JP3018422B2 - 床 材 - Google Patents

床 材

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JP3018422B2
JP3018422B2 JP2200117A JP20011790A JP3018422B2 JP 3018422 B2 JP3018422 B2 JP 3018422B2 JP 2200117 A JP2200117 A JP 2200117A JP 20011790 A JP20011790 A JP 20011790A JP 3018422 B2 JP3018422 B2 JP 3018422B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は床材に係り、特に、塩化ビニル樹脂系床材に
関する。
[従来の技術] 炭酸カルシウム等の充填材を配合した塩化ビニル樹脂
からなる床材に代表される塩化ビニル樹脂系床材は、成
形加工性、寸法安定性、加工性、意匠性が良いことか
ら、従来より多量に製造、販売されてきた。
そして、耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品性、耐熱性
(シガレット性)、加工性、意匠性等、塩化ビニル樹脂
系床材の特性の向上に対する消費者からの要求の増加に
伴い、例えば以下に示すような改良がなされてきてい
る。
紫外線硬化樹脂を塩化ビニル樹脂系基材に塗布する
ことにより光沢と透明立体感を付与して、意匠性を高め
る(特公昭53−21209号公報)。
塩化ビニル樹脂に長石等の透明性のある無機充填材
を配合して、寸法安定性、耐熱性(耐シガレット性)を
付与する(特開昭60−141943号公報)。
塩化ビニル樹脂にジメチルシロキサン等のシリコン
化合物を配合して、耐磨耗性を付与する(特公昭61−19
885号公報)。
アルミナ粒状体等の透明性の無機粒状体を含有する
紫外線硬化樹脂を塩化ビニル樹脂系基材にコーティング
して、透明立体感を付与することにより意匠性を高める
と共に耐磨耗性も高める(実開平1−138047号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品性、耐
熱性および加工性の5つの特性全てに優れた塩化ビニル
樹脂系床材は、未だ開発されていない。
例えば、前述したの塩化ビニル樹脂系床材では、意
匠性は向上するものの、耐磨耗性、耐熱性および寸法安
定性は改善できない。またの塩化ビニル樹脂系床材で
は、意匠性、耐熱性および寸法安定性は改善されるとし
ても、耐磨耗性、耐薬品性および加工性は改善されず、
加工性は逆に悪化する。の塩化ビニル樹脂系床材で
は、耐磨耗性はある程度向上するものの、寸法安定性、
耐薬品性、耐熱性および加工性は改善されない。さらに
の塩化ビニル樹脂系床材では、意匠性および耐磨耗性
は向上するものの、寸法安定性、耐薬品性、耐熱性およ
び加工性は改善されず、加工性は逆に悪化する。
したがって本発明の目的は、耐磨耗性、寸法安定性、
耐薬品性、耐熱性(シガレット性)および加工性の5つ
の特性全てに優れた塩化ビニル樹脂系の床材を提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するためになされたものであ
り、本発明の床材は、塩化ビニル樹脂系の軟質または半
硬質シートを基材とし、この基材の表面に、硬度が6以
上であり、かつフレーク径が7〜50μmでアスペクト比
が5以上である無機質フレーク状物質の1種または複数
種を含有する合成樹脂組成物からなる塗布膜が形成され
ていることを特徴とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の床材においては、上述したように、塩化ビニ
ル樹脂系の軟質または半硬質シートを基材とする。この
塩化ビニル樹脂系の軟質または半硬質シートは特に限定
されるものではなく、従来よりプラスチックタイル、ホ
モジニアスタイル、長尺タイル等として使用されている
ものをそのまま用いることができる。
従来より使用されている塩化ビニル樹脂系の軟質また
は半硬質シートは、例えば、塩化ビニル樹脂系樹脂100
重量部に対し、可塑剤30〜100重量部、充填材0〜150重
量部、および少量の加工助剤(安定剤、離型剤、2次可
