JP2003025521A - 塗装材 - Google Patents
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Abstract
性、耐候性および耐水白化性、特に耐温水白化性を発現
しうる塗装材を提供する。 【解決手段】 基材上に、顔料および/または骨材を含
むベースコート層とその上のクリアコート層とがともに
アクリル系エマルションを含む塗料を用いて積層形成さ
れてなる塗装材であって、ベースコート層形成用アクリ
ル系エマルションは、樹脂固形分の熱軟化温度が10〜
100℃のアクリル系エマルションである。
Description
業系無機建材等に適用される塗装材に関する。詳しく
は、本発明は、基材表面に形成された積層塗膜により、
例えば大理石や御影石等のような天然石模様や多色模様
が施された塗装材に関する。
用途において、高意匠性、高耐久性の塗装材が求められ
ており、仕上げ塗装として、基材の上に骨材や顔料を含
むベースコート層を設け、さらにその上にクリアーコー
ト層を設ける手法が主流になっている。その際、耐ブロ
ッキング性を考慮して、最表面のクリアーコート層は比
較的硬い塗膜として設計されるが、ベースコート層は、
層間密着性を発現させて耐水性や耐水白化性を確保する
ため、相対的に軟らかい塗膜とするのが一般的であっ
た。
り形成された塗装材は、クリアーコート層に通常含まれ
る成膜助剤がベースコート層に移行し易いために、経時
的に、耐ブロッキング性や耐候性が低下する傾向がある
と同時に、水とりわけ温水の侵入を受けやすく、耐水性
や耐水白化性、特に耐温水白化性も低下するといった問
題があった。
は、長期にわたり優れた耐水性、耐ブロッキング性、耐
候性および耐水白化性、特に耐温水白化性を発現しうる
塗装材を提供することにある。
題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、ベースコート
層とクリアクート層とをともにアクリル系エマルション
を含んでなる塗料で形成し、かつ、ベースコート層形成
用アクリル系エマルションとして樹脂固形分の熱軟化温
度が特定範囲であるエマルションを用いてベースコート
層の塗膜を比較的硬く設計することによって、成膜助剤
の移行による塗膜の可塑化を最小限に抑え、経時的な耐
ブロッキング性、耐候性、耐水性および耐水白化性・耐
温水白化性の低下を抑制することができることを見出
し、本発明を完成させたものである。
顔料および/または骨材を含むベースコート層とその上
のクリアコート層とがともにアクリル系エマルションを
含む塗料を用いて積層形成されてなる塗装材であって、
ベースコート層形成用アクリル系エマルションは、樹脂
固形分の熱軟化温度が10〜100℃のアクリル系エマ
ルションである、ことを特徴とする。
クリアコート層とは、ともにアクリル系エマルションを
含む塗料を用いて形成されている。ベースコート層とク
リアコート層とがいずれもアクリル系エマルションを含
む塗料で形成されていることにより、両層間の密着性を
確保することができるのである。
リル系エマルションは、樹脂固形分の熱軟化温度が10
〜100℃であることが重要である。これにより、経時
的な耐ブロッキング性および耐水白化性・耐温水白化性
の低下を抑制することができるのである。ベースコート
層形成用アクリル系エマルションの樹脂固形分の熱軟化
温度は、好ましくは30〜80℃、さらに好ましくは4
0〜70℃、さらに好ましくは50〜60℃、最も好ま
しくは55〜60℃であるのがよい。
アクリル系エマルションの樹脂固形分の熱軟化温度につ
いては、特に制限はないが、好ましくは30〜100
℃、より好ましくは40〜80℃、さらに好ましくは5
0〜70℃であるのがよい。クリアコート層形成用アク
リル系エマルションの樹脂固形分の熱軟化温度は、ベー
スコート層形成用アクリル系エマルションの樹脂固形分
の熱軟化温度と同等もしくはより高いことが、耐温水白
化性向上の点からは好ましいが、耐ブロッキング性の向
上を重視する場合には、ベースコート層形成用アクリル
系エマルションの樹脂固形分の熱軟化温度がクリアコー
ト層形成用アクリル系エマルションの樹脂固形分の熱軟
化温度より高くてもよい。
ョンおよびクリアコート層形成用アクリル系エマルショ
ンは、例えば、後述する単量体成分を、乳化剤、水性媒
体、重合開始剤の存在下、乳化重合することにより得る
ことができる。
9)の重合性単量体を用いることができる。なお、下記
重合性単量体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上
を併用してもよい。また、単量体成分中、これら重合性
単量体の占める割合は、特に制限されるものではなく、
本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定すればよい。
体:例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のエチ
レン性不飽和モノカルボン酸;フマル酸、イタコン酸等
のエチレン性不飽和多価カルボン酸;マレイン酸モノエ
チル、イタコン酸モノエチル等のエチレン性不飽和多価
カルボン酸の部分エステル化物;等。
えば、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホ
(メタ)アクリレート等。
例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッ
ドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイル
オキシ−3−クロロプロピルアシッドホスフェート、2
−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルアシッド
ホスフェート等。
