JPH11292996A - 熱可塑性樹脂フィルムおよびその用途 - Google Patents

熱可塑性樹脂フィルムおよびその用途

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JPH11292996A
JPH11292996A JP10095761A JP9576198A JPH11292996A JP H11292996 A JPH11292996 A JP H11292996A JP 10095761 A JP10095761 A JP 10095761A JP 9576198 A JP9576198 A JP 9576198A JP H11292996 A JPH11292996 A JP H11292996A
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thermoplastic resin
resin film
oxide
metal oxide
metal
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Kazuhiko Shimada
和彦 島田
Yutaka Nakada
裕 中田
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Daikin Industries Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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  • Protection Of Plants (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間に亘って耐候耐光変色性に優れた、紫
外線領域の光線透過を実質的に阻止し、かつ可視領域の
光線透過を実質的に阻止しない熱可塑性樹脂フィルムを
提供する。 【解決手段】 金属酸化物の結晶構造中に該金属酸化物
を構成する金属の酸化数以下の酸化数を有する他の金属
が固溶した金属酸化物を、アルミニウム、珪素、ジルコ
ニウム、チタン、亜鉛およびスズからなる群から選択さ
れる少なくとも一種の酸化物または含水酸化物で被覆し
た物質を熱可塑性フィルムに配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂フィ
ルムおよびその用途に関し、更に詳しくは、特定の紫外
線遮断効果を有する物質を含有した紫外線遮断効果を有
する熱可塑性樹脂フィルムおよびそのフィルムを用いる
物品の劣化防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属酸化物は、着色剤、紫外
線および可視光線遮断剤、または電磁波遮断剤として樹
脂に配合されている。中でも紫外線遮断剤としては、二
酸化チタン(TiO2)、酸化セリウム(CeO2)、酸化亜鉛
(ZnO)、酸化鉄等が主に使用されている。その中でも
特に微粒子二酸化チタンは、透明性や紫外線不透過性の
点で優れており、その特性を生かして、塗料、化粧料、
樹脂組成物など、幅広い分野に使用されている。
【0003】特に、紫外線遮断効果を目的として微粒子
二酸化チタンを配合した熱可塑性樹脂フィルム(フッ素
樹脂フィルム)に関しては、例えば、特開昭59−20
4517号公報、特開平6−46683号公報、特開平
8−259731号公報等には、表面被覆されていない
か、若しくはシリカ、アルミナ、ジルコニア等で表面の
みが被覆された微粒子二酸化チタンを配合したフッ素樹
脂フィルムがそれぞれ開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、微粒子
二酸化チタンは、例え表面のみを上記のような金属酸化
物で被覆したとしても、二酸化チタン自体が光化学的に
活性であるため、紫外線照射により結晶構造内部に発生
した正孔が樹脂を分解することにより、樹脂フィルムの
耐候耐光性、耐候耐光変色性を損なうという欠点を有し
ている。本発明は、二酸化チタンなどの金属酸化物の特
徴である紫外線遮断性等を損なわないように処理した金
属酸化物を配合して、耐候耐光性、耐候耐光変色性に優
れた熱可塑性樹脂フィルムを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、金属酸化物の結晶構造中に該金属酸化物
を構成する金属の酸化数以下の酸化数を有する他の金属
が固溶した金属酸化物を、アルミニウム、珪素、ジルコ
ニウム、チタン、亜鉛およびスズからなる群から選択さ