塑剤)を添加してなり、用途によっては、顔料により着
色されている。塩化ビニル樹脂系樹脂としては、塩化ビ
ニルの単独重合体(ホモポリマー)、あるいは塩化ビニ
ルとエチレン、プロピレン、酢酸ビニルまたはアクリル
酸との共重合体等が使用されている。また、これらの単
独重合体あるいは共重合体に少量のSBR(スチレンブタ
ジエンゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、ABS
(アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂等をブレ
ンドしたもの等も使用されている。
なお、従来よりプラスチックタイル、ホモジニアスタ
イル、長尺タイル等として使用されているもののなかに
は、上記塩化ビニル樹脂系の軟質または半硬質シートの
表面に、金属酸化物を分散させた紫外線硬化樹脂等をコ
ーティングすることにより着色層を設けたものもあり、
このような着色層を有する塩化ビニル樹脂系の軟質また
は半硬質シートも、本発明の床材の基材として用いるこ
とができる。したがって本明細書においては、表面に着
色層を有する塩化ビニル樹脂系の軟質または半硬質シー
トも、塩化ビニル樹脂系の軟質または半硬質シートとし
て総称する。
次に本発明の床材を構成する塗布膜について説明する
と、この塗布膜は、前述したように、硬度が6以上であ
り、かつフレーク径が7〜50μmでアスペクト比が5以
上である無機質フレーク状物質(以下、フレーク状物質
Aという)の1種または複数種を含有する合成樹脂組成
物からなる。なお本明細書における硬度とは、旧モース
硬度を意味する。
硬度(旧モース硬度)が6以上である無機物質として
は種々の物質が知られているが、本発明の床材における
塗布膜に含有されるフレーク状物質Aは、上述のよう
に、硬度が6以上であり、かつフレーク径が7〜50μm
でアスペクト比が5以上であれば、その材質は特に限定
されず、アルミナやシリカ等の天然鉱物であっても、シ
リカガラス等の人工合成物質であってもよい。
本発明の床材においてフレーク状物質Aの硬度を6以
上に限定する理由は、フレーク状物質Aの硬度が6未満
では、耐磨耗性の向上効果が認められないからである。
また、フレーク状物質Aのフレーク径およびアスペク
ト比をそれぞれ7〜50μm、5以上に限定する理由は以
下の通りである。
フレーク径が7μm未満の無機質フレーク状物質を用
いた場合には、この無機質フレーク状物質を比較的大量
に使用することにより耐磨耗性を向上させることができ
るが、使用量の増加に伴い加工性が低下する。また、フ
レーク径が50μmを超える無機質フレーク状物質を用い
た場合には、この無機質フレーク状物質が均一に分散さ
れた塗膜を得ることが困難になる。そして、無機質フレ
ーク状物質のフレーク径が7〜50μmであっても、その
アスペクト比が5未満では、充填状態が緻密になるとと
もに、無機質フレーク状物質自体が厚くなるために加工
性の向上効果が認められなくなる。
したがって、本発明の床材における塗布膜に含有され
るフレーク状物質Aのフレーク径およびアスペクト比
は、7〜50μmおよび5以上にそれぞれ限定される。
本発明の床材における塗布膜は、上述したフレーク状
物質Aを含有する合成樹脂組成物からなり、この合成樹
脂組成物は、フレーク状物質A以外の成分として、合成
樹脂、重合開始剤等を含有する。
合成樹脂組成物中に含有させる合成樹脂としては、例
えば、グリシジル基またはエポキシ基と不飽和カルボン
酸または多価フェノールとからなるビニルエステル系樹
脂に反応性希釈剤を含有させた樹脂、ポリエステルアク
リレート系樹脂、液状オリゴエステルアクリレート系樹
脂、液状ウレタンまたはアクリル・ウレタン系樹脂が挙
げられる。また重合開始剤としては、例えば、ベンゾイ
ンエチルエーテル等の増感剤、ベンゾイルパーオキサイ
ド等の有機過酸化物が挙げられる。
合成樹脂組成物は、合成樹脂100重量部に対して、10
〜50重量部のフレーク状物質Aと1〜3重量部の重合開
始剤とを配合することにより得られる。合成樹脂100重
量部に対するフレーク状物質Aの配合量が10重量部未満
では、耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品性、耐熱性および
加工性の向上効果が不十分となる。また50重量部を超え
