JPH10291529A - 包装用容器 - Google Patents

包装用容器

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Publication number
JPH10291529A
JPH10291529A JP9113660A JP11366097A JPH10291529A JP H10291529 A JPH10291529 A JP H10291529A JP 9113660 A JP9113660 A JP 9113660A JP 11366097 A JP11366097 A JP 11366097A JP H10291529 A JPH10291529 A JP H10291529A
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JP
Japan
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film
heat
packaging container
inorganic oxide
thickness
Prior art date
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Pending
Application number
JP9113660A
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English (en)
Inventor
Shigeharu Suzuki
重治 鈴木
Koichi Kushioka
宏一 串岡
Hiroko Nozaki
浩子 野崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 充填包装作業適正、内容物の保護適正、製造
コスト適正、流通販売適正、を有し、更に、環境破壊、
公害等の要因とならず、かつ、ゴミ問題等を引き起こさ
ない包装用容器を提供すること。 【解決手段】 筒状胴部1を、少なくとも、ヒ−トシ−
ル性ポリオレフィン系樹脂層、カップ原紙、無機酸化物
の薄膜を有する樹脂フィルム、およびヒ−トシ−ル性ポ
リオレフィン系樹脂層を順次に積層した積層体で構成
し、底蓋部2と上蓋部3とを、少なくとも、ヒ−トシ−
ル性ポリオレフィン系樹脂層、強度に優れた樹脂フィル
ム層、カップ原紙、無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィ
ルム、およびヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層を
順次に積層した積層体で構成し、プルタブ6を、少なく
とも、紙基材、無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィル
ム、およびヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層を順
次に積層した積層体で構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装用容器に関
し、更に詳しくは、ジュ−ス、牛乳、酒、水、その他等
の飲料液の充填包装に適する紙缶、紙コップ等の包装用
容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ジュ−ス、牛乳、酒、水、その他
等の飲料液の充填包装に適する包装用容器としては、種
々のものが開発され、提案されているが、通常、ガラス
瓶、金属缶、合成樹脂成形容器、プラスチックフィルム
製袋体、紙製容器等の各種の包装用容器が使用されてい
る。これらの包装用容器は、充填包装作業適正、内容物
の保護適正、製造コスト適正、流通販売適正、その他等
の種々の適正を有し、広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
包装用容器は、環境破壊、ゴミ問題等の元凶と言われ、
例えば、使用後その燃焼ゴミとしての廃棄適正、あるい
は、使用後分別回収しその再利用化適正、その他等、環
境あるいはゴミ処理等の観点からの適正を有することが
必要とされている。更に、包装用容器を製造する場合、
公害等の問題を生じない材料を選定して製造しなければ
ならない状況である。例えば、上記のガラス瓶、金属缶
等は、回収して再利用化されているが、その回収等にお
いて未だ十分でないという問題点があり、それらの容器
は、使用後投げ捨てられそのまま放置され、環境破壊の
原因の一つとなっているというのが現状である。また、
合成樹脂成形容器においては、上記のガラス瓶、金属缶
等と同様であるが、例えば、ポリエステル成形容器にお
いては、回収し、再生して他の用途に適用することが試
みられているが、回収自体において未だ十分であるとは
言い得ない実状である。更に、プラスチックフィルム製
袋体、紙製容器等においては、例えば、酸素ガス、水蒸
気等に対するバリア−性材料として、アルミニウム箔等
が使用されていることから、燃焼ゴミとして廃棄しても
燃焼炉を破壊する等の問題点があり、更に、層間にある
アルミニウム箔等を分別回収することも極めて困難であ
るという問題点がある。そこで本発明は、充填包装作業
適正、内容物の保護適正、製造コスト適正、流通販売適
正、その他等の種々の適正を有し、更に、環境破壊、公
害等の要因とならず、かつ、ゴミ問題等を引き起こさな
い包装用容器を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決すべく種々研究の結果、無機酸化物の薄
膜を有する樹脂フィルムに着目し、筒状胴部、該筒状胴
部の下端部に取り付けた底蓋部、および該筒状胴部の上
端部に取り付けたプルタブ付き上蓋部からなる包装用容
器において、該筒状胴部、底蓋部、上蓋部、およびプル
タブを構成する積層材として、すべて、無機酸化物の薄
膜を有する樹脂フィルムを含む積層材を使用して包装用
容器を製造し、而して、該包装用容器内に種々の物品を
充填包装したところ、酸素ガス、水蒸気等に対する高い
バリア性を有して内容物の保護適正、保存適性等に優
れ、更に、包装用容器の製造作業、内容物の充填包装作
業等も容易に行うことができて極めて高い充填包装加工
適性を有し、かつ、包装製品を電子レンジにかけても、
十分にその電子レンジ適性を有し、また、使用後廃棄処
理しても燃焼ゴミとして極めて廃棄処理適正に優れた包
装用容器を製造し得ることを見出して本発明を完成した
ものである。
【0005】すなわち、本発明は、筒状胴部、該筒状胴
部の下端部に取り付けた底蓋部、および該筒状胴部の上
端部に取り付けたプルタブ付き上蓋部からなる包装用容
器において、上記の筒状胴部を、少なくとも、ヒ−トシ
−ル性ポリオレフィン系樹脂層、カップ原紙、無機酸化
物の薄膜を有する樹脂フィルム、およびヒ−トシ−ル性
ポリオレフィン系樹脂層を順次に積層した積層体で構成
し、また、上記の底蓋部と上蓋部とを、少なくとも、ヒ
−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層、強度に優れた樹
