JPH10292595A - 透水性のある構造体の防水方法及び防水構造 - Google Patents
透水性のある構造体の防水方法及び防水構造Info
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- JPH10292595A JPH10292595A JP9098986A JP9898697A JPH10292595A JP H10292595 A JPH10292595 A JP H10292595A JP 9098986 A JP9098986 A JP 9098986A JP 9898697 A JP9898697 A JP 9898697A JP H10292595 A JPH10292595 A JP H10292595A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は、透水性のある構造体を簡易な
構成で従来よりも有効に防水する防水方法及び防水構造
を提供することにある。 【解決手段】本発明は、防水の対象とする透水性のある
構造体1の表面に、予めエポキシ系下塗り剤2を塗布し
た後、はっ水性塗料3を塗布することを特徴とする。
構成で従来よりも有効に防水する防水方法及び防水構造
を提供することにある。 【解決手段】本発明は、防水の対象とする透水性のある
構造体1の表面に、予めエポキシ系下塗り剤2を塗布し
た後、はっ水性塗料3を塗布することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透水性のある構造
体の防水方法及び防水構造に係り、更に詳しくはモルタ
ル、コンクリート、木材等の透水性のある材料で構成さ
れた建造物、土木構造物等への水の浸透を防止する防水
方法及び防水構造に関する。
体の防水方法及び防水構造に係り、更に詳しくはモルタ
ル、コンクリート、木材等の透水性のある材料で構成さ
れた建造物、土木構造物等への水の浸透を防止する防水
方法及び防水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】モルタル、コンクリート、木材等はその
内部の細孔を通して水が浸透して強度劣化をもたらす。
このため、従来からモルタル、コンクリートの仕上げ工
法や補修工法として種々の工法が提案されてきた。例え
ば、シラン系の浸透性吸水防止剤を下塗りした後、アク
リルエマルジョン(水系)、又はアクリルシリコン樹脂
塗料、又はフッ素樹脂塗料を上塗りする工法がある。
内部の細孔を通して水が浸透して強度劣化をもたらす。
このため、従来からモルタル、コンクリートの仕上げ工
法や補修工法として種々の工法が提案されてきた。例え
ば、シラン系の浸透性吸水防止剤を下塗りした後、アク
リルエマルジョン(水系)、又はアクリルシリコン樹脂
塗料、又はフッ素樹脂塗料を上塗りする工法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シラン系の浸
透性吸水防止剤はそれ自身の吸水率は小さいものの透湿
率は大きく、中に浸透した水分を容易に透過させるとい
う問題点がある。また、上塗りの塗料に関してもいずれ
もはっ水性に乏しく、水につけた場合は大なり小なり吸
収してしまい充分な防水性が得られないという問題点が
あった。
透性吸水防止剤はそれ自身の吸水率は小さいものの透湿
率は大きく、中に浸透した水分を容易に透過させるとい
う問題点がある。また、上塗りの塗料に関してもいずれ
もはっ水性に乏しく、水につけた場合は大なり小なり吸
収してしまい充分な防水性が得られないという問題点が
あった。
【0004】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、本発明のうち請求項1から4の発明は、透水性のあ
る構造体を簡易な構成で従来よりも有効に防水する防水
方法を提供することを目的とする。また、本発明のうち
請求項5から8の発明は、透水性のある構造体を簡易な
構成で従来よりも有効に防水する防水構造を提供するこ
とを目的とする。
で、本発明のうち請求項1から4の発明は、透水性のあ
る構造体を簡易な構成で従来よりも有効に防水する防水
方法を提供することを目的とする。また、本発明のうち
請求項5から8の発明は、透水性のある構造体を簡易な
構成で従来よりも有効に防水する防水構造を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の透水性のある構造体の防水方法は、防水の対
象とする透水性のある構造体の表面に、予めエポキシ系
下塗り剤を塗布した後、はっ水性塗料を塗布することを
特徴とする。
に本発明の透水性のある構造体の防水方法は、防水の対