れる少なくとも一種の酸化物または含水酸化物で被覆し
た物質を含んでなる熱可塑性樹脂フィルムを提供する。
このような物質は、紫外線領域の光線透過を実質的に阻
止し、かつ可視領域の光線透過を実質的に阻止しない。
【0006】以下、本発明の熱可塑性樹脂フィルムにつ
いて、詳細に説明する。本発明で用いる「金属酸化物」
としては、二酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、
酸化セリウム(CeO2)、アルミナ(Al2O3)等が例示で
きる。透明性、紫外線不透過性の点で、二酸化チタンが
好ましく、特に微粒子二酸化チタンが好ましい。微粒子
とは、平均粒子径が1〜500nm、好ましくは10〜
100nmの粒子を言う。
【0007】「金属酸化物を構成する金属の酸化数以下
の酸化数を有する他の金属」としては、「金属酸化物」
が二酸化チタンの場合、チタンは4価の金属イオンであ
るから、4価以下の金属、例えば鉄、銅、アルミニウ
ム、ジルコニウム、亜鉛、ナトリウム、カリウム、マグ
ネシウム、リン、ランタン等が挙げられる。「金属酸化
物」が酸化亜鉛の場合、固溶させ得る他の金属として
は、2価以下の金属、例えばマグネシウム、ナトリウ
ム、カリウム等が挙げられる。
【0008】「金属酸化物」が酸化セリウムの場合、固
溶させ得る他の金属としては、4価以下の金属、例えば
鉄、銅、アルミニウム、ジルコニウム、亜鉛、ナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、リン、ランタン等が挙げ
られる。「金属酸化物」がアルミナの場合、固溶させ得
る他の金属としては、3価以下の金属、例えば銅、亜
鉛、ナトリウム、カリウム、マグネシウム等が挙げられ
る。結晶内には、1種または2種以上の他の金属を固溶
させ得る。固溶させる他の金属の量は、「金属酸化物」
の重量を基準として、0.1〜50重量%である。
【0009】このように他の金属が固溶した金属酸化物
を、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、チタン、亜鉛
およびスズからなる群から選択される少なくとも一種の
酸化物または含水酸化物で被覆する。これにより、「金
属酸化物」の耐候耐光性および分散性が改良される。被
覆に用いる酸化物または含水酸化物の量は、「金属酸化
物」の重量を基準として、0.1〜50重量%である。
【0010】金属酸化物が二酸化チタンである場合、
「金属酸化物」に固溶する他の金属としては、アルミニ
ウム、ジルコニウム、鉄、亜鉛、ナトリウム、カリウ
ム、マグネシウムおよびランタンからなる群から選択さ
れる少なくとも1種の金属が好ましく、アルミニウム、
ジルコニウム、鉄およびランタンからなる群から選択さ
れる少なくとも1種の金属がより好ましい。また、二酸
化チタンをアルミニウム、ジルコニウムおよび珪素から
なる群から選択される少なくとも1種の酸化物または含
水酸化物で被覆するのが好ましい。
【0011】また、樹脂中での「金属酸化物」の分散性
を向上させ、透明性を維持したまま紫外線遮断能を最大
限に発揮させるために、さらに「金属酸化物」の表面
を、高級脂肪酸類、高級アルコール類、第三級アミン
類、有機フッ素化合物および有機珪素化合物からなる群
から選択される少なくとも1種の有機化合物により疎水
化表面処理することが好ましい。
【0012】高級脂肪酸類とは、炭素数が10〜30の
脂肪酸であって、具体的には、ステアリン酸、ラウリン
酸等が例示できる。高級アルコール類とは、炭素数が1
0〜30のアルコールであって、具体的には、ステアリ
ルアルコール、オレイルアルコール、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン等が例示できる。
【0013】第三級アミン類の例として、一般式:(H
OCn2n3N(式中、nは1〜5の整数である。)で
示されるアミンが挙げられ、具体的には、トリメタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等が例示できる。有機
フッ素化合物の例として、トリフルオロ酢酸、トリフル
オロ酢酸エチル等が挙げられる有機珪素化合物の例とし
て、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラ
ン、シリコーンオイル等が挙げられる。
【0014】これら有機化合物の被覆量は、メタノール
疎水化度が10〜90容量%となるように選択する。メ
タノール疎水化度は、以下のように測定する。200ml
ビーカーに純水50mlを満たし、有機化合物により疎水
化表面処理された物質0.1gを入れる。これに、スター