脂フィルム層、カップ原紙、無機酸化物の薄膜を有する
樹脂フィルム、およびヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系
樹脂層を順次に積層した積層体で構成し、更に、上記の
プルタブを、少なくとも、紙基材、無機酸化物の薄膜を
有する樹脂フィルム、およびヒ−トシ−ル性ポリオレフ
ィン系樹脂層を順次に積層した積層体で構成したことを
特徴とする包装用容器に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】上記の本発明について以下に更に
詳しく説明する。まず、本発明にかかる包装用容器の構
成についてその具体例を例示して図面を用いて説明する
と、図1は、本発明にかかる包装用容器の構成を示す概
略的断面図であり、図2は、本発明にかかる包装用容器
について別の形態からなる包装用容器の構成を示す概略
的断面図であり、図3、図4、図5および図6は、上記
の本発明にかかる包装用容器に使用される積層材の層構
成を示す概略的断面図である。
【0007】本発明にかかる包装用容器Aについて、そ
の一例を図示すれば、図1に示すように、筒状胴部1、
該筒状胴部1の下端部にヒ−トシ−ル等により取り付け
た底蓋部2、および、該筒状胴部1の上端部にヒ−トシ
−ル等により取り付けた上蓋部3からなり、更に、該上
蓋部3には、内容物4等を取り出すための開口部5を有
し、かつ、該開口部5を密閉するプルタブ6が、ヒ−ト
シ−ル等により取り付けられている構成からなるもので
ある。
【0008】次にまた、本発明にかかる包装用容器につ
いて別の形態からなる包装用容器Bを例示すると、図2
に示すように、筒状胴部1、該筒状胴部1の下端部にヒ
−トシ−ル等により取り付けた底蓋部2、および、該筒
状胴部1の上端部にヒ−トシ−ル等により取り付けた上
蓋部3からなり、更に、該上蓋部3には、内容物4等を
取り出すための開口部5を有し、かつ、該開口部5を密
閉するプルタブ6が、ヒ−トシ−ル等により取り付けら
れ、更に、上記の底蓋部2に、内容物4を充填する充填
口7が穿設され、更に、内容物4を充填後に、該充填口
7が、充填口シ−ル材8でヒ−トシ−ル等により再閉鎖
されている構成からなるものである。
【0009】上記において、筒状胴部1を構成する積層
材としては、その一例を挙げれば、図3に示すように、
外側から、少なくとも、ヒ−トシ−ル性ポリオレフィン
系樹脂層21、カップ原紙22、無機酸化物の薄膜を有
する樹脂フィルム23、およびヒ−トシ−ル性ポリオレ
フィン系樹脂層21aを順次に積層した積層材Cから構
成されるものである。而して、本発明において、上記の
積層材を使用して、筒状胴部を製造するには、図示しな
いが、例えば、該積層材を丸めて、その左右両端部の外
側のヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層の面と、内
側のヒ−トシ−ル性ポリオレフィイ系樹脂層の面とを重
ね合わせ、しかる後その左右両端の重合部分をヒ−トシ
−ルしてシ−ル部等を形成することによって製造するこ
とができる。上記において、筒状胴部の内面側にある積
層材の端面は、内容物の浸透等を防止するために、例え
ば、端部の端面をスカイブヘミング加工するとか、ある
いは、テ−プ貼り加工を行う等の端面処理加工を行うこ
とが望ましいものである。
【0010】次にまた、上記において、底蓋部と上蓋部
とを構成する積層材としては、その一例を挙げれば、図
4に示すように、外側から、少なくとも、ヒ−トシ−ル
性ポリオレフィイ系樹脂層31、強度に優れた樹脂フィ
ルム層32、カップ原紙33、無機酸化物の薄膜を有す
る樹脂フィルム34、およびヒ−トシ−ル性ポリオレフ
ィン系樹脂層31aを順次に積層した積層材Dから構成
されるものである。而して、本発明において、上記の筒
状胴部に、上記の底蓋部あるいは上蓋部を取り付ける方
法としては、図示しないが、例えば、上記の筒状胴部の
下端部、および上端部を内面側に折り込み、その折り込
んだ間隙に、天面とこれに連接する筒状垂下部を有する
メンコ状の底蓋部、および上蓋部を、その筒状垂下部が
上記の間隙において筒状胴部と重なり合うように挿入
し、しかる後その両者をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形
成して取り付けることができる。
【0011】更に、本発明において、プルタブを構成す
る積層材としては、その一例を挙げれば、図5に示すよ
うに、外側から、少なくとも、紙基材41、無機酸化物
の薄膜を有する樹脂フィルム42、およびヒ−トシ−ル
性ポリオレフィイ系樹脂層43を順次に積層した積層体
Eで構成されるものである。而して、本発明において、
上記のようなプルタブを上蓋部に取り付けるには、図示
しないが、例えば、上蓋部に内容物を取り出すための開
口部を形成し、次いで該開口部を密閉するために、上蓋
部の外側にあるヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層
の面と、プルタブの内側にあるヒ−トシ−ル性ポリオレ
フィイ系樹脂層の面とを対向させて重ね合わせ、しかる
後その両者をヒ−トシ−ルして加熱溶着させることによ
って取り付けることができる。おな、本発明において、
上記の上蓋部の開口部の切り口端面は、内容物がその端
面がら浸透するのを防止するために、図示しないが、例
えば、該上蓋部の開口部の切り口端面にテ−プ貼り加工
等の端面処理加工を施すことができる。また、本発明に
おいて、上記のプルタブを取り付けるための加熱溶着度
合いとしては、例えば、貯蔵中あるいは流通販売中にお
いては、強固に固着し、その使用時においては該プルタ
ブを引き剥がすことができる程度の易剥離性を有する程
度の強度で加熱溶着していることが望ましい。
【0012】次に、本発明において、充填口シ−ル材を
構成する積層材としては、その一例を挙げれば、上記の
プルタブを構成する積層材と同様に、図6に示すよう
に、外側から、少なくとも、紙基材51、無機酸化物の
薄膜を有する樹脂フィルム52、およびヒ−トシ−ル性
ポリオレフィイ系樹脂層53を順次に積層した積層体F
で構成されるものである。而して、本発明において、上
記のような充填口シ−ル材を充填口に取り付けるには、
図示しないが、例えば、底蓋部に内容物を充填するため
の充填口を形成し、次いで該充填口から内容物を充填し
た後、該充填口を密閉するために、底蓋部の外側にある
ヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層の面と、充填口
シ−ル材の内側にあるヒ−トシ−ル性ポリオレフィイ系
樹脂層の面とを対向させて重ね合わせ、しかる後その両
者をヒ−トシ−ルして加熱溶着させることによって取り
付けることができる。おな、本発明において、上記の底
蓋部の充填口の切り口端面は、内容物がその端面がら浸
透するのを防止するために、図示しないが、例えば、該
底蓋部の充填口の切り口端面にテ−プ貼り加工等の端面
処理加工を施すことができる。また、本発明において、
上記の充填口シ−ル材を取り付けるための加熱溶着度合