象とする透水性のある構造体の表面に、予めエポキシ系
下塗り剤を塗布した後、はっ水性塗料を塗布することを
特徴とする。
【0006】また本発明の透水性のある構造体の防水方
法は、前記はっ水性塗料として、ポリテトラフルオロエ
チレン粉末、ポリフッ化ビニリデン系バインダ、パーフ
ルオロアルキルポリエーテル、酢酸ブチルからなるはっ
水性塗料を用いることを特徴とする。
法は、前記はっ水性塗料として、ポリテトラフルオロエ
チレン粉末、ポリフッ化ビニリデン系バインダ、パーフ
ルオロアルキルポリエーテル、酢酸ブチルからなるはっ
水性塗料を用いることを特徴とする。
【0007】また本発明の透水性のある構造体の防水方
法は、前記ポリテトラフルオロエチレン粉末に代って、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体粉末を用いることを特徴とする。
法は、前記ポリテトラフルオロエチレン粉末に代って、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体粉末を用いることを特徴とする。
【0008】また本発明の透水性のある構造体の防水方
法は、前記ポリテトラフルオロエチレン粉末に代って、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体粉末を用いることを特徴とする。
法は、前記ポリテトラフルオロエチレン粉末に代って、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体粉末を用いることを特徴とする。
【0009】また本発明の透水性のある構造体の防水構
造は、防水の対象とする透水性のある構造体の表面に、
予め塗布されたエポキシ系下塗り剤が浸透固着してお
り、かつその上層にはっ水性塗料層が固着されているこ
とを特徴とするものである。
造は、防水の対象とする透水性のある構造体の表面に、
予め塗布されたエポキシ系下塗り剤が浸透固着してお
り、かつその上層にはっ水性塗料層が固着されているこ
とを特徴とするものである。
【0010】また本発明の透水性のある構造体の防水構
造は、前記はっ水性塗料層として、ポリテトラフルオロ
エチレン粉末、ポリフッ化ビニリデン系バインダ、パー
フルオロアルキルポリエーテルを含有するはっ水性塗料
層を用いることを特徴とするものである。
造は、前記はっ水性塗料層として、ポリテトラフルオロ
エチレン粉末、ポリフッ化ビニリデン系バインダ、パー
フルオロアルキルポリエーテルを含有するはっ水性塗料
層を用いることを特徴とするものである。
【0011】また本発明の透水性のある構造体の防水構
造は、前記ポリテトラフルオロエチレン粉末に代って、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体粉末を用いることを特徴とするもので
ある。
造は、前記ポリテトラフルオロエチレン粉末に代って、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体粉末を用いることを特徴とするもので
ある。
【0012】また本発明の透水性のある構造体の防水構
造は、前記ポリテトラフルオロエチレン粉末に代って、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体粉末を用いることを特徴とするものである。
造は、前記ポリテトラフルオロエチレン粉末に代って、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体粉末を用いることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態例を詳細に説明する。図1(a)〜(c)は本発
明にかかる防水方法の工程を示す断面模式図であって、
図1(a)に示すように、予め、下地のモルタル、コン
クリート、木材等の防水性を必要とする透水性のある構
造体1の表面に、図1(b)に示すように、刷毛、ロー
ラー、スプレーなどの通常の塗布手段によってエポキシ
系下塗り剤2を塗布し、硬化後、図1(c)に示すよう
に、はっ水性塗料3を刷毛、ローラー、スプレーなどの
通常の塗布手段によって塗布することにより、モルタ
ル、コンクリート、木材等で構成された透水性のある構
造体の防水を行う。
の形態例を詳細に説明する。図1(a)〜(c)は本発
明にかかる防水方法の工程を示す断面模式図であって、
図1(a)に示すように、予め、下地のモルタル、コン
クリート、木材等の防水性を必要とする透水性のある構
造体1の表面に、図1(b)に示すように、刷毛、ロー
ラー、スプレーなどの通常の塗布手段によってエポキシ
系下塗り剤2を塗布し、硬化後、図1(c)に示すよう
