JPH10289481A - 光記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
光記録媒体及びその製造方法Info
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- JPH10289481A JPH10289481A JP9099385A JP9938597A JPH10289481A JP H10289481 A JPH10289481 A JP H10289481A JP 9099385 A JP9099385 A JP 9099385A JP 9938597 A JP9938597 A JP 9938597A JP H10289481 A JPH10289481 A JP H10289481A
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- reflective layer
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- recording medium
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 記録再生特性を劣化させることなく、反射層
を構成するAuの使用量を小とした光記録媒体及びその
製造方法を提供することである。 【解決手段】 少なくともポリカーボネート等の透明な
基板1上に形成され、半導体レーザ等の光源から出射さ
れた出射光の集光による情報の記録あるいは再生に供さ
れる記録層2と、この記録層2上に形成され、記録層2
に集光された光を反射する反射層3とを有する光記録媒
体において、反射層3が、記録層2上に形成された第一
の反射層3aと、この第一の反射層3a上に形成された
第二の反射層3bとを有し、光源出射光の波長に対する
第一の反射層3aの反射率が第二の反射層3bの反射率
よりも大であることを特徴とする。
を構成するAuの使用量を小とした光記録媒体及びその
製造方法を提供することである。 【解決手段】 少なくともポリカーボネート等の透明な
基板1上に形成され、半導体レーザ等の光源から出射さ
れた出射光の集光による情報の記録あるいは再生に供さ
れる記録層2と、この記録層2上に形成され、記録層2
に集光された光を反射する反射層3とを有する光記録媒
体において、反射層3が、記録層2上に形成された第一
の反射層3aと、この第一の反射層3a上に形成された
第二の反射層3bとを有し、光源出射光の波長に対する
第一の反射層3aの反射率が第二の反射層3bの反射率
よりも大であることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光記録媒体及びその
製造方法に関し、さらに詳しくは、少なくとも基板上に
形成され、光源出射光の集光による情報の記録あるいは
再生に供される記録層と、この記録層上に形成された反
射層とを有する光記録媒体及びその製造方法に関する。
製造方法に関し、さらに詳しくは、少なくとも基板上に
形成され、光源出射光の集光による情報の記録あるいは
再生に供される記録層と、この記録層上に形成された反
射層とを有する光記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光記録媒体にはコンパクトディス
ク等のROM(Read OnlyMemory)ディ
スク、光磁気ディスクや相変化ディスク等のようにユー
ザが任意に情報を記録し、必要に応じて再生や追加書き
込み書き換えが可能であるRAM(Random Ac
cess Memory)ディスクがある。一方、記録
層を有機色素材で構成した追記型光ディスクの一例であ
るCD−Rディスクは、CD−ROMドライブで再生が
可能なことから急速に需要が拡大している。以下、光記
録媒体の一例である従来の追記型光ディスクについて、
その概略断面図である図4を参照して説明する。
ク等のROM(Read OnlyMemory)ディ
スク、光磁気ディスクや相変化ディスク等のようにユー
ザが任意に情報を記録し、必要に応じて再生や追加書き
込み書き換えが可能であるRAM(Random Ac
cess Memory)ディスクがある。一方、記録
層を有機色素材で構成した追記型光ディスクの一例であ
るCD−Rディスクは、CD−ROMドライブで再生が
可能なことから急速に需要が拡大している。以下、光記
録媒体の一例である従来の追記型光ディスクについて、
その概略断面図である図4を参照して説明する。
【0003】ポリカーボネート樹脂等の透明樹脂で構成
された基板1上には、例えばシアニンやフタロシアニン
