JP5246619B2 - フッ素樹脂フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、フッ素樹脂に配合された紫外線遮断材料の分散性が良好で透明性があり、紫外線遮断性、及び耐候性に優れたフッ素樹脂フィルムに関する。
フッ素樹脂、特にテトラフルオロエチレン系共重体は、耐候性、透明性、および耐汚染性が屋外暴露20年以上にわたり維持される材料として、農業用ハウスフィルムや屋根材料として使用されている。
フッ素樹脂フィルムを軟質塩化ビニル樹脂、硬質塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ABS樹脂、ポリカーボネートなどのプラスチックやステンレス鋼板、アルミニウム板、亜鉛メッキ鋼板などの金属板とラミネートして屋外建材に用いる場合、接着剤を介してラミネートする必要がある。しかし、フッ素樹脂フィルム自体は紫外線を透過するため、接着剤の紫外線による劣化を防ぐために最外層のフッ素樹脂フィルムが紫外線を遮断するという工夫、たとえば、フッ素樹脂に顔料を分散させ紫外線を遮断する方法が採られている。
しかし、この方法ではフッ素樹脂フィルムの透明性が損なわれ、たとえば、フッ素樹脂フィルムを表面被覆材とした太陽電池として使う場合、可視光も遮断してしまう問題がある。これに対処するために、フッ素樹脂フィルムが400〜700nmの可視光線の透過率を高く維持し、かつ表面被覆材として用いられるフッ素樹脂フィルムとセルとを接着するEVAなどの充填剤や、その他接着剤の光劣化を生じさせる360nm以下の波長の紫外線を遮断することが好ましい。
フッ素樹脂フィルムを農業用ハウスフィルムとして用いる場合、栽培する果実、花、野菜などの色、糖度、収穫量を向上させるため、それぞれに対応して紫外線透過率を調節したフィルムが要求されている。また、特に近年、アザミウマなどの害虫の被害が大きく、これらの害虫の農業ハウスでの活動を防止するため、紫外線を遮断した農業用ハウスフィルムの開発が待たれている。
従来、フッ素樹脂フィルムに紫外線遮断機能を付与する方法として、たとえばエチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(以下、ETFEという)に0.02μm程度の粒子径の酸化チタンや酸化亜鉛を配合する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、この方法では酸化チタン微粒子の分散が悪く、微粒子が凝集してフィルムが白化する問題と、長期にわたる光と雨による酸化チタンの光触媒によりETFEフィルム自体の劣化が促進されフィルムが空洞化する問題が生ずる。
また、ケイ素原子に結合したメチル基を有するシランカップリング剤で表面被覆処理した酸化チタン微粒子をETFEに分散、混練して紫外線遮断フィルムを製造する方法が開示されている(特許文献2)。しかし、表面処理した酸化チタンの分散性が改良されずヘイズの小さいフィルムは得られない。また、酸化チタンなどの微粒子を表面処理したシランカップリング剤の被覆厚みはわずかに数nm程度であり、ETFEに対する光触媒作用を低減できにくい。
酸化チタンの添加量が少ないETFEフィルムは、少なくとも波長300nm以下の紫外線を遮断できるが、360nm以下の紫外線を遮断するために酸化チタン添加量を多くする必要があり、その結果ETFEフィルムの透明性が著しく損なわれる。
酸化亜鉛は紫外線遮断性能が酸化チタンより優れているため、酸化亜鉛の添加量が少なくともETFEフィルムは波長360nm以下の紫外線を遮断できる。しかし、酸化亜鉛は屋外暴露中にフッ素樹脂から遊離したフッ素化合物と反応し紫外線遮断機能を有しないフッ化亜鉛に変質し、その結果ETFEフィルムの紫外線遮断機能が低下しやすい問題が生ずる。また、酸化亜鉛微粒子をETFEに混練しフィルムを成形する際においても、発生するフッ素化合物により変質しやすい。
特許文献3には、酸化セリウム微粒子を混練した農業用ETFEフィルムが提案されている。酸化セリウムは、酸化チタンに比べ光触媒機能が小さく、また酸化亜鉛と同様に屋外暴露中にフッ素樹脂から遊離したフッ素化合物と反応し紫外線遮断機能を有しないフッ化セリウムに変質し、次第にフィルムの紫外線遮断機能が低下しやすい問題が生ずる。また、酸化セリウムの添加量が少ないETFEフィルムは、波長300nm以下の紫外線を遮断できるが、360nm以下を遮断するために酸化セリウム添加量を多くする必要があり、その結果ETFEフィルムの透明性が著しく損なわれる。
