JPH09137026A - 紫外線不透過性フッ素樹脂フィルム、それを用いた紫外線劣化防止方法および農園芸作物の育成方法 - Google Patents
紫外線不透過性フッ素樹脂フィルム、それを用いた紫外線劣化防止方法および農園芸作物の育成方法Info
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- JPH09137026A JPH09137026A JP7295739A JP29573995A JPH09137026A JP H09137026 A JPH09137026 A JP H09137026A JP 7295739 A JP7295739 A JP 7295739A JP 29573995 A JP29573995 A JP 29573995A JP H09137026 A JPH09137026 A JP H09137026A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
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- Greenhouses (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フッ素樹脂自体の高透明性を維持したまま紫
外線不透過性と耐久性に優れた紫外線不透過性フッ素樹
脂フィルムを提供する。 【解決手段】 フッ素樹脂中での分散性が改良され、紫
外線領域の光線の透過を実質的に阻止し、かつ可視光領
域の光線の透過を実質的に阻止しない物質をフッ素樹脂
フィルムに配合する。
外線不透過性と耐久性に優れた紫外線不透過性フッ素樹
脂フィルムを提供する。 【解決手段】 フッ素樹脂中での分散性が改良され、紫
外線領域の光線の透過を実質的に阻止し、かつ可視光領
域の光線の透過を実質的に阻止しない物質をフッ素樹脂
フィルムに配合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線不透過性フ
ッ素樹脂フィルム、それを用いた紫外線劣化防止方法お
よび有用作物の育成方法に関し、さらに詳しくは、特定
の紫外線遮蔽効果を有する物質を配合した紫外線不透過
性フッ素樹脂フィルム、それを用いた紫外線劣化防止方
法および農園芸作物の育成方法に関する。
ッ素樹脂フィルム、それを用いた紫外線劣化防止方法お
よび有用作物の育成方法に関し、さらに詳しくは、特定
の紫外線遮蔽効果を有する物質を配合した紫外線不透過
性フッ素樹脂フィルム、それを用いた紫外線劣化防止方
法および農園芸作物の育成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂フィルムは、化学的、物理的
に安定で、耐候性、透明性に優れており、保護すべきも
のを見える状態で覆う保護フィルムとして最適である。
しかし、フッ素樹脂フィルム自体は紫外線不透過性が低
く、たとえば屋外で使用すると、透明状態では紫外線の
80%以上が透過してしまう。そのため、保護すべき対
象物、例えば、粘着剤、接着剤、印刷物、被着体(フッ
素樹脂フィルムを積層した基材)、農園芸用資材や機
材、農園芸作物等が、紫外線の影響を受け、劣化する。
に安定で、耐候性、透明性に優れており、保護すべきも
のを見える状態で覆う保護フィルムとして最適である。
しかし、フッ素樹脂フィルム自体は紫外線不透過性が低
く、たとえば屋外で使用すると、透明状態では紫外線の
80%以上が透過してしまう。そのため、保護すべき対
象物、例えば、粘着剤、接着剤、印刷物、被着体(フッ
素樹脂フィルムを積層した基材)、農園芸用資材や機
材、農園芸作物等が、紫外線の影響を受け、劣化する。
【0003】特に、農業用ハウスにフッ素樹脂フィルム
を使用した場合、紫外線を透過するため、ハウス内に置
いた資材(たとえば、塩化ビニルカーテン、ゴムホース
等)の劣化や、作物によっては、病害虫の繁殖、花の色
の黒変、老化の発現などの障害が生じている。
を使用した場合、紫外線を透過するため、ハウス内に置
いた資材(たとえば、塩化ビニルカーテン、ゴムホース
等)の劣化や、作物によっては、病害虫の繁殖、花の色
の黒変、老化の発現などの障害が生じている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、上記のような従来のフッ素樹脂フィルムの欠点を解
消し、フッ素樹脂自体の高透明性を維持したまま紫外線
不透過性と耐久性に優れた紫外線不透過性フッ素樹脂フ
ィルムを提供することにある。本発明の第2の目的は、