ると、加工性が低下する。
なお、本発明の床材における塗布膜を形成する合成樹
脂組成物には、必要に応じて、トリクロロエチルフォス
フェート等の難燃剤、ベンゾトリアゾール系等の紫外線
吸収剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
等のシランカップリング剤、分散助剤等を少量添加する
こともできる。難燃剤を配合することにより難燃性を付
与することができ、紫外線吸収剤を配合することにより
耐候性を向上させることができ、シランカップリング剤
を配合することによりフレーク状物質Aと合成樹脂との
結合を強化させることができ、分散助剤を配合すること
によりフレーク状物質Aの分散性を向上させることがで
きる。さらに、塗布膜の着色を目的として、顔料や金属
酸化物等を添加してもよい。
本発明の床材は、前述した基材の表面に、上述した合
成樹脂組成物を10〜200μmの厚みに塗布した後、紫外
線または熱により、合成樹脂組成物を硬化させることに
より得られる。合成樹脂組成物を塗布するにあたって
は、バーコーター方式、ロールコーター方式、ナイフコ
ーター方式等の塗布方式を採用することが好ましい。こ
れらの塗布方式によれば、フレーク状物質Aの多くを略
水平に配向させ易く、フレーク状物質Aの多くを略水平
に配向させることにより、加工性の低下を招くことな
く、耐磨耗性、寸法安定性、耐熱性および耐薬品性が向
上した床材を得ることができる。
なお本発明の床材においては、フレーク状物質Aに加
えて、硬度が3以下であり、かつフレーク径が2〜50μ
mでアスペクト比が5以上である無機質フレーク状物質
(以下、フレーク状物質Bという)の1種または複数種
をも含有する合成樹脂組成物により、塗布膜を形成して
もよい。
この場合には、得られる床材の加工性をそれ程低下さ
せることなく、塗膜を形成する合成樹脂組成物における
フレーク状物質Aの配合量(樹脂100重量部に対する重
量部数)を増加させることができ、これにより耐磨耗
性、寸法安定性、耐薬品性、耐熱性がさらに向上した床
材を得ることが可能となる。
フレーク状物質Bの材質は、フレーク状物質Aと同様
に、特に限定されるものではなく、マスコバイトやセリ
サイト等の天然鉱物であっても、ガラス等の人工合成物
質であってもよい。
フレーク状物質Bのフレーク径が2〜50μmの範囲外
では、フレーク状物質Aのみを含有する合成樹脂組成物
により塗布膜を形成した床材とほぼ同等の加工性を得る
ことが困難になる。また、フレーク状物質Bのフレーク
径が2〜50μmであっても、そのアスペクト比が5未満
では、フレーク状物質Aのみを含有する合成樹脂組成物
により塗布膜を形成した床材とほぼ同等の加工性を得る
ことが困難になる。
合成樹脂組成物における、フレーク状物質Bに対する
フレーク状物質Aの重量比[(フレーク状物質Aの重
量)/(フレーク状物質Bの重量)]は、3〜19である
ことが好ましい。この重量比が3より小さくなると、加
工性は向上するものの耐磨耗性が不十分となる。また上
記重量比が19より大きくなると、耐磨耗性は向上するも
のの加工性が不十分となる。そして、合成樹脂組成物に
おける、フレーク状物質Bとフレーク状物質Aとの合量
は、合成樹脂100重量部に対して20〜100重量部であるこ
とが好ましい。合成樹脂100重量部に対するフレーク状
物質AおよびBの合量が20重量部未満では、耐磨耗性が
不十分となる。また100重量部を超えると、加工性が低
下するとともに、外観(意匠性)が悪くなる。
さらに、本発明の床材においては、フレーク状物質A
および/またはフレーク状物質Bの少なくとも一部とし
て、前述した硬度、フレーク径およびアスペクト比の各
条件を満たし、かつ透明性を有する無機質フレーク状物
質を用いることにより、耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品
性、耐熱性および加工性に優れると共に、意匠性にも優
れた床材を得ることができる。なお、本明細書において
透明性を有する無機質フレーク状物質とは、無色透明の
無機質フレーク状物質のみならず、塗膜に含有された状
態で可視光の透過率が50%程度以上の透光性を示す白色
または有色の無機質フレーク状物質を意味する。したが
って、例えば大気中においては磨りガラス状である無機