いとしては、例えば、貯蔵中あるいは流通販売中におい
て、強固に固着し、内容物の漏洩等を起こさないように
強固に加熱溶着していることが望ましい。なお、本発明
において、上記の底蓋部の充填口から内容物を充填する
場合、勿論、プルタブを貼着させてなる上蓋部が、筒状
胴部に取り付けられていることは言うまでもないことで
ある。
【0013】上記に図示した例示の包装用容器は、本発
明にかかる包装用容器の一例を例示したものであり、こ
れによって本発明は限定されるものではないことは言う
までもないことである。例えば、包装用容器の目的、内
容物の種類、貯蔵形態、流通・販売形態、用途、その他
等により、積層材の層構成、包装用容器の形態およびそ
のシ−ル形態、その他等を任意に選定して、種々の形態
の包装用容器を製造することができるものである。
【0014】次に、本発明において、上記のような本発
明にかかる包装用容器を構成する積層材を製造するため
に使用する材料について説明すると、かかる材料として
は、種々のものを使用することができる。まず、本発明
において、積層材の外側および内側を位置するヒ−トシ
−ル性ポリオレフィン系樹脂層を構成するヒ−トシ−ル
性ポリオレフン系樹脂としては、熱によって溶融し相互
に融着し得るポリオレフィン系樹脂のフィルムないしシ
−トを使用することができ、具体的には、例えば、低密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹
脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリ
ブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸
等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン
樹脂、その他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用す
ることができる。而して、上記のフィルムないしシ−ト
は、その樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態
で使用することができる。その膜もしくはフィルムない
しシ−トの厚さとしては、5μmないし300μm位が
好ましくは、更には、10μmないし100μm位が望
ましい。
【0015】次にまた、本発明において、積層材を構成
するカップ原紙としては、これが、包装用容器としての
賦型性、耐屈曲性、あるいは剛性等を保持させるもので
あり、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あ
るいは純白ロ−ル紙、クラフト紙、板紙、加工紙等の紙
基材、その他等を使用することができる。上記におい
て、カップ原紙としては、坪量約80〜600g/m2
位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m2
位のものを使用することが望ましいものである。る。な
お、本発明においては、上記のようなカップ原紙には、
例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷
絵柄を通常の印刷法で印刷描画されていてもよい。
【0016】更に、本発明において、積層材を構成する
無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィルムについて説明す
ると、まず、樹脂フィルムとしては、酸化ケイ素、酸化
アルミニウム等の無機酸化物の薄膜を保持し得るプラス
チックのフィルムないしシ−トであればいずれのもので
も使用することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂、(メ
タ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチ
レン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコ−ル、ポ
リカ−ボネ−ト系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ酢酸ビニル
系樹脂、アセタ−ル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィルムないし
シ−トを使用することができる。これらの樹脂のフィル
ムないしシ−トは、一軸ないし二軸方向に延伸されてい
るものでもよく、また、その厚さとしては、5〜500
μm位、好ましくは、12〜300μm位が望ましい。
また、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、必
要ならば、その表面にアンカ−コ−ト剤等をコ−ティン
グして表面平滑化処理等を施すこともできる。
【0017】次にまた、本発明において、上記の無機酸
化物の薄膜としては、基本的に金属の酸化物をアモルフ
ァス(非晶質)化した薄膜であれば使用可能であり、例
えば、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(A
l)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カ
リウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホ
ウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウ
ム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸化物をア
モルファス(非晶質)化した薄膜を使用することができ
る。而して、包装用材料等に適するものとしては、ケイ
素(Si)、アルミニウム(Al)等の金属の酸化物を
アモルファス(非晶質)化した薄膜を挙げることができ
る。ところで、上記の金属の酸化物をアモルファス(非
晶質)化した薄膜は、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化
物、マグネシウム酸化物等のように金属酸化物として呼
ぶことができ、その表記は、例えば、SiOX 、AlO
X 、MgOX 等のようにMOX (ただし、式中、Mは、
金属元素を表し、Xの値は、金属元素によってそれぞれ
範囲がことなる。)で表される。また、上記のXの値の
範囲としては、ケイ素(Si)は、0〜2、アルミニウ
ム(Al)は、0〜1.5、マグネシウム(Mg)は、
0〜1、カルシウム(Ca)は、0〜1、カリウム
(K)は、0〜0.5、スズ(Sn)は、0〜2、ナト
リウム(Na)は、0〜0.5、ホウ素(B)は、0〜
1、5、チタン(Ti)は、0〜2、鉛(Pb)は、0
〜1、ジルコニウム(Zr)は0〜2、イットリウム
(Y)は、0〜1.5の範囲の値をとることができる。
上記において、X=0の場合、完全な金属であり、透明
ではなく全く使用することができない、また、Xの範囲
の上限は、完全に酸化した値である。本発明において、