等の有機色素材で構成された記録層2が形成され、記録
層2上には記録層2に集光された光源からの出射光を反
射する反射層3が形成され、反射層3上にはこの反射層
3を保護し、例えば紫外線硬化樹脂等で構成された保護
層4が形成されている。ところで、追記型光ディスクに
情報を記録または再生するためには、例えば半導体レー
ザ等の光源の波長780nmに対して反射層3における
反射率が70%以上必要である。このため、記録層2上
に形成される反射層3はAlよりも反射率が大であるA
uが一般的に用いられている。
された基板1上には、例えばシアニンやフタロシアニン
等の有機色素材で構成された記録層2が形成され、記録
層2上には記録層2に集光された光源からの出射光を反
射する反射層3が形成され、反射層3上にはこの反射層
3を保護し、例えば紫外線硬化樹脂等で構成された保護
層4が形成されている。ところで、追記型光ディスクに
情報を記録または再生するためには、例えば半導体レー
ザ等の光源の波長780nmに対して反射層3における
反射率が70%以上必要である。このため、記録層2上
に形成される反射層3はAlよりも反射率が大であるA
uが一般的に用いられている。
【0004】しかしながら、Alと比較して高価である
Auで反射層3を構成した追記型光ディスクは高価とな
り、追記型光ディスクの普及を阻害する虞がある。この
ため、Au以外の材料で反射層3を形成することが種々
検討されているが、例えばCu合金で反射層3を形成し
た場合では、記録層2を構成する有機色素とCu合金と
が化学反応を起こして記録再生特性を劣化させる虞があ
る。
Auで反射層3を構成した追記型光ディスクは高価とな
り、追記型光ディスクの普及を阻害する虞がある。この
ため、Au以外の材料で反射層3を形成することが種々
検討されているが、例えばCu合金で反射層3を形成し
た場合では、記録層2を構成する有機色素とCu合金と
が化学反応を起こして記録再生特性を劣化させる虞があ
る。
【0005】また、層厚80nmの反射層3をAuで形
成した場合に比較してCu90Al10合金やCu80Al20
合金で反射層3を形成した場合について、光源の出射光
波長780nm、記録層2としてフタロシアニン系有機
色素材(屈折率2.70、消光係数0.05)として記
録層2の最適な層厚をシュミレーションした結果のグラ
フである図5に示したように、記録膜2の膜厚が130
nm近傍で反射率が何れも極大値を示しているが、Au
は70%以上の反射率を示したのに対してCu90Al10
合金とCu80Al20合金の反射率は何れも70%以下で
あった。従って、現在の所、反射層3に使用する材料と
してはAu以外見出せていないのが実状である。
成した場合に比較してCu90Al10合金やCu80Al20
合金で反射層3を形成した場合について、光源の出射光
波長780nm、記録層2としてフタロシアニン系有機
色素材(屈折率2.70、消光係数0.05)として記
録層2の最適な層厚をシュミレーションした結果のグラ
フである図5に示したように、記録膜2の膜厚が130
nm近傍で反射率が何れも極大値を示しているが、Au
は70%以上の反射率を示したのに対してCu90Al10
合金とCu80Al20合金の反射率は何れも70%以下で
あった。従って、現在の所、反射層3に使用する材料と
してはAu以外見出せていないのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、記録
再生特性を劣化させることなく、反射層を構成するAu
の使用量を小とした光記録媒体及びその製造方法を提供
することである。
再生特性を劣化させることなく、反射層を構成するAu
の使用量を小とした光記録媒体及びその製造方法を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の光記録媒体では、少なくともポリカーボネ
ート等の透明な基板上に形成され、半導体レーザ等の光
源から出射された出射光の集光による情報の記録あるい
は再生に供される記録層と、この記録層上に形成され、
記録層に集光された光を反射する反射層とを有する光記
録媒体において、反射層が、記録層上に形成された第一
の反射層と、この第一の反射層上に形成された第二の反
射層とを有し、光源出射光の波長に対する第一の反射層
の反射率が第二の反射層の反射率よりも大であることを
特徴とする。
に、本発明の光記録媒体では、少なくともポリカーボネ
ート等の透明な基板上に形成され、半導体レーザ等の光
源から出射された出射光の集光による情報の記録あるい
は再生に供される記録層と、この記録層上に形成され、
記録層に集光された光を反射する反射層とを有する光記