ラーで撹拌しながらメタノールを滴下する。水面に浮い
ている物質が全て沈んだ時点でのメタノール添加量(ml)
から、次式によりメタノール疎水化度を求める:
【数1】メタノール疎水化度(容量%)=メタノール添
加量(ml)×100/(純水50ml+メタノール添加量(m
l))
【0015】このように表面被覆された金属酸化物は、
熱可塑性樹脂に対して0.01〜10重量%の量で配合
される。この範囲では、熱可塑性フィルムの成形性、透
明性、着色性などが向上する。
【0016】本発明において使用する「熱可塑性樹脂」
としては、従来既知の熱可塑性樹脂がすべて使用でき、
含フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、オレフィン系樹脂、
エポキシ樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹
脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレン
スルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアクリレート
樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリメチルペン
テン樹脂、ABS樹脂、酢酸ビニル樹脂およびポリスチレ
ン樹脂等が挙げられる。
【0017】中でも、加熱成形性の点で、含フッ素樹
脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステ
ル樹脂が好ましく、特に、樹脂自身の耐候性の点で含フ
ッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
エステル樹脂が好ましい。
【0018】ここで、含フッ素樹脂としては、従来既知
の含フッ素樹脂がいずれも使用でき、たとえば、エチレ
ン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)、エチ
レン−クロロトリフルオロエチレン系共重合体、ヘキサ
フルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合
体(FEP)、パーフルオロアルキルビニルエーテル−テ
トラフルオロエチレン系共重合体、フッ化ビニリデン−
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン系
共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサ
フルオロプロピレン系共重合体(THE)、ポリクロロト
リフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、およびポ
リフッ化ビニル等が挙げられる。とりわけ、 ETFE、 FE
P、およびTHEが透明性、成形性の点で好ましい。
【0019】ETFEとしては、例えば特開昭59−1
97411号公報に記載されているような、エチレン、
テトラフルオロエチレンおよびこれらと共重合可能な第
三成分であるテトラフルオロエチレン以外の含フッ素ビ
ニルモノマーを含んでなり、エチレンとテトラフルオロ
エチレンのモル比が40:60〜60:40であり、含フ
ッ素ビニルモノマーの含有量が0.1〜10モル%であ
るETFEが、成形性、透明性、機械強度に優れるとい
う点から好ましい。
【0020】FEPとしては、例えば特開昭54−31
492号公報に記載されているような、水性媒体中にお
いて、重合開始剤としてジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネートを単量体に対して0.05〜5重量%存在さ
せ、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレ
ンとを共重合させた共重合体であり、該共重合体中のヘ
キサフルオロプロピレン含有量が8〜20重量%である
ものが、成形性や耐クラック性に優れるという点から好
ましい。
【0021】THEとしては、エチレン(Et)6〜4
3モル%、テトラフルオロエチレン(TFE)40〜81
モル%、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)10〜30
モル%のモノマー組成、特にEt24〜43モル%,TFE
40〜60モル%、HFP10〜30モル%のモノマー組
成を有している共重合が好ましい。HFPの含有量の増
加と共に連続的にTHEの融点が降下し、また結晶性も
低下するので透明性は向上する。
