JP4655105B2 - 紫外線遮蔽透明樹脂成形体およびその製造方法 - Google Patents

紫外線遮蔽透明樹脂成形体およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、紫外線遮蔽特性に優れる酸化亜鉛微粒子が透明樹脂中に分散されて成る紫外線遮蔽透明樹脂成形体、およびその製造方法に関するものである。
アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂といった透明樹脂成形体は、透明性と外観の美しさとから、スカイライト、カーポート、ドームの屋根材など屋外で用いられる建築資材として広く利用されている。しかし、太陽光に含まれる紫外線が上記透明樹脂で構成された建築資材を透過し、室内や車両等内に置かれた物品の劣化、変色、変質等を引き起こす問題があった。
また、上記の透明樹脂成形体自体も紫外線を吸収する傾向があるため、長期に亘って紫外線に晒されると成形体自体の劣化も生じる。このように、ガラスや金属などの材料と比較して、上記透明樹脂成形体を構成する熱可塑性樹脂は耐候性に劣り、長時間の紫外線照射によって透明樹脂の骨格となるC、H、Oの結合が破壊され、変色、機械強度の劣化、クラック発生などを引き起こす問題が存在した。
そこで、紫外線に起因した上記問題点を解決するため、透明熱可塑性樹脂に有機系紫外線吸収剤を配合する方法が、従来より試みられている。そして、上記有機系紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サルチレート系が利用されていた。
しかし、このような有機系紫外線吸収剤は比較的低分子の物質であるため、これを透明樹脂に練り込んで成形体を作製した場合、練り込まれた低分子の紫外線吸収剤が成形体表面に溶出し易いという問題があった。また、有機系紫外線吸収剤そのものが人体に対して衛生上問題がある。さらに、構造中に塩素を導入している有機系紫外線吸収剤もあるため、ダイオキシン発生等の環境問題を考慮すると未だ改善の余地を有していた。
さらに、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂など高融点の熱可塑性樹脂に有機系紫外線吸収剤を溶融、混練させた場合、加熱によって紫外線吸収剤が分解・劣化してしまい、その紫外線吸収能が低下したり、樹脂を着色するなどの問題も存在した。また、有機系紫外線吸収剤自体の耐候性にも問題があり、有機系紫外線吸収剤が紫外線に長時間晒されると劣化し、徐々にその効力を失ってしまう問題もあった。
そこで、これら耐熱性、耐候性、溶出性などの諸問題を解消するため、上記有機系紫外線吸収剤に代えて、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機系の紫外線吸収剤を適用する試みがなされている。例えば、特許文献1には、熱可塑性ポリエステル樹脂中に、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化鉄などの無機系紫外線吸収剤と顔料分散剤を配合して成るポリエステル樹脂組成物と、このポリエステル樹脂組成物から成る透明性を有する成形体などが提案されている。
しかし、無機紫外線吸収剤は、熱安定性、耐候性に優れているものの、無機紫外線吸収剤表面が光触媒活性を有している。このため、無機紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂に溶融、混錬する際に、当該熱可塑性樹脂の分解・劣化を促進させ、当該熱可塑性樹脂の変色や機械的特性を低下させてしまう問題が存在した。
また、熱可塑性樹脂の透明性を維持するには、この熱可塑性樹脂に配合される無機系紫
外線吸収剤の粒子径を可視光線の波長以下にする必要がある。しかし、無機系紫外線吸収剤の微粒子は、熱可塑性樹脂に溶融混練される際、粒子間の相互作用により分散性が低下して微粒子同士の凝集が起こり、数μmから数十μmの2次粒子が生成し易いという問題が存在した。
そこで、特許文献2には、上記光触媒活性や分散性などに起因する無機紫外線吸収剤の問題の解決と、亜鉛イオン溶出性を抑制するため、表面がシリカで被覆されたシリカ被覆酸化亜鉛微粒子を含有する水系スラリー、この水系スラリーを乾燥して得られるシリカ被覆酸化亜鉛微粒子と有機重合体とを含有する有機重合体組成物、およびこの有機重合体組成物を成形して成る光機能性成形体などが提案されている。
また、特許文献3には、上記シリカ被覆酸化亜鉛微粒子表面をシリコン油類、アルコキシシラン類、シランカップリング剤類、高級脂肪酸塩類などの疎水性付与剤にて表面処理して疎水性が付与されたシリカ被覆酸化亜鉛微粒子、このシリカ被覆酸化亜鉛微粒子と熱可塑性樹脂を含む有機重合体組成物、および、この有機重合体組成物を成形して成る成形体などが提案されている。
特許文献2や特許文献3に記載された手法により、無機系紫外線吸収剤の光触媒活性や分散性などに起因した上述の問題は低減されたが、これらの手法では、表面をシリカで被覆したシリカ被覆酸化亜鉛微粒子の調製が必要となるため、処理工数が増える。この結果、これらの手法で製造される組成物、成形体の製造コストが割高となるという、新たな問題を有していた。
以上のような問題を解決するために、本出願人は特許文献4に無機系紫外線吸収剤の表面をシリカで被覆せず、アルコキシル基もしくはヒドロキシル基と有機官能基を有する各種のカップリング剤から選択される、少なくとも1種の表面処理剤によって表面処理する方法を提案した。この方法により、無機系紫外線吸収剤の透明樹脂への分散性が改善され、また無機系紫外線吸収剤の光触媒活性と金属イオンの溶出性が抑制され、さらには製造コストの低減もなされた。
また特許文献5に、比表面積30m/g〜100m/gを示す酸化亜鉛微粒子の製造方法が開示されている。
特開2000−63647号公報 特開2003−292818号公報 特開2004−59421号公報 特開2006−77075号公報 特開平10−120418号公報
しかしながら、本発明者等の検討によると、無機系紫外線吸収剤として酸化亜鉛を用いた紫外線遮蔽透明樹脂成形体において、可視光に近い波長375nmの紫外線遮蔽特性が十分でなく、高紫外線遮蔽と低ヘイズ値を併せて発揮する特性においてはまだ改善の余地を有していた。
また、特許文献5に示す酸化亜鉛微粒子の製造方法では、酸化亜鉛微粒子中の微量不純物が除去され切れず、生成する超微細酸化亜鉛中に残留し、当該超微細酸化亜鉛粒子の紫外線遮蔽性能を低下させる問題があった。
本発明はこのような状況下でなされたもので、その解決しようとする課題は、可視光に近い紫外線である波長375nmの紫外線遮蔽特性が十分にあり、高紫外線遮蔽と低ヘイ
ズ値を併せて発揮する、無機系紫外線吸収剤を用いた紫外線遮蔽透明樹脂成形体とその製造方法を提供することである。