包装用材料としては、一般的に、ケイ素(Si)、アル
ミニウム(Al)以外は、使用される例に乏しく、ケイ
素(Si)は、1.0〜2.0、アルミニウム(Al)
は、0.5〜1.5の範囲の値のものを使用することが
できる。本発明において、上記のような無機酸化物の薄
膜の膜厚としては、使用する金属、または金属の酸化物
の種類等によって異なるが、例えば、50〜3000Å
位、好ましくは、100〜2000Å位の範囲内で任意
に選択して形成することが望ましい。また、本発明にお
いては、無機酸化物の薄膜としては、無機酸化物の薄膜
の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した
積層体の状態でもよく、また、使用する金属、または金
属の酸化物としては、1種または2種以上の混合物で使
用し、異種の材質で混合した無機酸化物の薄膜を構成す
ることもできる。
【0018】次に、本発明において、樹脂フィルムの上
に、無機酸化物の薄膜を形成する方法について説明する
と、かかる方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッ
タリング法、イオンプレ−ティング法等の物理気相成長
法(Physical Vapor Depositi
on法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長
法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相
成長法(Chemical Vapor Deposi
tion法、CVD法)等を挙げることができる。な
お、本発明において、包装用材料に用いられる無機酸化
物の薄膜を有する樹脂フィルムを製造する場合には、主
に、真空蒸着法を用い、一部、プラズマ化学気相成長法
も用いられる。その具体例を挙げると、図7は、巻き取
り式蒸着機の一例を示す概略的構成図である。図7に示
すように、真空チャンバ−111の中で、巻き出しロ−
ル112から繰り出す樹脂フィルム113は、コ−ティ
ングドラム114を通り、蒸着チャンバ−115の中に
入り、ここで、るつぼ116で熱せられた蒸着源を蒸発
させ、更に、必要ならば、酸素吹き出し口117より酸
素等を噴出させながら、上記の冷却したコ−ティングド
ラム114上の樹脂フィルム113の上に、マスク11
8、118を介して無機酸化物の蒸着膜を成膜化し、次
いで蒸着膜を形成した樹脂フィルム113を真空チャン
バ−111内に送り出して巻き取りロ−ル119に巻き
取ることによって、本発明にかかる無機酸化物の薄膜を
有する樹脂フィルムを製造することができる。
【0019】更に、本発明において、無機酸化物の薄膜
の形成法について具体的に説明すると、上記のような金
属の酸化物を原料とし、これを加熱して樹脂フィルムの
上に蒸着する真空蒸着法、または原料に金属または金属
の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させて樹脂フィ
ルムの上に蒸着する酸化反応蒸着法、更に酸化反応をプ
ラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法等を
用いて蒸着膜を形成することができる。なお、本発明に
おいては、酸化ケイ素の蒸着膜を形成する場合、オルガ
ノシロキサンを原料とするプラズマ化学気相成長法を用
いて蒸着膜を形成することができる。
【0020】次にまた、本発明において、強度に優れた
樹脂フィルム層を構成する強度に優れた樹脂フィルムと
しては、例えば、底蓋部および上蓋部を構成する場合、
基本素材の一つとなることから、機械的、物理的、化学
的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度を
有して強靱であり、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルム
ないしシ−トを使用することができ、具体的には、例え
ば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラ
ミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト
系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、
フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないし
シ−ト、その他等を使用することができる。而して、上
記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィ
ルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸
フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
そのフィルムの厚さとしては、5μmないし100μm
位、好ましくは、10μmないし50μm位が望まし
い。なお、本発明においては、上記のような基材フィル
ムには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所
望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷
り印刷等が施されていてもよい。勿論、本発明において
は、上記の強度に優れた樹脂フィルムは、筒状胴部、プ
ルタブ、充填口シ−ル材等を構成する積層材にも適用す
ることができる。
【0021】次にまた、本発明において、プルタブある
いは充填口シ−ル材に使用される紙基材としては、プル
タブあるいは充填口シ−ル材としての賦型性、耐屈曲
性、剛性等を持たせるものであり、例えば、強サイズ性
の晒または未晒の紙基材、あるいは純白ロ−ル紙、クラ
フト紙、板紙、加工紙等の紙基材、その他等を使用する
ことができる。上記において、紙基材としては、坪量約
80〜600g/m2 位のもの、好ましくは、坪量約1
00〜450g/m2 位のものを使用することが望まし
い。勿論、本発明においては、紙基材と、上記に挙げた
強度に優れた樹脂フィルムとしての各種の樹脂のフィル
ムないしシ−ト等を積層させてその両者を併用して使用
することができる。
【0022】ところで、本発明において、本発明にかか
る積層材を構成する上記のような材料の他に、更に、必
要ならば、例えば、水蒸気、水等のバリア−性を有する
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフィルム
ないしシ−ト、あるいは、酸素、水蒸気等に対するバリ
ア−性を有するポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコ
−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂
のフィルムないしシ−ト等を使用することができる。こ
れらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用