【0022】THEは、Et,TFEおよびHFPに加
えて、変性モノマーとして、式: CH2=CFRf (I) (式中、Rfは炭素数2〜10のフルオロアルキル基で
ある。)で示されるフルオロビニル化合物を含んでいて
よい。THEの耐熱性の点からは、Rf基はパーフルオ
ロアルキル基、ω−ハイドロまたはω−クロロパーフル
オロアルキル基であるのが最も好ましい。このようなフ
ルオロビニル化合物のうち、共重合性、モノマーの製造
時の経済性、得られた共重合体の物性から、式: CH2=CF(CF2)nH (II) (式中、nは2〜10の数である。)で表されるフルオ
ロビニル化合物が好ましく、とりわけnが3〜5の数で
あるフルオロビニル化合物(II)が好ましい。
【0023】変性モノマーとしてフルオロビニル化合物
(I)を用いる場合のモノマー組成は、テトラフルオロ
エチレンとエチレンのモル比が40:60〜90:10で
あり、フルオロビニル化合物の含有量が(共重合体全体
に対して)0〜10モル%であり、ヘキサフルオロプロ
ピレンの含有量が(共重合体全体に対して)10〜30
モル%である
【0024】本発明の熱可塑性樹脂フィルムを製造する
場合、通常熱可塑性樹脂粉末に表面被覆された金属酸化
物を配合してマスターペレットを製造する。マスターペ
レットは、そのまま製膜に用いてもよいし、表面被覆さ
れた金属酸化物を含まない樹脂により所定濃度まで希釈
してから製膜に使用してもよい。
【0025】本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造法と
しては、熱可塑性樹脂、とくにフッ素樹脂の成型におい
て既知の成型法が採用でき、例えば、押出成形法、イン
フレーション成形法、スカイブ法、カレンダー法等が挙
げられる。二次加工性や生産性に優れるという点から押
出成形法が好ましい。
【0026】また、フィルムの厚さは、好ましくは1〜
3000μm、より好ましくは10〜200μmである。
1μm未満では破れたり、シワになり易くなる傾向があ
り、300μmを越えると、透明性や取り扱い時の作業
性が悪くなる傾向がある。
【0027】本発明により紫外線による劣化を防止でき
る対照物品の例には、粘着剤、接着剤、印刷物、被着
体、農園芸用資材または機材、農園芸作物などがある。
粘着剤や接着剤としては、エチレン−ビニルアルコール
系、アルクル系、ウレタン系、エポキシ系の粘着剤また
は接着剤;印刷物としては、壁紙、包装容器など;被着
体としては、プラスチック板、繊維強化樹脂板など;資
材としては、塩化ビニルカーテン、ゴムホースなど;農
園芸作物としては、バラ、トマト、胡瓜などが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。これら対象物
品と紫外線源との間に、本発明の熱可塑性樹脂フィルム
を配置すると、対象物品の紫外線による劣化、例えば性
質変化、変色(黄変)、強度劣化などから防止すること
ができる。
【0028】特に、農園芸作物を育成する場合に本発明
の熱可塑性樹脂フィルムを用いて紫外線を遮断すると、
たとえば、バラの花の色の黒変が防止でき、トマトにお
ける灰色カビ病の発生を抑制でき、胡瓜の栽培では葉の
色の黒変を防止し、老化や割れを防ぎ、病害虫を抑制で
きる。
【0029】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげて本発明を
より詳細に説明する。 実施例1 微粒子二酸化チタンの結晶構造中にアルミニウムおよび
ジルコニウムを、二酸化チタンの重量に対してそれぞれ
5重量%および1重量%固溶し、その表面をアルミナお
よびジルコニアにより二酸化チタンの重量に対してそれ
ぞれ5重量%および1重量%被覆した、粒径35nmの
微粒子二酸化チタン(テイカ(株)製、商品名MT-500H
D)をETFEの粉末に1.0重量%配合し、これを溶
融ペレット化した。このペレットをETFEペレットに
より、二酸化チタン配合量が0.1重量%になるように
希釈した。この混合ペレットを330℃で押出成形し、
厚さ60μmのフィルムを得た。
【0030】実施例2 実施例1の微粒子二酸化チタンを更にアルキルシラン
(二酸化チタン重量基準で5重量%)で疎水化表面処理
した粒径35nmの微粒子二酸化チタン(テイカ(株)
製、商品名SMT-500HDK)を使用した以外は実施例1と同
様にしてフィルムを製造した。
【0031】比較例1 結晶構造内部に4価以下の金属を固溶していない粒径3
5nmの微粒子二酸化チタン(テイカ(株)製、商品名
MT-500B)を使用した以外は実施例1と同様にしてフィ
ルムを製造した。