質フレーク状物質であってもよい。
また、透明性を有する無機質フレーク状物質の屈折率
は1.4〜1.8であることが好ましい。その理由は、意匠性
を向上させるうえで重要な要件である塗布膜の透明な立
体感は、無機質フレーム状物質として、塗布膜中の合成
樹脂の屈折率に近い屈折率を有する無機質フレーク状物
質を用いることにより得られ、塗布膜中の合成樹脂の屈
折率は、樹脂の種類により異なるが、概ね1.4〜1.6であ
るからである。
[作 用] 本発明の床材は、基材である塩化ビニル樹脂系軟質ま
たは半硬質シートの表面に、硬度が6以上であり、かつ
フレーク径が7〜50μmでアスペクト比が5以上である
無機質フレーク状物質(フレーク状物質A)を含有する
合成樹脂組成物からなる塗布膜が形成されており、この
塗布膜中のフレーク状物質Aの多くは略水平に配向して
いる。
したがって、外部から物理的、熱的、あるいは化学的
刺激が本発明の床材に加わても、塗布膜に含有されるフ
レーク状物質Aがこれらの刺激から基材を保護するの
で、本発明の床材は、優れた耐磨耗性、寸法安定性、耐
薬品性および耐熱性を示す。
さらに、塗布膜に含有されるフレーク状物質Aは厚さ
方向には薄いので、本発明の床材は容易に切断すること
ができる。すなわち、加工性がよい。
また、無機質フレーク状物質として、上述したフレー
ク状物質Aに加えて、硬度が3以下であり、かつフレー
ク径が2〜50μmでアスペクト比が5以上である無機質
フレーク状物質(フレーク状物質B)の1種または複数
種を用いた場合には、加工時の切断面が、上述したフレ
ーク状物質Bの分布に沿って形成され易くなるため、フ
レーク状物質Aの配合量を単独使用の場合より多くする
ことができ、これによりフレーク状物質Aのみを含有す
る合成樹脂組成物により塗布膜を形成した床材とほぼ同
等の加工性を有する床材であって、耐磨耗性、寸法安定
性、耐薬品性、耐熱性がさらに向上した床材を得ること
が可能となる。
さらに、フレーク状物質Aおよび/またはフレーク状
物質Bの少なくとも一部として透明性を有する無機質フ
レーク状物質を用いた場合には、透明な立体感を有する
塗布膜が得られるため、耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品
性、耐熱性および加工性に優れると共に、意匠性にも優
れた床材を得ることができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 まず、基材として30×30×0.2cmの半硬質塩化ビニル
タイル(商品名:ポトマックDX、日東紡績(株)製)を
用意した。また合成樹脂組成物として、ビニルエステル
系樹脂(商品名:UE−8200、大日本インキ(株)製)100
重量部に対して、平均フレーク径が10.2μmでアスペク
ト比が5〜10のフレーク状無色透明アルミナ(商品名:
マイクログリット−WCA−12、マイクロアブレイシブ社
製、硬度9)50重量部と増感剤であるベンゾインエチル
エーテル2重量部とを配合してなる合成樹脂組成物を用
意した。
そして、基材である半硬質塩化ビニルタイルの表面
に、上記合成樹脂組成物をバーコーター方式により50μ
mの厚さに塗布した後、80Wの紫外線ランプにより5秒
間紫外線照射処理を施すことにより合成樹脂組成物を硬
化させて、本発明の床材を得た。
この後、得られた床材について、以下の要領で耐磨耗
性、寸法安定性、耐薬品性、耐熱性、加工性および意匠
性の測定および評価を行った。
・耐磨耗性 磨耗輪としてCS−17を用い、荷重を500gとして、テー
パー式磨耗試験に基づいて、基材表面が露出するまでの
磨耗輪の回転数を測定した。
・寸法安定性 JIS A 5705に基づいて、加熱時および吸水時の寸
法変化を測定した。
・耐薬品性 JIS A 5705に基づいて測定した。
・耐熱性(シガレット性) 着火したタバコを試料の上方0.5mmのところに5分間
保持した後、目視により試料表面の焦げ、ふくれ等の変
化を観察した。
・加工性(切断加工性) カッターナイフにより試料に切れ目を入れる操作を繰
り返し、刃の磨耗の程度で評価した。
・意匠性 立体感があるか否か(基材の色あるいは模様が透視で
きるか否か)を目視により観察した。これらの結果を表
−1に示す。
実施例2〜4 フレーク状無色透明アルミナとして、平均フレーク径
