JPH10287784A - フッ素樹脂フィルム - Google Patents
フッ素樹脂フィルムInfo
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- JPH10287784A JPH10287784A JP9094128A JP9412897A JPH10287784A JP H10287784 A JPH10287784 A JP H10287784A JP 9094128 A JP9094128 A JP 9094128A JP 9412897 A JP9412897 A JP 9412897A JP H10287784 A JPH10287784 A JP H10287784A
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Abstract
フッ素樹脂フィルムを提供する。 【解決手段】不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子で
あってその95重量%以上が粒径1〜30μmの範囲に
ある複合体粒子がフッ素樹脂に分散されたフッ素樹脂フ
ィルム。
Description
された紫外線遮断材料の分散性が良好であり、透明性、
紫外線遮断性および耐摩耗性に優れたフッ素樹脂フィル
ムに関する。
ン系共重体のフッ素樹脂は、耐候性、透明性および耐汚
染性が屋外暴露20年以上にわたり維持される材料とし
て、農業用ハウスフィルム、屋根材料として使用されて
いる。しかし、フッ素樹脂自体は耐候性があるものの、
フッ素樹脂を軟質塩化ビニル樹脂、硬質塩化ビニル樹
脂、ポリエチレン、ABS樹脂、ポリカーボネートなど
のプラスチックやステンレス板、アルミニウム板、亜鉛
メッキ鋼板などの金属板とラミネートして屋外建材に用
いる場合、接着剤を介してラミネートすることを要す
る。
防ぐために、最外層のフッ素樹脂フィルム層で紫外線を
遮断する工夫がなされている。たとえば、フッ素樹脂フ
ィルム中に顔料を分散させ完全に紫外線を遮断する方法
である。
の透明性が損なわれ、たとえば表面に印刷が施された鋼
板にラミネートして使う場合、その印刷が全く見えない
という問題がある。
が80%以上でありかつ接着剤の光劣化を生じさせる3
20nm以下の紫外線を完全に遮断するフィルムが必要
である。また、農業用ハウスフィルムとして用いる場
合、果実、花、野菜等の、栽培する植物の色、糖度、収
穫量を向上させるため、フィルムの紫外線透過率を調節
したフィルムが要求されている。
カット機能を付与する方法として、エチレン−テトラフ
ルオロエチレン系共重合体(以下、ETFEという)に
粒径が0.01〜0.05μmの酸化チタンを添加する
方法が提案されている(特開平3−101933)。こ
の方法は、酸化チタンを表面処理しないままETFEに
分散、混練するため、微粒子酸化チタンが凝集する他、
ETFEとの溶融混練時に発生する微量のフッ化水素ガ
スと反応し、黒色化する問題があった。
シランカップリング剤で表面処理した酸化チタンをET
FEに分散、混練して紫外線カット性のフィルムを製造
する方法が提案されている(特開平7−304924)
が、上記のシランカップリング剤で表面処理した場合、
ETFEと分散、混練する320℃程度の温度では着色
はないが、酸化チタンの分散性が良くないため、ヘイズ
(曇度)の大きいフィルムしか得られない。
01μm程度の酸化セリウム微粉末を使用する記述があ
る。酸化セリウム微粉末の粒径が小さいほど、微粉末を
分散させたフッ素樹脂フィルムの透明性は高いが、微粉
末の分散が困難である。この粒子をシランカップリング
剤等により被覆しても、フッ素樹脂フィルム成形時には
褐色に着色し、可視光域(400〜700nm)の光線
透過率が低下する。
が0.01μm以下のものについては、水分散液として
製造でき、実際このような水分散液が市販されている。
しかし、フッ素樹脂にこの超微粒子を混練させるために
は、粉末固体として混練分散する必要がある。分散液か
ら水を除いて固体粉末とする工程において、超微粒子の
2次凝集、3次凝集を生じ、粒径が大きくなる問題があ
る。
業用ハウスフィルムとして屋外に展張した際、農地の小
石、砂により、表面に傷が付きやすい。また、フィルム
をパイプに固定する際には、ナイロン樹脂を被覆したマ
イカ線をフィルムに接してパイプに固定するが、台風等
によりフィルムがパイプと擦れ、フィルム表面に傷が付
きやすく、その箇所からフィルムが破れる場合がある。