することができる。上記のフィルムないしシ−トの厚さ
としては、任意であるが、通常、5μmないし300μ
m位、更には、10μmないし100μm位が望まし
い。
【0023】また、本発明において、上記の上蓋部の開
口部あるいは底蓋部の充填口の切り口端面を処理するた
めに貼り合わせるテ−プとしては、例えば、上記のよう
な、強度に優れた樹脂フィルム層、無機酸化物の薄膜を
有する樹脂フィルム、およびヒ−トシ−ル性ポリオレフ
ィン系樹脂層等を順次に積層してなるテ−プを使用する
ことが望ましい。これを使用することにより、本発明に
かかる包装用容器は、総て無機酸化物の薄膜を有する樹
脂フィルムを有する包装用容器とすることができるもの
である。
【0024】更に、本発明においては、通常、包装用容
器は、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれること
から、包装用容器を構成する包装材料には、厳しい包装
適性が要求され、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピン
ホ−ル性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生
性、その他等の種々の条件が要求され、このために、本
発明においては、上記のような諸条件を充足する材料を
更に任意に選択して使用することができ、具体的には、
例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメ
タクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブ
テン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系
樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ
アクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリ
ロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系
樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
カ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹
脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂の
フィルムないしシ−トから任意に選択して使用すること
ができる。その他、例えば、セロハン等のフィルム、合
成紙等も使用することができる。本発明において、上記
のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方
向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用すること
ができる。また、その厚さは、任意であるが、数μmか
ら300μm位の範囲から選択して使用することができ
る。更に、本発明においては、フィルムないしシ−トと
しては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−テ
ィング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
【0025】次に、上記の本発明において、上記のよう
な材料を使用して積層材を製造する方法について説明す
ると、かかる方法としては、通常の包装材料をラミネ−
トする方法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドラ
イラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション
法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ押し出し成形
法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−ション
法、共押し出しインフレ−ション法、その他等で行うこ
とができる。而して、本発明においては、上記の積層を
行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処
理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例え
ば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイ
ミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−
コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリ
ル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル
系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の
公知の前処理、アンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用する
ことができる。
【0026】次に、本発明において、上記のような積層
材を使用して包装用容器を製造する方法について説明す
ると、例えば、上記のような積層材を使用し、これから
所望の包装用容器を製造するブランク板を製造し、しか
る後該ブランク板を使用して胴部、底部、頭部等を製函
して、種々の形態の包装用容器を製造することができ
る。また、その形状は、円錐型、角形型、丸形等のいず
れの形態のものでも製造することができる。
【0027】本発明において、上記のようにして製造し
た包装用容器は、例えば、ジュ−ス、牛乳、酒、水、そ
の他等の各種の飲料液の充填包装に適する紙缶、紙コッ
プ等として使用することができる。更に、本発明にかか
る包装用容器は、接着剤、粘着剤等の各種の化学品、ク
リ−ム、化粧液等の各種の化粧品、医薬、検査薬等の各
種の医薬品、洗剤等の各種の雑貨品、その他等の物品の
充填包装に使用されるものである。
【0028】
【実施例】上記の本発明について実施例を挙げて更に具
体的に説明する。 実施例1 (1).厚さ250Åの酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚
さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルムの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面
に、2液硬化型ポリウレタン系接着剤を塗布し(乾燥状
態で5g/m2)、次いで、該塗布面に、厚さ60μm
の低密度ポリエチレンフィルムを使用し、これをドライ
ラミネ−トした。次に、上記の酸化ケイ素の蒸着膜を有
する2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの酸