ば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン
等。
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等。
ば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等。
タ)アクリル酸と、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトール等の多価アルコールとの
エステル;ジビニルベンゼン等の多官能ビニル単量体;
(メタ)アクリル酸アリル等の(メタ)アクリル酸アリ
ルエステル等。
ば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸と、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール等とのモノエステル等。
えば、(メタ)アクリル酸グリシジル等。
例えば、(メタ)アクリロニトリル等。
えば、N−モノメチル(メタ)アクリルアミド、N−モ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリル
アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等。
えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、アミ
ノスチレン等。
体:例えば、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンア
クリレート、ジアセトンメタクリレート、ブタンジオー
ル−1,4−アクリレートアセチルアセテート、アセト
アセトキシエチルメタクリレート、アセトアセトキシエ
チルアクリレート等。
えば、イソプロペニルオキサゾリン、ビニルピロリドン
等。
体:例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロスチ
レン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化
エチレン;(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチルエ
チル等のパーハロアルキル基を有する(メタ)アクリル
酸エステル;等。
量体:例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−メチ
ル−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等。
例えば、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリ
ロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリ
ロイルオキシ−1−メトキシ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロ
イルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロ
イルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、4−クロトイルアミノ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン等のピペリジン系重合性単量体;等。
体:例えば、2−ヒドロキシ−4−[3−(メタ)アク
リロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ]ベンゾフ
ェノン等のベンゾフェノン系重合性単量体;2−[2’
−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシメチル)
フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒ
ドロキシ−5−(メタクリロイルオキシエチル)フェニ
ル]−2H−1,2,3−ベンゾトリアゾール、2−
[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシメ
チル)フェニル]−5−シアノ−2H−ベンゾトリアゾ
ール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイ
ルオキシメチル)フェニル]−5−t−ブチル−2H−
ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系重合性単
量体;等。
体:例えば、下記一般式(1)で表される化合物等。; (R1)n−Si−(R2)4‐n (1) (式(1)中、R1は、ラジカル重合性基を表し、R
2は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシロ
キシ基、フェノキシ基、アリールオキシ基、メルカプト
基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、イミノオキ
シ基、またはアルケニルオキシ基を表し、nは、1〜3
の整数である。)一般式(1)においてR1で示される
ラジカル重合性基としては、例えば、アリル基、ビニル
基、アクリロキシアルキル基、メタクリロキシアルキル
基等が挙げられる。このような一般式(1)で表される
化合物は、加水分解されてシラノール基を生成しうるも
のであって、該加水分解性シリル基自体が直接炭素原子
と共有結合することにより、あるいはシロキサン結合を
介して炭素原子と共有結合することにより、樹脂の構成
単位として組み込まれうるものである。一般式(1)で