上述の課題を達成するため、本発明者らが研究を行った結果、紫外線遮蔽材料微粒子として特定の比表面積、平均粒子径、かつX線回折ピークの半価幅、結晶子径を有する酸化亜鉛微粒子を透明樹脂中に分散させることで、可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、かつ波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下である紫外線遮蔽透明樹脂成形体を製造できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、上述の課題を解決するための第1の発明は、
比表面積が25m /g以上、55m /g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子が、透明樹脂中に分散しており、
可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下、波長400nmの光の透過率が70%以上、ヘイズ値が1.3%以下であることを特徴とする第1の発明に記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
第2の発明は、
前記酸化亜鉛微粒子が、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有していることを特徴とする第1の発明に記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
第3の発明は、
前記透明樹脂が、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、およびポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種以上の樹脂であることを特徴とする第1または第2の発明のいずれかに記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
第4の発明は、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤を含むことを特徴とする第1から第3の発明のいずれかに記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
第5の発明は、
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
透明樹脂とを、
含む樹脂組成物を溶融混合した後、所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
第6の発明は、
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
透明樹脂とを、
含む樹脂組成物を溶融混合した後、所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
第7の発明は、
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
第8の発明は、
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
第9の発明は、
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液から有機溶剤を除去した乾燥粉と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
第10の発明は、
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液から有機溶剤を除去した乾燥粉と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、かつ波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下を示す、高紫外線遮蔽と低ヘイズ値を併せて発揮する無機系紫外線吸収剤を用いた紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
以下、本発明について、1.酸化亜鉛微粒子、2.透明樹脂、3.紫外線遮蔽透明樹脂成形体、4.酸化亜鉛微粒子の製造方法、5.酸化亜鉛微粒子の透明樹脂への分散方法、6.紫外線遮蔽透明樹脂成形体の成形、の順で詳細に説明する。
1.酸化亜鉛微粒子
本発明に使用される酸化亜鉛微粒子は、比表面積が25m/g〜55m/gで、平均粒子径が19nm〜41nmであり、かつX線回折ピークの(101)ピークの半価幅が0.5以下、結晶子径が15nm〜20nmであることを特徴としている。比表面積、平均粒子径およびX線ピークの半価幅、結晶子径のいずれもが前記範囲内にある酸化亜鉛微粒子を、後述する透明な熱可塑性樹脂中に分散させることで、可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、かつ波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下の特性を有する、透明性と優れた紫外線遮蔽特性を発揮する紫外線遮蔽透明樹脂成形体を得ることが出来る。尚、可視光透過率とは、JIS−3106−1998に準拠し、国際照明委員会(CIE)の基準の光による、CIE明順応標準比視感度による可視光(波長380nm〜780nm)透過率の積算値である。
酸化亜鉛微粒子において、比表面積が55m/g以下、平均粒子径が19nm以上あると紫外線遮蔽特性が確保できる。この結果、波長375nmの光での透過率が30%以下となり、所望とする紫外線遮蔽特性を発揮させるに必要な紫外線遮蔽材料微粒子の使用量が抑制される。従って、コストやヘイズ値が抑制され好ましい。
一方、酸化亜鉛微粒子の比表面積が25m/g以上で、平均粒子径が41nm以下であれば、粒子が散乱源となって可視光透過率や波長400nmの光の透過率の低下や高ヘイズ値となることを回避できる。さらに、X線回折(101)ピークの半価幅が0.5以下であると粒子の平均粒径が19nm以上となり、所望とする紫外線遮蔽特性が得られる。
ここで、酸化亜鉛微粒子の比表面積は、公知のBET法により測定される。例えば、マウンテック社製のMacsorb(登録商標)はBET法で試料の比表面積を測定することができる。
平均粒子径は、次式のd=6/ρ・S(d;粒子径、ρ;真密度、S;比表面積)にて求めた値である。
X線回折は、公知の粉末法で測定することができる。
結晶子径は、シェラー法で測定することができる。
2.透明樹脂
本発明に用いる透明樹脂は、可視光領域の光線透過率が高い透明な熱可塑性樹脂であれば特に制限はなく、例えば、3mm厚の板状成形体としたときの可視光透過率(JISR