録媒体において、反射層が、記録層上に形成された第一
の反射層と、この第一の反射層上に形成された第二の反
射層とを有し、光源出射光の波長に対する第一の反射層
の反射率が第二の反射層の反射率よりも大であることを
特徴とする。
【0008】本発明の光記録媒体の製造方法では、少な
くともポリカーボネート等の透明な基板上に、半導体レ
ーザ等の光源から出射された出射光の集光による情報の
記録あるいは再生に供される記録層を形成する工程と、
この記録層上に記録層に集光された光を反射する反射層
を形成する工程とを有する光記録媒体の製造方法におい
て、反射層を形成する工程が、記録層上に第一の反射層
を形成する工程と、この第一の反射層上に光源からの出
射光の波長に対する反射率が第一の反射層よりも小であ
る第二の反射層を形成する工程とを有することを特徴と
する。
くともポリカーボネート等の透明な基板上に、半導体レ
ーザ等の光源から出射された出射光の集光による情報の
記録あるいは再生に供される記録層を形成する工程と、
この記録層上に記録層に集光された光を反射する反射層
を形成する工程とを有する光記録媒体の製造方法におい
て、反射層を形成する工程が、記録層上に第一の反射層
を形成する工程と、この第一の反射層上に光源からの出
射光の波長に対する反射率が第一の反射層よりも小であ
る第二の反射層を形成する工程とを有することを特徴と
する。
【0009】上記した光記録媒体及びその製造方法の望
ましい実施態様は、記録層が有機色素材で形成され、第
一の反射層が層厚10nm以上30nm以下のAuで形
成され、第二の反射層がAlを5原子%以上20原子%
以下含有するCuAl合金で形成されたものである。
ましい実施態様は、記録層が有機色素材で形成され、第
一の反射層が層厚10nm以上30nm以下のAuで形
成され、第二の反射層がAlを5原子%以上20原子%
以下含有するCuAl合金で形成されたものである。
【0010】上述した手段によれば、従来の反射層より
も層厚が小である第一の反射層で光源から出射され記録
層に集光した光を記録再生特性を劣化させることなく反
射することができ、第一の反射層の構成材の使用量を小
とすることができる。例えば第一の反射層をAu、第二
の反射層をCuAl合金で形成すればAuの使用量を大
幅に小とすることができ、光記録媒体を廉価にすること
ができる。
も層厚が小である第一の反射層で光源から出射され記録
層に集光した光を記録再生特性を劣化させることなく反
射することができ、第一の反射層の構成材の使用量を小
とすることができる。例えば第一の反射層をAu、第二
の反射層をCuAl合金で形成すればAuの使用量を大
幅に小とすることができ、光記録媒体を廉価にすること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の光記録媒体は記録層上に
形成された第一の反射層とこの第一の反射層上に形成さ
れた第二の反射層とを有し、光源出射光の波長に対する
第一の反射層の反射率が第二の反射層の反射率よりも大
であることを特徴とするものである。これを光記録媒体
の概略断面図である図1を参照して説明する。なお、図
中の構成要素で従来の技術と同様の構造を成しているも
のについては、同一の参照符号を付すものとする。
形成された第一の反射層とこの第一の反射層上に形成さ
れた第二の反射層とを有し、光源出射光の波長に対する
第一の反射層の反射率が第二の反射層の反射率よりも大
であることを特徴とするものである。これを光記録媒体
の概略断面図である図1を参照して説明する。なお、図
中の構成要素で従来の技術と同様の構造を成しているも
のについては、同一の参照符号を付すものとする。
【0012】図1に示したように、ポリカーボネート樹
脂等の透明樹脂で構成された基板1上には、例えばシア
ニンやフタロシアニン等の有機色素材で構成された記録
層2が形成され、記録層2上には、例えば高反射率を有
するAu等で構成された第一の反射層3aが形成され、
第一の反射層3a上には光源からの出射光の波長に対す
る反射率が第一の反射層3aよりも小である、例えばC
uAl合金等で構成された第二の反射層3bが形成さ
れ、さらに、第二の反射層3b上にはこの第二の反射層
3bを保護し、例えば紫外線硬化樹脂等で構成された保
護層4が形成されている。
脂等の透明樹脂で構成された基板1上には、例えばシア
ニンやフタロシアニン等の有機色素材で構成された記録
層2が形成され、記録層2上には、例えば高反射率を有
するAu等で構成された第一の反射層3aが形成され、
第一の反射層3a上には光源からの出射光の波長に対す
る反射率が第一の反射層3aよりも小である、例えばC
uAl合金等で構成された第二の反射層3bが形成さ