術に鑑みてなされたものであり、透明性、紫外線遮断性
および耐摩耗性に優れたフッ素樹脂フィルムの提供を目
的とする。
解決するために検討を重ねた結果、従来、良好な透明性
を確保するために分散粒子の粒径が0.01μm以下で
あることが望ましいとされていたが、0.01μm以下
に比べて100倍以上大きい、従来技術の常識からは考
えられない大粒径の不定形シリカ−酸化セリウム材料複
合体粒子をフッ素樹脂中に分散させたフィルムは、優れ
た透明性を有し、さらに紫外線遮断性および耐摩耗性に
も優れることを見い出し、本発明を完成するに至った。
合体粒子中、粒径1〜30μmの粒子を95重量%以上
含む不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子がフッ素樹
脂に分散されていることを特徴とするフッ素樹脂フィル
ムである。
化セリウム複合体粒子とは、不溶性セリウム化合物を不
定形シリカで被覆した粒子の焼成物である。すなわち、
酸化セリウム微粉またはシランカップリング剤で処理し
て得られる酸化セリウム微粉末とは異なる。
ウム化合物であり、その具体例としては、たとえば水酸
化セリウム、リン酸セリウム、ポリリン酸セリウム、炭
酸セリウム、シュウ酸セリウム等が挙げられ、これらの
うち、水酸化セリウムが特に好ましい。
シリカであり、具体例としては、たとえばケイ酸ナトリ
ウムを加水分解して得られる不定形シリカが挙げられ
る。
製造例としては、たとえば不溶性セリウム化合物粒子を
水に加え分散機や乳化機を用いて水分散液とし、ケイ酸
塩溶液を上記セリウム化合物水分散液に撹拌しながら滴
下し、シリカ被覆不溶性セリウム化合物を得て、その
後、乾燥し、さらに200〜1000℃、好ましくは4
00〜600℃で焼成する方法が挙げられる。焼成時間
は、特に制限ないが、通常10分〜4時間であればよ
い。この焼成により、不溶性セリウム化合物は酸化セリ
ウムとなり、不定形シリカで被覆された不定形シリカ−
酸化セリウム複合体粒子が得られる。なお、ケイ酸塩溶
液としては、たとえば3号ケイ酸ナトリウム(SiO2
含有率28.5重量%)が挙げられる。
ム複合体粒子は、その95重量%以上が粒径1〜30μ
mの範囲、好ましくは粒径2〜10μmの範囲にある。
また、不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子の平均粒
径としては2〜8μmが好ましく、1〜5μmが特に好
ましい。
しては、複合体粒子製造時に、不溶性セリウム化合物の
粒子を被覆した不定形シリカ同士を融着固化させている
ものが好ましい。不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒
子は、0.01μm以下の酸化セリウム超微粒子に見ら
れる2次凝集物または3次凝集物とは異なる。
合体粒子は、不溶性セリウム化合物を不定形シリカで被
覆した粒子を乾燥、焼成する工程において、被覆した不
定形シリカどうしが融着固化されてはいるが、酸化セリ
ウムは不定形シリカで被覆されているために、酸化セリ
ウムどうしが2次凝集または3次凝集することはない。
一方、不定形シリカは透明性が高く、凝集体であっても
フッ素樹脂フィルムの透明性に悪影響を与えない。
は、用いる不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子が上
記のような大きな粒径でも優れた透明性を維持できる。
ム複合体粒子の95重量%以上、好ましくは99重量%
以上は、1〜30μm(好ましくは2〜10μm)の範
囲の粒径を有するが、粒径がこの範囲外の不定形シリカ
−酸化セリウム複合体粒子が5重量%未満(好ましくは
1重量%未満)含まれていても、支障ない。
ため、また、不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子を
フッ素樹脂に混練し分散させる際にフッ素樹脂の着色を
防止するために、不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒
子の表面処理を行うことが好ましい。本発明に使用する
不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子の大部分は、粒
径が1〜30μmと大きいため、表面処理が容易に行え
る。
ム複合体は、酸化セリウムがフッ素樹脂とは接すること
がないため、酸化セリウムの触媒作用によるフッ素樹脂