化ケイ素の蒸着膜面に、低密度ポリエチレンを使用し、
厚さ20μmで押し出しながら、坪量280g/m2
カップ原紙を、押し出しサンドラミネ−トし、更に、該
カップ原紙の面に、低密度ポリエチレンを厚さ20μm
に押し出しラミネ−トして、下記の構成からなる筒状胴
部に使用する積層材を製造した。厚さ20μmの低密度
ポリエチレン層/坪量280g/m2 のカップ原紙/厚
さ20μmの低密度ポリエチレン層/厚さ250Åの酸
化ケイ素の蒸着膜・厚さ12μmの2延伸ポリエチレン
テレフタレ−トフィルム層/厚さ5g/m2 の接着剤層
/厚さ60μmの低密度ポリエチレンフィルム層 (2).次に、上記と同様に、厚さ250Åの酸化ケイ
素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレ−トフィルムの2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレ−トフィルム面に、2液硬化型ポリウレタン系接
着剤を塗布し(乾燥状態で5g/m2 )、次いで、該塗
布面に、厚さ40μmの低密度ポリエチレンフィルムを
使用し、これをドライラミネ−トした。次に、上記の酸
化ケイ素の蒸着膜を有する2軸延伸ポリエチレンテレフ
タレ−トフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜面に、低密度ポ
リエチレンを使用し、厚さ30μmで押し出しながら、
坪量250g/m2 のカップ原紙を、押し出しサンドラ
ミネ−トし、更に、該カップ原紙の面に、低密度ポリエ
チレンを厚さ15μmに押し出しラミネ−トして厚さ1
2μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム
を積層し、次にまた、該2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レ−トフィルム面に、低密度ポリエチレンを厚さ20μ
mに押し出しラミネ−トして、下記の構成からなる底蓋
部と上蓋部に使用する積層材を製造した。厚さ20μm
の低密度ポリエチレン層/2軸延伸ポリエチレンテレフ
タレ−トフィルム層/厚さ25μmの低密度ポリエチレ
ン層/坪量250g/m2 のカップ原紙/厚さ30μm
の低密度ポリエチレン層/厚さ250Åの酸化ケイ素の
蒸着膜・厚さ12μmの2延伸ポリエチレンテレフタレ
−トフィルム層/厚さ5g/m2 の接着剤層/厚さ40
μmの低密度ポリエチレンフィルム層 (3).次にまた、上記と同様に、厚さ250Åの酸化
ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレ−トフィルムの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレ−トフィルム面に、2液硬化型ポリウレタン
系接着剤を塗布し(乾燥状態で5g/m2 )、次いで、
該塗布面に、厚さ40μmの低密度ポリエチレンフィル
ムを使用し、これをドライラミネ−トした。次に、上記
の酸化ケイ素の蒸着膜を有する2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレ−トフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜面に、低密
度ポリエチレンを使用し、厚さ30μmで押し出しなが
ら、坪量80g/m2 の片艶晒クラフト紙を、押し出し
サンドラミネ−トして、下記の構成からなるプルタブに
使用する積層材を製造した。坪量80g/m2 の片艶晒
クラフト紙/厚さ30μmの低密度ポリエチレン層/厚
さ250Åの酸化ケイ素の蒸着膜・厚さ12μmの2延
伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム層/厚さ5g/
2 の接着剤層/厚さ40μmの低密度ポリエチレンフ
ィルム層 (4).次に、上記で製造した筒状胴部に使用する積層
材を使用し、まず、その一方の端部を通常の方法でスカ
イブヘミング加工し、次いで、該積層材を丸めて、その
端部において外側と内側の低密度ポリエチレン層と低密
度ポリエチレンフィルム層とを重ね合わせ、次いでヒ−
トシ−ルして筒状胴部を製造した。次に、上記の筒状胴
部の下端部と上端部を内側に折り込み、次いで、該折り
込み部に間隙を形成した。他方、上記で製造した底蓋部
および上蓋部に使用する積層材を使用し、予め、天面と
これに連接する筒状垂下部を有するメンコ状の底蓋部と
上蓋部を形成しておき、その筒状垂下部が上記の筒状胴
部の上下の間隙において筒状胴部と重なり合うように挿
入し、しかる後その両者をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を
形成して、筒状胴部の上下に、それぞれ、上蓋部と底蓋
部を取り付けて、本発明にかかる包装用容器を製造し
た。なお、上記の上蓋部を構成する積層材には、予め、
内容物を取り出すための開口部を形成し、開口部の切り
口端面は、内容物がその端面がら浸透するのを防止する
ために、該上蓋部の開口部の切り口端面にテ−プ貼り加
工等の端面処理加工を施し、次いで、まず、該開口部か
ら内容物を充填包装し、しかる後、該開口部に上記のプ
ルタブを貼り合わせて、本発明にかかる包装用容器とし
た。上記の包装製品は、高度のバリア性を有し、内容物
の充填包装適性を有し、また、使用後は燃焼ゴミとして
廃棄し何らの支障もなかった。
【0029】実施例2 (1).厚さ250Åの酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚
さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルムの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面
に、2液硬化型ポリウレタン系接着剤を塗布し(乾燥状
態で5g/m2)、次いで、該塗布面に、厚さ60μm
の低密度ポリエチレンフィルムを使用し、これをドライ
ラミネ−トした。次に、上記の酸化ケイ素の蒸着膜を有
する2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの酸
化ケイ素の蒸着膜面に、低密度ポリエチレンを使用し、
厚さ20μmで押し出しながら、坪量280g/m2
カップ原紙を、押し出しサンドラミネ−トし、更に、該
カップ原紙の面に、低密度ポリエチレンを厚さ20μm
に押し出しラミネ−トして、下記の構成からなる筒状胴
部に使用する積層材を製造した。厚さ20μmの低密度
ポリエチレン層/坪量280g/m2 のカップ原紙/厚
さ20μmの低密度ポリエチレン層/厚さ250Åの酸
化ケイ素の蒸着膜・厚さ12μmの2延伸ポリエチレン
テレフタレ−トフィルム層/厚さ5g/m2 の接着剤層
/厚さ60μmの低密度ポリエチレンフィルム層 (2).次に、上記と同様に、厚さ250Åの酸化ケイ