3106−1998記載)が50%以上で、ヘイズ値(JIS K7105−1981記載)が30%以下のものが挙げられる。具体的には、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、およびポリエステル樹脂を挙げることができる。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体を、各種建築物や車両の窓材等に適用することを目的とした場合、透明性、耐衝撃性、耐侯性などを考慮する必要があることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フッ素系樹脂がより好ましい。
アクリル樹脂としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレートを主原料とし、必要に応じて炭素数炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を共重合成分として用いた重合体または共重合体が挙げられる。また、更に多段で重合したアクリル樹脂を用いることもできる。
ポリカーボネート樹脂としては、芳香族ポリカーボネートが好ましい。芳香族ポリカーボネートとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンに代表される二価のフェノール系化合物の一種以上と、ホスゲン又はジフェニルカーボネート等で代表されるカーボネート前駆体とから、界面重合、溶融重合又は固相重合等の公知の方法によって得られる重合体が挙げられる。
フッ素系樹脂としては、ポリフッ化エチレン、ポリ2フッ化エチレン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−2フッ化エチレン共重合体、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、4フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体などが挙げられる。
3.紫外線遮蔽透明樹脂成形体
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、上述した透明樹脂中に、本発明に係る酸化亜鉛微粒子が分散した紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、かつ波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下である。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、本発明に係る酸化亜鉛微粒子、表面処理剤および透明樹脂を含む樹脂組成物を溶融混合した後、所定の形状に成形することによって得られる。
また、本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体においては、当該紫外線遮蔽透明樹脂成形体中の酸化亜鉛微粒子の含有率や粒子径を変化させることや、当該紫外線遮蔽透明樹脂成形体の厚みを選択することにより、可視光透過率を70%以上に設定可能である。
一般的に、紫外線遮蔽成形体において、可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%を超えてしまい、紫外線遮蔽の効果が不十分となる。また、ヘイズ値が1.3%を超えると、外観が曇るので、透明性と優れた紫外線遮蔽性が発揮できない。
これに対し、本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、可視光透過率を70%以上に設定したときであっても、波長375nmの光の透過率が30%以下で、波長400nmの光の透過率が70%以上である。つまり、可視領域近傍の波長375nmの紫外線透過率が低く、可視領域の波長400nmの光の透過率が急激に上昇しているので、紫外線の遮蔽と可視光の透明性との両者を確保できるのである。
ここで、「可視光透過率を70%以上に設定したとき。」とは、上述したように、紫外線遮蔽透明樹脂成形体中の酸化亜鉛微粒子の含有率や粒子径を変化させることや、紫外線遮蔽透明樹脂成形体の厚みを適宜選択すること等で、可視光透過率を70%以上としたことをいう。
前記酸化亜鉛微粒子は、紫外線遮蔽透明樹脂成形体中に0.01重量%から30重量%、好ましくは0.05重量%以上10重量%以下の範囲である。分散させることが望ましい。前記酸化亜鉛微粒子の含有率が0.01重量%以上あれば、紫外線遮蔽の効果が望め
、波長375nmの光での透過率が30%を越えることがない。一方、酸化亜鉛微粒子の含有率が30重量%以下であれば、紫外線遮蔽透明樹脂成形体の可視光透過率が70%以上となり、透明性が確保される。
4.酸化亜鉛微粒子の製造方法
酸化亜鉛微粒子の製造方法として、一般的には乾式法と湿式法が知られている。しかし、一般的な製造方法で得られる酸化亜鉛微粒子は粒径が1μmを超える粗粒となってしまうことが多い。また、比表面積が大きな酸化亜鉛微粒子の製造方法も開示されているが、不純物の問題がある。
上述した、所定範囲の比表面積、平均粒子径、X線回折(101)ピークの半価幅、結晶子径を有する、本発明に用いる酸化亜鉛微粒子を得るには、アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物を洗浄液の導電率が1mS/c
m以下となるまでデカンテーションによって洗浄した後、アルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中のいずれかの雰囲気下において350℃以上、500℃以下で加熱処理する工程を経る方法で製造される。
本発明に用いる酸化亜鉛微粒子の製造方法よれば、アルカリ溶液へ亜鉛化合物溶液を滴下することで、当該亜鉛化合物溶液が瞬時に過飽和度に到達して沈殿が生成するため、粒子サイズの揃った均一な酸化亜鉛微粒子を得ることが出来る。さらに生成した沈殿に対して、純水を用いたデカンテーションによる洗浄を行う。洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまでデカンテーションを繰り返し、不純物を十分に除去することで、当該酸化亜鉛微粒子を分散させた本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体の紫外線遮蔽特性の悪化を回避出来る。この結果、透明性に加えて優れた紫外線遮蔽特性を発揮する紫外線遮蔽透明樹成形体を提供することができる。
本発明に用いる酸化亜鉛微粒子の製造方法について、以下、詳細に説明する。
本発明に用いる酸化亜鉛微粒子の製造方法は、以下の工程を有する。
(1)アルカリ溶液へ亜鉛化合物溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得る工程
(2)得られた沈澱物をデカンテーションする工程
但し、当該デカンテーションを行った後の洗浄液の導電率が、1mS/cm以下となるまで、当該デカンテーションを継続して行う工程