紫外線の影響を受けやすい対象物の劣化を防止する方法
を提供することにある。本発明の第3の目的は、紫外線
の影響を受けない農園芸作物の育成方法を提供すること
にある。
は、上記のような従来のフッ素樹脂フィルムの欠点を解
消し、フッ素樹脂自体の高透明性を維持したまま紫外線
不透過性と耐久性に優れた紫外線不透過性フッ素樹脂フ
ィルムを提供することにある。本発明の第2の目的は、
紫外線の影響を受けやすい対象物の劣化を防止する方法
を提供することにある。本発明の第3の目的は、紫外線
の影響を受けない農園芸作物の育成方法を提供すること
にある。
【0005】本発明の第1の要旨によれば、フッ素樹脂
中での分散性が改良され、紫外線領域の光線の透過を実
質的に阻止し、かつ可視光領域の光線の透過を実質的に
阻止しない物質を含んだフッ素樹脂フィルムが提供され
る。本発明の第2の要旨によれば、上記の本発明のフッ
素樹脂フィルムを紫外線と対象物との間に配置すること
からなる、紫外線による対象物の劣化を防止する方法が
提供される。本発明の第3の要旨によれば、上記の本発
明のフッ素樹脂フィルムからなる農業用ハウス内で農園
芸作物を育成することからなる、農園芸作物の育成方法
が提供される。
中での分散性が改良され、紫外線領域の光線の透過を実
質的に阻止し、かつ可視光領域の光線の透過を実質的に
阻止しない物質を含んだフッ素樹脂フィルムが提供され
る。本発明の第2の要旨によれば、上記の本発明のフッ
素樹脂フィルムを紫外線と対象物との間に配置すること
からなる、紫外線による対象物の劣化を防止する方法が
提供される。本発明の第3の要旨によれば、上記の本発
明のフッ素樹脂フィルムからなる農業用ハウス内で農園
芸作物を育成することからなる、農園芸作物の育成方法
が提供される。
【0006】
【発明を実施するための形態】本発明のフィルムを構成
するフッ素樹脂としては、従来既知のフッ素樹脂がいず
れも使用でき、たとえばエチレン−テトラフルオロエチ
レン系共重合体(以下、「ETFE」という)、エチレ
ン−クロロトリフルオロエチレン系共重合体、ヘキサフ
ルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合体
(以下、「FEP」という)、パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル−テトラフルオロエチレン系共重合体、ポ
リクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン
およびポリフッ化ビニルなどが挙げられる。中でも、E
TFE、FEPが、透明性、成形性の点で好ましい。
するフッ素樹脂としては、従来既知のフッ素樹脂がいず
れも使用でき、たとえばエチレン−テトラフルオロエチ
レン系共重合体(以下、「ETFE」という)、エチレ
ン−クロロトリフルオロエチレン系共重合体、ヘキサフ
ルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合体
(以下、「FEP」という)、パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル−テトラフルオロエチレン系共重合体、ポ
リクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン
およびポリフッ化ビニルなどが挙げられる。中でも、E
TFE、FEPが、透明性、成形性の点で好ましい。
【0007】ETFEとしては、例えば特開昭59−1
97411号公報に記載されているような、エチレン、
テトラフルオロエチレンおよびこれらと共重合可能な第
三成分であるテトラフルオロエチレン以外の含フッ素ビ
ニルモノマーを含んでなり、エチレンとテトラフルオロ
エチレンのモル比が40:60〜60:40であり、含フ
ッ素ビニルモノマーの含有量が0.1〜10モル%であ
るETFEが、成形性、透明性、機械強度に優れるとい
う点から好ましい。
97411号公報に記載されているような、エチレン、
テトラフルオロエチレンおよびこれらと共重合可能な第
三成分であるテトラフルオロエチレン以外の含フッ素ビ
ニルモノマーを含んでなり、エチレンとテトラフルオロ
エチレンのモル比が40:60〜60:40であり、含フ
ッ素ビニルモノマーの含有量が0.1〜10モル%であ
るETFEが、成形性、透明性、機械強度に優れるとい
う点から好ましい。
【0008】前記含フッ素ビニルモノマーとしては、
式:
式:
【化1】CH2=CFRf (式中、Rfは炭素数2〜10のフルオロアルキル基を表
す。)で示される化合物が特に好ましい。