に、はっ水性塗料3を刷毛、ローラー、スプレーなどの
通常の塗布手段によって塗布することにより、モルタ
ル、コンクリート、木材等で構成された透水性のある構
造体の防水を行う。
【0014】図1(c)は、また、本発明にかかる防水
構造の断面模式図を示し、表面のはっ水性塗料3は浸透
性エポキシシーラ等のエポキシ系下塗り剤2により下地
のモルタル、コンクリート、木材等の透水性のある構造
体1との密着性が確保される。また、水は表面のはっ水
性塗料層の作用により表面を濡らすことができず、下地
のモルタル、コンクリート、木材へ達することができな
い。
構造の断面模式図を示し、表面のはっ水性塗料3は浸透
性エポキシシーラ等のエポキシ系下塗り剤2により下地
のモルタル、コンクリート、木材等の透水性のある構造
体1との密着性が確保される。また、水は表面のはっ水
性塗料層の作用により表面を濡らすことができず、下地
のモルタル、コンクリート、木材へ達することができな
い。
【0015】本発明のうち請求項1の発明は、防水の対
象とする透水性のある構造体の表面に、予めエポキシ系
下塗り剤を塗布した後、はっ水性塗料を塗布することを
特徴とする。ここで構造体とは、例えば、柱、壁、床、
屋根、パネル、橋桁、橋脚、枕木などの構造部材及び建
造物、土木構造物を含む。また、はっ水性塗料とはそれ
によって形成される塗装面の水に対する接触角が120
度以上になる塗料をいう。
象とする透水性のある構造体の表面に、予めエポキシ系
下塗り剤を塗布した後、はっ水性塗料を塗布することを
特徴とする。ここで構造体とは、例えば、柱、壁、床、
屋根、パネル、橋桁、橋脚、枕木などの構造部材及び建
造物、土木構造物を含む。また、はっ水性塗料とはそれ
によって形成される塗装面の水に対する接触角が120
度以上になる塗料をいう。
【0016】このように構成することによって、透水性
のある構造体への水の浸透は表面に塗布したはっ水性塗
料層によって十分に防止される。このはっ水性塗料層
は、それと密着性のよいエポキシ系下塗り剤、好ましく
は浸透性エポキシシーラを構造体に浸透・固着させるこ
とによって構造体に密着し、剥離することがなくなる。
のある構造体への水の浸透は表面に塗布したはっ水性塗
料層によって十分に防止される。このはっ水性塗料層
は、それと密着性のよいエポキシ系下塗り剤、好ましく
は浸透性エポキシシーラを構造体に浸透・固着させるこ
とによって構造体に密着し、剥離することがなくなる。
【0017】本発明のうち請求項2の発明は、請求項1
におけるはっ水性塗料としてポリテトラフルオロエチレ
ン粉末、ポリフッ化ビニリデン系バインダ、パーフルオ
ロアルキルポリエーテル、酢酸ブチルからなるはっ水性
塗料を用いることを特徴とする。
におけるはっ水性塗料としてポリテトラフルオロエチレ
ン粉末、ポリフッ化ビニリデン系バインダ、パーフルオ
ロアルキルポリエーテル、酢酸ブチルからなるはっ水性
塗料を用いることを特徴とする。
【0018】本発明のうち請求項3の発明は、請求項2
におけるポリテトラフルオロエチレン粉末に代えて、テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体粉末を用いることを特徴とし、請求項2
と同様の効果が得られる。
におけるポリテトラフルオロエチレン粉末に代えて、テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体粉末を用いることを特徴とし、請求項2
と同様の効果が得られる。
【0019】本発明のうち請求項4の発明は、請求項2
におけるポリテトラフルオロエチレン粉末に代えて、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体粉末を用いることを特徴とし、請求項2と同様の効
果が得られる。
におけるポリテトラフルオロエチレン粉末に代えて、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体粉末を用いることを特徴とし、請求項2と同様の効
果が得られる。
【0020】本発明のうち請求項5の発明は、防水の対
象とする透水性のある構造体の表面に、予め塗布された
エポキシ系下塗り剤が浸透固着しており、かつその上層
にはっ水性塗料層が固着していることを特徴とする。
象とする透水性のある構造体の表面に、予め塗布された
エポキシ系下塗り剤が浸透固着しており、かつその上層
にはっ水性塗料層が固着していることを特徴とする。
【0021】このように構成することによって、透水性
のある構造体への水の浸透は表面に塗布したはっ水性塗
料によって十分に防止され、このはっ水性塗料層は、そ
れと密着性のよいエポキシ系下塗り剤、好ましくは浸透