素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレ−トフィルムの2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレ−トフィルム面に、2液硬化型ポリウレタン系接
着剤を塗布し(乾燥状態で5g/m2 )、次いで、該塗
布面に、厚さ40μmの低密度ポリエチレンフィルムを
使用し、これをドライラミネ−トした。次に、上記の酸
化ケイ素の蒸着膜を有する2軸延伸ポリエチレンテレフ
タレ−トフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜面に、低密度ポ
リエチレンを使用し、厚さ30μmで押し出しながら、
坪量250g/m2 のカップ原紙を、押し出しサンドラ
ミネ−トし、更に、該カップ原紙の面に、低密度ポリエ
チレンを厚さ15μmに押し出しラミネ−トして厚さ1
2μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム
を積層し、次にまた、該2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レ−トフィルム面に、低密度ポリエチレンを厚さ20μ
mに押し出しラミネ−トして、下記の構成からなる底蓋
部と上蓋部に使用する積層材を製造した。厚さ20μm
の低密度ポリエチレン層/2軸延伸ポリエチレンテレフ
タレ−トフィルム層/厚さ25μmの低密度ポリエチレ
ン層/坪量250g/m2 のカップ原紙/厚さ30μm
の低密度ポリエチレン層/厚さ250Åの酸化ケイ素の
蒸着膜・厚さ12μmの2延伸ポリエチレンテレフタレ
−トフィルム層/厚さ5g/m2 の接着剤層/厚さ40
μmの低密度ポリエチレンフィルム層 (3).次にまた、上記と同様に、厚さ250Åの酸化
ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレ−トフィルムの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレ−トフィルム面に、2液硬化型ポリウレタン
系接着剤を塗布し(乾燥状態で5g/m2 )、次いで、
該塗布面に、厚さ40μmの低密度ポリエチレンフィル
ムを使用し、これをドライラミネ−トした。次に、上記
の酸化ケイ素の蒸着膜を有する2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレ−トフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜面に、低密
度ポリエチレンを使用し、厚さ30μmで押し出しなが
ら、坪量80g/m2 の片艶晒クラフト紙を、押し出し
サンドラミネ−トして、下記の構成からなるプルタブに
使用する積層材を製造した。坪量80g/m2 の片艶晒
クラフト紙/厚さ30μmの低密度ポリエチレン層/厚
さ250Åの酸化ケイ素の蒸着膜・厚さ12μmの2延
伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム層/厚さ5g/
2 の接着剤層/厚さ40μmの低密度ポリエチレンフ
ィルム層 (4).厚さ250Åの酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚
さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルムの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面
に、2液硬化型ポリウレタン系接着剤を塗布し(乾燥状
態で5g/m2)、次いで、該塗布面に、厚さ40μm
の低密度ポリエチレンフィルムを使用し、これをドライ
ラミネ−トした。次に、上記の酸化ケイ素の蒸着膜を有
する2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの酸
化ケイ素の蒸着膜面に、低密度ポリエチレンを使用し、
厚さ30μmで押し出しながら、坪量220g/m2
カップ原紙を、押し出しサンドラミネ−トし、更に、該
カップ原紙の面に、低密度ポリエチレンを厚さ20μm
に押し出しラミネ−トして、下記の構成からなる充填口
シ−ル材に使用する積層材を製造した。厚さ20μmの
低密度ポリエチレン層/坪量220g/m2 のカップ原
紙/厚さ30μmの低密度ポリエチレン層/厚さ250
Åの酸化ケイ素の蒸着膜・厚さ12μmの2延伸ポリエ
チレンテレフタレ−トフィルム層/厚さ5g/m2 の接
着剤層/厚さ40μmの低密度ポリエチレンフィルム層 (5).次に、上記で製造した筒状胴部に使用する積層
材を使用し、まず、その一方の端部を通常の方法でスカ
イブヘミング加工し、次いで、該積層材を丸めて、その
端部において外側と内側の低密度ポリエチレン層と低密
度ポリエチレンフィルム層とを重ね合わせ、次いでヒ−
トシ−ルして筒状胴部を製造した。次に、上記の筒状胴
部の下端部と上端部を内側に折り込み、次いで、該折り
込み部に間隙を形成した。他方、上記で製造した底蓋部
および上蓋部に使用する積層材を使用し、予め、天面と
これに連接する筒状垂下部を有するメンコ状の底蓋部と
上蓋部を形成しておき、その筒状垂下部が上記の筒状胴
部の上下の間隙において筒状胴部と重なり合うように挿
入し、しかる後その両者をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を
形成して、筒状胴部の上下に、それぞれ、上蓋部と底蓋
部を取り付けて、本発明にかかる包装用容器を製造し
た。なお、上記の上蓋部を構成する積層材には、予め、
内容物を取り出すための開口部を形成し、開口部の切り
口端面は、内容物がその端面がら浸透するのを防止する
ために、該上蓋部の開口部の切り口端面にテ−プ貼り加
工等の端面処理加工を施し、次いで、該開口部には、予
め、上記のプルタブを貼り合わせおいた。他方、上記の
底蓋部を構成する積層材には、予め、内容物を充填する
ための充填口を形成し、充填口の切り口端面は、内容物
がその端面がら浸透するのを防止するために、該底蓋部
の充填口の切り口端面にテ−プ貼り加工等の端面処理加
工を施し、次いで、該充填口から内容物を充填し、しか
る後該充填口を上記の充填口を密閉する充填口シ−ル材
でヒ−トシ−ルして密閉して、本発明にかかる包装用容
器とした。上記の包装製品は、高度のバリア性を有し、
内容物の充填包装適性を有し、また、使用後は燃焼ゴミ
として廃棄し何らの支障もなかった。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィルムに着目し、
筒状胴部、該筒状胴部の下端部に取り付けた底蓋部、お
よび該筒状胴部の上端部に取り付けたプルタブ付き上蓋
部からなる包装用容器において、該筒状胴部、底蓋部、
上蓋部、およびプルタブを構成する積層材として、すべ
て、無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィルムを含む積層
材を使用して包装用容器を製造し、而して、該包装用容
器内に種々の物品を充填包装して、酸素ガス、水蒸気等
に対する高いバリア性を有して内容物の保護適正、保存