す。)で示される化合物が特に好ましい。
【0009】FEPとしては、例えば特開昭54−31
492号公報に記載されているような、水性媒体中にお
いて、重合開始剤としてジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネートを単量体に対して0.05〜5重量%存在さ
せ、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレ
ンとを共重合させた共重合体であり、該共重合体中のヘ
キサフルオロプロピレン含有量が8〜20重量%である
ものが、成形性や耐クラック性に優れるという点から好
ましい。
492号公報に記載されているような、水性媒体中にお
いて、重合開始剤としてジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネートを単量体に対して0.05〜5重量%存在さ
せ、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレ
ンとを共重合させた共重合体であり、該共重合体中のヘ
キサフルオロプロピレン含有量が8〜20重量%である
ものが、成形性や耐クラック性に優れるという点から好
ましい。
【0010】本発明の紫外線不透過性フッ素樹脂フィル
ムでは、好ましくは200〜330nmの波長域の紫外線
の透過を実質的に阻止する、すなわちこの波長域での光
線透過率が30%以下、好ましくは20%以下、特に1
0%以下であり、かつ400nm及びそれ以上、例えば4
00〜900nmの波長域の可視光線の透過を実質的に阻
止しない、すなわちこの波長域での光線透過率が60%
〜100%、好ましくは70〜100%、特に80〜1
00%である。例えば、膜厚60μm以下のETFEま
たはFEPフィルムは、透明性に優れ、全光線透過率9
0%以上を保持している。
ムでは、好ましくは200〜330nmの波長域の紫外線
の透過を実質的に阻止する、すなわちこの波長域での光
線透過率が30%以下、好ましくは20%以下、特に1
0%以下であり、かつ400nm及びそれ以上、例えば4
00〜900nmの波長域の可視光線の透過を実質的に阻
止しない、すなわちこの波長域での光線透過率が60%
〜100%、好ましくは70〜100%、特に80〜1
00%である。例えば、膜厚60μm以下のETFEま
たはFEPフィルムは、透明性に優れ、全光線透過率9
0%以上を保持している。
【0011】本発明では、上記の光線透過性を達成する
ために、フッ素樹脂中での分散性が改良され、紫外線領
域の光線の透過を実質的に阻止し、かつ可視光領域の光
線の透過を実質的に阻止しない物質、特に200〜33
0nmの波長域の光線の透過を実質的に阻止し、かつ40
0〜900nmの波長域の光線を実質的に透過する特性を
有する物質(以下、「選択透過性物質」という。)を、
上記フッ素樹脂の粉末に配合する。
ために、フッ素樹脂中での分散性が改良され、紫外線領
域の光線の透過を実質的に阻止し、かつ可視光領域の光
線の透過を実質的に阻止しない物質、特に200〜33
0nmの波長域の光線の透過を実質的に阻止し、かつ40
0〜900nmの波長域の光線を実質的に透過する特性を
有する物質(以下、「選択透過性物質」という。)を、
上記フッ素樹脂の粉末に配合する。
【0012】前記選択透過性物質としては、上記特性を
有するものであれば、無機系または有機系いずれの化合
物も使用できるが、製膜時の高成形温度でも分解しない
という点で、無機系化合物が好ましい。無機系化合物と
しては、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化
セリウム(CeO2)、アルミナ(Al2O3)等が例示でき
る。耐候性、紫外線不透過性の点で、酸化チタンが好ま
しく、特に微粒子酸化チタンが好ましい。
有するものであれば、無機系または有機系いずれの化合
物も使用できるが、製膜時の高成形温度でも分解しない
という点で、無機系化合物が好ましい。無機系化合物と
しては、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化
セリウム(CeO2)、アルミナ(Al2O3)等が例示でき
る。耐候性、紫外線不透過性の点で、酸化チタンが好ま
しく、特に微粒子酸化チタンが好ましい。
【0013】さらに、樹脂中での選択透過性物質の分散
性を向上させ、透明性を維持したまま紫外線不透過性を
最大限に発揮する目的で、選択透過性物質を、アルミ
ナ、シリカ、ジルコニア、チタニヤ、高級脂肪酸(たと
