JP4655105B2 - 紫外線遮蔽透明樹脂成形体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
外線吸収剤の粒子径を可視光線の波長以下にする必要がある。しかし、無機系紫外線吸収剤の微粒子は、熱可塑性樹脂に溶融混練される際、粒子間の相互作用により分散性が低下して微粒子同士の凝集が起こり、数μmから数十μmの2次粒子が生成し易いという問題が存在した。
また特許文献5に、比表面積30m2/g〜100m2/gを示す酸化亜鉛微粒子の製造方法が開示されている。
また、特許文献5に示す酸化亜鉛微粒子の製造方法では、酸化亜鉛微粒子中の微量不純物が除去され切れず、生成する超微細酸化亜鉛中に残留し、当該超微細酸化亜鉛粒子の紫外線遮蔽性能を低下させる問題があった。
ズ値を併せて発揮する、無機系紫外線吸収剤を用いた紫外線遮蔽透明樹脂成形体とその製造方法を提供することである。
比表面積が25m 2 /g以上、55m 2 /g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子が、透明樹脂中に分散しており、
可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下、波長400nmの光の透過率が70%以上、ヘイズ値が1.3%以下であることを特徴とする第1の発明に記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
前記酸化亜鉛微粒子が、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有していることを特徴とする第1の発明に記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
前記透明樹脂が、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、およびポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種以上の樹脂であることを特徴とする第1または第2の発明のいずれかに記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤を含むことを特徴とする第1から第3の発明のいずれかに記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
透明樹脂とを、
含む樹脂組成物を溶融混合した後、所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
透明樹脂とを、
含む樹脂組成物を溶融混合した後、所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液から有機溶剤を除去した乾燥粉と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液から有機溶剤を除去した乾燥粉と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法である。
本発明に使用される酸化亜鉛微粒子は、比表面積が25m2/g〜55m2/gで、平均粒子径が19nm〜41nmであり、かつX線回折ピークの(101)ピークの半価幅が0.5以下、結晶子径が15nm〜20nmであることを特徴としている。比表面積、平均粒子径およびX線ピークの半価幅、結晶子径のいずれもが前記範囲内にある酸化亜鉛微粒子を、後述する透明な熱可塑性樹脂中に分散させることで、可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、かつ波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下の特性を有する、透明性と優れた紫外線遮蔽特性を発揮する紫外線遮蔽透明樹脂成形体を得ることが出来る。尚、可視光透過率とは、JIS−3106−1998に準拠し、国際照明委員会(CIE)の基準の光による、CIE明順応標準比視感度による可視光(波長380nm〜780nm)透過率の積算値である。
一方、酸化亜鉛微粒子の比表面積が25m2/g以上で、平均粒子径が41nm以下であれば、粒子が散乱源となって可視光透過率や波長400nmの光の透過率の低下や高ヘイズ値となることを回避できる。さらに、X線回折(101)ピークの半価幅が0.5以下であると粒子の平均粒径が19nm以上となり、所望とする紫外線遮蔽特性が得られる。
平均粒子径は、次式のd=6/ρ・S(d;粒子径、ρ;真密度、S;比表面積)にて求めた値である。
X線回折は、公知の粉末法で測定することができる。
結晶子径は、シェラー法で測定することができる。
本発明に用いる透明樹脂は、可視光領域の光線透過率が高い透明な熱可塑性樹脂であれば特に制限はなく、例えば、3mm厚の板状成形体としたときの可視光透過率(JISR
3106−1998記載)が50%以上で、ヘイズ値(JIS K7105−1981記載)が30%以下のものが挙げられる。具体的には、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、およびポリエステル樹脂を挙げることができる。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、上述した透明樹脂中に、本発明に係る酸化亜鉛微粒子が分散した紫外線遮蔽透明樹脂成形体である。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、かつ波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下である。
ここで、「可視光透過率を70%以上に設定したとき。」とは、上述したように、紫外線遮蔽透明樹脂成形体中の酸化亜鉛微粒子の含有率や粒子径を変化させることや、紫外線遮蔽透明樹脂成形体の厚みを適宜選択すること等で、可視光透過率を70%以上としたことをいう。
、波長375nmの光での透過率が30%を越えることがない。一方、酸化亜鉛微粒子の含有率が30重量%以下であれば、紫外線遮蔽透明樹脂成形体の可視光透過率が70%以上となり、透明性が確保される。
酸化亜鉛微粒子の製造方法として、一般的には乾式法と湿式法が知られている。しかし、一般的な製造方法で得られる酸化亜鉛微粒子は粒径が1μmを超える粗粒となってしまうことが多い。また、比表面積が大きな酸化亜鉛微粒子の製造方法も開示されているが、不純物の問題がある。