れ、さらに、第二の反射層3b上にはこの第二の反射層
3bを保護し、例えば紫外線硬化樹脂等で構成された保
護層4が形成されている。
【0013】図2は、光源の出射光波長を780nmと
し、記録層2を層厚130nmのフタロシアニン系有機
色素材(屈折率2.70、消光係数0.05)とし、第
二の反射層3bを層厚50nmのCu90Al10合金とし
た場合、Auで形成する第一の反射層3aの層厚を変化
させて反射率の変化をシュミレーションした結果のグラ
フである。図2に示したように、Auで形成する第一の
反射層3aの層厚が10nmあれば70%以上の反射率
が得られ、ほぼ30nmで反射率が飽和することが判っ
た。
し、記録層2を層厚130nmのフタロシアニン系有機
色素材(屈折率2.70、消光係数0.05)とし、第
二の反射層3bを層厚50nmのCu90Al10合金とし
た場合、Auで形成する第一の反射層3aの層厚を変化
させて反射率の変化をシュミレーションした結果のグラ
フである。図2に示したように、Auで形成する第一の
反射層3aの層厚が10nmあれば70%以上の反射率
が得られ、ほぼ30nmで反射率が飽和することが判っ
た。
【0014】図3は光源の出射光波長を780nmと
し、記録層2を層厚130nmのフタロシアニン系有機
色素材(屈折率2.70、消光係数0.05)とし、第
一の反射層3aを層厚15nmとし、第二の反射層3b
を層厚50nmのCu100-xAlx(x=0〜40)合金
としてxを変化させた場合における反射率の変化をシュ
ミレーションした結果のグラフである。図3から明らか
なように、70%以上の反射率を得るにはAlの含有率
を20原子%以下とすることが判った。
し、記録層2を層厚130nmのフタロシアニン系有機
色素材(屈折率2.70、消光係数0.05)とし、第
一の反射層3aを層厚15nmとし、第二の反射層3b
を層厚50nmのCu100-xAlx(x=0〜40)合金
としてxを変化させた場合における反射率の変化をシュ
ミレーションした結果のグラフである。図3から明らか
なように、70%以上の反射率を得るにはAlの含有率
を20原子%以下とすることが判った。
【0015】以下、上記したシュミレーション結果に基
づいて本発明を適用した具体的な実施例と、これに対比
する比較例について光記録媒体の一例である追記型光デ
ィスクを作製し、これらの製造工程順について再び図1
を参照して説明する。
づいて本発明を適用した具体的な実施例と、これに対比
する比較例について光記録媒体の一例である追記型光デ
ィスクを作製し、これらの製造工程順について再び図1
を参照して説明する。
【0016】実施例1 先ず、予め射出成形によりトラックが形成されたポリカ
ーボネートの基板1上に、フタロシアニン系色素材をジ
アセトンアルコールに溶解した溶液をスピンコートして
層厚130nmの記録層2を形成した。
ーボネートの基板1上に、フタロシアニン系色素材をジ
アセトンアルコールに溶解した溶液をスピンコートして
層厚130nmの記録層2を形成した。
【0017】次に、記録層2上にAuをスパッタリング
して層厚が15nmの第一の反射層3aを形成した。
して層厚が15nmの第一の反射層3aを形成した。
【0018】次に、第一の反射層3a上にCu90Al10
合金をスパッタリングして層厚50nmの第二の反射層
3bを形成した。
合金をスパッタリングして層厚50nmの第二の反射層
3bを形成した。
【0019】次に、第二の反射層3bを覆うように紫外
線硬化樹脂をスピンコートして層厚10μmの保護膜4
を形成し、追記型光ディスクを完成した。
線硬化樹脂をスピンコートして層厚10μmの保護膜4
を形成し、追記型光ディスクを完成した。
【0020】実施例2 先ず、予め射出成形によりトラックが形成されたポリカ
ーボネートの基板1上に、フタロシアニン系色素材をジ
アセトンアルコールに溶解した溶液をスピンコートして
層厚130nmの記録層2を形成した。
ーボネートの基板1上に、フタロシアニン系色素材をジ
アセトンアルコールに溶解した溶液をスピンコートして
層厚130nmの記録層2を形成した。
【0021】次に、記録層2上にAuをスパッタリング
して層厚が15nmの第一の反射層3aを形成した。
して層厚が15nmの第一の反射層3aを形成した。
【0022】次に、第一の反射層3a上にCu95Al5
合金をスパッタリングして層厚50nmの第二の反射層
3bを形成した。
合金をスパッタリングして層厚50nmの第二の反射層
3bを形成した。
【0023】次に、第二の反射層3bを覆うように紫外
線硬化樹脂をスピンコートして層厚10μmの保護膜4
を形成し、追記型光ディスクを完成した。
