JP2556023B2 - 塗装セメント板 - Google Patents
塗装セメント板Info
- Publication number
- JP2556023B2 JP2556023B2 JP62041771A JP4177187A JP2556023B2 JP 2556023 B2 JP2556023 B2 JP 2556023B2 JP 62041771 A JP62041771 A JP 62041771A JP 4177187 A JP4177187 A JP 4177187A JP 2556023 B2 JP2556023 B2 JP 2556023B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating layer
- resin
- resin coating
- polymethylmethacrylate
- cement substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は表面に塗膜層を有する塗装セメント板に関す
るものである。
るものである。
従来より、表面に塗膜層を有する塗装セメント板は知
られており、セメント基板の表面に形成する下層樹脂塗
膜層としてポリメチルメタアクリレートとブチルアクリ
レートを共重合させてなる樹脂エマルジョン塗料を塗装
して形成し、下層樹脂塗膜層上に形成する上層樹脂塗膜
層としてポリメチルメタアクリレート樹脂を主成分とす
るエマルジョン塗料を塗装して形成することは知られて
いる。しかし、この下層樹脂塗膜層、上層樹脂塗膜層で
は不充分なものであった。即ち、下層樹脂塗膜層の塗膜
の透湿性が比較的大でありセメント基板の反りが発生し
やすく、又セメント基板が温度変化により伸縮し更に激
しい温度変化では水分が凍結、融解する為にセメント基
板との間で塗膜剥離が生じる場合があった。
られており、セメント基板の表面に形成する下層樹脂塗
膜層としてポリメチルメタアクリレートとブチルアクリ
レートを共重合させてなる樹脂エマルジョン塗料を塗装
して形成し、下層樹脂塗膜層上に形成する上層樹脂塗膜
層としてポリメチルメタアクリレート樹脂を主成分とす
るエマルジョン塗料を塗装して形成することは知られて
いる。しかし、この下層樹脂塗膜層、上層樹脂塗膜層で
は不充分なものであった。即ち、下層樹脂塗膜層の塗膜
の透湿性が比較的大でありセメント基板の反りが発生し
やすく、又セメント基板が温度変化により伸縮し更に激
しい温度変化では水分が凍結、融解する為にセメント基
板との間で塗膜剥離が生じる場合があった。
塗装セメント板は例えば屋根板、外壁材等に使用され
ている。この場合セメント基板は石綿を混入した石綿セ
メント板の場合もあればそれ以外の場合もある。セメン
ト基板は吸湿性、吸水性がある為に表面に塗膜層を形成
し、表面化粧を行うと共に吸湿性、吸水性を防止するの
であるが、塗膜層が耐候性、付着力を併せて保持するこ
とは困難なものであった。
ている。この場合セメント基板は石綿を混入した石綿セ
メント板の場合もあればそれ以外の場合もある。セメン
ト基板は吸湿性、吸水性がある為に表面に塗膜層を形成
し、表面化粧を行うと共に吸湿性、吸水性を防止するの
であるが、塗膜層が耐候性、付着力を併せて保持するこ
とは困難なものであった。
本発明はセメント基板の表面に下層樹脂塗膜層を形成
し、下層樹脂塗膜層上に上層樹脂塗膜層を形成し、下層
樹脂塗膜層にセメント基板と上層樹脂塗膜層への付着力
と共に低透湿機能を持たせ、且つ、セメント基板の温度
変化の伸縮、凍結、融解の反復に応じ剥離し難い性能を
持たせ、上層樹脂塗膜層には耐候性を保持せしめたもの
である。下層樹脂塗膜層はポリメチルメタアクリレート
と２エチルヘキシルアクリレートの共重合樹脂で５％未
満のエポキシ基を導入してなる樹脂で形成されるもので
ある。ポリメチルメタアクリレートと２エチルヘキシル
アクリレートを共重合させる理由の一つは透湿性を低下
せしめることにある。透湿性を低下せしめるとセメント
基板の反りが防止できるものである。もう一つの理由は
上層樹脂塗膜層とセメント基板両者への付着力を増すこ
とにある。５％未満の範囲でエポキシ基を導入する理由
はセメント基板への付着力を増加させることにある。セ
メント基板への付着力が小さいとセメント基板の凍結融
解くり返し作用が生じた場合、下層樹脂塗膜層が剥離し
やすいものであるが、本発明では、５％未満のエポキシ
基を導入しているポリメチルメタアクリレートと２エチ
ルヘキシルアクリレートの共重合樹脂でなるために剥離
が生じ難いものである。エポキシ基が５％以上導入され
た場合、樹脂エマルジョンの安定性が低下する欠点があ
り、エポキシ基の導入は５％未満であることが必要であ
る。