(3)デカンテーション後の沈殿物をアルコール溶液で湿潤処理して、湿潤処理物を得る工程
(4)当該湿潤処理物を乾燥して酸化亜鉛前駆体を得る工程
(5)酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において、350℃以上、500℃以下で加熱処理して酸化亜鉛微粒子とする工程
まず、(1)アルカリ溶液へ亜鉛化合物溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得る工程、について説明する。
本工程では、アルカリ溶液に、亜鉛化合物溶液を滴下すると共に、当該アルカリ溶液を継続的に撹拌して沈殿物を生成させる。これは、アルカリ溶液へ亜鉛化合物溶液を滴下させて、当該亜鉛化合物溶液を瞬時に過飽和度に到達させて沈殿を生成させる為である。この結果、比較的粒子サイズの揃った均一な微粒子が得られる。これに対し、亜鉛化合物溶液へルカリ溶液を滴下した場合や、亜鉛化合物溶液とアルカリ溶液とを並行滴下した場合では、本発明と異なり、比較的粒子サイズの揃った均一な微粒子が得られない。
ここで、本工程において適用される亜鉛化合物は、特に限定されるものではない。当該
亜鉛化合物として、例えば、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛などが挙げられるが、中でも、不純物除去が容易である観点から硝酸亜鉛が好ましい。
亜鉛化合物溶液中の亜鉛化合物濃度は、収量、生成する粒子径およびその均一性の観点から、当該亜鉛化合物中のZn量に換算して0.1モル/L〜3モル/Lが好ましい。
沈殿剤として用いるアルカリ溶液も、特に限定されない。当該アルカリ溶液として、例えば、炭酸水素アンモニウム、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、などの各水溶液が挙げられる。
沈殿剤のアルカリ濃度は、亜鉛化合物が水酸化物となるに必要な化学当量以上とすることが好ましく、さらに好ましくは、後工程のデカンテーションの際における洗浄時間短縮の観点から、当量〜1.5倍過剰量とする。このときのアルカリ溶液温度は、特に限定されないが、50℃以下、好ましくは室温である。特に、液温を室温以下とすると、新たに冷却装置などが必要になってくることから、そのような装置を要しない液温とすることが好ましい。
亜鉛化合物溶液の滴下時間は、特に制限はないが、生産性の観点から30分間以下、好ましくは20分間以下、さらに好ましくは10分間以下とする。終了後、系内の均一化を図るために継続的に攪拌しながら熟成を行うが、そのときの温度は沈殿を生成させるときの温度と同温とすることが好ましい。また、継続的に撹拌する時間は特に限定されないが、生産性の観点から30分間以下、好ましくは15分間以下で十分である。
次に、(2)得られた沈澱物をデカンテーションする工程、について説明する。
熟成させて得られた沈澱物は、純水を用いたデカンテーションによって十分洗浄することが必要である。具体的には、デカンテーションを行った後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで、当該デカンテーションを繰り返して行う。洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄を行うことで、沈澱物中に残留する塩素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオンなどの不純物の残留が、所望とする紫外線遮蔽特性を悪化させることを回避出来る。従って、当該洗浄液の上澄み液の導電率が、1mS/cm以下(残留不純物量1.5%以下に相当)となるまで十分洗浄する。
次に、(3)デカンテーション後の沈殿物をアルコール溶液で湿潤処理して、湿潤処理物を得る工程、について説明する。
当該湿潤処理において、アルコール溶液の濃度は50%以上であることが好ましい。アルコール溶液の濃度が50%以上であれば、酸化亜鉛微粒子が強凝集体となることを回避でき、溶媒中での分散が効率よく進む。この結果、当該酸化亜鉛微粒子を透明樹脂に分散させて紫外線遮蔽透明樹脂成形体としたときのヘイズ値も1%以下となり、優れた透明性を発揮するからである。
ここで、当該アルコール溶液に用いられるアルコールは特に限定されないが、水に対する溶解性に優れ、沸点100℃以下のアルコールが好ましい。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブチルアルコールが挙げられる。
当該湿潤処理は、デカンテーション後の沈殿物をアルコール溶液中へ投入して攪拌すればよく、このときの時間や攪拌速度は処理量に応じて適宜選択すればよい。
デカンテーション後の沈殿物をアルコール溶液中に投入する際のアルコール溶液量は、沈殿物を容易に攪拌できて流動性を確保できる液量があれば良い。攪拌時間や攪拌速度は、濾過洗浄時に一部凝集した部分を含む沈殿物がアルコール溶液中において、凝集部が無くなるまで均一に混合されることを条件に適宜選択すれば良い。
また、当該湿潤処理は室温下で行えば良いが、必要に応じて、アルコールが蒸発して失われない程度に加温しながら行うことも勿論可能である。アルコールの沸点以下の温度で
加熱するのであれば、湿潤処理中にアルコールが蒸発して失われ、湿潤処理の効果が喪失してしまう事態を回避できる。当該湿潤処理中にアルコールが蒸発して失われ、湿潤処理の効果が喪失した後、当該湿潤処理物を乾燥すると強凝集体となってしまうからである。
次に、(4)当該湿潤処理物を乾燥して酸化亜鉛前駆体を得る工程、について説明する。
湿潤処理後、湿潤処理物は、アルコールに湿潤した状態のまま加熱乾燥する。ここで、当該加熱乾燥の乾燥温度や乾燥時間は特に限定されるものではない。当該湿潤処理後であれば、湿潤処理物の乾燥を行っても強凝集体となることがない。従って、湿潤処理物の処理量や処理装置などの条件によって、乾燥温度や乾燥時間を適宜選択して良い。
当該乾燥処理により、湿潤処理を受けた微粒子状の酸化亜鉛前駆体を得る。当該酸化亜鉛前駆体は、ZnCOとZn(CO(OH)との混合相である。そして、当該混合相において、Zn(CO(OH)の(200)XRDピーク強度に対するZnCOの(104)XRDピーク強度の比が0.9以上であることが好ましい。
Zn(CO(OH)の(200)XRDピーク強度に対するZnCOの(104)XRDピーク強度との比が、0.9以上であると、加熱処理した後の酸化亜鉛微粒子の結晶子径、比表面積および平均粒子径において本発明において所望とする値が得られ、当該酸化亜鉛微粒子から成る紫外線遮蔽体は、所望とする光学特性を発揮するからである。
また、Zn(CO(OH)の(200)XRDピーク強度と、ZnCOの(104)XRDピーク強度との比が、2.5を超えても効果が飽和する。一方、当該XRDピーク強度の比が2.5以下であれば、中和に要するアルカリ濃度が増えて沈殿物の洗浄効率が低下することを回避出来る。従って、当該XRDピーク強度の比は2.5以下が好ましい。