が17.8μmでアスペクト比が5〜10のフレーク状無色透
明アルミナ(商品名:マイクログリット−WCA−12、マ
イクロアブレイシブ社製、実施例2)、平均フレーク径
が24.0μmでアスペクト比が5〜10のフレーク状無色透
明アルミナ(商品名:マイクログリット−WCA−30、マ
イクロアブレイシブ社製、実施例3)、平均フレーク径
が30.3μmでアスペクト比が5〜10のフレーク状無色透
明アルミナ(商品名:マイクログリット−WCA−40、マ
イクロアブレイシブ社製、実施例4)をそれぞれ用いた
以外は実施例1と同様にして床材を得、得られた各床材
について、実施例1と同様にして耐磨耗性、寸法安定
性、耐薬品性、耐熱性、加工性および意匠性の測定およ
び評価を行った。
これらの結果も表−1に示す。
実施例5 ビニルエステル系樹脂100重量部に対するフレーク状
無色透明アルミナの配合量を25重量部とした以外は実施
例1と同様にして床材を得、得られた床材について、実
施例1と同様にして耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品性、
耐熱性、加工性および意匠性の測定および評価を行っ
た。
これらの結果も表−1に示す。
実施例6〜9 フレーク状無色透明アルミナ50重量部に代えて、平均
フレーク径が7.5μmでアスペクト比が7〜8のフレー
ク状シリカガラス(硬度7、実施例6)、平均フレーク
径が13.2μmでアスペクト比が12.5〜14のフレーク状シ
リカガラス(実施例7)、平均フレーク径が18.4μmで
アスペクト比が17.5〜19.3のフレーク状シリカガラス
(実施例8)、平均フレーク径が23.5μmでアスペクト
比が22〜25のフレーク状シリカガラス(実施例9)をそ
れぞれ50量部を用いた以外は実施例1と同様にして床材
を得、得られた床材について、実施例1と同様にして耐
磨耗性、寸法安定性、耐薬品性、耐熱性、加工性および
意匠性の測定および評価を行った。
これら結果も表−1に示す。
なお、実施例6〜9で用いたフレーク状シリカガラス
は、テトラエトキシシラン25gと、エチルアルコール37.
6gと、水23.5gと、塩酸0.3gとを配合してなるゾル溶液
を基板にディップコートし、500℃で1時間加熱処理し
てシリカガラスからなるコーティング膜を形成する操作
を同一の酸化物ガラス基板について5回繰り返して、こ
の酸化物ガラス基板の表面に厚さが1.0μmのシリカガ
ラスからなるコーティング膜を形成した後、このコーテ
ィング膜を破砕、分級して得たものである。
比較例1 フレーク状無色透明アルミナを用いなかった以外は実
施例1と同様にして床材を得、得られた床材について、
実施例1と同様にして耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品
性、耐熱性、加工性および意匠性の測定および評価を行
った。
これらの結果も表−1に示す。
比較例2 フレーク状無色透明アルミナ50重量部に代えて、平均
粒径が15μmの粒状アルミナ(商品名:試薬酸化アルミ
ニウム、和光純薬(株)製)50重量部を用いた以外は実
施例1と同様にして床材を得、得られた床材について、
実施例1と同様にして耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品
性、耐熱性、加工性および意匠性の測定および評価を行
った。
これら結果も表−1に示す。
実施例10 合成樹脂組成物として、ビニルエステル系樹脂(商品
名:UE−8200、大日本インキ(株)製)100重量部に対し
て、平均フレーク径が30.3μmでアスペクト比が5〜10
のフレーク状無色透明アルミナ(商品名:マイクログリ
ット−WCA−40、マイクロアブレイシブ社製)50重量部
と、平均フレーク径が40μmでアスペクト比が30のフレ
ーク状無色透明マイカ(マスコバイト、日本理化工業所
(株)製、硬度2.5)5重量部と、増感剤であるベンゾ
インエチルエーテル2重量部とを配合してなる合成樹脂
組成物を用いた以外は実施例1と同様にして床材を得、
得られた床材について、実施例1と同様にして耐磨耗
性、寸法安定性、耐薬品性、耐熱性、加工性および意匠
性の測定および評価を行った。
これらの結果を表−2に示す。
実施例11 平均フレーク径が30.3μmでアスペクト比が5〜10の