えば、ラウリン酸、ステアリン酸など)、高級脂肪アル
コール(たとえば、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン)、有機フッ素化合物(たとえば、トリフ
ルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸エチルなど)、有機ケイ
素化合物(たとえば、トリメチルクロロシラン、トリエ
チルクロロシランなど)等により表面処理し、表面を疎
水化するのが好ましい。
性を向上させ、透明性を維持したまま紫外線不透過性を
最大限に発揮する目的で、選択透過性物質を、アルミ
ナ、シリカ、ジルコニア、チタニヤ、高級脂肪酸(たと
えば、ラウリン酸、ステアリン酸など)、高級脂肪アル
コール(たとえば、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン)、有機フッ素化合物(たとえば、トリフ
ルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸エチルなど)、有機ケイ
素化合物(たとえば、トリメチルクロロシラン、トリエ
チルクロロシランなど)等により表面処理し、表面を疎
水化するのが好ましい。
【0014】表面の疎水化の程度は、以下のように定義
するメタノール疎水化度で表して10〜90容量%であ
るのが特に好ましい。メタノール疎水化度が10容量%
以下では、フッ素樹脂中での分散が不十分となり、紫外
線不透過性が低下する。また、メタノール疎水化度が9
0容量%以上では、選択透過性物質が二次および/また
は三次凝集をおこし、やはりフッ素樹脂中での分散性が
悪くなる。メタノール疎水化度 200mlビーカーに純水50mlを満たし、選択透過性物
質、たとえば酸化チタン0.1gを入れる。これに、スタ
ーラーで撹拌しながらメタノールを滴下する。水面に浮
いている選択透過性物質が全て沈んだ時点でのメタノー
ル添加量(ml)から、次式によりメタノール疎水化度を求
める:
するメタノール疎水化度で表して10〜90容量%であ
るのが特に好ましい。メタノール疎水化度が10容量%
以下では、フッ素樹脂中での分散が不十分となり、紫外
線不透過性が低下する。また、メタノール疎水化度が9
0容量%以上では、選択透過性物質が二次および/また
は三次凝集をおこし、やはりフッ素樹脂中での分散性が
悪くなる。メタノール疎水化度 200mlビーカーに純水50mlを満たし、選択透過性物
質、たとえば酸化チタン0.1gを入れる。これに、スタ
ーラーで撹拌しながらメタノールを滴下する。水面に浮
いている選択透過性物質が全て沈んだ時点でのメタノー
ル添加量(ml)から、次式によりメタノール疎水化度を求
める:
【数1】メタノール疎水化度(容量%)=メタノール添
加量(ml)×100/(純水50ml+メタノール添加量(m
l))
加量(ml)×100/(純水50ml+メタノール添加量(m
l))
【0015】未処理の選択透過性物質の一次粒径は、好
ましくは10〜100nm、特に15〜60nmであり、表
面処理後の粒径は、好ましくは50〜5000nm、特に
80〜3000nmである。選択透過性物質の配合量は、
使用するフッ素樹脂及び膜厚によっても異なるが、一般
的には0.01〜10重量%である。紫外線不透過性、
透明性の点から、0.1〜5重量%が特に好ましい。
ましくは10〜100nm、特に15〜60nmであり、表
面処理後の粒径は、好ましくは50〜5000nm、特に
80〜3000nmである。選択透過性物質の配合量は、
使用するフッ素樹脂及び膜厚によっても異なるが、一般
的には0.01〜10重量%である。紫外線不透過性、
透明性の点から、0.1〜5重量%が特に好ましい。
【0016】本発明のフッ素樹脂フィルムを製造する場
合、通常フッ素樹脂粉末に選択透過性物質を配合してマ
スターペレットを製造する。マスターペレットは、その
まま製膜に用いてもよいし、選択透過性物質を含まない
フッ素樹脂により所定濃度まで希釈してから製膜に使用
してもよい。
合、通常フッ素樹脂粉末に選択透過性物質を配合してマ
スターペレットを製造する。マスターペレットは、その
まま製膜に用いてもよいし、選択透過性物質を含まない
フッ素樹脂により所定濃度まで希釈してから製膜に使用
してもよい。
【0017】本発明のフッ素樹脂フィルムの製造法とし
ては、フッ素樹脂、とくにETFEおよびFEPの成型
において既知の成型法が採用でき、例えば、押出成形
法、インフレーション成形法、スカイブ法、カレンダー
法等が挙げられる。二次加工性や生産性に優れるという