表される化合物の具体例としては、例えば、γ―メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、γ―メタクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ―アクリロキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γ―メタクリロキシプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ―メタクリロキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルイソプロポキシ
シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、2−トリメト
キシシリルエチルビニルエーテル、2−トリエトキシシ
リルエチルビニルエーテル、2−(メチルジメトキシシ
リル)プロピルビニルエーテル、3−トリメトキシシリ
ルプロピルビニルエーテル、3−トリエトキシシリルプ
ロピルビニルエーテル等が挙げられる。
は、シクロアルキル基、光安定性基、紫外線吸収基を有
する重合性単量体(上記16)〜18))が好ましく、
特にクリアコート層形成用アクリル系エマルションを得
る際には、シクロアルキル基、光安定性基、紫外線吸収
基のうちの少なくとも一つを含有する重合性単量体を含
む単量体成分を用いることが好ましい。また、耐ブロッ
キング性および耐温水白化性の点からは、シリコン成分
を有する重合性単量体(上記19))、特に前記一般式
(1)で表される化合物を含む単量体成分を用いること
が好ましい。
化剤としては、特に限定されないが、例えば、アニオン
性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、両性
乳化剤、高分子乳化剤等が使用できる。なお、乳化剤は
1種類のみを用いてもよく、また、2種類以上を併用し
てもよい。
は、例えば、アンモニウムドデシルサルフェート、ナト
リウムドデシルサルフェート等のアルキルサルフェート
塩;アンモニウムドデシルスルフォネート、ナトリウム
ドデシルスルフォネート等のアルキルスルフォネート
塩;アンモニウムドデシルベンゼンスルフォネート、ナ
トリウムドデシルナフタレンスルフォネート等のアルキ
ルアリールスルフォネート塩;ポリオキシエチレンアル
キルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルアリ
ールサルフェート塩;ジアルキルスルホコハク酸塩;ア
リールスルホン酸ホルマリン縮合物;アンモニウムラウ
リレート、ナトリウムステアリレート等の脂肪酸塩;等
が挙げられる。
は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポ
リオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ポリエチ
レングリコールとポリプロピレングリコールの縮合物;
ソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル;脂肪酸モノグリセライド;ポリア
ミド;エチレンオキサイドと脂肪族アミンの縮合生成
物;等が挙げられる。
は、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド等のアル
キルアンモニウム塩;等が挙げられる。
えば、ベタインエステル型乳化剤;等が挙げられる。
アクリル酸ナトリウム等のポリ(メタ)アクリル酸塩;
ポリビニルアルコール; ポリビニルピロリドン;ポリ
ヒドロキシエチルアクリレート等のポリヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート;またはこれらの重合体を構
成する重合性単量体のうちの1種以上を共重合成分とす
る共重合体;等が挙げられる。
には、前記乳化剤として、重合性基を有する乳化剤を使
用するのが好ましい。具体的には、重合性基を有するア
ニオン性乳化剤としては、例えば、ビス(ポリオキシエ
チレン多環フェニルエーテル)メタクリレート化硫酸エ
ステル塩、プロペニル−アルキルスルホコハク酸エステ
ル塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンサルフェ
ート塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンホスフ
ォオネート塩、ポリオキシエチレンアルキルプロペニル
フェニルエーテルサルフェート塩、アリルオキシメチル
アルキルオキシポリオキシエチレンの硫酸エステル塩や
アリルオキシメチルノニルフェノキシエチルヒドロキシ
ポリオキシエチレンの硫酸エステル塩等のアリル基を有
する硫酸エステル(塩)等が挙げられ、重合性基を有す
るノニオン性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチ
レンアルキルプロペニルフェニルエーテル、アリルオキ
シメチルノニルフェノキシエチルヒドロキシポリオキシ
エチレン等が挙げられる。
体としては、通常、水が使用されるが、必要に応じて、
例えばメタノールのような低級アルコール等の親水性溶
媒を併用することもできる。なお、水性媒体の使用量
は、得ようとするエマルションの所望の樹脂固形分を考
慮して適宜設定すればよい。また、水性媒体の添加時機
については、特に制限はなく、例えば、初期重合工程の
ために予め反応釜に仕込んでおいてもよいし、本重合工
程でプレエマルションとして投入してもよい。また、水
性媒体は、必要に応じて、冷却、洗浄、固形分調整、粘
度調整等の工程で用いてもよい。
始剤としては、特に限定されないが、例えば、2,2−
アゾビス(2―ジアミノプロパン)ハイドロクロライド
等のアゾ化合物;過硫酸カリウム等の過硫酸塩;過酸化
水素等の過酸化物;等が挙げられる。なお、重合開始剤