適性等に優れ、更に、包装用容器の製造作業、内容物の
充填包装作業等も容易に行うことができて極めて高い充
填包装加工適性を有し、かつ、包装製品を電子レンジに
かけても、十分にその電子レンジ適性を有し、また、使
用後廃棄処理しても燃焼ゴミとして極めて廃棄処理適正
に優れた包装用容器を製造し得ることができるというも
のである。特に、本発明にかかる包装用容器は、これを
構成する筒状胴部、上蓋部、底蓋部、およびプルタブ等
の全てを、バリア−材として、無機酸化物の薄膜を有す
る樹脂フィルム層を含む積層材で製造していることか
ら、極めて内容物の保護適正に優れ、また、使用後の廃
棄適正を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる包装用容器の構成を示す概略的
断面図である。
【図2】本発明にかかる包装用容器について別の形態か
らなる包装用容器の構成を示す概略的断面図である。
【図3】本発明にかかる包装用容器に使用される積層材
の層構成を示す概略的断面図である。
【図4】本発明にかかる包装用容器に使用される積層材
の層構成を示す概略的断面図である。
【図5】本発明にかかる包装用容器に使用される積層材
の層構成を示す概略的断面図である。
【図6】本発明にかかる包装用容器に使用される積層材
の層構成を示す概略的断面図である。
【図7】巻き取り式蒸着機の一例を示す概略的構成図で
ある。
【符号の説明】
1 筒状胴部 2 底蓋部 3 上蓋部 4 内容物 5 開口部 6 プルタブ 7 充填口 8 充填口シ−ル材 21 ヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層 22 カップ原紙 23 無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィルム 21a ヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層 31 ヒ−トシ−ル性ポリオレフィイ系樹脂層 32 強度に優れた樹脂フィルム層 33 カップ原紙 34 無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィルム 31a ヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層 41 紙基材 42 無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィルム 43 ヒ−トシ−ル性ポリオレフィイ系樹脂層 51 紙基材 52 無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィルム 53 ヒ−トシ−ル性ポリオレフィイ系樹脂層 111 真空チャンバ− 112 巻き出しロ−ル 113 樹脂フィルム 114 コ−ティングドラム 115 蒸着チャンバ− 116 るつぼ 117 酸素吹き出し口 118 マスク 119 巻き取りロ−ル A 包装用容器 B 別の形態からなる包装用容器 C 積層材 D 積層材 E 積層材 F 積層材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状胴部、該筒状胴部の下端部に取り付
    けた底蓋部、および該筒状胴部の上端部に取り付けたプ
    ルタブ付き上蓋部からなる包装用容器において、上記の
    筒状胴部を、少なくとも、ヒ−トシ−ル性ポリオレフィ
    ン系樹脂層、カップ原紙、無機酸化物の薄膜を有する樹
    脂フィルム、およびヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹
    脂層を順次に積層した積層体で構成し、また、上記の底
    蓋部と上蓋部とを、少なくとも、ヒ−トシ−ル性ポリオ
    レフィン系樹脂層、強度に優れた樹脂フィルム層、カッ
    プ原紙、無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィルム、およ
    びヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層を順次に積層
    した積層体で構成し、更に、上記のプルタブを、少なく
    とも、紙基材、無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィル
    ム、およびヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層を順
    次に積層した積層体で構成したことを特徴とする包装用
    容器。
  2. 【請求項2】 ヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層
    が、ポリエチレン系樹脂からなることを特徴とする上記
    の請求項1に記載する包装用容器。
  3. 【請求項3】 カップ原紙が、坪量200〜300g/
    2 の紙原紙からなることを特徴とする上記の請求項1
    まかは2に記載する包装用容器。
  4. 【請求項4】 無機酸化物の薄膜が、酸化ケイ素の蒸着
    膜からなることを特徴とする上記の請求項1、2または
    3に記載する包装用容器。
  5. 【請求項5】 無機酸化物の薄膜が、多層の無機酸化物
    の蒸着膜からなることを特徴とする上記の請求項1、
    2、3または4に記載する包装用容器。
  6. 【請求項6】 強度に優れた樹脂フィルム層が、二軸延
    伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムからなることを
    特徴とする上記の請求項1、2、3、4または5に記載
    する包装用容器。
  7. 【請求項7】 底蓋部が、内容物を充填する充填口が穿
    設され、更に、内容物を充填後に、該充填口が、少なく
    とも、紙基材、無機酸化物の薄膜を有する樹脂フィル
    ム、およびヒ−トシ−ル性ポリオレフィン系樹脂層を順
    次に積層した積層体で構成した充填口シ−ル材で再閉鎖
    されていることを特徴とする上記の請求項1、2、3、
    4、5または6に記載する包装用容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005008246A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Dainippon Printing Co Ltd シール付チューブ容器
JP2009292514A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Japan Tobacco Inc 包装容器
US8245736B2 (en) 2009-04-28 2012-08-21 N.V. Nutricia Powder packaging

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