性エポキシシーラを構造体に浸透・固着させることによ
って構造体に密着し、剥離することがなくなる。
のある構造体への水の浸透は表面に塗布したはっ水性塗
料によって十分に防止され、このはっ水性塗料層は、そ
れと密着性のよいエポキシ系下塗り剤、好ましくは浸透
性エポキシシーラを構造体に浸透・固着させることによ
って構造体に密着し、剥離することがなくなる。
【0022】本発明のうち請求項6の発明は、請求項5
におけるはっ水性塗料層として、ポリテトラフルオロエ
チレン粉末、ポリフッ化ビニリデン系バインダ、パーフ
ルオロアルキルポリエーテルを含有するはっ水性塗料層
を用いることを特徴とする。
におけるはっ水性塗料層として、ポリテトラフルオロエ
チレン粉末、ポリフッ化ビニリデン系バインダ、パーフ
ルオロアルキルポリエーテルを含有するはっ水性塗料層
を用いることを特徴とする。
【0023】本発明のうち請求項7の発明は、請求項6
におけるポリテトラフルオロエチレン粉末に代えて、テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体粉末を用いることを特徴とし、請求項6
と同様の効果が得られる。
におけるポリテトラフルオロエチレン粉末に代えて、テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体粉末を用いることを特徴とし、請求項6
と同様の効果が得られる。
【0024】本発明のうち請求項8の発明は、請求項6
におけるポリテトラフルオロエチレン粉末に代えて、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体粉末を用いることを特徴とし、請求項6と同様の効
果が得られる。
におけるポリテトラフルオロエチレン粉末に代えて、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体粉末を用いることを特徴とし、請求項6と同様の効
果が得られる。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を示し、本
発明を具体的に説明する。なお、防水性能は以下に示す
モルタル試験体への吸水率の経時変化特性によって評価
した。
発明を具体的に説明する。なお、防水性能は以下に示す
モルタル試験体への吸水率の経時変化特性によって評価
した。
【0026】吸水率試験用のモルタルを以下の手順で作
製した。JIS A 1404−1994に規定されて
いるポルトランドセメントと砂(ガラス製造用けい砂1
5wt%、セメント試験用標準砂85wt%からなる
砂)とを重重比で1:3に調合し、これに水を加え、粘
度を調整する。これを内径15cm、内高4cmの金属
性型枠に入れ、48時間後に脱型した。その後、19日
間、温度20+(−3)℃、湿度80%以上の状態で養
生し、さらに80℃で重量が一定になるまで乾燥した。
製した。JIS A 1404−1994に規定されて
いるポルトランドセメントと砂(ガラス製造用けい砂1
5wt%、セメント試験用標準砂85wt%からなる
砂)とを重重比で1:3に調合し、これに水を加え、粘
度を調整する。これを内径15cm、内高4cmの金属
性型枠に入れ、48時間後に脱型した。その後、19日
間、温度20+(−3)℃、湿度80%以上の状態で養
生し、さらに80℃で重量が一定になるまで乾燥した。
【0027】実施例1 上記試験体の側面と下面にエポキシ系下塗り剤のひとつ
である浸透性エポキシシーラを刷毛塗りで塗布し、1日
養生した後、ポリテトラフルオロエチレン粉末80vo
l%、ポリフッ化ビニリデン系バインダ20vol%、
パーフルオロアルキルポリエーテル1phr、酢酸ブチ
ルからなるはっ水性塗料を塗布して試料21とした。浸
透性エポキシシーラは、神東塗料製の反応硬化型のエポ
キシ樹脂で、エポキシ、硬化剤、シンナーから成る。図
2に示すように、試料21を容器20内の試料置き棒2
3上に置き、試料21の下面からW=2cmまで水22
に浸漬し、吸水率の経時変化を測定した。その結果、図
3のAに示す特性が得られた。後に示す比較例1ないし
比較例3による特性を示す図3のBないしDに比較して
吸水率が長期間にわたって極めて低い値に維持され、防
水性能に優れていることが分かる。
である浸透性エポキシシーラを刷毛塗りで塗布し、1日
養生した後、ポリテトラフルオロエチレン粉末80vo
l%、ポリフッ化ビニリデン系バインダ20vol%、
パーフルオロアルキルポリエーテル1phr、酢酸ブチ
ルからなるはっ水性塗料を塗布して試料21とした。浸
透性エポキシシーラは、神東塗料製の反応硬化型のエポ
キシ樹脂で、エポキシ、硬化剤、シンナーから成る。図