の劣化を防止できる。
ム複合体粒子中の酸化セリウム量は25〜70重量%が
好ましい。特に、不定形シリカによる酸化セリウムの被
覆率が高くかつ紫外線遮断効果が大きい組成は、酸化セ
リウム量を35〜60重量%とした複合体粒子である。
ム複合体粒子が溶融混練時に凝集することを防止するた
めに、複合体粒子表面を表面被覆剤で処理してメタノー
ル疎水化度を調節することが好ましい。
指標である。その測定方法は次のとおりである。すなわ
ち、300ccのビーカーに蒸留水50ccを入れ、5
gの粒子を良く撹拌させながら投入する。粒子が均一に
分散されれば、この粒子は蒸留水ときわめてなじみがよ
く、メタノール疎水化度は0%である。粒子が均一に分
散しない場合、水溶液に粒子が均一に分散されるまでメ
タノールを徐々に滴下する。ちょうど均一に分散される
ようになるまでのメタノール総添加量M(単位:cc)
からメタノール疎水化度D(単位:%)は次式によって
求められる。 D=100M/(M+50)
メタノール疎水化度は40〜75%が好ましく、60〜
70%が特に好ましい。不定形シリカ−酸化セリウム複
合体粒子のメタノール疎水化度が低い場合は、フッ素樹
脂に対して分散性が低く、かつ着色させるおそれも大き
い。
いメタノール疎水化度は若干異なり、ETFEの場合は
40〜70%であることが好ましく、ヘキサフルオロプ
ロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合体またはパ
ーフルオロ(アルキルビニルエーテル)−テトラフルオ
ロエチレン系共重合体の場合は60〜75%であること
が好ましく、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン−フッ化ビニリデン系共重合体の場合は40
〜70%であることが好ましい。
面に強固に結合でき、かつ疎水化度を上げうるものであ
れば使用でき、水酸基または加水分解性基がケイ素原子
に直接結合している反応性ケイ素化合物が好ましく用い
られる。さらに好ましくは、このような水酸基や加水分
解性基を有し、しかも疎水性の有機基がケイ素原子に炭
素−ケイ素結合で結合している有機ケイ素化合物が用い
られる。
この有機基に反応性官能基(たとえば、エポキシ基、ア
ミノ基など)を有しているが、このような反応性官能基
は親水性が高いものが多く、本発明における表面被覆剤
としてあまり好ましくない。むしろ、反応性官能基や親
水性基を有しない炭化水素基や、高い疎水性をもたらす
フッ素化炭化水素基を有機基として有する有機ケイ素化
合物が好ましい。
しては、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、イ
ソシアネート基、塩素原子などがあり、炭素数4以下の
アルコキシ基が特に好ましい。この加水分解性基は、ケ
イ素原子に対して1〜4個、特に2〜3個結合している
ことが好ましい。
いる有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、アルアルキル基、フルオロアルキル基、フルオ
ロアリール基などが好ましい。特に、炭素数2〜20の
アルキル基、1以上のフッ素原子を有する炭素数2〜2
0のフルオロアルキル基、アルキル基やフルオロアルキ
ル基で置換されていてもよいフェニル基などが好まし
い。
や加水分解性基がケイ素原子に直接結合しているオルガ
ノシリコーン化合物であってもよい。このオルガノシリ
コーン化合物における有機基としては、炭素数4以下の
アルキル基やフェニル基が好ましい。このようなオルガ
ノシリコーン化合物としては、シリコーンオイルとよば
れているものを用いうる。
合物は、たとえばテトラエトキシシラン、テトラメトキ
シシランなどのテトラアルコキシシラン類、イソブチル
トリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、
(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシ
ランなどのトリアルコキシシラン類、ジメチルシリコー
ンオイル、メチル水素シリコーンオイル、フェニルメチ
ルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類が挙げら
れ、これらのうちイソブチルトリメトキシシラン、ヘキ
シルトリメトキシシラン、ジメチルシリコーンオイルが
好ましい。
化セリウム複合体粒子の比表面積の大きさに比例する。