また、特許文献4では粒子径1〜30μmの複合体粒子不定形シリカで被覆した酸化亜鉛粒子を混練したフッ素樹脂フィルムが提案されているが、太陽電池部用部材シートや農業用被覆シートとして用いた際には更なる透過性が求められる。また、本方法で得られるフッ素樹脂フィルムは粒子径が1〜30μmの複合粒子をフッ素樹脂と混練する際に発生する二次凝集によって可視光の透過性が大きく損なわれる。そこで、二次凝集を防ぐ目的から、フィルタを用いたとしても複合粒子が1〜30μmであるために、目詰まりが発生し、これがゲルや炭化物となり透明性を損なう問題が生じる。
特開平7−3047号公報 特開平7−304924号公報 特開平8−37942号公報 特開2007−162029号公報
本発明は、優れた透明性を有し、380nm以下の紫外線遮断に優れたフッ素樹脂フィルムを提供する。
上記の課題を解決することができる本発明のフッ素樹脂フィルムは、以下の構成からなる。
(1)平均粒子径が0.01〜0.05μmであり、粒子全体に占める粒子径0.02μm以下の粒子の比率が95質量部以上である酸化亜鉛粒子を含有するフッ素樹脂フィルムであって、該粒子は酸化亜鉛の表面にケイ素酸化物からなる被覆層を有し、フッ素樹脂100質量部に対し該粒子を0.05〜2.0質量部含有していることを特徴とするフッ素樹脂フィルム。
(2)太陽電池用部材シートに用いられる(1)記載のフッ素樹脂フィルム。
(3)農業被覆用シートに用いられる(1)記載のフッ素樹脂フィルム。
透明性に優れ、かつ長期にわたる紫外線遮断性を有するフッ素樹脂フィルムが得られる。
本発明のフッ素樹脂フィルムは、紫外線遮断能を備えるために、酸化亜鉛粒子を含有する。
本発明における酸化亜鉛粒子は、粒子全体に占める粒子径0.02μm以下の粒子の比率が95質量部以上であることが好ましい。平均粒子径は、本発明のフッ素樹脂フィルムに透明性を付与するために、0.01〜0.05μmであることが必要であり、0.01〜0.03μmが好ましい。平均粒子径が0.05μmより大きい場合、フィルムとしたときに透明性を損なうため好ましくない。また、0.01μmより小さい場合、表面被覆処理が困難であり、更に均一に被覆した酸化亜鉛粒子を得ることが難しく好ましくない。
本発明における酸化亜鉛粒子は、ケイ素酸化物により高密度に被覆されているため、酸化亜鉛粒子がフッ素樹脂から隔絶され、酸化亜鉛本来の性質である化学反応性を著しく抑制することができ、更には、光触媒能をもほぼ完全に抑制することができる。ここでいう高密度とは、酸化亜鉛とフッ素樹脂の接触がなくなる程度の緻密さを意味する。
本発明におけるケイ素酸化物は好ましくは含水ケイ素酸化物である。ケイ素酸化物は酸化亜鉛粒子の表面に、酸化亜鉛の重量に対して1〜50重量%、好ましくは、5〜20重量%被覆され、高密度の被覆層を形成する。ケイ素酸化物からなる被覆層を有する酸化亜鉛粒子において、酸化亜鉛に対するケイ素酸化物の重量比が1%未満だと、酸化亜鉛の表面活性を十分に抑えることができず、50%を越えるとケイ素酸化物からなる被覆層を有する酸化亜鉛粒子のフッ素樹脂中での分散性が低下するため好ましくない。
本発明において、ケイ素酸化物からなる被覆層を有する酸化亜鉛粒子は、特開平11−302015号公報の段落[0020]〜[0037]に記載の方法によって得られるものであり、25℃における純水への溶解度がZnとして2ppm以下であると共に、0.0005重量%硫酸水溶液への溶解度がZnとして20ppm以下となる。なお、これらの溶解度は原子吸光分析で測定できる。
このようなケイ素酸化物からなる被覆層を有する酸化亜鉛粒子の市販品として、堺化学工業(株)製の「NANOFINE」(登録商標)50−LP、100−LPなどが挙げられる。
また、本発明では、例えば、フッ素樹脂中での分散性を高めるために、酸化亜鉛粒子の表面に含水ケイ素酸化物からなる第1の被覆層を形成した後、又は上記第2の被覆層を形成した後、そのような酸化亜鉛粒子組成物をオルガノポリシロキサンで表面処理してもよい。このような表面処理に用いるオルガノポリシロキサンは、酸化亜鉛に対して、通常、1〜20質量部の範囲であり、好ましくは、3〜10質量部の範囲である。オルガノポリシロキサンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサンやメチルハイドロジェンポリシロキサン等が好ましく用いられる。