上記XRDピーク強度の比を0.9以上とするためには、アルカリ溶液に、亜鉛化合物溶液を滴下し、かつ中和時のpHを7.0以上に維持することが好ましい。
本発明に使用される酸化亜鉛微粒子は、酸化亜鉛微粒子前駆体を焼成する際の粒成長を抑制するために、予めSi、Al、ZrおよびTiから選択された1種以上の元素を含有させることによって焼成後でも微粒子の状態を維持できる。前記元素としてのSi源、Al源、Zr源およびTi源は、特に限定されるものではない。
Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を、前もってアルコール溶液に含有させる構成をとった場合、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む化合物が、亜鉛化合物溶液を滴下して生成されたZnCOとZn(CO(OH)との間に独立して散在しており、加熱処理して生成する酸化亜鉛の粒成長を抑制することができる。そして、これらの元素の酸化物換算での含有量が15重量%以下であれば、相対的に、酸化亜鉛の含有割合を減少させることを回避出来るので、紫外線遮蔽特性の低下や、隠蔽力の低下が回避出来るので好ましい。
最後に、(5)酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において、350℃以上、500℃以下で加熱処理して酸化亜鉛微粒子を含む紫外線遮蔽材料微粒子を得る工程、について説明する。
乾燥処理された酸化亜鉛前駆体には、紫外線遮蔽特性や隠蔽力を向上させるために加熱処理を施す。当該加熱処理は、大気中、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス中、前記不活性ガスと水素などの還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下で行う。このときの加熱処理温度は、所望とする紫外線遮蔽特性を得る観点から、下限は350℃以上、上限は500℃以下とすることが必要である。一方、処理時間は、当該前駆体の処
理量や加熱処理温度に応じて適宜選択すればよい。
上述した加熱処理により、比表面積が25m/g〜55m/gで、平均粒子径が19nm〜41nmであり、かつX線回折ピークの(101)ピークの半価幅が0.5以下、結晶子径が15nm〜20nmである酸化亜鉛微粒子を含む紫外線遮蔽材料微粒子が得られる。
本発明に使用される紫外線遮蔽材料微粒子は、その光触媒活性を抑制し、透明樹脂中への分散性を向上するために、Si、Al、Zr、Tiのいずれか1種類以上の元素を含有する酸化物で被覆されていることが好ましい。これら元素は、各々シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも一種の表面処理剤で表面被覆することで上記紫外線遮蔽材料微粒子に担持させることができる。これらの表面処理剤としては、酸化亜鉛微粒子の表面と親和性を持ち、結合を形成するアルコキシル基と透明樹脂と親和性をもつ有機官能基を有するものが使用される。前記アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシル基などを挙げることができるが、加水分解を受け、酸化亜鉛微粒子の表面と結合を形成しうるものであれば特に限定されない。前記有機官能基としては、アルキル基、ビニル基、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピル基、γ-グリシドキシプロピル基、γ-アニリノプロピル基、γ-メルカプトプロピル基、γ-メタクリロキシ基などを挙げることができるが、透明樹脂と親和性を有するものであれば特に限定されない。
また、酸化亜鉛微粒子の透明樹脂中への分散性を向上させる目的で、有機高分子分散剤を上記カップリング剤と併用して使用することも可能である。
本発明における酸化亜鉛微粒子と表面処理剤との配合比は、0.05≦X≦10(但し、X:表面処理剤添加量/酸化亜鉛微粒子添加量)であることが好ましい。Xの値が10以下であれば、得られる紫外線遮蔽透明樹脂成形体の機械特性や耐候性を確保出来る。また、Xの値が0.05以上であれば、酸化亜鉛微粒子表面を十分に処理することができ、酸化亜鉛微粒子の分散性が確保され、得られる紫外線遮蔽透明樹脂成形体の透明性が確保される。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体中に分散された酸化亜鉛微粒子量は、0.01重量%以上、30重量%以下の範囲内であり、より好ましくは0.05重量%以上10重量%以下の範囲内である。酸化亜鉛微粒子の含有量が0.05重量%以上あれば、成形する紫外線遮蔽透明樹脂成形体の厚みにも依存するものの、所望とする紫外線遮蔽特性が得られる。また、酸化亜鉛微粒子の含有量が30重量%以下であれば、酸化亜鉛微粒子同士の凝集が回避出来るので樹脂中での分散が十分確保され、得られる紫外線遮蔽透明樹脂成形体の透明性が確保される。
5.酸化亜鉛微粒子の透明樹脂への分散方法
酸化亜鉛微粒子の透明樹脂への分散方法は、酸化亜鉛微粒子が均一に樹脂に分散する方法であれば任意に選択できる。例としては、酸化亜鉛微粒子と、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される表面処理剤と、透明樹脂の粉粒体またはペレットをリボンブレンダー、タンブラー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、プラネタリーミキサー等の混合機、およびバンバリーミキサー、ニーダー、ロール、一軸押出機、二軸押出機等の混練機を使用して均一に溶融混合する方法で透明樹脂中に酸化亜鉛微粒子を均一に分散した樹脂組成物を調整することができる。その他、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、超音波分散などの方法を用い、酸化亜鉛微粒子と上記表面処理剤を任意の溶剤に分散した酸化亜鉛微粒子分散液を作製し、その酸化亜鉛微粒子分散液と透明樹脂との粉粒体またはペレットを得る。そして当該粉粒体またはペレットを、上記混合機や混練機を使用し
て溶剤を除去しながら均一に溶融混合する方法を用いることもできる。さらに、上記酸化亜鉛微粒子分散液の溶剤を公知の方法で除去し、得られた乾燥物と透明樹脂の粉粒体またはペレットを均一に溶融混合する方法を用いることもできる。要するに、酸化亜鉛微粒子が透明樹脂へ均一に分散されていればよく、上述の方法に限定されない。
例えば、酸化亜鉛微粒子と、カップリング剤および有機溶剤とを媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を調製し、当該分散液と透明樹脂とを溶融混合した後、所定の形状に成形しても良い。また、前記分散液から有機溶剤を除去した乾燥粉と透明樹脂とを溶融混合した後、所定の形状に成形することとしても良い。
