426

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140426

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term