【0032】比較例2 結晶構造内部に4価以下の金属が固溶していない微粒子
二酸化チタンの表面をシリカおよびアルミナで被覆した
粒径35nmの微粒子二酸化チタン(テイカ(株)製、
商品名MT-500SA)を使用した以外は実施例1と同様にし
てフィルムを製造した。
【0033】比較例3 比較例2で使用した微粒子二酸化チタンをアルキルシラ
ンで疎水化表面処理した粒径100nmの微粒子二酸化
チタン(テイカ(株)製、商品名SMT-DS1)を使用した
以外は実施例1と同様にしてフィルムを製造した。
【0034】各実施例および比較例で得られたフィルム
について、以下のように促進耐候試験を実施し、耐候
(光)変色性について評価した。結果を表1に示す。 耐候(光)変色性の評価 フィルムの試験片を促進耐候試験機(サンシャインウェ
ザーメーター)に投入し、試験片の透明性(曇価)および
全光線透過率の経時による変化を測定した。 促進耐候試験条件:カーボンアーク灯による紫外線照
射。1時間の内12分間雨、48分間晴れ。紫外線は常
時照射。湿度50%RH。ブラックパネル温度60℃。
【0035】
【表1】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物の結晶構造中に該金属酸化物
    を構成する金属の酸化数以下の酸化数を有する他の金属
    が固溶した金属酸化物を、アルミニウム、珪素、ジルコ
    ニウム、チタン、亜鉛およびスズからなる群から選択さ
    れる少なくとも一種の酸化物または含水酸化物で被覆し
    た物質を含んでなる熱可塑性樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 該物質は、更に、高級脂肪酸類、高級ア
    ルコール類、第三級アミン類、有機フッ素化合物および
    有機珪素化合物からなる群から選択される少なくとも1
    種の有機化合物により疎水化表面処理されている請求項
    1に記載の熱可塑性樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 該金属酸化物は、1〜500nmの平均
    粒子径を有する請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂
    フィルム。
  4. 【請求項4】 金属酸化物が、二酸化チタンである請求
    項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルム。
  5. 【請求項5】 金属酸化物が二酸化チタンであり、前記
    金属酸化物に固溶する他の金属がアルミニウム、ジルコ
    ニウム、鉄、亜鉛、ナトリウム、カリウム、マグネシウ
    ムおよびランタンからなる群から選択される少なくとも
    1種の金属であり、該金属酸化物をアルミニウム、ジル
    コニウムおよび珪素からなる群から選択される少なくと
    も1種の酸化物または含水酸化物で被覆した物質を含ん
    でなる請求項4に記載の熱可塑性フィルム。
  6. 【請求項6】 該酸化物または含水酸化物で被覆されて
    いる金属酸化物を、該熱可塑性樹脂に対して0.01〜
    10重量%含む請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑
    性樹脂フィルム。
  7. 【請求項7】 該熱可塑性樹脂フィルムの厚さが、1〜
    3000μmである請求項1〜6のいずれかに記載の熱
    可塑性樹脂フィルム。
  8. 【請求項8】 該熱可塑性樹脂フィルムが、フッ素樹脂
    フィルムである請求項1〜7のいずれかに記載の熱可塑
    性樹脂フィルム。
  9. 【請求項9】 該フッ素樹脂が、エチレン−テトラフル
    オロエチレン系共重合体である請求項8に記載の熱可塑
    性樹脂フィルム。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱可
    塑性樹脂フィルムを紫外線源と物品との間に配置するこ
    とからなる、紫外線による物品の劣化を防止する方法。
  11. 【請求項11】 該物品が、粘着剤、接着剤、印刷物、
    被着体、太陽電池構成部品、農園芸用資材または機材、
    もしくは農園芸作物である請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱可
    塑性樹脂フィルムからなる農業ハウス用のフィルム。
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