ここで、均一に分散とは、本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体の可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、かつ波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下となる状態にされていることである。具体的には、例えば、紫外線遮蔽透明樹脂成形体中の酸化亜鉛微粒をTEMなどの電子顕微鏡で観察したとき、50nmを超える粒子が存在しない状態である。
また、ここで用いる有機溶媒は特に限定されるものではなく、例えば、アルコール、エーテル、エステル、ケトン、芳香族化合物などの一般的な有機溶媒の各種が使用可能である。さらに、水も使用可能である。
6.紫外線遮蔽透明樹脂成形体の成形
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体の成形は、公知の方法が適用出来る。
上記紫外線遮蔽透明樹脂成形体の形状は、必要に応じて任意の形状に成形可能であり、平面状、および曲面状に成形することが出来る。また、紫外線遮蔽透明樹脂成形体の厚さは、板状からフィルム状まで必要に応じて任意の厚さに調整することが可能である。さらに平面状態に形成した樹脂シートは、後加工によって球面状等任意の形状に成形することが出来る。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体の具体的成形方法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形または回転成形等の任意の方法を挙げることができる。特に、射出成形により成形品を得る方法と、押出成形により成形品を得る方法が好適に採用される。押出成形により板状、フィルム状の成形品を得る方法として、Tダイなどの押出機を用いて押出した溶融熱可塑性樹脂を冷却ロールで冷却しながら引き取る方法により製造される。また、上記樹脂組成物を造粒装置により一旦ペレット化した後、同様の方法で紫外線遮蔽透明樹脂成形体を作製することも可能である。
また、本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は他の透明基材に積層し、積層体とすることも勿論可能である。例えば、あらかじめフィルム状に成形した紫外線遮蔽透明樹脂成形体を無機ガラスに熱ラミネート法により積層一体化することで、紫外線遮蔽機能、飛散防止機能を有する積層体を得ることが出来る。また、共押出法、プレス成形法、射出成形法等により、紫外線遮蔽透明樹脂成形体の成形と同時に他の透明基材に積層一体化することで、積層体を得ることも可能である。当該積層体は、相互の基材の持つ利点を有効に発揮させつつ、相互の欠点を補完することで、より有用な構造材として使用することができる。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、透明樹脂中に酸化亜鉛微粒子が分散された可視光透過率が70%以上の紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。そして、本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、かつ波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下という光学特性を発揮する。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体へは、可塑剤、難燃剤、染料、顔料など公知の樹脂添加物を添加することができる。尤も、当該樹脂添加物の添加を行っても、可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、波長400nmの光の透過率が70%以上を示しヘイズ値が1.3%以下を示す様、留意すべきである。得られた紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、可視光での透明性と紫外線遮蔽の効果を備えるのはもちろんである。
以下、本発明の実施形態について実施例を挙げさらに具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
尚、得られた紫外線遮蔽透明樹脂成形体の可視光透過率や紫外線透過率は、日立製作所(株)製の分光光度計U−4000を用いて測定した。また、ヘイズ値は、村上色彩技術研究所(株)製HR−200を用いて測定した。
(実施例1)
炭酸水素アンモニウム(特級)86.9gを含む水溶液1100gを準備した。
当該炭酸水素アンモニウム水溶液を25℃下で撹拌し、ここへ、硝酸亜鉛6水和物(特級)148.4gを含む水溶液946.1gを6分間かけて滴下して沈殿物を生成させた。当該滴下終了後さらに10分間攪拌を継続して、沈殿物の熟成を行った。このときの最終pHは、7.5であった。
次に、純水を用いたデカンテーションにて沈殿物の洗浄を繰り返し、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下になるまで、洗浄を行った。
洗浄後の沈殿物を105℃で乾燥し乾燥粉を得た。当該乾燥粉20gを、コロイダルシリカ(SiO含有量20wt%)8.2gを含む変性アルコール(日本アルコール販売(株)製、ソルミックスAP−2(商品名):以下、「AP−2」と略記する場合がある。)溶液80g中で10分間撹拌した後乾燥して乾燥物を得た。そして、当該乾燥物を、大気中400℃の温度で1時間加熱処理することによって、酸化亜鉛微粒子aを得た。
酸化亜鉛微粒子aは、比表面積54.5m/g、平均粒子径19.0nm、X線回折(101)ピークの半価幅が0.43、結晶子径17.8nmで、10%SiO含有酸化亜鉛微粒子であった。
ポリカーボネート樹脂へ、ZnO濃度が0.14重量%となるように酸化亜鉛微粒子aを添加し、さらに、シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)を0.14重量%となるように添加した後、Vブレンダーで混合して混合物とした。当該混合物を、二軸押出機で溶融混練(混錬温度300℃)して厚さ2mmに成形し、酸化亜鉛微粒子aが全体に均一に分散され、可視光透過率が70%以上に設定された紫外線遮蔽透明樹脂成形体Aを得た。
紫外線遮蔽透明樹脂成形体Aの光学特性について、可視光(波長400nm〜780nm)透過率、波長375nmおよび400nmの光の透過率、ヘイズ値を測定し、目視にて外観を確認した。当該紫外線遮蔽透明樹脂成形体Aの光学特性を表1に、透過プロファイルを図1に示す。ここで、図1は横軸に光の波長をとり、縦軸に光の透過率をとったグラフである。
(実施例2)