本発明におけるフッ素樹脂は特に限定されないが、フッ化ビニル重合体、フッ化ビニリデン重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−プロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、またはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフロロエチレン重合体樹脂などが挙げられる。
これらのフッ素樹脂のうち、特にエチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフロロエチレン重合体が好ましい。
本発明のフッ素樹脂フィルムはケイ素酸化物からなる被覆層を有する酸化亜鉛粒子を含有することにより長期耐候性を付与でき、屋外暴露のような過酷な条件下において数年に渡って透明性と紫外線遮断能を維持することができる。本発明において、ケイ素酸化物からなる被覆層を有する酸化亜鉛粒子のフッ素樹脂フィルム中の含有量は、要求される紫外線遮断性能に応じて設定すればよく、通常、フッ素樹脂100質量部に対し0.05〜2.0質量部が好ましく、より好ましくは0.05〜0.75質量部、さらに好ましくは0.2〜1重量部である。
2.0質量部より多く含有した場合には、フィルムを製造時にスジや異物が発生しハンドリング性に劣るため好ましくない。また、0.05質量部より少ない場合は、波長360nmの紫外線遮断能が十分でないため好ましくない。
本発明のフッ素樹脂フィルムに要求される紫外線遮断機能は、そのフィルムを使用する用途によって異なる。たとえば、ラミネートして用いる場合、接着剤を保護するために330〜360nmの紫外線を70%以上遮断し、基材表面の印刷を見やすくするために400〜700nmの可視光を70%以上透過させることが好ましい。
また、農業ハウスに用いる場合、穀物、花、野菜、果物の種類に適した紫外線遮断機能を有することが必要であり、330〜380nmの紫外線を100%遮断するフィルム、80%以上遮断するフィルム、50%以上遮断するフィルムが好ましい。また、アザミウマなどの害虫の活動を防止するため、特に330〜360nmの紫外線を70%以上遮断するフィルムが好ましい。同時に、光合成に必要な可視光線(380〜720nm)を70%以上透過させることが好ましい。
本発明における光線透過率とは、JIS−K7105に準拠した測定法によって求めたものであり、拡散光線と平行光線の総量、すなわち全光線透過率をいう。この方法に用いる光源はJIS−Z8720に準処し、300〜830nmに分布した標準光である。
本発明において、330〜360nmの光を70%以上遮断するとは、この波長全域にわたり70%以上遮断することをいう。また、400〜700nmの光を70%以上透過するとは、この波長全域にわたり70%以上透過することをいう。
フッ素樹脂フィルムの厚みは特に制限はないが、通常6〜500μm、好ましくは10〜200μmの範囲である。
本発明のフッ素樹脂フィルムを製造する方法としては、前記したフッ素樹脂に、ケイ素酸化物からなる被覆層を有する酸化亜鉛粒子を所定割合で配合した後に製膜してフィルムとする方法が挙げられる。かかる製膜法については、特に制限を受けないが、カレンダ法、インフレーション法、Tダイ法など公知の方法を用いることができる。フィルム厚みの均一性や平面性の点からTダイ法が好適に採用される。
すなわち、1台の押出機を用いて、本発明で定めた粒径及び含量の酸化亜鉛粒子をフッ素樹脂に配合し、その後、フッ素樹脂が流動性を有する温度、好ましくはフッ素樹脂の融点+50℃以下の温度で溶融押し出し、続いてキャストロールで冷却固化し、フッ素樹脂フィルムとする。キャストロールの温度は20〜200℃の範囲が好ましく、用いるフッ素樹脂の種類、結晶性によって異なるが、80〜200℃の範囲が得られるフィルムの結晶化度が高くなるためより好ましい。
かくして得られた本発明のフッ素樹脂フィルムは、透明性と長期に渡る紫外線遮断能を兼ね備えたものとなる。その結果、屋外における期待耐用年数が数年を越える各種用途、例えば太陽電池のカバーシート等の太陽電池用部材シートやビニルハウスシート等の農業被覆用シートなどに長期間好適に使用できる。