線硬化樹脂をスピンコートして層厚10μmの保護膜4
を形成し、追記型光ディスクを完成した。
【0024】比較例1 先ず、予め射出成形によりトラックが形成されたポリカ
ーボネートの基板1上に、フタロシアニン系色素材をジ
アセトンアルコールに溶解した溶液をスピンコートして
層厚130nmの記録層2を形成した。
ーボネートの基板1上に、フタロシアニン系色素材をジ
アセトンアルコールに溶解した溶液をスピンコートして
層厚130nmの記録層2を形成した。
【0025】次に、記録層2上にAuをスパッタリング
して層厚が15nmの第一の反射層3aを形成した。
して層厚が15nmの第一の反射層3aを形成した。
【0026】次に、第一の反射層3a上にCuをスパッ
タリングして層厚50nmの第二の反射層3bを形成し
た。
タリングして層厚50nmの第二の反射層3bを形成し
た。
【0027】次に、第二の反射層3bを覆うように紫外
線硬化樹脂をスピンコートして層厚10μmの保護膜4
を形成し、追記型光ディスクを完成した。
線硬化樹脂をスピンコートして層厚10μmの保護膜4
を形成し、追記型光ディスクを完成した。
【0028】なお、上記した実施例1〜2と比較例1と
を評価する基準として、従来の技術で参照した図4に示
した事例のように、記録層2上に層厚80nmのAuで
反射層3を形成した追記型光ディスクを、下記の製造工
程を経て作製し、これを基準ディスクとした。先ず、予
め射出成形によりトラックが形成されたポリカーボネー
トの基板1上に、フタロシアニン系色素材をジアセトン
アルコールに溶解した溶液をスピンコートして層厚13
0nmの記録層2を形成した。
を評価する基準として、従来の技術で参照した図4に示
した事例のように、記録層2上に層厚80nmのAuで
反射層3を形成した追記型光ディスクを、下記の製造工
程を経て作製し、これを基準ディスクとした。先ず、予
め射出成形によりトラックが形成されたポリカーボネー
トの基板1上に、フタロシアニン系色素材をジアセトン
アルコールに溶解した溶液をスピンコートして層厚13
0nmの記録層2を形成した。
【0029】次に、記録層2上にAuをスパッタリング
して層厚が80nmの反射層3を形成した。
して層厚が80nmの反射層3を形成した。
【0030】次に、反射層3を覆うように紫外線硬化樹
脂をスピンコートして層厚10μmの保護膜4を形成
し、基準ディスクとなる追記型光ディスクを完成した。
脂をスピンコートして層厚10μmの保護膜4を形成
し、基準ディスクとなる追記型光ディスクを完成した。
【0031】以上、実施例1〜2、比較例1及び基準デ
ィスクについて記録パワー10mW、線速2.4m/
s、波長780nmのレーザでEFM変調信号のランダ
ムパターンを記録し、これらのディスクを再生パワー1
mW、線速2.4m/s、波長780nmのレーザで再
生し、この条件における反射率及びグルーブコンディシ
ョン、即ちEFM変調した11Tパターン部の反射率I
11と未記録部の反射率Itop との比I11/Itop 、EF
M変調した3Tパターン部の反射率I3 と未記録部の反
射率Itop との比I3 /Itop を測定算出して評価し
た。そして、反射率が70%以上、I11/Itop の値が
0.6以上、I3 /Itop の値が0.3〜0.6を満足
し、70℃、85%RHで1000時間の高温高湿試験
後においても反射率の変化しないものを良品とした。結
果を表1に示す。
ィスクについて記録パワー10mW、線速2.4m/
s、波長780nmのレーザでEFM変調信号のランダ
ムパターンを記録し、これらのディスクを再生パワー1
mW、線速2.4m/s、波長780nmのレーザで再
生し、この条件における反射率及びグルーブコンディシ
ョン、即ちEFM変調した11Tパターン部の反射率I
11と未記録部の反射率Itop との比I11/Itop 、EF
M変調した3Tパターン部の反射率I3 と未記録部の反
射率Itop との比I3 /Itop を測定算出して評価し
た。そして、反射率が70%以上、I11/Itop の値が
0.6以上、I3 /Itop の値が0.3〜0.6を満足
し、70℃、85%RHで1000時間の高温高湿試験
後においても反射率の変化しないものを良品とした。結
果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、層厚15nmの
Auで形成された第一の反射層3aと第一の反射層3a
上に層厚50nmのCu90Al10合金で形成された第二
の反射層3bとを有する実施例1、層厚15nmのAu
で形成された第一の反射層3aと第一の反射層3a上に
層厚50nmのCu95Al5合金で形成された第二の反