点から押出成形法が好ましい。
ては、フッ素樹脂、とくにETFEおよびFEPの成型
において既知の成型法が採用でき、例えば、押出成形
法、インフレーション成形法、スカイブ法、カレンダー
法等が挙げられる。二次加工性や生産性に優れるという
点から押出成形法が好ましい。
【0018】また、フィルムの厚さは、好ましくは10
〜250μmである。10μm未満では破れたり、シワに
なり易くなる傾向があり、250μmを越えると、透明
性や取り扱い時の作業性が悪くなる傾向がある。
〜250μmである。10μm未満では破れたり、シワに
なり易くなる傾向があり、250μmを越えると、透明
性や取り扱い時の作業性が悪くなる傾向がある。
【0019】本発明により紫外線による劣化を防止でき
る対照物の例には、粘着剤、接着剤、印刷物、被着体、
農園芸用資材または機材、農園芸作物などがある。粘着
剤や接着剤としては、エチレン−ビニルアルコール系、
アルクル系、ウレタン系、エポキシ系の粘着剤または接
着剤;印刷物としては、壁紙、包装容器など;被着体と
しては、プラスチック板、繊維強化樹脂板など;資材と
しては、塩化ビニルカーテン、ゴムホースなど;農園芸
作物としては、バラ、トマト、胡瓜などが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これら対象物を
本発明のフッ素樹脂フィルムにより保護すると、それら
の性質変化、変色(黄変)、強度劣化などを防止するこ
とができる。
る対照物の例には、粘着剤、接着剤、印刷物、被着体、
農園芸用資材または機材、農園芸作物などがある。粘着
剤や接着剤としては、エチレン−ビニルアルコール系、
アルクル系、ウレタン系、エポキシ系の粘着剤または接
着剤;印刷物としては、壁紙、包装容器など;被着体と
しては、プラスチック板、繊維強化樹脂板など;資材と
しては、塩化ビニルカーテン、ゴムホースなど;農園芸
作物としては、バラ、トマト、胡瓜などが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これら対象物を
本発明のフッ素樹脂フィルムにより保護すると、それら
の性質変化、変色(黄変)、強度劣化などを防止するこ
とができる。
【0020】特に、農園芸作物を育成する場合に本発明
のフッ素樹脂フィルムを用いて紫外線を遮断すると、た
とえば、バラの花の色の黒変が防止でき、トマトにおけ
る灰色カビ病の発生を抑制でき、胡瓜の栽培では葉の色
の黒変を防止し、老化や割れを防ぎ、病害虫を抑制でき
る。
のフッ素樹脂フィルムを用いて紫外線を遮断すると、た
とえば、バラの花の色の黒変が防止でき、トマトにおけ
る灰色カビ病の発生を抑制でき、胡瓜の栽培では葉の色
の黒変を防止し、老化や割れを防ぎ、病害虫を抑制でき
る。
【0021】
【実施例】実施例1 ETFEの粉末に、メタノール疎水化度48容量%の酸
化チタン(クロロシランにより表面処理)を1.0重量
%配合し、ロッキングミキサーで粉末混合した。これを
溶融ペレット化した後、ETFEペレット(ダイキン工
業株式会社製EP−543)により、酸化チタン配合量
が0.1重量%になるよう希釈した。この混合ペレット
を330℃で押出成形し、厚さ60μmのフィルムを製
膜し、試験片Iを得た。試験片Iについて、紫外線不透
過性と光線透過率を、後記の方法により評価した。結果
を表1および図1に示す。
化チタン(クロロシランにより表面処理)を1.0重量
%配合し、ロッキングミキサーで粉末混合した。これを
溶融ペレット化した後、ETFEペレット(ダイキン工
業株式会社製EP−543)により、酸化チタン配合量
が0.1重量%になるよう希釈した。この混合ペレット
を330℃で押出成形し、厚さ60μmのフィルムを製
膜し、試験片Iを得た。試験片Iについて、紫外線不透
過性と光線透過率を、後記の方法により評価した。結果
を表1および図1に示す。
【0022】実施例2 メタノール疎水化度が77容量%の酸化チタン(アルミ
ナ/ジルコニアにより表面処理)を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして試験片IIを作製し、実施例1と同
様にして各特性を調べた。結果を表1および図2に示
す。
ナ/ジルコニアにより表面処理)を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして試験片IIを作製し、実施例1と同
様にして各特性を調べた。結果を表1および図2に示
す。
【0023】実施例3 フッ素樹脂としてFEP粉末にメタノール疎水化度48