し、下層樹脂塗膜層上に上層樹脂塗膜層を形成し、下層
樹脂塗膜層にセメント基板と上層樹脂塗膜層への付着力
と共に低透湿機能を持たせ、且つ、セメント基板の温度
変化の伸縮、凍結、融解の反復に応じ剥離し難い性能を
持たせ、上層樹脂塗膜層には耐候性を保持せしめたもの
である。下層樹脂塗膜層はポリメチルメタアクリレート
と２エチルヘキシルアクリレートの共重合樹脂で５％未
満のエポキシ基を導入してなる樹脂で形成されるもので
ある。ポリメチルメタアクリレートと２エチルヘキシル
アクリレートを共重合させる理由の一つは透湿性を低下
せしめることにある。透湿性を低下せしめるとセメント
基板の反りが防止できるものである。もう一つの理由は
上層樹脂塗膜層とセメント基板両者への付着力を増すこ
とにある。５％未満の範囲でエポキシ基を導入する理由
はセメント基板への付着力を増加させることにある。セ
メント基板への付着力が小さいとセメント基板の凍結融
解くり返し作用が生じた場合、下層樹脂塗膜層が剥離し
やすいものであるが、本発明では、５％未満のエポキシ
基を導入しているポリメチルメタアクリレートと２エチ
ルヘキシルアクリレートの共重合樹脂でなるために剥離
が生じ難いものである。エポキシ基が５％以上導入され
た場合、樹脂エマルジョンの安定性が低下する欠点があ
り、エポキシ基の導入は５％未満であることが必要であ
る。
上層樹脂塗膜層はポリメチルメタアクリレート樹脂を
主成分とする塗膜で形成されているものであり、具体的
には、ポリメチルメタアクリレート樹脂を主成分とする
エマルジョン塗料を塗布することにより形成される。ポ
リメチルメタアクリレート樹脂を主成分とする塗膜は耐
候性にすぐれたものであるが、硬く、柔軟性に乏しいも
のである。本発明ではこのポリメチルメタアクリレート
樹脂を主成分とする塗膜を上層樹脂塗膜層とし、硬く、
柔軟性に乏しい性質を下層樹脂塗膜層で補っているので
ある。
主成分とする塗膜で形成されているものであり、具体的
には、ポリメチルメタアクリレート樹脂を主成分とする
エマルジョン塗料を塗布することにより形成される。ポ
リメチルメタアクリレート樹脂を主成分とする塗膜は耐
候性にすぐれたものであるが、硬く、柔軟性に乏しいも
のである。本発明ではこのポリメチルメタアクリレート
樹脂を主成分とする塗膜を上層樹脂塗膜層とし、硬く、
柔軟性に乏しい性質を下層樹脂塗膜層で補っているので
ある。
次に実施例を従来例、比較例と共に示す。
尚、上記実施例、比較例、従来例において、下層樹脂
塗膜層の樹脂の項目の記載は、実施例では、ポリメチル
メタアクリレートと２エチルヘキシルアクリレートを70
と30の割合で共重合させ更にエポキシ基を３％導入した
共重合樹脂を示すもので、比較例ではポリメチルメタア
クリレートと２エチルヘキシルアクリレートを70と30の
割合で共重合させた共重合樹脂を示すもので、従来例で
はポリメチルメタアクリレートとブチルアクリレートを
70と30の割合で共重合させた共重合樹脂を示すものであ
る。
塗膜層の樹脂の項目の記載は、実施例では、ポリメチル
メタアクリレートと２エチルヘキシルアクリレートを70
と30の割合で共重合させ更にエポキシ基を３％導入した
共重合樹脂を示すもので、比較例ではポリメチルメタア
クリレートと２エチルヘキシルアクリレートを70と30の
割合で共重合させた共重合樹脂を示すもので、従来例で
はポリメチルメタアクリレートとブチルアクリレートを
70と30の割合で共重合させた共重合樹脂を示すものであ
る。
又、赤外加熱反り試験は第１図に示す方法で行われ
る。図において、１は赤外線ランプ、２は施工台、３は
施工台上に施工された瓦である。第２図は施工台２上に
施工された瓦３を上方から見た図である。
る。図において、１は赤外線ランプ、２は施工台、３は
施工台上に施工された瓦である。第２図は施工台２上に
施工された瓦３を上方から見た図である。
本発明において、セメント基板を養生硬化させる前に
下層樹脂塗膜層の樹脂と密着性を良い樹脂エマルジョン
を散布し下地薄膜層を形成し、しかる後、一次養生、二
次養生を行い、次に下層樹脂塗膜層、上層樹脂塗膜層を
形成すれば更に良いものである。下地薄膜層を形成する
樹脂エマルジョンは、耐候性を必要としないので、例え
ば、スチレン−ブタジェンゴムラテックスエマルジョ
ン、ポリメチルメタアクリレート−スチレン共重合樹脂
エマルジョン等が使用できるのである。下地薄膜層を形
成する事の長所はセメント基板の表面を滑らかにするこ
とによる下層樹脂塗膜層が均一に形成されるものであ
り、ピンホールも減少するものである。
下層樹脂塗膜層の樹脂と密着性を良い樹脂エマルジョン
を散布し下地薄膜層を形成し、しかる後、一次養生、二
次養生を行い、次に下層樹脂塗膜層、上層樹脂塗膜層を
形成すれば更に良いものである。下地薄膜層を形成する