は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用しても
よい。
ないが、好ましくは全重合性単量体の合計使用量に対し
て0.05〜1重量%であり、より好ましくは0.1〜
0.5重量%であるのがよい。重合開始剤の使用量が
0.05重量%未満であると、重合速度が遅くなって未
反応の重合性単量体が残存しやすくなり、一方、1重量
%を超えると、形成される塗膜の耐水性が低下する傾向
がある。なお、重合開始剤の添加方法は、一括添加、分
割添加、連続滴下等適宜選択すればよい。
を促進する目的で、例えば、亜硫酸水素ナトリウム等の
還元剤や硫酸第一鉄等の遷移金属塩を添加してもよい。
衝剤、キレート剤、連鎖移動剤、成膜助剤等の公知の添
加剤を添加してもよい。
速度、雰囲気等の条件は、特に限定されるものでなく、
反応器の種類、スケール等に応じて適宜設定すればよ
い。具体的には、重合温度については、使用する重合開
始剤や重合性単量体の種類を考慮して決定すればよいの
であるが、40〜95℃とするのが好ましい。また、重
合時間は短いほど工業的に簡便であるが、重合速度や安
全性を考慮すると、2〜8時間の範囲が好ましい。重合
時の雰囲気については、重合開始剤の効率を高めるため
窒素等の不活性ガス雰囲気下で行うのが一般的である。
ましくは2段階以上に分けて行うのがよい。2段階以上
に分けて重合させると、得られるエマルションを構成す
る樹脂粒子は、Tg差もしくは組成差をもった粒子とな
る。このようなTg差もしくは組成差をもった粒子で構
成されたエマルションを含む塗料を用いることで、塗装
材の層間密着性を向上させることができるのである。な
お、乳化重合を2段階以上に分けて行う場合、各段階で
用いる単量体成分、乳化剤、重合開始剤等の種類や使用
量は、適宜設定すればよく、特に制限されるものではな
い。
ションは、そのまま塗料として用いてもよいが、必要に
応じて、樹脂のもつ酸性基の一部または全てを中和剤で
中和することもできる。中和剤としては特に限定はな
く、例えば、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属やアル
カリ土類金属の水酸化物;炭酸カルシウム等のアルカリ
金属やアルカリ土類金属の炭酸化物;アンモニア、モノ
メチルアミン等の有機アミン;等のアルカリ性物質を用
いることができる。これらの中でも特に、耐水性を重視
する場合には、アンモニア等の揮発性をもつアルカリ性
物質が望ましい。なお、中和剤は、1種のみを用いても
よく、2種以上を併用してもよい。エマルションの好ま
しいpH範囲は用途によって異なるが、一般的にはpH
5〜10の範囲が好ましく、所望のpHとなるように中
和剤の量を調整すればよい。
/またはクリアコート層形成用エマルションは、下記一
般式(2)で表される化合物を含むことが好ましい。こ
れにより、耐ブロッキング性をより向上させることがで
きる。
子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基、フェ
ノキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アミノ
基、アミド基、アミノオキシ基、イミノオキシ基、また
はアルケニルオキシ基を表し、mは、0または2以下の
整数である。)一般式(2)においてR3で示される有
機基としては、例えば、アルキル基、アリール基、アラ
ルキル基等が挙げられる。
しては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n
−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラ
ン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ
メトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、クロ
ロメチルトリメトキシシラン、クロロエチルトリメトキ
シシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−
クロロエチルトリエトキシシラン、3−クロロプロピル
トリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシ
シラン、およびこれらの部分加水分解縮合物等が挙げら
れる。なお、一般式(2)で表される化合物は、1種の
みを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。ま
た、一般式(2)で表される化合物の含有量は、0.1
〜30重量%とすることが好ましい。
ョンおよびクリアコート層形成用アクリル系エマルショ
ンの樹脂固形分は、特に限定されないが、好ましくは3
5〜60重量%であり、より好ましくは40〜55重量
%である。樹脂固形分が35重量%未満であると、経済
性の点で不利となり、一方、60重量%を超えると、安
定性の低下や高粘度化によって取り扱いが困難になる。
ート層形成用塗料は、それぞれ、前記アクリル系エマル
ションを含むものである。ベースコート層形成用塗料に
おけるアクリル系エマルションの含有量は50〜80重
量%であることが好ましく、クリアコート層形成用塗料
におけるアクリル系エマルションの含有量は80〜10
0重量%であることが好ましい。
クリアコート層形成用塗料は、紫外線吸収剤および/ま
たは光安定化剤を含有することが好ましい。これによ
り、耐候性をより向上させることができる。
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシー4
−n−ドデシルオキシベンゾフェノン等のベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、メチル−3−[3−t−ブチル−5−(2H−ベン
ゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニ
ル]プロピオネ−トとポリエチレングリコールとの縮合
物、イソオクチル−3−[3−(2H−ベンゾトリアゾ
ール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル]プロピオネート、2−(3−ドデシル−5−メ
チル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6
−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール
等の等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;トリアジ
ン系紫外線吸収剤;等が挙げられ、光安定化剤として
は、例えば、(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジニル)スクシネート、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジニル)セバケート、ビス(1−オク
トキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ニル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル−1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルセバ
ケート等が挙げられる。なお、紫外線吸収剤および/ま
たは光安定化剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。また、紫外線吸収剤および/または
光安定化剤の含有量は、それぞれ0.5〜5重量%とす
ることが好ましい。
クリアコート層形成用塗料には、前述した紫外線吸収剤
および/または光安定化剤のほかに、必要に応じて、例
えば、消泡剤、防腐剤、pH調整剤、増粘剤、分散剤、
成膜助剤等の各種添加剤を本発明の効果を損なわない範
囲で添加してもよい。
/または骨材を含むベースコート層が前記ベースコート
層形成用塗料により形成され、該ベースコート層の上に
クリアコート層が前記クリアコート層形成用塗料により
さらに積層形成されてなるものである。
ては、特に制限はないが、顔料としては、例えば、カー
ボンブラック、弁柄、黄華等の無機系着色顔料;キナク
ドリン系顔料、フタロシアニン系顔料、β−ナフトール
系顔料、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料等の有機系着色
顔料;炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、マイ
カ、クレー、珪藻土、パライト、水酸化アルミニウム等
の体質顔料;ポルトランドセメント、酸化亜鉛等;等が
挙げられ、骨材としては、例えば、長石、硅砂、硅石、
寒水石、ガラスビーズ、合成樹脂ビーズ等の透明骨材;
大理石粉、御影石粉、蛇紋粉、螢石、着色硅砂粉、有色
陶磁器粉等の着色骨材;等が挙げられる。また、これら
の顔料や骨材は、1種のみであってもよいし、2種以上で
あってもよい。
としては、特に制限はないが、例えば、コンクリート板
・柱、セメントモルタル板、スレート板、フレキシブル
ボード、PC板、ALC板、軽カル板、石膏ボード、押
し出し成形板、コンクリートブロック、織布、不織布、
金属板、金属部品、木材、プラスチック、石材、抄造板
等が挙げられる。なお、これらの基材の表面には、既に
形成されて経年劣化した旧塗膜が残存していてもよい。
また、これら基材には、ベースコート層を形成する前
に、あらかじめ、プライマー、シーラー塗装、セメント
フィラー等の従来公知の下塗り塗装処理を行っておくこ
とが好ましい。
成する際の塗装方法については、従来公知の塗装方法を
採用すればよく、例えば、エアースプレー、エアレスス
プレー、カーテンフローコーター、ロールコーター、バ
ーコーター等により行うことができる。
間浸漬したときのL値の変化値(ΔL1)が2以下であ
ることが好ましい。このように、温水に浸漬したときの
L値の変化値(ΔL1)が2以下であると、充分な耐水
性を発揮することができる。
線を放射強度200μW/cm2 で72時間照射した
後、60℃の温水に8時間浸漬したときのL値の変化値
(ΔL2)が5以下であることが好ましい。このよう
に、紫外線照射し温水に浸漬したときのL値の変化値
(ΔL2)が5以下であると、長期にわたり耐候性およ
び耐温水白化性に優れた効果を発揮することができる。
らに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。
各アクリル系エマルションの物性は、以下の方法で測定
した。
で60分間乾燥後の残留百分率で示した。
メーターにて測定した。
型粘度計を用いて30min-1で測定した。
機にて測定した。
離型紙を貼り、ガムテープを2枚重ねて(厚さ約600
μm)で型枠を作成した。この型枠内に得られたエマル
ション1gを流し込み、100℃の熱風乾燥機中で1時
間乾燥させた後、直ちに熱機械分析装置(島津製作所製
「TMA−50」)を用いて荷重20g、昇温速度5
℃/分で、熱軟化温度を測定した。なお、用いた針の直
径は500ミクロンであり、針の移動距離を示す曲線の
うち最大のカーブにおけるカーブ開始点とカーブ終了点
とから引いた接線の交点の温度を熱軟化温度として読み
取った。
入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコに、脱
イオン水78.7g、ポリオキシエチレンアルキルプロ
ペニルフェニルエーテルサルフェート塩(「アクアロン
HS−10」第一工業製薬製:以下、「アクアロンHS
−10」と略す)の25%水溶液2.7g、ポリオキシ
エチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル(「アク
アロンRN−20」第一工業製薬製:以下、「アクアロ
ンRN−20」と略す)の25%水溶液1.3g、スチ
レン1.0g、メチルメタクリレート6.2g、2−エ
チルヘキシルアクリレート2.2g、アクリル酸0.6
gを仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら攪拌
下に75℃まで昇温した。昇温後、過硫酸カリウムの5
%水溶液を6.0g添加し、反応系内を80℃まで昇温
して、10分間維持し、初期反応を行った。
したまま、「アクアロンHS−10」の25%水溶液
5.3g、「アクアロンRN−20」の25%水溶液
2.7g、脱イオン水10.6g、スチレン7.9g、
メチルメタクリレート8.8g、2−エチルヘキシルア
クリレート2.9g、シクロヘキシルメタクリレート1
9.0g、アクリル酸0.4g、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート2.0g、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾ
トリアゾール2.0gからなる一段目のプレエマルショ
ンを80分間にわたって均一滴下した。滴下後、脱イオ
ン水5gで滴下ロートを洗浄し、洗浄液をフラスコに添
加した。その後、同温度で30分間維持し、一段目の重
合を終了した。
加し、同温度で10分間撹拌した後、引き続いて、「ア
クアロンHS−10」の25%水溶液2.7g、「アク
アロンRN−20」の25%水溶液1.3g、脱イオン
水14.8g、スチレン4.5g、メチルメタクリレー
ト2.0g、2−エチルヘキシルアクリレート23.5
g、シクロヘキシルメタクリレート11.0g、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート1.0g、グリシジルメ
タクリレート2.0g、2,2,4,4−テトラメチル
ピペリジニルメタクリレート2.0g、γ―メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン1.0gからなる二段
目のプレエマルションを100分間にわたって均一滴下
した。滴下後、脱イオン水5gで滴下ロートを洗浄し、
洗浄液をフラスコに添加した。その後、同温度で60分
間維持し、二段目の重合を終了した。
メッシュの金網でろ過して、エマルション(1)を得
た。得られたアクリル系エマルション(1)の物性は表
1に示す。
入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコに、脱
イオン水79.4g、「アクアロンHS−10」の25
%水溶液2.7g、「アクアロンRN−20」の25%
水溶液1.3g、アクリル酸1.0gとともに、「アク
アロンHS−10」の25%水溶液5.3g、「アクア
ロンRN−20」の25%水溶液2.6g、脱イオン水
31.4g、メチルメタクリレート47.0g、2−エ
チルヘキシルアクリレート31.0g、シクロヘキシル
メタクリレート20.0gからなるプレエマルションの
うちの27.4gを仕込み、ゆるやかに窒素ガスを吹き
込みながら攪拌下に75℃まで昇温した。昇温後、過硫
酸カリウムの5%水溶液を6.0g添加し、反応系内を
80℃まで昇温して、10分間維持し、初期反応を行っ
た。
45gを添加し、80℃で10分間維持した。続いて、
反応系内を80℃に維持したまま、前記初期反応の残り
のプレエマルションと1,2,2,4,4―ペンタメチ
ルピペリジニルメタクリレート1.0gとの混合物を1
80分間にわたって均一滴下した。滴下後、脱イオン水
5gで滴下ロートを洗浄し、洗浄液をフラスコに添加し
た。その後、同温度で60分間維持し、重合を終了し
た。
アンモニア水0.45gを添加し、10分間攪拌した
後、100メッシュの金網でろ過して、エマルション
(2)を得た。得られたアクリル系エマルション(2)
の物性は表1に示す。
入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコに、脱
イオン水78.7g、「アクアロンHS−10」の25
%水溶液2.7g、「アクアロンRN−20」の25%
水溶液1.3g、メチルメタクリレート22.0g、ブ
チルアクリレート7.0g、アクリル酸1.0g、シク
ロヘキシルメタクリレート13.0gからなるプレエマ
ルションのうち6.2gを仕込み、ゆるやかに窒素ガス
を吹き込みながら攪拌下に75℃まで昇温した。昇温
後、過硫酸カリウムの5%水溶液を6.0g添加し、反
応系内を80℃まで昇温して、10分間維持し、初期反
応を行った。
したまま、前記初期反応の残りのプレエマルションを7
0分間にわたって均一滴下した。滴下後、脱イオン水5
gで滴下ロートを洗浄し、洗浄液をフラスコに添加し
た。その後、同温度で30分間維持し、一段目の重合を
終了した。
加し、同温度で10分間撹拌した後、引き続いて、「ア
クアロンHS−10」の25%水溶液2.7g、「アク
アロンRN−20」の25%水溶液1.3g、脱イオン
水14.8g、メチルメタクリレート9.0g、2−エ
チルヘキシルアクリレート25.0g、シクロヘキシル
メタクリレート22.0g、2,2,4,4−テトラメ
チルピペリジニルメタクリレート1.0gからなる二段
目のプレエマルションを110分間にわたって均一滴下
した。滴下後、脱イオン水5gで滴下ロートを洗浄し、
洗浄液をフラスコに添加した。その後、同温度で60分
間維持し、二段目の重合を終了した。
メッシュの金網でろ過して、エマルション(3)を得
た。得られたアクリル系エマルション(3)の物性は表
1に示す。
応、一段目および二段目の重合を行って得られた反応液
237.0gに、50℃以下にて、メチルトリメトキシ
シラン「SZ−6070」東レダウコーニング製)4.