本発明を実施例、比較例により詳細に説明するが、本発明のフッ素樹脂フィルムの紫外線遮断程度はこの実施例に特に限定されない。
[測定方法]
(1)平均粒子径
レーザー回折式粒度分布計(マイクロトラック社製:FRA)における粒度分布において、大きな粒子側から起算した重量累計50重量%のときの粒子径(μm)を平均粒径とした。
(2)超促進耐候性試験
耐候性は360nmの紫外線を約50%、80%、95%遮断するフィルムを作成し、4cm×4cmの大きさにサンプルリングしたものを紫外線劣化促進試験機(アイスーパーUVテスターSUV−W131:岩崎電気(株)製)を用いて、下記の条件で実施した。
紫外線照射(UV照度:100mW/cm、温湿度:60℃×50%RH)を10日間(240時間)実施し、照射前後の波長360nm〜1000nm分光透過率(t%)をダブルビーム分光光度計(日立 U2001)にて測定した。尚、紫外線照度100mW/cmの10日間のアイスーパー試験器評価は、屋外使用での太陽光紫外線劣化を想定した場合、5年程度に相当する。
(3)ヘイズ・光線透過率
フィルムのヘイズと光線透過率(t%)を、JIS−K−7105(制定日;1981/03/01)に従い、反射透過率計(HR−100、村上色彩技術研究所製)により測定した。
[実施例1]
スクリュー径45mmの二軸押出機に、平均粒径0.02μmのケイ素酸化物からなる被覆層を有する酸化亜鉛粒子[堺化学工業製「NANOFINE」(登録商標)100−LP]10.0質量部、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)[旭硝子製、「アフロン」(登録商標)COP88AXP] 90.0質量部のブレンド原料を投入し、バレル温度300℃で溶融混練し、ガット状に押出し、水冷後カットして平均粒径0.02μm粒子のマスタチップAを得た。
その後、酸化亜鉛粒子が0.2質量部になるように上記マスタチップAおよびETFEチップを混合し、スクリュー式一軸押出機に投入、300℃で溶融押出し、続いて冷却ロールで冷却固化し、厚さ80μm、幅900mmのフッ素樹脂フィルムを得た。このフッ素樹脂フィルムを実施例1とした。
フィルムの製造時のハンドリングに優れ、かつ透明性、及び紫外線遮断性に優れたフッ素樹脂フィルムが得られた。本フィルムの特性を表1に記す。 本フィルムはアイスーパー240時間の長期耐候性試験後もほぼ同等の紫外線カット能と透明度を維持していた。
[実施例2]
実施例1と同様に酸化亜鉛粒子が1.0質量部になるように上記マスタチップAおよびETFEチップを混合し、スクリュー式一軸押出機に投入、300℃で溶融押出し、続いて冷却ロールで冷却固化し、厚さ80μm、幅900mmのフッ素樹脂フィルムを得た。このフッ素樹脂フィルムを実施例2とした。
フィルムの製造時のハンドリングに優れ、かつ透明性、及び紫外線遮断性に優れたフッ素樹脂フィルムが得られた。本フィルムの特性を表1に記す。 本フィルムはアイスーパー240時間の長期耐候性試験後もほぼ同等の紫外線カット能と透明度を維持していた。
[実施例3、4]
実施例1のマスタチップAと同様に、平均粒径0.045μmのケイ素酸化物からなる被覆層を有する酸化亜鉛粒子[堺化学工業製「NANOFINE」(登録商標)50−LP]10.0質量%をエチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)[旭硝子製、「アフロン」(登録商標)COP88AXP] 90.0重量部のブレンド原料を投入し、平均粒径0.045μm粒子のマスタチップBを得た
その後、酸化亜鉛粒子が0.5質量部になるように上記マスタチップBおよびETFEチップを混合し、スクリュー式一軸押出機に投入、300℃で溶融押出し、続いて冷却ロールで冷却固化し、厚さ60μmと80μmの幅900mmのフッ素樹脂フィルムを得た。厚さ60μmのフッ素樹脂フィルムを実施例3,厚さ80μmのフッ素樹脂フィルムを実施例4とした。
フィルムの製造時のハンドリングに優れ、かつ透明性、及び紫外線遮断性に優れたフッ素樹脂フィルムが得られた。本フィルムの特性を表1に記す。 本フィルムはアイスーパー240時間の長期耐候性試験後もほぼ同等の紫外線カット能と透明度を維持していた。
[比較例1〜3]