容量%の酸化チタン(クロロシランにより表面処理)を
1.0重量%配合し、ロッキングミキサーで粉末混合し
た。これを溶融ペレット化した後、FEPペレット(ダ
イキン工業株式会社製NP−20)により、酸化チタン
配合量が0.1重量%になるよう希釈した。この混合ペ
レットを390℃で押出成形し、厚さ60μmのフィル
ムを製膜し、試験片IIIを得た。得られた試験片IIIにつ
いて、実施例1と同様にして各特性を調べた。結果を表
1および図3に示す。
容量%の酸化チタン(クロロシランにより表面処理)を
1.0重量%配合し、ロッキングミキサーで粉末混合し
た。これを溶融ペレット化した後、FEPペレット(ダ
イキン工業株式会社製NP−20)により、酸化チタン
配合量が0.1重量%になるよう希釈した。この混合ペ
レットを390℃で押出成形し、厚さ60μmのフィル
ムを製膜し、試験片IIIを得た。得られた試験片IIIにつ
いて、実施例1と同様にして各特性を調べた。結果を表
1および図3に示す。
【0024】比較例1 ETFE(ダイキン工業株式会社製EP−543)を3
30℃で押出成形し、厚さ60μmのフィルムを製膜
し、試験片IVを得た。得られた試験片IVについて、実施
例1と同様にして各特性を調べた。結果を表1および図
1〜2に示す。
30℃で押出成形し、厚さ60μmのフィルムを製膜
し、試験片IVを得た。得られた試験片IVについて、実施
例1と同様にして各特性を調べた。結果を表1および図
1〜2に示す。
【0025】比較例2 メタノール疎水化度が0容量%の酸化チタン(表面処理
なし)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして試験
片Vを作製し、実施例1と同様にして各特性を調べた。
結果を表1および図1〜2に示す。
なし)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして試験
片Vを作製し、実施例1と同様にして各特性を調べた。
結果を表1および図1〜2に示す。
【0026】比較例3 FEP(ダイキン工業株式会社製NP−20)を330
℃で押出成形し、厚さ60μmのフィルムを製膜し、試
験片VIを得た。得られた試験片VIについて、実施例1と
同様にして各特性を調べた。結果を表1および図3に示
す。
℃で押出成形し、厚さ60μmのフィルムを製膜し、試
験片VIを得た。得られた試験片VIについて、実施例1と
同様にして各特性を調べた。結果を表1および図3に示
す。
【0027】比較例4 メタノール疎水化度が0容量%の酸化チタン(表面処理
なし)を用いたこと以外は、実施例3と同様にして試験
片VIIを作製し、実施例1と同様にして各特性を調べ
た。結果を表1および図3に示す。
なし)を用いたこと以外は、実施例3と同様にして試験
片VIIを作製し、実施例1と同様にして各特性を調べ
た。結果を表1および図3に示す。
【0028】紫外線透過性 得られた試験片について、紫外可視二波長分光光度計日
立U−3200(株式会社日立製作所製)を用いて33
0nmでの紫外線透過率を測定した。光線透過率 得られた試験片について、ヘイズメーターNDH−30
0A(日本電色工業株式会社製)を用いて透明性(曇
値)及び全光線透過率を測定した。
立U−3200(株式会社日立製作所製)を用いて33
0nmでの紫外線透過率を測定した。光線透過率 得られた試験片について、ヘイズメーターNDH−30
0A(日本電色工業株式会社製)を用いて透明性(曇
値)及び全光線透過率を測定した。
【0029】
【表1】
【図1】 試験片I(実施例1)、試験片IV(比較例
1)および試験片V(比較例2)の波長域200〜90
0nmにおける光線透過率を示すグラフ。
1)および試験片V(比較例2)の波長域200〜90
0nmにおける光線透過率を示すグラフ。
【図2】 試験片II(実施例2)、試験片IV(比較例
1)および試験片V(比較例2)の波長域200〜90
0nmにおける光線透過率を示すグラフ。
1)および試験片V(比較例2)の波長域200〜90
0nmにおける光線透過率を示すグラフ。
【図3】 試験片III(実施例3)、試験片VI(比較例
3)および試験片VII(比較例4)の波長域200〜9
00nmにおける光線透過率を示すグラフ。
3)および試験片VII(比較例4)の波長域200〜9
00nmにおける光線透過率を示すグラフ。
フロントページの続き (72)発明者 中田 裕 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 堀 義憲 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内