0gを添加し、30分間攪拌して、エマルション(4)
を得た。得られたアクリル系エマルション(4)の物性
は表1に示す。
す組成にした変更したこと以外は、製造例1と同様にし
て、エマルション(5)〜(10)を得た。得られたア
クリル系エマルション(5)〜(10)の物性は表1に
示す。
導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコに、
脱イオン水79.4g、「アクアロンHS−10」の2
5%水溶液2.7g、「アクアロンRN−20」の25
%水溶液1.3gとともに、「アクアロンHS−10」
の25%水溶液5.3g、「アクアロンRN−20」の
25%水溶液2.6g、脱イオン水31.4g、メチル
メタクリレート47.7g、2−エチルヘキシルアクリ
レート31.0g、シクロヘキシルメタクリレート2
0.0g、アクリル酸1.0g、1,2,2,4,4−
ペンタメチルピペリジニルメタクリレート0.3gから
なるプレエマルションのうちの13.8gを仕込み、ゆ
るやかに窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に75℃まで
昇温した。昇温後、過硫酸カリウムの5%水溶液を6.
0g添加し、反応系内を80℃まで昇温して、10分間
維持し、初期反応を行った。
したまま、前記初期反応の残りのプレエマルションを1
80分間にわたって均一滴下した。滴下後、脱イオン水
5gで滴下ロートを洗浄し、洗浄液をフラスコに添加し
た。その後、同温度で60分間維持し、重合を終了し
た。
アンモニア水0.9gを添加し、10分間攪拌した後、
100メッシュの金網でろ過して、エマルション(1
1)を得た。得られたアクリル系エマルション(11)
の物性は表2に示す。
(「アクアロンHS−10」の25%水溶液2.7g、
および「アクアロンRN−20」の25%水溶液1.3
g)を、ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェ
ート塩(「ハイテノールN−08」第一工業製薬製)の
15%水溶液4.4g、およびポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル(「ノニポール200」三洋化成
製)の25%水溶液1.3gに変更したこと以外は、製
造例11と同様にして、エマルション(12)を得た。
得られたアクリル系エマルション(12)の物性は表2
に示す。
成にした変更したこと以外は、製造例12と同様にし
て、エマルション(13)を得た。得られたアクリル系
エマルション(13)の物性は表2に示す。
組成にした変更したこと以外は、製造例12と同様にし
て、比較用エマルション(1)を得た。得られた比較用
アクリル系エマルション(1)の物性は表2に示す。
素導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ
に、イソブチルアルコール50g、メチルメタクリレー
ト26.0g、2−エチルヘキシルアクリレート16.
0g、シクロヘキシルメタクリレート35.0g、アク
リル酸8.0g、ブチルアククリレート15.0gを仕
込んで、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら攪拌下に
80℃まで昇温した。昇温後、アゾビスイソブチロニト
リル1gとイソブチルアルコール10gとの混合水溶液
を180分間にわたって均一滴下し、滴下終了後85℃
で30分間熟成した。次いで、さらにアゾビスイソブチ
ロニトリル1gとイソブチルアルコール10gとの混合
水溶液を30分にわたって均一滴下し、滴下終了後85
℃で30分熟成した。その後、室温まで冷却し、11.
2gのトリエチルアミンを加えて中和し、さらに脱イオ
ン水65gを加え、100メッシュの金網でろ過して、
比較用エマルション(2)を得た。得られた比較用アク
リル系エマルション(2)の物性は表2に示す。
略号を用いた。 2EHA:2エチルヘキシルアクリレート St:スチレン MMA:メチルメタクリレート AA:アクリル酸 BA:ブチルアクリレート CHMA:シクロヘキシルメタクリレート RUVA93:2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタク
リロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール LA82:1,2,2,4,4−ペンタメチルピペリジ
ニルメタクリレート n−BMA:n−ブチルメタクリレート A174:γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート LA87:2,2,4,4−テトラメチルピペリジニル
メタクリレート GMA:グリシジルメタクリレート [実施例1〜15および比較例1、2]フレキシブル板上
にアクリル系シーラーを乾燥重量で20g/m2となる
よう刷毛にて塗装し、室温にて4時間乾燥させた後、さ
らに、表3および表4に示すアクリル系エマルションを
用いて下記のベースコート層形成用塗料配合で調製した
塗料をWET8milのアプリケータにて塗装し、80
℃にて10分乾燥させた。次いで、この塗膜の上に、表
3および表4に示すアクリル系エマルションを用いて下
記のクリアコート層形成用塗料配合で調製した塗料をW