処理量が少ない場合には、不定形シリカ−酸化セリウム
複合体粒子がフッ素樹脂との混練時に黒色または茶色に
変色することがある。処理量が多い場合には、上記表面
被覆剤からなる凝集体がブツとなって現れ、フィルム外
観が悪くなることがある。また、処理量によって、得ら
れる粒子のメタノール疎水化度が変化することから、前
記メタノール疎水化度となるように処理量を調節する必
要もある。
紫外線遮断の程度は、そのフィルムが使用される用途に
よって異なる。たとえば、ラミネートの分野では、フッ
素樹脂フィルムと各種プラスチック基材または金属基材
と接着させるための接着剤を保護する目的から、400
〜700nmの可視光を80%以上透過させつつ、か
つ、290〜320nmの紫外光を100%遮断するこ
とが好ましい。
物、花、野菜、果物の種類により、それぞれ最適な光透
過パターンを有するため、290〜320nmの紫外光
を100%遮断するフィルム、または同波長の紫外光を
80%遮断するフィルム、50%遮断するフィルムが、
それぞれ用いられる。
不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子の分散量は、要
求される紫外線遮断の程度に応じて選定すればよい。通
常、フッ素樹脂100重量部に対し0.4〜5部の範囲
で使用すればよく、好ましくは0.5〜3重量部であ
る。また、本発明のフッ素樹脂フィルムは優れた耐摩耗
性を有するが、不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子
を上記の範囲で使用することにより、飛躍的に耐摩耗性
が向上する。
分散されるフッ素樹脂は、種々のフッ素樹脂が使用でき
る。その具体例としては、フッ化ビニル系重合体、フッ
化ビニリデン系重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフル
オロプロピレン系共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサ
フルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合
体、テトラフルオロエチレン−プロピレン系共重合体、
テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン−プロピレ
ン系共重合体、ETFE、ヘキサフルオロプロピレン−
テトラフルオロエチレン系共重合体、パーフルオロ(ア
ルキルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン系共
重合体などが挙げられる。
キサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共
重合体、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)−テ
トラフルオロエチレン系共重合体またはテトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデ
ン系共重合体が特に好ましい。
が、通常5〜500μmの範囲であり、好ましくは10
〜200μmの範囲である。
る。なお、実施例では、ラミネート用途に290〜32
0nmの紫外光を100%遮断するフィルム、農業ハウ
ス用途に290〜320nmの紫外光を80%遮断する
フィルムを作成し、その長期にわたる性能を評価した
が、本発明によるフッ素樹脂フィルムの紫外線遮断程度
はこの実施例に限定されず、本発明はこれらの実施例に
限定されない。
体粒子(日本無機化学製、商品名ASC−4060、粒
径0.9〜22μm、粒径1〜30μmの粒子は99重
量%、平均粒径4.4μm)200gを小型ヘンシェル
ミキサに投入し、続いて、イソブチルトリメトキシシラ
ン14gを水:メタノール=1:9(重量比)の混合溶
媒に溶解した溶液40gをゆっくり投入し10分間撹拌
した。続いて、この湿った不定形シリカ−酸化セリウム
複合体粒子を120℃で1時間乾燥し、再度小型ヘンシ
ェルミキサで2分間充分にほぐした。なお、このASC
−4060は酸化セリウム量38重量%、不定形シリカ
量59重量%、アルミナ量3重量%からなる。
度は60%である。この表面処理された不定形シリカ−
酸化セリウム複合体粒子50gとETFE(旭硝子製、
アフロンCOP88AX)4kgをVミキサにて乾式混
合した。この混合物を2軸押出機にて320℃でペレッ