射層3bとを有する実施例2は基準ディスクと遜色なく
反射率、I11/Itop、I3 /Itop 及び高温高湿試験
の何れも満足したのに対して、層厚15nmのAuで形
成された第一の反射層3aと第一の反射層3a上に層厚
50nmのCuで形成された第二の反射層3bとを有す
る比較例1は、初期において反射率、I11/Itop 、I
3 /Itop は満足したものの、高温高湿試験後に反射率
が60%に低下するとともに第二の反射層3bに腐蝕が
発生し、不良であった。
Auで形成された第一の反射層3aと第一の反射層3a
上に層厚50nmのCu90Al10合金で形成された第二
の反射層3bとを有する実施例1、層厚15nmのAu
で形成された第一の反射層3aと第一の反射層3a上に
層厚50nmのCu95Al5合金で形成された第二の反
射層3bとを有する実施例2は基準ディスクと遜色なく
反射率、I11/Itop、I3 /Itop 及び高温高湿試験
の何れも満足したのに対して、層厚15nmのAuで形
成された第一の反射層3aと第一の反射層3a上に層厚
50nmのCuで形成された第二の反射層3bとを有す
る比較例1は、初期において反射率、I11/Itop 、I
3 /Itop は満足したものの、高温高湿試験後に反射率
が60%に低下するとともに第二の反射層3bに腐蝕が
発生し、不良であった。
【0034】実施例1、2では第二の反射層3bをCu
Al合金で形成した事例を示したが、本発明はこれに限
定されるものでなく、例えばCuAg合金等のように高
反射率、高耐久性を有する材料であれば使用することが
可能である。
Al合金で形成した事例を示したが、本発明はこれに限
定されるものでなく、例えばCuAg合金等のように高
反射率、高耐久性を有する材料であれば使用することが
可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明の光記録媒体及びその製造方法に
よれば、記録再生特性を劣化させることなく、反射層を
構成するAuの使用量を小とした光記録媒体及びその製
造方法を提供することができる。また、例えば第二の反
射層をCuAl合金で形成した場合には、第一の反射層
を形成しているAuと色調が近似しているので外観を損
なう虞がない。
よれば、記録再生特性を劣化させることなく、反射層を
構成するAuの使用量を小とした光記録媒体及びその製
造方法を提供することができる。また、例えば第二の反
射層をCuAl合金で形成した場合には、第一の反射層
を形成しているAuと色調が近似しているので外観を損
なう虞がない。
【図1】 本発明の光記録媒体の概略断面図である。
【図2】 本発明を適用し、Auで形成する第一の反射
層の反射率の変化をシュミレーションした結果のグラフ
である。
層の反射率の変化をシュミレーションした結果のグラフ
である。
【図3】 本発明を適用し、第二の反射層を形成するC
uAl合金におけるAl含有率を変化させた場合の反射
率の変化をシュミレーションした結果のグラフである。
uAl合金におけるAl含有率を変化させた場合の反射
率の変化をシュミレーションした結果のグラフである。
【図4】 従来の光記録媒体の概略断面図である。
【図5】 記録層の最適な層厚をシュミレーションした
結果のグラフである。
結果のグラフである。
1…基板、2…記録層、3…反射層、3a…第一の反射
層、3b…第二の反射層、4…保護層
層、3b…第二の反射層、4…保護層
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも基板上に形成され、光源出射
光の集光による情報の記録あるいは再生に供される記録
層と、 前記記録層上に形成された反射層とを有する光記録媒体
において、 前記反射層が、 前記記録層上に形成された第一の反射層と、 前記第一の反射層上に形成された第二の反射層とを有
し、 前記光源出射光の波長に対する前記第一の反射層の反射
率が前記第二の反射層の反射率よりも大であることを特
徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】 前記記録層が、少なくとも有機色素材を
含有するもので形成されていることを特徴とする請求項
1に記載の光記録媒体。 - 【請求項3】 前記第一の反射層の層厚が10nm以上
30nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の
光記録媒体。 - 【請求項4】 前記第一の反射層がAuで形成され、前
記第二の反射層がAlを5原子%以上20原子%以下含
有するCuAl合金で形成されていることを特徴とする