酸化亜鉛微粒子の製造において、炭酸水素アンモニウム量を79gとしたこと、および、コロイダルシリカの添加を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を行って酸化亜鉛微粒子bを得た。
酸化亜鉛微粒子bは、比表面積36.4m/g、平均粒子径28.4nm、X線回折(101)ピークの半価幅が0.38、結晶子径19.3nmであった。
酸化亜鉛微粒子aに代えて、酸化亜鉛微粒子bを用いた以外は、実施例1と同様にして紫外線遮蔽透明樹脂成形体Bを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Bの光学特性を表1に示す。
(比較例1)
酸化亜鉛微粒子として市販の酸化亜鉛微粒子(堺化学(株)製FINEX75)を準備し、これを酸化亜鉛微粒子cとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
酸化亜鉛微粒子cは、比表面積75.4m2/g、平均粒子径13.7nmであり、かつX線回折(101)ピークの半価幅が0.51、結晶子径13.5nmであった。
酸化亜鉛微粒子aに代えて、酸化亜鉛微粒子cを用いた以外は、実施例1と同様にして紫外線遮蔽透明樹脂成形体Cを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Cの光学特性を表1に示す。
(比較例2)
酸化亜鉛微粒子の製造において、600℃で焼成した以外は、実施例1と同様の操作を行って酸化亜鉛微粒子dを得た。
酸化亜鉛微粒子dは、比表面積18.5m2/g、平均粒子径56.0nmであり、かつX線回折(101)ピークの半価幅が0.26、結晶子径48.3nmであった。
酸化亜鉛微粒子aに代えて、酸化亜鉛微粒子dを用いた以外は、実施例1と同様にして紫外線遮蔽透明樹脂成形体Dを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Dの光学特性を表1に示す。
尚、当該比較例2においてはヘイズ値が高く、紫外線遮蔽透明樹脂成形体Dの可視光透過率を70%以上に設定することが出来なかった。
(実施例3)
実施例1で製造した酸化亜鉛微粒子a20g、トルエン70g、シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)10gを混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを用いて6時間粉砕と分散を行い、酸化亜鉛微粒子分散液100gを作製した(B液)。
ポリカーボネート樹脂へ、ZnO濃度が0.14重量%となるようにB液を添加した。この後は、実施例1と同様の操作を行い、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散した紫外線遮蔽透明樹脂成形体Eを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Eの光学特性を表1に示す。
(実施例4)
ポリカーボネート樹脂に代えて、PET樹脂を使用し溶融混練(混錬温度250℃)とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散したシート状の紫外線遮蔽透明樹脂成形体Fを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Fの光学特性を表1に示す。
(実施例5)
ポリカーボネート樹脂に代えて、アクリル樹脂を使用し溶融混練(混錬温度280℃)とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散した
紫外線遮蔽透明樹脂成形体Gを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Gの光学特性を表1に示す。
(実施例6)
シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)に代えて、チタンカップリング剤(味の素(株)製KR44)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散した紫外線遮蔽透明樹脂成形体Hを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Hの光学特性を表1に示す。
(実施例7)
シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)に代えて、アルミニウムカップリング剤(味の素(株)製プレンアクトAL−M)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散した紫外線遮蔽透明樹脂成形体Iを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Iの光学特性を表1に示す。
(実施例8)
シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)に代えて、ジルコニウムカップリング剤(MANCHEM社製APG−X)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散した紫外線遮蔽透明樹脂成形体Jを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Jの光学特性を表1に示す。
(実施例9)
ZnO濃度0.05重量%、および、シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)0.025重量%とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、紫外線遮蔽透明樹脂成形体Kを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Kの光学特性を表1に示す。
(実施例10)
ZnO濃度6重量%、および、シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)6重量%とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、紫外線遮蔽透明樹脂成形体Lを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Lの光学特性を表1に示す。
Figure 0004655105
(実施例1〜10および比較例1、2に係る酸化亜鉛微粒子、紫外線遮蔽透明樹脂成形体のまとめ)
酸化亜鉛微粒子の比表面積が25m/g〜55m/gで、平均粒子径が19nm〜41nmであり、かつX線回折(101)ピークの半価幅が0.5以下で、結晶子径が15nm〜20nmである実施例1〜10に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、可視光全域