フレーク状無色透明アルミナの配合量を75重量部とした
以外は実施例10と同様にして床材を得、得られた床材に
ついて、実施例1と同様にして耐磨耗性、寸法安定性、
耐薬品性、耐熱性、加工性および意匠性の測定および評
価を行った。
これらの結果も表−2に示す。
実施例12 フレーク状無色透明アルミナ50重量部に代えて、平均
フレーク径が23.5μmでアスペクト比が22〜25のフレー
ク状シリカガラス50重量部を用いた以外は実施例10と同
様にして床材を得、得られた床材について、実施例10と
同様にして耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品性、耐熱性、
加工性および意匠性の測定および評価を行った。
これら結果も表−2に示す。
実施例13 フレーク状無色透明アルミナ75重量部に代えて、平均
フレーク径が23.5μmでアスペクト比が22〜25のフレー
ク状シリカガラス75重量部を用いた以外は実施例11と同
様にして床材を得、得られた床材について、実施例11と
同様にして耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品性、耐熱性、
加工性およひ意匠性の測定および評価を行った。
これら結果も表−2に示す。
実施例14 基材として、30×30×0.2cmの半硬質塩化ビニルタイ
ル(商品名:ポトマックDX、日東紡績(株)製)の表面
にポリウレタン系の塗料(商品名:テラベール、日本ペ
イント(株)製)を20μm塗布することにより着色層を
設けてなる半硬質塩化ビニルタイルを用いた以外は、実
施例10と同様にして床材を得、得られた床材について、
実施例10と同様にして耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品
性、耐熱性、加工性および意匠性の測定および評価を行
った。
これらの結果も表−2に示す。
表−1および表−2から明らかなように、本発明の床
材は、耐磨耗性、寸法安定性、耐薬品性、耐熱性(シガ
レット性)および加工性(切断加工性)の5つの特性全
てについて優れている。さらに、無機質フレーク状物質
としてフレーク状無色透明アルミナまたはフレーク状シ
リカガラスを用いた実施例1〜14の床材は、意匠性にも
優れている。
これに対し、フレーク状無色透明アルミナを用いなか
った比較例1の床材では、耐磨耗性が極めて低い。ま
た、フレーク状無色透明アルミナに代えて粒状アルミナ
を用いた比較例2の床材では、耐磨耗性が低い他に、加
工性も低い。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、耐磨耗性、寸
法安定性、耐薬品性、耐熱性(シガレット性)および加
工性の5つの特性全てに優れた床材を提供することがで
き、さらに意匠性についても優れた床材を提供すること
ができるため、塩化ビニル樹脂系床材の特性の向上に対
する消費者からの要求に十分に応えることが可能とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06N 7/00 - 7/06 E04F 15/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル樹脂系の軟質または半硬質シー
    トを基材とし、この基材の表面に、硬度が6以上であ
    り、かつフレーク径が7〜50μmでアスペクト比が5以
    上である無機質フレーク状物質の1種または複数種を含
    有する合成樹脂組成物からなる塗布膜が形成されている
    ことを特徴とする床材。
  2. 【請求項2】塗布膜が、硬度が6以上であり、かつフレ
    ーク径が7〜50μmでアスペクト比が5以上である無機
    質フレーク状物質の1種または複数種と、硬度が3以下
    であり、かつフレーク径が2〜50μmでアスペクト比が
    5以上である無機質フレーク状物質の1種または複数種
    とを含有する合成樹脂組成物からなる、請求項1記載の
    床材。
  3. 【請求項3】塗布膜中の無機質フレーク状物質の少なく
    とも一部が透明性を有する、請求項1または2記載の床
    材。
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