m以下となるまでデカンテーションによって洗浄した後、アルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中のいずれかの雰囲気下において350℃以上、500℃以下で加熱処理する工程を経る方法で製造される。
本発明に用いる酸化亜鉛微粒子の製造方法について、以下、詳細に説明する。
(1)アルカリ溶液へ亜鉛化合物溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得る工程
(2)得られた沈澱物をデカンテーションする工程
但し、当該デカンテーションを行った後の洗浄液の導電率が、1mS/cm以下となるまで、当該デカンテーションを継続して行う工程
(3)デカンテーション後の沈殿物をアルコール溶液で湿潤処理して、湿潤処理物を得る工程
(4)当該湿潤処理物を乾燥して酸化亜鉛前駆体を得る工程
(5)酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において、350℃以上、500℃以下で加熱処理して酸化亜鉛微粒子とする工程
本工程では、アルカリ溶液に、亜鉛化合物溶液を滴下すると共に、当該アルカリ溶液を継続的に撹拌して沈殿物を生成させる。これは、アルカリ溶液へ亜鉛化合物溶液を滴下させて、当該亜鉛化合物溶液を瞬時に過飽和度に到達させて沈殿を生成させる為である。この結果、比較的粒子サイズの揃った均一な微粒子が得られる。これに対し、亜鉛化合物溶液へルカリ溶液を滴下した場合や、亜鉛化合物溶液とアルカリ溶液とを並行滴下した場合では、本発明と異なり、比較的粒子サイズの揃った均一な微粒子が得られない。
亜鉛化合物として、例えば、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛などが挙げられるが、中でも、不純物除去が容易である観点から硝酸亜鉛が好ましい。
亜鉛化合物溶液中の亜鉛化合物濃度は、収量、生成する粒子径およびその均一性の観点から、当該亜鉛化合物中のZn量に換算して0.1モル/L〜3モル/Lが好ましい。
沈殿剤として用いるアルカリ溶液も、特に限定されない。当該アルカリ溶液として、例えば、炭酸水素アンモニウム、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、などの各水溶液が挙げられる。
沈殿剤のアルカリ濃度は、亜鉛化合物が水酸化物となるに必要な化学当量以上とすることが好ましく、さらに好ましくは、後工程のデカンテーションの際における洗浄時間短縮の観点から、当量〜1.5倍過剰量とする。このときのアルカリ溶液温度は、特に限定されないが、50℃以下、好ましくは室温である。特に、液温を室温以下とすると、新たに冷却装置などが必要になってくることから、そのような装置を要しない液温とすることが好ましい。
熟成させて得られた沈澱物は、純水を用いたデカンテーションによって十分洗浄することが必要である。具体的には、デカンテーションを行った後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで、当該デカンテーションを繰り返して行う。洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄を行うことで、沈澱物中に残留する塩素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオンなどの不純物の残留が、所望とする紫外線遮蔽特性を悪化させることを回避出来る。従って、当該洗浄液の上澄み液の導電率が、1mS/cm以下(残留不純物量1.5%以下に相当)となるまで十分洗浄する。
当該湿潤処理において、アルコール溶液の濃度は50%以上であることが好ましい。アルコール溶液の濃度が50%以上であれば、酸化亜鉛微粒子が強凝集体となることを回避でき、溶媒中での分散が効率よく進む。この結果、当該酸化亜鉛微粒子を透明樹脂に分散させて紫外線遮蔽透明樹脂成形体としたときのヘイズ値も1%以下となり、優れた透明性を発揮するからである。
デカンテーション後の沈殿物をアルコール溶液中に投入する際のアルコール溶液量は、沈殿物を容易に攪拌できて流動性を確保できる液量があれば良い。攪拌時間や攪拌速度は、濾過洗浄時に一部凝集した部分を含む沈殿物がアルコール溶液中において、凝集部が無くなるまで均一に混合されることを条件に適宜選択すれば良い。
加熱するのであれば、湿潤処理中にアルコールが蒸発して失われ、湿潤処理の効果が喪失してしまう事態を回避できる。当該湿潤処理中にアルコールが蒸発して失われ、湿潤処理の効果が喪失した後、当該湿潤処理物を乾燥すると強凝集体となってしまうからである。
湿潤処理後、湿潤処理物は、アルコールに湿潤した状態のまま加熱乾燥する。ここで、当該加熱乾燥の乾燥温度や乾燥時間は特に限定されるものではない。当該湿潤処理後であれば、湿潤処理物の乾燥を行っても強凝集体となることがない。従って、湿潤処理物の処理量や処理装置などの条件によって、乾燥温度や乾燥時間を適宜選択して良い。
Zn5(CO3)2(OH)6の(200)XRDピーク強度に対するZnCO3の(104)XRDピーク強度との比が、0.9以上であると、加熱処理した後の酸化亜鉛微粒子の結晶子径、比表面積および平均粒子径において本発明において所望とする値が得られ、当該酸化亜鉛微粒子から成る紫外線遮蔽体は、所望とする光学特性を発揮するからである。
上記XRDピーク強度の比を0.9以上とするためには、アルカリ溶液に、亜鉛化合物溶液を滴下し、かつ中和時のpHを7.0以上に維持することが好ましい。
乾燥処理された酸化亜鉛前駆体には、紫外線遮蔽特性や隠蔽力を向上させるために加熱処理を施す。当該加熱処理は、大気中、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス中、前記不活性ガスと水素などの還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下で行う。このときの加熱処理温度は、所望とする紫外線遮蔽特性を得る観点から、下限は350℃以上、上限は500℃以下とすることが必要である。一方、処理時間は、当該前駆体の処
理量や加熱処理温度に応じて適宜選択すればよい。
上述した加熱処理により、比表面積が25m2/g〜55m2/gで、平均粒子径が19nm〜41nmであり、かつX線回折ピークの(101)ピークの半価幅が0.5以下、結晶子径が15nm〜20nmである酸化亜鉛微粒子を含む紫外線遮蔽材料微粒子が得られる。