の透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、かつ波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下であり、目視による外観が透明であることも確認される。
また、当該酸化亜鉛微粒子を用いた場合、樹脂がPET樹脂、アクリル樹脂であっても、紫外線遮蔽透明樹脂成形体において光学特性を発揮できることが判明した。さらに、カップリング剤として、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤を用いた場合も、紫外線遮蔽透明樹脂成形体において光学特性を発揮できることが判明した。そして、当該シランカップリング剤を0.05重量%〜6重量%の濃度範囲で添加した場合にも、紫外線遮蔽透明樹脂成形体において光学特性を発揮できることが判明した。
一方、酸化亜鉛微粒子の、比表面積が55m/gを超え、平均粒子径が19nm未満であり、かつX線回折(101)ピークの半価幅が0.5を超え、結晶子径が15nm未満である比較例1に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、可視光透過率が70%以上で、波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下であり、目視による外観は透明であった。しかし、波長375nmの光の透過率が30%を超えるものであり、可視光に近い紫外線の遮蔽効果が十分ではない。
また、X線回折(101)ピークの半価幅が0.5以下であるものの、比表面積が25m/g未満で、平均粒子径が41nmを超え、結晶子径が20nmを超える比較例2に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、ヘイズ値が1.3%を超えるものであって、目視による外観にて透明が確保できていないことが確認された。そして、波長375nmの光の透過率は30%以下であるものの、波長400nmの光の透過率が70%以下であり、可視光透過率70%以上を確保することが出来なかった。
実施例1に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体の透過プロファイルである。

Claims (10)

  1. 比表面積が25m /g以上、55m /g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子が、透明樹脂中に分散しており、
    可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下、波長400nmの光の透過率が70%以上、ヘイズ値が1.3%以下であることを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体。
  2. 前記酸化亜鉛微粒子が、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有していることを特徴とする請求項1に記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体。
  3. 前記透明樹脂が、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、およびポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種以上の樹脂であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体。
  4. アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体。
  5. アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
    アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
    透明樹脂とを、
    含む樹脂組成物を溶融混合した後、所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。
  6. アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
    アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
    透明樹脂とを、
    含む樹脂組成物を溶融混合した後、所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。
  7. アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
    アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
    有機溶剤とを、
    媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。
  8. アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
    アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
    有機溶剤とを、
    媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。
  9. アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
    アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
    有機溶剤とを、
    媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液から有機溶剤を除去した乾燥粉と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。
  10. アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m/g以上、55m/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
    アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
    有機溶剤とを、
    媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液から有機溶剤を除去した乾燥粉と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。
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