樹脂エマルジョンは、耐候性を必要としないので、例え
ば、スチレン−ブタジェンゴムラテックスエマルジョ
ン、ポリメチルメタアクリレート−スチレン共重合樹脂
エマルジョン等が使用できるのである。下地薄膜層を形
成する事の長所はセメント基板の表面を滑らかにするこ
とによる下層樹脂塗膜層が均一に形成されるものであ
り、ピンホールも減少するものである。
次に、下地薄膜層を形成した場合の実施例を実施例
２、実施例３として示す。
２、実施例３として示す。
尚、実施例２、実施例３の下地薄膜層の樹脂の項目
で、SBRの記載はスチレン−ブタジェンゴムを示すもの
であり、PMMA−Stの記載はポリメチルメタアクリレート
−スチレン共重合樹脂エマルジョンを示すものである。
で、SBRの記載はスチレン−ブタジェンゴムを示すもの
であり、PMMA−Stの記載はポリメチルメタアクリレート
−スチレン共重合樹脂エマルジョンを示すものである。
本発明では下層樹脂塗膜層、上層樹脂塗膜層に特定の
樹脂を選択使用してなる為に、透湿性が小さくセメント
基板の反りが小さいものであり、而もセメント基板と上
層樹脂塗膜層の両者に下層樹脂塗膜層が強く密着し、剥
離が生じ難いものである。
樹脂を選択使用してなる為に、透湿性が小さくセメント
基板の反りが小さいものであり、而もセメント基板と上
層樹脂塗膜層の両者に下層樹脂塗膜層が強く密着し、剥
離が生じ難いものである。
第１図は加熱反り試験の方法を示す説明図、第２図は施
工台に施工された瓦を上方から見た説明図である。 図において、１は赤外線ランプ、２は施工台である。
工台に施工された瓦を上方から見た説明図である。 図において、１は赤外線ランプ、２は施工台である。
Claims (1)
- 【請求項１】セメント基板の表面にポリメチルメタアク
リレートと２エチルヘキシルアクリレートの共重合樹脂
であってエポキシ基を５％未満導入してなる樹脂を主成
分としたエマルジョン塗料で形成される下層樹脂塗膜層
を形成し、該下層樹脂塗膜層上にポリメチルメタアクリ
レート樹脂を主成分とした上層樹脂塗膜層を形成してな
る塗装セメント板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62041771A JP2556023B2 (ja) | 1987-02-24 | 1987-02-24 | 塗装セメント板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62041771A JP2556023B2 (ja) | 1987-02-24 | 1987-02-24 | 塗装セメント板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63210083A JPS63210083A (ja) | 1988-08-31 |
| JP2556023B2 true JP2556023B2 (ja) | 1996-11-20 |
Family
ID=12617650
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62041771A Expired - Lifetime JP2556023B2 (ja) | 1987-02-24 | 1987-02-24 | 塗装セメント板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2556023B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0870743B1 (fr) * | 1997-04-08 | 2002-07-17 | Betsinor Société Anonyme | Panneau à matrice cimentaire |
| JP2003025521A (ja) * | 2001-07-18 | 2003-01-29 | Nippon Shokubai Co Ltd | 塗装材 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5637284A (en) * | 1979-08-31 | 1981-04-10 | Matsushita Electric Works Ltd | Asbestos slate painting method |
-
1987
- 1987-02-24 JP JP62041771A patent/JP2556023B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63210083A (ja) | 1988-08-31 |
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