ト化を行った。
μmのフィルムを成形した。このフィルムは全光線透過
率(290〜700nmの光線の透過率)95.2%、
ヘイズ6.5%であり、320nmにおける紫外光透過
率は20%であった。全光線透過率曲線を図1に示す。
電処理した面にシリカ微粒子とシランカップリング剤を
主成分とする流滴剤を0.2μm塗工した。ナイロン樹
脂で被覆したマイカ線を使用して、この流滴加工した紫
外線遮断フィルムで農業用パイプハウスを作成した。
特性を測定した。全光線透過率は94.8%、ヘイズ
6.8%、320nmにおける紫外光透過率は19%で
あり、ほとんど変化しなかった。展張前に対する3年間
展張後のフィルムの引張り破断強度保持率は99%、展
張前に対する3年間展張後のフィルムの伸度保持率は9
8%であり、劣化は認められなかった。また、フィルム
に接触するマイカ線によるフィルムの摩耗程度を観察し
たが、フィルムに傷は全く見られなかった。
定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子100gとETF
E(旭硝子製、アフロンCOP88AX)4kgをVミ
キサにて乾式混合した。この混合物を2軸押出機にて3
20℃でペレット化を行った。
μmのフィルムを成形し、全光線透過率93.2%、ヘ
イズ9.0%であり、330nm以下の紫外光を完全に
遮断するフィルムを得た。全光線透過率曲線を図1に示
す。
リエステル系接着剤を用いて白色ポリエステルシートと
ラミネートし、カーボンアーク型サンシャインウェザオ
メータに5000時間暴露した。暴露前後の密着力はそ
れぞれ1.5kgf/cm、1.4kgf/cmであ
り、密着力の低下は見られなかった。また、基材の白色
ポリエステルシートの黄変は見られなかった。
体粒子(日本無機化学製、商品名ASC−6832、粒
径1〜26μm、平均粒径7.6μm)200gを小型
ヘンシェルミキサに投入し、続いてジメチルシリコーン
オイル20gを溶解したn−ヘキサン溶液100gをゆ
っくり投入し10分間撹拌した。続いて、この湿った不
定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子を120℃で1時
間乾燥し、再度小型ヘンシェルミキサで2分間充分にほ
ぐした。なお、このASC−6832は酸化セリウム量
67重量%、不定形シリカ量30重量%、アルミナ量3
重量%からなる。また、この表面処理した粒子のメタノ
ール疎水化度は60%である。
リウム複合体粒子40gとETFE(旭硝子製、アフロ
ンCOP88AX)4kgをVミキサにて乾式混合し
た。この混合物を2軸押出機にて320℃でペレット化
を行った。
μmのフィルムを成形した。このフィルムは全光線透過
率94.2%、ヘイズ8.9%であり、320nmにお
ける紫外光透過率は20%であった。全光線透過率曲線
を図1に示す。
電処理した面にシリカ微粒子とシランカップリング剤を
主成分とする流滴剤を0.2μm塗工した。ナイロン樹
脂で被覆したマイカ線を使用して、この流滴加工した紫
外線遮断フィルムで農業用パイプハウスを作成した。
特性を測定した。全光線透過率は93.8%、ヘイズ
9.6%、320nmにおける紫外光透過率は19%で
あり、ほとんど変化しなかった。展張前に対する3年間
展張後のフィルムの引張り破断強度保持率は99%、展
張前に対する3年間展張後のフィルムの伸度保持率は9
8%であり、劣化は認められなかった。また、フィルム
に接触するマイカ線によるフィルムの摩耗程度を観察し
たが、フィルムに傷は全く見られなかった。
(平均粒径0.02μm)200gを小型ヘンシェルミ
キサに投入し、続いてイソブチルトリメトキシシラン8
0gを水:メタノール=1:9(重量比)の混合溶媒に
溶解した溶液150gを投入し10分間撹拌した。この
湿った酸化セリウム超微粉を120℃で1時間乾燥し、
再度小型ヘンシェルミキサで2分間充分にほぐした。こ
の表面処理した粒子のメタノール疎水化度は50%であ
る。
0gとETFE(旭硝子製、アフロンCOP88AX)
4kgをVミキサにて乾式混合した。この混合物を2軸
押出機にて320℃でペレット化を行った。
μmのフィルムを成形した。このフィルムはやや黒色化
しており、全光線透過率は88.2%と低かった。ま
た、ヘイズ15.2%であり、320nmにおける紫外
光透過率は20%であった。全光線透過率曲線を図1に
示す。
し、放電処理した面にシリカ微粒子とシランカップリン
グ剤を主成分とする流滴剤を0.2μm塗工した。ナイ