2に示すように、試料21を容器20内の試料置き棒2
3上に置き、試料21の下面からW=2cmまで水22
に浸漬し、吸水率の経時変化を測定した。その結果、図
3のAに示す特性が得られた。後に示す比較例1ないし
比較例3による特性を示す図3のBないしDに比較して
吸水率が長期間にわたって極めて低い値に維持され、防
水性能に優れていることが分かる。
【0028】実施例2 上記試験体の側面と下面に浸透性エポキシシーラを刷毛
塗りで塗布し、1日養生した後、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体粉末
80vol%、ポリフッ化ビニリデン系バインダ20v
ol%、パーフルオロアルキルポリエーテル1phr、
酢酸ブチルからなるはっ水性塗料を塗布して試料21と
した。図2に示すように、試料21を容器20内の試料
置き棒23上に置き、試料21の下面からW=2cmま
で水22に浸漬し、吸水率の経時変化を測定した。その
結果、図3のAと同様の特性が得られた。
塗りで塗布し、1日養生した後、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体粉末
80vol%、ポリフッ化ビニリデン系バインダ20v
ol%、パーフルオロアルキルポリエーテル1phr、
酢酸ブチルからなるはっ水性塗料を塗布して試料21と
した。図2に示すように、試料21を容器20内の試料
置き棒23上に置き、試料21の下面からW=2cmま
で水22に浸漬し、吸水率の経時変化を測定した。その
結果、図3のAと同様の特性が得られた。
【0029】実施例3 上記試験体の側面と下面に浸透性エポキシシーラを刷毛
塗りで塗布し、1日養生した後、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体粉末80vol
%、ポリフッ化ビニリデン系バインダ20vol%、パ
ーフルオロアルキルポリエーテル1phr、酢酸ブチル
からなるはっ水性塗料を塗布して試料21とした。図2
に示すように、試料21を容器20内の試料置き棒23
上に置き、試料21の下面からW=2cmまで水22に
浸漬し、吸水率の経時変化を測定した。その結果、図3
のAと同様の特性が得られた。
塗りで塗布し、1日養生した後、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体粉末80vol
%、ポリフッ化ビニリデン系バインダ20vol%、パ
ーフルオロアルキルポリエーテル1phr、酢酸ブチル
からなるはっ水性塗料を塗布して試料21とした。図2
に示すように、試料21を容器20内の試料置き棒23
上に置き、試料21の下面からW=2cmまで水22に
浸漬し、吸水率の経時変化を測定した。その結果、図3
のAと同様の特性が得られた。
【0030】比較例1 上記試験体の側面と下面に浸透性エポキシシーラを予め
塗布することなくポリテトラフルオロエチレン粉末80
vol%、ポリフッ化ビニリデン系バインダ20vol
%、パーフルオロアルキルポリエーテル1phr、酢酸
ブチルからなるはっ水性塗料を塗布して試料21とし
た。図2に示すように、試料21を容器20内の試料置
き棒23上に置き、試料21の下面からW=2cmまで
水22に浸漬し、吸水率の経時変化を測定した。その結
果、図3のBに示す特性が得られた。はっ水性塗料を直
接モルタルに塗布した場合には、浸漬初期には優れた防
水性を示すものの、はっ水性塗料層と基体との密着性が
悪いため、剥がれてきて長期にわたり防水効果を維持す
ることができない。この結果、予めエポキシ系下塗り剤
の塗布が効果的であることが確認できた。
塗布することなくポリテトラフルオロエチレン粉末80
vol%、ポリフッ化ビニリデン系バインダ20vol
%、パーフルオロアルキルポリエーテル1phr、酢酸
ブチルからなるはっ水性塗料を塗布して試料21とし
た。図2に示すように、試料21を容器20内の試料置
き棒23上に置き、試料21の下面からW=2cmまで
水22に浸漬し、吸水率の経時変化を測定した。その結
果、図3のBに示す特性が得られた。はっ水性塗料を直
接モルタルに塗布した場合には、浸漬初期には優れた防
水性を示すものの、はっ水性塗料層と基体との密着性が
悪いため、剥がれてきて長期にわたり防水効果を維持す
ることができない。この結果、予めエポキシ系下塗り剤
の塗布が効果的であることが確認できた。
【0031】比較例2 上記試験体の側面と下面に浸透性エポキシシーラを刷毛
塗りで塗布し、1日養生して試料21とした後、図2に
示すように、試料21を容器20内の試料置き棒23上
に置き、試料21の下面からW=2cmまで水22に浸
漬し、吸水率の経時変化を測定した。その結果、図3の