請求項1に記載の光記録媒体。 - 【請求項5】 少なくとも基板上に、光源出射光の集光
による情報の記録あるいは再生に供される記録層を形成
する工程と、 前記記録層上に反射層を形成する工程とを有する光記録
媒体の製造方法において、 前記反射層を形成する工程が、 前記記録層上に第一の反射層を形成する工程と、 前記第一の反射層上に、前記光源出射光の波長に対する
反射率が前記第一の反射層よりも小である第二の反射層
を形成する工程とを有することを特徴とする光記録媒体
の製造方法。 - 【請求項6】 前記記録層を形成する工程が、少なくと
も有機色素材を含有するもので形成する工程であること
を特徴とする請求項5に記載の光記録媒体の製造方法。 - 【請求項7】 前記第一の反射層を形成する工程が、前
記第一の反射層の層厚を10nm以上30nm以下とす
る工程であることを特徴とする請求項5に記載の光記録
媒体の製造方法。 - 【請求項8】 前記第一の反射層を形成する工程がAu
で形成する工程であり、 前記第二の反射層を形成する工程が、Alを5原子%以
上20原子%以下含有するCuAl合金で形成する工程
であることを特徴とする請求項5に記載の光記録媒体の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9099385A JPH10289481A (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 光記録媒体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9099385A JPH10289481A (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 光記録媒体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10289481A true JPH10289481A (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=14246052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9099385A Pending JPH10289481A (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 光記録媒体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10289481A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003535422A (ja) * | 2000-05-30 | 2003-11-25 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | 不可逆的光記録媒体 |
WO2007083674A1 (ja) * | 2006-01-18 | 2007-07-26 | Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. | 光記録媒体 |
-
1997
- 1997-04-16 JP JP9099385A patent/JPH10289481A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003535422A (ja) * | 2000-05-30 | 2003-11-25 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | 不可逆的光記録媒体 |
WO2007083674A1 (ja) * | 2006-01-18 | 2007-07-26 | Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. | 光記録媒体 |
US7910192B2 (en) | 2006-01-18 | 2011-03-22 | Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. | Optical recording medium |
US8158234B2 (en) | 2006-01-18 | 2012-04-17 | Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. | Optical recording medium |
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