Claims (12)
- 【請求項1】 フッ素樹脂中での分散性が改良され、紫
外線領域の光線の透過を実質的に阻止し、かつ可視光領
域の光線の透過を実質的に阻止しない物質を含んだフッ
素樹脂フィルム。 - 【請求項2】 フッ素樹脂中での分散性が改良された物
質が、疎水化表面処理された物質である請求項1に記載
のフッ素樹脂フィルム。 - 【請求項3】 疎水化の程度が、メタノール疎水化度1
0〜90容量%である請求項2に記載のフッ素樹脂フィ
ルム。 - 【請求項4】 疎水化表面処理が、アルミナ、シリカ、
ジルコニア、チタニア、高級脂肪酸、高級脂肪アルコー
ル、有機フッ素化合物および有機ケイ素化合物からなる
群から選択される物質による表面処理である請求項2に
記載のフッ素樹脂フィルム。 - 【請求項5】 紫外線領域が、波長200〜330nmで
ある請求項1〜4のいずれかに記載のフッ素樹脂フィル
ム。 - 【請求項6】 可視光領域が、波長400〜900nmで
ある請求項1〜4のいずれかに記載のフッ素樹脂フィル
ム。 - 【請求項7】 フッ素樹脂中での分散性が改良された物
質の配合量が、フッ素樹脂に対して0.01〜10重量
%である請求項1〜6のいずれかに記載のフッ素樹脂フ
ィルム。 - 【請求項8】 フッ素樹脂フィルムの厚さが、10〜2
50μmである請求項1〜7のいずれかに記載のフッ素
樹脂フィルム。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のフッ素
樹脂フィルムを紫外線と対象物との間に配置することか
らなる、紫外線による対象物の劣化を防止する方法。 - 【請求項10】 該対象物が、粘着剤、接着剤、印刷
物、被着体、農園芸用資材または機材、もしくは農園芸
作物である請求項9記載の方法。 - 【請求項11】 該フッ素樹脂フィルムを、農業用ハウ
スのフィルムとして配置する請求項9に記載の方法。 - 【請求項12】 請求項1〜8のいずれかに記載のフッ
素樹脂フィルムからなる農業用ハウス内で農園芸作物を
育成することからなる、農園芸作物の育成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7295739A JPH09137026A (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | 紫外線不透過性フッ素樹脂フィルム、それを用いた紫外線劣化防止方法および農園芸作物の育成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7295739A JPH09137026A (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | 紫外線不透過性フッ素樹脂フィルム、それを用いた紫外線劣化防止方法および農園芸作物の育成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09137026A true JPH09137026A (ja) | 1997-05-27 |
Family
ID=17824550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7295739A Withdrawn JPH09137026A (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | 紫外線不透過性フッ素樹脂フィルム、それを用いた紫外線劣化防止方法および農園芸作物の育成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09137026A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2023077376A1 (zh) * | 2021-11-04 | 2023-05-11 | 珠海市润农科技有限公司 | 高级脂肪醇在提高豆科植物固氮能力以及抗旱能力方面的应用 |
WO2023077371A1 (zh) * | 2021-11-04 | 2023-05-11 | 珠海市润农科技有限公司 | 高级脂肪醇在玉米防病虫害及增产方面的应用 |
-
1995
- 1995-11-14 JP JP7295739A patent/JPH09137026A/ja not_active Withdrawn
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