ロン樹脂で被覆したマイカ線を使用して、この流滴加工
した紫外線遮断フィルムで農業用パイプハウスを作成し
た。
特性を測定した。3年間展張後は、全光線透過率が8
6.2%、ヘイズ18.5%、320nmにおける紫外
光透過率は25%であり、320nmにおける紫外線遮
断効果が低下した。展張前に対する3年間展張後のフィ
ルムの引張り破断強度保持率は80%、展張前に対する
3年間展張後のフィルムの伸度保持率は85%であり、
劣化が始まっていると判断された。また、フィルムに接
触するマイカ線によるフィルムの摩耗程度を観察した
が、1年経過後よりフィルム表面に傷が見られた。
(平均粒径0.02μm、メタノール疎水化度15%)
20gとETFE(旭硝子製、アフロンCOP88A
X)4kgをVミキサにて乾式混合した。この混合物を
2軸押出機にて320℃でペレット化を行った。このペ
レットは黒色化したため、フィルムの成形は行わなかっ
た。
外線遮断性を有するフッ素樹脂フィルムが得られる。
有しないETFEフィルムの290〜700nmの全光
線透過率のチャート。
Claims (3)
- 【請求項1】不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子
中、粒径1〜30μmの粒子を95重量%以上含む不定
形シリカ−酸化セリウム複合体粒子がフッ素樹脂に分散
されていることを特徴とするフッ素樹脂フィルム。 - 【請求項2】不定形シリカ−酸化セリウム複合体粒子の
メタノール疎水化度が40〜75%である請求項1記載
のフッ素樹脂フィルム。 - 【請求項3】フッ素樹脂が、エチレン−テトラフルオロ
エチレン系共重合体、ヘキサフルオロプロピレン−テト
ラフルオロエチレン系共重合体、パーフルオロ(アルキ
ルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン系共重合
体、またはテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン−フッ化ビニリデン系共重合体である請求項1
または2記載のフッ素樹脂フィルム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP09412897A JP3785731B2 (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | フッ素樹脂フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09412897A JP3785731B2 (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | フッ素樹脂フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10287784A true JPH10287784A (ja) | 1998-10-27 |
JP3785731B2 JP3785731B2 (ja) | 2006-06-14 |
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ID=14101783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09412897A Expired - Fee Related JP3785731B2 (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | フッ素樹脂フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3785731B2 (ja) |
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WO2021215402A1 (ja) * | 2020-04-22 | 2021-10-28 | Agc株式会社 | フィルム及びその製造方法 |
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- 1997-04-11 JP JP09412897A patent/JP3785731B2/ja not_active Expired - Fee Related
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