Cに示す特性が得られた。すなわちエポキシシーラのみ
の塗布では、水の浸透を阻止することはできない。はっ
水性塗料の上層が不可欠であることが確認できた。
塗りで塗布し、1日養生して試料21とした後、図2に
示すように、試料21を容器20内の試料置き棒23上
に置き、試料21の下面からW=2cmまで水22に浸
漬し、吸水率の経時変化を測定した。その結果、図3の
Cに示す特性が得られた。すなわちエポキシシーラのみ
の塗布では、水の浸透を阻止することはできない。はっ
水性塗料の上層が不可欠であることが確認できた。
【0032】比較例3 上記試験体の表面に何も塗布することなく試料21と
し、図2に示すように、試料21を容器20内の試料置
き棒23上に置き、試料21の下面からW=2cmまで
水22に浸漬し、吸水率の経時変化を測定した。その結
果、図3のDに示す特性が得られた。
し、図2に示すように、試料21を容器20内の試料置
き棒23上に置き、試料21の下面からW=2cmまで
水22に浸漬し、吸水率の経時変化を測定した。その結
果、図3のDに示す特性が得られた。
【0033】以上の実施例及び比較例から明らかなよう
に、はっ水性のある構造体の表面に予め、はっ水性塗料
と密着性のよい浸透性エポキシシーラを塗布することに
よりはっ水塗料層が基体と密着し、極めて優れた防水効
果を示す。
に、はっ水性のある構造体の表面に予め、はっ水性塗料
と密着性のよい浸透性エポキシシーラを塗布することに
よりはっ水塗料層が基体と密着し、極めて優れた防水効
果を示す。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、はっ
水性のある構造体の表面に予め、はっ水性塗料と密着性
のよい浸透性エポキシシーラを塗布することによりはっ
水塗料層が基体と密着し、極めて優れた防水効果を得る
ことができる。
水性のある構造体の表面に予め、はっ水性塗料と密着性
のよい浸透性エポキシシーラを塗布することによりはっ
水塗料層が基体と密着し、極めて優れた防水効果を得る
ことができる。
【図1】本発明の一実施形態例を示す断面模式図であ
り、(a)は防水対象であるモルタル、コンクリート、
木材等の透水性のある構造体の断面模式図、(b)は表
面に塗布した浸透性シーラが浸透・固着した状態の断面
模式図、(c)は、はっ水性塗料層が形成・固着された
状態を示す断面模式図である。
り、(a)は防水対象であるモルタル、コンクリート、
木材等の透水性のある構造体の断面模式図、(b)は表
面に塗布した浸透性シーラが浸透・固着した状態の断面
模式図、(c)は、はっ水性塗料層が形成・固着された
状態を示す断面模式図である。
【図2】本発明に係る吸水率の測定方法の一例を示す構
成説明図である。
成説明図である。
【図3】本発明の実施例に係る吸水率の経時変化を比較
例と比較して示す特性図である。
例と比較して示す特性図である。
1 透水性のある構造体 2 エポキシ系下塗り剤 3 はっ水性塗料 20 容器 21 試料 22 水 23 試料置き棒
フロントページの続き (72)発明者 高橋 雅也 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 石谷 守 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 中村 孔三郎 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内 (72)発明者 水野 誠一郎 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内 (72)発明者 西 千恵美 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】 防水の対象とする透水性のある構造体の
表面に、予めエポキシ系下塗り剤を塗布した後、はっ水
性塗料を塗布することを特徴とする透水性のある構造体
の防水方法。 - 【請求項2】 はっ水性塗料として、ポリテトラフルオ
ロエチレン粉末、ポリフッ化ビニリデン系バインダ、パ
ーフルオロアルキルポリエーテル、酢酸ブチルからなる
はっ水性塗料を用いることを特徴とする請求項1記載の
透水性のある構造体の防水方法。 - 【請求項3】 ポリテトラフルオロエチレン粉末に代っ
て、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体粉末を用いることを特徴とする請
求項2記載の透水性のある構造体の防水方法。 - 【請求項4】 ポリテトラフルオロエチレン粉末に代っ
て、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体粉末を用いることを特徴とする請求項2記載