スクリュー径45mmの二軸押出機に、平均粒径0.07μmのオルガノシロキサンの被覆層を有する酸化亜鉛粒子10.0質量部、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)[旭硝子製、「アフロン」(登録商標)COP88AXP] 90.0質量部のブレンド原料を投入し、バレル温度300℃で溶融混練し、ガット状に押出し、水冷後カットして平均粒径0.07μm粒子のマスタチップCを得た
その後、酸化亜鉛粒子が0.2、0.5、1.0質量部になるように上記マスタチップCおよびETFEチップを混合し、スクリュー式一軸押出機に投入、300℃で溶融押出し、続いて冷却ロールで冷却固化し、厚さ80μmの幅900mmのフッ素樹脂フィルムを得た。酸化亜鉛が0.2質量部のものを比較例1、0.5質量部のものを比較例2、1.0質量部のものを比較例3とした。
フィルムの製造時のハンドリング、及び紫外線遮断性に優れているが、透明性が不十分なフッ素樹脂フィルムが得られた。本フィルムの特性を表2に記す。本フィルムはアイスーパー240時間の長期耐候性試験後、透明度の低下が認められた。
[比較例4]
スクリュー径45mmの二軸押出機に、平均粒径0.02μmの酸化亜鉛粒子10.0質量部、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)[旭硝子製、「アフロン」(登録商標)COP88AXP] 90.0質量部のブレンド原料を投入し、バレル温度300℃で溶融混練し、ガット状に押出し、水冷後カットして平均粒径0.02μm粒子のマスタチップDを得た。
その後、酸化亜鉛粒子が0.2質量部になるように上記マスタチップDおよびETFEチップを混合し、スクリュー式一軸押出機に投入、300℃で溶融押出し、続いて冷却ロールで冷却固化し、厚さ80μmの幅900mmのフッ素樹脂フィルムを得た。このフッ素樹脂フィルムを比較例4とした。本フィルムの特性を表2に記す。
本フィルムは酸化亜鉛粒子の分散性が悪く、斑模様になり、不透明なフィルムが得られた。
[比較例5]
スクリュー径45mmの二軸押出機に、平均粒径0.08μmのケイ素酸化物からなる被覆層を有する酸化亜鉛粒子10.0質量部、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)[旭硝子製、「アフロン」(登録商標)COP88AXP] 90.0質量部のブレンド原料を投入し、バレル温度300℃で溶融混練し、ガット状に押出し、水冷後カットして平均粒径0.02μm粒子のマスタチップEを得た。
その後、酸化亜鉛粒子が0.5質量部になるように上記マスタチップEおよびETFEチップを混合し、スクリュー式一軸押出機に投入、300℃で溶融押出し、続いて冷却ロールで冷却固化し、厚さ80μm、幅900mmのフッ素樹脂フィルムを得た。このフッ素樹脂フィルムを比較例5とした。
フィルムの製造時のハンドリングに優れているが、透明性が不十分なフッ素樹脂フィルムが得られた。本フィルムの特性を表2に記す。本フィルムはアイスーパー240時間の長期耐候性試験後もほぼ同等の紫外線カット能と透明度を維持していた。
[比較例6]
酸化亜鉛粒子が2.8質量部になるように上記マスタチップBおよびETFEチップを混合し、スクリュー式一軸押出機に投入、300℃で溶融押出し、続いて冷却ロールで冷却固化し、厚さ80μm、幅900mmのフッ素樹脂フィルムを得た。このフッ素樹脂フィルムを比較例5とした。
フィルムの製造時にT−ダイに汚れ付着するなどハンドリングに優れなかった。また、酸化亜鉛の凝集により透明性が不十分なフッ素樹脂フィルムが得られた。本フィルムの特性を表2に記す。本フィルムはアイスーパー240時間の長期耐候性試験後もほぼ同等の紫外線カット能と透明度を維持していた。
Figure 0005246619
Figure 0005246619

Claims (3)

  1. 平均粒子径が0.01〜0.05μmであり、粒子全体に占める粒子径0.02μm以下の粒子の比率が95質量部以上である酸化亜鉛粒子を含有するフッ素樹脂フィルムであって、該粒子は酸化亜鉛の表面にケイ素酸化物からなる被覆層を有し、フッ素樹脂100質量部に対し該粒子を0.05〜2.0質量部含有していることを特徴とするフッ素樹脂フィルム。
  2. 太陽電池用部材シートに用いられる請求項1記載のフッ素樹脂フィルム。
  3. 農業被覆用シートに用いられる請求項1記載のフッ素樹脂フィルム。
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