酸化亜鉛微粒子の透明樹脂への分散方法は、酸化亜鉛微粒子が均一に樹脂に分散する方法であれば任意に選択できる。例としては、酸化亜鉛微粒子と、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される表面処理剤と、透明樹脂の粉粒体またはペレットをリボンブレンダー、タンブラー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、プラネタリーミキサー等の混合機、およびバンバリーミキサー、ニーダー、ロール、一軸押出機、二軸押出機等の混練機を使用して均一に溶融混合する方法で透明樹脂中に酸化亜鉛微粒子を均一に分散した樹脂組成物を調整することができる。その他、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、超音波分散などの方法を用い、酸化亜鉛微粒子と上記表面処理剤を任意の溶剤に分散した酸化亜鉛微粒子分散液を作製し、その酸化亜鉛微粒子分散液と透明樹脂との粉粒体またはペレットを得る。そして当該粉粒体またはペレットを、上記混合機や混練機を使用し
て溶剤を除去しながら均一に溶融混合する方法を用いることもできる。さらに、上記酸化亜鉛微粒子分散液の溶剤を公知の方法で除去し、得られた乾燥物と透明樹脂の粉粒体またはペレットを均一に溶融混合する方法を用いることもできる。要するに、酸化亜鉛微粒子が透明樹脂へ均一に分散されていればよく、上述の方法に限定されない。
本発明に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体の成形は、公知の方法が適用出来る。
上記紫外線遮蔽透明樹脂成形体の形状は、必要に応じて任意の形状に成形可能であり、平面状、および曲面状に成形することが出来る。また、紫外線遮蔽透明樹脂成形体の厚さは、板状からフィルム状まで必要に応じて任意の厚さに調整することが可能である。さらに平面状態に形成した樹脂シートは、後加工によって球面状等任意の形状に成形することが出来る。
尚、得られた紫外線遮蔽透明樹脂成形体の可視光透過率や紫外線透過率は、日立製作所(株)製の分光光度計U−4000を用いて測定した。また、ヘイズ値は、村上色彩技術研究所(株)製HR−200を用いて測定した。
炭酸水素アンモニウム(特級)86.9gを含む水溶液1100gを準備した。
当該炭酸水素アンモニウム水溶液を25℃下で撹拌し、ここへ、硝酸亜鉛6水和物(特級)148.4gを含む水溶液946.1gを6分間かけて滴下して沈殿物を生成させた。当該滴下終了後さらに10分間攪拌を継続して、沈殿物の熟成を行った。このときの最終pHは、7.5であった。
次に、純水を用いたデカンテーションにて沈殿物の洗浄を繰り返し、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下になるまで、洗浄を行った。
洗浄後の沈殿物を105℃で乾燥し乾燥粉を得た。当該乾燥粉20gを、コロイダルシリカ(SiO2含有量20wt%)8.2gを含む変性アルコール(日本アルコール販売(株)製、ソルミックスAP−2(商品名):以下、「AP−2」と略記する場合がある。)溶液80g中で10分間撹拌した後乾燥して乾燥物を得た。そして、当該乾燥物を、大気中400℃の温度で1時間加熱処理することによって、酸化亜鉛微粒子aを得た。
酸化亜鉛微粒子の製造において、炭酸水素アンモニウム量を79gとしたこと、および、コロイダルシリカの添加を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を行って酸化亜鉛微粒子bを得た。
酸化亜鉛微粒子として市販の酸化亜鉛微粒子(堺化学(株)製FINEX75)を準備し、これを酸化亜鉛微粒子cとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
酸化亜鉛微粒子の製造において、600℃で焼成した以外は、実施例1と同様の操作を行って酸化亜鉛微粒子dを得た。
酸化亜鉛微粒子aに代えて、酸化亜鉛微粒子dを用いた以外は、実施例1と同様にして紫外線遮蔽透明樹脂成形体Dを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Dの光学特性を表1に示す。
尚、当該比較例2においてはヘイズ値が高く、紫外線遮蔽透明樹脂成形体Dの可視光透過率を70%以上に設定することが出来なかった。
実施例1で製造した酸化亜鉛微粒子a20g、トルエン70g、シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)10gを混合し、直径0.3mmのジルコニアビーズを用いて6時間粉砕と分散を行い、酸化亜鉛微粒子分散液100gを作製した(B液)。
ポリカーボネート樹脂に代えて、PET樹脂を使用し溶融混練(混錬温度250℃)とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散したシート状の紫外線遮蔽透明樹脂成形体Fを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Fの光学特性を表1に示す。
ポリカーボネート樹脂に代えて、アクリル樹脂を使用し溶融混練(混錬温度280℃)とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散した
紫外線遮蔽透明樹脂成形体Gを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Gの光学特性を表1に示す。
シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)に代えて、チタンカップリング剤(味の素(株)製KR44)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散した紫外線遮蔽透明樹脂成形体Hを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Hの光学特性を表1に示す。
シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)に代えて、アルミニウムカップリング剤(味の素(株)製プレンアクトAL−M)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散した紫外線遮蔽透明樹脂成形体Iを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Iの光学特性を表1に示す。
シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)に代えて、ジルコニウムカップリング剤(MANCHEM社製APG−X)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、酸化亜鉛微粒子が全体に均一に分散した紫外線遮蔽透明樹脂成形体Jを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Jの光学特性を表1に示す。
ZnO濃度0.05重量%、および、シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)0.025重量%とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、紫外線遮蔽透明樹脂成形体Kを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Kの光学特性を表1に示す。
ZnO濃度6重量%、および、シランカップリング剤(東レダウコーニング製SH6040)6重量%とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、紫外線遮蔽透明樹脂成形体Lを得た。紫外線遮蔽透明樹脂成形体Lの光学特性を表1に示す。
酸化亜鉛微粒子の比表面積が25m2/g〜55m2/gで、平均粒子径が19nm〜41nmであり、かつX線回折(101)ピークの半価幅が0.5以下で、結晶子径が15nm〜20nmである実施例1〜10に係る紫外線遮蔽透明樹脂成形体は、可視光全域
の透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下で、かつ波長400nmの光の透過率が70%以上であり、ヘイズ値が1.3%以下であり、目視による外観が透明であることも確認される。
Claims (10)
- 比表面積が25m 2 /g以上、55m 2 /g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子が、透明樹脂中に分散しており、
可視光透過率を70%以上に設定したとき、波長375nmの光の透過率が30%以下、波長400nmの光の透過率が70%以上、ヘイズ値が1.3%以下であることを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体。 - 前記酸化亜鉛微粒子が、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有していることを特徴とする請求項1に記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体。
- 前記透明樹脂が、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン樹脂、およびポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種以上の樹脂であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体。
- アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の紫外線遮蔽透明樹脂成形体。
- アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
透明樹脂とを、
含む樹脂組成物を溶融混合した後、所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。 - アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
透明樹脂とを、
含む樹脂組成物を溶融混合した後、所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。 - アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。 - アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。 - アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液から有機溶剤を除去した乾燥粉と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。 - アルカリ溶液に亜鉛化合物の溶液を滴下すると共に撹拌して沈殿物を得、当該沈殿物へ、純水によるデカンテーションを行って、洗浄後の洗浄液の導電率が1mS/cm以下となるまで洗浄した後、当該洗浄後の沈殿物をアルコールで湿潤処理してから乾燥して得た酸化亜鉛前駆体へ、Si、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含有させたアルコール溶液を用いて浸漬処理を行った後、乾燥させて得られたSi、Al、Zr、Tiから選択された1種以上の元素を含む酸化亜鉛前駆体を、大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガス中、のいずれかの雰囲気下において400℃以上、500℃以下で加熱処理して得た、比表面積が25m2/g以上、55m2/g以下、平均粒子径が19nm以上、41nm以下、X線回折測定における(101)ピークの半価幅が0.5未満、結晶子径が15nm以上、20nm以下である酸化亜鉛微粒子と、
アルコキシル基またはヒドロキシル基と有機官能基を有する、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤から選択される少なくとも1種以上の表面処理剤と、
有機溶剤とを、
媒体撹拌ミルで粉砕・分散して分散液を製造し、当該分散液から有機溶剤を除去した乾燥粉と透明樹脂とを溶融混合し、当該溶融混合物を所定の形状に成形することを特徴とする紫外線遮蔽透明樹脂成形体の製造方法。
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