の透水性のある構造体の防水方法。 - 【請求項5】 防水の対象とする透水性のある構造体の
表面に、予め塗布されたエポキシ系下塗り剤が浸透固着
しており、かつその上層にはっ水性塗料層が固着されて
いることを特徴とする透水性のある構造体の防水構造。 - 【請求項6】 はっ水性塗料層として、ポリテトラフル
オロエチレン粉末、ポリフッ化ビニリデン系バインダ、
パーフルオロアルキルポリエーテルを含有するはっ水性
塗料層を用いることを特徴とする請求項5記載の透水性
のある構造体の防水構造。 - 【請求項7】 ポリテトラフルオロエチレン粉末に代っ
て、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体粉末を用いることを特徴とする請
求項6記載の透水性のある構造体の防水構造。 - 【請求項8】 ポリテトラフルオロエチレン粉末に代っ
て、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体粉末を用いることを特徴とする請求項6記載
の透水性のある構造体の防水構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9098986A JPH10292595A (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 透水性のある構造体の防水方法及び防水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9098986A JPH10292595A (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 透水性のある構造体の防水方法及び防水構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10292595A true JPH10292595A (ja) | 1998-11-04 |
Family
ID=14234331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9098986A Pending JPH10292595A (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 透水性のある構造体の防水方法及び防水構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10292595A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007023559A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Sekisui House Ltd | 柱脚構造 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS594473A (ja) * | 1982-06-28 | 1984-01-11 | Asahi Glass Co Ltd | セメント系基材の塗装仕上げ方法 |
JPH06220392A (ja) * | 1992-05-29 | 1994-08-09 | Ube Ind Ltd | 耐熱性塗料 |
JPH0987574A (ja) * | 1995-07-19 | 1997-03-31 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | フッ素樹脂組成物、フッ素樹脂塗料およびその塗膜 |
-
1997
- 1997-04-16 JP JP9098986A patent/JPH10292595A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS594473A (ja) * | 1982-06-28 | 1984-01-11 | Asahi Glass Co Ltd | セメント系基材の塗装仕上げ方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007023559A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Sekisui House Ltd | 柱脚構造 |
JP4687296B2 (ja) * | 2005-07-14 | 2011-05-25 | 積水ハウス株式会社 | 柱脚構造 |
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