ET4milのアプリケータにて塗装し、80℃にて1
0分乾燥させ、塗装材を得た。そして、得られた塗装材
の耐水性、耐候性・耐温水白化性および耐ブロッキング
性について下記の方法で評価した。結果を表3および表
4に示す。
装材を24時間室温で放置した後、色差計でL値(L
0)を測定した。続いて、速やかに60℃の温水に塗装
材を浸漬し、24時間経過後に引き上げて軽く水分をふ
き取り、直ちに色差計でL値(L1)を測定した。そし
て、ΔL1=(L1)―(L0)としてL値の変化値を
算出した。 (耐候性・耐温水白化性(ΔL2))実施例および比較
例で得られた塗装材を24時間室温で放置した後、色差
計でL値(L0)を測定した。続いて、波長250nm
の殺菌灯試験機(東芝ライテック製「形式GL15」)
にて紫外線を放射強度200μW/cm2 で72時間照
射した後、速やかに60℃の温水に塗装材を浸漬し、8
時間経過後に引き上げて軽く水分をふき取り、直ちに色
差計でL値(L2)を測定した。そして、ΔL2=(L
2)―(L0)としてL値の変化値を算出するととも
に、目視にて外観の評価を行った。 (耐ブロッキング性)実施例および比較例で得られた塗
装材を、直ちに40℃の熱風乾燥機中に移し、30秒間
保持した。次に、表面のクリアコート層の塗膜上にガー
ゼを載せ、ガーゼの上から約60g/cm2の荷重がか
かるように重りを載せ、40℃で10分間保持した。そ
の後、重りを取り除き、塗装材を室温まで放冷した。放
冷後、ガーゼを剥離し、塗膜上のガーゼ痕を目視にて観
察し、以下のように評価した。なお、○以上を合格品と
する。 ◎ :ガーゼ痕が全く無い、〇:目立たない程度のガー
ゼ痕が残る、△:ガーゼ痕が少し浅く残る、×:ガーゼ
痕がくっきりと深く残る
耐水性、耐ブロッキング性、耐候性および耐水白化性、
特に耐温水白化性を発現することができ、塗装直後の光
沢や高級感のある塗膜外観を長期間維持することができ
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 基材上に、顔料および/または骨材を含
むベースコート層とその上のクリアコート層とがともに
アクリル系エマルションを含む塗料を用いて積層形成さ
れてなる塗装材であって、ベースコート層形成用アクリ
ル系エマルションは、樹脂固形分の熱軟化温度が10〜
100℃のアクリル系エマルションである、ことを特徴
とする塗装材。 - 【請求項2】 クリアコート層形成用アクリル系エマル
ションは、樹脂固形分の熱軟化温度が30〜100℃の
アクリル系エマルションである、請求項1に記載の塗装
材。 - 【請求項3】 クリアコート層形成用アクリル系エマル
ションが、シクロアルキル基、光安定性基、紫外線吸収
基のうちの少なくとも一つを含有する重合性単量体を含
む単量体成分を乳化重合することにより得られるもので
ある、請求項1または2に記載の塗装材。 - 【請求項4】 ベースコート層形成用アクリル系エマル
ションおよび/またはクリアコート層形成用アクリル系
エマルションが、下記一般式(1)で表される化合物を
含む単量体成分を乳化重合することにより得られるもの
である、請求項1から3までのいずれかに記載の塗装
材。 (R1)n−Si−(R2)4‐n (1) (式(1)中、R1は、ラジカル重合性基を表し、R
2は、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシロ
キシ基、フェノキシ基、アリールオキシ基、メルカプト
基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、イミノオキ
シ基、またはアルケニルオキシ基を表し、nは、1〜3
の整数である。) - 【請求項5】 ベースコート層形成用エマルションおよ
び/またはクリアコート層形成用エマルションが、下記
一般式(2)で表される化合物を含む、請求項1から3
までのいずれかに記載の塗装材。 (R3)m−Si−(R4)4‐m (2) (式(2)中、R3は、有機基を表し、R4は、水素原
子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基、フェ
ノキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アミノ
基、アミド基、アミノオキシ基、イミノオキシ基、また
はアルケニルオキシ基を表し、mは、0または2以下の
整数である。) - 【請求項6】 60℃の温水に24時間浸漬したときの
L値の変化値(ΔL1)が2以下である、請求項1から
5までのいずれかに記載の塗装材。 - 【請求項7】 波長250nmの紫外線を放射強度20
0μW/cm2 で72時間照射した後、60℃の温水に
8時間浸漬したときのL値の変化値(ΔL2)が5以下
である、請求項1から6までのいずれかに記載の塗装
材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001218844A JP2003025521A (ja) | 2001-07-18 | 2001-07-18 | 塗装材 |
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ID=19052958
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